JP3975477B2 - 嫌気式飲料注出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、嫌気式飲料出器に関するもので、更に詳細には、飲料容器の口部を密封するキャップを密封状態のままにして加圧気体の加圧によって飲料容器内の飲料例えばビールを導出する嫌気式飲料出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば2リットルあるいは3リットル入りの飲料容器(以下にビール樽缶という)内のビールを飲む場合、ビール樽缶の口部を閉塞するキャップを取り外した後、加圧気体供給源例えば炭酸ガスカートリッジに接続する加圧気体(炭酸ガス)供給通路と、弁体及びノズルと接続する飲料導出通路とを具備する装着体を、ビール樽缶の開口部に装着するビールサーバが使用されている。このビールサーバによれば、上記装着体をビール樽缶の開口部に装着した状態で、炭酸ガスカートリッジから加圧気体例えば炭酸ガスをビール樽缶内に供給すると共に、タップのレバーによって弁体を操作して所定量のビールをグラスやジョッキに注ぐことができ、ビール容器を設置したままビール容器内のビールを出することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のビールサーバにおいては、ビール樽缶の口部からキャップを取り外して、加圧気体(炭酸ガス)供給通路と飲料導出通路を具備する装着体をビール樽缶の口部に装着するため、装着体の装着時にビール樽缶内に空気が侵入してしまう。ビール樽缶内のビールを飲みきってしまう場合は問題はないが、ビール樽缶内にビールを残しておき、時間をおいて再度飲むような場合には、ビール樽缶内に侵入した空気中の酸素によってビールが酸化して旨味が低下するという問題があった。この問題は、ビール以外の飲料においても同様の問題である。
【0004】
この発明は、上記事情に鑑みなされたもので、飲料容器を密封状態のままにして飲料容器内の飲料の導出を可能にする嫌気式飲料出器を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明の嫌気式飲料注出器は、飲料容器の口部を密封するキャップを密封状態のままにして飲料容器内の飲料の導出を可能にする嫌気式飲料注出器であって、 上記飲料容器の口部における少なくとも上記キャップにシール機構を介して気水密に被着される被着体と、 加圧気体供給源に接続されて上記飲料容器内に加圧気体を供給する加圧気体供給部と、 上記飲料容器内の飲料を導出する飲料導出部と、を具備し、 上記加圧気体供給部及び飲料導出部を、上記飲料容器の口部に対して気水密性を維持しつつ進退移動可能に形成すると共に、これら加圧気体供給部及び飲料導出部における上記キャップと対向する端部に、上記シール機構によって気水密が維持された状態において上記キャップを切り裂いて飲料容器内に突入可能な、先端が斜めにカットされた筒状の刃部材からなる刃部を形成し、 上記飲料導出部に、上記被着体との間に気密性を維持した状態で、この被着体と上記刃部を進退移動可能に貫通するサイフォンチューブを具備してなる、ことを特徴とする。
【0006】
この発明において、上記被着体及び刃部に、互いに連通する貫通孔を設け、上記貫通孔内に、気水密性を維持した状態でサイフォンチューブの挿入を可能にし、気水密状態を解除してサイフォンチューブの引き抜きを可能にする可変シール機構を配設する方が好ましい(請求項2)。
【0008】
