JP3973244B2 - 医薬の製造のためのベンゾジアゼピン型活性を有するデカペプチドの使用 - Google Patents

医薬の製造のためのベンゾジアゼピン型活性を有するデカペプチドの使用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薬品と補助栄養食品の製造のための、αs1カゼインに含まれるデカペプチドの使用に関する。
【0002】
【発明の背景】
カゼイン全体は、例えばリバドー−ドュマ(Ribadeau−Dumas)(1)によって深く研究されてきた牛乳蛋白の集合物である。カゼインはDEAE−セルロースによるクロマトグラフィーでそれぞれがγカゼイン類,κカゼイン、βカゼイン、αs1カゼイン、αs2カゼインと名付けられた主な画分に分けられる。これらのカゼインのアミノ酸配列はよく知られている;特にαs1カゼインの配列はマーサー(Merxier)等(2)やナガノ等(3)によって決定されている。
これらの様々なカゼインのあるペプチド断片は様々な生物学的な活性や特に鎮痛や抗鎮痛活性を有することが既に知られている。このようにαs1カゼインの90−96、90−95、91−96、および91−95のペプチドが鎮痛活性を持っている[ジオドロら(4)およびルーカスら(5)(Zioudrou et al.(4) and Loukas et al.(5)]。
本出願はαs1カゼインやその断片の他のタイプの活性、特にベンゾジアゼピン型の活性を調べた。
“ベンゾジアゼピン型の活性”という言葉は特に抗痙攣剤や抗不安剤的な特性に用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特に痙攣と不安の治療のためのベンゾジアゼピン型活性を有する医薬組成物、および、ベンゾアゼピン型の活性を有する補助栄養食品、食品材料およびこれらの製造方法を提供しようとする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、下記のアミノ酸配列(配列表の配列番号1)を持つデカペプチドを有効成分として含有するベンゾジアゼピン型活性を有する薬剤、
医薬品として許容される媒体と、活性成分として有効量の下記のアミノ酸配列(配列表の配列番号1)を持つデカペプチドとを含有する医薬組成物、
有効量の下記のアミノ酸配列(配列表の配列番号1)を持つデカペプチド、該デカペプチドを含むαs1カゼインのトリプシン全加水分解物、および該デカペプチドを含む該加水分解物の画分からなる群から選ばれる少なくとも1つまたはこれと医薬品として許容される媒体とを含有する補助栄養食品、
有効量の下記のアミノ酸配列(配列表の配列番号1)を持つデカペプチド、該デカペプチドを含むαs1カゼインのトリプシン全加水分解物、および該デカペプチドを含む該加水分解物の画分からなる群から選ばれる少なくとも1つを含有する特別な食事療法のための食品材料、
および、特に痙攣と不安の治療に効果的なベンゾジアゼピン型活性を有する薬剤を製造する際の下記のアミノ酸配列(配列表の配列番号1)を持つデカペプチドの使用に関する。
Figure 0003973244
【0005】
下記に定義されるデカペプチドと該ペプチドを含むトリプシン全加水分解物が優れた抗痙攣剤や抗不安剤的な特性を有する事がベンゾジアゼピンのレセプターのインビトロでのテストとインビボでのラットの行動テストで見いだされた。
このように本発明は特に痙攣と不安の治療のための、下記のアミノ酸配列を有するデカペプチドを有効成分とするベンゾジアゼピン型活性を有する医薬組成物、および、痙攣と不安の治療のためのベンゾアゼピン型の活性を有する医薬の製造における下記のアミノ酸配列(配列表の配列番号1)を有するデカペプチドの使用を提示する。
Figure 0003973244
【0006】
本発明は医薬品として許容される媒体と、活性成分として有効量の上記のアミノ酸配列を持つデカペプチドとを含有する医薬組成物を提示する。
本発明はまた上記デカペプチドを含有する補助栄養食品、あるいは上記デカペプチドを含むαs1カゼインのトリプシン全加水分解物、あるいは活性成分として上記デカペプチドを含む上記加水分解物の画分またはこれらを含有する補助栄養食品に関する。これらの補助栄養食品は特に痙攣や不安の疾病患者のための食品に添加するのに適している。
【0007】
分子量1267ダルトンの下記のアミノ酸配列を有する前記デカペプチドはαs1カゼインの91−100のペプチドに相当する。
Figure 0003973244
このデカペプチドはαs1カゼインの酵素加水分解物、好ましくは特にトリプシンを用いた酵素による加水分解によりαs1カゼインから得られる。続いて、逆相高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)、陰イオン交換高性能液体クロマトグラフィーあるいは1800ダルトンの閾値を持つゲル濾過クロマトグラフィー、あるいは膜上での遠心や他の膜分離技術(微小濾過(microfiltration),限外濾過等)で濃縮され単離される。
前記デカペプチドはまた例えばメリフィールド(Merrifield)(6)により記述されているような当業者にはよく知られている方法を使ったペプチド合成で得られうる。
カゼイン全体はよく知られている方法を応用して酸による沈殿とアルカリを使った中和によって牛乳から得られる。例えばニックマン(Nitschmann)ら(7)の方法を用いることができる。
【0008】
本発明において、全トリプシン加水分解物とデカペプチドを得るための出発物質として使われる前記αs1カゼインは当業者によく知られている通常の方法をによって、牛乳、全カゼイン類、カゼイン酸類、全牛乳蛋白類濃縮物から得られる、例えばサムソン(Thomson)(8)やモーボワ(Maubois)(9)によって記述されている方法を用いて得られる。
【0009】
例えば、サノゴ(Sanogo)ら(10)によって記述された方法を実施することによってαs1カゼインを調製することができる。上記方法は溶離剤としての塩化カルシウムの不連続濃度勾配を用いたDEAE−セルロースで分画する方法である。該方法は全てのカゼイン類を速やかに分画することができるという利点がある。該方法は、最初の使用に先立って酸塩基による前処理が不要な予め膨潤させた樹脂であるDEAE−セルロースDE52[プリングフィールド、英国のワットマンリミテッド(Whatman Ltd.)によって販売されている]を陰イオン交換保持体として使って、有利に実施される。他の型のDEAE−セルロース樹脂を使うことによって、得られるαs1カゼインの純度と収量を向上させつつ、たった二段階でαs1カゼイン以外の全てのカゼインを除去することができる。これには、例えば、予め膨潤させてある樹脂の代わりに乾燥した樹脂、例えばDEAE−セルロースDE23[上記のワットマンによって販売されている]、を使うことが可能である。乾燥した樹脂を使って最大充填量を得るのに必要な前処理を省略すると、該樹脂の充填効果は制限られ、それゆえ樹脂上への基質の吸着量は限られる。
【0010】
本発明で定義されるデカペプチドを用いて製造される痙攣や不安の治療に効果的な医薬は様々な方法で投与されてよく、例えば経口や非経口で投与される。
例えば経口投与には本発明の医薬組成物は錠剤、カプセル、粉末、顆粒状の形態やあるいは経口投与に適していれば他のいかなる形態でもよい。
本発明の医薬組成物はまた経口の製剤に普通に使われる適用可能な医薬用媒体を含有してもよい。
非経口投与には、生理食塩水や適合可能な分散剤を含んでもよい注射可能な溶液を用いることが可能である。
前述した条件下でαs1カゼインにトリプシンを反応させて得られる全トリプシン加水分解物は5〜6重量%の前述の91−100のペプチドが含まれている。
該加水分解物は蛋白又は糖質の食品媒体や特別な食事療法の為の食材中の他の物質と組み合わせた補助栄養素食品中で活性成分として用いてもよい。
【0011】
【実施例】
以下に、本発明を実施例および比較例を挙げて具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの具体例に限定されない。
【0012】
実施例1:α s1 カゼインからの91−100のペプチド((f91−100)−CNα s1 ペプチド)の調製
A−α s1 カゼインの調製
5gのカゼイン酸ナトリウムをpH6.6で尿素3.3M、EDTA35mM、2−メルカプトエタノール0.1%を含有する20mMの酢酸緩衝液100mlに溶解して、それから上記と同じ緩衝液で平衡化したDE23DEAE−セルロースを加え、その混合液を25℃で約15分間攪拌した。該混合液をブフナー漏斗を通して濾過し、その残渣は酢酸−尿素−EDTA緩衝液250mlで2回溶出された。1回目の濾過でγ、κおよびβカゼインを含む画分FIが除去された。その後塩化カルシウム35mM含有する酢酸−尿素緩衝液が250ml加えられ、上記操作が繰り返され、αs2カゼインを含む第二の画分FIIが除去された。上記の抽出は70mMの塩化カルシウムを含む酢酸−尿素緩衝液を使って繰り返され、αs1カゼインを含む第三の画分が単離された。
上記処方の最後に、樹脂は最初の緩衝液で洗浄され、0.2%のアジ化ナトリウムを含有する前記の溶液中で+4℃で保存された。この方法で保存することにより、再生せずに直接他の抽出に本樹脂を再利用することができる。
【0013】
超純水で透析し、凍結乾燥した後、分画度を見るために濾液FI、FII、FIIIをポリアクリルアミド−尿素ゲル電気泳動にかけた。
塩化カルシウムがなくても、γ、κおよびβカゼインは溶出した(FI)。αs2カゼインは塩化カルシウムが35mMの濃度のところで放出された。70mMの塩化カルシウム濃度のところで溶出した第三画分(FIII)はαs1およびαs0カゼインを含んでいた。後者(αs0カゼイン)はαs1カゼインのマイナー(少量の)形態(minor form)にすぎず、メジャー(主たる)形態(major form)とは41位に付加的なリン酸基があることが異なっている。
この方法で得られたαs1カゼインの純度は96%より高かった。これ以上の精製段階を必要とせずにこのαs1カゼインは本方法の後半で使用できた。
【0014】
B−α s1 カゼインのトリプシン加水分解物の調製
pH8.5、37℃のアンモニア/蟻酸緩衝液(57mM/43mM)25ml中の0.2%(w/v)の濃度のαs1カゼインのトリプシン加水分解は、アガロースビーズに固定され(1mlのビーズあたり80ユニット)N−トシルL−フェニルアラニンクロロメチルケトン(TPCK)で処理された牛膵臓のトリプシンを酵素として使って行われた。酵素濃度はNα−ベンゾイル−L−アルギニンのエチルエステル8.5ユニットと等しくなるよう選ばれ、加水分解時間は1時間と等しくなるよう選ばれ、次いで、+4℃5分間1800gで遠心された。その後並行して2つの加水分解操作を行うために2つの酵素分画(two enzyme aliquots)を用いた。加水分解後の上清は不溶性の酵素を取り除くために遠心し再度一緒に混合された。時々水洗を行いながらエバポレイションを9回行った。こうして最後のエバポレーションをおえて、加水分解物は塩の大部分が取り除かれ最少量の水に溶かされ凍結乾燥され−30℃で保存された。
【0015】
C−アセトニトリルの勾配下、および、無勾配条件下での逆相HPLC分画
ステップBでえられたカゼイン加水分解物には2段階の精製が行われた。
1 −C18カラムでの精製
精製の第一段階は70分間でアセトニトリル5%から40%に至る水系でのアセトニトリルの勾配(トリフルオロ酢酸あるいはTFA0.1%の存在下で)を用いた250mm×4mm、100Å、5μmのC18カラム(ダームストッド(Darmstadt)、ドイツのメルク)での逆相HPLCによるαs1カゼインのトリプシン加水分解物の分画であった。
ピークは61分あたり(およそ32%v/vアセトニトリル)で溶出し、他のものも混ざっている状態で(f91−100)−CNαs1ペプチドが集められた。凍結乾燥に先立って、アセトニトリルとTFAが減圧下でとばされた。
【0016】
2 −C4 カラムによる精製
先に集められたピークは、水系の0.1%TFA存在下でアセトニトリル25%v/vの無勾配(isocratic)条件下で150mm×3.9mm、300Å、5μmのデルタパック(Delta Pak)C4 カラム(ミッドフォード(Midford)、英国のウォータース(Waters))を使った逆相HPLCで精製された。(f91−100)−CNαs1ペプチドは約10分で溶出した。該ペプチドは集められて、凍結乾燥された。凍結乾燥物は水に溶かされ、再度凍結乾燥された。
上記ペプチドの性質は高速原子衝撃(FAB)や電子衝撃質量分析(測定された分子量は1267.1ダルトン)によってや、ハミルトン(Hamilton)ら(11)のニンヒドリン法を用いて決定された該アミノ酸組成によって確認された。
18とC4 カラムからの溶出の概略はそれぞれ図1と2で示されており、280nmでの吸収が縦軸に従ってプロットされており、溶出時間が横軸に沿っている。
【0017】
実施例2:他の方法による(f91−100)−CNα s1 ペプチドの濃度が高い画分の取得
A−膜遠心によるα s1 カゼインのトリプシン加水分解物の分画
カゼインのトリプシン加水分解物を手早くプレ精製するために、2000ダルトンの平均カットオフ閾値をもつ(アミコン YM1)膜上での遠心によって粗い分画が行われた。
実施例1(ステップB)で得られた生産物2mgは1mlの超純水に溶かされ、MPS−1型アミコン微量分画システムで処理された。遠心時間は40分か60分で加速場は3900gであった。
遠心時間の最後で、2つの微量分画システムが遠心分離機から取り除かれ、透過液と残渣がマイクロチューブに保存された。次いで種々のマイクロチューブの内容物は凍結乾燥された。
(f91−100)−CNαs1ペプチドは分子量が小さいので膜を通り抜けてしまい、透過液中で見つかった。
【0018】
B−陰イオン交換高性能液体クロマトグラフィー(モノQ、HR5/5)によるα s1 カゼインのトリプシン加水分解物の分画
FPLCクロマトグラフィーシステム(アップサラ、スウェーデンのファルマシア(Pharmacia))を使うことにより、ペプチドをずっと細かく分画することが可能になったが、準調製段階(αs1カゼインの加水分解物を1mgから2mgの充填)においてであった。
実施例1(ステップB)で得られた加水分解物は45分間でA中でのBの0%から30%への勾配、次いで30分間でA中でのBの30%から100%への勾配をかけることによって分画された(A:Tris−HCl 20mM,pH8.0;B:Tris−HCl 20mM,塩化ナトリウム350mMでpH8.0)。分子量が小さく電荷を持ったアミノ酸の数が少ない(f91−100)−CNαs1ペプチドは空隙容量(dead volume)に相当する画分で溶出してきた。
【0019】
C−閾値1800ダルトンのゲル濾過クロマトグラフィーによるα s1 カゼインのトリプシン加水分解物の分画
5〜10mgの加水分解物がバイオゲルP2ゲル(アップサラ、スウェーデンのファルマシア(Pharmacia))(直径1cm、高さ40cm)にかけられた。溶出は大気圧下で流速5ml/h〜10ml/hで超純水を用いて行われた。
こうして2つの画分(F1とF2)が得られた。F1画分はゲルを素通りしたペプチド類(分子量が1800ダルトンより大きい)を含んでいて、F2はゲルによって濾過されたペプチド類を含んでいた((f91−100)−CNαs1ペプチドを含んでいる)。
【0020】
薬理学試験
A−ベンゾジアゼピンレセプターへのインビトロでの試験
実験はデュポン ドゥ ネモワー(Dupont de Nemours)(ネンクエストTM(NENQUESUT TM)、薬物発見システムNED−002)によって販売されているキットを使って行われた。上記方法は中枢神経系のベンゾジアゼピンレセプターの放射性リガンドとテストされる分子の間での競合に基づいている。もし上記分子がレセプターに対して親和性を持っていたら、その分子がレセプターに固定された放射性を有するリガンドと置き換わる。このようなリガンドの置換はテストされる分子の加えられた濃度の関数であるので該分子のIC50、すなわち最大の効果の50%を得ることを可能にする薬理学的な濃度、を決定することができる。
【0021】
使用されるリガンドは3 H−メチル−フルニトラゼパム(3 H−methyl−flunitrazepam)、つまりレセプターに対する高い特異性(Ki=1.2nM)と低い非特異的吸着性を有するベンゾジアゼピンである。ベンゾジアゼピン(benzodiazepines)の中枢神経系の市販されている膜調製品はテストされるサンプルの濃度を上昇させつつ、放射性リガンドの濃度は一定にして保温した(incubate)。保温は+4℃で1時間続けた。温度は故意に低く設定してレセプターと放射性リガンドの会合/解離を制限した。フルニトラゼパム(flunitrazepam)が半分会合する時間は、0℃で834秒で、35℃で12秒である(スピース(Speth)ら(12))。1時間後に混合物はワットマンGF/Bフィルターを通過した。このフィルターは膜と、その上に固定されたリガンド(ベンゾジアゼピン、αs1カゼインのトリプシン加水分解物のペプチド断片)を保持する。洗浄後、フィルターは閃光液がはいっているシンチレーションカウンターフラスコに入れられた。β線の放射が液体シンチレーションカウンターで計測された。
もしトリチウムでラベルされたリガンドがテストされる分子で置き換えられたら、フィルターに存在する放射能レベルの低下が観察される。
トリチウムでラベルされたリガンドとレセプターの間の非特異的な結合が原因の放射能を取り除くために、テストは膜を保温しながら行われ、トリチウムでラベルされたリガンドはIC50が測定された分子に対するテストで使われたのと同じ濃度にし、ラベルされていないフルニトラゼパムは500倍以上の高い濃度にした。全ての部位はラベルしていないフルニトラゼパムで占めらたと考えられるから、残った放射能は非特異的吸着のみによった。
【0022】
B値は膜とラベルされたフルニトラゼパムだけ(最大放射能)を使って行われたテストと比較するテストで分子のそれぞれの濃度に対してレセプターに固定された放射能のパーセンテージと等しく定義されうる。テストで加えられた分子の濃度の10を底とした対数の関数としてB/(100−B)の10を底とした対数をプロットすることによって分子のIC50を決定することが可能である。
IC50の値が低いほど、レセプターに対する分子の親和性は高い。αs1カゼインの未精製の全トリプシン加水分解物に対して、中枢神経系のベンゾジアゼピンンレセプターに関するIC50の最高値は78μMの値まで測定された。
実施例1のステップCに記載した方法で精製された(f91−100)−CNαs1ペプチドに対して、IC50はおよそ88μMである。
【0023】
これらのテストはメリフィールド(Merrifield)(6)に従ったペプチド合成によって得られたデカペプチドを用いても実施された。合成されたペプチドのIC50は天然物由来のデカペプチドの88μMと比較して、370μMであることが分かった。
実施例2に記載した方法を適用した場合(f91−100)−CNαs1ペプチドの濃度が高い画分にも活性が見つかった。
【0024】
B−ウィスター(WISTAR)ラットにおけるインビボでの試験
B1−抗痙攣活性
ペンチレンテトラゾールはギャバAレセプターの塩素チャンネルに作用する分子である。この型のチャンネルを遮断することによって、てんかんの発作に似た症状がおこる。抗てんかん型の分子はペンチレンテトラゾールによってひきおこされるチャンネルの処断を減らすことにより発作に対抗する。
該試験は暗黒時間帯にラットの飼育部屋で行われた。投与されたαs1カゼインのトリプシン加水分解物(D1)の量はラットの体重に対して3mg/kgであった。用いられた投与方法は腹膜内への投与であった。全トリプシン加水分解物は25%ジメチルイソソルビドエーテル水溶液に溶かされた;この混合物には両親媒性であるという利点がある。ジメチルイソソルビドエーテルは水と混和でき、強度の疎水性の分子を溶かすことが出来るという利点がある。
【0025】
3つの変数がてんかんの発作の重要性を表すために研究された:
発作の激しさをラシーネ(Racine)のスケール(13)を使って評価した。
段階0:視覚的に確認できる行動上の応答なし。
段階1:該動物が静止することが多くなる。
段階2:頭を揺らす、および/または顎は間代(clonic)性の動きをする。
段階3:段階2の状態に加えて後ろ足で立つ。
段階4:段階3の状態に加えて前足が間代性の動きをする。
段階5:完全な発作が始まる。後ろ足で立ち、前足と顔に間代が起こり、バランスを失う。
潜伏時間はペンチレンテトラゾールを投与してから発作の最初の症状が現れるまでの秒数である。
継続時間は最初の発作の症状が現れてから最後の発作の症状までの間の秒数である。
【0026】
全トリプシン加水分解物によって得られた結果は図3、4および5に示したが、それぞれ以下のとおりである。
激しさ(図3)
潜伏時間(図4)
継続時間(図5)
激しさに関しては、実施されたコントロール(C1およびC2)は比較的一致し、トリプシン加水分解物を使って行われた観察の正当性を証明した。トリプシン加水分解物(3mg/kg)を服用することによって、発作の激しさが著しく減少したことが観察された。平均は3.53±0.40から2.13±0.47に移行した。加水分解物を与えたテストに先立って対照としてコントロールを用いて、ウィルコクソン(Wilcoxon)テストを使って統計的な分析を行うことにより、発作が減少(40%減少)する方向へZ=2.69(p<0.01)であるという顕著な傾向があることが分かった。先のコントロールの段階(レベル)に戻すことによって、加水分解物によるテストの後で行われたコントロールにより加水分解物による激しさの減少が観察されたのはは繰り返しや習慣化の現象のせいでないことが示された。
潜伏期間に関しては、3mg/kg服用することにより中央時(mediantime)が先立って行われたコントロールにおける114秒から277秒に変わった。Z=2.17(p<0.04)で、これはペンチレンテトラゾールを投与してから発作が最初に現れるまでの時間が遅くなる顕著な傾向と一致する。
継続時間については、αs1カゼインのトリプシン加水分解物を3mg/kg投与することが発作の継続時間を減少させたようであった;しかしながらこの減少(620±130秒から404±123秒)は顕著ではない(Z=1.10)。ペンチレンテトラゾールは発作を弱めさせ、遅らせ、継続時間を短くしたようであるので、投与した物質は防御効果があった。該効果はベンゾジアゼピンのようなギャバ様の作用を潜在的に有している物質の効果に類似している。
【0027】
B2−鎮静効果
ラットの不安を測定するために、ラットが新しいものを嫌うことに基づいたペロー(Pellow)ら(14)によって記述された高位の(elevated)プラス−迷路(plus−maze)テストが使用された。このプラス−迷路には長さが50cmで幅が10cmの4つの分かれ道があった。2本の閉じた分かれ道は25cmの高さの壁(左側の天井が観察のために開いている)で囲まれており、迷路全体は地面から50cmの高さにあった。迷路の中央で2本の開いた道と2本の閉じた道が交差していた。薄暗い光の中では、ラットは不安が少ないほど開いた道を探索していく傾向が強く、これは自然下での行動とは一致しない。
【0028】
ラットが開いた道に入った回数と閉じた道に入った回数とラットが道に入った全体の回数は重要な変数である。それぞれの道に入った状態で経過した時間も測定された。ラットが立ち上がった回数や、ラットが毛づくろいする(不安の兆候)回数や、あるいははじめに開いた道か閉じた道かいずれかの道に入るまでの時間等の他の変数(全22個)も考慮された。
ラットは迷路の中央に置かれてから5分間観察された。ラットの全行動はビデオカメラに収められ、誤りを避けるためにその進行記録は使われた。
コントロール群として20匹のラット(CTR)、正のコントロール群(DZP)として、2mg/kgのジアゼパムを投与した20匹のラットに基づいて、3mg/kgのαs1カゼインのトリプシン加水分解物を投与した20匹のラットの群(HT)が観察された(服用量は痙攣実験により決められた)。
【0029】
コントロール群(CTR)は腹膜内に溶媒のみの投与を受けたが、該溶媒はゼラチンとマンニトール(0.5%/5%)の混合物を水に溶かしたものであった。前記混合物はジアゼパンを懸濁するのに使われたが、ジアゼパンは通常の注射用溶媒(水、塩化ナトリウム9‰、エタノール10%)には溶けなかった。全ての群のラットはプラス−迷路に行く1時間半前に投与された。実験を始めるために、各ラットは迷路の中央に置かれた。
結果は処置の型ごとの関数として図6、7、および8に示される。;
○開いた道に入った割合(図6);
○開いた道(BO)と閉じられた道(BF)に入った回数(図7);および
○開いた道に留まった時間(図8)。
【0030】
ジアゼパムで処置したラット(DZP)で実験を行ったときは、道に入った回数の32.1±5.9%が開いた道であったが、一方コントロールはたった15.1±3.0%(p<0.05)であった。αs1カゼインのトリプシン加水分解物を投与されたラット(HT)では、道に入った回数の29.3±5.3%が開いた道へ入った(p<0.05)。ジアゼパン(3.0±0.4)と該加水分解物(2.4±0.4)(コントロール:1.5±0.3)の投与によって増加したのは開いた道に入った回数で、一方閉じられた道に入った回数はあまり変わらなかったことが分かるであろう。
ジアゼパムを投与されたラット(70.1±19.9秒;p<0.02)はコントロール(19.3±4.4秒)より長い時間開いた道にいた。αs1カゼインのトリプシン加水分解物を投与されたラット(31.1±10.1秒)がコントロールと比較して開いた道にいた時間が増加したことは統計的な重要性はなかった。
【0031】
それゆえ、このテストで、主たるパラメーターについてのみ検討すると、αs1カゼインのトリプシン加水分解物はジアゼパムに匹敵する作用を有するが、効果はジアゼパムより小さいと結論付けられる;これは驚くには値しない、なぜなら未精製の加水分解物を使用したからである。
【0032】
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【0045】
(14)ペロー,S.,ショパン,P.,フィル,S.E.,およびブリリー,M.,1985,ラットの不安感の測定法としての高位のプラス−迷路における開/閉分岐の入場の正当性の確認,ジャーナル オブ ニューロサイエンティフィック メソッド,14,149−167頁。[PELLOW,S.,CHOPIN,P.,FILE,S.E.,and BRILEY,M.,1985,Validation of open/closed arm entriesin an elevated plus−maze as a mesure of anxiety in the rat,J.Neurosci.Methods,14,149−167.]
【0046】
【発明の効果】
本発明は、医薬と補助栄養食品の製造のためのベンゾジアゼピン型活性を有するデカペプチドの使用に関する。
本発明は食品蛋白である牛乳蛋白由来のカゼインから得られるものであるために、安全性が高く、医薬以外にも、補助栄養食品に添加して用いたり、食事療法用の食材の利用にも好適である。
【0047】
【配列表】
Figure 0003973244

【図面の簡単な説明】
【図1】アセトニトリルの勾配を用いたC8 カラムからの溶出の概略を表したグラフである。
【図2】無勾配によるC4 カラムからの溶出の概略を表したグラフである。
【図3】トリプシン加水分解物を投与したラットの激しさを無投与のものと比較したグラフである。
【図4】トリプシン加水分解物を投与したラットの潜伏時間を無投与のものと比較したグラフである。
【図5】トリプシン加水分解物を投与したラットの継続時間を無投与のものと比較したグラフである。
【図6】処置型ごとの開いた道に入った回数のパーセンテージを表したグラフである。
【図7】処置型ごとの開いた道に入った回数と閉じた道に入った回数を表したグラフである。
【図8】処置型ごとの開いた道に留まった時間を表したグラフである。

Claims (3)

  1. 下記のアミノ酸配列(配列表の配列番号1)を持つデカペプチド、または該デカペプチドを含むαs1カゼインのトリプシン全加水分解物、または該デカペプチドを含む該加水分解物の画分、を有効成分として含有する中枢神経系ベンゾジアゼピン受容体に親和性を有する抗痙攣または抗不安薬:
    Tyr-Leu-Gly-Tyr-Leu-Glu-Gln-Leu-Leu-Arg
    1 5 10
  2. 医薬品として許容される媒体と;活性成分として有効量の下記のアミノ酸配列(配列表の配列番号1)を持つデカペプチド、または該デカペプチドを含むαs1カゼインのトリプシン全加水分解物、または該デカペプチドを含む該加水分解物の画分とを含有する抗痙攣または抗不安医薬組成物:
    Tyr-Leu-Gly-Tyr-Leu-Glu-Gln-Leu-Leu-Arg
    1 5 10
  3. 抗痙攣または抗不安薬剤を製造するための下記のアミノ酸配列(配列表の配列番号1)を持つデカペプチド、または該デカペプチドを含むαs1カゼインのトリプシン全加水分解物、または該デカペプチドを含む該加水分解物の画分、の使用。
    Tyr-Leu-Gly-Tyr-Leu-Glu-Gln-Leu-Leu-Arg
    1 5 10
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