JP3972888B2 - 温風暖房機 - Google Patents

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Description

本発明は、浴室などの室内に温風を噴き出して室内の暖房を行う温風暖房機に関する。
従来、この種の温風暖房機は、熱源機から温水を供給してその熱により加温された温風を浴室内に吹き出すものであり、浴室内から空気を吸い込んで熱交換器により温水と空気との熱交換を行い、加温された空気を循環ファンなどにより浴室内に送風するように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参)。
そして、特許文献1には、熱交換器などの暖房機構部が収容された本体ケースとフロントカバーを備え、浴室の壁面に固定された取付板の係止爪を本体ケースの背面に形成された差込穴に差し込んで本体ケースを浴室の壁面に固定し、熱交換器に接続された接続チューブを本体ケースの背面に形成された引出穴および浴室の壁面に形成された貫通穴から外部に引き出す構成の温風暖房機が記載されている。本体ケースには、機外に引き出された接続チューブを壁面の換気穴に導くチューブ収容凹部が形成されており、本体ケースの底面にはチューブ収容凹部を開放する切欠部が形成されている。
特開2002−340353号公報
この種の従来の温風暖房機においては、壁面に取付けられた取付け板と本体の位置が一義的に決まるため、取付け板を取付けた後は、取付け位置が悪い場合でも本体を幅方向に移動させることができず、壁面との奥行き方向の隙間が本体の左右上下でアンバランスな場合に微調整できず、美観を損なう場合があるという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、取付け板と本体との位置関係をフレキシブル化することにより、施工性を向上させ、美観を向上させる温風暖房機を提供するものである。
本発明の温風暖房機は上記目的を達成するために、壁面に取り付けられる温風暖房機において、壁面に固定した取り付け板に本体引っ掛け部を複数個設け、循環ファンおよび熱交換器を有する本体の裏面上部に前記本体引っ掛け部のいずれかに引っ掛けるための逆L字部を複数個形成したものである。
また、本発明の温風暖房機は上記目的を達成するために、取り付け板の下部に本体側に伸びる逆L字形状突起を形成し、本体の下部にねじ穴または引っ掛け部を形成して前記逆L字形状突起にねじ止めまたは引っ掛けるものである。
また、本発明の温風暖房機は上記目的を達成するために、本体引っ掛け部の横方向の幅を本体の逆L字部の横幅より大きくし、本体の下部に幅方向に長穴のねじ穴を形成したものである。
また、本発明の温風暖房機は上記目的を達成するために、ねじ穴を奥行き方向に長穴としたものである。
また、本発明の温風暖房機は上記目的を達成するために、本体引っ掛け部または本体の逆L字部と壁面との間の隙間を調整する手段を有するものである。
また、本発明の温風暖房機は上記目的を達成するために、本体の下部に下板を嵌め込み、ねじを遮蔽するものである。
また、本発明の温風暖房機は上記目的を達成するために、取り付け板に換気穴に連通する丸穴を形成し、ダクトアダプタの先端部を前記丸穴周囲部で押さえるものである。
これらの手段により、取付け板と本体との位置関係をフレキシブル化し、商品の施工性および美観性を向上させることができる。
本発明によれば、取付け板と本体との位置関係をフレキシブル化することにより、施工性および美観を向上させるという効果のある温風暖房機を提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、壁面に取り付けられる温風暖房機において、壁面に固定した取り付け板に本体引っ掛け部を複数個設け、循環ファンおよび熱交換器を有する本体の裏面上部に前記本体引っ掛け部のいずれかに引っ掛けるための逆L字部を複数個形成した温風暖房機であって、前記取り付け板に換気穴に連通する丸穴を形成し、その周囲に前記本体側に突出させて前記壁面側に対して凹部を形成し、ダクトアダプタの先端部を前記丸穴周囲部の前記凹部内で押さえるので、本体の取付け板への取り付け位置を幅方向に自在に調整することができ、かつ、本体と壁面との隙間による換気風路がダクトアダプタによって塞がれることがなく、また、壁面内への浴室からの湿気漏れが生じないという作用を有する。
