JP3969993B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンからの駆動力を変速機構を介して車輪に伝達するように構成された動力伝達装置に関し、さらに詳しくは、変速機構の作動制御用のパラメータ(例えば、ライン圧、伝達トルク容量、変速特性等)を設定する制御に特徴を有する動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような変速機構を有した動力伝達装置は自動車等に多用されており、変速機構の作動制御は一般的に所定油圧(ライン圧)の作動油を用いて行われるようになっている。例えば、特開昭60−256662号公報には、ベルト式無段変速機においてプーリ幅制御用の油圧シリンダにライン圧を供給してプーリによるベルトの押圧力を制御する制御装置が開示されている。この制御装置においては、エンジン回転数、吸気負圧等からエンジン出力トルク(正味トルク)を算出し、この算出トルクに応じてライン圧を設定する制御を行うようになっている。
【0003】
このようにエンジン出力トルクに応じてライン圧を設定すれば、このライン圧を用いて設定される変速機構内のクラッチ等の係合容量がエンジン出力トルクを車輪側に伝達するために必要最小限の容量となるように設定することが可能であり、ライン圧を作り出すために用いられるエンジンエネルギー(油圧ポンプ駆動エネルギー)を必要最小限に抑えて燃費向上を図ることができる。また、このようにクラッチ係合容量をエンジン出力トルクの伝達に必要な最小限の値に設定すれば、エンジン出力や車両の走行負荷が急激に変化するような場合(例えば、アクセルペダルの急操作が行われた場合や、縁石乗り越えのような場合)にクラッチ等がスリップしてトルク変化が抑えられ、運転性、走行性が向上する。さらに、ベルト式無段変速機において、ベルトの押圧力を必要最小限にしてベルトの耐久性を向上でき、変速機構を小型コンパクト化できる。
【0004】
但し、エンジン出力トルクの算出が不正確であれば、クラッチ等の係合容量を算出誤差を考慮した安全側に設定しなければならず、ライン圧も高め側に設定することになる。このようなことから上記特開昭60−256662号公報に開示の装置では、エンジン回転数、スロットル開度またはエンジン単位回転当たりの吸入空気量とこれら以外のエンジン運転パラメータとからエンジン出力トルクを算出し、この算出したエンジン出力トルクに対応してライン圧を設定するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにしてエンジン出力トルクを算出する場合、一般的にエンジン出力トルクはエンジン回転数とエンジン負荷(エンジン吸気負圧や、エンジンスロットル開度等)に対応して定まるが、運転パラメータ(例えば、空燃比、EGR(排気ガス還流)状態、リタード量等)に応じてこの対応関係が変化するため、各運転パラメータ毎にエンジン回転数と負荷との対応関係を予め把握しておく必要があり、制御データが膨大となるという問題がある。例えば、空燃比がストイキ(理論空燃比)状態でエンジンを運転する場合と、リーン(低空燃比)状態で運転する場合とで、それぞれエンジン回転数およびエンジン負荷に対するエンジン出力を示すマップを設定記憶しておき、空燃比の状態に応じてマップを選択して用いてエンジン出力トルクを算出するという必要がある。このように複数のマップを設定記憶するため、電気制御ユニットを構成するROM容量が過大となり、コストアップに繋がるという問題がある。なお、EGRやリタードを行う場合についても、その還流率やリタード量に対応して複数のマップが必要であり、同様な問題がある。
【0006】
さらに、気筒内燃料直接噴射タイプのエンジンのように空燃比を可変制御する場合や、EGRの還流率を可変制御する場合や、リタード量を可変制御する場合には、これら制御される空燃比、排気ガス還流率、リタード量に対応して多数のマップを用いる必要があるが、現状ではROM容量等の関係から多数のマップを用いることは非常に難しい。このため、基準となるマップを用い、空燃比や排気ガス還流率に応じた補正係数により補正してエンジン出力トルクを演算することが行われているが、従来の基準マップを用いたエンジン出力トルクは実際にエンジン出力軸から出力されるトルク(正味トルク)を用いており、エンジンフリクショントルク(気筒内でのピストンの往復動抵抗や回転抵抗により失われるトルクとピストンの往復に伴って給排気弁を通る空気流により発生するポンピングロスとなるトルク等を合わせたトルクであり、出力軸に至るまでに失われるトルク)を考慮していないため、エンジン出力トルクの演算値が不正確になるという問題がある。
【0007】
ここで、エンジン出力トルクの演算値は、変速機の油圧作動制御用のライン圧に設定に用いられ、このような油圧を用いて係合されるクラッチの伝達トルク容量の設定に用いられている。このため、エンジン出力トルクの演算が不正確であると、その分だけ安全率を見越した大きなライン圧を設定し、大きな伝達容量を設定する必要があり、ロストルクが大きくなり、燃費が低下するという問題がある。さらに、変速機における変速制御特性も演算されたエンジン出力トルクに基づいて設定されており、変速制御特性の設定が不正確になりやすいという問題がある。特に、演算した出力トルクと走行抵抗、加速抵抗等により走行路面勾配を算出し、路面勾配に応じて変速マップの持ち換える制御を行う場合に、出力トルクの演算値が不正確であると変速マップの持ち換え制御が不正確となり、エンジン回転が高い状態まで変速が行われずに燃費が低下したりするという問題が生じるおそれがある。
【0008】
本発明はこのような問題に鑑みたもので、エンジン出力トルクの算出に必要なデータ量が少なく、且つ空燃比、EGR還流率、リタード量等のような運転パラメータの変化に対応して常に正確なエンジン出力トルクの算出が可能となるような構成の動力伝達装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的達成のため、本発明は、エンジンからの回転駆動力を無段階に変速して伝達する無段変速機構(例えば、実施形態における無段変速機CVT)と、無段変速機構の作動制御用のライン圧を可変設定するライン圧設定装置(例えば、実施形態におけるコントロールバルブCV)とを備えた動力伝達装置において、エンジンの回転数および負荷(例えば、実施形態におけるエンジン吸気負圧PB)に基づいて基準運転状態でのエンジンの基準図示トルクを算出する基準図示トルク算出手段(例えば、実施形態におけるブロックB3)と、エンジンの実際の運転状態と基準運転状態との運転パラメータの相違に基づいて基準図示トルクを補正して実際の運転状態で発生する実図示トルクを算出する実図示トルク算出手段(例えば、実施形態におけるブロックB5およびB6)と、エンジンの回転数および負荷に基づいてエンジンのフリクショントルクを算出するフリクショントルク算出手段(例えば、実施形態におけるブロックB4)と、実図示トルク算出手段により算出された実図示トルクからフリクショントルク算出手段により算出されたフリクショントルクを減算してエンジンの正味トルクを算出する正味トルク算出手段(例えば、実施形態におけるブロックB7)とを備えて構成され、ライン圧設定装置は、正味トルク算出手段により算出された正味トルクに応じてライン圧を設定する。
なお、前記運転パラメータとして、前記エンジンの空燃比、排気ガス還流率およびリタード量の少なくいずれか一つが用いられるのが好ましい。
【0010】
ここで図示トルクとは、エンジンが実際に発生するトータルトルクで、エンジンに供給されて燃焼する燃料から得られるトルクである。この図示トルクから、エンジン内におけるピストンを往復動させたり、各軸を回転させたり使用されりするために用いられるトルク(フリクショントルク)を除いた残りがエンジン出力軸に出力される。このようにエンジン出力軸から出力されるトルクが正味トルクであり、これがエンジン駆動類(例えば、エアコンディショナー用コンプレッサ、油圧ポンプ等)の駆動、車輪の駆動等に用いられる。これら各トルクの関係を図7に棒グラフ状に示しており、黒く塗りつぶした部分で表す正味トルクと、灰色部分で示すフリクショントルクとの合計が図示トルクである。
【0011】
この図示トルクは、エンジンに供給される燃料が燃焼してエンジンから発生するトータルトルクであり、理論的にみて、空燃比、ERGにおける排気ガス還流率、リタード量等の運転パラメータに正確に対応して変化する値である。例えば、図7を例にすれば、エンジン回転数Ne=Aで、吸気負圧(エンジン負荷)PB=Aとなる高負荷運転時に、ストイキ状態(理論空燃比状態)での図示トルクとリーン状態(低空燃比状態)での図示トルクとは空燃比の値に対応して変化する。同様に、EGR運転およびリタード運転の場合の図示トルクもEGR還流率、リタード量に対応して変化し、この関係はエンジン回転数Ne=Aで、吸気負圧PB=Bとなる低負荷運転時にも同様である。このため、基準となる運転パラメータ(例えば、理論空燃比で、所定の排気ガス還流率で、リタード無し)の下でエンジンを運転したときの基準図示トルクをエンジン回転数Neと吸気負圧PB(この代わりにスロットル開度θTHを用いても良い)に対応して予め設定記憶しておけば、実際のエンジン回転数Neおよび吸気負圧PBでの基準図示トルクを読みとった後、基準運転パラメータと実際の運転パラメータの相違に基づいて基準図示トルクを補正するだけで、実際の運転パラメータの下でエンジンから発生する実図示トルクを正確に算出可能である。
【0012】
本発明はこのような手法を用いるものであり、基準運転状態(基準運転パラメータの下での運転状態)での基準図示トルクを、実際の運転状態と基準運転状態との運転パラメータの相違に基づいて補正して実図示トルクを算出するようになっており、これによりどのような運転パラメータの下でも(すなわち、運転パラメータが変化するような場合でも)実際にエンジンが発生する実図示トルクを正確に算出することができる。この場合、基準運転状態での基準図示トルクと運転パラメータに対応する補正係数のみを必要とするため、実図示トルク算出に必要なデータ量が少なくて良く、記憶媒体の容量(ROM容量)が小さくて良い。本発明では、このようにして算出した実図示トルクからエンジンのフリクショントルクを減算して正味トルクを算出しており、これによりどのような運転パラメータの下でも正確な正味トルクを算出できる。
【0013】
本発明では、この正味トルクに基づいてライン圧設定装置により無段変速機構の作動制御用のライン圧を設定しており、これにより、このライン圧を用いて設定される変速機構内のクラッチ等の係合容量がエンジン出力トルクを車輪側に伝達するために必要最小限の容量となるように正確に設定することが可能であり、ライン圧を作り出すために用いられるエンジンエネルギーを必要最小限に抑えて燃費向上を図ることができる。このようにクラッチ係合容量をエンジン出力トルクの伝達に必要な最小限の値に設定すれば、アクセルペダルの急操作が行われた場合や、縁石乗り越えのような場合に伝達トルクが急激に変化しても、クラッチ等がスリップしてトルク変化が抑えられ、運転性、走行性が向上する。さらに、ベルト式無段変速機において、ベルトの押圧力を必要最小限にしてベルトの耐久性を向上でき、変速機構を小型コンパクト化できる。
【0014】
また、変速機における変速制御特性もこのように正確に演算された正味トルクに基づいて設定すれば、正確な変速制御特性の設定が可能である。特に、このように演算した正味トルクと走行抵抗、加速抵抗等により走行路面勾配を算出すれば正確な路面勾配の設定が可能であり、路面勾配に応じて正確に変速マップの持ち換え制御が可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1に本発明の一実施形態に係る車両用動力伝達装置の断面図を示し、この装置の動力伝達系構成を図2に示している。これら両図から分かるように、この装置は、エンジンEと、このエンジンEの出力軸Es上に配設された電気モータジェネレータMと、エンジン出力軸Esにカップリング機構CPを介して連結された無段変速機CVTとから構成される。
【0016】
エンジンEは4気筒レシプロタイプエンジンであり、シリンダブロック20内に形成された四つのシリンダ室21内にそれぞれピストンが配設されている。このエンジンEは、各シリンダ室21に対する吸排気を行わせるための吸気バルブおよび排気バルブの作動制御を行う吸排気制御装置22と、各シリンダ室21に対する燃料噴射制御および噴射燃料の点火制御を行う燃料噴射・点火制御装置23とを有している。電気モータジェネレータMは、車載のバッテリにより駆動されてエンジン駆動力をアシストすることが可能であり、また、減速走行時には車輪側からの回転駆動により発電を行ってバッテリの充電(エネルギー回生)を行うことができるようになっている。このように本動力伝達装置は、駆動源がハイブリッドタイプ構成となっている。
【0017】
無段変速機CVTは、入力軸1とカウンタ軸2との間に配設された金属Vベルト機構10と、入力軸1の上に配設された前後進切換機構20と、カウンタ軸2の上に配設された発進クラッチ(メインクラッチ)5とを備えて構成される。この無段変速機CVTは車両用として用いられ、入力軸1はカップリング機構CPを介してエンジン出力軸Esと連結され、発進クラッチ5からの駆動力は、ディファレンシャル機構8から左右のアクスルシャフト8a,8bを介して左右の車輪(図示せず)に伝達される。
【0018】
金属Vベルト機構10は、入力軸1上に配設されたドライブ側可動プーリ11と、カウンタ軸2上に配設されたドリブン側可動プーリ16と、両プーリ11,16間に巻き掛けられた金属Vベルト15とから構成される。ドライブ側可動プーリ11は、入力軸1上に回転自在に配設された固定プーリ半体12と、固定プーリ半体12に対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体13とを有する。可動プーリ半体13の側方にはシリンダ壁12aにより囲まれてドライブ側シリンダ室14が形成されており、このドライブ側シリンダ室14にコントロールバルブCVから油路31を介して供給されるプーリ制御油圧により、可動プーリ半体13を軸方向に移動させるドライブ側圧が発生される。
【0019】
ドリブン側可動プーリ16は、カウンター軸2に固定された固定プーリ半体17と、固定プーリ半体17に対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体18とからなる。可動プーリ半体18の側方にはシリンダ壁17aにより囲まれてドリブン側シリンダ室19が形成されており、このドリブン側シリンダ室19にコントロールバルブCVから油路32を介して供給されるプーリ制御油圧により、可動プーリ半体18を軸方向に移動させるドリブン側圧が発生される。
【0020】
上記構成から分かるように、上記両シリンダ室14,19への供給油圧(ドライブおよびドリブン側圧)をコントロールバルブCVにより制御し、ベルト15の滑りの発生することのない側圧を与える。さらに、ドライブおよびドリブン側圧を相違させる制御を行い、両プーリのプーリ溝幅を変化させて金属Vベルト15の巻き掛け半径を変化させ、変速比を無段階に変化させる制御が行われる。このように変速比制御を行うためのドライブおよびドリブン側圧は、エンジンEにより駆動される油圧ポンプ(図示せず)からの油圧をレギュレータバルブにより調圧して得られるライン圧を用いて設定される。具体的には、ドライブおよびドリブン側圧のうちの高圧側の側圧がライン圧を用いて設定される。
【0021】
前後進切換機構20は、遊星歯車機構からなり、入力軸1に結合されたサンギヤ21と、固定プーリ半体12に結合されたリングギヤ22と、後進用ブレーキ27により固定保持可能なキャリア23と、サンギヤ21とリングギヤ22とを連結可能な前進用クラッチ25とを備える。この機構20において、前進用クラッチ25が係合されると全ギヤ21,22,23が入力軸1と一体に回転し、エンジンEの駆動によりドライブ側プーリ11は入力軸1と同方向(前進方向)に回転駆動される。一方、後進用ブレーキ27が係合されると、キャリア23が固定保持されるため、リングギヤ22はサンギヤ21と逆の方向に駆動され、エンジンEの駆動によりドライブ側プーリ11は入力軸1と逆方向(後進方向)に回転駆動される。なお、これら前進用クラッチ25および後進用ブレーキ27の係合作動は、コントロールバルブCVにおいてライン圧を用いて設定される前後進制御油圧により制御される。
【0022】
発進クラッチ5は、カウンタ軸2と出力側部材すなわち動力伝達ギヤ6a,6b,7a,7bとの動力伝達を制御するクラッチであり、これが係合されると両者間での動力伝達が可能となる。このため、発進クラッチ5が係合されているときには、金属Vベルト機構10により変速されたエンジン出力が動力伝達ギヤ6a,6b,7a,7bを介してディファレンシャル機構8に伝達され、ディファレンシャル機構8により分割されて左右のアクスルシャフト8a,8bを介して左右の車輪に伝達される。発進クラッチ5が解放されると、このような動力伝達は行えず、変速機は中立状態となる。このような発進クラッチ5の係合制御は、コントロールバルブCVにおいてライン圧を用いて設定されるクラッチ制御油圧を、油路33を介して供給して行われる。
【0023】
以上のように構成された無段変速機CVTにおいては、上述のように、コントロールバルブCVから油路31,32を介して供給されるドライブおよびドリブン側圧により変速制御が行われ、図示しない油路を介して前進クラッチ25および後進ブレーキ27に供給される前後進制御油圧により前後進切換制御が行われ、油路33を介して供給されるクラッチ制御油圧により発進クラッチ係合制御が行われる。このコントロールバルブCVは電気制御ユニットECUからの制御信号に基づいて作動が制御される。
【0024】
以上のような構成の動力伝達装置は車両上に搭載されて作動されるが、電気モータジェネレータMはエンジンEの駆動力をアシストし、エンジンEをできる限り燃費の良い範囲で運転して、車両駆動時の燃費を向上させる。このため、電気モータジェネレータMは電気制御ユニットECUから制御ライン36を介した制御信号に基づいて作動制御が行われる。これと同時に、エンジンEをできる限り燃費の良い範囲で運転させることができるような変速比を設定するような変速制御も行われるが、この制御は、電気制御ユニットECUにより制御ライン35を介してコントロールバルブCVに送られる制御信号によりなされる。
【0025】
さらに、エンジンEにおいて、四つの気筒のうちのいくつかを所定の運転状態(例えば、減速運転状態)で休筒させ、部分気筒運転を行うことができるようになっている。すなわち、電気制御ユニットECUにより、制御ライン37を介して吸排気制御装置22の作動を制御するとともに制御ライン38を介して燃料噴射・点火制御装置23の作動を制御し、いくつかのシリンダ室21における吸排気バルブを閉止保持するとともに燃料噴射および点火を行わせず、部分気筒運転を行うことができるようになっている。これにより、減速走行時の燃費向上を図るとともに、エンジンブレーキ力を小さくして、減速エネルギーを電気モータ・ジェネレータMにより効率よく回生できる。
【0026】
本装置においては、より燃費向上を図るため、アイドリング停止制御も行われる。アイドリング停止制御は、基本的には、車両が停車してエンジンがアイドリング状態となる場合に、エンジンの駆動力は不要であるので、エンジンの駆動そのものを停止させる制御である。本装置においては、車両走行中にアクセルペダルの踏み込みを解放して車両を減速させて停車させる場合に、車両減速時に行われる燃料噴射カット制御をそのまま継続してアイドリング停止制御を行い、燃費をより向上させるようにしている。
【0027】
以上のように構成された動力伝達装置において、車両が走行するときに、電気制御ユニットECUによりコントロールバルブCVの作動を制御してライン圧を設定する制御について、図3のブロック図を参照して説明する。まず、エンジンの吸気負圧PBと回転数Neを検出し(ブロックB1,B2)、これに対応した基準図示トルクTQTBを算出する(ブロックB3)。この基準図示トルクTQTBは、基準運転パラメータ、例えば、ストイキ(理論空燃比)状態で所定のEGR還流率でリタード無しという運転パラメータの下での運転状態(基準運転状態)でエンジンから得られるトータルトルクを、吸気負圧PBと回転数Neとに対応して予めテーブル設定されており、検出された吸気負圧PBと回転数Neに対応する基準図示トルクTQTBをこのテーブルから読みとって算出される。これにより、例えば、図7におけるストイキ状態での図示トルクが基準図示トルクTQTBとして算出される。
【0028】
上記説明から分かるように、この基準図示トルクTQTBは基準運転パラメータの下でエンジンから発生するトータルトルクであり、実際の運転パラメータが基準運転パラメータと相違するときにはこの相違に対応して実際の図示トルクも相違する。このため、実際の運転パラメータを測定してこれに基づく補正係数KTQを算出し(ブロックB5)、基準図示トルクTQTBに補正係数KTQを乗じて(ブロックB6)実図示トルクTQTRを算出する。これにより、例えば、エンジンをリーン状態で運転する場合には、図7におけるリーン状態での図示トルクが実図示トルクTQTRとして算出される。
【0029】
なお、この補正係数KTQは基準運転パラメータと実際の運転パラメータとの比に対応する基準図示トルクと実図示トルクとの比であり、例えば、空燃比に基づく補正係数KTQAF(図4参照)、EGR制御での排気ガス還流率に基づく補正係数KTQEGR(図5参照)、リターダ量に基づく補正係数KTQIG(図6参照)がある。さらに、外気温に基づく補正係数KTQTA、外気圧に基づくKTQPA、部分気筒運転状態に基づくKTQCYL等も用いられ、これにより実図示トルクを正確に算出することができる。以上のようにして実図示トルクTQTRを算出すれば、基準運転状態での基準図示トルクと運転パラメータに対応する補正係数KTQを必要とするだけであり、実図示トルク算出に必要なデータ量が少なくて良く、記憶媒体の容量(ROM容量)が小さくて良い。
【0030】
一方、図示トルクの算出と並行して、検出したエンジン吸気負圧PBおよび回転数Neに対応するエンジンフリクショントルクTQFRを算出する(ブロックB4)。フリクショントルクTQFRはピストンの往復動やシャフト回転の抵抗トルクと吸排気ポンピングロスによる抵抗トルクから発生するものであり、上記運転パラメータに影響されず、エンジン吸気負圧(エンジン負荷)PBおよび回転数Neに対応して決まるものである。このため、フリクショントルクTQFRが吸気負圧PBと回転数Neとに対応して予めテーブル設定されており、検出された吸気負圧PBと回転数Neに対応するフリクショントルクTQFRをこのテーブルから読みとって算出される。
【0031】
そして、上記のようにして算出された実図示トルクTQTRからフリクショントルクTQFRを減算して(ブロックB7)正味トルクTQOBを算出する。次に、エンジンアクセサリ機器(エアコンディショナー用コンプレッサ、油圧ポンプ等の補機類)の駆動トルクTQACを算出し(ブロックB8)、正味トルクTQOBからアクセサリ駆動トルクTQACを減算して(ブロックB9)、基準出力トルクTQOPBを算出する。さらに、電気モータ・ジェネレータMの駆動トルクTQMGを算出する(ブロックB10)。このモータ駆動トルクTQMGは、電気モータ・ジェネレータMによりモータ作用を行わせてエンジン駆動を補助するときには基準出力トルクTQOPBに加算され、ジェネレータ作用を行わせてエネルギー回生(発電)を行わせるときには基準出力トルクTQOPBから減算され(ブロックB11)、エンジン出力軸トルクTQOPが算出される(ブロックB12)。
【0032】
そして、このようにして算出されたエンジン出力軸トルクTQOPに基づいてコントロールバルブCVによりライン圧が設定される。このように設定されるライン圧はエンジン出力軸Esから入力軸1に実際に伝達されるトルクに正確に対応している。このため、このライン圧を用いて設定される発進クラッチ5(もしくは、前進用クラッチ25、後進用ブレーキ27)の係合容量がエンジン出力トルクを車輪側に伝達するために必要最小限の容量となるように正確に設定することが可能であり、ライン圧を作り出すために用いられるエンジンエネルギー(油圧ポンプ駆動エネルギー)を必要最小限に抑えてエンジンEの燃費向上を図ることができる。このように発進クラッチ5の係合容量をエンジン出力トルクの伝達に必要な最小限の値に設定すれば、アクセルペダルの急操作が行われた場合や、縁石乗り越えのような場合に伝達トルクが急激に変化しても、クラッチ等がスリップしてトルク変化が抑えられ、運転性、走行性が向上する。さらに、無段変速機CVTにおいて、ドライブおよびドリブン側可動プーリ11,16による金属Vベルト15の押圧力を必要最小限にしてベルトの耐久性を向上できるとともに、変速機構を小型コンパクト化できる。
【0033】
なお、上記実施形態において、エンジンEは四気筒タイプを示したがこれ以外の気筒数のエンジンでも良く、変速機構としてベルト式無段変速機を示したがこれ以外の無段変速機構のみならずギヤ式の自動変速機構についても本発明を適用できる。さらに、電気モータ・ジェネレータの配設位置については、エンジン出力軸の後端のみならず前端側に配設してもよく、変速機出力軸上に配設しても良い。また、モータ・ジェネレータを有さずにエンジンのみを備えた構成の動力伝達装置にも本発明を適用可能である。
【0034】
また、上記実施形態においては、正味トルクTQOBに基づいて算出されるエンジン出力軸トルクTQOPに応じてライン圧を設定しているが、エンジン出力軸トルクTQOPに応じて、発進クラッチ5、前進用クラッチ25、後進用ブレーキ27等の伝達トルク容量を設定する制御を行うこともできる。また、変速制御特性をエンジン出力軸トルクTQOPに応じて変更するような制御、例えば、変速マップの持ち換え制御を行うこともできる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基準運転状態での基準図示トルクを実際の運転状態と基準運転状態との運転パラメータの相違に基づいて補正して実図示トルクを算出するようになっており、どのような運転パラメータの下でも(運転パラメータが変化するような場合でも)実際にエンジンが発生する実図示トルクを正確に算出することができ、この算出のために必要なデータは基準運転状態での基準図示トルクと運転パラメータに対応する補正係数のみであり、実図示トルク算出に必要なデータ量が少なくて良く、記憶媒体の容量(ROM容量)が小さくて良い。
【0036】
そして、このようにして算出した実図示トルクからエンジンのフリクショントルクを減算して正味トルクを算出すれば、どのような運転パラメータの下でも正確な正味トルクを算出できる。本発明では、この正味トルクに基づいてパラメータ設定装置により制御パラメータ(例えば、ライン圧、伝達トルク容量、変速特性等)を設定している。このため、例えば、この制御パラメータであるライン圧を用いて設定される変速機構内のクラッチ等の係合容量がエンジン出力トルクを車輪側に伝達するために必要最小限の容量となるように正確に設定することが可能であり、ライン圧を作り出すために用いられるエンジンエネルギーを必要最小限に抑えて燃費向上を図ることができる。また、クラッチ係合容量をエンジン出力トルクの伝達に必要な最小限の値に設定すれば、アクセルペダルの急操作が行われた場合や、縁石乗り越えのような場合に伝達トルクが急激に変化しても、クラッチ等がスリップしてトルク変化が抑えられ、運転性、走行性が向上する。さらに、ベルト式無段変速機において、ベルトの押圧力を必要最小限にしてベルトの耐久性を向上でき、変速機構を小型コンパクト化できる。
【0037】
また、変速機における変速制御特性もこのように正確に演算された正味トルクに基づいて設定すれば、正確な変速制御特性の設定が可能である。特に、このように演算した正味トルクと走行抵抗、加速抵抗等により走行路面勾配を算出すれば正確な路面勾配の設定が可能であり、路面勾配に応じて正確に変速マップの持ち換え制御が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動力伝達装置の構成を示す断面図である。
【図2】上記動力伝達装置の動力伝達系を示す概略図である。
【図3】上記動力伝達装置において、走行時にエンジン出力軸トルクに応じたライン圧を算出する方法を示すブロック図である。
【図4】上記ライン圧の算出において、図示トルク補正に用いられる空燃比補正係数KTQAFを示すグラフである。
【図5】上記ライン圧の算出において、図示トルク補正に用いられる還流率補正係数KTQEGRを示すグラフである。
【図6】上記ライン圧の算出において、図示トルク補正に用いられるリタード量補正係数KTQIGを示すグラフである。
【図7】エンジンの図示トルク、正味トルクおよびフリクショントルクの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
E エンジン
Es エンジン出力軸
CVT 無段変速機(変速機構)
CV コントロールバルブ(ライン圧設定装置)
M 電気モータ・ジェネレータ
5 発進クラッチ
25 前進用クラッチ
27 後進用ブレーキ

Claims (2)

  1. エンジンからの回転駆動力を無段階に変速して伝達する無段変速機構と、前記無段変速機構の作動制御用のライン圧を可変設定するライン圧設定装置とを備えた動力伝達装置において、
    前記エンジンの回転数および負荷に基づいて基準運転状態での前記エンジンの基準図示トルクを算出する基準図示トルク算出手段と、
    前記エンジンの実際の運転状態と前記基準運転状態との運転パラメータの相違に基づいて前記基準図示トルクを補正して前記実際の運転状態で発生する実図示トルクを算出する実図示トルク算出手段と、
    前記エンジンの回転数および負荷に基づいて前記エンジンのフリクショントルクを算出するフリクショントルク算出手段と、
    前記実図示トルク算出手段により算出された前記実図示トルクから前記フリクショントルク算出手段により算出された前記フリクショントルクを減算して前記エンジンの正味トルクを算出する正味トルク算出手段とを備え、
    前記ライン圧設定装置は、前記正味トルク算出手段により算出された前記正味トルクに応じて前記ライン圧を設定することを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記運転パラメータとして、前記エンジンの空燃比、排気ガス還流率およびリタード量の少なくいずれか一つが用いられることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
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