JP3973732B2 - 二重エヤゾール装置のガス抜き構造 - Google Patents

二重エヤゾール装置のガス抜き構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は二重エヤゾール装置のガス抜き構造に関する。さらに詳しくは、耐圧性の容器本体と、その内部に収容される可撓性の内袋とを備え、容器本体と内袋の間の空間に充填したプロペラントで内袋内の原液を吐出する二重エヤゾール装置における、前記プロペラントを排出するためのガス抜き構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なエヤゾール装置は、耐圧性の容器本体内に原液とプロペラントとを一緒に充填している。そして押しボタンを押してバルブを開放すると、プロペラントは原液と一緒に噴出する。そのため全量を噴出した後は、容器本体内にプロペラントが残らない。しかし原液とプロペラントとを分離して充填する二重エヤゾール装置の場合は、原液を全量噴射しても、容器本体と内袋の間の空間にプロペラントが残る。そのため従来は、二重エヤゾール装置を廃棄するときに使用者が容器本体の底部に設けた充填用バルブを細い棒などで開放操作して、あるいは容器本体に孔を開けてプロペラントを排出するガス抜き作業を行う必要がある。
【0003】
二重エヤゾール装置を廃棄するときに使用者にガス抜き操作を行わせるため、そのことを注意書きなどで表示していても、実際にはガス抜き操作を行わずに廃棄することがある。その場合は焼却炉などで破裂するなどの問題がある。本出願人はこのような実体に着目し、先に、図9に示すような、内袋101が収縮したとき、その内袋を穿孔して内袋の内部と外部とを連通するガス抜き部材102を設けることを提案している(特願平8−238604号参照)。このようなガス抜き部材102を設けると、特別なガス抜き操作を行わなくても、原液を全量噴出させることによりガス抜き部材102の尖突起103が内袋101を破って自然とプロペラントのガス抜きを行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記ガス抜き部材102は尖突起103が周辺に突出しているので、内袋101に原液を充填させる前の状態では内袋を傷付け易い。またこのようなバルブ104は通常用いられている自動充填ラインで供給することが難しい。本発明は上記のガス抜き部材の考え方を基本的に備えた上で、さらに製造時に扱いやすく、従来の自動充填ラインをそのまま使用しうるガス抜き構造を提供することを技術課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のガス抜き構造は、耐圧性の容器本体と、その内部に収容される可撓性の内袋とを備え、容器本体と内袋の間の隙間空間に充填したプロペラントで内袋内の原液を吐出する二重エヤゾール装置における、前記プロペラントを逃がすためのガス抜き構造であって、前記内袋が、一体に形成された厚肉部を一部に有し、その厚肉部に弱め線ないし肉薄部が形成されており、内袋の原液の全量を吐出して内袋がしぼんだとき、弱め線ないし肉薄部が破断し、内袋の内外が連通するようにしたことを特徴としている。
本発明のガス抜き構造の第2の態様は、耐圧性の容器本体と、その内部に収容される可撓性の内袋とを備え、容器本体と内袋の間の隙間空間に充填したプロペラントで内袋内の原液を吐出する二重エヤゾール装置における、前記プロペラントを逃がすためのガス抜き構造であって、前記内袋の一部に剛性を有する部位を設け、内袋の原液の全量を吐出して内袋がしぼんだとき、剛性を有する部位とその周囲の可撓性を有する部位との境界線に亀裂が入り、内袋の内外が連通するようにしたことを特徴としている。
【0006】
本発明のガス抜き構造の第3の態様は、耐圧性の容器本体と、その内部に収容される可撓性の内袋とを備え、容器本体と内袋の間の隙間空間に充填したプロペラントで内袋内の原液を吐出する二重エヤゾール装置における、前記プロペラントを逃がすためのガス抜き構造であって、前記内袋の一部に貫通孔が形成された剛性を有する部位を設け、前記剛性を有する部位に、貫通孔を塞ぐ破断ないし剥離容易な密閉シートを設け、内袋の原液の全量を吐出して内袋がしぼんだとき、密閉シートが破断ないし剥離して貫通孔が開放され、内袋の内外が連通するようにしたことを特徴としている。
本発明のガス抜き構造の第4の態様は、耐圧性の容器本体と、その内部に収容される可撓性の内袋とを備え、容器本体と内袋の間の隙間空間に充填したプロペラントで内袋内の原液を吐出する二重エヤゾール装置における、前記プロペラントを逃がすためのガス抜き構造であって、前記内袋の一部に貫通孔が形成された剛性を有する部位を設け、前記剛性を有する部位に、貫通孔を塞ぐ弾力的に変形可能な密閉シートを設け、内袋の原液の全量を吐出して内袋がしぼんだとき、密閉シートが変形して貫通孔が開放され、内袋の内外が連通するようにしたことを特徴としている。
【0007】
前記剛性を有する部位を、内袋の一部から突出する有底筒状の突起部とするのが好ましい。前記厚肉部あるいは剛性を有する部位を、内袋の底部に設けるのが好ましい。前記剛性を有する部位を、内袋の他の部位よりも剛性が高い材質で形成するのが好ましい。
【0008】
【作用および発明の効果】
一般に可撓性を有するシートなどから構成される内袋は、その柔軟性に基づき、外部から力を加えても「のれんに腕押し」の状態で破りにくい。すなわちこのようなシートは「圧縮」や「曲げ」、あるいは「剪断」の力がかからず、「張力」しかかからない。前記従来のガス抜き構造102がバルブ104の下部に設けられているのは、その近辺では内袋101がマウンティングカップ105によってある程度張られており、外力に対して抵抗することができるからである。
【0009】
これに対し、本発明のガス抜き構造では、内袋の一部に剛性を有する部位を設け、その部位で形状を維持させるようにしたので、いわゆるのれんに腕押しの状態が回避され、内袋の内圧が大気圧と実質同一になったとき、容器内圧による力が有効に作用する。そしてその容器内圧で、剛性を有する部位に設けた開封手段を働かせるようにしている。このように本発明では内袋自体に開封手段を設けたので、バルブやディップチューブなどの他の部品および充填ラインはそのまま使用することができる。
【0010】
剛性を有する部位を底部に設けた内袋は、全体を軸対称に形成することができるので、製造が容易である。とくにブロー成形による場合は、側壁の厚さを均一にしやすいので、製造が容易である。またディップチューブを用いている二重エヤゾール装置では、ディップチューブを通じてプロペラントが抜けるので、剛性を有する部位を底部に設けることにより、ディップチューブの開口下端までの通路を確保しやすい。剛性を有する部位を厚肉部で形成する場合、あるいは有底筒状の突起部で構成すると、同一の材料で形成できるので製造が容易である。また他の部位より剛性が高い材料で形成し、内袋の他の部分と組み合わせる場合は、その部分の厚さや形状を任意に選択することができる。
【0011】
開封手段を厚肉部に形成した弱め線ないし薄肉部によって構成する場合は、製造が容易である。また、剛性を有する部位とその周囲の可撓性を有する部位との剛性の差を大きくすることにより、その境界線で開封手段を構成する場合は、大きい開口部が形成される。そのため伸びが大きい材料でも使用できる。さらに剛性を有する部位に形成した貫通孔と、その貫通孔を塞ぐ破断ないし剥離容易な密閉シートとから構成する場合、あるいは剛性を有する部位に形成した貫通孔と、その貫通孔を塞ぐ弾力的に変形可能な密閉シートとから構成する場合は、従来の内袋に部分的に追加工することにより使用することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明の二重エヤゾール装置のガス抜き構造の好ましい実施の形態を説明する。図1aは本発明のガス抜き構造を備えた二重エヤゾール装置の一部切り欠き正面図、図1bはその要部拡大断面図、図2は図1の二重エヤゾール装置のガス抜き状態を示す一部切り欠き正面図、図2bはその要部拡大断面図、図3は本発明のガス抜き構造の他の実施形態を示す縦断面図、図4aは本発明のガス抜き構造のさらに他の実施形態を示す縦断面図、図4bおよび図4cはそれぞれ本発明のガス抜き構造のさらに他の実施形態を示す底面図、図5、図6および図7はそれぞれ本発明のガス抜き構造の他の実施形態を示す拡大断面図、図8は本発明のガス抜き構造のさらに他の実施形態を示す要部斜視図である。
【0013】
図1aに示す二重エヤゾール装置1は、金属板製の有底筒状の容器本体2と、その内部に収容される内袋3と、容器本体1の上部にクリンプされるバルブ4とを備えている。容器本体2およびバルブ4は従来公知のものと同じものである。バルブ4の下部には従来公知のディップチューブ5が設けられている。内袋3は底部6にガス抜き構造Aを備えているほかは、従来のものと同じものである。内袋3はその内部に原液を充填するものであり、容器本体2と内袋3の間の隙間空間7にはプロペラントが充填される。
【0014】
内袋3は本実施形態では薄肉の合成樹脂製の一体成形品であり、ブロー成形などで成形される。この内袋3はその上端に容器本体の上端のビード部8に係合されるフランジ9を備えており、容器本体2の首部10に挿入される首部11、径が拡がっている胴部12、その胴部12と首部11とをつなぐテーパー状の肩部13、胴部12の下端に設けた前記底部6をそれぞれ備えている。内袋3のフランジ9は容器本体2のビード部8とバルブ4のマウンティングカップ14の周縁部との間に巻き締めされており、首部11は容器本体2の首部10とマウンティングカップ14の側壁との間にクリンプされている。
【0015】
内袋3の底部6は胴部12に比していくらか厚く、その中央部には、図1bに示すように、下方に突出する有底筒状の突起部(底栓部)16が設けられている。したがって本実施形態では、肉厚が厚い底部6が剛性が高い部位であり、さらに突起部16はその形状に基づいて、変形しにくい部位、すなわち剛性が高い部位になっている。さらに突起部16の底面部17はとくに肉厚が厚くされており、その底面部17に、断面V字状の環状溝(切れ込み、ないしスコア)18が形成されている。この環状溝18の先端近辺では、鋭い角度になっており、そのため応力集中がしやすく、円環状の弱め線19となっている。そしてこの弱め線19が開封手段を構成している。なお底面部17の下面には凹部20が形成されているが、この凹部20は図1aのように内袋3が容器本体2の底面に当接しても、下面に圧力がかかるようにするスペースである。
【0016】
上記の二重エヤゾール装置1は、内袋3に原液を充填し、隙間空間7にプロペラントを充填して出荷・販売される。この状態では隙間空間7のプロペラントが常時内袋3を介してその内部の原液に圧力を加えている。そして使用者がバルブ4のステム22に嵌着した押しボタン23を押すと、ステム22を通じて原液が吐出される。そのため原液が減った分だけ内袋3がしぼむことになる。そのとき柔軟な胴部12がしぼみ、バルブ4と容器本体2のビード10の間に嵌着された上端の開口部近辺、および比較的剛性が高い底部6はあまり変形しない。
【0017】
その結果、原液の残量が少なくなると、図2aに示すように、内袋3の胴部12がディップチューブ5の周囲に集まり、上端近辺と底部6近辺だけが隙間空間7のプロペラントによる圧力で張力を受ける。なお内袋3の壁面(シート)同士が密着している部位、あるいはディップチューブ5に密着している部位では、内袋自体には力(張力)が加わらない。
【0018】
そしてそのまま押しボタンを押し続けて内袋3内が大気圧と実質同一になれば、図2bのように突起部16の底面部17の弱め線19が容器内圧による剪断力に耐えられず、破断し、中央部分24が内側に入り込む。それにより内袋3の内外が連通し、プロペラントが内袋内を通って外部に噴出される。このときディップチューブ5を有するものでは、ディップチューブ5を通ってガスがバルブ4に至るので、一層スムーズに残ガスを放出することができる。
【0019】
前記実施形態では、突起部16の底面部17に断面V字状の環状溝18を形成し、応力が集中する先端部で弱め線19を形成しているが、図3に示すように、断面U字状の環状溝18aを熱加工などにより設け、その上底部の薄くした部位を弱め線19aとする開封手段を構成してもよい。さらに図4a、図4bおよび図4cに示すように、1個ないし複数個の深い穴18bを、たとえば熱加工により形成し、その上底部の薄くした部位(薄肉部)19bにより開封手段を構成するようにしてもよい。
【0020】
上記の実施形態では内袋3の一部に弱め線19、19aないし薄肉部19bを設けて開封手段を構成しているが、図5および図6に示すように、突起部16の側壁25に貫通孔26を形成し、その貫通孔26をシート27で塞ぐことにより開封手段を形成することもできる。図5のガス抜き構造では、内袋3の底部6に内部側に凹む突起部16を設け、その側壁25に剥離容易にシート27を貼着している。そのため、内袋3の内圧が減少すると、貫通孔26を通してシート27が押され、最終的にシート27が側壁25から剥がれる。それにより貫通孔26を通じてプロペラントが内袋3内に逃げることができる。
【0021】
なおシート27として、内袋の内圧が大気圧と実質同一になったときに容器内圧により貫通孔26の部分が破れる程度の強度が弱いシートを採用することもできる。その場合は、突起部16は下向き(内袋で見れば外向き)に突出させるほうが、貫通孔26のエッジ部でシート27を剪断する力が働く。しかもシート27を外側から貼着できるので、貼着作業が容易になる。
【0022】
他方、図6のガス抜き構造では、突起部16の側壁25を囲むように断面矩形状の環状溝28を設け、その環状溝28の底面に貫通孔26を形成すると共に、環状溝28全体を剥離容易な、あるいは破断容易なシート27で塞いでいる。このものは内袋の内圧が大気圧と実質同一になると、シート27が部分的に剥がれ、あるいは破れる。それによりプロペラントが貫通孔26を通って内袋3内に逃げることができる。この実施形態でも、突起部16を内袋3の内側に突出させることができる。なお断面矩形状の環状溝28は、内袋3を構成するシートを小さい寸法で立体的に折り曲げた形状になっているので、底部6に比しても剛性が高い部位となっている。
【0023】
図7のガス抜き構造は底部6の肉厚t1 を胴部12の肉厚t2 より厚くしただけのものである。このようなシンプルな構成のものでも、底部6の肉厚t1 と胴部の肉厚t2 の比を、たとえば2:1〜50:1(ただし同じ材質の場合)のように適切に選択すれば、たとえば底部6の肉厚t1 =0.5〜5mmのとき、胴部の肉厚t2 =0.1〜1mm、好ましくは0.2〜0.6mmとするなどにより、図2のように変形したときに底部6の周囲、すなわち底部6と胴部12の境界線30に沿って亀裂が入る。そのためこのような境界線30によっても開封手段を構成することができる。
【0024】
なお底部6の剛性はその厚さだけでなく、直径dと厚さt1 の比率によっても異なる。たとえば内袋3の材質がポリエチレン(PE)の場合は、直径と厚さの比率を5:1〜150:1程度とするのが好ましい。また底部6と胴部1の材質を変えて両者の硬度を変える場合は、同じ厚さにすることも可能である。
【0025】
図8のガス抜き構造は、内袋3の底部6に楔状の肉厚の厚い部分31を、先端部32を外側にして放射状に配列するように一体に形成したものである。このものは内袋が図2のように変形したとき、楔状の部分31の先端32に応力が集中するので、その先端32から破れ始め、底部6の肉厚の薄い部位と楔状の部分31の境界線30に沿って破断が進行する。
【0026】
上記の実施形態では、内袋の内、厚肉にした部分、あるいは小さい面積で立体的に屈曲させた形状により剛性が高い部位を構成している。しかし内袋3の他の部位を構成する柔軟な材質と異なる材質で剛性が高い部位、たとえば底部全体、あるいは突起部を形成するようにしてもよく、また材質と形状を組み合わせるようにしてもよい。そのような材質が異なる部位は、内袋の他の部位とは別個に形成して、熱融着や接着で接続すればよい。
【0027】
また剛性の高い部位を内袋3の底部6に形成すると、ブロー成形した内袋に二次加工しやすい利点があり、またディップチューブによる通気路を確保しやすい利点がある。しかし本発明の構造ではそれに限定されるものではなく、所望により、たとえば図1の胴部12や肩部13に剛性が高い部位、およびそれに伴う開封手段を設けることもできる。
【0028】
上記の実施形態では内袋を合成樹脂の立体的な成形品としているが、アルミなどの金属箔、金属箔と合成樹脂とのラミネートなどのシート材を封筒状に張り合わせて内袋を構成することもできる。このような内袋に本発明を適用する場合は、前述のような別個に形成した底部や突起部を内袋の下端の貼り合わせ部に一緒に貼り合わせるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1aは本発明のガス抜き構造を備えた二重エヤゾール装置の一部切り欠き正面図、図1bはその要部拡大断面図である。
【図2】 図2aは図1の二重エヤゾール装置のガス抜き状態を示す一部切り欠き正面図、図2bはその要部拡大断面図である。
【図3】 本発明のガス抜き構造の他の実施形態を示す拡大縦断面図である。
【図4】 図4aは本発明のガス抜き構造のさらに他の実施形態を示す拡大縦断面図、図4bおよび図4cはそれぞれ本発明のガス抜き構造のさらに他の実施形態を示す底面図である。
【図5】 本発明のガス抜き構造のさらに他の実施形態を示す拡大断面図である。
【図6】 本発明のガス抜き構造のさらに他の実施形態を示す拡大断面図である。
【図7】 本発明のガス抜き構造のさらに他の実施形態を示す拡大断面図である。
【図8】 本発明のガス抜き構造のさらに他の実施形態を示す要部斜視図である。
【図9】 従来のガス抜き構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
A ガス抜き構造
1 二重エヤゾール装置
2 容器本体
3 内袋
4 バルブ
6 底部
7 隙間空間
16 突起部
17 底面部
19 弱め線
19a 弱め線
19b 薄肉部
26 貫通孔
27 シート
30 境界線

Claims (7)

  1. 耐圧性の容器本体と、その内部に収容される可撓性の内袋とを備え、容器本体と内袋の間の隙間空間に充填したプロペラントで内袋内の原液を吐出する二重エヤゾール装置における、前記プロペラントを逃がすためのガス抜き構造であって、
    前記内袋が、一体に形成された厚肉部を一部に有し、その厚肉部に弱め線ないし肉薄部が形成されており、
    内袋の原液の全量を吐出して内袋がしぼんだとき、弱め線ないし肉薄部が破断し、内袋の内外が連通するようにした、二重エヤゾール装置のガス抜き構造。
  2. 耐圧性の容器本体と、その内部に収容される可撓性の内袋とを備え、容器本体と内袋の間の隙間空間に充填したプロペラントで内袋内の原液を吐出する二重エヤゾール装置における、前記プロペラントを逃がすためのガス抜き構造であって、
    前記内袋の一部に剛性を有する部位を設け、
    内袋の原液の全量を吐出して内袋がしぼんだとき、剛性を有する部位とその周囲の可撓性を有する部位との境界線に亀裂が入り、内袋の内外が連通するようにした、二重エヤゾール装置のガス抜き構造。
  3. 耐圧性の容器本体と、その内部に収容される可撓性の内袋とを備え、容器本体と内袋の間の隙間空間に充填したプロペラントで内袋内の原液を吐出する二重エヤゾール装置における、前記プロペラントを逃がすためのガス抜き構造であって、
    前記内袋の一部に貫通孔が形成された剛性を有する部位を設け、
    前記剛性を有する部位に、貫通孔を塞ぐ破断ないし剥離容易な密閉シートを設け、
    内袋の原液の全量を吐出して内袋がしぼんだとき、密閉シートが破断ないし剥離して貫通孔が開放され、内袋の内外が連通するようにした、二重エヤゾール装置のガス抜き構造。
  4. 耐圧性の容器本体と、その内部に収容される可撓性の内袋とを備え、容器本体と内袋の間の隙間空間に充填したプロペラントで内袋内の原液を吐出する二重エヤゾール装置における、前記プロペラントを逃がすためのガス抜き構造であって、
    前記内袋の一部に貫通孔が形成された剛性を有する部位を設け、
    前記剛性を有する部位に、貫通孔を塞ぐ弾力的に変形可能な密閉シートを設け、
    内袋の原液の全量を吐出して内袋がしぼんだとき、密閉シートが変形して貫通孔が開放され、内袋の内外が連通するようにした、二重エヤゾール装置のガス抜き構造。
  5. 前記剛性を有する部位が、内袋の一部から突出する有底筒状の突起部である、請求項2〜4記載のガス抜き構造。
  6. 前記厚肉部あるいは剛性を有する部位が、内袋の底部に設けられている、請求項1〜4記載のガス抜き構造。
  7. 前記剛性を有する部位が、内袋の他の部位よりも剛性が高い材質で形成されている請求項2〜4記載のガス抜き構造。
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