JP3968478B2 - 送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置 - Google Patents
送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3968478B2 JP3968478B2 JP24128597A JP24128597A JP3968478B2 JP 3968478 B2 JP3968478 B2 JP 3968478B2 JP 24128597 A JP24128597 A JP 24128597A JP 24128597 A JP24128597 A JP 24128597A JP 3968478 B2 JP3968478 B2 JP 3968478B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- blower
- duct
- blower fan
- duct part
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03B—APPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
- G03B21/00—Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
- G03B21/14—Details
- G03B21/16—Cooling; Preventing overheating
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Projection Apparatus (AREA)
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源を備えた光学装置、電子機器、機械器具などの構成部品を冷却し、或いは加温するために適した送風装置に関し、中でも液晶ライトバルブ表示板、陰極線管などのライトバルブ表示装置を備えたプロジェクタ装置に適用することにより、少なくともそのライトバルブ表示装置で発生する熱を効率よく冷却するために好適な送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、製造、販売されている大半のプロジェクタ装置は、ランプなどの光源からの光によりライトバルブ表示装置の一つである液晶ライトバルブ表示板を照射し、その液晶ライトバルブ表示板を透過した透過光を投射レンズによりスクリーン上に投射して映像を表示できる、所謂、液晶プロジェクタ装置である。このような液晶プロジェクタ装置は、光源の熱により光学ユニットに内蔵されている液晶ライトバルブ表示板やその周辺に存在する偏光板などの各種の光学部品が高温になるのを防止するため、これらを冷却するための送風装置を具備している。
【0003】
その一例の液晶プロジェクタ装置及びこれに付属されている送風装置を図3乃至図10を用いて説明する。図3は従来技術の液晶プロジェクタ装置を略線的に表した正面図、図4は図3に示した液晶プロジェクタ装置のA−A線上における一部断面図、図5は図3に示した液晶プロジェクタ装置に内蔵されている光学ユニットを略線的に表した斜視図、図6は図5に示した光学ユニットの上蓋を開いて略線的に表した平面図、図7は図4に示した液晶プロジェクタ装置の光学ユニットと送風装置との配置関係を略線的に示した断面側面図、図8は図5に示した光学ユニットを収納した光学ユニットケースの裏面を示す一部斜視図、図9は従来技術の一つの送風装置の正面斜視図、図10は図9に示したエアーダクト装置のB−B線上における断面側面図、そして図11は図9に示したエアーダクト装置を光学ユニットに装着した状態の図9におけるA−A線上における断面側面図である。
【0004】
図3及び図4において、符号1は従来技術の液晶プロジェクタ装置を指す。この液晶プロジェクタ装置1は外筐2内にランプからなる光源3、反射ミラー4、スクリーン5、光学ユニット10、送風装置20などが内蔵されている。前記筐体2の下方部分は直方体で、その上方部分は背面が傾斜面に形成されている、ほぼ角錐体で構成されており、その下方部分の内部中央部には前記光学ユニット10が、その一方の側(図3においては右側)に前記光源3が、他方の側(図3においては左側)に前記送風装置20が配設され、前記外筐2の上方部分の前記傾斜背面の内面には前記反射ミラー4が、そしてその正面開口部に前記スクリーン5が配設されている(図3、図4)。筐体2の下方部分の正面(前面)には、図9乃至図11を用いて後記するように、前記送風装置20の一構成要素であるエアーダクト装置24のエアー取り入れダクト部2402のエアー取り入れ口2401が配設されており、そしてその前方にはエアーフィルター2406が配設されている。そしてこの下方部分の正面全面は化粧カバー7で覆われている。図3には、その化粧カバー7を一部剥がした状態で示した。
