JP3970091B2 - 制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定周期で繰り返される指令に対して、高精度の周波数応答が可能な制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、サーボモータ等の制御において、所定周期で繰り返される指令に対し、制御偏差を零に収束させ、高い精度のモータ制御を行うものとして繰り返し制御装置が用いられている。
【0003】
この繰り返し制御装置としては、例えば、図8のブロック図に示すような構成を有する予見繰り返し制御装置が知られている。
【0004】
図8において、81は遅れ要素であり、この遅れ要素81は、制御対象84を同定した場合に設定される次数Nによって決まるサンプリング数Nだけ入力される指令信号を遅らせるものとなっている。82は積分器、83はゲインである。前記制御対象84は、速度コントローラとサーボモータなどを含めたものであって伝達関数Goで表される伝達特性を有しており、従来から公知のPI(比例・積分)制御等を行うものとなっている。85は繰り返し制御器、86は逆システムフィードフォワードコントローラである。この逆システムフィードフォワードコントローラ86は、制御対象84の伝達特性を同定して得られるコントローラであり、速度指令Pを入力することにより、指令uを出力する。この指令uは加算器89においてゲイン83から出力される速度指令vに加算される。
【0005】
また、前記制御対象84から得られた制御量によるフィードバック量ωは、前記遅れ要素81から出力される速度指令Pdと減算器88において減算される。このフィードバック量ωは、サンプリング周期tの間にサーボモータが移動した移動量のフィードバック量ωであり、また速度指令Pdは、遅れ要素81で指令PよりNサンプリング分だけ遅らせられた指令である。そして、この速度指令Pdと前記フィードバック量ωとを減算して偏差を求め、この偏差を積分器82で積分し位置偏差dを求める。この位置偏差dは繰り返し制御器85に入力される。
【0006】
図3はこの繰り返し制御器85の構成を示すブロック図である。図において、減衰器31は前記積分器82から出力された偏差信号dを所定の周波数帯域に制限するよう機能し、この繰り返し制御器を安定化させる働きを有する。また、遅れ要素33は信号をモータの1駆動周期分だけ遅らせた信号εを生成し、この信号εを加算器34によって偏差信号dに加算し、繰り返し制御器に入力される偏差信号dを駆動周期毎に積分する働きをする。ディジタルフィルタ32は上記積分された信号に働き、制御対象の動特性を補償する働きをする。
【0007】
このように構成された繰り返し制御器85から出力された補正量yは、加算器87で位置偏差dに加算される。その結果、位置偏差dは駆動周波数の周波数成分に対して零になるように修正され、この修正された位置偏差(d+y)に対してゲイン83を乗じて指令vを求める。
【0008】
一方、逆システムフィードフォワードコントローラ86はN次のFIR型ディジタルフィルタで構成されている。この伝達関数ISは次のようになる。
【0009】
IS=W0+W1Z-1+W2Z-2+・・・WN-1Z-(N-1)+WNZ-N
ここで、係数Wi(i=0〜N)は制御対象84の逆システムになるよう最急降下法を適応した適応アルゴリズムにより自動的に決定される。このコントローラはN次の遅れを有するので、指令uと速度指令vとの位相を一致させるために、遅れ要素81を用い、フィードバック制御系への指令Pの入力を遅らせるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述されている制御対象を同定して得られる伝達関数ISの伝達特性と、制御対象の伝達特性の逆関数を完全に一致させることは困難であり、両伝達特性には不一致が生じる。その結果、上記のように遅れ要素81を用いたとしても、フィードフォワード制御器による出力とフィードバック制御系に入力される移動指令Pdの位相を完全に一致させることができず、この位相差による偏差がPID制御器のI成分に積分されて、追従性の低下を招くという課題があった。
【0011】
このため、この制御装置を高精度光学金型の加工に用いられる振動切削装置などに適用した場合、制御装置の追従性が低いことから振動切削装置の駆動周波数を高めることができず、ワークの送り速度が低下し、加工時間が増大してしまうという問題が生じた。
【0012】
