JP3974642B1 - 成形用金型装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトに構成することが可能となり省スペース化の要請に応じることができ、金型への加工および組み込みが容易で、また構成が簡単であり組み立てに手間と時間がかからず、コストダウンを実現することができる成形用金型装置を提供する。
【解決手段】ホルダ40の上壁面部44には、摺動ピン70が貫通して傾斜した状態で移動可能に案内されるガイド孔46が形成され、エジェクタピン21の突き出し動作に伴い保持駒50が型抜き方向に移動すると、該保持駒50に押されて従動する逃げ動作駒60および摺動ピン70を介して、アンダーカット成形部80が型抜き方向に移動すると共に逃げ方向に移動して、成形品Pが型抜き可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定型と可動型とによりアンダーカット部を含む成形品を成形可能であり、該成形品の型抜き時に前記アンダーカット部から離型可能な成形用金型装置に関する。
従来、この種の成形用金型装置としては、コアを貫通し、その表面に対して傾斜配置された移動可能なルーズコア支持ロッドが、可動側型板と台座プレートとに係止されたガイドロッドに相対的に摺動可能にエジェクタープレートの摺動路に配置されたスライドベースの移動に連動する、ルーズコアエジェクター装置において、ガイドロッドの一端は、可動側型板の下面に形成された凹部に緊密に嵌め込まれたホルダに係止され、またルーズコア支持ロッドは、ガイドロッドとほぼ同じ傾斜角度でコアに形成された角度設定孔によってのみ傾斜角度が設定されているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−326233号公報
しかしながら、前述したような従来の技術では、ルーズコア支持ロッドのみならず、ガイドロッドも傾斜配置されており、しかも各々ロッドを同じ傾斜角度で移動させるための機構が、エジェクタープレートと可動側型板とに分散するように構成されているから、成形品のアンダーカットの抜きのために必要なアンダーカット部分形状を施した駒の移動量に比べて大きな設置スペースを要し、全体的に構造も複雑となり組み立てに手間と時間がかかり、コストダウンが難しいという問題点があった。
本発明は、前述したような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、コンパクトに構成することが可能となり省スペース化の要請に応じることができ、金型への加工および組み込みが容易で、また構成が簡単であり組み立てに手間と時間がかからず、コストダウンを実現することができる成形用金型装置を提供することを目的としている。
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]固定型(11)と可動型(12)とによりアンダーカット部(P1)を含む成形品(P)を成形可能であり、該成形品(P)の型抜き時に前記アンダーカット部(P1)から離型可能な成形用金型装置(20)において、
型抜き方向に駆動されて突き出し動作するエジェクタピン(21)と、該エジェクタピン(21)の先端側(23)に設けられるアンダーカット抜き装置(30)とを有し、
前記アンダーカット抜き装置(30)は、前記可動型(12)内に収容されるホルダ(40)と、前記エジェクタピン(21)の先端側(23)に設けられて該ホルダ(40)内で型抜き方向に摺動可能に配される保持駒(50)と、該保持駒(50)に型抜き方向と交差するアンダーカット部(P1)からの逃げ方向に摺動可能に連結される逃げ動作駒(60)と、該逃げ動作駒(60)に設けられて傾斜して延びる連結部材(70)と、該連結部材(70)が前記ホルダ(40)の壁面(44)を貫通して延び出る先端側(72)に設けられるアンダーカット成形部(80)とを備えて成り、
前記ホルダ(40)の壁面(44)には、前記連結部材(70)が貫通して傾斜した状態で移動可能に案内されるガイド孔(46)が形成され、
前記エジェクタピン(21)の突き出し動作に伴い前記保持駒(50)が型抜き方向に移動すると、該保持駒(50)に押されて従動する前記逃げ動作駒(60)および前記連結部材(70)を介して、前記アンダーカット成形部(80)が型抜き方向に移動すると共に逃げ方向に移動して、成形品(P)を型抜き可能に設定したことを特徴とする成形用金型装置(20)。
[2]固定型(11)と可動型(12)とによりアンダーカット部(P1)を含む成形品(P)を成形可能であり、該成形品(P)の型抜き時に前記アンダーカット部(P1)から離型可能な成形用金型装置(20)において、
型抜き方向に駆動されて突き出し動作するエジェクタピン(21)と、該エジェクタピン(21)の先端側(23)に設けられるアンダーカット抜き装置(30)とを有し、
前記アンダーカット抜き装置(30)は、前記エジェクタピン(21)の先端側(23)に設けられて、前記可動型(12)の中空部内で型抜き方向に摺動可能に配される保持駒(50)と、該保持駒(50)に型抜き方向と交差するアンダーカット部(P1)からの逃げ方向に摺動可能に連結される逃げ動作駒(60)と、該逃げ動作駒(60)に設けられて傾斜して延びる連結部材(70)と、該連結部材(70)が前記可動型(12)の壁面を貫通して延び出る先端側に設けられるアンダーカット成形部(80)とを備えて成り、
前記可動型(12)の壁面には、前記連結部材(70)が貫通して傾斜した状態で移動可能に案内されるガイド孔(46)が形成され、
前記エジェクタピン(21)の突き出し動作に伴い前記保持駒(50)が型抜き方向に移動すると、該保持駒(50)に押されて従動する前記逃げ動作駒(60)および前記連結部材(70)を介して、前記アンダーカット成形部(80)が型抜き方向に移動すると共に逃げ方向に移動して、成形品(P)を型抜き可能に設定したことを特徴とする成形用金型装置(20)。
[3]前記アンダーカット部(P1)から相対する双方向に逃げ動作を要するものにおいて、前記逃げ動作駒(60A)、前記連結部材(70A)、および前記アンダーカット成形部(80A)を、それぞれ左右対称に向かい合わせて一対配設し、
前記エジェクタピン(21)の突き出し動作に伴い前記一対の保持駒(50A)が型抜き方向に移動すると、各保持駒(50A)に押されて従動する各逃げ動作駒(60A)および各連結部材(70A)を介して、各アンダーカット成形部(80A)が型抜き方向に移動すると共に相互に反対方向となる逃げ方向に移動して、成形品(P)を型抜き可能に設定したことを特徴とする[1]または[2]に記載の成形用金型装置(20A)。
[4]前記アンダーカット部(P1)から相対する双方向に逃げ動作を要するものにおいて、前記逃げ動作駒(60A)、前記連結部材(70A)、および前記アンダーカット成形部(80A)を、それぞれ左右対称に向かい合わせた一対ずつを一組として複数組配設し、
前記エジェクタピン(21)の突き出し動作に伴い前記保持駒(50A)が型抜き方向に移動すると、該保持駒(50A)に押されて従動する各逃げ動作駒(60A)および各連結部材(70A)を介して、各アンダーカット成形部(80A)が型抜き方向に移動すると共に相互に反対方向となる逃げ方向に移動して、成形品(P)を型抜き可能に設定したことを特徴とする[3]に記載の成形用金型装置(20A)。
[5]前記アンダーカット部(P2,P3)から各々一方向に逃げ動作を要するものにおいて、前記逃げ動作駒(60B)、前記連結部材(70B)、および前記アンダーカット成形部(80B1,80B2)を、それぞれ同一の向きで隣り合わせて一対配設し、
前記エジェクタピン(21)の突き出し動作に伴い前記一対の保持駒(50B)が型抜き方向に移動すると、各保持駒(50B)に押されて従動する各逃げ動作駒(60B)および各連結部材(70B)を介して、各アンダーカット成形部(80B)が型抜き方向に移動すると共にそれぞれ同一方向となる逃げ方向に移動して、成形品(P)を型抜き可能に設定したことを特徴とする[1]または[2]に記載の成形用金型装置(20B)。
[6]前記アンダーカット部(P2,P3)から各々一方向に逃げ動作を要するものにおいて、前記逃げ動作駒(60B)、前記連結部材(70B)、および前記アンダーカット成形部(80B1,80B2)を、それぞれ同一の向きで隣り合わせた一対ずつを一組として複数組配設し、
前記エジェクタピン(21)の突き出し動作に伴い前記保持駒(50B)が型抜き方向に移動すると、該保持駒(50B)に押されて従動する各逃げ動作駒(60B)および各連結部材(70B)を介して、各アンダーカット成形部(80B1,80B2)が型抜き方向に移動すると共にそれぞれ同一方向となる逃げ方向に移動して、成形品(P)を型抜き可能に設定したことを特徴とする[5]に記載の成形用金型装置(20B)。
[7]前記成形品(P)の基準面が水平面に対して傾斜することで前記アンダーカット部(P1,P2,P3)からの逃げ方向も傾斜する成形品(P)を成形するものにおいて、
前記保持駒(50D)に対する逃げ動作駒(60D)の摺動方向を前記逃げ方向に合致させることを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5]または[6]に記載の成形用金型装置(20D)。
[8]前記保持駒(50,50A,50B,50D)を前記エジェクタピン(21)の先端側(23)に一体的に設けたことを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5],[6]または[7]に記載の成形用金型装置(20,20A,20B,20D)。
[9]前記保持駒(50,50A,50B,50D)を前記エジェクタピン(21)の先端側(23)に略T字形に一体的に設けたことを特徴とする[8]に記載の成形用金型装置(20,20A,20B,20D)。
[10]前記連結部材(70,70A,70B)を、前記成形品(P)の型抜きのストロークに応じた長さに設定することを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5],[6],[7],[8]または[9]に記載の成形用金型装置(20,20A,20B,20D)。
[11]前記逃げ動作駒(60,60A,60B,60D)を前記連結部材(70,70A,70B)の基端側に一体的に設けたことを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5],[6],[7],[8],[9]または[10]に記載の成形用金型装置(20,20A,20B,20D)。
前記本発明は次のように作用する。
本発明に係る成形用金型装置(20)によれば、成形品(P)の成形工程における型抜き動作時に、アンダーカット部(P1)から離型するためのアンダーカット抜き装置(30)を、エジェクタ台板(13)や可動型(12)に分散させることなく、可動型(12)のみに集中して配設する。これにより、コンパクトに構成することが可能となり省スペース化の要請に応じることができ、成形金型(10)への加工および組み込みが容易となる。
アンダーカット抜き装置(30)は、エジェクタピン(21)の先端側(23)に設けられており、型抜き動作時において型抜き方向に駆動されるエジェクタピン(21)の突き出し動作に応じて作動する。すなわち、成形が終わり可動型(12)から固定型(11)が離れると、成形品(P)の片側が現われる。次いでエジェクタピン(21)が型抜きのために、成形品(P)を可動型(12)から離間させるように突き出し動作する。
アンダーカット抜き装置(30)では、可動型(12)内に収容されているホルダ(40)内で、エジェクタピン(21)の先端側(23)に設けられる保持駒(50)が該ホルダ(40)内で型抜き方向に摺動する。保持駒(50)と共に、該保持駒(50)に型抜き方向とは交差する逃げ方向に摺動可能に連結された逃げ動作駒(60)も移動し、ホルダ(40)と逃げ動作駒(60)とは相対的に変位する。
この時、逃げ動作駒(60)に設けられて傾斜して延びる連結部材(70)は、ホルダ(40)の壁面(44)にあるガイド孔(46)を貫通して傾斜した状態で移動するように案内される。これにより、型抜き動作時のエジェクタピン(21)の突き出し動作に伴い保持駒(50)が型抜き方向に移動すると、該保持駒(50)に押されて従動する逃げ動作駒(60)および連結部材(70)を介して、アンダーカット成形部(80)が型抜き方向に移動すると共に逃げ方向に移動して、成形品(P)を型抜きすることができる。
このように、連結部材(70)は、ホルダ(40)の壁面(44)にあるガイド孔(46)を貫通して傾斜した状態で移動するように案内されるため、構成が簡易化されて製造コストを大幅に低減することが可能となる。なお、成形品(P)が抜き去られると、エジェクタピン(21)が成形時の位置に戻るに従い、逃げ動作駒(60)に引かれて連結部材(70)やアンダーカット成形部(80)も初期位置に戻る。また、可動型(12)も成形位置に戻って、次の成形品(P)の成形がなされることになる。
また、可動型(12)内に別部品であるホルダ(40)を収容することなく、このホルダ(40)の内部と同様の空間を可動型(12)の中空部内の空間として構成しても良い。この場合には、可動型(12)の壁面に、連結部材(70)が貫通して傾斜した状態で移動可能に案内されるガイド孔(46)を形成することになる。これにより、ホルダ(40)が不要となって部品点数が削減され、成形用金型装置(20)全体の構成をよりいっそう簡易化することができ、コストを低減することが可能となる。
アンダーカット部(P1)から相対する双方向に逃げ動作を要する成形品(P)を対象とする成形用金型装置(20A)では、逃げ動作駒(60A)、連結部材(70A)、およびアンダーカット成形部(80A)とが、それぞれ左右対称に向かい合わせて一対配設されており、型抜き動作時のエジェクタピン(21)の突き出し動作に伴い前記保持駒(50A)が型抜き方向に移動すると、該保持駒(50A)に押されて従動する各逃げ動作駒(60A)および各連結部材(70A)を介して、各アンダーカット成形部(80A)が型抜き方向に移動すると共に相互に反対方向となる逃げ方向に移動して、成形品(P)を型抜きすることができる。
逃げ動作駒(60A)、連結部材(70A)、およびアンダーカット成形部(80A)を、それぞれ左右対称に向かい合わせた一対ずつを一組として、1つの装置において複数組配設するように構成しても良い。これにより、相対する双方向に逃げ動作を要する複数組のアンダーカット部(P1)を含むような成形品(P)、あるいは1組のアンダーカット部(P1)を含む複数の成形品(P)も、極めて簡易かつ安価に成形することができる。
また、アンダーカット部(P2,P3)から各々一方向に逃げ動作を要する成形品(P)を対象とする成形用金型装置(20B)では、逃げ動作駒(60B)、連結部材(70B)、およびアンダーカット成形部(80B1,80B2)を、それぞれ同一の向きで隣り合わせて一対配設されており、型抜き動作時のエジェクタピン(21)の突き出し動作に伴い前記保持駒(50B)が型抜き方向に移動すると、該保持駒(50B)に押されて従動する各逃げ動作駒(60B)および各連結部材(70B)を介して、各アンダーカット成形部(80B1,80B2)が型抜き方向に移動すると共にそれぞれ同一方向となる逃げ方向に移動して、成形品(P)を型抜きすることができる。
このような場合も、逃げ動作駒(60B)、連結部材(70B)、およびアンダーカット成形部(80B1,80B2)を、それぞれ同一の向きで隣り合わせた一対ずつを一組として複数組配設し、1つの装置において複数組配設するように構成しても良い。これにより、各々一方向に逃げ動作を要する複数組のアンダーカット部(P2,P3)を含むような成形品(P)、あるいは1組のアンダーカット部(P1)を含む複数の成形品(P)も、極めて簡易かつ安価に成形することができる。
さらに、成形品(P)の基準面が水平面に対して傾斜することでアンダーカット部(P1)からの逃げ方向も傾斜する成形品(P)を対象とする成形用金型装置(20D)では、保持駒(50D)に対する逃げ動作駒(60D)の摺動方向を前記逃げ方向に合致させることにより対応することができる。これにより、可動型(12)の加工が非常に容易となり、簡単かつ安価に製造することができる。
なお、保持駒(50,50A,50B,50D)はエジェクタピン(21)の先端側(23)に一体的に形成して設けることができ、構造が簡単でコストダウンが可能となる。特に、前記保持駒(50,50A,50B,50D)を前記エジェクタピン(21)の先端側(23)に略T字形に一体的に設けると良い。また、成形品(P)の型抜きのストロークが大きい場合には、ホルダ(40)および連結部材(70,70A,70B)をストロークに応じた長さに設定すれば良い。さらに、逃げ動作駒(60,60A,60B,60D)を連結部材(70,70A,70B)の基端側に一体的に設けることもでき、構造が簡単でコストダウンが可能となる。
本発明に係るアンダーカット抜き装置によれば、可動型内(に収容されるホルダ内)に所要のアンダーカット抜き機構が一体となって収まっているため、金型構成を小型化することができると共に、従来のアンダーカット抜き工法で使用されるアンギュラピンならびにルーズコア機構の不要化およびアンギュラピンならびにルーズコア機構の設置に伴う金型本体への傾斜加工の不要化を実現し、金型製造コストを抑えることができる。