【0005】
前記光学ユニット10は、図4に示したように、その光軸Lが前記反射ミラー4に向く方向にシャシー6の傾斜面に取り付けられて、外筐2内に固定されている。図5及び図6に光学ユニット10の一例を示したように、この光学ユニット10は後記する各種の光学部品が光学ユニットケース(以下、単に「ケース」と略記する)11の内部に収納され、その上面は蓋12で覆われている。その蓋12の一部上面には駆動回路基板13が配設されている。この光学ユニット10と前記エアーダクト装置24のエアー取り入れ口2401と前記光源3とは一枚の基板8上に所定の間隔を開けて取り付けられている。前記光源3としては、例えば、メタルハライドランプが好ましい。前記エアー取り入れ口2401を取り付ける前記基板8には、図6に示したように、エアー取り入れ口2401の形状に合った孔14が開けられている。
【0006】
前記光学ユニット10は、図6に示したように、中央部に合成プリズム1501を中心に、その四方にカラー映像信号の赤色用液晶ライトバルブ表示板(以下、単に「赤色用表示板」と略記する)1502R、緑色用液晶ライトバルブ表示板1502G(以下、単に「緑色用表示板」と略記する)1502G、青色用液晶ライトバルブ表示板(以下、単に「青色用表示板」と略記する)1502Bからなる3板式の液晶ライトバルブ表示板1502が、そして投射レンズ1503が配設されている。前記投射レンズ1503の先端部は前記ケース11から露出している。前記赤色用表示板1502Rは光源3側に、前記緑色用表示板1502Gは合成プリズム1501及び投射レンズ1503の光軸と一致させた状態で投射レンズ1503とは反対側に、前記青色用表示板1502Bは前記合成プリズム1501及び前記赤色用表示板1502Rの光軸と一致させた状態で赤色用表示板1502Rとは反対側に配設されている。また、前記各赤色用表示板1502R、緑色用表示板1502G、青色用表示板1502Bの前方には、それぞれ集光レンズ1504と偏光板1505とが配設されている。
【0007】
前記緑色用表示板1502G、偏光板1505、集光レンズ1504の群の後方には、この群と前記合成プリズム1501と投射レンズ1503との光軸に対して直角な光軸に光学路が設けられている。即ち、この光学路は、ケース11内に光源3側から、順次、紫外線(UV)、赤外線(IR)カットフィルタ(以下、「UV、IRカットフィルタ」と略記する)1506、偏光変換素子1507、レンズアレイ1508A、1508B、第1ダイクロイックミラー1509、第2ダイクロイックミラー1510、リレーレンズ1511、そして反射ミラー1512が配設されて構成されている。そして前方に第1ダイクロイックミラー1509の反射光学路には、第1ダイクロイックミラー1509に対向して反射ミラー1513が前記赤色用表示板1502R、集光レンズ1504、偏光板1505からなる群の光軸上に配設されており、また、前記反射ミラー1512の反射ミラー1512の反射光学路には、その反射ミラー1512に対向してリレーレンズ1514及び反射ミラー1515が前記青色用表示板1502B、集光レンズ1504、偏光板1505からなる群の光軸上に配設されている。なお、前記第2ダイクロイックミラー1510は、その反射光路の光軸が前記緑色用表示板1502G、偏光板1505、集光レンズ1504の群の光軸に一致するように配設されていることはいうまでもない。
【0008】
なお、前面各液晶表示板1502は、図7に示したように、その両面からシールドガラス1516でシールドされている。また、前記偏光変換素子1507は、偏光変換素子でP波、S波の分離を行い、従来捨てていたS波を波長板で90度回転させてP波に戻し、照明光として活用できる機能を備えている光学部品である。
【0009】
次に、前記構成の光学ユニット10の動作を説明する。光源3で形成された照明光は、UV、IRカットフィルタ1506、偏光変換素子1507、レンズアレイ1508A、1508Bを通過し、赤色を反射する第1ダイクロイックミラー1509に入射する。第1ダイクロイックミラー1509で色分離された赤色の照明光Rは反射ミラー1513で反射され、集光レンズ1504、偏光板1505を通過し、駆動回路基板13の駆動回路から供給される赤色の映像信号に基づいて駆動する赤色用表示板1502Rを透過する。
【0010】