本発明は、上記従来技術の課題に着目してなされたもので、フィードフォワード系を含むフィードバック制御装置において、入力される指令の周波数が高い場合にも、高精度の応答が可能な制御装置の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、次のような構成を有する。
すなわち、本発明は、目標値から生成されるサンプリング信号に応じて動作を行うアクチュエータに対し、前記サンプリング信号と前記アクチュエータの制御量とを比較することによってフィードバック制御を行うPID制御器を用いたフィードバック制御系と前記フィードバック制御系の制御量を補償するフィードフォワード制御系を有する制御装置において、前記目標値となる任意の関数f(t)で表される前記フィードバック制御系の指令信号を生成するものであって、サンプリング周期t毎に前記任意の関数f(t)からサンプリング信号を生成するアクチュエータ駆動指令信号生成器と、前記フィードフォワード制御器に入力される信号を生成するものであって、前記サンプリング周期tよりも短い時間Δt時間だけ、前記任意の関数f(t)を進ませた信号を生成する、フィードフォワード駆動指令信号生成器、を備えることを特徴とする。
【0015】
上記発明において、フィードフォワード制御系に入力される指令信号はフィードバック制御系に入力される指令信号よりも任意時間Δtだけ遅延されて入力される。この任意時間Δtを変更することで、フィードバック制御系の制御量とフィードフォワード制御系の出力との位相差を解消することができ、制御装置の追従性を高めることができる。また、制御装置における追従性の低下は、フィードバック制御系に含まれるPID制御器のI成分によって生じるため、任意時間Δtを変更する手段にはPID制御器からの出力を用いる手段が適応可能である。
制御装置を振動切削装置に適用した場合、駆動周波数を上げることができるため、ワークの送り速度を向上することができる。その結果、加工時間を短縮することができる。
【0016】
さらに、サンプリング周期tが駆動周期に比較して十分小さくない場合、任意時間Δtをサンプリング周期t以下の時間で設定すると、フィードフォワード制御器の出力信号によるバイト位置の応答特性である位置信号とフィードバック制御系への指令信号との位相差を解消する効果が大きい。従って、追従性をより向上させることができ、この制御装置を振動切削装置に適用した場合、より加工時間を短縮することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を図1ないし図6に基づき説明する。
図1は本発明の第1の実施形態における制御装置を含む振動切削加工機の全体構成を概略的に示すブロック図である。図において、11はこの振動切削加工機に設けられているバイト駆動機構70のバイト77の駆動軌跡を生成するバイト駆動指令信号生成器、13は後述のアクチュエータを駆動するための電流アンプ等に代表されるアクチュエータ駆動装置、71は後述の振動切削加工機のバイトを駆動するアクチュエータである。この実施形態では、前記アクチュエータとして磁歪アクチュエータを用いており、アクチュエータ駆動装置13の出力によって駆動されるようになっている。
【0018】
また、73はアクチュエータとバイト77を機械的に結合するバイトホルダー、14はバイトホルダー内に設けられ、バイトホルダー73の変位を検出する位置センサーである。また、12はバイト駆動信号Pとバイト変位信号P’とに基づき、アクチュエータ71の駆動信号を生成するディジタル制御装置であり、前記位置センサー14からの信号が負帰還されることにより、閉ループが形成されている。
【0019】
次に、前記ディジタル制御装置12の構成を図2に示すブロック図に基づき説明する。
図において、25は入力される指令信号Pdと前記変位センサーによって検出されるバイト変位信号P’の偏差dを求める減算器、21は前記アクチュエータ71への指令wを計算しフィードバック制御系を安定化させるよう機能する周知のPID(比例・積分・微分)制御器、22は所定の周期を有する移動指令が入力に対して制御系の追従性を向上させる繰り返し制御器、23は入力される指令信号Pを遅れ時間Δtだけ遅らせる遅れ要素、24は上記PId制御機21から算出される指令ωと前記繰り返し制御器22から算出される指令yと後述のフィードフォワード制御器26より出力される指令uとを加算する加算器であり、その値は前記アクチュエータ駆動装置13に駆動信号Irefとして出力される。なお、上記21、22及び25によってフィードバック制御系20が構成されている。
【0020】
前記フィードフォワード制御器26は、ディジタルフィルタ26aによって構成されており、このディジタルフィルタ26aによって外乱などの不要な周波数成分を除去することによって、フィードバック制御系における負担を軽減し、応答特性を高めるものとなっている。
【0021】
一方、前記遅れ要素23は、遅れ時間Δtを任意の値に設定し得るものとなっており、これによって、前記フィードフォワード制御器26に入力される指令Pの位相に対し、フィーバック制御系に入力される指令P(減算器25への入力)の位相を適宜変更し得るようになっている。
また、前記繰り返し制御器22は、前記従来技術にて示したものと同様であるのでここでは、その説明の詳細は省略するが、ここに示す繰り返し制御器では、減算器25から出力された偏差dを積分し、その値yを前記加算器24に入力するものとなっている。
【0022】
次に、本発明の実施形態に適用するバイト駆動機構の構成を説明する。
図7はバイト駆動機構70の構成を示す縦断側面図である。図において、このバイト駆動機構70は、内部に可動部74を収納してなるメインフレーム70Aと、このメインフレーム70Aの上面部及び側面部に固定されたアクチュエータ収納部70B,70Cとによってその外殻が構成されている。一方のアクチュエータ収納部70Bの内部には磁歪アクチュエータ71aが、他方のアクチュエータ収納部70Cにはアクチュエータ71bがそれぞれ保持されており、一方の磁歪アクチュエータ71aはZ方向に伸縮し、他方の磁歪アクチュエータ72bはX方向に伸縮する方向に配置されている。
また、各アクチュエータ収納部70B,70Cには冷却部72a,72bが埋設されており、これらによって各アクチュエータ71a,71bを冷却し、アクチュエータからの発熱を短時間で抑え、熱変位などの影響を極力減少させて熱的安定性を保つようになっている。
【0023】
ワークの切削加工を行うバイト77は、シャンク77aの先端にダイヤモンドチップ77bを固定した超精密ダイヤモンドバイトであり、このバイト77はバイトホルダー73に固定され、バイトホルダー73は前記可動部74に固定されている。可動部74には、前記磁歪アクチュエータ71a,71bが弾性ヒンジ75a,75bを介してそれぞれ接続されている。なお、一方の弾性ヒンジ75aはヒンジ部分が1段であり、他方の弾性ヒンジ75bはヒンジ部分が2段のヒンジとなっている。また、可動部74は、上面部及び下面部が板バネ76a及び76bを介してメインフレーム70に保持されている。一方の板バネ76aは十字形状をなしているため、平面方向(X及びY方向)に高い剛性を有し、かつ(上下方向)Z方向に柔軟性を有する板バネとなっており、その平面方向における取り付け位置は弾性ヒンジ75aの中間位置に所定の隙間を介して配置されている。また、他方の板バネ76bは平面上の一方向(Y方向)に高い剛性を有し、かつ平面状の他方向(X方向)及び上下方向(Z方向)に柔軟性を有する板バネとなっている。
【0024】
このように、磁歪アクチュエータ71a,71b、板バネ76a,76b、及び弾性ヒンジ75a,75bを構成することにより、可動部74は、磁歪アクチュエータ71aの伸縮によってZ方向に運動すると共に、磁歪アクチュエータ71bの伸縮によって板バネ76aの十字形状の中央を回転中心とした円弧状の運動を行う。また、この板バネ76a,76bの形状及び配置により、バイト先端の移動方向は上記の方向に制限され、それ以外の方向に付いての移動は板バネの剛性によって阻止される一方、X方向については大きなストロークが得られる構成となっている。
【0025】
バイト77にて振動切削加工を施す場合には、磁歪アクチュエータ71a、71bに周期的な駆動信号を入力し、その駆動信号によって各磁歪アクチュエータを周期的に振動させて、バイト77の先端部に設けられたダイヤモンドチップ77bをワークに接触させて切削加工を施す。この切削加工におけるZ方向のバイト駆動信号Pの一例を図4に示す。図中、横軸は時間、縦軸はバイト位置指令を示しており、図示のように、ある一定の周期を持った波形が駆動信号として入力される。
【0026】
上記構成のバイト駆動機構に対してPID制御を行った場合、通常は、機構系の共振が制御の不安定要因になるので、PID制御器21は、機構系の共振周波数より高い周波数成分の信号を取り除くような特性に設計される。その結果、PID制御によって駆動されるバイトの応答性は制約を受けることとなる。
【0027】
このため本発明においては、バイト駆動信号Pが所定周期で繰り返される波形であることに着目し、繰り返し制御器22を付加し、周期的な波形に対する応答性の向上を図ると共に、フィードフォワード制御器26を付加した。フィードフォワード制御器26を構成するディジタルフィルタ26aの特性はアクチュエータ駆動装置13とバイト駆動機構80の伝達特性によって決定される。
【0028】