上記のように構成される請求項1記載の発明によれば、飲料容器の口部を密封するキャップを密封状態のままにして飲料容器の口部における少なくともキャップにシール機構を介して被着体を気水密に被着した状態で、加圧気体供給部及び飲料導出部を、飲料容器の口部に対して気水密性を維持しつつ移動させることで、刃部がキャップを切り裂いて飲料容器内に突入することができる。次に、サイフォンチューブを被着体との間に気密性を維持した状態で、この被着体と刃部を貫通させて、使用に供することができる。したがって、飲料容器内に空気が侵入するのを阻止(嫌気)して飲料容器内の飲料を導出することができ、飲料容器内の飲料を分けて飲むことができる。また、飲料容器内に空気が侵入するのを阻止(嫌気)するので、飲料容器内の飲料が空気中の酸素によって酸化されて品質や旨味等が低下するのを防止することができる。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、被着体及び刃部に、互いに連通する貫通孔を設け、この貫通孔内に、気水密性を維持した状態でサイフォンチューブの挿入を可能にし、気水密状態を解除してサイフォンチューブの引き抜きを可能にする可変シール機構を配設することにより、刃部がキャップを切り裂いて飲料容器内に突出した後に、サイフォンチューブを飲料容器内の底部付近まで挿入して、飲料容器内の飲料を出することができる。また、使用後は、可変シール機構の気水密状態を解除してサイフォンチューブを抜き取ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の嫌気式飲料出器の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、この発明の嫌気式飲料出器をビールサーバに適用した場合について説明する。
【0012】
図1は、この発明の嫌気式飲料出器の使用状態の一部を断面で示す側面図、図2は、嫌気式飲料出器の要部を示す断面図、図3は、この発明におけるサイフォンチューブの挿入及び引き抜き状態を示す拡大断面図、図4及び図5は、飲料出器の取付状態を示す断面図である。
【0013】
上記嫌気式飲料出器10は、飲料容器例えばビール樽缶1(以下に樽缶1という)の口部2を密閉するキャップ3に気水密に被着される被着体20と、加圧気体供給源である炭酸ガスボンベ4(以下にガスボンベ4という)に接続されて樽缶1内に加圧気体である炭酸ガスを供給する加圧気体供給部30(以下に炭酸ガス供給部30という)と、炭酸ガス供給部30から供給される炭酸ガスにより加圧された樽缶1内のビールBをタップ41の開閉操作により選択的に導出する飲料導出部40(以下にビール導出部40という)と、炭酸ガス供給部30及び飲料導出部40におけるキャップ3と対向する端部に形成されて、キャップ3を切り裂いて樽缶1内に突入可能な刃部12とを具備する。
【0014】
上記被着体20は、樽缶1の口部2の外方を包囲する外装筒体21と、この外装筒体21内に摺動可能に嵌挿され、下部にキャップ3の下端部に係脱可能に係合する係合片22を具備する内装筒体23と、この内装筒体23内に摺動可能に嵌挿され、下端面にキャップ3の頂部に密接する断面矩形状のOリング14(シール機構)を具備する押え部材24と、内装筒体23の内周面に設けられた雌ねじ部23aにねじ結合する雄ねじ部25aを外周面に設け、上部外周部に回転操作用突起26を具備する回転操作筒体25と、回転操作筒体25の内周面に回転可能に嵌挿される被着基部材27と、この被着基部材27の下部に装着されると共に、回転操作筒体25の内周面との間にシールパッキン16を介して取り付けられる刃部取付部材28とで主に構成されている。この場合、外装筒体21、内装筒体23、押え部材24、回転操作筒体25、被着基部材27及び刃部取付部材28は、それぞれプラスチック製部材にて形成されている。
【0015】
上記外装筒体21は、図6に示すように、筒状本体21aの下端部の内方に内向きフランジ21bを延在し、内向きフランジ21bの内周縁部には、下部に係合段部21cを有する環状起立片21dを突設してなり、また、筒状本体21aの一側部には、後述するガイドピン11を摺動可能に嵌挿するガイド溝21eが軸方向に設けられている。
【0016】
また、内装筒体23は、図7に示すように、内周面に雌ねじ部23aを刻設した筒状本体23bと、この筒状本体23bの下端部の内方にばね受け段部23cを介して垂下される筒状の係合片22とで主に構成されている。この場合、筒状本体23bの一側には段付きのガイドピン11の小径部11aの取付孔23dが設けられている。また、ばね受け段部23cの下面には、環状のばね受け23eが周設されている。更には、ばね受け段部23cの対向する2箇所には、対向側に開口する凹状段部23fが設けられている。なお、取付孔23dに嵌合されるガイドピン11の大径部11bは、上記外装筒体21のガイド溝21e内に摺動可能に嵌挿される。また、係合片22は、周方向に適宜間隔をおいて複数例えば8個のスリット22aが下方に開口した状態で設けられて、径方向に弾性変形可能に形成されており、下端部には、樽缶1のキャップ3の下端部に係脱可能に係合する係合爪22bが設けられている。
【0017】
上記のように構成される外装筒体21の内向きフランジ21bと、内装筒体23のばね受け23eとの間に第1のコイルばね51が縮設されて、外装筒体21に対して内装筒体23が常時外方側に押圧されるように構成されている。
【0018】
また、回転操作筒体25は、図8に示すように、外周面に、内装筒体23の内周面に設けられた雌ねじ部23aにねじ結合する雄ねじ部25aを設けた筒状本体25bと、この筒状本体25bの上部外周部の対向する2箇所に突設される回転操作用突起26と、筒状本体25bの上端内周面から内方に向かって延在する内向きフランジ25cとで構成されている。
【0019】
また、被着基部材27は、図9に示すように、中心部にサイフォンチューブ42の挿入用の貫通孔27aを貫通し、上面の一側に円柱状のガス供給口部31を突設し、かつ下面中心部に小径部27bを垂下した段付き円柱状に形成されている。この被着基部材27の上端部外周面には、上記回転操作筒体25の内向きフランジ25cを回転自在に嵌合する取付段部27cが周設されている。また、ガス供給口部31の下部側には、ガス受け凹所32が設けられており、このガス受け凹所32の開口端部には、蓋部材33が着脱可能に螺合される雌ねじ部27dが刻設されている。ガス受け凹所32の開口端部は、被着基部材27の小径部27bの下端面より上方に位置しており、被着基部材27の下端面とガス受け凹所32の開口端との間の壁面には、第1のガス通路34aが設けられている。また、第1のガス通路34aは、被着基部材27の小径部27bの下端面に設けられた第2のガス通路34bを介して貫通孔27aに連通されている(図2参照)。
【0020】
また、刃部取付部材28は、図10に示すように、中心部に、被着基部材27の小径部27bを嵌挿する大径孔部28aと、刃部12を形成すべく先端が斜めにカットされた筒状の刃部材13を嵌挿する小径孔部28bとからなる段付き貫通孔28cを有し、上部外周面に外向きフランジ28dを有する筒状部材にて形成されている。この場合、外向きフランジ28dの上面外周部には上記回転操作筒体25の内周面及び被着基部材27の下端面に密接するシールパッキン16を取り付けるための周溝28eが周設されている。また、刃部取付部材28の外周面の対向する2箇所には軸方向に沿う凹条28fが設けられている。
【0021】
また、押え部材24は、図11に示すように、刃部取付部材28を摺動可能に嵌挿する嵌挿孔24aを有すると共に、下端面にOリング14の装着溝24bを周設し、かつ上端面にばね取付溝24cを周設した筒状に形成されている。この場合、嵌挿孔24aの内周面の上端縁には係止突起24dが周設され、また内周面の対向する2箇所には、刃部取付部材28の外周面に設けられた凹条28fに摺動可能に嵌合する内側凸条24eが突設されている。また、外周面の対向する2箇所には、外側凸条24fが軸方向に沿って設けられている。この外側凸条24fは、内装筒体23のばね受け段部23cの対向する2箇所に設けられた凹状段部23fに摺動可能に係合されるようになっている。
【0022】
このように構成される押え部材24は、ばね取付溝24c内に配設される第2のコイルばね52を刃部取付部材28の外向きフランジ28dの下面に係合し、嵌挿孔24a内に、刃部材13及び刃部取付部材28を嵌挿して、第2のコイルばね52を縮設した状態で、嵌挿孔24aの下端部に嵌挿される塞ぎ部材24gを刃部取付部材28の小径孔部28bの下端面に当接すると共に、止めねじ24hをもって固定することによって、刃部取付部材28に対して摺動可能に組み付けられる。
【0023】
上記炭酸ガス供給部30は、上記被着体20の被着基部材27に設けられたガス供給口部31に設けられて、ガス受け凹所32に連通するガス供給通路35と、このガス供給通路35のガス受け凹所32内に突出する内方側開口部36aに装着されて、樽缶1内のビールBが逆流するのを阻止する逆止弁37とを具備してなる。そして、この炭酸ガス供給部30のガス供給口部31の外方側開口部36bには、ガスボンベ4に接続するガス供給チューブ5の端部に装着されたカプラ6が気水密にかつ着脱可能に連結されるようになっている。
【0024】
一方、上記ビール導出部40は、上記被着体20の被着基部材27に設けられた貫通孔27a及びこの貫通孔27aと連通する貫通孔である刃部材13の中空部13a内に摺動可能に挿入されるサイフォンチューブ42と、飲料導出チューブ43(以下にビール導出チューブ43という)と、サイフォンチューブ42とビール導出チューブ43とを接続する接続部材44とを具備してなり、また接続部材44に設けられて、サイフォンチューブ42とビール導出チューブ43とを連通する飲料導出通路45(以下にビール導出通路45という)に設けられた弁座46に開閉可能に就座する弁47と、この弁47を開閉操作するレバー48とを有するタップ41を具備してなる。
【0025】
上記のように、炭酸ガス供給部30とビール導出部40を被着体20の被着基部材27に設け、被着基部材27の取付段部27cに係合する取付操作筒体25を、内装筒体23とねじ結合することにより、被着基部材27と炭酸ガス供給部30及びビール導出部40を回転させずに、取付操作筒体25のみを正逆回転させて、炭酸ガス供給部30とビール導出部40を樽缶1の口部2のキャップ3に対して進退移動させることができる。
【0026】
また、上記被着体20に設けられた貫通孔27a内の外方側開口部には、気水密性を維持した状態でサイフォンチューブ42の挿入を可能にし、気水密状態を解除してサイフォンチューブ42の引き抜きを可能にする可変シール機構60が配設されている。この可変シール機構60は、図3に示すように、貫通孔27aの外方側開口部に設けられたねじ孔27d′に螺合する、小径孔61aと大径孔61bとを有する例えばポリプロピレン等のプラスチック製の本体61と、この本体61の小径部61aと大径部61bとの間の段部61cに配設されてサイフォンチューブ42の外周面に密接する環状シール62と、この環状シール62の上方に例えばポリプロピレン等のプラスチック製のバックリング63を介して配設され、サイフォンチューブ42の挿入のみ可能にすべくサイフォンチューブ42の外周面に弾撥接触する断面略逆V字状のステンレス製のロックリング64と、このロックリング64を本体61内に保持するステンレス製のカラー65と、このカラー65内に摺動可能に挿着されて、ロックリング64のサイフォンチューブ42への弾撥接触を解除する例えばポリプロピレン等のプラスチック製の開放スリーブ66とで構成されている。
【0027】
上記のように構成される可変シール機構60によれば、図3(a)に示すように、被着体20の貫通孔27a及びこの貫通孔27aに連通する貫通孔である刃部材13の中空部13a内にサイフォンチューブ42を挿入する際は、サイフォンチューブ42の挿入に伴ってロックリング64が拡径方向に弾撥変形してサイフォンチューブ42の樽缶1内への挿入を可能にする。この際、環状シール62がサイフォンチューブ42の外周面に密接するので、気水密性の維持が図られている。また、サイフォンチューブ42を樽缶1内から引き抜く場合は、開放スリーブ66を押し下げて、ロックリング64を拡径側すなわちサイフォンチューブ42の外周面との接触が解除する側に変形させた状態で、サイフォンチューブ42を樽缶1内から引き抜き、サイフォンチューブ42の先端をキャップ3の上方へ移動させることができる。このときにおいても、環状シール62がサイフォンチューブ42の外周面に密接するので、気水密性の維持が図られている。
【0028】
次に、この発明の嫌気式飲料出器10の取付手順について、図2ないし図5を参照して説明する。まず、図4に示すように、回転操作筒体25を上方側に移動させた状態で、炭酸ガス供給部30のガス供給口部31にガス供給チューブ5を接続する。この状態で、図4に示すように、外装筒体21を押し上げて内装筒体23の係合片22に設けられた係合爪22bをキャップ3の下端部に係合させて外装筒体21の押し上げを解除して、被着体20を樽缶1の口部2に被着する。この状態では、Oリング14は、キャップ3の上方に位置している。
【0029】
次に、回転操作筒体25に突設された回転操作用突起26をもって回転操作筒体25をねじ込むと、まず、Oリング14がキャップ3の上端部に密接して気水密状態(嫌気状態)にする。その後、被着基部材27と共に刃部取付部材28を下方に移動させると、図5に示すように、刃部材13の先端がキャップ3の頂部に突き刺さってキャップ3の上端を切り裂き、更に回転操作筒体25を回転して刃部材13を下方に移動させることにより、刃部材13の少なくとも傾斜状先端部が樽缶1内に突入することで、キャップ3の頂部が外気と遮断すなわち嫌気された状態で開栓される。この状態で、図2及び図3(a)に示すように、サイフォンチューブ42を押し込むと、サイフォンチューブ42は被着体20の貫通孔27a及び刃部材13の中空部13a内を介して樽缶1内に挿入され、サイフォンチューブ42の先端が樽缶1の底部まで挿入される。このとき、可変シール機構60によって嫌気状態は維持される。
【0030】
上記のようにして、サイフォンチューブ42を樽缶1内に挿入した状態で、ガスボンベ4の栓4aを開放にし、そして、ビール導出チューブ43にグラス又はジョッキを配置した状態で、タップ41のレバー48を操作して、樽缶1内のビールBを注ぐことができる。樽缶1内のビールBが飲みきれない場合は、サイフォンチューブ42を挿入した状態で、冷蔵庫等に保管しておけば、樽缶1内のビールBは空気中の酸素によって酸化するおそれはなく、ビールBの旨味が低下することはない。
【0031】
また、樽缶1内のビールBを飲み終えた場合は、可変シール機構60の開放スリーブ66を押し下げて、ロックリング64とサイフォンチューブ42との弾撥接触を解除し、この状態で、サイフォンチューブ42を樽缶1内から抜き出す。そして、被着体20と樽缶1の口部2との係合を解除して、飲料出器10を取り外すことができる。したがって、飲料出器10は繰り返して使用することができる。
【0032】
なお、上記実施形態においては、被着体20が樽缶1の口部2におけるキャップ3に気水密に被着される場合について説明したが、被着体20は少なくともキャップ3に気水密に被着されるものであれば、被着体20を樽缶1の口部2或いは肩部に気水密に被着してもよい。
【0033】
また、上記実施形態では、この発明の飲料出器をビールサーバに適用した場合について説明したが、ビール以外の炭酸飲料等にも適用できるものである。
【0034】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明は上記のように構成されているので、以下のような優れた効果が得られる。
【0035】
(1)請求項1記載の発明によれば、飲料容器の口部を密封するキャップを密封状態のままにして飲料容器の口部における少なくともキャップにシール機構を介して被着体を気水密に被着した状態で、加圧気体供給部及び飲料導出部を、飲料容器の口部に対して気水密性を維持しつつ移動させることで、刃部がキャップを切り裂いて飲料容器内に突入させた後に、サイフォンチューブを被着体との間に気密性を維持した状態で、この被着体と刃部の貫通孔を貫通させて、使用に供することができる。したがって、飲料容器内に空気が侵入するのを阻止(嫌気)して飲料容器内の飲料を導出することができ、飲料容器内の飲料を分けて飲むことができる。また、飲料容器内に空気が侵入するのを阻止(嫌気)するので、飲料容器内の飲料が空気中の酸素によって酸化されて品質や旨味等が低下するのを防止することができる。
【0036】
(2)請求項2記載の発明によれば、刃部がキャップを切り裂いて飲料容器内に突出した後に、サイフォンチューブを飲料容器内の底部付近まで挿入して、飲料容器内の飲料を出することができるので、飲料容器のキャップを取り外すことなく、サイフォンチューブを飲料容器内に挿入して飲料の出を効率よく行うことができる。また、使用後は、可変シール機構の気水密状態を解除してサイフォンチューブを抜き取ることができるので、飲料出器を繰り返し使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の嫌気式飲料出器の使用状態の一部を断面で示す側面図である。
【図2】 上記嫌気式飲料出器の要部を示す断面図である。
【図3】 この発明におけるサイフォンチューブの挿入状態を示す断面図(a)及びサイフォンチューブの引き抜き状態を示す断面図(b)である。
【図4】 上記嫌気式飲料出器を飲料容器の口部に被着する途中の状態を示す要部断面図である。
【図5】 上記嫌気式飲料出器を飲料容器の口部に被着し、刃部によってキャップを切り裂く状態を示す要部断面図である。
【図6】この発明における被着体を構成する外装筒体の断面斜視図である。
【図7】この発明における被着体を構成する内装筒体の断面斜視図である。
【図8】この発明における被着体を構成する取付操作筒体の断面斜視図である。
【図9】この発明における被着体を構成する被着基部材の断面斜視図(a)及び被着基部材の底面図(b)である。
【図10】この発明における被着体を構成する刃部取付部材の断面斜視図である。
【図11】この発明における被着体を構成する押え部材の断面斜視図である。
【符号の説明】
1 樽缶(飲料容器)
2 口部
3 キャップ
4 ガスボンベ(加圧気体供給源)
12 刃部
13 刃部材
13a 中空部(貫通孔)
14 Oリング(シール機構)
20 被着体
21 外装筒体
23 内装筒体
24 押え部材
25 取付操作筒体
27 被着基部材
27a 貫通孔
28 刃部取付部材
30 炭酸ガス供給部(加圧気体供給部)
40 ビール導出部(飲料導出部)
41 タップ
42 サイフォンチューブ
43 ビール導出チューブ
44 接続部材
45 ビール導出通路
46 弁座
47 弁
48 レバー
51 第1のコイルばね
52 第2のコイルばね
60 可変シール機構
61 本体
62 環状シール
63 バックリング
64 ロックリング
65 カラー
66 開放スリーブ
B ビール

Claims (2)

  1. 飲料容器の口部を密封するキャップを密封状態のままにして飲料容器内の飲料の導出を可能にする嫌気式飲料注出器であって、
    上記飲料容器の口部における少なくとも上記キャップにシール機構を介して気水密に被着される被着体と、
    加圧気体供給源に接続されて上記飲料容器内に加圧気体を供給する加圧気体供給部と、
    上記飲料容器内の飲料を導出する飲料導出部と、を具備し、
    上記加圧気体供給部及び飲料導出部を、上記飲料容器の口部に対して気水密性を維持しつつ進退移動可能に形成すると共に、これら加圧気体供給部及び飲料導出部における上記キャップと対向する端部に、上記シール機構によって気水密が維持された状態において上記キャップを切り裂いて飲料容器内に突入可能な、先端が斜めにカットされた筒状の刃部材からなる刃部を形成し、
    上記飲料導出部に、上記被着体との間に気密性を維持した状態で、この被着体と上記刃部を進退移動可能に貫通するサイフォンチューブを具備してなる、
    ことを特徴とする嫌気式飲料注出器。
  2. 請求項1記載の嫌気式飲料注出器において、
    上記被着体及び刃部に、互いに連通する貫通孔を設け、上記貫通孔内に、気水密性を維持した状態でサイフォンチューブの挿入を可能にし、気水密状態を解除してサイフォンチューブの引き抜きを可能にする可変シール機構を配設してなる、ことを特徴とする嫌気式飲料注出器。
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