また、前記第1ダイクロイックミラー1509を透過した緑色の照明光G及び赤色の照明光Rは、第2ダイクロイックミラー1510に入射して緑色が反射される。分離された緑色の照明光Gは、集光レンズ1504、偏光板1505を通過し、駆動回路基板13の駆動回路から供給される緑色の映像信号に基づいて駆動する緑色用表示板1502Gを透過する。
【0011】
更にまた、前記第2ダイクロイックミラー1510を透過した青色の照明光Bは、リレーレンズ1511、反射ミラー1512、リレーレンズ1514及び反射ミラー1515を経て、集光レンズ1504、偏光板1505を通過し、駆動回路基板13の駆動回路から供給される青色の映像信号に基づいて駆動する青色用表示板1502Bを透過する。
【0012】
赤色用表示板1502R、緑色用表示板1502G及び青色用表示板1502Bをそれぞれ透過した光は合成プリズム1501で合成され、投射レンズ1503によって拡大され、そしてスクリーン5上へ投射される。かくして、液晶プロジェクタ装置1により所望の映像をスクリーン5上に映出することができる。
【0013】
しかし、前記液晶プロジェクタ装置1において、光源3からの光により各液晶表示板1502やそれぞれの前方に存在する偏光板1505が高温になり、放置しておくと各液晶表示板1502では色ずれを起こしたり、また偏光板1505においては、偏光機能が低下するなどの好ましくない現象が生じる。このため、前記液晶プロジェクタ装置1においては、図4及び図7に示したように、前記光学ユニット10の裏面に、特に3組の液晶表示板1502と偏光板1505とが存在する光学ユニット10の裏面に前記送風装置20が配設されている。
【0014】
この送風装置20は、図8に示したような、ケース11の裏面に一体的に形成されている、比較的低い高さの外周を仕切るリブ21及びそのリブ21内を仕切る仕切り板22A、22Bと、送風ファン23と、図9に示したような、この送風装置20にエアーを導入するためのエアーダクト装置24とから構成されている。前記リブ21及び仕切り板22A、22Bで形成された部屋のケース11の底面及びこれらに対応する部分の基板8に、赤色用表示板1502Rなどを冷却するエアーを吹き出すためのエアー吹き出し口16R、緑色用表示板1502Gなどを冷却するエアーを吹き出すためのエアー吹き出し口16G及び青色用表示板1502Bなどを冷却するエアーを吹き出すためのエアー吹き出し口16Bが開けられている。このエアー吹き出し口16Bが開けられている部屋の面積は、高温になり易い青色用表示板1502Bに多くの風量を取り入れることができるように、他のものよりも広く仕切られている。前記送風ファン23はフレーム2301の中心部に回転軸2302が在る回転羽根2303を備え、比較的偏平に構成されている。
【0015】
また、前記エアーダクト装置24は、図9及び図10に示したように、比較的狭い開口のエアー取り入れ口2401が開けられたエアー取り入れダクト部2402とエアー案内ダクト部2403とエアー吹き出し口2404が開けられたエアー吹き出しダクト部2405とから構成されている。エアー取り入れダクト部2402は縦長直方体に形成されており、図3に示したように、そのエアー取り入れ口2401は前記筐体2の下部の前面に臨んでおり、その開口全面は、例えば、細かいメッシュ状のエアーフィルター2406で覆われていて、外部から塵埃、虫などの侵入を防止している。エアー案内ダクト部2403はエアー取り入れダクト部2402の後端に、これとほぼ直角に接続され、そして筐体2内で光学ユニット10の後方に回って延在し、そしてこのエアー案内ダクト部2403の他端にエアー吹き出しダクト部2405が接続されている。そのエアー吹き出し口2404には前記送風ファン23が装着される。その送風ファン23が装着されたエアー吹き出し口2504は、図11に示したように、シャシー6に約45度の角度で取り付けられている光学ユニット10の前記液晶表示板1502、偏光板1505などが配設されている裏面に合致するように、シャシー6の内側に取り付けられている。
【0016】
なお、前記エアー取り入れダクト部2402のエアー取り入れ口2401を筐体2の前面に配設した理由は、障害物が存在することがなく、エアーフィルター2406の点検、掃除、交換などの保守がし易いからであって、もしこのような条件が満たされれば、筐体2の側面または背面に配設してもよい。
【0017】
