JP3968010B2 - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の駆動力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ナビゲーション装置が搭載された車両において、前記ナビゲーション装置が提供する道路状況データに対応させて駆動力制御を行うことができるようにした車両の駆動力制御装置が提供されている。この場合、例えば、車両がコーナ(カーブ)に差し掛かることが検出され、かつ、運転者の動作に基づく所定の条件が満たされると、駆動力制御としてダウンシフト等の車両を減速させるためのコーナ制御が行われる。そして、上限の変速段が決定され、該上限の変速段より上の変速段(高速側の変速段、変速比の小さい変速段等)が選択されないようになっている。
【0003】
この場合、前記車両の駆動力制御装置は、前記ナビゲーション装置が提供する道路状況データ、車両の速度、アクセル開度等の種々のデータに基づいて演算を行い、制御用データを作成し、該制御用データに基づいて前記コーナ制御を行うようになっている。
【0004】
また、近年、変速比を無段階に制御することができる無段変速機の出現に伴い、無段変速機の変速比を制御してコーナ制御を行う車両の駆動力制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。そして、該車両の駆動力制御装置においては、ナビゲーション装置が提供する道路状況データに基づいて、車両がコーナに差し掛かることが検出され、運転者がアクセルペダルを解放する(アクセルを閉じる)と、変速比を大きくする、すなわち、ダウンシフトするように無段変速機が制御される。
【0005】
これにより、コーナに差し掛かる時に運転者の減速しようとする意志を検出して、通常よりも大きなエンジンブレーキによる減速力を発生させることができるので、運転者の感覚に合致した駆動力制御を行うことができ、車両の運転性を向上させることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−222055号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の車両の駆動力制御装置においては、車両がコーナに差し掛かり、所定の条件が満たされると自動的に駆動力制御が行われるが、該駆動力制御の内容についての情報が運転者に提供されないため、該運転者はなぜ駆動力制御が行われるのか認識することができず、違和感を感じ、ドライバビリティが低下してしまうことがある。
【0008】
また、近年、無段変速機であっても、ステアリングやシフトレバーの周辺に配設されたシフトスイッチを操作することによって、数段階に設定された変速段を選択する手動変速を行うことが可能な手動変速モードを有する無段変速機が出現している。該無段変速機は、手動変速モードが選択された場合、運転者のシフト操作を優先させるようになっているので、前記道路状況データに基づいて制御されることがない。しかし、山岳路のようなコーナの多い道路において手動変速モードが選択された場合、運転者はコーナを通過している間にステアリングを操作する必要があり、変速操作を行うことが難しくなってしまう。そのため、車両がコーナに進入する前に適切な変速段を選択することが望ましいが、コーナ形状に合致した適切な変速段がどれであるかを事前に判断することは、運転者にとっては困難である。したがって、コーナ形状に合致した駆動力制御を行うことができず、車両の運転性が低下してしまう。
【0009】
本発明は、前記従来の車両の駆動力制御装置の問題点を解決して、自動変速モード選択時、及び、手動変速モード選択時のそれぞれに適した走行環境情報を運転者に報知することによって、運転者が違和感を感じることがなく、ドライバビリティが向上し、かつ、適切な駆動力制御を行うことができる車両の駆動力制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の車両の駆動力制御装置においては、車両の走行環境情報を出力する走行環境情報出力装置と、前記走行環境情報に基づいて無段自動変速機を制御する自動変速機制御装置と、前記無段自動変速機の変速モードを切り替える変速モード切替手段と、前記変速モードに応じて前記無段自動変速機の変速比の報知方法を変更する報知装置とを有する車両の駆動力制御装置であって、前記報知装置は、前記変速モード切替手段によって手動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速段、又は、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速比になるまでの変速回数を報知し、前記変速モード切替手段によって自動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて制御される前記無段自動変速機の変速比の制御状態を報知することによって前記報知方法を変更し、前記無段自動変速機の変速比の制御状態は、現在の変速比と、前記走行環境情報に基づいて算出される前記無段自動変速機の推奨変速比と、前記現在の変速比から前記推奨変速比となるまでに予測される変速比の変化度合いであって、変速に伴い徐々に前記推奨変速比へと変化する予測変速量とである
【0015】
本発明の更に他の車両の駆動力制御装置においては、さらに、前記報知装置は、前記走行環境情報の少なくとも一部を報知する。
【0016】
本発明の更に他の車両の駆動力制御装置においては、さらに、前記報知装置によって報知される走行環境情報は、コーナ形状を含むものである。
【0017】
本発明の更に他の車両の駆動力制御装置においては、さらに、前記報知装置は、音、音声、画像のうちの少なくとも一つで報知する。
【0018】
本発明の車両の駆動力制御方法においては、車両の走行環境情報を出力し、該走行環境情報に基づいて無段自動変速機を制御し、該無段自動変速機の変速モードを切り替え、該変速モードに応じて前記無段自動変速機の変速比の報知方法を変更する車両の駆動力制御方法であって、前記変速モードとして手動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速段、又は、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速比になるまでの変速回数を報知し、前記変速モードとして自動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて制御される前記無段自動変速機の変速比の制御状態を報知することによって前記報知方法を変更し、前記無段自動変速機の変速比の制御状態は、現在の変速比と、前記走行環境情報に基づいて算出される前記無段自動変速機の推奨変速比と、前記現在の変速比から前記推奨変速比となるまでに予測される変速比の変化度合いであって、変速に伴い徐々に前記推奨変速比へと変化する予測変速量とである
【0019】
本発明の車両の駆動力制御プログラムにおいては、コンピュータを、車両の走行環境情報を出力する走行環境情報出力装置、前記走行環境情報に基づいて無段自動変速機を制御する自動変速機制御装置、前記無段自動変速機の変速モードを切り替える変速モード切替手段、及び、前記変速モードに応じて前記無段自動変速機の変速比の報知方法を変更する報知装置として機能させる車両の駆動力制御プログラムであって、前記報知装置は、前記変速モード切替手段によって手動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速段、又は、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速比になるまでの変速回数を報知し、前記変速モード切替手段によって自動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて制御される前記無段自動変速機の変速比の制御状態を報知することによって前記報知方法を変更し、前記無段自動変速機の変速比の制御状態は、現在の変速比と、前記走行環境情報に基づいて算出される前記無段自動変速機の推奨変速比と、前記現在の変速比から前記推奨変速比となるまでに予測される変速比の変化度合いであって、変速に伴い徐々に前記推奨変速比へと変化する予測変速量とである
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
図2は本発明の実施の形態における車両の駆動力制御装置の構成を示すブロック図である。
【0026】
図において、10は、少なくとも車両前方の道路形状やコーナ、交差点、高速道路出入口、ランプウェイ等の減速する必要がある区間を特定することができる道路情報としての車両の走行環境情報を出力する走行環境情報出力装置としてのナビゲーション装置、20は駆動源に駆動連結される入力軸、及び、該入力軸の入力を変速して出力する出力軸を備える自動変速機であり、変速比を無段階に制御して車両のエンジンの回転を車軸に伝達する自動変速機としての無段変速機、30は前記走行環境情報及びアクセル開度に基づいて無段変速機20を制御する自動変速機制御装置としての無段変速機制御装置、31は無段変速機20の変速モードを自動変速モードと手動変速モードとの間で選択的に切り換えるための変速モード切替手段としての手動変速モード選択スイッチ、32は手動変速モードが選択された場合に無段変速機20をアップシフトさせるためのアップシフトスイッチ、33は手動変速モードが選択された場合に無段変速機20をダウンシフトさせるためのダウンシフトスイッチ、41は車両の回転角速度、すなわち、旋回角を検出するジャイロセンサ、42は車両の速度を検出する車速センサ、43は運転者が操作する車両のステアリングの舵(だ)角を検出するステアリングセンサ、44は運転者が操作する車両のブレーキペダルの動きを検出するブレーキセンサ、45は運転者が操作するアクセル開度を検出するアクセル開度センサ、46は車両のエンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサ、並びに、50はCRT、液晶ディスプレイ等の表示手段及びスピーカ等の発音手段から成り、走行環境情報の少なくとも一部及び前記自動変速機の変速比等の情報を報知する報知装置としての表示・音声出力装置である。
【0027】
なお、本発明における車両の駆動力制御装置は、変速段を備えた自動変速機を有する車両にも適用することができるものであるが、本実施の形態においては、説明の都合上、自動変速機が無段変速機である場合について説明する。また、本発明における走行環境情報出力装置は、前記車両の自動変速機制御装置、エンジン制御装置等の制御装置に組み込まれたものであってもよいし、FM放送、テレビ放送等の放送網、携帯電話網等の通信回線網等を介して交通情報、渋滞情報等の情報を発信する情報発信センタ等であってもよいが、本実施の形態においては、説明の都合上、走行環境情報出力装置が車両に搭載されたナビゲーション装置である場合について説明する。
【0028】
ここで、前記ナビゲーション装置10は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、タッチパネル、リモートコントローラ、押しボタンスイッチ等の入力手段、CRT、液晶ディスプレイ等の表示手段、スピーカ等の発音手段、通信インターフェイス等を備える。そして、前記ナビゲーション装置10には前記ジャイロセンサ41、車速センサ42及びステアリングセンサ43が接続される。また、前記ナビゲーション装置10は、図示されないGPS(Global Positioning System)センサ、地磁気センサ、距離センサ、ビーコンセンサ、高度計等を備える。そして、前記ナビゲーション装置10は、前記ジャイロセンサ41、車速センサ42、ステアリングセンサ43、GPSセンサ、地磁気センサ、距離センサ、ビーコンセンサ、高度計等からの信号に基づいて、車両の現在位置、車両が向いている方位、車両の速度、車両の移動距離等を検出する。
【0029】
そして、前記GPSセンサは、人工衛星によって発生させられた電波を受信することによって地球上における現在位置を検出し、前記地磁気センサは、地磁気を測定することによって車両が向いている方位を検出し、前記距離センサは、道路上の所定の位置間の距離等を検出する。前記距離センサとしては、例えば、図示されない車輪の回転数を測定し、該回転数に基づいて距離を検出するもの、加速度を測定し、該加速度を2回積分して距離を検出するもの等を使用することができる。また、前記ビーコンセンサは、道路に沿って配設されたビーコンからの位置情報を受信して現在位置を検出する。
