JP3972136B2 - 心押台における心押台本体のクランプ機構 - Google Patents
心押台における心押台本体のクランプ機構 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえばNC旋盤等の旋盤に付属している心押台において、心押台本体をベッドのガイド部にクランプする機構に関する。
【0002】
この明細書において、図1および図4の左右を左右といい、図3の左側を前、これと反対側を後というものとする。
【0003】
【従来の技術】
一般にNC旋盤においては、汎用旋盤に比べて大きな心押推力を必要とするため、心押台本体をベッドのガイド部にクランプする機構として、くさびを利用した方式や、裏板、クランプボルトおよびクランプナットを利用した方式が採用されている。
【0004】
裏板、クランプボルトおよびクランプナットを利用した方式の従来のクランプ機構の一例を図4に示す。
【0005】
図4において、心押台は、ベッド(1) と、ベッド(1) の上面に設けられかつ左右方向に伸びる前後1対のガイド部(2) 上に配されて左右方向に移動しうる心押台本体(3) とを備えている。ガイド部(2) はベッド(1) の前後両側縁部に設けられている。ベッド(1) の上面における両ガイド部(2) 間に左右方向に伸びるみぞ(4) が形成されている。ガイド部(2) の前後方向内側縁部はみぞ(4) の前後両側面よりも内方に突出している。心押台本体(3) の左右両端面の下部にはそれぞれ左右方向内側に凹んだ凹所(5) が形成されている。
【0006】
心押台本体(3) のクランプ機構(6) は、ベッド(1) のみぞ(4) 内に配された左右方向に長い裏板(7) と、裏板(7) の左右両端部における前後方向の中央部、および心押台本体(3) における左右両凹所(5) の下側壁部分(5a)を下方から貫通した左右2つのクランプボルト(8) と、両クランプボルト(8) の先端にそれぞれねじはめられたクランプナット(9) とよりなり、裏板(7) の前後両側縁部と心押台本体(3) の下面とによってガイド部(2) におけるみぞ(4) 内に突出した部分を挟着することにより、心押台本体(3) がガイド部(2) にクランプされるようになっている。
【0007】
このクランプ機構(6) において、初期調整は、レンチを用いて両クランプナット(9) をそれぞれ所定のトルクで締付けることにより行われ、その後の心押台本体(3) のアンクランプおよびクランプは、レンチを用いて両クランプナット(9) をそれぞれ緩めたり、締付けたりすることにより行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のクランプ機構(6) では、次のような問題があった。すなわち、心押台本体(3) のアンクランプ時およびクランプ時には、常に2つのクランプナット(9) を操作しなければならず、作業時間が比較的長くなるとともに作業が面倒になる。また、クランプ時には2つのクランプナット(9) をレンチで締付けなければならないので、両ナット(9) の締付けトルクを一定にするのが困難になって2つのクランプナット(9) の締付けトルクがばらつくことがあり、心押台本体(3) のガイド部(2) へのクランプ強度にばらつきが生じる。さらに、心押台本体(3) の右方にもクランプナット(9) をレンチで回すための作業スペースを設ける必要があり、心押台、ひいては旋盤が大型化する。
【0009】
この発明の目的は、上記問題を解決し、アンクランプおよびクランプの作業時間を短縮することができるとともにその作業を簡単に行うことができ、心押台本体のクランプ強度にばらつきが生じるのを防止することができ、しかも心押台、ひいては旋盤の小型化を図ることのできる心押台における心押台本体のクランプ機構を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段と発明の効果】
この発明による心押台における心押台本体のクランプ機構は、心押台において心押台本体をベッドのガイド部にクランプする機構であって、左右方向に長く、かつその長さの中間部において前後方向に伸びる水平軸線の回りに揺動しうるように心押台本体に枢着されたクランプ部材と、ベッドのガイド部の下方に配されかつ心押台本体とともにガイド部を挟着しうる左右方向に長い裏板と、クランプ部材の揺動中心の左右両側において裏板およびクランプ部材を下方から貫通した左右2つのクランプボルトと、両ボルトの先端にそれぞれねじはめられたクランプナットとよりなるものである。
【0011】
この発明のクランプ機構においては、初期調整は次のようにして行われる。すなわち、裏板およびクランプ部材を下方から貫通した両クランプボルトの先端にそれぞれクランプナットをねじはめて所定の締付けトルクで締付ける。すると、クランプ部材により両クランプボルトを介して裏板が引き上げられ、心押台本体と裏板とによりベッドのガイド部が挟着され、心押台本体がガイド部にクランプされる。こうして、初期調整が行われる。