以上説明した構成の送風装置20により液晶プロジェクタ装置1の光学ユニット10を冷却する。即ち、電源を入れ、送風ファン23が始動すると、エアーフィルター2406で塵埃などが除去された外気は前記エアー取り入れダクト部2402のエアー取り入れ口2401から吸引され、吸引された外気をエアー案内ダクト部2403、エアー吹き出しダクト部2405を通じ、エアー吹き出し口2404及び各エアー吹き出し口16R、16G、16Bから光学ユニット10の下方へ導かれ、送風ファン23により各液晶表示板1502へと送られて、各液晶表示板1502及びその周辺の光学部品、例えば、偏光板1505、合成プリズム1501などを冷却する。熱せられた空気は光学ユニット10の上方へと流され、筐体2内に排気される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術の前記液晶プロジェクタ装置1においては、エアー吹き出しダクト部2405の送風ファン23背後のエアー溜まりの広さが十分でなく、また、エアー案内ダクト部2403のエアー流路の断面積とエアー吹き出しダクト部2405のエアー流路の断面積とが異なり、エアーの流れが速く、かつ送風ファン23に対して水平方向であるため、エアーの整流が十分ではなく、また、前記両者の連結部分、この例では、それら両者の背面の連結部分に段差が形成されているため、エアー案内ダクト部2403を流れてきたエアーに負圧が生じて、この連結部分の直後に渦流が生じ、そのエアー吹き出しダクト部2405内のエアーの整流が不十分である。
【0019】
しかも、図11に示したように、送風ファン23の回転羽根2303の回転軸Mに対してエアー吹き出しダクト部2405の軸線Dが一致した状態で取り付けられているため、図9及び図10に大小の矢印で示したように、送風ファン23へ流入する風が均一ではない。従って、送風ファン23から光学ユニット10への風の吹き出しは均一ではなく、しかも風の利用効率が非常に悪いため、液晶ライトバルブ表示板1502や偏光板1505などに、以下に記すような問題が生ずる。
【0020】
1.各液晶表示板1502からの投射映像の輝度を上げるために、光源3のパワーアップや光学系の改良、例えば、偏光変換素子1507で光の利用効率を上げるなどで、各液晶表示板1502への光の照射量が増大すると、各液晶表示板1502やそれぞれの前方に存在する偏光板1505が高温になり、各液晶表示板1502では色ずれを起こし、また偏光板1505においては、偏光機能が低下し、正常な動作を行わすことができなくなる。特に短波長側の青色用表示板1502Bにおいては、光エネルギーの吸収率が大きく、高温になり易い。
2.液晶表示板1502、偏光板1505を高温環境で使用していると、寿命が短くなる。
3.冷却効果を高めるためには、風量が多く、かつ風速の速い送風ファンを用いればよいが、その送風ファンによって生じるノイズが大きくなり、商品価値が低下する。
4.送風ファンを大型化するとか、送風ファンの台数を増やせば、冷却効果を高めることができるが、この方策は液晶プロジェクタ装置が高価になり、また、装置を小型化できない。
【0021】
これらの問題点は、液晶表示板の破壊、液晶表示板の交換等々、利用者の利便を損ねたり、液晶プロジェクタ装置のコストアップの要因の一つとなる。
【0022】
本発明は、以上記したような諸問題を解決しようとするものであって、冷却或いは加温しようとする部品の背後に存在するファンから強い風を均一に送り出し、冷却或いは加温すべき構成部品を効果的に冷却できる機能を備えた送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置を得ることを目的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、第1の本発明の送風装置は、エアー取り入れ口を備えたエアー取り入れダクト部と、エアー案内ダクト部と、エアー吹き出し口とエアー溜まりとを備えたエアー吹き出しダクト部とから構成されたエアーダクト装置と、前記エアー吹き出し口に取り付けられた送風ファンとから構成された送風装置において、前記送風ファンのエアー案内ダクト部側の近傍の前記エアー溜まりに、送風ファンの高さより高く、前記エアー吹き出しダクト部の奥行きよりも低いフィンを取り付けて、前記課題を解決している。
【0024】
また、第2の本発明のプロジェクタ装置は、光源からの光をライトバルブ表示装置に照射し、前記ライトバルブ表示装置の透過光を投射レンズによりスクリーン上に投射して映像を表示するに当たり、前記ライトバルブ表示装置などの光学部品を冷却するための送風装置を備えたプロジェクタ装置において、前記送風装置を、エアー取り入れ口を備えたエアー取り入れダクト部、エアー案内ダクト部、エアー吹き出し口とエアー溜まりとを備えたエアー吹き出しダクト部とから構成されたエアーダクト装置と、前記エアー吹き出し口に装着されている送風ファンと、前記送風ファンのエアー案内ダクト部側の近傍の前記エアー溜まりに取り付けられた、送風ファンの高さより高く、前記エアー吹き出しダクト部の奥行きよりも低いフィンとから構成し、その送風ファンを前記ライトバルブ表示装置の裏面に取り付けて、前記課題を解決している。