【0030】
なお、前記GPSセンサ及びビーコンセンサは、それぞれ、単独で現在位置を検出することができる。そして、距離センサによって検出された距離と、地磁気センサ及びジャイロセンサ41によって検出された方位とを組み合わせることによって現在位置を検出することもできる。また、距離センサによって検出された距離と、ステアリングセンサ43によって検出された舵角とを組み合わせることによって現在位置を検出することもできる。
【0031】
また、前記ナビゲーション装置10の記憶手段は、地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道路データファイル、及び、各地域のホテル、ガソリンスタンド等の施設の情報が記録された施設情報データファイルから成るデータベースを備える。そして、前記記憶手段には、経路を探索するためのデータの他、前記表示手段の画面に、探索された経路に沿って案内図を表示したり、次の交差点までの距離、次の交差点における進行方向等を表示したり、他の案内情報を表示したりするための各種のデータが記録される。なお、前記記憶手段には、所定の情報を音声出力するための各種のデータも記録される。また、前記記憶手段は、磁気テープ、磁気ディスク、磁気ドラム、フラッシュメモリ、CD−ROM、MD、DVD−ROM、光ディスク、MO、ICカード、光カード、メモリカード等、あらゆる形態の記録媒体を含むものであり、取り外し可能な外部記憶媒体を使用することもできる。
【0032】
そして、前記交差点データファイルには交差点データが、ノードデータファイルにはノードデータが、道路データファイルには道路データが、それぞれ、記録され、前記交差点データ、ノードデータ及び道路データによって道路状況が表示手段の画面に表示される。なお、前記交差点データには、交差点の種類、すなわち、交通信号灯器の設置されている交差点であるか又は交通信号灯器の設置されていない交差点であるが含まれる。また、前記ノードデータは、前記地図データファイルに記録された地図データにおける少なくとも道路の位置及び形状を構成するものであり、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等を含む)、ノード点、及び各ノード点間を連結するリンクを示すデータから成る。さらに、前記ノード点は、少なくとも道路の屈曲点の位置を示す。
【0033】
また、前記道路データには、道路自体について、幅員、勾(こう)配、カント、高度、バンク、路面の状態、道路の車線数、該車線数の減少する地点、幅員の狭くなる地点等のデータが含まれる。なお、高速道路や幹線道路の場合、対向方向の車線のそれぞれが別個の道路データとして格納され、2条化道路として処理される。例えば、片側2車線以上の幹線道路の場合、2条化道路として処理され、上り方向の車線と下り方向の車線は、それぞれ、独立した道路として道路データに格納される。また、コーナについては、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口等のデータが含まれる。さらに、道路属性については、踏切、高速道路出入口ランプウェイ、高速道路の料金所、降坂路、登坂路、道路種別(国道、主要地方道、一般道、高速道等)等のデータが含まれる。
【0034】
さらに、前記ナビゲーション装置10の通信インターフェイスは、無段変速機制御装置30との間で通信を行うとともに、FM送信装置、電話回線網、インターネット、携帯電話網等との間で各種のデータの送受信を行うためのものであり、例えば、図示されない情報センサ等によって受信した渋滞等の道路情報、交通事故情報、GPSセンサの検出誤差を検出するD−GPS情報等の各種のデータを受信する。
【0035】
そして、前記ナビゲーション装置10は、目的地までの経路の探索、経路中の走行案内、特定区間の決定、地点、施設等の検索等の各種処理を実行し、地図を表示手段の画面に表示し、前記地図上に車両の現在位置、該現在位置から目的地までの経路、該経路に沿った案内情報等を表示する。なお、該案内情報は、発音手段によって音声出力されるようにしてもよい。さらに、前記ナビゲーション装置10は、車両の走行経路において車両の前方に位置するコーナ等(交差点、T字路、高速道路出入口ランプウェイ等も含む)の形状、前記コーナ等への推奨進入速度等を含む道路情報としての走行環境情報を演算して出力する。なお、該走行環境情報は、無段変速機制御装置30に送信される。
【0036】
また、無段変速機20は、例えば、入力軸及び出力軸に、それぞれ、取り付けられた二つのVプーリと、該二つのVプーリに掛けられたゴム製のVベルト又は多数の金属ブロックを組み合わせた金属製のVベルトとを有し、前記Vプーリの傾斜側面の間隔を調整して変速するベルト式無段変速機であるが、Vベルトに代えてチェーンを使用するチェーン式無段変速機、かさ形の摩擦車やアイドラを使用して摩擦やトラクションによって動力伝達を行う摩擦式無段変速機等、いかなる形式の無段変速機であってもよい。
【0037】
そして、前記無段変速機制御装置30は、CPU、MPU等の演算手段、半導体メモリ、磁気ディスク等の記憶手段、通信インターフェイス等を備える。なお、前記無段変速機制御装置30には、前記車速センサ42、ステアリングセンサ43、ブレーキセンサ44、アクセル開度センサ45、及び、エンジン回転数センサ46が接続される。また、前記無段変速機制御装置30は、前記ナビゲーション装置10が出力した走行環境情報を受信する。
【0038】
ここで、前記記憶手段は、磁気テープ、磁気ディスク、磁気ドラム、フラッシュメモリ、CD−ROM、MD、DVD−ROM、光ディスク、MO、ICカード、光カード、メモリカード等、あらゆる形態の記録媒体を含むものであり、取り外し可能な外部記憶媒体を使用することもできる。そして、前記無段変速機制御装置30は、前記記憶手段に格納された制御プログラムに従って、無段変速機20にアップシフト又はダウンシフトの変速を行わせる。この場合、アップシフトとは現在の変速比より変速比を小さくすることであり、出力軸の回転数が一定の場合にアップシフトの変速が行われると入力軸の回転数が減少する。また、ダウンシフトとは現在の変速比より変速比を大きくすることであり、出力軸の回転数が一定の場合にダウンシフトの変速が行われると入力軸の回転数が増加する。
【0039】
そして、運転者が図示されないモード選択手段を操作して通常モードを選択すると、前記無段変速機制御装置30は、車速センサ42が検出した車両の速度、ステアリングセンサ43が検出したステアリングの舵角、アクセル開度センサ45が検出したアクセル開度、ブレーキセンサ44が検出したブレーキの動き、エンジン回転数センサ46が検出したエンジン回転数等に基づいて、前記記憶手段に格納された図示されない変速マップを参照して、無段変速機20を制御して、アップシフト又はダウンシフトの変速を行わせる。
【0040】
また、運転者が図示されないモード選択手段を操作してナビモードを選択すると、前記無段変速機制御装置30は、ナビゲーション装置10が出力した走行環境情報に対応させて無段変速機20を制御して、アップシフト又はダウンシフトの変速を行わせるナビ協調自動変速制御処理を実行することによって、車両の駆動力制御を行う。なお、ナビモードが選択されなくても、前記無段変速機制御装置30が常時、車両の駆動力制御を行うようにしてもよい。そして、車両の駆動力制御が行われると、コーナが連続する場合にワインディング制御が行われたり、車両が交差点に差し掛かると交差点制御が行われたり、車両がコーナに差し掛かるとコーナ制御が行われたりして、車両の運転性が低下しないようになっている。
【0041】
さらに、前記無段変速機制御装置30は自動変速モードと手動変速モードとを選択することができる。この場合、運転者が前記手動変速モード選択スイッチ31を操作して手動変速モードを選択すると、無断変速機の変速比を所定の変速比と対応させた数段階に設定された変速段を選択する手動変速を行うことが可能となる。なお、前記変速段の段数は適宜設定することができるものであるが、本実施の形態においては、前記変速段の段数が六段である場合について説明する。また、本発明における車両の駆動力制御装置が、変速段を備えた自動変速機を有する車両に適用される場合には、前記変速段の段数は、自動変速機の変速段の数に等しいものとする。
【0042】
この場合、運転者がアップシフトスイッチ32を操作すると無段変速機制御装置30は無段変速機20を制御して、アップシフトの変速を行わせ、運転者がダウンシフトスイッチ33を操作すると無段変速機制御装置30は無段変速機20を制御して、ダウンシフトの変速を行わせる。なお、アップシフトスイッチ32及びダウンシフトスイッチ33は、いかなる種類のスイッチであってもよく、例えば、ステアリングに取り付けられたボタン、パドル等であってもよいし、シフトレバーに取り付けられたボタンやシフトレバーの動きを検出するスイッチ等であってもよい。そして、アップシフト及びダウンシフトの段数は、アップシフトスイッチ32及びダウンシフトスイッチ33を、それぞれ、操作する回数に応じて変化する。
【0043】
例えば、手動変速モードが選択された場合において、自動変速機の現在の変速段が第3速であるとき、運転者がアップシフトスイッチ32を一回操作すると前記変速段は第4速にアップシフトされ、前記アップシフトスイッチ32を二回操作すると前記変速段は第5速にアップシフトされる。また、自動変速機の現在の変速段が第3速であるとき、運転者がダウンシフトスイッチ33を一回操作すると前記変速段は第2速にダウンシフトされ、前記ダウンシフトスイッチ33を二回操作すると前記変速段は第1速にダウンシフトされる。
【0044】
なお、前記ジャイロセンサ41としては、例えば、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等が使用される。そして、前記ジャイロセンサ41によって検出された旋回角を積分することによって、車両が向いている方位を検出することができる。また、前記車速センサ42としては、図示されない車軸に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ等が使用される。さらに、前記ステアリングセンサ43としては、例えば、図示されないステアリングホイールの回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等が使用される。
【0045】
そして、報知装置としての表示・音声出力装置50は、変速モードに応じて自動変速機としての無段変速機20の変速比の報知方法を変更する。本実施の形態において、表示・音声出力装置50により報知される前記無段変速機20の変速比には、走行環境情報に基づいて推奨される前記無段変速機20の変速段、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段変速機20の変速比になるまでの変速回数、及び、前記走行環境情報に基づいて制御される前記無段変速機20の変速比の制御状態が含まれる。そして、前記表示・音声出力装置50は、変速モード切替手段としての手動変速モード選択スイッチ31によって手動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段変速機20の変速段、又は、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段変速機20の変速比になるまでの変速回数を報知し、前記手動変速モード選択スイッチ31によって自動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて制御される前記無段変速機20の変速比の制御状態を報知することにより前記報知方法を変更する。
【0046】
また、前記表示・音声出力装置50は、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段変速機20の変速比及び前記無段変速機20の現在の変速比を同時に報知する。さらに、前記表示・音声出力装置50は、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段変速機20の変速比及び前記無段変速機20の現在の変速比との変速比差を報知する。ここで、該変速比差とは、前記推奨される前記無段変速機20の変速比と前記無段変速機20の現在の変速比との差、すなわち、ずれである。
【0047】
次に、前記構成の車両の駆動力制御装置の動作について説明する。
【0048】