フィードフォワード制御器26の出力信号uは、前述のように加算器24によってPDI制御器21の出力信号u及び繰り返し制御器22の出力信号yと加算され、得られた信号が駆動信号Irefとなってアクチュエータ71に入力され。そして、このアクチュエータ71によって振動するバイト77の位置が、バイトホルダー73に設けられた位置センサー14によって検出され、その検出出力がフィードバック制御系20の入力として用いられる。
【0029】
従って、フィードフォワード制御器26の出力信号uを加えて得られた駆動信号Irefによって駆動されたバイト77の応答特性である位置信号P’と、フィードバック制御系への指令信号Pdとの間に位相差が生じたとすると、フィードフォワード制御器26の出力信号を加えて得られる駆動信号により駆動されるバイトの位置信号とフィードバック制御系への指令信号との間の偏差が増大する可能性があり、フィードフォワード制御器26を設けたことによる効果が十分に得られないこととなる。
【0030】
そこで、この実施形態においては、フィードフォワード制御器26の出力信号によるバイト位置の応答特性が高周波成分を持たないようにディジタルフィルタ26aを設計すると共に、前記遅れ要素23を可変とすることにより、フィードフォワード制御器26の出力信号によるバイト位置の応答特性である位置信号と、フィードバック制御系への指令信号との間に生じる位相差を解消するものとなっている。
【0031】
すなわち、フィードバック制御系の減算器25に入力される指令信号Pdに対し、フィードフォワード制御器26に入力する指令信号Pを任意の時間Δtだけ遅延させるよう遅れ要素23を設定することにより、加算器24における出力信号uとフィードバック制御系における信号w,yとの間の位相を合わせ、それによって、フィードフォワード制御器26による外乱による影響を抑制する効果を得ることができ、追従性を高めることができる。なお、遅れ要素23はメモリーであり、Z-Nと表現されるものである。また、フィードフォワード制御器26の出力とフィードバック系との間に発生する位相差は、PID制御器21のI成分に起因するため、Δtの決定にはPID制御器21のI成分の出力を用いて決定している。
【0032】
以上のように、この第1の実施形態における制御装置は、フィードバック制御系における遅れ要素23を可変とすることによって優れた追従性を得ることができるため、この制御装置を用いた振動切削装置の駆動周波数を高めることができる。その結果、ワークの送り速度を高めることが可能となり、加工時間の短縮を図ることができる。
【0033】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施形態における制御装置を説明する。
図5はこの第2の実施形態おける制御装置及びこれを用いた振動切削装置の全体構成を示すブロックである。
図において、51はフィードフォワード制御系用駆動指令信号生成器(FF駆動指令信号生成器)であり、この信号生成器51は、フィードバック制御系に入力されるバイト駆動指令信号Pdに対して任意時間Δtだけ位相の進んだ駆動指令をフィードフォワード制御器であるデジタルフィルタ26aに提供するものである。この任意時間Δtは、サンプリング周期tに関わらず設定可能である。また、11はフィードバック制御系に対してバイト駆動指指令信号Pdを生成するバイト駆動指令信号生成器である。なお、その他の構成は上記実施形態と同様である。
【0034】
上記構成を有する本発明の第2の実施形態においては、フィードバック駆動指令信号生成器51から駆動指令信号Pdに対し、Δtだけ位相を進ませた信号をフィードフォワード制御器を構成するディジタルフィルタ26aに入力するようにしたため、フィードフォワード制御器26から出力される信号uとフィードバック制御系において出力される信号w,yとの位相を合わせることができ、これによって追従性を向上させることができる。しかも、この第2の実施形態においては、FFバイト駆動指令信号生成器51によってサンプリング周波数に関わりなくΔtの設定が可能であるため、Δtをサンプリング周期t以下に設定することが可能であり、高精度な位相操作が可能となる。このため、上記第1の実施形態と比較して指令信号Pdとバイトホルダ73に設けられた位相センサ(ここでは図示せず)による検出位置との偏差を零に近づけることができる。この実施形態においても、Δtの設定には上記第1の実施形態と同様にPID制御器21のI成分の出力を用いている。
【0035】