【0025】
従って、本発明の送風装置によれば、吸引したエアーを整流状態でファンに送り込み、ファンから構成部品に風を均一に送風でき、その構成部品を効率よく冷却することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の送風装置の実施例を図を用いて説明する。なお、従来技術の送風装置の構成要素と同一の構成要素の部分には同一の符号を付して説明する。図1は本発明の第1実施例の送風装置を略線的に示していて、同図Aはその正面図、同図Bは同図AのA−A線上における断面図であり、そして図2は本発明の第2実施例の送風装置を略線的に示した正面図である。
【0027】
図1において、符号30Aは本発明の第1実施例の送風装置を指す。この送風装置30Aは、送風ファン23とエアーダクト装置25Aとから構成されている。この送風装置30Aも、図11に示したように、シャシー6を介して前記光学ユニット10の裏面に、特に3組の液晶表示板1502と偏光板1505とが存在する光学ユニット10の裏面に取り付けられる。
【0028】
前記エアーダクト装置25Aは、比較的狭い開口のエアー取り入れ口2501が開けられたエアー取り入れダクト部2502とエアー案内ダクト部2503とエアー吹き出し口2504が開けられたエアー吹き出しダクト部2505とから構成されていることは、従来技術のエアーダクト装置24の構成と同様である。
【0029】
エアー取り入れダクト部2502は縦長直方体に形成されており、そのエアー取り入れ口2501は前記筐体2の下部の前面に臨んでおり、その開口全面は、例えば、細かいメッシュ状のエアーフィルター2406で覆われていて、外部から塵埃、虫などの侵入を防止している。エアー案内ダクト部2503はエアー取り入れダクト部2502の後端に接続され、そして筐体2内で光学ユニット10の後方に回って延在し、そしてこのエアー案内ダクト部2503の他端にエアー吹き出し口2504が開口しているエアー吹き出しダクト部2505が接続されている。そのエアー吹き出し口2504は前記送風ファン23を内蔵できる大きさの開口であって、送風ファン23が装着される。前記エアー取り入れダクト部2502及びエアー案内ダクト部2503のエアー流路の断面積はエアー吹き出しダクト部2505のエアー流路の断面積よりも狭くなるように構成されている。そのため吹き出しエアーダクト部2505にエアーが溜りが形成される。
【0030】
本発明における第1実施例の送風装置30Aのエアーダクト装置25Aにおいては、円弧状フィン31が前記送風ファン23のエアー案内ダクト部側の側面近傍のエアー吹き出しダクト部2505の前記エアー溜まりに設けられている。この円弧状フィン31は、図1Aに示した実施例では、送風ファン23のほぼ半円弧にわたる形状をしており、そして送風ファン23の高さより高く、前記エアー吹き出しダクト部の奥行きよりも低い構造のものである(図1B)。
【0031】
また、図2に示したように、本発明の第2実施例の送風装置30Bのエアーダクト装置25Bにおいては、送風ファン23の少なくとも直径に相当する幅の平板状のフィン32が前記送風ファン23のエアー案内ダクト部2503側の側面近傍のエアー吹き出しダクト部2505の前記エアー溜まりに設けられている。図示していないが、この板状フィン32も送風ファン23の高さより高く、前記エアー吹き出しダクト部の奥行きよりも低い構造のものである。
【0032】
以上説明したような構造の送風装置30A或いは30Bを、その送風ファン23が図2に示したように、シャシー6の約45度の傾斜面に固定されている光学ユニット10の前記ライトバルブ表示装置の裏面に装着されるように、その正面2506の傾斜面側をシャシー6の裏面に取り付け、固定する。
【0033】
以上説明したような構造の送風装置30は、送風ファン23の始動すると、エアーフィルター2406で塵埃などが除去された外気が前記エアー取り入れダクト部2502のエアー取り入れ口2501から吸引され、吸引されたエアーはエアー案内ダクト部2503からエアー吹き出しダクト部2505を通じ、エアー吹き出し口2504から送風ファン23へ送風される。
【0034】
エアー取り入れダクト部2502及びエアー案内ダクト部2503のエアー流路が狭いため、これらの部分を流れる風は送風ファン23に対して水平方向の流れが速いが、前記円弧状フィン31或いは板状フィン32に当たると、その水平方向の風の流れが垂直方向に変化し、かつ水平方向の流れの速度が遅くなる。このため送風ファン23の背後のエアー溜まりの広さ、特に奥行きが十分でなくても風の流れが整流される。この結果、図1Bに矢印で示した風の流れのように、送風ファン23全体に均一にエアーが取り込まれ、送風ファン23からのエアーの吹き出しも全体に強い均一な風となる。