図3は本発明の実施の形態におけるコーナ形状判定の動作を示す図、図4は本発明の実施の形態におけるコーナ形状判定のためのテーブルを示す図、図5は本発明の実施の形態におけるコーナ制御領域判定の基準の例を示す図、図6は本発明の実施の形態における必要減速度の算出方法を示す図、図7は本発明の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフローチャート、図8は本発明の実施の形態における走行環境認識処理のサブルーチンを示す図である。なお、図5において、横軸にノードからの距離を、縦軸に旋回角によるコーナ形状を、図6において、横軸に区間距離Lを、縦軸に車速Vを採ってある。
【0049】
ここでは、車両がコーナ、交差点、高速道路出入口ランプウェイ等の減速する必要がある区間、すなわち、要減速区間に差し掛かる場合における車両の駆動力制御について説明する。なお、本実施の形態においては、車両がコーナに差し掛かることが検出されて、駆動力制御としてのコーナ制御が行われる場合について説明する。まず、前記ナビゲーション装置10の動作について説明する。
【0050】
この場合、ナビゲーション装置10は、自車位置としての車両の現在位置の検出、目的地までの経路の探索、経路中の走行案内、特定区間の決定、地点、施設等の検索等を行い、地図を表示手段の画面に表示し、前記地図上に車両の現在位置、該現在位置から目的地までの経路、該経路に沿った案内情報等を表示する処理、すなわち、ナビゲーション基本処理を実行する。
【0051】
そして、該ナビゲーション基本処理において、自車位置としての車両の現在位置、道路データ等に基づいて、車両がコーナの手前の所定の位置に到達したことを検出し、車両がコーナに差し掛かると判断すると、前記ナビゲーション装置10は、走行環境認識処理を開始する。該走行環境認識処理は、前記コーナの形状、前記コーナへの進入車速の分析等、車両の駆動力制御に必要な走行環境情報を演算する処理である。
【0052】
まず、前記ナビゲーション装置10は、ノードデータファイルに記録されているノードデータ、道路データファイルに記録されている道路データ等に基づいて、前記コーナの形状を判定するためのコーナ形状判定処理を行う。本実施の形態においては、コーナの形状として、緩コーナ、中コーナ又は急コーナのいずれであるかを判定するようになっている。この場合、図3に示されるように、道路11上のノード12−1〜12−6を滑らかに結んだ曲線13の接線から前記ノード12−1〜12−6のそれぞれについての旋回角θを判断する。
【0053】
なお、図3は、ノード12−4についての旋回角θを判断する例を示している。この場合、前記ノード12−4から前後に所定距離La及びLbだけ離れた曲線13上の点13−1及び13−2における曲線13の接線14−1及び14−2が交差する角度θをノード12−4についての旋回角θとして判断する。そして、図4に示されるような、あらかじめ作成されて記憶手段に記録されているテーブルに旋回角θの角度を当てはめて、コーナ形状が緩コーナ、中コーナ又は急コーナのいずれであるかを判定する。すなわち、旋回角θが、θ1以上θ2未満であれば緩コーナ、θ2以上θ3未満であれば中コーナ、θ3以上であれば急コーナであると判定する。なお、前記La、Lb、θ1〜θ3等の数値は、例えば、La=35〔m〕、Lb=35〔m〕、θ1=20度、θ2=40度、θ3=90度とすることができるが、適宜変更してもよい。
【0054】
続いて、前記ノード12−1〜12−6から所定距離だけ手前の位置から該ノード12−1〜12−6まで、又は、該ノード12−1〜12−6に基づいて決定される所定位置までの範囲をコーナ制御領域として判定する。なお、前記所定距離や所定位置は、コーナ形状に基づいて、適宜変更することができる。そして、図5には、前記コーナ形状に基づいて決定されるコーナ制御領域を判定する基準の例が示されている。この場合、コーナ制御領域は、緩コーナ制御領域、中コーナ制御領域及び急コーナ制御領域に区分けされている。ここで、ノードからの距離、L1〜L3は適宜決定することができる。なお、図5に示されるような基準を示すグラフ、テーブル、計算式等はあらかじめ作成されて記憶手段に記録されている。
【0055】
続いて、前記ナビゲーション装置10は、車両の速度を、現在の車速から前方のコーナにおける推奨車速にまで減速するために必要な必要減速度を算出するための必要減速度算出処理を行う。ここで、前記推奨車速は、コーナにおける旋回横加速度が、例えば、0.2〔G〕となるような車速である。なお、前記旋回横加速度の値は適宜変更することができる。この場合、旋回横加速度は、車速の2乗に比例し、コーナの半径に反比例するので、前記旋回横加速度の値を設定すれば、コーナの半径に対応する推奨車速を求めることができる。例えば、旋回横加速度を0.2〔G〕に設定した場合、推奨車速は、コーナの半径が15〔m〕であると20〔km/h〕、コーナの半径が30〔m〕であると30〔km/h〕、コーナの半径が60〔m〕であると40〔km/h〕、コーナの半径が100〔m〕であると50〔km/h〕となる。
【0056】
そして、車両の前方に位置するノードNdi(iは自然数)における推奨車速Vri(iは自然数)となるのに必要な必要減速度Gi(iは自然数)が算出される。この場合、現在位置における車速V0と、車両の現在位置から前方の所定距離範囲(例えば、200〔m〕)内に存在する各ノードNdiにおける前記推奨車速Vriとを決定する。続いて、車両の現在位置から各ノードNdiまでの距離Li(iは自然数)を算出する。そして、次の式(1)によって必要減速度Giを算出する。
Gi=(V02 −Vri2 )/(2×Li)・・・式(1)
そして、各ノードNdiに関して算出された必要減速度Giの最大値を算出し、これを最終的な必要減速度として設定する。なお、図6には、現在位置から各ノードNd1、Nd2、Nd3までの車速の変化が三本の減速度曲線で示されている。この場合、各減速度曲線は必要減速度G1、G2及びG3に対応し、減速度曲線の曲率が大きいほど、すなわち、曲がり方がきついほど必要減速度が大きくなっている。したがって、図6に示される例においては、ノードNd2に関して算出された必要減速度G2が最大となっている。
【0057】
続いて、前記ナビゲーション装置10は、走行環境情報伝達処理として、判定したコーナ形状、設定した必要減速度を含む走行環境情報を図示されない通信インターフェイスを介して、無段変速機制御装置30に送信する。なお、前記ナビゲーション基本処理、走行環境認識処理及び走行環境情報伝達処理は、所定の周期(例えば、16〔msec〕)で繰り返し実行される。
【0058】
また、前記ナビゲーション装置10は、表示・音声出力処理として、前記走行環境情報等の情報を表示・音声出力装置50から出力する。これにより、運転者は走行環境情報、推奨される変速段等の情報を把握することができる。
【0059】
次に、フローチャートについて説明する。まず、ナビゲーション装置10における処理全体を示す図7のフローチャートについて説明する。
ステップS1 ナビゲーション基本処理を行う。
ステップS2 走行環境認識処理を行う。
ステップS3 走行環境情報伝達処理を行う。
ステップS4 表示・音声出力処理を行う。
【0060】
次に、図8のステップS2における走行環境認識処理のサブルーチンについて説明する。
ステップS2−1 コーナ形状判定処理を行う。
ステップS2−2 必要減速度算出処理を行う。
【0061】
次に、無段変速機制御装置30の動作について説明する。まず、動作全体について説明する。
【0062】
図9は本発明の実施の形態における無段変速機制御装置の動作全体を示すフローチャートである。
【0063】
まず、無段変速機制御装置30は、現在、自動変速モードが選択された状態であるか、又は、手動変速モードが選択された状態であるかを判断する。そして、自動変速モードが選択された状態である場合、無段変速機制御装置30は、ナビ協調自動変速制御処理を実行し、その後、手動変速モード選択スイッチ31がオンされたか否かを判断する。ここで、手動変速モード選択スイッチ31がオンされた場合、すなわち、運転者が手動変速モードを選択した場合、無段変速機制御装置30は、現在の変速比に一番近い変速段を選択し、手動変速モードに移行する。また、オンされない場合は処理を終了する。
【0064】
そして、前述されたように、自動変速モードが選択された状態であるか、又は、手動変速モードが選択された状態であるかを判断した時に、手動変速モードが選択された状態である場合、無段変速機制御装置30は、ナビ協調手動変速制御処理を実行し、その後、手動変速モード選択スイッチ31がオフされたか否かを判断する。ここで、手動変速モード選択スイッチ31がオフされた場合、すなわち、運転者が手動変速モードの選択を解除した場合、無段変速機制御装置30は、自動変速モードに移行する。また、オフされない場合は処理を終了する。
なお、前記無段変速機制御装置30の動作は、所定の周期(例えば、16〔msec〕)で繰り返し実行される。
【0065】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 現在、自動変速モードであるか否かを判断する。自動変速モードである場合はステップS12に進み、自動変速モードでない場合はステップS13進む。
ステップS12 ナビ協調自動変速制御処理を行う。
ステップS13 ナビ協調手動変速制御処理を行う。
ステップS14 手動変速モード選択スイッチ31がオンされたか否かを判断する。オンされた場合はステップS15に進み、オンされない場合はリターンする。
ステップS15 現在の変速比に一番近い変速段を選択する。
ステップS16 手動変速モードに移行する。
ステップS17 手動変速モード選択スイッチ31がオフされたか否かを判断する。オフされた場合はステップS18に進み、オフされない場合はリターンする。
ステップS18 自動変速モードに移行する。
【0066】
次に、無段変速機制御装置30のナビ協調自動変速制御処理における動作について説明する。
【0067】
図10は本発明の実施の形態における基本目標入力軸回転数マップを示す図、図11は本発明の実施の形態におけるコーナに対する推奨入力軸回転数マップを示す図、図12は本発明の実施の形態におけるブレーキ踏力に応じた変速速度係数マップを示す図、図13は本発明の実施の形態におけるナビ協調自動変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャート、図14は本発明の実施の形態における自動変速モード時のコーナに対する目標入力軸回転数算出処理のサブルーチンを示すフローチャート、図15は本発明の実施の形態における自動変速モード時の変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。なお、図10において、横軸に車速を、縦軸に基本目標入力軸回転数を、図11において、横軸に車速を、縦軸に推奨入力軸回転数を、図12において、横軸にブレーキ踏力を、縦軸に変速速度係数を採ってある。
【0068】
まず、無段変速機制御装置30は、基本目標入力軸回転数算出処理を実行する。この場合、あらかじめ作成された図10に示されるような基本目標入力軸回転数マップに従い、車速センサ42及びアクセル開度センサ45から受信した車速及びアクセル開度に基づいて、基本目標入力軸回転数が算出される。
【0069】
ここで、図10に示されるマップは、無段変速機20の変速マップの一つであり、直線16−1は無段変速機20の変速比を最大に設定した場合の無段変速機20の入力軸回転数と車速との関係を示し、直線16−2は無段変速機20の変速比を最小に設定した場合の無段変速機20の入力軸回転数と車速との関係を示している。なお、車速は無段変速機20の出力軸回転数に比例している。
【0070】
そして、曲線17−1〜17−4は、アクセル開度の段階に対応する無段変速機20の入力軸回転数と車速との関係を示す変速曲線である。例えば、アクセル開度が第3段階に対応する場合、入力軸回転数と車速との関係が曲線17−3に沿って変化するように、無段変速機20の変速比が制御されるようになっている。なお、アクセル開度は、実際上、無段階で連続的に変化するが、前記曲線17−1〜17−4は、その中の四つの段階に対応するアクセル開度を示している。そして、曲線17−1がアクセル開度の小さい第1段階に対応し、17−2、17−3及び17−4の順にアクセル開度が大きい段階に対応することを示している。
【0071】