また、本発明の請求項2記載の発明は、請求項1に記載の温風暖房機において、取り付け板の下部に本体側に伸びる逆L字形状突起を形成し、本体の下部にねじ穴または引っ掛け部を形成して前記逆L字形状突起にねじ止めまたは引っ掛けるので、施工性を向上させながら本体の下方が前方に突出することを防止することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項3記載の発明は、請求項1に記載の温風暖房機において、本体引っ掛け部の横方向の幅を本体の逆L字部の横幅より大きくし、本体の下部に幅方向に長穴のねじ穴を形成したので、取り付け板を壁面に固定した後でも本体を左右に移動させて浴室内での最適位置に位置調整をすることができるという作用を有する。
また、本発明の請求項4記載の発明は、請求項1に記載の温風暖房機において、ねじ穴を奥行き方向に長穴としたので、壁面と本体との下部隙間を調整し、設置状態での美観を向上することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項5記載の発明は、請求項1に記載の温風暖房機において、本体引っ掛け部または本体の逆L字部と壁面との間の隙間を調整する手段を有するので、壁面と本体との上部隙間を調整することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項6記載の発明は、請求項2〜4のいずれかに記載の温風暖房機において、本体の下部に下板を嵌め込み、ねじを遮蔽するので、吹出口の下部の流れをスムーズにしながら、外部に剥き出しになったねじ類を隠すことができるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について、浴室に設置する場合を例に図面とともに詳細に説明する。
図1は本発明による温風暖房機の全体構成を示す斜視図、図2は図1の温風暖房機を浴室に取り付けた状態を示す破断断面図である。図1および図2において、温風暖房機10は浴室内に設置される室内機としての本体11、浴室の屋外に設置される室外機としての換気ユニット12、および本体11と換気ユニット12を壁内で連結するダクト13から構成される。なお、換気ユニット12およびダクト13を省略して本体11を単体で暖房機とすることも可能である。
本体11の上部には上方に開口した主吸込口14が設けられ、下部には下方に開口した吹出口15が設けられる。吹出口15にステッピングモータで稼動させるオートルーバ、オートウイングを設けると吹き出し方向の上下の調整、左右の調整が容易となる。
本体11の吹出口15の直上の位置でフラットパネル16との間には副吸込口18が形成されている。副吸込口18は熱交換器部分を通過する風速を平均化することができるので、熱交換器の熱交換効率が向上し、風量を低減することができるため、運転音を低減することができる。また、主吸込み口14からの吸込み風量と副吸込口18からの吸込み風量のバランスは、主吸込み口14からの吸込み風量9〜6に対して副吸込口18からの吸込み風量1〜4が適当である。なお、吸込口18は吹出し口の直上としたが、側面や前面のフラットパネル16の中央付近に配置しても効果はかわらない。
コイル21は図2に示すようにその面方向が略鉛直になるように配置され、コイル22は面方向が天井面に対して略水平位置になるように配置され、コイル23は面方向が吹出口15からの温風吹出し方向に対して略直交する方向に配置され、循環ファン19を囲むようにコイル固定具31(後述の図5参照)により固定される。したがって、コイル21、22、23は伝熱部分(アルミフィン)の面積を最大としながらコンパクト化することができ、これにより能力アップと共に低騒音化が図れる。コイル21の前面は本体11のフラットパネル16で覆われる。フラットパネル16はコイル21の面方向が略垂直方向に設置されているので、フラットパネル16とすることができる。本体11の前面をフラットパネル構造とすることにより、デザイン性が優れるとともに、パネル前面に埃の堆積がないため、掃除性が向上する。
また、フラットパネル16には吸込口が全く無いのが最良だが、多少(全体吸い込み風量の約1〜4割)前面からの吸い込みがあってもその効果に差異はない。なお、コイル21の面方向が略鉛直方向に設置されていない場合でも、フラットパネル16とすることができる。この場合は、奥行寸法が大きくなりコンパクト化に影響があるが、ショートサーキット防止等の効果には影響なく、同様な効果が得られる。
コイル21、22、23は循環ファン19の回りに細かく配置するほど、面風速の低減が図れ低騒音化できる。また、コイル21、22、23は完全に分割されていなくても、微小な面積のフィンで連結されていてもかまわない。
フラットパネル16の前面と上面の内側にはフィルタを装架したフィルタ固定枠17が差し込まれ、副吸込口18の開口を下方に向けることにより、フィルタ固定枠17を副吸込口18から出し入れすることができる。副吸込口18からフィルタ固定枠17を引き出した様子を図3および図4に示す。フィルタ固定枠17の下方には断面L字型の固定具172が設けられており、固定具172の裏側に設けられた凸部173をフラットパネル16の穴部または凹部(図示せず)にてこの原理により係合して固定する。したがって、フィルタの脱着を容易にすることができる。
フィルタ固定枠17は下端部に引き出しのための取っ手171が形成されている。フィルタ固定枠17を取り外す場合は、取っ手171を上方にやや上げると凸部173がフラットパネル16の凹部からはずれるので、その後下方に引くことによりフィルタ固定枠17を副吸込口18から引き出すことができる。フィルタ固定枠17を取り付ける場合には、フィルタ固定枠17の上端部を副吸込口18に挿入し、取っ手171を上方に上げるとダボがフラットパネル16の穴部に嵌合して固定される。このように、フィルタ部材の出し入れが簡単になるので、フィルタの掃除やフィルタ交換などのメンテナンスが容易になる。また、取っ手は前方に凸状をしているので、フィルタ固定枠17の強度を大きくし、かつ、空気流のショートサーキットや乱流が起こりにくく、運転音を低減させることができる。
フィルタ固定枠17はコイル21と接触しているとフィルタの出し入れがスムーズに行われなかったり、フィルタをいためたりすることがある。そこで、フィルタ固定枠17とコイル21が対向した位置にフィルタ具20を設ける。これによりフィルタ固定枠17の出し入れ時に、フィルタ固定枠17とコイル21が接触することを防止することができる。
図5は本体11の内部構造を示す正面図である。本体11はほぼ中央にコイル21、22、23が配置されており、中央上方に主吸込口14、中央下方に吹出口15および副吸込口18が形成されている。コイル21、22、23の裏側には循環モータ26により回転する循環ファン19が配置されている。
本体左右側部の一方側には循環モータ26および熱交換用の温水または冷媒を流すための入口管28および出口管29、ならびに、入口管28および出口管29に接続した配管接続部27が配置されている。入口管28および出口管29は、循環モータ26を挟むように上下に分離して配置することにより、コンパクト化しながら施工性を向上させることができる。配管接続部27には循環ファン19の周囲を温水が循環するように本体11の全幅に渡って配管30が接続されている。入口管28および出口管29には、温水を作って循環させるボイラーの行き管および還り管と接続された樹脂管や銅管(図示せず)が接続される。本体左右側部の他方側には、本体11の駆動電気系である電装部36が配置され、ボイラーと電気的に接続されている。吹出口15のオートルーバ用ステッピングモータや循環モータ26などのリード線32はコイル21、23の下部と吹出口15の間でリード線固定具33に固定されて電装部36に接続されコンパクト化を図ることができる。リード線固定具33はリード線が吹出口15にはみ出さないようにして信頼性を高め、また、本体11のメンテナンス時にリード線を本体11からはずしやすいようにするために使用される。
このような構成により、温風発生のための主吸込口14、吹出口15および副吸込口18および熱交換器、循環ファン19が本体左右方向のほぼ中央に配置され、両端に温水または冷媒供給のための配管接続部27と電装部36がそれぞれ配置されているので、室内機としての本体11は左右対称にすることができ,デザイン性の向上が図れると共に、浴室の片隅に設置した場合でも側壁との接近による性能劣化や温度分布の悪化を防止することができる。
つぎに、暖房および乾燥運転動作を説明する。本体11の前面に設けられた受信部でユーザの操作によりワイヤレスリモコンから発信された赤外線信号を受信して、その運転信号により、前記ボイラーへ温水循環命令が流れ、ボイラーが運転して作られた温水が配管を通って、開となった本体11内の熱動弁を通ってコイル21、22、23による熱交換器に流れる。
暖房運転時は、浴室内の空気は循環ファン19により上方から主吸込部14に吸い込まれて本体11内に配された熱交換器で熱交換され、吹出口15から下方に温風が吹出されて浴室内を循環し、浴室内をくまなく暖房する。このように、空気を本体11の上方から吸い込んで下方から吹出させることにより、吹出す温風はショートサーキットせずに浴室床面に届き、浴室の壁面および天井面に沿って吸込口に循環するので、暖房時の温度分布が浴室内全体で均一になる。また、前面に吸込口がないので、前方における運転音を低減することができる。
乾燥運転時は、本体11は暖房運転時と同じ動作により、吹出口15から温風を吹き出すが、同時に屋外に設置された換気ユニット12内の換気モータおよびファンが回転し、本体11と壁面との隙間から浴室内の湿気を吸い込み、ダクト13を通って、換気ユニット12の排気口から排湿される。温風は衣類や浴室の床面、壁面に当たって、湿気が排出されることにより衣類や浴室内の乾燥ができる。乾燥運転時も温風が衣類や浴室床面、壁面に効率よくあたり、湿度を屋外に排出するため、衣類、浴室の乾燥時間の短縮や乾燥むらの防止が図れる。
つぎに、本体11を浴室の壁面に設置する構成を説明する。図2に戻り、本体11は浴室の壁面に設置される。この場合、浴室の壁面に取り付け板25を取り付け、取り付け板25の上部に形成した本体引っ掛け部41に本体11の逆L字部42を引っ掛けて固定する。この様子を図6に示す。取り付け板25の本体引っ掛け部41は取り付け板25の上部に複数個設けられており、本体11の裏面上部にはこれらの本体引っ掛け部41のいずれかに引っ掛けるための逆L字部42が複数個形成されている。本体引っ掛け部41および逆L字部42は各々複数個設けられているので、これらのうちのいずれかを引っ掛けるようにすることにより本体11の幅方向、すなわち、取り付け板25に対する左右の位置関係を自由に調整することができる。
一方、取り付け板25の下部には本体11側に伸びる逆L字形状突起43を形成し、本体11の下部にねじ穴または引っ掛け部を形成して逆L字形状突起43にねじ止めまたは引っ掛けることにより固定する。これにより施工性を向上させながら、本体11の下部が配管などに押されて前方に浮き上がることを防止することができる。
なお、取り付け板25の本体引っ掛け部41の横方向の幅を本体11の逆L字部42の横幅より大きくし、本体11の下部におけるねじ穴を幅方向に長穴とすることにより、取り付け板25を壁面に固定した後でも本体11の固定位置を左右に移動させて、取り付け位置を浴室内で最適位置になるように調整することが可能になる。
また、本体11の下部におけるねじ穴を奥行き方向に長穴とすることにより、壁面と本体11との隙間を調整して設置状態での美観を向上させることができる。なお、壁面と本体11との隙間を調整する手段として、取り付け板25の本体引っ掛け部41または本体11の逆L字部42と壁面との間にゴムなどの弾性部材を挟んだり、ねじの締め付けの調整や引っ掛け位置の調整などにより調整することも可能である。この場合は、壁面と本体11との下部隙間だけでなく、上部隙間も調整することができる。
本体11の下部にねじ穴を形成して、本体11を取り付け板25に固定する場合、本体11の下部のねじが剥き出しになることがある。また、フラットパネル16の固定ねじが外部に剥き出しになることもある。この場合は、図2に示すように本体11に下板45を嵌め込むことによりこれらのねじ類を隠すと共に、下板45で吹出口15の下部における温風の流れをスムーズにすることができる。
前述したように、本体11は図2に示すように取り付け板25により壁面に設置される。ところで、浴室内の換気は、図2および図6の矢印に示すように、本体11と壁面との間隙から吸い込まれる換気風と主吸込口14および副吸込口18より吸い込まれる換気風が本体11内の換気風路を通ってダクトアダプタ24、ダクト13を通過し、屋外の換気ユニット12から排気されることにより行われる。このような換気方法によれば本体11と壁面の隙間を小さくしても、主吸込口14および副吸込口18より換気風を吸込むことができるので、必要な換気風量を確保できる。また、本体11と壁面の隙間も換気風路として利用することができる。そこで、本体11とダクトアダプタ24およびダクト13の連結は図7のようにして行われる。
図6で説明したように、本体11は壁面に対して取り付け板25を利用して取り付けられる。このとき、壁面の浴室側にダクトアダプタ24を設置して壁内の換気穴内に外壁側からダクト13を押し込むと、ダクトアダプタ24が押されて本体11側に伸びてくることがある。ダクトアダプタ24が本体11側に伸びてくると、本体11と壁面との隙間の換気風路が塞がれたり、壁面の換気穴とダクトアダプタ24との間に隙間が生じてそこに湿気漏れが生じて壁面を傷めることがある。そこで、取り付け板25に壁面の換気穴に連通する丸穴51を形成し、その周囲に本体11側に突出させて壁面側に対して凹部46を形成し、ダクトアダプタ24の先端部47を凹部46内で押さえるようにする。これにより、外壁側からダクト13を押し込んでも、ダクトアダプタ24の先端は取り付け板25の丸穴51の周辺部で押さえられ、本体11側に伸びてくることはない。したがって、本体11と壁面との隙間による換気風路がダクトアダプタ24で塞がれることがなく、また、壁面内への浴室からの湿気漏れが生じない。なお、取り付け板25には複数の穴48が形成されており、この穴48を利用して取り付け板25を壁面に固定する。このとき、固定する穴48の位置を選択することにより、丸穴51とダクトアダプタ24のダクト穴の位置関係を調整することができる。
ところで、壁面の換気穴は浴室に既設の状態で設けられていることがしばしばある。そして、既設の換気穴は規格があるわけではなく、通常種々の大きさの丸穴や角穴などが任意に形成されている。この換気穴が角穴であったり、ダクトアダプタ24の径より大きい丸穴である場合は、図8のようにして本体11とダクトアダプタ24、ダクト13を連結する。すなわち、角穴50の形成された壁面に、ダクトアダプタ24およびダクト13の径に対応した丸穴51を形成した取り付け板25を設置し、ダクトアダプタ24を取り付け板25の丸穴51内に挿通してねじ止めなどにより固定する。つぎに、このダクトアダプタ24にダクト13を連結し、外壁の角穴にダクト13の径に対応した穴を有する換気ユニット用取り付け板60を設置し、この換気ユニット用取り付け板60の穴にダクト13を挿通して換気ユニット12に連結する。これにより、角穴50は浴室に対しては取り付け板25の丸穴51以外はふさがれるので、壁内への浴室内の湿気漏れが防止される。また、浴室内に外部から雨水や虫が侵入することを防止できる。他方、外壁側では、角穴50は換気ユニット12用の取り付け板に形成されたダクト13挿通される穴以外はふさがれるので、外部からの雨水や虫の侵入を防止することができる。
図9は本体11の本体を浴室内に設置した斜視図だが、通常本体は、浴槽側の床面より約1.9mの位置に設置し、洗い場中央付近に吹き出しの温風が当たるように吹き出し口の角度をオートルーバ等により調整して暖房を行うと温風が床面にとどき、床付近の温度を効果的に上昇することができる。また、いったん洗い場まで到達した暖気は床面や低い位置の空気を暖めて徐々に温度を下げながら上方に移動し、ショートサーキットすることなく本体上部吸込み口から熱交換されるサイクルを形成するので、頭寒足熱の理想的な温度分布を実現するとともにショートサーキットしているものと比較して、吸込み温度が低くなるため、熱交換器との温度差を大きくとることができるため、熱交換能力に有利に作用し、加熱性能を大幅に向上することができる。
また、本体設置位置は浴槽上としたが、洗い場の例えば入り口のドアまたは、ドアが設けられている壁と隣接する壁の上部に設置すると、本体吹き出し口と洗い場床面までの距離が近くなり、床面到達風速も早くなるのでさらに床付近の温度を上昇することができる。
なお、以上の説明では、浴室暖房機や浴室換気乾燥機を例に説明したが、本発明の技術は浴室以外の室内用暖房器や乾燥機として使用することもできる。
また、実施例では空気との熱交換をおこなう熱交換器の熱源としてガス、石油等のボイラーで温める温水を流す例に説明したが、R22、R410A、CO2などの冷媒などを流すような蒸気圧縮型の熱源機と接続すれば、電気インフラのみで利用可能であり、PTCヒータやシーズヒータ、輻射ヒータなどにより熱交換すれば、熱源機との接続が不要で省施工となるなど、その他の熱源を利用することにより利用できる生活シーンが広がる。
本発明の温風暖房機は、本体の外観におけるデザイン性や小形化を必要とする商品への要望に応えるものであり、浴室、洗面所、トイレなどのサニタリーゾーンや、事務所、居室などの室内用の暖房機や乾燥機の用途にも適用することができる。
本発明による温風暖房機の全体構成を示す斜視図 図1の温風暖房機を浴室に取り付けた状態を示す破断断面図 本発明による温風暖房機におけるフィルタ固定枠を引き出した状態を示す斜視図 本発明による温風暖房機におけるフィルタ固定枠を引き出した状態の要部の斜視図 本発明における温風暖房機の本体の内部構造を示す正面図 本発明における温風暖房機の本体を壁面に取り付ける場合の要部の斜視図 本発明における温風暖房機の本体とダクトアダプタおよびダクトの連結合法を説明する斜視図 本発明における温風暖房機を角穴換気穴に取り付ける場合の施工方法を説明する斜視図 本発明における温風暖房機を浴室内に設置した状態を示す斜視図
符号の説明
10 温風暖房機
11 本体
12 換気ユニット
13 ダクト
14 主吸込口
15 吹出口
16 フラットパネル
17 フィルタ固定枠
18 副吸込口
19 循環ファン
20 フィルタ具
22 コイル
23 コイル
24 ダクトアダプタ
25 取り付け板
26 循環モータ
27 配管接続部
28 入口管
29 出口管
30 配管
31 コイル固定具
32 リード線
33 リード線固定具
36 電装部
41 本体引っ掛け部
42 逆L字部
43 逆L字形状突起
45 下板
46 凹部
47 先端部
48 穴
50 角穴
51 丸穴
60 換気ユニット用取り付け板
171 取っ手
172 固定具
173 凸部

Claims (6)

  1. 壁面に取り付けられる温風暖房機において、壁面に固定した取り付け板に本体引っ掛け部を複数個設け、循環ファンおよび熱交換器を有する本体の裏面上部に前記本体引っ掛け部のいずれかに引っ掛けるための逆L字部を複数個形成した温風暖房機であって、前記取り付け板に換気穴に連通する丸穴を形成し、その周囲に前記本体側に突出させて前記壁面側に対して凹部を形成し、ダクトアダプタの先端部を前記丸穴周囲部の前記凹部内で押さえることを特徴とする温風暖房機。
  2. 取り付け板の下部に本体側に伸びる逆L字形状突起を形成し、本体の下部にねじ穴または引っ掛け部を形成して前記逆L字形状突起にねじ止めまたは引っ掛けることを特徴とする請求項1に記載の温風暖房機。
  3. 本体引っ掛け部の横方向の幅を本体の逆L字部の横幅より大きくし、本体の下部に幅方向に長穴のねじ穴を形成したことを特徴とする請求項1に記載の温風暖房機。
  4. ねじ穴を奥行き方向に長穴としたことを特徴とする請求項1に記載の温風暖房機。
  5. 本体引っ掛け部または本体の逆L字部と壁面との間の隙間を調整する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の温風暖房機。
  6. 本体の下部に下板を嵌め込み、ねじを遮蔽することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の温風暖房機。
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