【0035】
このような全体に強い均一な風は、図8に示したように、送風ファン23から前記リブ21及び仕切り板22A、22Bで仕切られた空間内に効率よく送り出される。そしてそのエアーはエアー吹き出し口16R、エアー吹き出し口16G及びエアー吹き出し口16Bからそれぞれ赤色用表示板1502Rなどの光学部品、緑色用表示板1502Gなどの光学部品及び青色用表示板1502Bなどの光学部品に対して吹き出され、それぞれの光学部品を冷却する。液晶表示板1502などの光学部品に熱せられたエアーは光学ユニット10の上方へと流され、筐体2内に排気される。
【0036】
なお、送風ファン23の背部に形成されている前記リブ21及び仕切り板22A、22Bで仕切られた空間(図8)の代わりに、本発明者らが発明し、本出願人が同日付けで特許出願した「送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置」(整理番号97058233)に開示した発明の「エアー整流装置31」及び本発明者らが発明し、本出願人が同日付けで特許出願した「送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置」(整理番号97058234)に開示した発明の「送風装置30」を併用すれば、なお一層効果的に送風することができる。
【0037】
前記実施例では、送風装置を3板式液晶プロジェクタ装置に取り付けて液晶ライトバルブ表示板などの光学部品を冷却する場合を示したが、本発明はこのような3板式液晶プロジェクタ装置にのみ限定されるものではなく、単板式液晶プロジェクタ装置などの他のプロジェクタ装置にも、更に冷却を必要とする部品を備えた光学装置、電子機器或いは機械装置にも応用でき、また逆に温度が下がると、構成部品が正常な動作を行わなくなる装置の前記構成部品に暖かい風を送風して加温する場合にも、本発明の送風装置を用いることができることを付言しておく。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の送風装置によれば、吸い込んだエアーを整流でき、そしてその整流エアーをエアー吹き出し口2504から送風ファン23全体に均一に送り出すことができる。従って、本発明の送風装置を組み込んだ本発明のプロジェクタ装置では、内蔵されているライトバルブ表示装置などの光学部品を効率よく冷却することができる。そして、送風ファンからの風を効率よく利用できるので、冷却ファンを低速運転でき、それだけ低騒音のプロジェクタ装置を提供することができる。更にまた、ライトバルブ表示装置、偏光板などが高温になるのを防止できるため、それらの寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の送風装置を略線的に示していて、同図Aはその正面図、同図Bは同図AのA−A線上における断面図である。
【図2】 本発明の第2実施例の送風装置を略線的に示した正面図である。
【図3】 従来技術の液晶プロジェクタ装置を略線的に表した正面図である。
【図4】 図3に示した液晶プロジェクタ装置のA−A線上における一部断面図である。
【図5】 図3に示した液晶プロジェクタ装置に内蔵されている光学ユニットを略線的に表した斜視図である。
【図6】 図5に示した光学ユニットの上蓋を開いて略線的に表した平面図である。
【図7】 図4に示した液晶プロジェクタ装置の光学ユニットと送風装置との配置関係を略線的に示した断面側面図である。
【図8】 図5に示した光学ユニットを収納した光学ユニットケースの裏面を示す一部斜視図である。
【図9】 従来技術の一つの送風装置の正面斜視図である。
【図10】 図9に示したエアーダクト装置を光学ユニットに装着した状態の図9におけるB−B線上における断面側面図である。
【図11】 図9に示したエアーダクト装置を光学ユニットに装着した状態の図9におけるA−A線上における断面側面図である。
【符号の説明】
3…光源、4…反射ミラー、5…スクリーン、6…シャシー、8…基板、10…光学ユニット、11…ケース、13…駆動回路基板、1501…合成プリズム、1502R…赤色用表示板(赤色用液晶ライトバルブ表示板)、1502G…緑色用表示板(緑色用液晶ライトバルブ表示板)、1502B…青色用表示板(青色用液晶ライトバルブ表示板)、1403…投射レンズ、1504…集光レンズ、1505…偏光板、16R,16G,16B…エアー吹き出し口、23…送風ファン、2303…回転羽根、2406…エアーフィルター、25…エアーダクト装置、2501…エアー取り入れ口、2502…エアー取り入れダクト部、2503…エアー案内ダクト部、2504…エアー吹き出し口、2505…エアー吹き出しダクト部、2506…エアーダクト装置25の正面、2507…エアーダクト装置25の底面、2508…連結ダクト部、2509…連結ダクト部2508の傾斜面、30…本発明の送風装置、31…円弧状フィン、32…板状フィン