次に、無段変速機制御装置30は、道路勾配推定処理を実行する。この場合、アクセル開度、車速、車両の実加速度等に基づいて、道路勾配を推定する。該道路勾配は、後述されるコーナに対する目標入力軸回転数算出処理において、コーナに対する目標入力軸回転数の補正に使用される。
【0072】
次に、無段変速機制御装置30は、コーナに対する目標入力軸回転数算出処理を実行する。この場合、無段変速機制御装置30は、まず、駆動力制御としてのコーナ制御が行われているか否かを、コーナ制御実行中フラグがオンになっているか否かによって判断する。なお、該コーナ制御実行中フラグは車両のエンジンが始動される時に初期化されてオフになる。
【0073】
そして、コーナ制御実行中フラグがオフになっている場合、すなわち、コーナ制御が行われていない場合、無段変速機制御装置30は、ナビゲーション装置10から受信した走行環境情報に含まれるコーナ形状に関する情報がオンであるかオフであるかに基づいて、前方にコーナがあるか否かを判断する。ここで、前記コーナ形状に関する情報がオンである場合、無段変速機制御装置30は、前方にコーナがあると判断し、続いて、前記走行環境情報に含まれる必要減速度Giが所定値以上であるか否か、すなわち、前記コーナに対して減速が必要であるか否かを判断する。
【0074】
続いて、前記コーナに対して減速が必要であると判断した場合、無段変速機制御装置30は、コーナ制御を開始する条件が成立したので、コーナ制御を開始する。そして、コーナ制御が行われていることを示すコーナ制御実行中フラグがオンにされる。
【0075】
また、前述されたように、コーナ制御が行われているか否かを判断した時にコーナ制御実行中フラグがオンになっている場合には、無段変速機制御装置30は、前記走行環境情報に含まれるコーナ形状に関する情報がオンであるかオフであるかに基づいて、コーナを通過したか否かを判断する。そして、前記コーナ形状に関する情報がオフである場合、無段変速機制御装置30は、前記コーナを通過したと判断し、コーナ制御実行中フラグをオフにし、続いて、前記コーナに対する目標入力軸回転数を初期値(ゼロ)にして、コーナに対する目標入力軸回転数算出処理を終了する。
【0076】
さらに、前述されたように、前方にコーナがあるか否かを判断した時にコーナ形状に関する情報がオフなのでコーナがないと判断した場合、又は、コーナに対して減速が必要であるか否かを判断した時に必要減速度Giが所定値以上でないので減速が必要でないと判断した場合、無段変速機制御装置30は、コーナ制御を開始する条件が成立しないので、コーナに対する目標入力軸回転数を初期値(ゼロ)にし、コーナに対する目標入力軸回転数算出処理を終了する。
【0077】
続いて、無段変速機制御装置30は、ナビゲーション装置10から受信した走行環境情報に含まれる必要減速度及びコーナ形状に関する情報に基づいて、図11に示されるようなコーナに対する推奨入力軸回転数マップに従い、コーナに対する推奨入力軸回転数を算出する。
【0078】
この場合、コーナに対する推奨入力軸回転数とは、必要減速度、すなわち、減速の必要度合い及びコーナ形状によって決まる無段変速機20の入力軸回転数であり、前記推奨入力軸回転数には運転者の減速意図が反映されない。なお、コーナに対する推奨入力軸回転数に運転者の減速意図を反映したものが、目標入力軸回転数である。
【0079】
ここで、図11に示されるマップは、無段変速機20の変速マップの一つであり、直線22−1は無段変速機20の変速比を最大に固定した場合の無段変速機20の入力軸回転数と車速との関係を示し、直線22−2は無段変速機20の変速比を最小に設定した場合の無段変速機20の入力軸回転数と車速との関係を示している。なお、車速は無段変速機20の出力軸回転数に比例している。また、図11において、横軸の車速及び縦軸の推奨入力軸回転数として示される数値は、一例であり、適宜変更することができる。
【0080】
そして、図11において、曲線23−1〜23−4は、必要減速度の段階に対応する無段変速機20の入力軸回転数と車速との関係を示す変速曲線である。この場合、必要減速度が大きいほど、推奨入力軸回転数は高くなる。
【0081】
また、前記推奨入力軸回転数は、道路勾配によって補正されることが好ましい。例えば、道路が降坂路、すなわち、下り坂である場合、前記推奨入力軸回転数を、さらに、500〔rpm〕程度高くすることが望ましい。なお、図11に示されるようなマップに従ってコーナに対する推奨入力軸回転数を算出するとともに、コーナ形状(緩コーナ、中コーナ及び急コーナ)に応じてコーナに対する推奨入力軸回転数の上限値を設定することが望ましい。
【0082】
続いて、無段変速機制御装置30は、アクセル開度に基づいて、アイドル状態であるか否か、すなわち、運転者がアクセルを全閉としているか否かを判断する。ここで、アイドル状態である場合、すなわち、運転者がアクセルを全閉としている場合には、運転者に減速の意図があると判断することができる。そして、運転者に減速の意図があると判断した場合、無段変速機制御装置30は、コーナに対する推奨入力軸回転数マップに従って算出された推奨入力軸回転数をコーナに対する目標入力軸回転数に代入する。
【0083】
一方、アイドル状態でなく、運転者に減速の意図がないと判断した場合、無段変速機制御装置30は、現時点での実際の無段変速機20の入力軸回転数、すなわち、実入力軸回転数と、前記算出された推奨入力軸回転数とを比較して、前記実入力軸回転数が前記推奨入力軸回転数以下であるか否かを判断する。そして、前記実入力軸回転数が前記推奨入力軸回転数以下である場合、無段変速機制御装置30は、無段変速機20の入力軸回転数を現時点での実入力軸回転数より低下させないために、前記実入力軸回転数をコーナに対する目標入力軸回転数に代入する。
【0084】
さらに、前記実入力軸回転数が前記推奨入力軸回転数より大きい場合、無段変速機制御装置30は、前記推奨入力軸回転数をコーナに対する目標入力軸回転数に代入する。この場合、既に実入力軸回転数が目標入力軸回転数より大きい状態であり、変速動作が伴わないので、運転者に違和感を与えることがない。
【0085】
次に、無段変速機制御装置30は、最終目標入力軸回転数算出処理を実行する。この場合、無段変速機制御装置30は、既に算出した基本目標入力軸回転数とコーナに対する目標入力軸回転数とを比較し、回転数が高い方のものを最終目標入力軸回転数とする。ここで、基本目標入力軸回転数を「NIN_BASE」とし、コーナに対する目標入力軸回転数を「NIN_CN」とし、最終目標入力軸回転数を「NIN_F」とすると、次の式(2)によって表すことができる。
NIN_F=MAX(NIN_BASE,NIN_CN)・・・式(2)
ここで、MAX(A,B)はA,Bの最大値を選択する関数である。
【0086】
なお、コーナ制御が行われていない場合、コーナに対する目標入力軸回転数(NIN_CN)は初期値(ゼロ)なので、前記式(2)のように最大値を選択すると、最終目標入力軸回転数(NIN_F)が必ず基本目標入力軸回転数(NIN_BASE)になり、通常の制御が行われる。
【0087】
次に、無段変速機制御装置30は、変速制御処理を実行する。この場合、無段変速機制御装置30は、まず、コーナ制御時と通常制御時とで変速速度を変更するために、コーナ制御実行中フラグを参照し、現時点においてコーナ制御が行われているのか、又は、通常制御が行われているのかを、コーナ制御実行中フラグがオンであるか否かによって判断する。そして、現時点においてコーナ制御が行われていると判断した場合、無段変速機制御装置30は、最終目標入力軸回転数と過渡目標入力軸回転数との比較を行う。また、コーナ制御実行中フラグがオフであることによって現在コーナ制御が行われていないと判断した場合であっても、コーナ制御実行中フラグがオンからオフになった直後であれば、コーナ制御から通常制御に復帰させるためのアップシフトを、通常制御における変速速度とは異なる変速速度で実施させるようになっているので、コーナ制御が行われている場合と同様の処理へ進む。そのため、無段変速機制御装置30は、現時点において通常制御が行われていても、コーナ制御実行中フラグがオンからオフになってから所定時間以内であると判断した場合、最終目標入力軸回転数と過渡目標入力軸回転数との比較を行う。
【0088】
一方、現時点において通常制御が行われていて、かつ、コーナ制御実行中フラグがオンからオフになってから所定時間以上経過したと判断した場合、無段変速機制御装置30は、通常制御における過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。ここで、過渡目標入力軸回転数とは、実入力軸回転数を最終目標入力軸回転数に滑らかに追従させるための過渡的な目標値であり、この値に基づいて無段変速機20の各アクチュエータが制御される。また、通常制御時は、アクセル開度及び車速に応じた変速速度係数が所定のマップに従って算出される。なお、アクセル開度が大きいほど、また、車速が低いほど変速速度係数は大きく設定されるので、変速速度が速くなる。そして、算出された変速速度係数は、過渡目標入力軸回転数を算出する際に使用される。
【0089】
また、最終目標入力軸回転数と過渡目標入力軸回転数との比較を行って、最終目標入力軸回転数が過渡目標入力軸回転数より大きい場合、無段変速機制御装置30は、ダウンシフトを実施すると判断する。一方、最終目標入力軸回転数が過渡目標入力軸回転数以下である場合、無段変速機制御装置30は、アップシフトを実施すると判断する。これは、コーナ制御における変速速度をダウンシフト時とアップシフト時とで、個別に設定するためである。
【0090】
続いて、ダウンシフトを実施すると判断した場合、無段変速機制御装置30は、既にコーナ制御におけるダウンシフトが実施されたか否かを判断する。これは、コーナ制御における変速速度をダウンシフトが実施された実施済みの時と実施されていない未実施の時とで、変更するためである。ここで、次のような条件、|最終目標入力軸回転数−基本目標入力軸回転数|>所定値1
|最終目標入力軸回転数−過渡目標入力軸回転数|<所定値2
がともに成立した場合、コーナ制御においてダウンシフトが実施済みと判断される。
【0091】
続いて、コーナ制御におけるダウンシフトが未実施であると判断した場合、無段変速機制御装置30は、図12に示されるブレーキ踏力に応じた変速速度係数マップにおける曲線24−1に従って、ブレーキ踏力に対応する過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。なお、図12に示されるマップは、無段変速機20の変速速度を決定する変速速度係数とブレーキ踏力との関係を決定するために、あらかじめ作成され、記憶手段に記録されている。そして、曲線24−1はコーナ制御におけるダウンシフト未実施の場合の変速速度係数とブレーキ踏力との関係を示し、曲線24−2はコーナ制御におけるダウンシフトが実施済みの場合の変速速度係数とブレーキ踏力との関係を示している。この場合、ブレーキ踏力が大きいほど、運転者の減速意図が大きいと考えることができるので、変速速度係数を大きく設定し、変速速度が速くなるようになっている。なお、前記変速速度係数は、ブレーキ踏力、車両特性、走行環境、走行状態を表す各種状態量に基づいて所定の計算式によって算出してもよい。そして、算出された変速速度係数は、過渡目標入力軸回転数を算出する際に使用される。
【0092】
また、コーナ制御におけるダウンシフトが実施済みと判断した場合、無段変速機制御装置30は、図12に示されるブレーキ踏力に応じた変速速度係数マップにおける曲線24−2に従って、ブレーキ踏力に対応する過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。この場合も、ダウンシフトが未実施の場合と同様に、ブレーキ踏力が大きいほど、運転者の減速意図が大きいと考えることができるので、変速速度係数を大きく設定し、変速速度が速くなるようになっている。
【0093】
ここで、曲線24−2を曲線24−1と比較して分かるように、コーナ制御におけるダウンシフトが実施済みの場合の変速速度係数は、ダウンシフト未実施の場合の変速速度係数よりも小さくなるように設定され、無段変速機20の変速速度を遅くしている。これは、ダウンシフト未実施の場合は、車両が直進状態からコーナに進入しようとしている状態であると推測することができるので、速やかにエンジンブレーキを効かせるためにダウンシフトの変速速度を速くする必要があるからである。これに対して、ダウンシフト実施済みの場合は、車両が現時点において既にコーナを走行していて、更に次のコーナに進入しようとしている状態であると推測することができるので、いわゆる、連続コーナ走行時の急な変速による違和感を防止するためにダウンシフトの変速速度を遅くする必要があるからである。
【0094】
なお、前記変速速度係数は、ブレーキ踏力、車両特性、走行環境、走行状態を表す各種状態量に基づいて所定の計算式によって算出してもよい。そして、算出された変速速度係数は、過渡目標入力軸回転数を算出する際に使用される。
【0095】
また、前述されたように、最終目標入力軸回転数が過渡目標入力軸回転数以下なのでアップシフトを実施すると判断した場合、無段変速機制御装置30は、コーナ制御におけるアップシフト時の過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。そして、コーナ制御におけるアップシフト時は、運転者に違和感を与えることがないように、変速速度を遅くしてゆっくりアップシフトさせるので、通常制御時及びコーナ制御におけるダウンシフト時と比較して、変速速度係数が小さく設定される。なお、算出された変速速度係数は、過渡目標入力軸回転数を算出する際に使用される。
【0096】
続いて、無段変速機制御装置30は、算出された最終目標入力軸回転数に実入力軸回転数を滑らかに近付けるために、算出された変速速度係数を用い、次の式(3)によって過渡目標入力軸回転数を算出する。
NINTSTA(i)=NINTSTA(i−1)+KNIN1×(NIN_F(i)−NINTSTA(i−1))+KNIN2・・・式(3)
なお、NINTSTA(i)は今回の過渡目標入力軸回転数、NINTSTA(i−1)は前回の過渡目標入力軸回転数、KNIN1は変速速度係数(大きいほど変速速度が速い。)、NIN_F(i)は今回の最終目標入力軸回転数、KNIN2は最小変速速度である。
【0097】
ここで、最小変速速度(KNIN2)は、回転差(最終目標入力軸回転数−過渡目標入力軸回転数)が小さくなって、変速速度が遅くなり過ぎることを防止するために設定される。すなわち、最小変速速度(KNIN2)が設定されないと、過渡目標入力軸回転数を示す曲線は、目標値に近付くにつれて傾斜が緩やかになり、目標値に到達するまでに時間がかかってしまう。そのため、過渡目標入力軸回転数が目標値に近付くと大きく作用する最小変速速度(KNIN2)が設定される。したがって、前記最小変速速度(KNIN2)は、ダウンシフト時において正の値、アップシフト時において負の値となるように設定される。また、前記最小変速速度(KNIN2)は定数であるが、車両特性、走行状態、走行環境に応じて適宜変更してもよい。
【0098】
また、次の式(4)によって過渡目標入力軸回転数を算出することもできる。NINTSTA(i)=NINTSTA(i−1)+KNIN_SWP・・・(4)
なお、NINTSTA(i)は今回の過渡目標入力軸回転数、NINTSTA(i−1)は前回の過渡目標入力軸回転数、KNIN_SWPは制御周期当たりの変化量である。
【0099】
この場合、無段変速機制御装置30は、変速制御処理において、前記変速速度係数を算出することなく、制御周期当たりの変化量(KNIN_SWP)を算出する。ここで、該制御周期当たりの変化量(KNIN_SWP)は、1回の制御周期毎に増加又は減少する過渡目標入力軸回転数の数値である。したがって、前記制御周期当たりの変化量(KNIN_SWP)は、ダウンシフト時において正の値、アップシフト時において負の値となるように設定される。そして、前記制御周期当たりの変化量(KNIN_SWP)の大きさは、前述されたように、変速速度係数を算出する場合と同様に設定される。すなわち、変速速度係数が大きく設定される条件下では制御周期当たりの変化量(KNIN_SWP)を大きく設定し、変速速度係数が小さく設定される条件下では制御周期当たりの変化量(KNIN_SWP)を小さく設定する。これにより、変速速度係数を算出する場合と同様に過渡目標入力軸回転数を算出することができる。
【0100】
次に、無段変速機制御装置30は、実入力軸回転数が算出された過渡目標入力軸回転数と一致するように、無段変速機20のアクチュエータを作動させて、変速比を制御する。これにより、例えば、無段変速機20がベルト式無段変速機である場合には、Vプーリの傾斜側面の間隔を調整するための各可動シーブが軸方向に移動させられて、変速比が変化する。
【0101】
続いて、現在の変速モード、コーナ制御実行中フラグの状況、現在の変速比、推奨入力軸回転数と車速とから算出される推奨変速比等をナビゲーション装置に伝達する制御情報伝達処理を実行する。
【0102】
なお、無段変速機制御装置30が実行する前記基本目標入力軸回転数算出処理、道路勾配推定処理、コーナに対する目標入力軸回転数算出処理、最終目標入力軸回転数算出処理、変速制御処理及び制御情報伝達処理は、所定の周期(例えば、16〔msec〕)で繰り返し実行される。
【0103】
次に、フローチャートについて説明する。まず、本発明の実施の形態におけるナビ協調自動変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャートについて説明する。
ステップS12−1 基本目標入力軸回転数算出処理を行う。
ステップS12−2 道路勾配推定処理を行う。
ステップS12−3 コーナに対する目標入力軸回転数算出処理を行う。
ステップS12−4 最終目標入力軸回転数算出処理を行う。
ステップS12−5 変速制御処理を行う。
ステップS12−6 制御情報伝達処理を行う。
【0104】
次に、図14のステップS12−3におけるコーナに対する目標入力軸回転数算出処理のサブルーチンを示すフローチャートについて説明する。
ステップS12−3−1 コーナ制御実行中フラグがオンであるか否かを判断する。オンである場合はステップS12−3−2に進み、オフである場合はステップS12−3−5に進む。
ステップS12−3−2 コーナを通過したか否かを判断する。通過した場合はステップS12−3−3に進み、通過していない場合はステップS12−3−9に進む。
ステップS12−3−3 コーナ制御実行中フラグをオフにする。
ステップS12−3−4 コーナに対する目標入力軸回転数を初期値(ゼロ)にし、リターンする。
ステップS12−3−5 前方にコーナがあるか否かを判断する。コーナがある場合はステップS12−3−6に進み、コーナがない場合はステップS12−3−7に進む。
ステップS12−3−6 必要減速度Giが所定値以上であるか否かを判断する。所定値以上である場合はステップS12−3−8に進み、所定値より小さい場合はステップS12−3−7に進む。
ステップS12−3−7 コーナに対する目標入力軸回転数を初期値(ゼロ)にし、リターンする。
ステップS12−3−8 コーナ制御実行中フラグをオンにする。
ステップS12−3−9 必要減速度及びコーナ形状に応じたコーナに対する推奨入力軸回転数を算出する。
ステップS12−3−10 アイドル状態であるか否かを判断する。アイドル状態である場合はステップS12−3−11に進み、アイドル状態でない場合はステップS12−3−12に進む。
ステップS12−3−11 コーナに対する推奨入力軸回転数をコーナに対する目標入力軸回転数に代入し、リターンする。
ステップS12−3−12 実入力軸回転数がコーナに対する推奨入力軸回転数以下であるか否かを判断する。実入力軸回転数がコーナに対する推奨入力軸回転数以下である場合はステップS12−3−13に進み、実入力軸回転数がコーナに対する推奨入力軸回転数より大きい場合はステップS12−3−14に進む。
ステップS12−3−13 実入力軸回転数をコーナに対する目標入力軸回転数に代入し、リターンする。
ステップS12−3−14 コーナに対する推奨入力軸回転数をコーナに対する目標入力軸回転数に代入し、リターンする。
【0105】
次に、図15のステップS12−5における変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャートについて説明する。
ステップS12−5−1 コーナ制御実行中フラグがオンになっているか、又はコーナ制御実行中フラグがオンからオフになった後所定時間以内であるか否かを判断する。コーナ制御実行中フラグがオン、又はオンからオフになった後所定時間以内である場合はステップS12−5−3に進み、コーナ制御実行中フラグがオフ、かつ、オンからオフになった後所定時間以上である場合はステップS12−5−2に進む。
ステップS12−5−2 通常制御時の過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。
ステップS12−5−3 最終目標入力軸回転数が過渡目標入力軸回転数より大きいか否かを判断する。最終目標入力軸回転数が過渡目標入力軸回転数より大きい場合はステップS12−5−4に進み、最終目標入力軸回転数が過渡目標入力軸回転数以下である場合はステップS12−5−7に進む。
ステップS12−5−4 コーナ制御によるダウンシフトが実施されている否かを判断する。実施されている場合はステップS12−5−6に進み、未実施である場合はステップS12−5−5に進む。
ステップS12−5−5 図12に示されるコーナ制御によるダウンシフト未実施時の変速速度係数マップからブレーキ踏力に応じて過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。
ステップS12−5−6 図12に示されるコーナ制御によるダウンシフト実施済み時の変速速度係数マップからブレーキ踏力に応じて過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。
ステップS12−5−7 コーナ制御によるアップシフト時の過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。
ステップS12−5−8 算出された変速速度係数を用いて過渡目標入力軸回転数を算出する。
ステップS12−5−9 実入力軸回転数が過渡目標入力軸回転数と一致するように変速比を変化させ、リターンする。
【0106】
次に、ナビ協調手動変速制御処理について説明する。
【0107】
図16は本発明の実施の形態における手動変速モード時の目標入力軸回転数マップを示す図、図17は本発明の実施の形態における推奨変速段の選択例を示す図、図18は本発明の実施の形態におけるナビ協調手動変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャート、図19は本発明の実施の形態における手動変速時の目標入力軸回転数算出処理のサブルーチンを示すフローチャート、図20は本発明の実施の形態における手動変速モード時の変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャート、図21は本発明の実施の形態における手動変速モード時の推奨変速段算出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0108】
なお、図16及び図17において、縦軸に車速を、縦軸に目標入力軸回転数を採ってある。
【0109】
まず、無段変速機制御装置30は、手動変速時目標入力軸回転数算出処理を実行する。この場合、無段変速機制御装置30は、アップシフトスイッチ32がオンされたか否かを判断し、オンされたと判断した場合、現在の変速段が第6速未満か否かを判断する。そして、第6速未満である場合は変速段を1だけ高くする。また、第6速未満でない場合は変速段をそのままとする。
【0110】
また、アップシフトスイッチ32がオンされたか否かを判断した時に、オンされていないと判断した場合、無段変速機制御装置30は、ダウンシフトスイッチ33がオンされたか否かを判断する。そして、ダウンシフトスイッチ33がオンされたと判断した場合、無段変速機制御装置30は、現在の変速段が第2速以上であるか否かを判断する。ここで、第2速以上である場合は変速段を1下げる。また、第2速以上でない場合は変速段をそのままとする。
【0111】
そして、無段変速機制御装置30は、図16に示される手動変速モード時の目標入力軸回転数マップ、現在の車速、及び、変速段に基づき手動変速時における目標入力軸回転数の算出を行う。
【0112】
次に、無段変速機制御装置30は、変速制御処理を実行する。この場合、ダウンシフト時とアップシフト時とで変速速度を変更するため、算出された手動変速時目標入力軸回転数と過渡目標入力軸回転数との比較を行う。そして、手動変速時目標入力軸回転数が過渡目標入力軸回転数よりも大きい場合、無段変速機制御装置30は、手動変速モードでのダウンシフト時の過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。また、手動変速時目標入力軸回転数が、過渡目標入力軸回転数よりも小さい場合は手動変速モードでのアップシフト時の過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。
【0113】
ここで、手動変速モードのアップシフト時は、違和感を防止するためダウンシフト時と比較し変速速度係数を小さくする。また、手動変速モードのダウンシフト時は、レスポンスを重視し、自動変速モード時と比較して変速速度係数を大きく設定し、変速速度を速くする。
【0114】
そして、無段変速機制御装置30は、算出された変速速度係数を用いて、過渡目標入力軸回転数を算出し、実入力回転数が過渡目標入力軸回転数と一致するように変速比を変化させる。
【0115】
続いて、無段変速機制御装置30は、道路勾配推定処理を実行する。この場合、アクセル開度、車速、車両の実加速度等に基づいて、道路勾配を推定する。該道路勾配は、後述される推奨変速段算出処理において、推奨入力軸回転数の補正に使用される。
【0116】
次に、無段変速機制御装置30は、推奨変速段算出処理を実行する。この場合、ナビゲーション装置10から送信された走行環境情報に含まれるコーナ形状信号がオンであるか否かによって、前方にコーナがあるか否かを判断し、コーナがある場合は必要減速度が所定値以上であるか、すなわち、コーナに対して減速が必要か否かを判断する。そして、所定値以上である場合、無段変速機制御装置30は、必要減速度とコーナ形状に基づき、図11に示されるようなコーナに対する推奨入力軸回転数マップに従い、コーナに対する推奨入力軸回転数を算出する。このとき、道路勾配に基づき補正するのが好ましい。
【0117】
続いて、無段変速機制御装置30は、算出された推奨入力軸回転数、現在の車速、及び、図16に示される手動変速モード時の目標入力軸回転数マップに基づき、推奨入力軸回転数に最も近くなるようなコーナに対する推奨変速段を算出する。例えば、図17に示されるように、車速V1、推奨入力軸回転数がNIN1である場合、推奨変速段は第3速(3rd)となる。
【0118】
また、前方にコーナがあるか否かを判断した時に前方にコーナがない場合、無段変速機制御装置30は、コーナに対する推奨変速段を初期値(第6速)にする。
【0119】
続いて、無段変速機制御装置30は、現在の変速モード、推奨変速段、現在の変速段をナビゲーション装置10に伝達する制御情報伝達処理を実行する。
【0120】
次に、フローチャートについて説明する。まず、本発明の実施の形態におけるナビ協調手動変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャートについて説明する。
ステップS13−1 手動変速時目標入力軸回転数算出処理を行う。
ステップS13−2 変速制御処理を行う。
ステップS13−3 道路勾配推定処理を行う。
ステップS13−4 推奨変速段算出処理を行う。
ステップS13−5 制御情報伝達処理を行う。
【0121】
次に、図19のステップS13−1における手動変速時目標入力軸回転数算出処理のサブルーチンを示すフローチャートについて説明する。
ステップS13−1−1 アップシフトスイッチ32がオンであるか否かを判断する。オンである場合はステップS13−1−2に進み、オンでない場合はステップS13−1−4に進む。
ステップS13−1−2 現在、第6速未満であるか否かを判断する。第6速未満である場合はステップS13−1−3に進み、第6速未満でない場合はステップS13−1−7に進む。
ステップS13−1−3 変速段を1だけ高くする。
ステップS13−1−4 ダウンシフトスイッチ33がオンであるか否かを判断する。オンである場合はステップS13−1−5に進み、オンでない場合はステップS13−1−7に進む。
ステップS13−1−5 現在、第2速以上であるか否かを判断する。第2速以上である場合はステップS13−1−6に進み、第2速以上でない場合はステップS13−1−7に進む。
ステップS13−1−6 変速段を1下げる。
ステップS13−1−7 目標入力軸回転数マップ、現在の車速、及び、変速段に基づき目標入力軸回転数を算出し、リターンする。
【0122】
次に、図20のステップS13−2における変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャートについて説明する。
ステップS13−2−1 手動変速時目標入力軸回転数が過渡目標入力軸回転数より大きいか否かを判断する。大きい場合はステップS13−2−2に進み、小さい場合はステップS13−2−3に進む。
ステップS13−2−2 手動変速モードでのダウンシフト時の過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。
ステップS13−2−3 手動変速モードでのアップシフト時の過渡目標入力軸回転数算出用の変速速度係数を算出する。
ステップS13−2−4 算出された変速速度係数を用いて過渡目標入力軸回転数を算出する。
ステップS13−2−5 実入力回転数が過渡目標入力軸回転数と一致するように変速比を変化させる。
【0123】
次に、図21のステップS13−4における推奨変速段算出処理のサブルーチンを示すフローチャートについて説明する。
ステップS13−4−1 前方にコーナがあるか否かを判断する。コーナがある場合はステップS13−4−2に進み、コーナがない場合はステップS13−4−5に進む。
ステップS13−4−2 必要減速度が所定値以上であるか否かを判断する。所定値以上である場合はステップS13−4−3に進み、所定値以上でない場合はステップS13−4−5に進む。
ステップS13−4−3 必要減速度及びコーナ形状に応じたコーナに対する推奨入力軸回転数を算出する。
ステップS13−4−4 コーナに対する推奨変速段を算出する。
ステップS13−4−5 コーナに対する推奨変速段を初期値(第6速)にする。
【0124】
次に、表示・音声出力処理の動作について説明する。
【0125】
図22は本発明の実施の形態におけるナビ協調自動変速時の表示例を示す図、図23は本発明の実施の形態におけるナビ協調手動変速時の表示例を示す第1の図、図24は本発明の実施の形態における表示・音声出力処理のサブルーチンを示すフローチャート、図25は本発明の実施の形態におけるナビ協調自動変速制御時の表示・音声処理のサブルーチンを示すフローチャート、図26は本発明の実施の形態におけるナビ協調手動変速制御時の表示・音声処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0126】
まず、ナビゲーション装置10は、無段変速機制御装置30から伝達された変速モード情報に基づき現在選択されている変速モードが自動変速モードであるか、又は、手動変速モードであるかを判断する。そして、自動変速モードが選択されている場合は、ナビ協調自動変速制御時の表示・音声処理を実行する。また、手動変速モードである場合はナビ協調手動変速制御時の表示・音声処理を実行する。
【0127】
ここで、ナビ協調自動変速制御時の表示・音声処理において、ナビゲーション装置10は、図22に示されるように、コーナ形状を示す走行環境情報としての走行環境表示51、及び、現在の変速比を示す変速比棒グラフ52を表示・音声出力装置50の表示手段に表示させる。なお、前記走行環境表示51には、対応するコーナ形状を模式化したマーク51a、マーク51b、マーク51c等が表示されるようになっており、図22に示される例においては、マーク51bが表示されている。また、変速比棒グラフ52は、上端が最大の変速比であり、下端が最小の変速比であり、現在の変速比を示す線である現在変速比マーク52aによって示すようになっている。
【0128】
次に、ナビゲーション装置10は、コーナ制御実行中フラグを参照し、コーナ制御実行中フラグがオンになっているか、又は、コーナ制御実行中フラグがオンからオフになった後所定時間以内であるか否かを判断する。そして、コーナ制御実行中フラグがオンになっているか、又は、オンからオフになった後所定時間以内である場合、推奨変速比を変速比棒グラフ52における線である推奨変速比マーク52bによって示すようになっている。なお、コーナ制御実行中フラグがオフであり、かつ、オンからオフになった後所定時間以上経過している場合、ナビゲーション装置10は処理を終了する。
【0129】
続いて、該ナビゲーション装置10は、目標変速比が現在の変速比より大きいか否かを判断する。そして、大きい場合、表示・音声出力装置50の発音手段は「ダウンシフトします。」という音声を出力をする。また、小さい場合、ナビゲーション装置10は、目標変速比が現在の変速比より小さいか否かを判断する。小さい場合、発音手段は「アップシフトします。」という音声を出力をする。また、大きい場合は処理を終了する。
【0130】
また、ナビ協調手動変速制御時の表示・音声処理において、ナビゲーション装置10は、図23に示されるように、コーナ形状を示す走行環境表示51、及び、現在選択されている変速段、すなわち、現在の選択変速段を示す変速段表示53を表示・音声出力装置50の表示手段に表示させる。ここで、変速段表示53はそれぞれが第1速〜第6速を示す変速段マーク53a〜53fから成り、現在の選択変速段を示す現在変速段マーク54aで示すようになっている。ここで、該現在変速段マーク54aは、変速段マーク53a〜53f(図23においては53e)の表示態様(色合い、輝度、模様、枠の太さ等)を変化させたものである。
【0131】
続いて、ナビゲーション装置10は、推奨変速段が第6速か否かを判断する。そして、第6速でない場合、推奨変速段マーク54bを示すようになっている。ここで、該推奨変速段マーク54bは変速段マーク53a〜53f(図23においては53c)の表示態様を変化させた(図23においては枠の太さを変化させた)ものである。
【0132】
続いて、ナビゲーション装置10は、選択変速段又は推奨変速段が前回の状態から変化したか否かを判断する。そして、変化がない場合は処理を終了し、変化がある場合は現在の選択変速段が推奨変速段より大きいか否かを判断する。ここで、現在の選択変速段が推奨変速段より大きい場合、表示・音声出力装置50の発音手段は「ダウン!」という音声を出力し、処理を終了する。また、現在の選択変速段が推奨変速段より小さい場合、現在の選択変速段が推奨変速段より小さいか否かを判断する。そして、推奨変速段より小さい場合は、ナビゲーション装置10は推奨変速段が第6速であるか否かを判断する。そして、第6速である場合、発音手段は「アップ!コーナを通過しました。」という音声を出力する。また、第6速でない場合、発音手段は「アップ!」という音声を出力する。そして、前述されたように、現在の選択変速段が推奨変速段より小さいか否かを判断した時に、現在の選択変速段が推奨変速段よりも大きくなく、又は、小さくなく、すなわち、等しい場合、発音手段は「OK!」という音声を出力する。
【0133】
次に、フローチャートについて説明する。まず、図24のステップS4における表示・音声出力処理のサブルーチンを示すフローチャートについて説明する。
ステップS4−1 現在、自動変速モードであるか否かを判断する。自動変速モードである場合はステップS4−2に進み、自動変速モードでない場合はステップS4−3進む。
ステップS4−2 ナビ協調自動変速制御時の表示・音声処理を行う。
ステップS4−3 ナビ協調手動変速制御時の表示・音声処理を行う。
【0134】
次に、図25のステップS4−2におけるナビ協調自動変速制御時の表示・音声処理のサブルーチンを示すフローチャートについて説明する。
ステップS4−2−1 コーナ形状に応じて走行環境情報を表示させる。
ステップS4−2−2 現在の変速比を棒グラフに表示させる。
ステップS4−2−3 コーナ制御実行中フラグがオンになっているか、又はコーナ制御実行中フラグがオンからオフになった後所定時間以内であるか否かを判断する。コーナ制御実行中フラグがオン、又はオンからオフになった後所定時間以内である場合はステップS4−2−4に進み、コーナ制御実行中フラグがオフ、かつ、オンからオフになった後所定時間以上である場合はリターンする。
ステップS4−2−4 推奨変速比を棒グラフに表示させる。
ステップS4−2−5 目標変速比が現在の変速比より大きいか否かを判断する。大きい場合はステップS4−2−6に進み、大きくない場合はステップS4−2−7に進む。
ステップS4−2−6 「ダウンシフトします。」と音声出力する。
ステップS4−2−7 目標変速比は現在の変速比より小さいか否かを判断する。小さい場合はステップS4−2−8に進み、小さくない場合はリターンする。
ステップS4−2−8 「アップシフトします。」と音声出力する。
【0135】
次に、図26のステップS4−3におけるナビ協調手動変速制御時の表示・音声処理のサブルーチンを示すフローチャートについて説明する。
ステップS4−3−1 コーナ形状に応じて走行環境情報を表示させる。
ステップS4−3−2 現在の選択変速段を表示させる。
ステップS4−3−3 推奨変速段が第6速であるか否かを判断する。第6速である場合はステップS4−3−5に進み、第6速でない場合はステップS4−3−4に進む。
ステップS4−3−4 推奨変速段を表示させる。
ステップS4−3−5 選択変速段又は推奨変速段が前回の状態から変化したか否かを判断する。変化した場合はステップS4−3−6に進み、変化しない場合はリターンする。
ステップS4−3−6 現在の選択変速段が推奨変速段より大きいか否かを判断する。大きい場合はステップS4−3−7に進み、大きくない場合はステップS4−3−8に進む。
ステップS4−3−7 「ダウン!」と音声出力する。
ステップS4−3−8 現在の選択変速段が推奨変速段より小さいか否かを判断する。小さい場合はステップS4−3−9に進み、小さくない場合はステップS4−3−12に進む。
ステップS4−3−9 推奨変速段が第6速であるか否かを判断する。第6速である場合はステップS4−3−10に進み、第6速でない場合はステップS4−3−11に進む。
ステップS4−3−10 「アップ!コーナを通過しました。」と音声出力する。
ステップS4−3−11 「アップ!」と音声出力する。
ステップS4−3−12 「OK!」と音声出力する。
【0136】
次に、車両がコーナに差し掛かった時の車両の駆動力制御装置の動作について説明する。
【0137】
図1は本発明の実施の形態におけるナビ協調自動変速制御時の表示手段の表示画面を示す図、図27は本発明の実施の形態におけるナビ協調自動変速制御時の走行環境情報及び変速比の表示例を示す図、図28は本発明の実施の形態におけるナビ協調手動変速制御時の表示手段の表示画面を示す図、図29は本発明の実施の形態におけるナビ協調手動変速制御時の走行環境情報及び変速比の表示例を示す図、図30は本発明の実施の形態における走行環境情報の表示例を示す図である。
【0138】
まず、ナビ協調自動変速制御時の動作について説明する。図1において、61はナビゲーション装置10における表示・音声出力装置50の表示手段に表示されたナビ協調自動変速制御時の画面であり、62は該画面61における方位(東西南北)表示、63は前記画面61に表示された地図上の車両が走行している道路、64は該道路63上における車両の現在位置である。なお、図1において、前記画面61に表示された地図の細部についての記載は省略されている。また、前記画面61には走行環境表示51及び変速比棒グラフ52も表示される。そのため、運転者は、ナビゲーション装置10の表示手段に表示された画面61を見ることによって、ナビゲーション情報だけでなく、コーナ形状、現在の変速比及び目標変速比を容易に把握することができる。
【0139】
そして、前記走行環境表示51及び変速比棒グラフ52は、車両の現在位置64が変化すると図27に示されるように変化する。なお、図27(a)は道路63上における車両の現在位置64が▲1▼〜▲5▼に変化する様子を示し、図27(b)は車両の現在位置64が▲1▼〜▲5▼にある場合の走行環境表示51及び変速比棒グラフ52を、それぞれ、示している。また、図27(b)における55は、表示・音声出力装置50の発音手段によって出力される音声の内容を示している。
【0140】
ここで、車両の現在位置64が直線部分としての▲1▼にある時、コーナ制御が行われていないので、無段変速機制御装置30によって通常の自動変速制御が行われて無段変速機20の変速比が制御される。そして、該変速比が現在変速比マーク52aによって変速比棒グラフ52中に示される。なお、コーナ制御が行われていないので、走行環境表示51は表示されない。
【0141】
続いて、車両の現在位置64がコーナ手前の▲2▼に到達しコーナに進入する状態になると、ナビゲーション装置10は、車両がコーナに差し掛かると判断して、走行環境認識処理を開始する(ステップS2)。その結果、コーナ形状、必要減速度を含む走行環境情報が、ナビゲーション装置10から無段変速機制御装置30に送信される(ステップS3)。そして、該無段変速機制御装置30は、必要減速度が所定値以上になったと判断して、コーナ制御を開始し(ステップS12−3−8)、コーナに対する推奨入力軸回転数を算出する(ステップS12−3−9)。
【0142】
続いて、ナビゲーション装置10は、表示・音声出力装置50の表示手段にコーナ形状に応じた走行環境表示51を表示する(ステップS4−2−1)とともに、無段変速機制御装置30から伝達された情報に基づいて、推奨変速比マーク52bを変速比棒グラフ52中に表示する(ステップS4−2−4)。さらに、表示・音声出力装置50の発音手段は「ダウンシフトします。」という音声を出力をする(ステップS4−2−6)。これにより、運転者は、車両がコーナの手前に到達していること、及び、ダウンシフトが行われることを認識することができる。
【0143】
そして、車両の現在位置64がコーナ入口の▲3▼に到達すると、無段変速機20の変速比が前記目標入力軸回転数に対応する変速比としての目標変速比に一致するようにダウンシフトが行われる。そのため、図27(b)に示されるように、車両の現在位置64がコーナ手前の▲3▼に到達すると、現在変速比マーク52aが▲2▼の位置における推奨変速比マーク52bの場所に移動して表示される。また、自動的にダウンシフトが行われても、運転者は、ダウンシフトが行われることがあらかじめ報知されているので、違和感を感じることがない。その上、現在変速比マーク52aと推奨変速比マーク52bとの間は、現在の変速比から推奨の変速比に変化を表した予測変化量であり、自動的にダウンシフトが行われる場合、現在の変速比マーク52aから推奨変速比マーク52bに徐々に近付いていくことになる。したがって、運転者は、ダウンシフトの開始と終了、変速比の変化をあらかじめ認識することができることになるので、違和感を感じることがない。なお、走行環境表示51は継続して表示される。
【0144】
続いて、車両の現在位置64がコーナ出口の▲4▼に到達しコーナを脱出する状態になると、コーナ通過後の推奨変速比を示す推奨変速比マーク52bを変速比棒グラフ52中に表示される。なお、前記推奨変速比マーク52bは現在変速比マーク52aより小さな変速比を示している。また、表示・音声出力装置50の発音手段は「アップシフトします。」という音声を出力をする(ステップS4−2−8)。これにより、運転者は、車両がコーナの出口に到達していること、及び、アップンシフトが行われることを認識することができる。なお、走行環境表示51は継続して表示される。
【0145】
最後に、車両の現在位置64がコーナ通過後の▲5▼に到達すると、無段変速機20の変速比が前記コーナ通過後の目標変速比に一致するようにアップシフトが行われる。そのため、図27(b)に示されるように、車両の現在位置64がコーナ後の▲5▼に到達すると、現在変速比マーク52aが▲4▼の位置における推奨変速比マーク52bの場所に移動して表示される。また、自動的にアップシフトが行われても、運転者は、アップシフトが行われることがあらかじめ報知されているので、違和感を感じることがない。なお、コーナを通過したので、走行環境表示51は表示されない。
【0146】
このように、本実施の形態においては、自動変速制御時に、車両がコーナに差し掛かると自動的に変速比が制御される適切な駆動力制御が行われるとともに、コーナ形状に応じた走行環境表示51が表示され、ダウンシフトやアップシフトが行われることが報知されるので、運転者は駆動力制御が行われることをあらかじめ認識することができ、違和感を感じることがないので、ドライバビリティが向上する。
【0147】
次に、ナビ協調手動変速制御時の動作について説明する。この場合、画面61には走行環境表示51及び変速段表示53が表示される。
【0148】
そして、前記走行環境表示51及び変速段表示53は、車両の現在位置64が変化すると図29に示されるように変化する。なお、図29(a)は道路63上における車両の現在位置64が▲1▼〜▲6▼に変化する様子を示し、図29(b)は車両の現在位置64が▲1▼〜▲6▼にある場合の走行環境表示51及び変速段表示53を、それぞれ、示している。
【0149】
ここで、車両の現在位置64が直線部分としての▲1▼にある時、手動変速モードが選択され、運転者によって第5速が変速段として選択されているので、該変速段が現在変速段マーク54aによって変速段表示53中に示される。図29に示される例において、現在の変速段は第5速となっている。なお、コーナ制御が行われていないので、走行環境表示51は表示されない。
【0150】
続いて、車両の現在位置64がコーナ手前の▲2▼に到達し、コーナに進入する状態になると、表示・音声出力装置50の表示手段には、コーナ形状に応じた走行環境表示51、及び、コーナに対応する推奨変速段を示す推奨変速段マーク54bが表示される。図29に示される例において、推奨変速段は第3速となっている。さらに、表示・音声出力装置50の発音手段は「ダウン!」という音声を出力をする(ステップS4−3−7)。これにより、運転者は、車両がコーナの手前に到達していること、及び、ダウンシフトを行うべきことを認識するので、ダウンシフトスイッチ33を操作してダウンシフトを行う。
【0151】
ここで、運転者がダウンシフトスイッチ33を一度しか操作しないと、変速段は1段しか変化せず、第4速となっているので、車両の現在位置64がコーナ手前の▲3▼に到達した状態においても、推奨変速段である第3速に一致していない。そこで、表示・音声出力装置50の発音手段は「ダウン!」という音声を再度出力をする。これにより、運転者は、更にダウンシフトを行うべきことを認識するので、ダウンシフトスイッチ33を再度操作してダウンシフトを行う。
【0152】
これにより、車両の現在位置64がコーナ入口の▲4▼に到達した段階で、無段変速機20の変速段が推奨変速段に一致する。そのため、図29(b)に示されるように、車両の現在位置64がコーナ手前の▲4▼に到達した段階で、現在変速段マーク54aが▲2▼の位置における推奨変速段マーク54bの場所に移動して表示される。そして、現在の変速段が推奨変速段と等しくなるので、表示・音声出力装置50の発音手段は「OK!」という音声を出力をする(ステップS4−3−12)。なお、走行環境表示51は継続して表示される。
【0153】
続いて、車両の現在位置64がコーナ出口の▲5▼に到達すると、コーナ通過後の推奨変速段を示す推奨変速段マーク54bが変速段表示53中に表示される。なお、該推奨変速段マーク54bは現在変速段マーク54aより高い変速段を示している。また、表示・音声出力装置50の発音手段は「アップ!」という音声を出力をする(ステップS4−3−11)。これにより、運転者は、アップンシフトすべきことを認識するので、アップシフトスイッチ32を操作してアップシフトを行う。
【0154】
これにより、車両の現在位置64がコーナ通過後の▲6▼に到達した段階では、無段変速機20の変速段が推奨変速段に一致する。そのため、図29(b)に示されるように、車両の現在位置64がコーナ手前の▲6▼に到達した段階で、現在変速段マーク54aが▲5▼の位置における推奨変速段マーク54bの場所に移動して表示される。そして、現在の変速段が推奨変速段と等しくなるので、表示・音声出力装置50の発音手段は「OK!」という音声を出力をする(ステップS4−3−12)。なお、前記発音手段は「コーナを通過しました。」という音声を出力することもできる。
【0155】
なお、走行環境表示51には、図22に示されるマーク51a、マーク51b及びマーク51cの他に図30において例2として示されるマークを使用することもできる。さらに、コーナ形状を示すマークに代えて、推奨車速を示すマークを使用することもできる。
【0156】
このように、本実施の形態においては、手動変速制御時に、車両がコーナに差し掛かると、コーナ形状に応じた走行環境表示51を表示されるとともに、推奨変速段が表示され、さらに、変速を行うべきことが音声により出力される。そのため、運転者は、コーナ形状に合致した適切な変速段をあらかじめ認識することができ、車両がコーナに進入する前に適切な変速段を選択することができる。また、コーナから脱出する場合も同様である。したがって、コーナ形状に合致した駆動力制御を行うことができ、車両の運転性が向上する。
【0157】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0158】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、車両の駆動力制御装置においては、車両の走行環境情報を出力する走行環境情報出力装置と、前記走行環境情報に基づいて無段自動変速機を制御する自動変速機制御装置と、前記無段自動変速機の変速モードを切り替える変速モード切替手段と、前記変速モードに応じて前記無段自動変速機の変速比の報知方法を変更する報知装置とを有する車両の駆動力制御装置であって、前記報知装置は、前記変速モード切替手段によって手動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速段、又は、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速比になるまでの変速回数を報知し、前記変速モード切替手段によって自動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて制御される前記無段自動変速機の変速比の制御状態を報知することによって前記報知方法を変更し、前記無段自動変速機の変速比の制御状態は、現在の変速比と、前記走行環境情報に基づいて算出される前記無段自動変速機の推奨変速比と、前記現在の変速比から前記推奨変速比となるまでに予測される変速比の変化度合いであって、変速に伴い徐々に前記推奨変速比へと変化する予測変速量とである
【0159】
この場合、前記自動変速機の変速モードに応じて変速比の報知方法が変更されるので報知方法によって変速モードが分かることになり、運転者のドライバビリティが向上する。
【0161】
この場合、選択された変速モードに応じた自動変速機の制御状態を報知することができる。
【0162】
そして、運転者は、手動変速モード時において走行環境に応じて推奨される変速状態を事前に知ることができ、走行環境に応じた変速を行うことができるようになるのでドライバビリティが向上する。
【0163】
また、自動変速モード時は、走行環境に基づいて実行される自動変速機の変速制御の開始を事前に知ることができ、どのように変速制御が行われるかを把握することができるので運転者に違和感を与えることがなくなりドライバビリティが向上する。
【0165】
この場合、運転者は、現在の変速比から前記自動変速機の推奨変速比と、該推奨変速比への変速比の変化である予測変化量を知ることができるので、変速比制御の開始と終了、変速状態を認識することができるのでドライバビリティが向上する。
【0170】
更に他の車両の駆動力制御装置においては、さらに、前記報知装置は、前記走行環境情報の少なくとも一部を報知する。
【0171】
この場合、車両が走行している走行環境も更に知ることができる、更に運転者の違和感を低減することができるのでドライバビリティが向上する。
【0172】
更に他の車両の駆動力制御装置においては、さらに、前記報知装置によって報知される走行環境情報は、コーナ形状を含むものである。
【0173】
この場合、コーナにおける駆動力制御が行われても、運転者は違和感を感じることがなく、ドライバビリティが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるナビ協調自動変速制御時の表示手段の表示画面を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における車両の駆動力制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるコーナ形状判定の動作を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるコーナ形状判定のためのテーブルを示す図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるコーナ制御領域判定の基準の例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における必要減速度の算出方法を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態における走行環境認識処理のサブルーチンを示す図である。
【図9】本発明の実施の形態における無段変速機制御装置の動作全体を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態における基本目標入力軸回転数マップを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態におけるコーナに対する推奨入力軸回転数マップを示す図である。
【図12】本発明の実施の形態におけるブレーキ踏力に応じた変速速度係数マップを示す図である。
【図13】本発明の実施の形態におけるナビ協調自動変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態における自動変速モード時のコーナに対する目標入力軸回転数算出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態における自動変速モード時の変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態における手動変速モード時の目標入力軸回転数マップを示す図である。
【図17】本発明の実施の形態における推奨変速段の選択例を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態におけるナビ協調手動変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施の形態における手動変速時の目標入力軸回転数算出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施の形態における手動変速モード時の変速制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施の形態における手動変速モード時の推奨変速段算出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施の形態におけるナビ協調自動変速時の表示例を示す図である。
【図23】本発明の実施の形態におけるナビ協調手動変速時の表示例を示す第1の図である。
【図24】本発明の実施の形態における表示・音声出力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図25】本発明の実施の形態におけるナビ協調自動変速制御時の表示・音声処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図26】本発明の実施の形態におけるナビ協調手動変速制御時の表示・音声処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図27】本発明の実施の形態におけるナビ協調自動変速制御時の走行環境情報及び変速比の表示例を示す図である。
【図28】本発明の実施の形態におけるナビ協調手動変速制御時の表示手段の表示画面を示す図である。
【図29】本発明の実施の形態におけるナビ協調手動変速制御時の走行環境情報及び変速比の表示例を示す図である。
【図30】本発明の実施の形態における走行環境情報の表示例を示す図である。
【符号の説明】
10 ナビゲーション装置
20 無段変速機
30 無段変速機制御装置
50 表示・音声出力装置
51 走行環境表示

Claims (6)

  1. (a)車両の走行環境情報を出力する走行環境情報出力装置と、
    (b)前記走行環境情報に基づいて無段自動変速機を制御する自動変速機制御装置と、
    (c)前記無段自動変速機の変速モードを切り替える変速モード切替手段と、
    (d)前記変速モードに応じて前記無段自動変速機の変速比の報知方法を変更する報知装置とを有する車両の駆動力制御装置であって、
    (e)前記報知装置は、
    (f)前記変速モード切替手段によって手動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速段、又は、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速比になるまでの変速回数を報知し、
    (g)前記変速モード切替手段によって自動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて制御される前記無段自動変速機の変速比の制御状態を報知することによって前記報知方法を変更し、
    (h)前記無段自動変速機の変速比の制御状態は、現在の変速比と、前記走行環境情報に基づいて算出される前記無段自動変速機の推奨変速比と、前記現在の変速比から前記推奨変速比となるまでに予測される変速比の変化度合いであって、変速に伴い徐々に前記推奨変速比へと変化する予測変速量とであることを特徴とする車両の駆動力制御装置。
  2. 前記報知装置は、前記走行環境情報の少なくとも一部を報知する請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  3. 前記報知装置によって報知される走行環境情報は、コーナ形状を含むものである請求項に記載の車両の駆動力制御装置。
  4. 前記報知装置は、音、音声、画像のうちの少なくとも一つで報知する請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  5. (a)車両の走行環境情報を出力し、
    (b)該走行環境情報に基づいて無段自動変速機を制御し、
    (c)該無段自動変速機の変速モードを切り替え、
    (d)該変速モードに応じて前記無段自動変速機の変速比の報知方法を変更する車両の駆動力制御方法であって、
    (e)前記変速モードとして手動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速段、又は、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速比になるまでの変速回数を報知し、
    (f)前記変速モードとして自動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて制御される前記無段自動変速機の変速比の制御状態を報知することによって前記報知方法を変更し、
    (g)前記無段自動変速機の変速比の制御状態は、現在の変速比と、前記走行環境情報に基づいて算出される前記無段自動変速機の推奨変速比と、前記現在の変速比から前記推奨変速比となるまでに予測される変速比の変化度合いであって、変速に伴い徐々に前記推奨変速比へと変化する予測変速量とであることを特徴とする車両の駆動力制御方法。
  6. (a)コンピュータを、
    (b)車両の走行環境情報を出力する走行環境情報出力装置、
    (c)前記走行環境情報に基づいて無段自動変速機を制御する自動変速機制御装置、
    (d)前記無段自動変速機の変速モードを切り替える変速モード切替手段、及び、
    (e)前記変速モードに応じて前記無段自動変速機の変速比の報知方法を変更する報知装置として機能させる車両の駆動力制御プログラムであって、
    (f)前記報知装置は、
    (g)前記変速モード切替手段によって手動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速段、又は、前記走行環境情報に基づいて推奨される前記無段自動変速機の変速比になるまでの変速回数を報知し、
    (h)前記変速モード切替手段によって自動変速モードが選択されている場合には、前記走行環境情報に基づいて制御される前記無段自動変速機の変速比の制御状態を報知することによって前記報知方法を変更し、
    (i)前記無段自動変速機の変速比の制御状態は、現在の変速比と、前記走行環境情報に基づいて算出される前記無段自動変速機の推奨変速比と、前記現在の変速比から前記推奨変速比となるまでに予測される変速比の変化度合いであって、変速に伴い徐々に前記推奨変速比へと変化する予測変速量とである車両の駆動力制御プログラム。
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