【0012】
初期調整後のアンクランプ時には左側のクランプボルトのクランプナットだけを緩める。すると、クランプ部材による左側クランプボルトを介しての裏板に対する引き上げ力が解放され、裏板の左側部分と心押台本体とによるガイド部の挟着が解除される。しかも、クランプ部材を揺動させてその左端部を上方に移動させるとともに右端部を下方に移動させると、クランプ部材による右側クランプボルトを介しての裏板に対する引き上げ力が解放され、裏板の右側部分と心押台本体とによるガイド部の挟着が解除される。こうして、心押台本体がアンクランプされる。
【0013】
アンクランプ後のクランプ時には左側のクランプボルトのクランプナットだけを所定の締付けトルクで締付ける。すると、クランプ部材がその右端部が右側クランプナットに当たるまで揺動させられてその左端部が下方に移動し、クランプ部材により両クランプボルトを介して裏板が引き上げられ、裏板と心押台本体とによりガイド部が挟着される。こうして、心押台本体がクランプされる。
【0014】
そして、心押台本体のアンクランプ時およびクランプ時には、常に左側クランプナットだけを操作すればよいので作業時間が比較的短くなるとともに作業が簡単になる。また、クランプ時には左側クランプナットだけをレンチで締付ければよいので締付けトルクを一定にすることができる。したがって、心押台本体のクランプ強度を常に一定にすることができる。さらに、心押台本体の右方には右側クランプナットをレンチで回すための作業スペースを設ける必要がなく、心押台、ひいては旋盤の小型化を図ることができる。
【0015】
この発明のクランプ機構において、たとえば右側のクランプボルトの先端に、クランプナットの上からねじはめられたロックナットが設けられている。
【0016】
この場合、初期調整のさいには、両クランプボルトの先端にそれぞれクランプナットをねじはめて所定の締付けトルクで締付けた後、右側のクランプボルトの先端に、クランプナットの上からロックナットをねじはめる。すると、右側のクランプナットはロックナットにより常に初期位置に止められることになるので、アンクランプ後のクランプ時には、左側クランプナットを所定の締付けトルクで締付けるとクランプ部材は確実に初期調整位置に戻る。
【0017】
この発明のクランプ機構において、たとえば両クランプボルトのクランプ部材の揺動中心からの距離が互いに等しくなっている。
【0018】
この場合、クランプ部材を介して左右両クランプボルトにより裏板の左右両端部を均等な力で引き上げることができ、心押台本体のガイド部へのクランプが左右両部分で均等に行われる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0020】
図1および図2はこの発明によるクランプ機構を備えた心押台を示す。なお、図1および図2において、図4に示すものと同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0021】
図1および図2において、この発明によるクランプ機構(11)は、心押台本体(3) の下部に形成された左右方向に伸びる貫通穴(12)内に配されかつ左右方向に長い角柱状クランプ部材(13)を備えている。クランプ部材(13)は、その長さの中央部を貫通しかつ両端部が心押台本体(3) における貫通穴(12)の前後両側壁部分(12a) に支持された前後方向に伸びる水平軸(14)により心押台本体(3) に枢着されており、前後方向に伸びる水平軸線の回りに揺動自在となっている。また、クランプ機構(11)は、みぞ(4) 内に配された裏板(7) と、クランプ部材(13)の揺動中心の左右両側において裏板(7) の前後方向の中央部、心押台本体(3) における貫通穴(12)の下壁部分(12b) およびクランプ部材(13)の前後方向の中央部を下方から貫通した左右2つのクランプボルト(15)と、両クランプボルト(15)の先端にそれぞれねじはめられたクランプナット(16)と、右側のクランプボルト(15)の先端に、クランプナット(15)の上からねじはめられたロックナット(17)とよりなる。クランプ部材(13)におけるクランプボルト(15)が通されている貫通穴(13a) の内径は、後述するように、左側クランプナット(16)を緩めたさいに、クランプ部材(13)が前後方向に伸びる水平軸線の回りに揺動しうるように、クランプボルト(15)の軸部の外径よりも所定の長さだけ大きくなっている。
【0022】
上記クランプ機構(11)においては、初期調整は次のようにして行われる。すなわち、裏板(7) 、下壁部分(12b) およびクランプ部材(13)を下方から貫通した両クランプボルト(15)の先端にそれぞれクランプナット(16)をねじはめて所定の締付けトルクで締付ける。すると、クランプ部材(13)により両クランプボルト(15)を介して裏板(7) が引き上げられ、心押台本体(3) と裏板(7) の前後両側縁部とによりベッド(1) のガイド部(2) の前後方向内側縁部(2a)が挟着され、心押台本体(3) がガイド部(2) にクランプされる。その後、右側のクランプボルト(15)の先端に、クランプナット(16)の上からロックナット(117)をねじはめる。こうし て、初期調整が行われる。
【0023】
初期調整後のアンクランプ時には左側のクランプボルト(15)のクランプナット(16)だけを緩める。すると、クランプ部材(13)による左側クランプボルト(15)を介しての裏板(7) に対する引き上げ力が解放され、裏板(7) の左側部分と心押台本体(3) とによるガイド部(2) の前後方向内側縁部(2a)の挟着が解除される。しかも、図3に示すように、クランプ部材(13)を揺動させてその左端部を上方に移動させるとともに右端部を下方に移動させると、クランプ部材(13)による右側クランプボルト(15)を介しての裏板(7) に対する引き上げ力が解放され、裏板(7) の右側部分と心押台本体(3) とによるガイド部(2) の前後方向内側縁部(2a)の挟着が解除される。こうして、心押台本体(3) がアンクランプされる。
【0024】
アンクランプ後のクランプ時には左側のクランプボルト(15)のクランプナット(16)だけを所定の締付けトルクで締付ける。すると、クランプ部材(13)がその右端部が右側クランプナット(16)に当たるまで揺動させられてその左端部が下方に移動し、クランプ部材(13)により両クランプボルト(15)を介して裏板(7) が引き上げられ、裏板(7) と心押台本体(3) とによりガイド部(2) の前後方向内側縁部(2a)が挟着される。こうして、心押台本体(3) がクランプされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるクランプ機構を備えた心押台を示す一部切欠き正面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】この発明によるクランプ機構の左側クランプナットを緩めてクランプ部材を揺動させた状態を示す一部を切欠いた部分拡大正面図である。
【図4】従来のクランプ機構を備えた心押台を示す一部切欠き正面図である。
【符号の説明】
(1):ベッド
(2):ガイド部
(3):心押台本体
(7):裏板
(13):クランプ部材
(15):クランプボルト
(16):クランプナット
(17):ロックナット
Claims (3)
- 心押台において心押台本体をベッドのガイド部にクランプする機構であって、左右方向に長く、かつその長さの中間部において前後方向に伸びる水平軸線の回りに揺動しうるように心押台本体に枢着されたクランプ部材と、ベッドのガイド部の下方に配されかつ心押台本体とともにガイド部を挟着しうる左右方向に長い裏板と、クランプ部材の揺動中心の左右両側において裏板およびクランプ部材を下方から貫通した左右2つのクランプボルトと、両ボルトの先端にそれぞれねじはめられたクランプナットとよりなる心押台における心押台本体のクランプ機構。
- 右側のクランプボルトの先端に、クランプナットの上からねじはめられたロックナットが設けられている請求項1の心押台における心押台本体のクランプ機構。
- 両クランプボルトのクランプ部材の揺動中心からの距離が互いに等しくなっている請求項1または2の心押台における心押台本体のクランプ機構。
Priority Applications (1)
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JP08961798A JP3972136B2 (ja) | 1998-04-02 | 1998-04-02 | 心押台における心押台本体のクランプ機構 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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JPH11285902A JPH11285902A (ja) | 1999-10-19 |
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-
1998
- 1998-04-02 JP JP08961798A patent/JP3972136B2/ja not_active Expired - Lifetime
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