なお、図6に移動指令P(破線にて示す)に対し、本発明の制御装置を用いた振動切削装置による加工軌跡(実線にて示す)と、PID制御器のみを用いた振動切削装置による加工軌跡(一点鎖線にて示す)とを示す。図示のように、本発明による加工軌跡は、PIDの加工軌跡に比べ明らかに追従性の改善されたものとなっている。
【0036】
ところで、上記各実施の形態においては、バイト駆動機構のアクチュエータ71として磁歪素子を用いているが、この磁歪素子に替えて圧電素子を用いることも可能であり、この場合にも磁歪素子を用いた場合と同様の効果を期待できる。また、本発明の制御装置を適用する装置として、上記実施形態では振動切削装置を例に採り説明したが、本発明は周期的信号を指令信号として制御動作を行う装置全般に適用可能であり、それら装置に対しても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、フィードバック制御系を有すると共に、所定の周期を有する指令信号に対応して前記フィードバック制御系の制御量を補償するフィードフォワード制御器を備え、フィードバック制御系に入力される前記指令信号の位相に対し、前記フィードフォワード制御器に入力される前記指令信号の位相を遅延手段によって相対的に遅らせ得るようにしたため、フィードバック制御系とフィードフォワード制御系との位相差を解消することができ、加工速度の高速化を図ることができる。
【0038】
また、前記の遅延手段による入力指令の遅延時間を、サンプリング時間より短い時間に設定することにより、より追従性の高い応答を得ることが出来る。
【0039】
従って、本発明に係る制御装置を適用した振動切削装置によれば、高周波の入力指令に対しても高い追従性が得られ、ワークの送り速度を向上させることができ、良好な加工速度を得ることができる。このため、本発明は、高精度光学金型の加工などに極めて有効なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における振動切削装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したディジタル制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示した繰り返し制御器を示すブロック図である。
【図4】バイト駆動機構においてバイトをZ方向へと移動させるためのバイト駆動信号の一例を示す線図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における制御装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施形態における制御装置を用いた振動切削加工器の軌跡を示す線図である。
【図7】本発明の実施形態に適用するバイト駆動機構の構成を示す縦断側面図である。
【図8】従来の制御装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 バイト駆動指令信号生成器
12 ディジタル制御装置
13 アクチュエータ駆動装置
14 位置センサー
21 PID制御器
22 繰り返し制御器
23 遅れ要素
24 加算器
25 減算器
26 フィードフォワード制御器
26a ディジタルフィルタ
31 減衰器
32 ディジタルフィルタ
33 遅れ要素
34 加算器
51 フィードフォワード制御系用移動指令信号生成器
70 バイト駆動機構
70A メインフレーム
70B、70C アクチュエータ収納部
71a,71b アクチュエータ
72a,72b 冷却ジャケット
73 バイトホルダー
74 可動部
75a,75b 弾性ヒンジ
76a,76b 板バネ
77 バイト
77a シャンク
77b ダイヤモンドチップ
Claims (1)
- 目標値から生成されるサンプリング信号に応じて動作を行うアクチュエータに対し、前記サンプリング信号と前記アクチュエータの制御量とを比較することによってフィードバック制御を行うPID制御器を用いたフィードバック制御系と前記フィードバック制御系の制御量を補償するフィードフォワード制御系を有する制御装置において、
前記目標値となる任意の関数f(t)で表される前記フィードバック制御系の指令信号を生成するものであって、サンプリング周期t毎に前記任意の関数f(t)からサンプリング信号を生成するアクチュエータ駆動指令信号生成器と、
前記フィードフォワード制御器に入力される信号を生成するものであって、前記サンプリング周期tよりも短い時間Δt時間だけ、前記任意の関数f(t)を進ませた信号を生成する、フィードフォワード駆動指令信号生成器、を備えることを特徴とする制御装置。
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