Claims (6)
- エアー取り入れ口を備えたエアー取り入れダクト部と、
前記エアー取り入れダクト部の後端に直角に接続されたエアー案内ダクト部と、
前記エアー案内ダクト部の他端部に接続され、エアー吹き出し口を備えたエアー吹き出しダクト部とから構成されたエアーダクト装置と、
前記エアー吹き出し口に取り付けられた送風ファンとから構成された送風装置において、
前記エアー吹き出し口は前記エアー吹き出しダクト部の前面に設け、
前記エアー案内ダクト部のエアー流路の断面積を前記エアー吹き出しダクト部のエアー流路の断面積よりも狭くすることによりエアー吹き出しダクト部にエアー溜りを形成するとともに、
前記送風ファンのエアー案内ダクト部側に送風ファンの高さより高く、前記エアー吹き出しダクト部の奥行きよりも低いフィンを取り付け、
前記案内ダクト部からの風の流れを前記フィンに当てて垂直方向の風の流れに変化させると共に水平方向の風の流れの速度を遅くし、
エアー溜りに導くようにしたことを特徴とする送風装置。 - フィンが板状である請求項1記載の送風装置。
- フィンが円弧状である請求項1記載の送風装置。
- 光源からの光をライトバルブ表示装置に照射し、前記ライトバルブ表示装置の透過光を投射レンズによりスクリーン上に投射して映像を表示するに当たり、前記ライトバルブ表示装置などの光学部品を冷却するための送風装置を備えたプロジェクタ装置において、
前記送風装置は、
エアー取り入れ口を備えたエアー取り入れダクト部と、
前記エアー取り入れダクト部の後端に直角に接続されたエアー案内ダクト部と、
前記エアー案内ダクト部の端部にに接続され、エアー吹き出し口を備えたエアー吹き出しダクト部とから構成されたエアーダクト装置と、
前記エアー吹き出し口に取り付けられた送風ファンとから構成されており、
前記エアー吹き出し口は前記エアー吹き出しダクト部の前面に設け、
前記エアー案内ダクト部のエアー流路の断面積を前記エアー吹き出しダクト部の流路の断面積よりも狭くすることによりエアー吹き出しダクト部にエアー溜りを形成するとともに、
前記送風ファンのエアー案内ダクト部側に送風ファンの高さより高く、前記エアー吹き出しダクト部の奥行きよりも低いフィンを取り付け、
前記送風ファンは前記ライトバルブ表示装置の裏面に配設されていることを特徴とする送風装置を備えたプロジェクタ装置。 - フィンが板状である請求項4記載の送風装置。
- フィンが円弧状である請求項4記載の送風装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24128597A JP3968478B2 (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | 送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24128597A JP3968478B2 (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | 送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1182393A JPH1182393A (ja) | 1999-03-26 |
JP3968478B2 true JP3968478B2 (ja) | 2007-08-29 |
Family
ID=17072000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24128597A Expired - Fee Related JP3968478B2 (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | 送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3968478B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6488378B1 (en) | 1999-05-28 | 2002-12-03 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Imaging apparatus |
JP3488687B2 (ja) * | 2000-12-28 | 2004-01-19 | 株式会社東芝 | 着脱可能な消音装置及びこれを伴う投写型プロジェクタ装置 |
JP3639271B2 (ja) | 2002-07-30 | 2005-04-20 | 株式会社東芝 | 投射型表示装置及び送風装置 |
JP4944452B2 (ja) | 2006-02-03 | 2012-05-30 | キヤノン株式会社 | 画像投射装置 |
CN100552534C (zh) * | 2006-02-23 | 2009-10-21 | 精工爱普生株式会社 | 投影仪 |
JP2010061005A (ja) * | 2008-09-05 | 2010-03-18 | Sanyo Electric Co Ltd | 投写型映像表示装置 |
CN104074781B (zh) * | 2014-06-25 | 2016-06-29 | 苏州佳世达光电有限公司 | 风扇控制系统及电子装置 |
-
1997
- 1997-09-05 JP JP24128597A patent/JP3968478B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1182393A (ja) | 1999-03-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101203803B (zh) | 具有冷却风扇的投影仪系统 | |
EP1638323B1 (en) | Light source apparatus with a cooling mechanism for an image projection apparatus, optical apparatus and image projection apparatus | |
CN101354524B (zh) | 图像投射装置和图像显示系统 | |
JP3724532B2 (ja) | 映像表示装置および光学装置用冷却装置 | |
JP5127474B2 (ja) | 画像投射装置 | |
JP4944452B2 (ja) | 画像投射装置 | |
CN101114111B (zh) | 光学系统单元及投影仪 | |
US6966655B2 (en) | Projection type display device | |
JPH08152242A (ja) | エアフィルタ交換装置 | |
JP3968478B2 (ja) | 送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置 | |
CN100437343C (zh) | 投影式图像显示器 | |
JP4439640B2 (ja) | 画像表示装置 | |
JP5136833B2 (ja) | プロジェクタ | |
JP2007171391A (ja) | 投射形表示装置および投射形表示装置の冷却方法 | |
JP3678062B2 (ja) | 投射型表示装置 | |
KR100389717B1 (ko) | 엘씨디 프로젝터의 냉각 시스템 | |
JP2000035614A (ja) | プロジェクタ装置 | |
JP2002372747A (ja) | 投射型表示装置 | |
JP2003241316A (ja) | 投射型表示装置 | |
JP3685172B2 (ja) | 投射型表示装置 | |
JPH1182391A (ja) | 送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置 | |
JPH10186517A (ja) | 投写形表示機の冷却装置 | |
JP3795643B2 (ja) | プロジェクタのパネル冷却装置 | |
JPH1182392A (ja) | 送風装置及びこれを備えたプロジェクタ装置 | |
JP2004004942A (ja) | プロジェクター装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070116 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070316 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070508 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070521 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |