JP3973966B2 - 多地点会議システム、多地点会議システムの端末装置、および多地点会議システムのデータミキシング処理装置 - Google Patents

多地点会議システム、多地点会議システムの端末装置、および多地点会議システムのデータミキシング処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3973966B2
JP3973966B2 JP2002136913A JP2002136913A JP3973966B2 JP 3973966 B2 JP3973966 B2 JP 3973966B2 JP 2002136913 A JP2002136913 A JP 2002136913A JP 2002136913 A JP2002136913 A JP 2002136913A JP 3973966 B2 JP3973966 B2 JP 3973966B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
packet data
mixing
synchronization
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002136913A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003333560A5 (ja
JP2003333560A (ja
Inventor
真紀 湯川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2002136913A priority Critical patent/JP3973966B2/ja
Publication of JP2003333560A publication Critical patent/JP2003333560A/ja
Publication of JP2003333560A5 publication Critical patent/JP2003333560A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3973966B2 publication Critical patent/JP3973966B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は通信網上で3人以上の利用者による会議を実現する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通信網上で二者が会議を行う場合には、自分が発した音声データを相手に送信し、相手が発した音声データを受信することにより通話することが可能である。しかし、三者以上が通信網上の会議を行う場合、従来は、ミキサーによって参加者の音声を合成してから音声データを各参加者に送信する手順が必要であった。図14は、従来の三者通話について概念的に表す図である。図14においては、多地点通信制御装置(Multipoint Control Unit:以下、MCUと略す)1000を介して、3つの通話用端末装置1001〜1003が、音声データをやりとりする場合を示している。
【0003】
まず、通話用端末装置(端末A〜C)1001〜1003から発話音声データ1004、1005、および1006がそれぞれMCU1000へと送信され、MCU1000のデータ受信バッファ1010に記憶される。これらの発話音声データ1004〜1006は、図示しないミキサーにて各通話用端末装置向けの受話音声データ1007〜1009としてミキシングされ、データ送信バッファ1011から通話用端末装置1001〜1003に対しそれぞれ送信される。このとき、自己が発した音声データが受信する音声データに含まれていると、他者の音声が聞き取りにくくなるため、ミキサーは、それぞれの受話音声データ1007〜1009に、当該データを受信する通話用端末装置を使用する各参加者の音声データが含まれないように、参加者ごとの送信キューを作成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のMCUには、参加者ごとに異なる音声データをミキシングして送るため、参加者が増えるたびにそのデータ量が増大し、帯域を有効活用できないという問題がある。
【0005】
ミキサーがマルチキャストで音声データを送信し、参加者全員に同一の音声データを送信することで、帯域の有効活用は行えるが、この場合は自分自身が発した音声まで受信してしまうことになり、音声が聞き取りにくくなって会話がしづらくなるという問題がある。このため、受信した音声データから、自己が発した音声データを消去する必要がある。
【0006】
また、三者以上で会議を行う場合、会議を開始するには、それぞれの参加者が自らの使用する通話用端末装置をMCUに接続する必要があった。また、MCUには複数のグループが同時に会議をするための機能も備わっているが、この場合、会議の参加者は、自らのグループが会議を行う会議室名をあらかじめ知っておく必要がある。したがって、従来のMCUを用いた会議では、参加者は、グループのキーワードである会議室名を予め電子メールや口頭で知らされない限り、会議に参加することができないという問題があった。また、帯域および会議システムのリソースが不足して、新たな会議を始めることができないなどの問題があった。
【0007】
この発明は、上述のような課題を解消するためになされたもので、例えば、発信側から送信した送信データが当該発信側に戻る際の時間差を知ることによって、最適な伝送状態を実現することを目的とする。
【0008】
また、マルチキャストで音声データを送信した場合において、自己が発した音声データを消去して会話を聞き取りやすくすることを目的とする。
【0009】
また、参加者が会議に参加する際の利便性の向上や、会議に係るリソースの有効利用を図ることを目的とする。
【0010】
また、参加者が増えたとしても、MCUから送信されるデータ量の増加を抑制しながら、帯域の有効利用を図ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、複数の端末装置からなる端末装置群と、前記端末装置群とネットワークを介して結合されるデータミキシング処理装置と、を備える多地点会議システムであって、前記複数の端末装置のそれぞれがデータ送信装置とデータ受信装置とを備え、a)前記データ送信装置は、a-1)所定の入力手段によって入力された音声データである入力データから原パケットデータを生成するデータ入力処理手段と、a-2)所定の個数の前記原パケットデータのペイロードの一部を同期用情報に書き換えて当該個数の同期パケットデータを生成する同期パケット生成手段と、a-3)当該端末装置における送受信の同期が確立されるまでは前記同期パケットデータを対象パケットデータとし、前記送受信の同期が確立した後は前記原パケットデータを対象パケットデータとして、前記対象パケットデータを当該データ送信装置から送信するタイミングを表現した第1のタイミング指標を付加することにより、第1伝送パケットデータを生成する第1タイミング指標付加手段と、a-4)前記第1タイミング指標が付加された前記第1伝送パケットデータを一定の時間間隔で送出する第1送出手段と、を有してなり、b)前記データミキシング処理装置は、b-1)前記各端末装置から送出される前記第1伝送パケットデータを受信し、そのヘッダ部にその送出元である端末装置を示す識別子を付加する識別子付加手段と、b-2)受信した前記第1伝送パケットデータが前記同期パケットデータであるか否かを判定する判定手段と、b-3)前記同期パケットデータであると判定された前記第1伝送パケットデータのペイロード部を廃棄し、残りをダミーパケットデータとして出力する廃棄手段と、b-4)前記ダミーパケットデータと、前記同期パケットデータでないと判定された前記第1伝送パケットデータとをミキシング対象データとし、前記ミキシング対象データを用いてミキシングパケットデータを生成するミキシング処理を行うミキシング処理手段と、b-5)前記ミキシング処理手段から出力される前記ミキシングパケットデータに、前記ミキシングパケットデータを当該データミキシング処理装置から送出するタイミングを表現する第2のタイミング指標を付加する第2タイミング指標付加手段と、b-6)前記第2タイミング指標付加手段から出力される前記ミキシングパケットデータを一定の時間間隔で前記端末装置群を構成する全ての端末装置に送出する第2送出手段と、を有してなり、c)前記データ受信装置は、c-1)前記データミキシング処理装置から送出される前記ミキシングパケットデータを受信し、前記ミキシングパケットデータに基づいて当該端末装置における送受信の同期を確立する同期確立手段と、c-2)前記同期が確立されるまでは受信した前記ミキシングパケットデータを廃棄すると共に、前記同期が確立された以降に受信した前記ミキシングパケットデータを維持する検査手段と、c-3)前記検査手段に維持された前記ミキシングパケットデータから、前記複数の端末装置において入力された音声データを復元する復元手段と、を有してなり、前記ミキシング処理は、前記ミキシング対象データのそれぞれのヘッダ部に付加されてなる前記識別子の情報を合成することによる識別子情報の生成と、前記同期パケットデータでないと判定された前記第1伝送パケットデータのペイロード部の合成とを含む処理であり、前記同期確立手段は、順次に受信する複数の前記ミキシングパケットデータに当該データ受信装置を含む当該端末装置を特定する情報が前記識別子情報に含まれてなり、かつ、前記複数のミキシングパケットデータのそれぞれに付加されてなる前記第2タイミング指標に所定の一連性があるか否かを判断し、前記一連性がある場合に、前記第1タイミング指標と前記第2タイミング指標を関連付けることによって前記送受信の同期の確立を実現する、ことを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は請求項1に記載の多地点会議システムであって、前記同期確立手段が前記所定の一連性の判断を行う場合に、判断対象である前記第2タイミング指標の個数と当該端末装置より送出された前記同期パケットデータの前記所定の個数の一致の有無を判断の対象とすることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の多地点会議システムであって、所定時間の間に前記送受信の同期が確立できない場合は、前記同期パケット生成手段における前記同期パケットデータの生成を繰り返すことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の多地点会議システムであって、前記識別子付加手段が、送出元である前記各端末装置ごとに異なる接続チャネルで前記第1伝送パケットデータを受信するように構成されてなり、前記第1伝送パケットデータを受信した前記接続チャネルを特定する情報に基づいて前記識別子を付加することを特徴とする。
【0014】
請求項の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の多地点会議システムであって、前記第1タイミング指標が、前記第1伝送パケットデータのそれぞれに固有に与えられる第1シーケンス番号であり、前記第2タイミング指標が、前記ミキシングパケットデータのそれぞれに固有に与えられる第2シーケンス番号であることを特徴とする。
【0017】
請求項の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の多地点会議システムであって、前記検査手段が、前記第1タイミング指標と前記第2タイミング指標とに基づいて前記送受信の遅延時間を特定する手段を含み、前記データ受信装置が、前記遅延時間の情報に基づいて、当該端末装置から前記データミキシング処理装置に送信した前記音声データに基づく前記第1伝送パケットデータを、復元された前記音声データから除去するエコーキャンセル手段をさらに備える、ことを特徴とする。
【0018】
請求項の発明は、複数の端末装置からなる端末装置群と、前記端末装置群とネットワークを介して結合されるデータミキシング処理装置と、を備える多地点会議システムを構成する端末装置であって、データ送信装置とデータ受信装置とを備え、a)前記データ送信装置は、a-1)所定の入力手段によって入力された入力データから原パケットデータを生成するデータ入力処理手段と、a-2)所定の個数の前記原パケットデータのペイロードの一部を同期用情報に書き換えて当該個数の同期パケットデータを生成する同期パケット生成手段と、a-3)当該端末装置における送受信の同期が確立されるまでは前記同期パケットデータを対象パケットデータとし、前記送受信の同期が確立した後は前記原パケットデータを対象パケットデータとして、前記対象パケットデータを当該データ送信装置から送信するタイミングを表現した第1のタイミング指標を付加することにより、第1伝送パケットデータを生成する第1タイミング指標付加手段と、a-4)前記第1タイミング指標が付加された前記第1伝送パケットデータを一定の時間間隔で送出する第1送出手段と、を有してなり、b)前記データ受信装置は、b-1)前記データミキシング処理装置においてミキシング処理され第2タイミング指標が付加されたうえで一定の時間間隔で前記データミキシング処理装置から送出されるミキシングパケットデータを受信し、前記ミキシングパケットデータに基づいて当該端末装置における送受信の同期を確立する同期確立手段と、b-2)前記同期が確立されるまでは受信した前記ミキシングパケットデータを廃棄すると共に、前記同期が確立された以降に受信した前記ミキシングパケットデータを維持する検査手段と、b-3)前記検査手段に維持された前記ミキシングパケットデータから、前記複数の端末装置において入力された音声データを復元する復元手段と、を有してなり、前記ミキシング処理は、同期パケットデータである前記第1伝送パケットデータのペイロード部を廃棄した残りであるダミーパケットデータと、前記同期パケットデータでない前記第1伝送パケットデータとをミキシング対象データとする、前記ミキシング対象データのそれぞれのヘッダ部に付加されてなる前記複数の端末装置のそれぞれを識別する識別子の情報を合成することによる識別子情報の生成と、前記同期パケットデータでない前記第1伝送パケットデータのペイロード部の合成とを含む処理であり、前記同期確立手段は、順次に受信する複数の前記ミキシングパケットデータに当該データ受信装置を含む当該端末装置を特定する情報が前記識別子情報に含まれてなり、かつ、前記複数のミキシングパケットデータのそれぞれに付加されてなる前記第2タイミング指標に所定の一連性があるか否かを判断し、前記一連性がある場合に、前記第1タイミング指標と前記第2タイミング指標を関連付けることによって前記送受信の同期の確立を実現する、ことを特徴とする。
【0022】
請求項の発明は、請求項に記載の多地点会議システムの端末装置であって、前記検査手段が、前記第1タイミング指標と前記第2タイミング指標とに基づいて前記送受信の遅延時間を特定する手段を含み、前記データ受信装置が、前記遅延時間の情報に基づいて、当該端末装置から前記データミキシング処理装置に送信した前記入力データに基づく前記第1伝送パケットデータを、復元された前記音声データから除去するエコーキャンセル手段をさらに備える、ことを特徴とする。
【0023】
請求項の発明は、複数の端末装置からなる端末装置群と、前記端末装置群とネットワークを介して結合されるデータミキシング処理装置と、を備える多地点会議システムを構成するデータミキシング処理装置であって、第1のタイミング指標を付加したうえで前記各端末装置から送出される第1伝送パケットデータを受信し、そのヘッダ部にその送出元である端末装置を示す識別子を付加する識別子付加手段と、受信した前記第1伝送パケットデータが、前記各端末装置において所定の入力手段によって入力された入力データから生成された原パケットデータか、前記原パケットデータのペイロードの一部を同期用情報に書き換えて生成された同期パケットデータであるか否かを判定する判定手段と、前記同期パケットデータであると判定された前記第1伝送パケットデータのペイロード部を廃棄し、残りをダミーパケットデータとして出力する廃棄手段と、前記ダミーパケットデータと、前記同期パケットデータでないと判定された前記第1伝送パケットデータとをミキシング対象データとし、前記ミキシング対象データを用いてミキシングパケットデータを生成するミキシング処理を行うミキシング処理手段と、前記ミキシング処理手段から出力される前記ミキシングパケットデータに、前記ミキシングパケットデータを当該データミキシング処理装置から送出するタイミングを表現する第2のタイミング指標を付加する第2タイミング指標付加手段と、前記第2タイミング指標付加手段から出力される前記ミキシングパケットデータを前記端末装置群を構成する全ての端末装置に送出する第2送出手段と、を有してなり、前記ミキシング処理は、前記ミキシング対象データのそれぞれのヘッダ部に付加されてなる前記識別子の情報を合成することによる識別子情報の生成と、前記同期パケットデータでないと判定された前記第1伝送パケットデータのペイロード部の合成とを含む処理である、ことを特徴とする。
【0040】
【発明の実施の形態】
<実施の形態1>
<システムの構成概要>
図1はこの発明の実施の形態1に係る多地点会議システム100の構成の概要を示す図である。多地点会議システム100は、通信網を利用して、遠隔地にいる複数人が会議を行うためのシステムであり、複数(通常は3以上)の端末装置1(1a、1b、・・・、1n)とからなる端末装置群と、これと通信網を介して接続されるMCU(Multipoint Control Unit)20とを主として備える。端末装置1とMCU20とはいずれも、所定のプログラムを実行することにより、それぞれのコンピュータ(PC)においてその機能が実現するものである。多地点会議システム100においては、それぞれの端末装置1からデータが送信され、MCU20へと送られた後に、MCU20においてこれらが合成されてマルチキャストにてそれぞれの端末装置1へと送信される。これにより、セッションが成立することになる。ただし、マルチキャスト送信においては、全てのデータが全ての端末装置1に送信されるため、それぞれのデータの送信元である端末装置1(例えば端末装置1a)には、他の端末装置1(例えば端末装置1b、・・・、1n)から送信されたデータのみを使用者たる会議の参加者に提供すべく、自らが発したデータをキャンセルする機能が備わっている。なお、データの送受信のためのプロトコルとしては、RTP(Real-time Transport Protocol)が用いられる。
【0041】
端末装置1は、多地点会議に参加する参加者ごとに備わるものであり、参加者の発話データや映像データの入力を受け、これに適式な処理を施した後に、データミキシング装置に向けて送信したり、あるいは他の参加者の使用する端末装置1から送信され、後述するように、MCU20にてミキシングされた発話データや映像データを受信して、適式な処理を施し、参加者が視聴可能となるように出力するためのものである。ただし、図示の都合により図1においては1つの端末装置1aのみその内部構成が示されているが、他の端末装置1b、・・・、1nの内部構成も同様である。
【0042】
端末装置1は、例えばマイクやカメラなどの入力手段2と、入力されたデータを送信可能な形式に変換したり、データの同期を確立するための処理するなど、送信に際し必要な種々の処理を行うデータ送信部1Sと、受信したデータを参加者が視聴可能な形式に変換するなど受信後に必要な種々の処理を行うデータ受信部1Rと、処理中のデータを一時的に記憶するデータバッファ7と、例えばスピーカやディスプレイなどの出力手段11とを主として備える。
【0043】
データ送信部1Sは、データ入力処理手段3と、同期パケット生成手段4と、タイミング指標付加手段5と、データ送信手段6とを主として備える。
【0044】
データ入力処理手段3は、入力手段2から入力されたデータをA/D変換し、一定のデータ長を有するパケット30(図3)に分割する処理、及びエコーキャンセル処理をする際に必要なデータをデータバッファ7へと記憶する処理、などを担うためのものである。同期パケット生成手段4は、送信するデータの同期を確立するための同期確立過程において能動化されて、同期パケット35(図3)を、データ入力処理手段3にて生成されたもともとのパケット(原パケット)であるパケット30をベースに生成する。タイミング指標付加手段5は、シーケンス番号34(図3)を、パケット30のヘッダ部分に送信される順に付加するためのものである。シーケンス番号34は、端末装置1からデータが送信された後、MCU20からマルチキャスト送信されて再び端末装置1に戻ってくるまでの時間的な遅れを知るために与えられる、個々のパケット30に固有の番号である。また、データミキシング装置20Mにおいては、シーケンス番号34を参照することで、パケットデータの欠落の有無などの判断も可能である。データ送信手段6は、RTPに従って、パケット30をMCU20に対し順次送信するためのものである。
【0045】
以上より、入力手段2およびデータ送信部1Sに着目すると、端末装置1はパケットデータの送信を担うデータ送信装置として機能する部分を有するといえる。
【0046】
データ受信部1Rは、データ受信手段8と、ミキシングパケット検査手段9と、データ出力処理手段10とを主として備える。
【0047】
データ受信手段8は、データミキシング装置20Mから、RTPに従ってマルチキャストに送信されたパケットデータを受信するためのものである。ミキシングパケット検査手段9は、データ受信手段8が受信したパケット(以下、「伝送パケット」)が同期パケット35であるか否か、あるいは同期が確立したか否かなどについて判定するためのものである。データ出力処理手段10は、同期が確立しないあいだは、受信した同期パケットを廃棄する処理、および出力手段11においてデータの出力を行わせない処理を、同期が確立した後は、パケット30に分割されているデータの復元処理、エコーキャンセル処理、D/A変換処理などを行うためのものである。
【0048】
以上より、出力手段11およびデータ受信部1Rに着目すると、端末装置1はデータの受信を担うデータ受信装置として機能する部分を有するといえる。
【0049】
なお、端末装置1におけるそれぞれの処理については後述する。
【0050】
MCU20は、複数の端末装置1から送信された複数のパケットデータを1つのデータにミキシングして新たなパケットデータであるミキシングパケット38(図3)を生成し、これを再びそれぞれの端末装置1に対してマルチキャストに送信するためのものである。この目的のため、MCU20は、通信制御装置20Cと、データミキシング装置20Mとを主として備える。このように構成することによって、マルチキャスト送信が可能となり、帯域の有効活用が図れる。
【0051】
通信制御装置20Cは、データ受信手段21と、データ送信手段29とを主として備える。データミキシング装置20Mは、CSRC識別子付加手段22と、パケットデータ判定手段23と、ペイロード廃棄手段24と、ダミーパケット記憶手段25と、CSRC識別子合成手段26と、データミキシング手段27と、タイミング指標付加手段28とを主として備える。
【0052】
データ受信手段21は、端末装置1からRTPに従って送信された伝送パケットを受信するためのものである。データ受信手段21は、複数の接続チャネルを備えており、データの送信元は、受信した接続チャネルで識別される。また、データ受信手段21には、それぞれの端末装置1との接続が確立すると、端末装置1ごとの受信スレッド(図示せず)が作成され、それぞれの端末装置1からのデータは対応する受信スレッドに保存される。CSRC識別子付加手段22は、データを受信した接続チャネルの情報に基づき、どの端末装置1から送信された伝送パケットであるのかを識別するためのCSRC識別子(寄与送信元識別子)36(図3)を、受信した伝送パケットに付加するためのものである。パケットデータ判定手段23は、受信した伝送パケットが、同期パケット35であるか否かを判定するためのものである。ペイロード廃棄手段24は、受信した伝送パケットが同期パケット35である場合に、そのペイロード32を廃棄するためのものである。ダミーパケット記憶手段25は、受信した伝送パケットが同期パケット35であったことを記憶するためのものである。
【0053】
CSRC識別子合成手段26、データミキシング手段27、およびタイミング指標付加手段28は、ミキシングパケット38(図3)を生成するためのものである。このうち、CSRC識別子合成手段26は、ミキシングパケット38のヘッダ部分に、ミキシングされたデータの送信元のCSRC識別子情報41(図3)を合成し付与するためのものである。データミキシング手段27は、複数の端末装置1から送信された伝送パケットのペイロード32(図3)をミキシングするためのものである。タイミング指標付加手段28は、端末装置1に備わるタイミング指標付加手段5と同様に、シーケンス番号を、ミキシングパケット38のヘッダ部分に、送信される順に付加するためのものである。データ送信手段29は、RTPに従って、それぞれの端末装置1に対してミキシングパケット38をマルチキャスト送信する。
【0054】
なお、MCU20におけるそれぞれの処理については後述する。
【0055】
<定常のデータ処理>
次に、多地点会議システム100を用いた会議の実行時、いわば定常処理時におけるデータの処理について、音声データを例にして説明する。多地点会議システム100においては、それぞれの参加者が発する音声は、当該参加者が使用する端末装置1から音声データとしてMCU20に送られ、1つの音声データにミキシングされた後、マルチキャスト配信され、再び端末装置1に戻ってくる。以下の説明は、これらの処理に関するものである。なお、端末装置1においては、ミキシングされた音声データから、自らが発した音声を消去するエコーキャンセルを行うが、そのために必要な同期確立処理については後述する。
【0056】
図2は、多地点会議システム100における処理の流れを説明するための図である。図2においては、点線で示す矢印AR5が、データの同期を確立するための処理の流れを示している。なお、図1において点線で示す矢印AR2は、多地点会議システム100においてデータが受け渡される様子を、図2と対応させて示したものである。図3は、多地点会議システム100における種々の処理に伴うデータ構造の変化を、模式的に示す図である。図3(b)が、以下に示す音声データ処理の場合を示している。
【0057】
多地点会議のある参加者(以降、「参加者A」とする)が使用する端末装置1が、所定の通信網に接続され、多地点会議システムを利用するための所定のプログラムが動作し、会議への参加が可能な状態になると、入力手段2であるマイクを通じて音声入力が可能となる(ステップS1)。その後、まずは後述する同期確立処理が施され、エコーキャンセルが可能な状態になると、参加者Aの会議への実質的な参加が可能となる。
【0058】
入力手段2から入力された音声データは、データ入力処理手段3においてA/D変換される(ステップS3)。そして、後のエコーキャンセル処理のためにデータバッファ7に保存される(ステップS4)一方で、所定のデータ長ごとのパケットに分割される(ステップS5)。それぞれのパケット30は、図3(b)の[1]のように、制御信号等が格納されるヘッダ31と、音声データが格納されるペイロード32とからなるパケットデータとして構成される。なお、本発明において用いる「パケット」なる用語は、多地点会議システム100を構成する通信網がデータリンク層に相当するものである場合は「フレーム」と同義である。
【0059】
次に、タイミング指標付加手段5が、図3(b)の[3]のように、パケット30を対象パケットとして、そのヘッダ31にシーケンス番号34を付加する(ステップS7)。シーケンス番号34は、元の音声データのデータ配列に従ってそれぞれのパケット30に与えられる、パケットの順序を示すための連続番号である。また、タイミング指標付加手段5は、それぞれのパケット30に付加したシーケンス番号34の情報を保持する。保持されたシーケンス番号の情報は、同期の確立およびエコーキャンセルに利用されるが、これらの詳細は後述する。なお、図3(b)においては、図示の都合上シーケンス番号34をヘッダ31の末尾のフィールドに付す態様にて示しているが、ヘッダ31内のデータ構造はこれに限定されない。
【0060】
シーケンス番号34が付加されたパケット30は、伝送パケットとして、データ送信手段6によってMCU20へと送信される(ステップS8)。すなわち、連続したシーケンス番号34を有する伝送パケットが順次送信されていることとなる。
【0061】
MCU20は、端末装置1から送信された伝送パケットを、通信制御装置20Cのデータ受信手段21によって受信する(ステップS9)。データ受信手段21が受信した接続チャネルの情報から、図3(b)の[4]のように、ヘッダ31にCSRC識別子36が記録される(ステップS10)。
【0062】
次に、パケットデータ判定手段23において、受信した伝送パケットのデータが同期パケット35(後述)であるか否かが判定される(ステップS11)。いま、判定の対象となっているのは同期が確立した後に受信した伝送パケットデータであるので、直ちにミキシング処理に供される。
【0063】
ミキシング処理とは、通信制御装置20Cが複数の端末装置1から所定の時間内に受信したパケット30のデータを、データミキシング装置20Mが新たな1つのミキシングパケット38にミキシングする処理である。これは、CSRC識別子情報41を合成しミキシングパケット38のヘッダ39に付与するCSRC識別子合成処理(ステップS14)と、音声データをミキシングパケット38のペイロード42に合成する音声データミキシング処理(ステップS15)とからなる。
【0064】
図4は、データミキシング装置20Mにおけるデータミキシングの処理フローを示す図である。まず、図3(b)の[6]に示すように、CSRC識別子合成手段26によって、ミキシングの対象となったそれぞれの伝送パケットの送信元の情報を示すCSRC識別子36から、CSRC識別子情報41が合成される(ステップS31)。次に、データミキシング手段27によって、伝送パケットにおいて実質的な音声データを含むペイロード32の内容がミキシングパケット38のペイロード42に合成される(ステップS32、S33)。今、k個(k≧3)の端末装置1が用いられ、全ての端末装置1で同期が確立されているとすると、ミキシングパケット38は、k個の端末装置1についてのCSRC識別子情報41と、k個の端末装置1において発せられた音声をミキシングしたペイロード42とを備えていることになる。
【0065】
その後、ミキシングパケット38にはタイミング指標付加手段28によってシーケンス番号40が付加され(ステップS16、S34)、データ送信手段29により、RTPに従って、それぞれの端末装置1に対しマルチキャスト送信がなされる(ステップS17、S35)。
【0066】
端末装置1は、MCU20からマルチキャスト送信されたミキシングパケット38を、データ受信手段8で受信する(ステップS18)。
【0067】
図5は、ミキシングパケット38を受信した後の端末装置1における処理フローを示す図である。ミキシングパケット38を受信すると、まず、ミキシングパケット検査手段9によって、後述する同期フラグが端末装置1においてすでに設定されているか否かが確認される(ステップS19、S41)。今、対象となっている処理は、定常の音声データ処理、すなわち、同期が確立された後の処理であるので、ステップS41はYESと判定される。すなわち、ミキシングパケット38はそのまま維持され、データ出力処理手段10における音声出力処理へと供される(ステップS52)。
【0068】
データ出力処理手段10においては、ミキシングパケット38に付加されているシーケンス番号40に基づいて、ミキシングパケット38から会議の参加者が発する音声が合成された音声データが復元される(ステップS21)。
【0069】
さらに、後述する同期の確立処理によって定まる、シーケンス番号40と、端末装置1のタイミング指標付加手段5によって保持されていたシーケンス番号34の情報との対応関係から、受信したミキシングパケット38が、先に端末装置1から送り出された伝送パケットうちのどのパケットのデータを含んでいるのかが明らかとなるので、復元された音声データから、当該ミキシングパケット38を受信した端末装置1の使用者である参加者Aが発した音声データを消去するための、エコーキャンセル処理が行うことができる(ステップS22)。エコーキャンセルは、データ送信時にデータバッファ7に保存した当該使用者の音声データを、データミキシング装置20Mから送信され復元された音声データと逆位相で合成することで実現する。ここで、同期の確立処理が必要となってくるが、詳細は後述する。
【0070】
エコーキャンセルされた音声データは、D/A変換(ステップS23)された後、出力手段11によって、参加者Aが聴取可能に音声出力される(ステップS24)。
【0071】
<同期の確立>
次に、多地点会議システム100において、端末装置1がデータの同期を確立するための処理について説明する。
【0072】
上述したように、端末装置1においては、MCU20からマルチキャスト送信される音声データを参加者Aが聴取可能とする際に、参加者Aが自らが発した音声のデータを消去する、エコーキャンセル処理を行う必要がある。そして、エコーキャンセル処理を効果的なものとするためには、端末装置1から音声データを送信し、MCU20でミキシングされて再び戻ってくるまでの遅延時間を、正確に知る必要がある。端末装置1における同期確立処理とは、定常の音声データ処理に先立って行われる、この遅延時間を得るための処理である。
【0073】
図2において実線で示す矢印AR4が、データの同期を確立するための処理の流れを示している。また、図1において実線で示す矢印AR1は、多地点会議システム100において同期を確立するためのデータが受け渡される様子を、図2における同期を確立するための処理の流れに対応させて示したものである。また、図3(a)が、同期を確立する場合の種々の処理に伴うデータ構造の変化を、模式的に示している。また図6は、同期を確立する際の、端末装置1におけるデータ送信に関する処理フローを示す図である。
【0074】
参加者Aが使用する端末装置1が、所定の通信網に接続され、多地点会議システムを利用するための所定のプログラムが動作し、会議への参加が可能な状態になると、入力手段2であるマイクを通じて音声入力が可能となる(ステップS1)。ただし、同期が確立されるまでは、後述するように、入力された音声は他の参加者には届かない。また、出力手段11であるスピーカーからの音声出力は、データ出力処理手段10によってミュートされる(ステップS2、S51)。これにより、他の参加者の発する音声は、同期が確立するまでは参加者Aには聞こえない。
【0075】
入力された音声データは、定常の処理と同様に、データ入力処理手段3においてA/D変換され(ステップS3)、さらに所定のデータ長ごとのパケットに分割される(ステップS5)。ただし、データバッファ7への保存はなされない。
【0076】
パケット30が得られると、以下のように、同期を確立するために用いる同期パケット35を生成する処理がなされる。
【0077】
まず、図3(a)の[2]のように、同期パケット生成手段4が、それぞれのパケット30において、ペイロード32のうち先頭のNバイト(N≧1)を、同期用情報である所定の同期識別パターンデータ33に書き換える(ステップS6)。このように、本実施の形態においては、ペイロード32の一部を書き換えることで同期パケット35を生成する。従って、データ形式は本来の音声データと同じ形式を保っていることから、その送受信も本来の音声データと同じRTPによって可能であり、特別なプロトコルを要せずに同期を確立することができる。
【0078】
次に、タイミング指標付加手段5が、図3(a)の[3]のように、同期パケット35を対象としてそのヘッダ31にシーケンス番号34を付加すると共に、付加したシーケンス番号34についての情報を保持する(ステップS7)。
【0079】
以上のようにしてパケット30を書き換えた同期パケット35にシーケンス番号を付加したものが同期確立用の伝送パケットとなる。この伝送パケットは、データ送信手段6によって、MCU20へと送信される(ステップS8、S54)。
【0080】
後述するように、同期が確立されたと判断されるまでは、端末装置1においては同期パケット35の生成と送信とが繰り返されることとなる(ステップS52〜S54)。すなわち、連続したシーケンス番号34を有する複数の同期パケット35が伝送パケットとして、所定の個数ずつ順次送信されていることとなる。
【0081】
MCU20の通信制御装置20Cは、端末装置1から送信された同期パケット35を、データ受信手段21によって受信する(ステップS9)。データ受信手段21が受信した接続チャネルの情報から、図3(a)の[4]のように、ヘッダ31にCSRC識別子36が記録される(ステップS10)。
【0082】
次に、パケットデータ判定手段23において、受信した伝送パケットのデータがペイロード部分に同期識別パターンデータ33を含む同期パケット35であることが確認される(ステップS11)と、図3(a)の[5]のように、ペイロード廃棄手段24において同期パケット35のペイロード部分が廃棄される(ステップS12)。これは、同期が確立されていない時点での音声データを、後段の処理でミキシングしないようにするためである。以降、このようにペイロード部分が廃棄された同期パケット35を、ダミーパケット37と称する。
【0083】
ダミーパケット記憶手段25において、ダミーパケット37が生成されたことが記憶される(ステップS13)と、ダミーパケット37はミキシング処理へと供され、図4の処理フローに従った処理が施されることになる。
【0084】
ミキシング処理は、上述したように、通信制御装置20Cが複数の端末装置1から所定の時間内に受信した伝送パケットのデータをミキシングして、新たな1つのミキシングパケット38を生成する処理である。ここで、ペイロードを有さないダミーパケット37もミキシングの対象となるのは、ミキシングパケット38のCSRC識別子情報41の内容によって、端末装置1は、自らが発した同期パケット35がMCU20に到達したか否かを判断することになるからである。そのために必要なのは、どこからダミーパケット37が送出されたのかを表すCSRC識別子36の情報のみであるので、ダミーパケット37の場合は、図3(a)の[6]に示すように、CSRC識別子合成手段26におけるCSRC識別子情報41の合成の対象とはなるが(ステップS31)、ペイロードにデータを含まないので、データミキシング手段27におけるペイロードのミキシングの対象とはならない(ステップS32、S34)。今、k個の端末装置1が用いられ、ある1つの端末装置1のみ同期が確立していないとすると、ミキシングパケット38は、k個の端末装置1についてのCSRC識別子情報41と、(k−1)個の端末装置1において発せられた音声をミキシングしたペイロード42とを備えていることになる。これにより、本来不要なダミーデータをミキシングパケット38に含まないことから、端末装置1におけるノイズの要因となることを回避することができる。
【0085】
得られたミキシングパケット38に、タイミング指標付加手段28によってシーケンス番号40が付加され(ステップS16、S34)、データ送信手段29により、RTPに従って、それぞれの端末装置1に対しマルチキャスト送信がなされる(ステップS17、S35)のは、上述の場合と同じである。
【0086】
端末装置1は、MCU20からマルチキャスト送信されたミキシングパケット38を、データ受信手段8で受信する(ステップS18)。
【0087】
上述したように、ミキシングパケット38を受信すると、図5に示すように、ミキシングパケット検査手段9によって、後述する同期フラグが端末装置1においてすでに設定されているか否かがまず確認される(ステップS19、S41)。今、同期確立処理を行っている途中であるので、ステップS41はNOと判定される。すると、引き続いて、ミキシングパケット検査手段9によって同期確立条件に適合しているか否かの判断がなされることとなる。
【0088】
まず、受信したミキシングパケット38のCSRC識別子情報41に、当該端末装置1についての情報が含まれているか否かを判別する(ステップS42)。これが含まれている場合には、ミキシングパケット検査手段9に備わる図示しないパケットカウンタにおいて引き続きステップS42を満たすパケットをカウントする(ステップS43)。
【0089】
所定時間内に当該端末装置1自身に係るCSRC情報を含むミキシングパケット38を2個以上受信した場合(ステップS44でYES)、タイミング指標である、受信したミキシングパケット38のシーケンス番号40の一連性を判別する(ステップS45)。例えば、端末装置1から5つの同期パケット35が連続して送信された場合に、受信したミキシングパケット38に「1001」、「1002」、・・・、「1005」なるシーケンス番号40が付加されていた場合、これらのシーケンス番号は連続している、と判別される。仮に、「1002」なるシーケンス番号40が付加されていたミキシングパケット38が受信されないなど番号に不連続がある場合や、「1005」なるシーケンス番号40が付加されたミキシングパケット38が受信されないなど所定の個数に足りない場合などは、連続しているとは判別されない。シーケンス番号40が連続していると判別された場合(ステップS45でYES)、当該端末装置1から順次送出されたそれぞれの同期パケット35のデータが、正しくミキシングを受けてミキシングパケット38として戻ってきているものと判断される。これにより、通信網上で消失し、欠落が生じる状態では、同期が確立されることはない。
【0090】
次に、タイミング指標付加手段が保持するシーケンス番号34の情報と、データミキシング装置20Mにてミキシングパケット38に付与されたシーケンス番号40との関連付けが行われる(ステップS46)。例えば、上述の場合に、同期パケット35に付加されていたシーケンス番号34が「0001」「0002」・・・「0005」であったとすると、両者のシーケンス番号の値には「1000」の差があることになる。端末装置1とMCU20とからは一定の時間間隔でシーケンス番号が付加されてパケットが送信されるので、端末装置1が送信した伝送パケットとこれに対応するデータを含むミキシングパケット38との両者にそれぞれ付加されているシーケンス番号の差(上述の場合であれば「1000」)は、その後も一定に保たれることとなる。すなわち、この番号差は、送信と受信との遅延時間に相当する。言い換えると、この番号差が得られたことで、同期の確立がなされたこととなる。
【0091】
こうして、同期が確立されると、上記の遅延時間に相当する番号差を用いたエコーキャンセル処理が可能となるため、それまで音声出力のデータ出力処理手段10においてなされていた音声出力のミュートは解除される(ステップS47)。これにより、有効な音声データのみを参加者Aが聴取可能とする、いわば頭出し検出が可能となる。
【0092】
またこのとき、データ送出部1Sからの同期パケット35の送出がストップされる(ステップS48)。そして、ミキシングパケット検査手段9において同期が確立したことを示す同期フラグが設定される(ステップS49)。
【0093】
一方、当該端末装置1についての情報がCSRC識別子情報41に含まれているミキシングパケット38を受信しない場合(ステップS42でNO)、所定時間内に2個以上受信できなかった場合(ステップS44でNO)、またはシーケンス番号が連続していなかった場合(ステップS45でNO)は、同期パケット35の送信が続行され(ステップS50)、パケットカウンタはクリアされる(ステップS52)。
【0094】
同期が確立されると、以降は、前述したような定常の音声データ処理がなされることとなる。なお、同期が確立された場合も、引き続き同期確立処理が行われる場合も、ミキシングパケット検査手段9において用いられたミキシングパケット38は、所定の処理が終了した後は廃棄される(ステップS20)。
【0095】
以上、説明したように、本実施の形態においては、エコーキャンセルに必要なデータの同期の確立に、パケットデータの一部を書き換えた同期パケットを利用しているので、データの送受信に利用するプロトコルをそのまま用いて同期を確立することが可能である。
【0096】
<実施の形態2>
実施の形態1においては、シーケンス番号の番号差を用いて遅延時間を判断していたが、通信網上の端末間で利用可能なNTP(Network Time Protocol)を利用して、直接に時刻を検出して同期を取る態様も可能である。すなわち、図1のタイミング指標付加手段5および28がNTPによる時刻情報を同期パケット35およびミキシングパケット38に与える態様であってもよい。
【0097】
例えば、同期パケット35の送出時に、タイミング指標付加手段5がNTPより時刻情報を取得して、シーケンス番号34とともにヘッダ31に記憶させる。また、同時に端末装置1においてもこれを記憶する。MCU20においては、データミキシングの後、マルチキャスト送信の際に、シーケンス番号40とともに、時刻情報をヘッダ39に記憶する。端末装置1のミキシングパケット検査手段9は、受信したミキシングパケット38のヘッダ39と、送信時に記憶しておいた時刻情報を比較参照することにより、送出した時刻とミキシング後に受信した時刻の差分を取得する。これにより、同期の確立に必要な遅延時間の値を、より正確に知ることができる。本実施の形態は、データ紛失率が高い伝送系において同期を確立する際に、より有効である。
【0098】
<実施の形態3>
従来の多地点会議は、会議の参加者がそれぞれに会議管理装置との接続を確立する必要があり、これがなされた後でないと、会議を開始することができなかったため、限られた会議時間をロスすることが少なくなかった。本実施の形態では、開始予定時刻になると直ちに会議を開始することが可能な、多地点会議システムについて説明する。
【0099】
<システムの構成概要>
図7は、本実施の形態に係る多地点会議システム200の構成の概要を示す図である。多地点会議システム200は、端末装置201(201a、201b、201c、201d)と会議管理装置202とが通信網NWを介して接続されたものであり、遠隔地にいる複数人が会議を行うためのシステムである。
【0100】
端末装置201は、会議の各参加者が音声等の送受信に使用するものであり、図7においては図示しない会議データを送受信するための会議データ通信手段を備えており、例えば第1の実施の形態にて示した端末装置1を用いることができる。また、それぞれの端末装置201には、互いを識別するための端末名が付与されている。図7においては、それぞれの端末装置201の使用者の名前が端末名として付与されている場合を例示的に示している。すなわち、端末装置201aには「TANAKA」、端末装置201bには「SATO」、端末装置201cには「SUZUKI」、端末装置201dには「NAKAMURA」という端末名が、それぞれに付与されている。なお、端末名に代わって、IPアドレスなど、それぞれの端末装置201に固有の情報などによって識別する態様であってもよい。
【0101】
会議管理装置202は、所定のプログラムが実行されることにより、コンピュータにおいてその機能が実現するものである。会議管理装置202は、MCU203と入力操作手段211と、表示手段212と、制御手段213と、記憶手段214とを主として備えている。ただし、多地点会議システム200において使用される端末装置201は4つに限定されず、一般には複数(多地点会議機能の通常の利用対象としては3以上)の端末装置201が使用される。
【0102】
入力操作手段211は、会議管理装置202に対し、命令の実行等の指示を行うためのものであり、例えばマウスやキーボードなどである。表示手段212は、会議管理装置202の動作状況や、会議の予約状況などを可視的に表示するためのものであり、例えばディスプレイである。制御手段213とは、会議管理装置を実現するプログラムを動作させるCPUである。記憶手段214とは、例えば会議管理装置を実現するプログラムを記憶する記憶媒体やメモリなどである。
【0103】
MCU203は、多地点会議を実現するための種々の処理を実行するためのものである。なお、図7においては、図示の都合により分けて記載しているが、MCU203の一部の機能は、制御手段213および記憶手段214により実現されている。MCU203は、会議情報管理手段204と、通信制御手段205と、データミキシング手段208とを主として備えている。
【0104】
会議情報管理手段204は、例えば会議の参加予定者情報など、会議の開催に必要な情報を含む会議開催データファイルDF1を作成し、保持するための手段である。
【0105】
通信制御手段205は、通信網NWを介した、端末装置201との間のデータの送受信を制御するためのものである。通信のためのプロトコルとしては、例えばRTPが用いられる。通信制御手段205は、複数の接続チャネルを備えており、それぞれの端末装置201から送信されたデータは、どの接続チャネルによって受信されるのかにより識別される。また、通信制御手段205は、データミキシング手段208においてミキシングされたデータを、会議の参加者が使用している端末装置201へとマルチキャスト送信する。
【0106】
また、通信制御手段205は、会議開催制御手段206と、帯域制御手段207とを備えている。
【0107】
会議開催制御手段206は、会議の開催時に、会議データDiに基づいて参加者の使用する端末装置201へと開催を発呼するために備わる。ここで、開催を発呼するとは、具体的には、それぞれの端末装置201に対し、会議データ通信手段を能動化させるための能動化指令信号を発信するという処理のことをいう。すなわち、会議開催制御手段206は、能動化指令手段として機能する。また、会議開催制御手段206は、会議ごとに使用するスレッドを生成する。複数の会議が並行して行われる場合、通信制御手段205はそれぞれの会議についての処理は、各スレッドにて並列に行われることとなる。
【0108】
帯域制御手段207は、会議の開催に際して、参加する端末装置201の数や、取り扱うデータの種類(音声のみ、あるいは映像を含む、など)に応じて、使用する帯域を確保し、調整するためのものである。
【0109】
データミキシング手段208は、多地点会議の開催中に、複数の端末装置201から送信され、通信制御手段205において受信される、音声データなどのパケットデータを、一定時間ごとにミキシングして、1つのミキシングパケットとするためのものである。生成されたミキシングパケットは、通信制御手段205から、端末装置201へとマルチキャスト送信される。
【0110】
<会議の開催処理>
次に、会議の開催に係る処理について説明する。図8は、本実施の形態に係る会議の開催処理の流れを示す図である。
【0111】
まず、会議の開催に先立って、会議開催データファイルDF1が作成される(ステップS61)。図9は、本実施の形態に係る会議開催データファイルDF1を例示的に示す図である。会議開催データファイルDF1には、開催を予定している会議についての情報が、会議データDiとして登録される(ステップS62)。図9には、3つの会議データD1〜D3が登録された場合を示している。それぞれの会議データDiは、開催を予定する多地点会議を表す会議名レコードR1と、その会議への参加予定者の使用する端末装置201の装置名がカンマで区切られて列挙された参加者レコードR2とから構成されている。会議データDiの登録・修正などは、会議情報管理手段204によって、入力操作手段211、あるいは端末装置201のいずれからも、会議の開始時刻までの任意の時点で可能とされている。会議情報管理手段204は、例えば端末装置201からの登録処理要求に従って、端末装置201の図示しない表示部に会議登録処理メニューを表示させる。当該メニューに従った入力がなされることで、会議データDiの登録は実行される。
【0112】
多地点会議を開始するときには、会議の主催者が、入力操作手段211、あるいは端末装置201の図示しない入力操作手段によって所定の操作を行うことにより、会議開催データファイルDF1に会議データDiとして登録されている会議のなかから開催を所望する会議を選択して、会議開始命令を出す(ステップS63)。会議開催制御手段206は、会議開始命令を受けて、選択された会議データDiの参加者レコードR2に列挙されている端末装置名を有する全ての端末装置201に対して、会議開始を発呼する(ステップS64)。
【0113】
以上、説明したように、本実施の形態においては、MCU203が通信の制御に加えて、会議の開催に係る処理を担うので、両者を一体のものとして取り扱うことができ、効率的な処理が可能となる。また、MCU203から端末装置201へと会議の開催を発呼するため、それぞれの端末装置201は、ほぼ同時に会議開始が可能な状態に達することになる。これにより、開始に手間取ることなく、多地点会議を行うことができ、会議の参加者においては、会議への参加に際して煩雑な接続手続きを行うことが不要となる。さらに、実施の形態1において説明したのと同様に、多地点会議を開始するときの参加者情報をマルチキャストで送信し、受信した端末装置は自分自身の名前があった場合に接続を開始することもできる。
【0114】
<実施の形態4>
実施の形態3においては、会議の開始は、主催者の会議開始命令に基づくものであったが、MCU203において会議の予約管理および時間管理を行い、自動的に開始および終了ができ、さらには、開催中の会議の延長が行える態様であってもよい。本実施の形態においては、こうした態様について説明する。
【0115】
図10は、本実施の形態に係る多地点会議システム300の構成の概要を示す図である。多地点会議システム300の構成は、ほぼ、実施の形態3における多地点会議システム200と同様である。よって、図7において示した多地点会議システム200の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0116】
多地点会議システム300においては、MCU203に、会議予定変更手段301と、タイマ302とがさらに備わっている。会議予定変更手段301は、開催中の会議の延長を行うためのものである。タイマ302は、会議の時間管理のために必要な実時間情報を取得するために備わるものである。
【0117】
次に、会議の開催に係る処理について説明する。図11は、本実施の形態に係る会議の開催処理の流れを示す図である。
【0118】
まず、会議の開催に先立って、会議開催データファイルDF2が作成される(ステップS71)。図12は、本実施の形態に係る会議開催データファイルDF2を例示的に示す図である。会議開催データファイルDF2には、開催を予定している会議についての情報が、会議データDiとして登録される(ステップS72)。図12には、3つの会議データD4〜D6が登録された場合を示している。それぞれの会議データDiは、開催を予定する多地点会議を表す会議名レコードR1と、その会議への参加予定者の使用する端末装置201の装置名がカンマで区切られて列挙された参加者レコードR2と、会議を開催する予定の日を表す開催日レコードR3と、開始予定時刻と終了予定時刻とを表す時間レコードR4とから構成されている。すなわち、会議データDiの登録は、会議の開催を予約していることに相当する。会議データDiの登録・修正などは、会議情報管理手段204によって、入力操作手段211、あるいは端末装置201のいずれからも可能とされている。会議データDiの登録については、実施の形態3と同様に行われる。
【0119】
会議開催制御手段206は、会議開催データファイルDF2に登録されたそれぞれの会議データDiの会議開始予定時刻と、タイマ302により与えられる時刻情報とを絶えず照合して、登録されている会議データDiのいずれかの会議開始予定時刻が到来したか否かを判定する(ステップS73)。会議開催制御手段206は、いずれかの会議データDiの会議開始時刻に達すると、該当する会議データDiの参加者レコードR2に列挙されている端末装置名を有する全ての端末装置201に対して、会議開始を発呼する(ステップS74)。
【0120】
そして、会議が開始されると、今度は、現在開催している会議の会議開催データファイルDF2に登録されているその会議の会議終了予定時刻と、タイマ302により与えられる時刻情報とを絶えず照合して、会議終了予定時刻が到来したか否かを判断する(ステップS75)。
【0121】
会議終了予定時刻に達すると、会議開催制御手段206は、会議終了処理信号を送信してそれぞれの端末装置201との接続を切断すると同時に、起動していたスレッドを終了する(ステップS78)。さらに会議情報管理手段204に会議終了情報を送信する。会議情報管理手段204は、会議終了情報を受け取ると、該当する会議についての会議データDiを消去する。
【0122】
なお、会議の開催されている間も、他の会議データDiに登録されている会議開始時刻に達するか否かは常に判断されており、いずれかの会議データDiの会議開始時刻に達すると、並行して会議が開催される。
【0123】
なお、直ちに会議を行いたい場合、帯域に空きがあれば、予約をすることなく即座に会議を開始できる態様であってもよい。
【0124】
また、会議の開催中に、終了予定を変更する場合は、会議参加者のうちの任意のメンバーが自らの使用している端末装置201を通じて、あるいは会議管理装置202の入力操作手段211を通じて、所定の操作を行うことにより会議終了時刻の変更処理が可能である(ステップS76、S77)。これを実現するのが、会議予定変更手段301である。会議予定変更手段301は、例えば端末装置201からの変更処理要求に従って、端末装置201の図示しない表示部に時刻変更処理メニューを表示させる。端末装置201の使用者が所定の操作を行うことで、会議情報管理手段204に保持されている会議開催データファイルDF2のなかの、現在開催中の会議に係る会議データDiの終了時刻が変更される。これらの処理がなされた後、会議開催制御手段206は、変更された終了時刻に基づいて、会議を終了させるか否かを判断することとなる。
【0125】
このように、本実施の形態においては、MCUに対しあらかじめ会議の開催を予約することができる。また、MCUは、会議開催データに含まれる時間情報に基づくタイミングで、それぞれの会議の開始、および終了を自動的に行うことができるので、並行して複数の会議を開催するなど会議の予定が複雑になる場合であっても、予定の管理が容易になる。さらに、実施の形態1において説明したのと同様に、多地点会議を開始するときの参加者情報をマルチキャストで送信し、受信した端末装置は自分自身の名前があった場合に接続を開始することもできる。
【0126】
<実施の形態5>
実施の形態4においては、会議の開始・終了時刻を登録し、これを管理することにより、会議の予約開始が可能であった。一方、通信網を用いて多地点会議を行う場合、一般には使用できる帯域が制限されているため、一度に並行して開催できる会議の数には限りがある。よって、多くの会議が並行して開催されるような場合は、会議の予約に際して、帯域に空きがあるか否かを把握する必要がある。本実施の形態においては、実施の形態4において示した多地点会議システム300において、これを実現する態様について説明する。
【0127】
本実施の形態においては、会議情報管理手段204が、会議データDiの登録の際に、それぞれの会議データDiに対して予約帯域幅を設定する。予約帯域幅とは、会議の参加人数や、やりとりされるデータの種類(音声のみ、あるいは映像付き、など)に応じてあらかじめ見積られる、それぞれの会議に占有される帯域幅である。参加者1人あたり数十kBずつの帯域幅を確保する、などの態様がその一例である。会議における通信の品質を保つ必要から、参加人数が多いほど、あるいは音声のみよりも映像を併用した方が、占有される帯域幅が大きくなるので、予約帯域幅も大きくなる。また、通信の安定性を確保するため、実際に必要な最小限度の帯域幅よりは、多少余裕を持たせて設定されるのが望ましい。設定された予約帯域幅は、会議データDiの一項目として付加され記憶される。
【0128】
新たな会議の予約の要求に際しては、会議情報管理手段204が、他の会議予定の登録状況に基づき、予約者の開催希望日時における通信帯域の利用状況を判定する。すなわち、会議データDiに付加された予約帯域幅のデータに基づいて、使用可能と判断されている帯域幅が、新たに予約しようとする会議で使用するために必要な帯域幅を超えるか否かを判定して、その予約の可否を判断する。
【0129】
図13は、これを説明するための、ある日の会議予約の登録状況を例示的に示す図である。図13においては、横軸が時間軸81、横軸は使用可能な帯域幅82をパーセンテージで示している。図13(a)は、会議A、B、C、およびDの4つの会議が予約する会議時間と帯域幅とが、それぞれ長方形83、84、85、および86にて示されている。例えば、会議Aは、使用可能な帯域幅のうち40%を予約帯域幅として確保し、4時間の実施が予定されている会議である。また、図13(b)は、(a)で示した登録状況を、予約帯域幅、および帯域の空きがわかりやすくなるように書き換えたものである。
【0130】
図13(b)に示す場合、10時から12時までは3つの会議で帯域を100%利用するので、この時間帯にはこれ以上、会議の予約を行うことはできない。すなわち、この時間帯に会議の予約の要求があったとしても、使用できる帯域に余裕がないとして、会議情報管理手段204はこれを拒否する。以降の時間帯については、12時から14時の間は20%の空きがあり、14時から16時までは60%の空きがあり、16時から18時は80%の空きがある。さらに、18時以降は100%の空きがある。これらの時間帯であれば、開催を設定しようとする会議の予約帯域幅が、利用可能な帯域幅を超えない範囲で、会議の予約を登録することが可能である。
【0131】
なお、すでに予約済の会議について、開催までにその開催の時間帯を変更したい場合(開催時刻の変更、終了時刻時刻の変更)も、同様に予約帯域幅からその可否を判定できる態様であってもよい。変更が認容される場合、会議データDiの内容は書き換えられる。
【0132】
以上のように、予定登録されている会議のそれぞれの必要帯域幅の合計と、利用可能な帯域幅の最大値との差が、開催を予約をしようとする会議の必要帯域幅を収容可能であるか否かに応じて、予約の可否を判断することによって、通信の品質を確保しつつ、帯域幅を有効活用した会議の予約を行うことができる。
【0133】
<実施の形態6>
実施の形態5は、予約帯域幅に基づいて、会議の予約の要求の可否を判断する態様であったが、実際に開催されている会議の終了時刻を変更する際にも、予約帯域幅を考慮してその可否を判断する態様であってもよい。以下、これを説明する。
【0134】
実施の形態4にて説明したように、会議予定変更手段301は、端末装置201の図示しない表示部に時刻変更処理メニューを表示させ、参加者はこれに基づいて現在開催中の会議に係る会議データDiの終了時刻を変更するが、本実施の形態においては、この変更処理に際して、会議データDiに付加された予約帯域幅の情報を参照して、その変更の可否を判断する。
【0135】
例えば、図13の11時の時点で考えると、この時点では会議A、会議B、および会議Dの3つの会議が開催中である。このとき、会議Aのいずれかの参加者が、当初の終了予定時刻である14時以降に会議を延長しようとする場合を考えると、当該参加者は、端末装置201において時刻変更処理メニューに従ってその意図する変更内容を入力すると、会議予定変更手段301がその変更しようとする時刻の予約帯域幅の情報を取得し、その可否を判断することとなる。いまの場合、会議Aは40%の予約帯域幅を有しているが、11時の時点において、14時以降には40%以上の空きの帯域が存在するので、会議予定変更手段301が会議Aの終了時刻の繰り下げは可能と判断し、これを参加者に通知するとともに、会議情報管理手段204は、会議データDiの終了時刻の情報を書き換える。
【0136】
一方、会議Bは、40%の帯域幅を有し12時に終了予定であるが、11時の時点では、12時以降に空きの帯域は20%しかないので、会議Bの参加者が時刻変更処理メニューを利用して会議の終了時刻を繰り下げようとする場合には、会議予定変更手段301はこれを不可と判断し、参加者に通知することとなる。ただし、その後、同時に開催されている会議Dが12時までに終了する、あるいは、12時から開催予定の会議Cが予定変更により繰り下げあるいは中止される、などの状況が生じれば、12時以降に40%の帯域の空きが生じるので、会議Bの延長は、可能となる。
【0137】
以上のような態様をとることによって、通信の品質を確保しつつ、帯域幅を有効活用した会議の予約および開催中の会議の予定変更を行うことができる。
【0138】
<変形例>
実施の形態1においては、音声データを例に同期の確立を図る態様について説明した。映像データに対しても、同期の確立を行う態様であってもよい。音声データの場合、その目的は、エコーキャンセルを精度よく行うためであった。一方、映像データの場合は、例えば、会議の参加者が同一の映像を見ながら会話を行う場合など、その映像データが到達する時間に遅延が生じる際に、その遅延時間を把握し画面表示として出力するなどの態様が好ましい場合がある。これにより、当該遅延時間を考慮した間合いを取りながら、会議を進行することができるからである。従って、図2において入出力の対象を音声データから映像データに置き換え、エコーキャンセルの処理を無視することにより、映像データの場合も、音声データと同様に同期の確立処理を行うことができる。
【0139】
実施の形態5および6は、予約帯域幅を設定する態様であったが、予約帯域幅は、会議の開催に必要な最小限度の帯域幅よりも余裕を持たせて設定することが可能であるため、予約帯域幅の総和から判断するとさらに新たな会議を行うことは認められない場合でも、帯域制御手段207が実際に使用されている帯域幅の情報をリアルタイムに会議情報管理手段204に与えることで、新たな会議の設定が可能となる対応であってもよい。
【0140】
実施の形態1および2に示した、同期の確立のためになされるデータ処理の方法が適用される対象は、多地点会議システムに限定されない。RTPを利用する通信システムであれば、他のシステムであっても、同様の処理態様にて同期の確立が可能である。
【0141】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の発明によれば、最適な伝送状態を実現できる。例えば、多地点会議の参加者が使用する端末装置におけるデータの遅延時間を知るために必要な、同期の確立を行うことができる。また、同期パケットデータを、通常の会議データと同一のプロトコルを利用して送信できるので、同期の確立のために新たにプロトコルを具備する必要がなく、また、データは書き換えられるのみで新たに付加されることがないので、パケットデータのデータ構造を拡張する必要もない。さらには、不要なペイロード部分のデータをミキシングすることがないので、ミキシングに伴うノイズを発生させることがなく、トラフィックの負荷の低減もできる。また、音声データについて同期が確立されるので、エコーキャンセル処理に供することが可能となり、会議時に聴取する音声を聞き取りやすくすることができる。
【0142】
請求項2の発明によれば、一定の時間間隔で送出される同期パケットデータの個数に対応した個数のミキシングパケットデータの受信することで、同期の確立が判断できる。
【0143】
請求項3の発明によれば、会議への参加に先立って、同期の確立を優先的にかつ速やかに行うことができる。
請求項4の発明によれば、第1伝送パケットデータを受信した接続チャネルを特定すれば、送信元の端末装置を特定することができるので、端末装置から第1伝送パケットデータを送出するにあたって該端末装置を識別するための情報を該第一伝送パケットデータに記述する必要がない。
【0144】
請求項の発明によれば、データミキシング処理装置における、パケットデータの識別、到達の確認、あるいは欠落の有無の確認が容易になる。
【0147】
請求項の発明によれば、同期の確立により得られた遅延時間に基づいてエコーキャンセルが行えるので、聞き取りやすい音声データを提供することができる。
【0148】
請求項の発明によれば、最適な伝送状態を実現できる。例えば、多地点会議の参加者が使用する端末装置におけるデータの遅延時間を知るために必要な、同期の確立を行うことができる。また、同期パケットデータを、通常の会議データと同一のプロトコルを利用して送信できるので、同期の確立のために新たにプロトコルを具備する必要がなく、また、データは書き換えられるのみで新たに付加されることがないので、パケットデータのデータ構造を拡張する必要もない。また、音声データについて同期が確立されるので、エコーキャンセル処理に供することが可能となり、会議時に聴取する音声を聞き取りやすくすることができる。
【0152】
請求項の発明によれば、同期の確立により得られた遅延時間に基づいてエコーキャンセルが行えるので、聞き取りやすい音声データを提供することができる。
【0153】
請求項の発明によれば、最適な伝送状態を実現できる。例えば、同一のプロトコルにより送信されてきた通常の会議データと同期パケットデータとを判別することができ、さらに到達した同期パケットに関する情報をミキシングパケットに付与することができる。また、不要なペイロードデータをミキシングすることがないので、ミキシングに伴うノイズを発生させることがなく、トラフィックの負荷の低減もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る多地点会議システム100の構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る多地点会議システム100における処理の流れを示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る多地点会議システム100におけるデータ構造の変化を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係るデータミキシング装置20Mにおけるミキシング処理の流れを示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係る端末装置1におけるミキシングデータ受信後の処理の流れを示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態1に係る端末装置1における同期確立の際の処理の流れを示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態3に係る多地点会議システム200の構成の概要を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態3に係る会議の開催処理の流れを示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態3に係る会議開催データファイルDF1を例示的に示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態4に係る多地点会議システム300の構成の概要を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態4に係る会議の開催処理の流れを示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態4に係る会議開催データファイルDF2を例示的に示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態5に係るある日の会議予約の登録状況を例示的に示す図である。
【図14】 従来の3者通話の方法を示す図である。
【符号の説明】
1,201 端末装置、1R データ受信部、1S データ送信部、2 入力手段、3 データ入力処理手段、4 同期パケット生成手段、5 タイミング指標付加手段、6 データ送信手段、7 データバッファ、8 データ受信手段、9 ミキシングパケット検査手段、10 データ出力処理手段、11 出力手段、20,203 MCU、20C 通信制御装置、20M データミキシング装置、21 データ受信手段、22 識別子付加手段、23 パケットデータ判定手段、24 ペイロード廃棄手段、25 ダミーパケット記憶手段、26 識別子合成手段、27 データミキシング手段、28 タイミング指標付加手段、29 データ送信手段、30 パケット、31,39 ヘッダ、32,42 ペイロード、33 同期識別パターンデータ、34,40 シーケンス番号、35 同期パケット、36 識別子、37 ダミーパケット、38 ミキシングパケット、41 識別子情報、81 時間軸、82 帯域幅、100,200,300多地点会議システム、202 会議管理装置、204 会議情報管理手段、205 通信制御手段、206 会議開催制御手段、207 帯域制御手段、208 データミキシング手段、211 入力操作手段、212 表示手段、213制御手段、214 記憶手段、301 会議予定変更手段、302 タイマ、Di 会議データ、DF1,DF2 会議開催データファイル、NW 通信網、R1 会議名レコード、R2 参加者レコード、R3 開催日レコード、R4 時間レコード。

Claims (9)

  1. 複数の端末装置からなる端末装置群と、前記端末装置群とネットワークを介して結合されるデータミキシング処理装置と、を備える多地点会議システムであって、
    前記複数の端末装置のそれぞれがデータ送信装置とデータ受信装置とを備え、
    a)前記データ送信装置は、
    a-1)所定の入力手段によって入力された音声データである入力データから原パケットデータを生成するデータ入力処理手段と、
    a-2)所定の個数の前記原パケットデータのペイロードの一部を同期用情報に書き換えて当該個数の同期パケットデータを生成する同期パケット生成手段と、
    a-3)当該端末装置における送受信の同期が確立されるまでは前記同期パケットデータを対象パケットデータとし、前記送受信の同期が確立した後は前記原パケットデータを対象パケットデータとして、前記対象パケットデータを当該データ送信装置から送信するタイミングを表現した第1のタイミング指標を付加することにより、第1伝送パケットデータを生成する第1タイミング指標付加手段と、
    a-4)前記第1タイミング指標が付加された前記第1伝送パケットデータを一定の時間間隔で送出する第1送出手段と、
    を有してなり、
    b)前記データミキシング処理装置は、
    b-1)前記各端末装置から送出される前記第1伝送パケットデータを受信し、そのヘッダ部にその送出元である端末装置を示す識別子を付加する識別子付加手段と、
    b-2)受信した前記第1伝送パケットデータが前記同期パケットデータであるか否かを判定する判定手段と、
    b-3)前記同期パケットデータであると判定された前記第1伝送パケットデータのペイロード部を廃棄し、残りをダミーパケットデータとして出力する廃棄手段と、
    b-4)前記ダミーパケットデータと、前記同期パケットデータでないと判定された前記第1伝送パケットデータとをミキシング対象データとし、前記ミキシング対象データを用いてミキシングパケットデータを生成するミキシング処理を行うミキシング処理手段と、
    b-5)前記ミキシング処理手段から出力される前記ミキシングパケットデータに、前記ミキシングパケットデータを当該データミキシング処理装置から送出するタイミングを表現する第2のタイミング指標を付加する第2タイミング指標付加手段と、
    b-6)前記第2タイミング指標付加手段から出力される前記ミキシングパケットデータを一定の時間間隔で前記端末装置群を構成する全ての端末装置に送出する第2送出手段と、
    を有してなり、
    c)前記データ受信装置は、
    c-1)前記データミキシング処理装置から送出される前記ミキシングパケットデータを受信し、前記ミキシングパケットデータに基づいて当該端末装置における送受信の同期を確立する同期確立手段と、
    c-2)前記同期が確立されるまでは受信した前記ミキシングパケットデータを廃棄すると共に、前記同期が確立された以降に受信した前記ミキシングパケットデータを維持する検査手段と、
    c-3)前記検査手段に維持された前記ミキシングパケットデータから、前記複数の端末装置において入力された音声データを復元する復元手段と、
    を有してなり、
    前記ミキシング処理は、前記ミキシング対象データのそれぞれのヘッダ部に付加されてなる前記識別子の情報を合成することによる識別子情報の生成と、前記同期パケットデータでないと判定された前記第1伝送パケットデータのペイロード部の合成とを含む処理であり、
    前記同期確立手段は、順次に受信する複数の前記ミキシングパケットデータに当該データ受信装置を含む当該端末装置を特定する情報が前記識別子情報に含まれてなり、かつ、前記複数のミキシングパケットデータのそれぞれに付加されてなる前記第2タイミング指標に所定の一連性があるか否かを判断し、前記一連性がある場合に、前記第1タイミング指標と前記第2タイミング指標を関連付けることによって前記送受信の同期の確立を実現する、
    ことを特徴とする多地点会議システム。
  2. 請求項1に記載の多地点会議システムであって、
    前記同期確立手段が前記所定の一連性の判断を行う場合に、判断対象である前記第2タイミング指標の個数と当該端末装置より送出された前記同期パケットデータの前記所定の個数の一致の有無を判断の対象とすることを特徴とする多地点会議システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の多地点会議システムであって、
    所定時間の間に前記送受信の同期が確立できない場合は、前記同期パケット生成手段における前記同期パケットデータの生成を繰り返すことを特徴とする多地点会議システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の多地点会議システムであって、
    前記識別子付加手段が、送出元である前記各端末装置ごとに異なる接続チャネルで前記第1伝送パケットデータを受信するように構成されてなり、前記第1伝送パケットデータを受信した前記接続チャネルを特定する情報に基づいて前記識別子を付加することを特徴とする多地点会議システム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の多地点会議システムであって、
    前記第1タイミング指標が、前記第1伝送パケットデータのそれぞれに固有に与えられる第1シーケンス番号であり、前記第2タイミング指標が、前記ミキシングパケットデータのそれぞれに固有に与えられる第2シーケンス番号であることを特徴とする多地点会議システム。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の多地点会議システムであって、
    前記検査手段が、前記第1タイミング指標と前記第2タイミング指標とに基づいて前記送受信の遅延時間を特定する手段を含み、
    前記データ受信装置が、前記遅延時間の情報に基づいて、当該端末装置から前記データミキシング処理装置に送信した前記入力データに基づく前記第1伝送パケットデータを、復元された前記音声データから除去するエコーキャンセル手段をさらに備える、
    ことを特徴とする多地点会議システム。
  7. 複数の端末装置からなる端末装置群と、前記端末装置群とネットワークを介して結合されるデータミキシング処理装置と、を備える多地点会議システムを構成する端末装置であって、
    データ送信装置とデータ受信装置とを備え、
    a) 前記データ送信装置は、
    a-1) 所定の入力手段によって入力された音声データである入力データから原パケットデータを生成するデータ入力処理手段と、
    a-2) 所定の個数の前記原パケットデータのペイロードの一部を同期用情報に書き換えて当該個数の同期パケットデータを生成する同期パケット生成手段と、
    a-3) 当該端末装置における送受信の同期が確立されるまでは前記同期パケットデータを対象パケットデータとし、前記送受信の同期が確立した後は前記原パケットデータを対象パケットデータとして、前記対象パケットデータを当該データ送信装置から送信するタイミングを表現した第1のタイミング指標を付加することにより、第1伝送パケットデー タを生成する第1タイミング指標付加手段と、
    a-4) 前記第1タイミング指標が付加された前記第1伝送パケットデータを一定の時間間隔で送出する第1送出手段と、
    を有してなり、
    b) 前記データ受信装置は、
    b-1) 前記データミキシング処理装置においてミキシング処理され第2タイミング指標が付加されたうえで前記データミキシング処理装置から一定の時間間隔で送出されるミキシングパケットデータを受信し、前記ミキシングパケットデータに基づいて当該端末装置における送受信の同期を確立する同期確立手段と、
    b-2) 前記同期が確立されるまでは受信した前記ミキシングパケットデータを廃棄すると共に、前記同期が確立された以降に受信した前記ミキシングパケットデータを維持する検査手段と、
    b-3) 前記検査手段に維持された前記ミキシングパケットデータから、前記複数の端末装置において入力された音声データを復元する復元手段と、
    を有してなり、
    前記ミキシング処理は、同期パケットデータである前記第1伝送パケットデータのペイロード部を廃棄した残りであるダミーパケットデータと、前記同期パケットデータでない前記第1伝送パケットデータとをミキシング対象データとする、前記ミキシング対象データのそれぞれのヘッダ部に付加されてなる前記複数の端末装置のそれぞれを識別する識別子の情報を合成することによる識別子情報の生成と、前記同期パケットデータでない前記第1伝送パケットデータのペイロード部の合成とを含む処理であり、
    前記同期確立手段は、順次に受信する複数の前記ミキシングパケットデータに当該データ受信装置を含む当該端末装置を特定する情報が前記識別子情報に含まれてなり、かつ、前記複数のミキシングパケットデータのそれぞれに付加されてなる前記第2タイミング指標に所定の一連性があるか否かを判断し、前記一連性がある場合に、前記第1タイミング指標と前記第2タイミング指標を関連付けることによって前記送受信の同期の確立を実現する、
    ことを特徴とする多地点会議システムの端末装置。
  8. 請求項7に記載の多地点会議システムの端末装置であって、
    前記検査手段が、前記第1タイミング指標と前記第2タイミング指標とに基づいて前記送受信の遅延時間を特定する手段を含み、
    前記データ受信装置が、前記遅延時間の情報に基づいて、当該端末装置から前記データミキシング処理装置に送信した前記入力データに基づく前記第1伝送パケットデータを、復元された前記音声データから除去するエコーキャンセル手段をさらに備える、
    ことを特徴とする多地点会議システムの端末装置。
  9. 複数の端末装置からなる端末装置群と、前記端末装置群とネットワークを介して結合されるデータミキシング処理装置と、を備える多地点会議システムを構成するデータミキシング処理装置であって、
    第1のタイミング指標を付加したうえで一定の時間間隔で前記各端末装置から送出される第1伝送パケットデータを受信し、そのヘッダ部にその送出元である端末装置を示す識別子を付加する識別子付加手段と、
    受信した前記第1伝送パケットデータが、前記各端末装置において所定の入力手段によって入力された入力データから生成された原パケットデータか、前記原パケットデータのペイロードの一部を同期用情報に書き換えて生成された同期パケットデータであるか否かを判定する判定手段と、
    前記同期パケットデータであると判定された前記第1伝送パケットデータのペイロード部を廃棄し、残りをダミーパケットデータとして出力する廃棄手段と、
    前記ダミーパケットデータと、前記同期パケットデータでないと判定された前記第1 伝送パケットデータとをミキシング対象データとし、前記ミキシング対象データを用いてミキシングパケットデータを生成するミキシング処理を行うミキシング処理手段と、
    前記ミキシング処理手段から出力される前記ミキシングパケットデータに、前記ミキシングパケットデータを当該データミキシング処理装置から送出するタイミングを表現する第2のタイミング指標を付加する第2タイミング指標付加手段と、
    前記第2タイミング指標付加手段から出力される前記ミキシングパケットデータを一定の時間間隔で前記端末装置群を構成する全ての端末装置に送出する第2送出手段と、
    を有してなり、
    前記ミキシング処理は、前記ミキシング対象データのそれぞれのヘッダ部に付加されてなる前記識別子の情報を合成することによる識別子情報の生成と、前記同期パケットデータでないと判定された前記第1伝送パケットデータのペイロード部の合成とを含む処理である、
    ことを特徴とする多地点会議システムのデータミキシング処理装置。
JP2002136913A 2002-05-13 2002-05-13 多地点会議システム、多地点会議システムの端末装置、および多地点会議システムのデータミキシング処理装置 Expired - Fee Related JP3973966B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002136913A JP3973966B2 (ja) 2002-05-13 2002-05-13 多地点会議システム、多地点会議システムの端末装置、および多地点会議システムのデータミキシング処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002136913A JP3973966B2 (ja) 2002-05-13 2002-05-13 多地点会議システム、多地点会議システムの端末装置、および多地点会議システムのデータミキシング処理装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003333560A JP2003333560A (ja) 2003-11-21
JP2003333560A5 JP2003333560A5 (ja) 2004-12-24
JP3973966B2 true JP3973966B2 (ja) 2007-09-12

Family

ID=29698817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002136913A Expired - Fee Related JP3973966B2 (ja) 2002-05-13 2002-05-13 多地点会議システム、多地点会議システムの端末装置、および多地点会議システムのデータミキシング処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3973966B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NO322875B1 (no) * 2004-04-23 2006-12-18 Tandberg Telecom As System og fremgangsmate for a inkludere deltakere i en konferansesamtale
JP5242927B2 (ja) * 2007-03-19 2013-07-24 Necパーソナルコンピュータ株式会社 コンテンツ配信装置
EP2597850A1 (en) * 2011-11-24 2013-05-29 Alcatel Lucent Method and arrangement for echo cancellation in conference systems
JP5700700B2 (ja) * 2012-05-18 2015-04-15 日本電信電話株式会社 会議サーバ装置、およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003333560A (ja) 2003-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5185631B2 (ja) マルチメディア会議方法および信号
KR101486607B1 (ko) 적극적인 화자 식별
EP0739558B1 (en) Method and apparatus for multiple media digital communication system
US7075924B2 (en) Methods for multiple media digital communication
JP3984929B2 (ja) VoIPシステム、VoIPサーバ、及びマルチキャストパケット通信方法
JP4738058B2 (ja) リアルタイムマルチメディア情報の効率的なルーティング
KR20040062991A (ko) 시간 스케줄링된 화상회의를 호출하는 서버
JP4700977B2 (ja) 多地点会議システム
JP3368833B2 (ja) 会議システムにおける資料配布方法及びコンピュータ可読記録媒体
JP2001298545A (ja) 電話利用型マルチメディア会議サービス提供システム
JP4858441B2 (ja) 同報送信システムおよびデータ送信方法
EP1978652A1 (en) PoC DATA TRANSMITTING METHOD, PoC TELEPHONE COMMUNICATION SYSTEM AND APPARATUS
JP2009016907A (ja) 会議システム
Gong Multipoint audio and video control for packet-based multimedia conferencing
TW200301058A (en) Method and apparatus for an audio bridge
US20020057333A1 (en) Video conference and video telephone system, transmission apparatus, reception apparatus, image communication system, communication apparatus, communication method
JP3973966B2 (ja) 多地点会議システム、多地点会議システムの端末装置、および多地点会議システムのデータミキシング処理装置
JP2009194661A (ja) 会議端末装置
JP2004527156A (ja) パケット交換クライアント及び回線交換クライアントをリンクするためのシステムアーキテクチャ
JP2007135108A (ja) ネットワーク会議支援プログラムおよびネットワーク会議支援サーバ
JP2003283672A (ja) 電話会議装置
JP2003274023A (ja) 通信会議システムと通信会議方法と通信会議プログラム
WO2019080309A1 (zh) 音视频文件共享方法、装置及系统、存储介质、终端设备
JPH0965313A (ja) 遠隔会議システム
JP2004336160A (ja) マルチキャスト通信方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040123

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070508

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees