JP3975140B2 - バルブ駆動用の減速装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボール弁やバタフライ弁等を駆動するためのバルブ駆動用の減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築設備や水処理設備の配管路等に設置され、流路の開閉や流量の調整等を行う弁として、ボール弁やバタフライ弁等を用いたバルブが広く知られており、これらのバルブを駆動する装置が数多く提案されている。
【0003】
近年では、手動でバルブを駆動するタイプの他に、モータを用いることによりいわゆる電動で駆動するタイプの駆動装置も求められている。
【0004】
図5に特開2002−115748号公報で開示されているこの種の駆動装置を示す。この駆動装置P1は、動力伝達装置(減速装置)G1とモータ10とを組み合わせたものである。動力伝達装置G1は平行軸歯車機構12及び内接噛合遊星歯車機構14を備える。
【0005】
駆動装置P1のケーシング16は、2枚のプレート18、20によって3つのブロックB1〜B3に分離されている。第1のブロックB1は主にモータ10やその制御装置(補機)24を、第2のブロックB2は主に平行軸歯車機構12を、第3のブロックB3は主に内接噛合遊星歯車機構14を、それぞれ収容している。
【0006】
モータ10の出力軸(平行軸歯車機構12の入力軸)26には、平行軸歯車機構12の第1ピニオン28が設けられている。
【0007】
平行軸歯車機構12は、該第1ピニオン28及び第1ギヤ30からなる1段目減速機構32と、第2ピニオン34及び第2ギヤ(出力ギヤ)36からなる2段目減速機構38とを備える。
【0008】
内接噛合遊星歯車機構14は、該第2ギヤ36が組み込まれた入力軸40、該入力軸40と一体化された偏心体42、該偏心体42の外周で揺動回転自在に組み込まれた外歯歯車46、該外歯歯車46の外歯の歯数より1だけ多い歯数の内歯を有する(僅少の歯数差を有する)内歯歯車48をその構成要素として有する。出力軸50は、外歯歯車46の自転成分のみを伝達するキャリヤ52を介して該外歯歯車46と連結されている。又、該出力軸50の先端には、手動時にスパナ等の図示せぬ棒状物を挿入するための貫通孔50Aが形成されている。
【0009】
なお、内歯歯車48及び外歯歯車46の歯形には、いわゆるインボリュート歯形が採用されている。又、出力軸50は、コスト低減のためその一端部がケーシング16に直接指示されると共に、他端部は第1のブロックB1の側にまで延在され、プレート18によって支持されている。
【0010】
この装置の作用を簡単に説明すると、モータ10の出力軸(平行軸歯車機構12の入力軸)26の回転は、2段の平行軸歯車機構12によって減速され、第2ギヤ36を介して内接噛合遊星歯車機構14の入力軸40に伝達される。該入力軸40が回転すると、これと一体の偏心体42を介して外歯歯車46が内歯歯車48に内接しながら揺動回転し、この結果、外歯歯車46は該入力軸40の1回転毎に内歯歯車48と外歯歯車46の歯数差に相当する分だけゆっくりと自転する。そのため、この外歯歯車46の自転成分相当の回転をキャリヤ52を介して出力軸50から取り出すことにより、1段で大きな減速比を得ることができる。このタイプは一般に「揺動回転型」と称されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特開2002−115748号公報で開示されている減速装置を含め、従来のこの種のバルブ駆動用の減速装置は、外歯歯車が内歯歯車に内接しながら揺動すると、該揺動によって内部ラジアル荷重が発生し、これが外部のラジアル荷重と共振すると、軸ぶれが発生してケーシングによる出力軸の支持部が損傷しやすくなるという問題があった。即ち、この種の減速装置は、前述したように、一般に出力軸がケーシングに直接支持されているため、この軸ぶれの発生によってケーシングによる出力軸の支持部が摩耗し、この結果、更にぶれが大きくなる原因となったり、あるいは、回転抵抗が増大する原因となったりすることがあったものである。
【0012】
この問題は、前述の特開2002−115748号公報で開示されている減速装置のように、内接噛合遊星歯車機構の入力軸の軸方向端部に平行軸歯車機構の出力ギヤが組み込まれ、(出力軸側からの外部ラジアル荷重のみならず)入力軸側からもラジアル荷重が加わるような構成とされている場合に、特に顕著になると考えられる。
【0013】
また、この種の内接噛合遊星歯車機構は、特にその減速比を大きくとろうとした場合に、(外歯歯車及び内歯歯車ともその歯数を多く設定する必要があることから)一般に半径方向の大きさが大きくなり易いが、バルブを駆動する装置の周辺は、軸方向には余裕があっても、半径方向の余裕が少ないことも多く、駆動装置導入の支障になることが少なくなかった。
【0014】
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであって、内接噛合遊星歯車機構において発生しやすい「共振」を抑制することにより、出力軸を支持するための高コストの軸受を従来通り不要としながら、当該支持部の摩耗や摩擦の増大を低減すると共に、合わせて半径方向の大きさを小さくし、且つ駆動容量を増大させることのできるバルブ駆動用の減速装置を提供することをその課題としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一端部がケーシングに直接支持された出力軸を備え、入力軸の回転を、僅少の歯数差を有する外歯歯車及び内歯歯車を備えた内接噛合遊星歯車機構を介して前記出力軸に減速して伝達し、該出力軸と連結されたバルブを駆動するバルブ駆動用の減速装置において、前記内接噛合遊星歯車機構の入力軸にその前段の平行軸歯車機構の出力ギヤが組み込まれ、nを2以上の整数としたときに、前記内接噛合遊星歯車機構の内歯歯車に対して前記外歯歯車軸方向にn枚複列に配置されると共に、それぞれの外歯歯車の前記入力軸に対する偏心方向360°/nずつシフトされ、且つ、前記出力軸が、前記入力軸を貫通すると共に、前記ケーシングによる前記一端側の支持と、前記複列とした内接噛合遊星歯車機構を介した支持とによってケーシングに支持されている構成とすることにより、上記課題を解決したものである。
【0016】
本発明においては、内接噛合遊星歯車機構の内歯歯車に対して外歯歯車を軸方向に2枚以上複列に配置し、且つそれぞれの外歯歯車の入力軸に対する偏心方向を円周方向に均等に(360°/nずつ)シフトさせるようにした。この結果、外歯歯車の揺動に起因して発生する内部ラジアル荷重は、全外歯歯車トータルで互いに相殺され、平行軸歯車機構側からラジアル荷重が印加された場合であっても、共振が発生しにくい。
【0017】
そのため、内接噛合遊星歯車機構内の各歯車は、より安定した状態で回転することができ、出力軸の回転も安定する。従って出力軸を軸受なしでケーシングに直接支持したとしても、(軸ぶれや摩耗等の問題が発生しないため)低振動、低騒音の特性を長期に亘って維持することができる。
【0018】
また、本発明によれば、前記出力軸が、前記入力軸を貫通すると共に前記ケーシングによる前記一端側の支持と、前記複列とした内接噛合遊星歯車機構を介した支持とによってケーシングに支持されている構成を採用しているため、ケーシングの出力軸の他端側が、該出力軸に対して解放されているような構成(出力軸の他端側が、ケーシングによって支持されていない構成)を採用することができるようになる。
【0019】
即ち、本発明においては、内歯歯車に対して複数の外歯歯車が内接噛合をしており、しかも、各外歯歯車の偏心方向が円周方向において均等〈360°/nの角度毎)とされている。このことは、円周上のn箇所において全外歯歯車が内歯歯車と「常時接触している」ことを意味し、ラジアル方向が相殺されるだけでなく、内接噛合遊星歯車機構自体が巨大な軸受としての機能を果たし得ることになる。そのため、従来必要とされていた出力軸の他端側の軸受を省略することができる。従って、製造コストをその分低減できるだけでなく、この部分にモータの制御装置(補機)等を配置するスペースをより大きく確保できるようにもなる。
【0020】
なお、この場合、前記内接噛合遊星歯車機構のキャリヤの外周が円筒状に加工処理され、ケーシングによる該キャリヤの外周の支持を含めて前記複列とした内接噛合遊星歯車機構による支持がなされるように構成すると、一層良好に出力軸を支持することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の例を図1〜図4を用いて詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係るバルブ駆動用の減速装置の適用例を示す展開断面図である。なお、この図1は、各歯車の噛合状態等の表示を優先して適宜半径方向に展開して図示しているため、該図1における半径方向の位置(座標)は、現実の縦断面とは必ずしも一致していない。図2は図1の右方向から見た側面図、図3は内接噛合遊星歯車機構の構成を示す要部断面図、図4は図1の左方向から見た側面図である。
【0023】
この減速装置G2は、その減速機構として平行軸歯車機構112及び内接噛合遊星歯車機構114を備え、モータ110と共に用いられる。
【0024】
モータ110のモータ軸126は、平行軸歯車機構114の入力軸を兼用している。即ち、モータ軸126には該平行軸歯車機構114の第1ピニオン128が歯切り形成されている。
【0025】
平行軸歯車機構112は、この第1ピニオン128、及び該第1ピニオン128と噛合する第1ギヤ130からなる1段目減速機構132と、該1段目減速機構132の第1ギヤ130と共に回転する第2ピニオン134、及びこの第2ピニオン134と噛合する第2ギヤ136からなる2段目減速機構138とを備える。
【0026】
2段目減速機構138の第2ギヤ136は、内接噛合遊星歯車機構114の入力軸140の外周に組み込まれ、該入力軸140と一体回転可能である。
【0027】
前記内接噛合遊星歯車機構114は、当該入力軸140、該入力軸140と一体化された偏心体142、143、ベアリング144、145を介して該偏心体142、143の外周で揺動回転自在に組み込まれた2列の外歯歯車146、147、該外歯歯車146、147の外歯の歯数より1だけ多い歯数の内歯を有する(僅少の歯数差を有する)内歯歯車148をその構成要素として有する。外歯歯車146、147は、それぞれ複数の内ピン孔146A、147Aを有し、該内ピン孔146A、147Aにキャリヤ152と一体化された内ピン152Aが遊嵌している。各外歯歯車146、147は入力軸140に対して、180°(360°/n:この場合外歯歯車は2列配置であるためn=2)だけ互いにその偏心方向がシフトされている。即ち、図3に示されるように、ちょうど逆方向にシフトされた状態で偏心体142、143に組付けられている。なお、3列(n=3)の外歯歯車を軸方向に配置した場合には、各外歯歯車は360°/3、即ち120°ずつ偏心方向がシフトされた状態で組み付けられる。
【0028】
キャリヤ152は出力軸150と連結(圧入)されており、これにより外歯歯車146、147の自転成分のみがキャリヤ152を介して出力軸150に伝達される構成となっている。出力軸150には、弁体に連結された弁棒(図示略)が係入可能な有底の穴150Aが形成されており、該弁棒が出力軸150と動力伝達可能に連結される。
【0029】
ここで、本減速装置G2の各部材の配置構成についてより詳細に説明する。
【0030】
減速装置G2のケーシング170は、矩形状のベース部174と、該ベース部174から被駆動機機側(バルブ側)へ突出されたほぼ正方形の突出部172とを一体的に備え、アルミニウム系の軽量素材(又は鋳物)によって形成されている。
【0031】
ケーシング170における前記突出部172は、ボルト穴172A〜172Cのいずれかを介して当該減速装置G2をバルブ700に取り付ける取付面F1を備え、又、内接噛合遊星歯車機構114の出力軸150の端部を回転自在に収容・支持するための中空孔172Dを備える。
【0032】
一方、ケーシング170のベース部174は、平行軸歯車機構112及び内接噛合遊星歯車機構114を突出部172の内周に繋がる単一の空間に収容している。従来のプレート20に相当するプレートは特に設けられていない。モータ110はベース部174の端部174Cに取り付けられている。
【0033】
突出部172の内周は内歯歯車148の本体を兼用している。該内歯歯車148の内歯は、ケーシング170自体(例えばアルミニウム系の軽量素材)よりも高い硬度を有するローラ状のピン148Aを、断面が半円状の溝148B内に回転自在に組み込むことによって形成されている。なお、これに伴って、外歯歯車146の歯形はトロコイド系の曲線を基調とした歯形が採用されている。
【0034】
キャリヤ152は、その外周152Bが円筒状に加工処理され、突出部172の内周側172Eに摺動自在に組み込まれている。キャリヤ152の内周は、出力軸150の中央部150Bが圧入されており、該キャリヤ152の回転が出力軸150に伝達可能となっている。出力軸150は、基本的にケーシング170の突出部172の中空孔172D、及びキャリヤ152を介して該突出部172の内周側172Eに直接支持されており、ケーシング170との間に特に軸受は配置されていない。
【0035】
入力軸140にはその軸方向に沿って中空部140Aが形成されており、出力軸150は該入力軸140を貫通して平行軸歯車機構112側に延長されている。中空部140Aの内周と対応する出力軸150の外周150Cとの間には、2つのニードルベアリング180、181が介在され、入力軸140は該ニードルベアリング180、181を介して出力軸150と相互に支持し合っている。
【0036】
一方、ベース部174の一端側にはプレート182が図示せぬボルトを介して取り付けられている。プレート182には、その中央部に大径の孔182Aが形成されており、出力軸150はこの孔182Aを貫通して該プレート182の図1における右側の空間Sにまで突出・延在されている。空間Sには、出力軸150の回転状態をモニタして該出力軸150の駆動状態を制御するための図示せぬ制御装置(エンコーダ等を含む補機)が配置される。
【0037】
平行軸歯車機構112の前記第1ギヤ130及び第2ピニオン134が装着された回転軸190の軸受部192、194はこのプレート182及びベース部174の前記フランジ部174Bにそれぞれ配置されている。
【0038】
このうち、ベース部174側の軸受部194は、内歯歯車148の外周、即ち、内歯歯車148が存在する軸方向の範囲内にその一部が存在し、且つ該内歯歯車148の半径方向外側の位置に配置されている。即ち、入力軸140、外歯歯車146、内歯歯車148等を含む内接噛合遊星歯車機構114の主要部と該軸受部194は軸方向座標がほぼ同一の平面内に配置されている。
【0039】
なお、図2に示されるように、平行軸歯車機構112の第2ギヤ136には、前述の第2ピニオン134が噛合するとともに、手動操作時に弁棒604を駆動するための駆動力を入力する手動ピニオン160が同時に噛合している。
【0040】
次に、この減速装置の作用を説明する。
【0041】
モータ軸126が回転すると、平行軸歯車機構112の第1ピニオン128、第1ギヤ130、及び第2ピニオン134、第2ギヤ136を介して2段階の減速が行われ、該第2ギヤ136と内周側で係合している内接噛合遊星歯車機構114の入力軸140が回転する。この結果、該入力軸140と一体化されている偏心体142、143を介して外歯歯車146、147が互いに180°の位相で内歯歯車148に内接しながら揺動回転し、外歯歯車146、147は入力軸140の1回転毎に内歯歯車148と外歯歯車146、147の僅少の歯数差(この例では1)に相当する分だけゆっくりと自転する。この外歯歯車146、147の運動は、内ピン孔146A、147A及び内ピン152Aの遊嵌によってその揺動成分が吸収され、自転成分のみがキャリヤ152を介して出力軸150に伝達される。出力軸150の回転は、有底の穴150A内に侵入されているバルブの弁棒(図示略)へと更に伝達される。
【0042】
なお、僅少の歯数差を有する歯車を内接噛合させる内接噛合遊星歯車機構としては、この他に「撓み噛み合い型」、あるいは「差動歯車型」等のタイプが公知である。いずれも1段で大きな減速比を得ることができる。
【0043】
外歯歯車146、147が2列配置されているため、内歯歯車148が同一であっても、即ち同一の外径寸法であっても、伝達容量は(外歯歯車が1枚の装置と比べて)ほぼ2倍となる。
【0044】
この実施形態では、入力軸140は、その端部に平行軸歯車機構112の第2ギヤ136が組み込まれており、該入力軸140を介してラジアル荷重が常に印加されている。従って、もし外歯歯車の枚数が1枚のみであったならば、該外歯歯車の揺動に起因して繰り返し発生する脈動的な内部ラジアル荷重と、この入力軸140から印加されるラジアル荷重、更には出力軸150側から印加される外部ラジアル荷重とが複雑に干渉することとなる。
【0045】
しかしながら、この実施形態においては、該入力軸140は、外歯歯車146、147、及び該外歯歯車146、147と円周方向の2点において常に噛合している内歯歯車148を介して、間接的に該内歯歯車148と一体のケーシング170の突出部172に支持されている。また、出力軸150は、ケーシング170の突出部172の中空孔172A及び該突出部172の内周部172Eによって安定支持されており、且つ、ニードルベアリング180、181を介して(外歯歯車2列分の)軸方向に長いスパンで当該入力軸140と嵌合し、該入力軸140を含む内接し合遊星歯車構造114全体によっても支持されている。
【0046】
そのため、出力軸150は、たとえ出力軸側から外部ラジアル過重か掛かったとしても極めて安定した回転が可能であり、ケーシング170との間に軸受がなくても該支持部の損傷を最小限に抑えることができる。
【0047】
また、出力軸150の図1の右側端をケーシング170に支持するための軸受を省略でき、その分コストの低減及び軸方向の寸法短縮が可能である。更には、軸方向の寸法短縮ができた分、プレート182の側面の空間Sを十分広く確保できる。
【0048】
この結果、該プレート182の大径の孔182Aを適宜利用できることと相まって、補機類の自由度の高い設置が可能である。
【0049】
なお、平行軸歯車機構112の第1ギヤ130及び第2ピニオン134を回転自在に支持する回転軸190の軸受部194が、内歯歯車148の外周に配置されていることから、該軸受部194が極めて安定した状態で支持されることになり、回転軸190を円滑に回転させることができる。
【0050】
また、該軸受部194が内接噛合遊星歯車機構114の主要部(外歯歯車146、あるいは内歯歯車148)の存在する平面とほぼ同一の平面に配置されることになるため、減速装置全G2体の軸方向長をそれだけ短縮できる。
【0051】
さらに、従来必要とされていたプレート20等の配置を省略することができるようになるため、それだけ軽量化でき、またその分減速装置の軸方向長を更に短縮できる。
【0052】
また、ケーシング170の突出部172が内歯歯車148の本体を兼用しているため、部品点数を削減でき、さらに、内歯歯車148を含めケーシング全体がアルミニウム系の軽量素材で形成されているため、この点でも軽量化が図られている。一方、それにも拘わらず、内歯歯車148の歯形をその本体よりも高い硬度を有するローラ状のピン148Aで構成しているため、特に外歯歯車146、147との噛合に関して高い耐久性を得ることができる。なお、内歯歯車148のピン148Aと溝148Bとの接触に関しては、凸と凹との接触とになるため、耐久性上優れている。
【0053】
なお、上記実施形態においては、外歯歯車を軸方向に2列配置した例が示されていたが、3列以上配置するようにしても同様な効果が得られる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、出力軸を支持するための高コストの軸受を従来通り不要としながら、当該支持部の摩耗や摩擦の増大を低減すると共に、合わせて半径方向の大きさを小さくし、且つ駆動容量を増大させることのできるバルブ駆動用の減速装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたバルブ駆動用の減速装置の実施形態の例を示す展開縦断面図
【図2】図1の右方向から見た側面図
【図3】内接噛合遊星歯車機構の構成を示す要部断面図
【図4】図1の左方向から見た側面図
【図5】従来の動力伝達装置の適用例を示す図1相当の縦断面図
【符号の説明】
110…モータ
112…平行軸歯車機構
114…内接噛合遊星歯車機構
128…第1ピニオン
130…第1ギヤ
132…1段目減速機構
134…第2ピニオン
136…第2ギヤ(出力ギヤ)
138…2段目減速機構
140…内接噛合遊星歯車機構の入力軸
142、143…偏心体
144、145…ベアリング
146、147…外歯歯車
148…内歯歯車
150…出力軸
152…キャリヤ
160…手動ピニオン
162…手動軸
170…ケーシング
172…突出部
174…ベース部
190…回転軸
194、196…軸受部

Claims (2)

  1. 一端部がケーシングに直接支持された出力軸を備え、入力軸の回転を、僅少の歯数差を有する外歯歯車及び内歯歯車を備えた内接噛合遊星歯車機構を介して前記出力軸に減速して伝達し、該出力軸と連結されたバルブを駆動するバルブ駆動用の減速装置において、
    前記内接噛合遊星歯車機構の入力軸にその前段の平行軸歯車機構の出力ギヤが組み込まれ、
    nを2以上の整数としたときに、
    前記内接噛合遊星歯車機構の内歯歯車に対して前記外歯歯車軸方向にn枚複列に配置されると共に、それぞれの外歯歯車の前記入力軸に対する偏心方向360°/nずつシフトされ、且つ
    前記出力軸が、前記入力軸を貫通すると共に、前記ケーシングによる前記一端側の支持と、前記複列とした内接噛合遊星歯車機構を介した支持とによってケーシングに支持されている
    ことを特徴とするバルブ駆動用の減速装置。
  2. 請求項において、
    前記内接噛合遊星歯車機構が、前記歯数差による減速した回転を出力軸に伝達するキャリヤを有し、該キャリヤの外周が円筒状に加工処理され、前記ケーシングにより該キャリヤの外周を支持した
    ことを特徴とするバルブ駆動用の減速装置。
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