特に、連結部材は、ホルダ(または可動型)の壁面にあるガイド孔を貫通して傾斜した状態で移動するように案内されるため、より一層と構成が簡易化されて製造コストを大幅に低減することが可能となる。なお、本アンダーカット抜き装置により成形品を製造すれば、金型の原価を低減した製品を市場に供給することができる。
以下、図面に基づき本発明の好適な各種の実施の形態を説明する。
図1〜図3は本発明の第1の実施の形態を示している。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る成形用金型装置20の動作を説明するための要部を示す断面図である。図2は、成形用金型装置20が有するアンダーカット抜き装置30を示す斜視図であり、図3は、アンダーカット抜き装置30を分解して示す斜視図である。
図1に示すように、成形用金型装置20は、成形金型10により成形した樹脂あるいは金属等の成形品Pの型抜き時に、該成形品Pに含まれるアンダーカット部P1から離型可能とするための装置である。ここで成形金型10は、成形品の主に外観部分を成形する固定型11と、成形品の主に内面を成形する可動型12と、上下方向に駆動されるエジェクタ台板13とから成る。
成形用金型装置20は、エジェクタ台板13の上下移動に伴い型抜き方向に駆動されて突き出し動作するエジェクタピン21と、該エジェクタピン21の先端側23に設けられるアンダーカット抜き装置30とを有して成る。エジェクタピン21が型抜き方向に突き出し動作するように、エジェクタピン21の基端側22がエジェクタ台板13にノックピン22aで固結され、エジェクタピン21の先端側23に設けられるアンダーカット抜き装置30は可動型12に設けられている。
アンダーカット抜き装置30は、前記可動型12内に収容されるホルダ40と、前記エジェクタピン21の先端側23に設けられてホルダ40内で型抜き方向に摺動可能に配される保持駒50と、該保持駒50に型抜き方向と交差するアンダーカット部P1からの逃げ方向に摺動可能に連結される逃げ動作駒60と、該逃げ動作駒60に固結されて傾斜して延びる摺動ピン(連結部材)70と、該摺動ピン70が前記ホルダ40の上壁面部(壁面)44を貫通して延び出る先端側72に設けられるアンダーカット成形部80とを備える。
図1(c)に示すように、ホルダ40は可動型12内に収容される状態で、該可動型12の下端面にネジ止めされる取付駒49を介して固定されている。図2、図3(a)に示すように、ホルダ40は、両側壁部41,41と、取付駒49に下端縁側が嵌合する前面壁部42、後面壁部43、それに上壁面部44とにより、下端面側が開口した箱状に組み立てられている。上壁面部44には、後述する摺動ピン70が貫通して傾斜した状態で移動可能に案内されるガイド孔46が形成されている。
図1に示すように、保持駒50は、前記エジェクタピン21の先端側23に設けられてホルダ40内で型抜き方向に摺動可能に配されている。保持駒50の上端面側には、次述する逃げ動作駒60が型抜き方向と交差するアンダーカット部P1からの逃げ方向(左右方向)に摺動可能に連結するための蟻溝51が形成されている。
図3(c)に示すように、本実施の形態では保持駒50をエジェクタピン21とは別体に設けて後から連結しているが、保持駒50をエジェクタピン21の先端側23に一体的に設けても良い。ここで保持駒50を、エジェクタピン21の先端側23に略T字形に一体的に設けても良い。
図2(b)、図3(b)に示すように、逃げ動作駒60は、前記保持駒50の蟻溝51に移動可能に嵌合する円柱形の凸条として形成されており、逃げ動作駒60は、保持駒50に型抜き方向と交差するアンダーカット部P1からの逃げ方向に摺動可能に連結されている。図3(a)に示すように、逃げ動作駒60の上端面側には、摺動ピン70の下端側71が該摺動ピン70が傾斜して延びる状態で固結されている。
図1、図2(a)に示すように、摺動ピン70の先端側72は、ホルダ40の上壁面部44にあるガイド孔46を貫通して上方へ延び出ており、該先端側72には、成形品Pのアンダーカット部P1を成形するためのアンダーカット成形部80が一体に設けられている。
以上のような成形用金型装置20によれば、図1に示すように、前記エジェクタピン21の突き出し動作に伴い前記保持駒50が型抜き方向に移動すると、該保持駒50に押されて従動する前記逃げ動作駒60および前記摺動ピン70を介して、前記アンダーカット成形部80が型抜き方向に移動すると共に逃げ方向に移動して、成形品Pを型抜き可能に構成されている。
次に、第1の実施の形態に係る成形用金型装置20の作用を説明する。
成形用金型装置20によれば、成形品Pの成形工程における型抜き動作時に、アンダーカット部P1から離型するためのアンダーカット抜き装置30を、エジェクタ台板13や可動型12に分散させることなく、可動型12のみに集中して配設する。これにより、コンパクトに構成することが可能となり省スペース化の要請に応じることができ、金型への加工および組み込みが容易となる。
図1(a),(c)は、成形品Pの成形が完了した状態を示している。成形が終わり可動型12から固定型11が離れると、成形品Pの片側(外観部分)が現われる。次いで、エジェクタ台板13が上方に駆動されると、基端側22がエジェクタ台板13に型抜き方向に突き出せるように固結されたエジェクタピン21の先端側23が、その動きに応じて型抜き方向に真っ直ぐに突き出し動作する。
図1(b)でわかるように、アンダーカット抜き装置30では、可動型12内に収容されているホルダ40内で、エジェクタピン21の先端側23が設けられている保持駒50が該ホルダ40内で型抜き方向に摺動する。この保持駒50と共に、該保持駒50に型抜き方向とは交差する逃げ方向に移動可能に連結された逃げ動作駒60も移動し、ホルダ40と逃げ動作駒60とは相対的に変位する。
この時、逃げ動作駒60に固結されて傾斜して延びる摺動ピン70は、ホルダ40の上壁面部44にあるガイド孔46を貫通して傾斜した状態で移動するように案内される。これにより、型抜き動作時のエジェクタピン21の突き出し動作に伴い保持駒50が型抜き方向に移動すると、該保持駒50に押されて従動する逃げ動作駒60および摺動ピン70を介して、アンダーカット成形部80が型抜き方向に移動すると共に逃げ方向に移動して、成形品Pを型抜きすることができる。
このように摺動ピン70は、ホルダ40の上壁面部44にあるガイド孔46を貫通して傾斜した状態で移動するように案内されるため、構成が簡易化されて製造コストを大幅に低減することが可能となる。成形品Pが抜き去られると、エジェクタピン21が成形時の位置に戻るに従い、逃げ動作駒60に引かれて摺動ピン70やアンダーカット成形部80も初期位置に戻る。また、可動型12も成形位置に戻って、次の成形品Pの成形がなされることになる。なお、成形品Pの型抜きのストロークが大きい場合には、ホルダ40および逃げ動作駒60をストロークに応じた長さに設定する。
また、本実施の形態では、図3(a)に示すように、保持駒50をエジェクタピン21とは別体に設けて後から連結しているが、保持駒50をエジェクタピン21の先端側23に予め一体的に設けても良い。これにより、構造が簡単でコストダウンが可能となる。特に、前記保持駒50を前記エジェクタピン21の先端側23に略T字形に一体的に設けると良い。
図4〜図7は、本発明の第2の実施の形態を示している。
本実施の形態は、アンダーカット部P1から相対する双方向に逃げ動作を要する成形品P(図6(c)参照)に対応した成形用金型装置20Aである。図4に示すように、相対する双方向に逃げ動作を要するものでは、逃げ動作駒60A、連結部材70A、およびアンダーカット成形部80Aを、それぞれ左右対称に向かい合わせて一対配設している。
成形用金型装置20Aは、型抜き動作時のエジェクタピン21の突き出し動作に伴って、保持駒50Aが型抜き方向に移動すると、該保持駒50Aに押されて従動する各逃げ動作駒60Aおよび各連結部材70Aを介して、各アンダーカット成形部80Aが型抜き方向に移動すると共に相互に反対方向となる逃げ方向に移動して、成形品Pを型抜き可能に構成されている。なお、第1の実施の形態と同種の部位には同一符号を付し重複した説明を省略する。以下の実施の形態でも同様である。
さらに、成形用金型装置20Aでは、成形品Pを多数個取りできるように、逃げ動作駒60A、連結部材70A、およびアンダーカット成形部80Aを、図5〜図7に示すように、それぞれ左右対称に向かい合わせた一対ずつを一組として複数組配設している。これにより、エジェクタピン21の突き出し動作に伴い保持駒50Aが型抜き方向に移動すると、該保持駒50Aに押されて従動する各逃げ動作駒60Aおよび各連結部材70Aを介して、各アンダーカット成形部80Aが型抜き方向に移動すると共に相互に反対方向となる逃げ方向に移動し、一度に複数個の成形品Pを型抜き可能に構成されている。
詳しくは、図5に示すように、エジェクタ台板13には、2本のエジェクタピン21が間隔をおいて平行に立設されており、各エジェクタピン21の先端側23に1つの保持駒50Aが設けられている。保持駒50Aには、複数設けられている蟻溝51内にそれぞれ逃げ動作駒60Aが1つずつ内設される状態で、型抜き方向と交差する逃げ方向に摺動可能に連結されている。
図7に示すように、各保持駒50Aの上端面側には、各逃げ動作駒60Aに設けられた連結部材70Aが型抜き方向と交差する逃げ方向(左右方向)に摺動可能に貫通するために前記蟻溝51内に連通する連通孔52が形成されている。各逃げ動作駒60Aは、保持駒50Aにある複数の蟻溝51に移動可能に嵌合する円柱形の凸条として形成されている。各逃げ動作駒60Aは、一対で1組となる連結部材70Aの5組分に対応して合計10個設けられており、各逃げ動作駒60Aの上端面側には、それぞれ上方に向かい左右で向き合うように傾斜して延びる連結部材70Aが1個ずつ固結されている。
ホルダ40Aは、保持駒50A、複数の逃げ動作駒60A、それに各連結部材70Aを収納し得る大きさに形成されている。また、ホルダ40Aの上壁面部44は、成形品Pの内面を形成する可動型12の一部(コア)を成しており、該上壁面部44には、各連結部材70Aが貫通して傾斜した状態で移動可能に案内される複数のガイド孔46が形成されている。各連結部材70Aがガイド孔46を貫通して延び出る先端側72には、それぞれアンダーカット成形部80Aが一体的に設けられている。
以上のように、相対する双方向に逃げ動作を要する成形品Pを対象とする成形用金型装置20Aでは、逃げ動作駒60A、摺動ピン70A、およびアンダーカット成形部80Aとが、それぞれ左右対称に向かい合わせて一対配設されており、型抜き動作時のエジェクタピン21の突き出し動作に伴い保持駒50Aが型抜き方向に移動すると、該保持駒50に押されて従動する各逃げ動作駒60Aおよび各摺動ピン70Aを介して、各アンダーカット成形部80Aが型抜き方向に移動すると共に相互に反対方向となる逃げ方向に移動して、成形品Pを型抜きすることができる。
しかも、摺動ピン70Aおよびアンダーカット成形部80Aを、それぞれ左右対称に向かい合わせた一対ずつを一組として、1つの装置において複数組配設するように構成したことにより、相対する双方向に逃げ動作を要する1組のアンダーカット部P1をそれぞれ含む複数の成形品Pを、極めて簡易かつ安価に成形することができる。
図8〜図11は、本発明の第3の実施の形態を示している。
本実施の形態は、アンダーカット部P2,P3から各々一方向に逃げ動作を要する成形品P(図8(b)参照)に対応した成形用金型装置20Bである。図8に示すように、各々一方向に逃げ動作を要するものでは、逃げ動作駒60B、連結部材70B、およびアンダーカット成形部80B1,80B2を、それぞれ同一の向きで隣り合わせて一対配設している。
成形用金型装置20Bは、型抜き動作時のエジェクタピン21の突き出し動作に伴って、保持駒50Bが型抜き方向に移動すると、該保持駒50Bに押されて従動する各逃げ動作駒60Bおよび各連結部材70Bを介して、各アンダーカット成形部80B1,80B2が型抜き方向に移動すると共にそれぞれ同一方向となる逃げ方向に移動して、成形品Pを型抜き可能に構成されている。
さらに、成形用金型装置20Bでは、成形品Pを多数個取りできるように、逃げ動作駒60B、連結部材70B、およびアンダーカット成形部80B1,80B2を、図9〜図11に示すように、それぞれ同一の向きで隣り合わせた一対ずつを一組として複数組配設している。これにより、エジェクタピン21の突き出し動作に伴い保持駒50Bが型抜き方向に移動すると、該保持駒50Bに押されて従動する各逃げ動作駒60Bおよび各連結部材70Bを介して、各アンダーカット成形部80B1,80B2が型抜き方向に移動すると共にそれぞれ同一方向となる逃げ方向に移動して、一度に複数個の成形品Pを型抜き可能に構成されている。
詳しくは、図9に示すように、エジェクタ台板13には、2本のエジェクタピン21が間隔をおいて平行に立設されており、各エジェクタピン21の先端側23に保持駒50Bが設けられている。保持駒50Bには、複数設けられている蟻溝51内にそれぞれ逃げ動作駒60Bが1つずつ内設される状態で、型抜き方向と交差する逃げ方向に摺動可能に連結されている。
図11に示すように、各保持駒50Bの上端面側には、各逃げ動作駒60Bに設けられる連結部材70Bが型抜き方向と交差する逃げ方向(左右方向)に摺動可能に貫通するために前記蟻溝51内に連通する連通孔52が形成されている。各逃げ動作駒60Bは、保持駒50Bにある複数の蟻溝51に移動可能に嵌合する円柱形の凸条として形成されている。各逃げ動作駒60Bは、一対で1組となる連結部材70Bの5組分に対応して合計10個設けられており、各逃げ動作駒60Bの上端面側には、それぞれ上方に向かい同一方向に傾斜して延びる連結部材70Bが1個ずつ固結されている。
ここで、一対のうち一方の逃げ動作駒60Bに固結された連結部材70Bと、他方の逃げ動作駒60Bに固結された連結部材70Bは、それぞれ同一方向であるが傾斜角度が多少異なっている。これらの傾斜は、それぞれ対応するアンダーカット部P2,P3の型抜きのストロークの相違に基づいて設定したものである。また、アンダーカット部P2,P3に応じて、各アンダーカット成形部80B1,80B2の形状も多少異なっている。
ホルダ40Bは、保持駒50B、複数の逃げ動作駒60B、それに各連結部材70Bを収納し得る大きさに形成されている。また、ホルダ40Bの上壁面部44は、成形品Pの内面を形成する可動型12の一部(コア)を成しており、該上壁面部44には、各連結部材70Bが貫通して傾斜した状態で移動可能に案内される複数のガイド孔46が形成されている。各連結部材70Bがガイド孔46を貫通して延び出る先端側72には、それぞれアンダーカット成形部80B1,80B2が一体的に設けられている。
以上のように、各々一方向に逃げ動作を要する成形品Pを対象とする成形用金型装置20Bでは、逃げ動作駒60B、摺動ピン70B、およびアンダーカット成形部80B1,80B2とが、それぞれ同一の向きで隣り合わせて一対配設されており、型抜き動作時のエジェクタピン21の突き出し動作に伴い保持駒50Bが型抜き方向に移動すると、該保持駒50Bに押されて従動する各逃げ動作駒60Bおよび各摺動ピン70Bを介して、各アンダーカット成形部80B1,80B2が型抜き方向に移動すると共にそれぞれ同一方向となる逃げ方向に移動して、成形品Pを型抜きすることができる。
しかも、摺動ピン70Bおよびアンダーカット成形部80B1,80B2を、それぞれ同一の向きで隣り合わせた一対ずつを一組として、1つの装置において複数組配設するように構成したことにより、各々一方向に逃げ動作を要する複数組のアンダーカット部P2,P3を含む成形品Pを、極めて簡易かつ安価に成形することができる。
図12は、本発明の第4の実施の形態を示している。
本実施の形態に係る成形用金型装置20Cは、前記第3実施の形態と同様に、逃げ動作駒60B、連結部材70B、およびアンダーカット成形部80B1,80B2を、それぞれ同一の向きで隣り合わせた一対ずつを一組として複数組配設して成るが、各組のうち連結部材70C、アンダーカット成形部80B3,80B4を含む1組が、他の組と反対方向を向くように構成したものである。
これにより、異なる方向に逃げ動作を要する複数組のアンダーカット部を含むような成形品(図示せず)も、極めて簡易かつ安価に成形することができる。なお、反対方向を向く組に関しては、成形品のアンダーカット部に対応させて任意に定めることができることは言うまでもない。
図13および図14は、本発明の第5の実施の形態を示している。
本実施の形態では、成形品Pの基準面が水平面に対して傾斜することでアンダーカット部P1からの逃げ方向も傾斜する成形品Pを成形する成形用金型装置20Dである。図13に示すように、成形品Pが傾斜しており、その分だけアンダーカット部P1にも角度が付いている。このように逃げ方向に角度がある場合は、保持駒50Dに対する逃げ動作駒60Dの摺動方向を逃げ方向の傾斜角度に合致させることにより対応することができる。
図13(a),(c)は、成形品Pの成形が完了した状態を示している。成形が終わり可動型12から固定型11が離れると、成形品Pの片側(外観部分)が現われる。次いで、エジェクタ台板13が型抜きのために、成形品Pを可動型12から離間させるように移動する。可動型12から固定型11が離間し、型抜きエジェクタ時にエジェクタ台板13が上方に駆動されると、基端側22がエジェクタ台板13に型抜き方向に突き出せるように固結されたエジェクタピン21の先端側23が、その動きに応じて型抜き方向に真っ直ぐに突き出し動作する。
図13(b)に示すように、ホルダ40内で、エジェクタピン21の先端側23が設けられている保持駒50Dが該ホルダ40内で型抜き方向である上方に摺動する。この保持駒50Dと共に、該保持駒50Dに型抜き方向と斜めに交差する逃げ方向に移動可能に連結された逃げ動作駒60Dも斜め上方に移動し、ホルダ40と逃げ動作駒60Dとは相対的に変位する。これにより、アンダーカット成形部80が逃げ方向に対応した傾斜角度でアンダーカット部P1から離れ、成形品Pを型抜き可能にする。
このように、成形品Pの基準面が水平面に対して傾斜することでアンダーカット部P1からの逃げ方向も傾斜している。すなわち水平な基準面に対して1度でも角度が傾斜している場合、直角である場合に比べて成形型の加工が非常に大変でコストが嵩むが、本実施の形態に係る成形用金型装置20Dの構成によれば、可動型12の加工が非常に容易となり、簡単かつ安価に製造することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、成形品Pの形状は図示したものに限定されるものではなく、第2の実施の形態では、両側のアンダーカット部P1が左右対称となっているが、両側で異なる形状のアンダーカット部に適用することもできる。また、第3の実施の形態では、両側のアンダーカット部P2,P3が異なる形状となっているが、両側で同一の形状のアンダーカット部に適用することもできる。
さらに、可動型12内に別部品であるホルダ40,40A,40Bを収容することなく、このホルダ40,40A,40Bの内部と同様の空間を可動型12の中空部内の空間として構成しても良い。この場合には、可動型12自体に、連結部材70,70A,70Bが貫通して傾斜した状態で移動可能に案内されるガイド孔46を形成することになる。
これにより、ホルダ40,40A,40Bが不要となって部品点数が削減され、成形用金型装置20,20A,20B,20C,20D全体の構成をよりいっそう簡易化することができ、コストを低減することが可能となる。なお、逃げ動作駒60,60A,60B,60Dを連結部材70,70A,70Bの基端側に一体的に設けることもでき、構造が簡単でコストダウンが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る成形用金型装置の動作を説明するための要部を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る成形用金型装置が有するアンダーカット抜き装置を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る成形用金型装置が有するアンダーカット抜き装置を示す分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る成形用金型装置の動作を説明するための要部を示す断面図である。 図4(a)を右側から見た状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る成形用金型装置が有するアンダーカット抜き装置を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る成形用金型装置が有するアンダーカット抜き装置を示す分解斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る成形用金型装置の動作を説明するための要部を示す断面図である。 図8(a)を右側から見た状態を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る成形用金型装置が有するアンダーカット抜き装置を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る成形用金型装置が有するアンダーカット抜き装置を示す分解斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係る成形用金型装置が有するアンダーカット抜き装置を示す斜視図である。 本発明の第5の実施の形態に係る成形用金型装置の動作を説明するための要部を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る成形用金型装置が有するアンダーカット抜き装置を示す斜視図である。
符号の説明
P…成形品
P1…アンダーカット部
P2…アンダーカット部
P3…アンダーカット部
10…成形金型
11…固定型
12…可動型
13…エジェクタ台板
20…成形用金型装置
20A…成形用金型装置
20B…成形用金型装置
20C…成形用金型装置
20D…成形用金型装置
21…エジェクタピン
30…アンダーカット抜き装置
40…ホルダ
41…側壁部
42…前面壁部
43…後面壁部
44…上壁面部
46…ガイド孔
49…取付駒
50…保持駒
50A…保持駒
50B…保持駒
50C…保持駒
50D…保持駒
60…逃げ動作駒
60A…逃げ動作駒
60B…逃げ動作駒
60D…逃げ動作駒
70…摺動ピン
70A…連結部材
70B…連結部材
70C…連結部材
80…アンダーカット成形部
80A…アンダーカット成形部
80B1,80B2…アンダーカット成形部

Claims (11)

  1. 固定型と可動型とによりアンダーカット部を含む成形品を成形可能であり、該成形品の型抜き時に前記アンダーカット部から離型可能な成形用金型装置において、
    型抜き方向に駆動されて突き出し動作するエジェクタピンと、該エジェクタピンの先端側に設けられるアンダーカット抜き装置とを有し、
    前記アンダーカット抜き装置は、前記可動型内に収容されるホルダと、前記エジェクタピンの先端側に設けられて該ホルダ内で型抜き方向に摺動可能に配される保持駒と、該保持駒に型抜き方向と交差するアンダーカット部からの逃げ方向に摺動可能に連結される逃げ動作駒と、該逃げ動作駒に設けられて傾斜して延びる連結部材と、該連結部材が前記ホルダの壁面を貫通して延び出る先端側に設けられるアンダーカット成形部とを備えて成り、
    前記ホルダの壁面には、前記連結部材が貫通して傾斜した状態で移動可能に案内されるガイド孔が形成され、
    前記エジェクタピンの突き出し動作に伴い前記保持駒が型抜き方向に移動すると、該保持駒に押されて従動する前記逃げ動作駒および前記連結部材を介して、前記アンダーカット成形部が型抜き方向に移動すると共に逃げ方向に移動して、成形品を型抜き可能に設定したことを特徴とする成形用金型装置。
  2. 固定型と可動型とによりアンダーカット部を含む成形品を成形可能であり、該成形品の型抜き時に前記アンダーカット部から離型可能な成形用金型装置において、
    型抜き方向に駆動されて突き出し動作するエジェクタピンと、該エジェクタピンの先端側に設けられるアンダーカット抜き装置とを有し、
    前記アンダーカット抜き装置は、前記エジェクタピンの先端側に設けられて、前記可動型の中空部内で型抜き方向に摺動可能に配される保持駒と、該保持駒に型抜き方向と交差するアンダーカット部からの逃げ方向に摺動可能に連結される逃げ動作駒と、該逃げ動作駒に設けられて傾斜して延びる連結部材と、該連結部材が前記可動型の壁面を貫通して延び出る先端側に設けられるアンダーカット成形部とを備えて成り、
    前記可動型の壁面には、前記連結部材が貫通して傾斜した状態で移動可能に案内されるガイド孔が形成され、
    前記エジェクタピンの突き出し動作に伴い前記保持駒が型抜き方向に移動すると、該保持駒に押されて従動する前記逃げ動作駒および前記連結部材を介して、前記アンダーカット成形部が型抜き方向に移動すると共に逃げ方向に移動して、成形品を型抜き可能に設定したことを特徴とする成形用金型装置。
  3. 前記アンダーカット部から相対する双方向に逃げ動作を要するものにおいて、前記逃げ動作駒、前記連結部材、および前記アンダーカット成形部を、それぞれ左右対称に向かい合わせて一対配設し、
    前記エジェクタピンの突き出し動作に伴い前記一対の保持駒が型抜き方向に移動すると、各保持駒に押されて従動する各逃げ動作駒および各連結部材を介して、各アンダーカット成形部が型抜き方向に移動すると共に相互に反対方向となる逃げ方向に移動して、成形品を型抜き可能に設定したことを特徴とする請求項1または2に記載の成形用金型装置。
  4. 前記アンダーカット部から相対する双方向に逃げ動作を要するものにおいて、前記逃げ動作駒、前記連結部材、および前記アンダーカット成形部を、それぞれ左右対称に向かい合わせた一対ずつを一組として複数組配設し、
    前記エジェクタピンの突き出し動作に伴い前記保持駒が型抜き方向に移動すると、該保持駒に押されて従動する各逃げ動作駒および各連結部材を介して、各アンダーカット成形部が型抜き方向に移動すると共に相互に反対方向となる逃げ方向に移動して、成形品を型抜き可能に設定したことを特徴とする請求項3に記載の成形用金型装置。
  5. 前記アンダーカット部から各々一方向に逃げ動作を要するものにおいて、前記逃げ動作駒、前記連結部材、および前記アンダーカット成形部を、それぞれ同一の向きで隣り合わせて一対配設し、
    前記エジェクタピンの突き出し動作に伴い前記一対の保持駒が型抜き方向に移動すると、各保持駒に押されて従動する各逃げ動作駒および各連結部材を介して、各アンダーカット成形部が型抜き方向に移動すると共にそれぞれ同一方向となる逃げ方向に移動して、成形品を型抜き可能に設定したことを特徴とする請求項1または2に記載の成形用金型装置。
  6. 前記アンダーカット部から各々一方向に逃げ動作を要するものにおいて、前記逃げ動作駒、前記連結部材、および前記アンダーカット成形部を、それぞれ同一の向きで隣り合わせた一対ずつを一組として複数組配設し、
    前記エジェクタピンの突き出し動作に伴い前記保持駒が型抜き方向に移動すると、該保持駒に押されて従動する各逃げ動作駒および各連結部材を介して、各アンダーカット成形部が型抜き方向に移動すると共にそれぞれ同一方向となる逃げ方向に移動して、成形品を型抜き可能に設定したことを特徴とする請求項5に記載の成形用金型装置。
  7. 前記成形品の基準面が水平面に対して傾斜することで前記アンダーカット部からの逃げ方向も傾斜する成形品を成形するものにおいて、
    前記保持駒に対する逃げ動作駒の摺動方向を前記逃げ方向に合致させることを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6に記載の成形用金型装置。
  8. 前記保持駒を前記エジェクタピンの先端側に一体的に設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の成形用金型装置。
  9. 前記保持駒を前記エジェクタピンの先端側に略T字形に一体的に設けたことを特徴とする請求項8に記載の成形用金型装置。
  10. 前記連結部材を、前記成形品の型抜きのストロークに応じた長さに設定することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9に記載の成形用金型装置。
  11. 前記逃げ動作駒を前記連結部材の基端側に一体的に設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9または10に記載の成形用金型装置。
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