JP3968008B2 - 油圧ショベルの下部走行体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンク装置を兼ねた油圧ショベルの下部走行体に関する。
【0002】
【従来の技術】
建設機械車両、例えば油圧ショベルの下部走行体に、メインの下部タンクを設置し、下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体に、サブの上部タンクを設置し、そして、メインの下部タンクから、サブの上部タンクに燃料を供給するようにした燃料供給装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来の下部タンクの構造において、給油口体は、全てそのタンク本体の最上面部より上側に設置されている。これは、タンク容量を最大に確保するためである。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−67156号公報(第3−5頁、図2−3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、公知ではないが、特願2002−69062号の明細書および図面では、下部タンクのタンク本体内に圧縮気体を供給し、その気体圧を利用してタンク本体内から燃料を押出すようにして、上部タンクに燃料を移送する技術が提案されている。
【0006】
このような圧縮気体を利用して燃料を移送するタンク装置において、従来構造の、タンク本体の最上面部より上側に設置された給油口体では、次のような不具合が生じる。
【0007】
給油口体がタンク本体の最上面部より上側に設けられているので、燃料給油時に給油口体の上端まで燃料を充填した場合、タンク本体内の気体層が無くなるか、有っても極わずかになる。
【0008】
この状態でタンク本体内に圧縮気体を供給しようとしても、元々の気体層が少ないため、充填される圧縮気体も少なくなる。
【0009】
この圧縮気体の量が少なければ、それに応じて燃料移送量も少なくなり、特願2002−69062号の明細書および図面で提案されているような構造の場合、下部タンクから上部タンクヘの管路内容積だけで圧縮気体分を消費してしまい、結果として上部タンクに燃料を移送できないことになる。
【0010】
さらに、建設機械車両、特に油圧ショベルの下部走行体に下部タンクを設置した場合、そのタンク本体の上面部より上側に給油口体を設けると、機械の作業中に発生する土砂や岩などのダメージ付与物が給油口体に衝突しやすく、この給油口体が破損、損傷を受けやすいおそれがある。
【0011】
このように、従来のタンク装置は、圧縮気体を供給するのに必要な気体層が確保できない問題、給油口体が機械作業中にダメージ付与物から損傷を受けやすい問題などを有している。
【0012】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、圧縮気体を供給するのに必要な気体層を確保できるとともに、ダメージ付与物から給油口体を保護できるタンク装置を兼ねた油圧ショベルの下部走行体を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、車両本体フレームを兼ねた燃料タンクのタンク本体と、タンク本体の左右両側部にそれぞれ一体に設けられ、履帯を装着するトラックフレームと、タンク本体の上部に一体に設けられ、上部旋回体の前部側を旋回自在に装着する旋回軸受部と、タンク本体の上面部の一部に形成された凹部と、タンク本体の上面部より低い位置にある凹部の底面部に設けられた給油口設置面部と、給油口設置面部から、タンク本体の上面部より突出しない範囲内で上方へ設けられタンク本体の上面部より下方にてタンク本体内に開口された給油口体とを具備し、タンク本体の上面部と給油口設置面部との間に、燃料押出し用の圧縮気体を供給するのに必要な気体層を確保する落差が設けられ、凹部は、タンク本体の車両前進側の端部においてタンク本体の上面部から車両前進側の側面部にわたって切欠形成された油圧ショベルの下部走行体であり、そして、タンク本体の上面部より低い位置にある凹部の底面部に給油口設置面部を設け、この給油口設置面部から、タンク本体の上面部より突出しない範囲内で給油口体を上方へ設けたので、タンク本体の上面部と給油口体の下部との間に、燃料押出し用の圧縮気体を供給するのに必要なタンク本体内の気体層を簡単な構造で確保できるとともに、凹部内の給油口設置面部に設置されてタンク本体の上面部より突出しない給油口体は、タンク本体の上面部により囲まれて防護された構造となっているので、ダメージ付与物から給油口体を保護でき、また、車両本体フレームでもあるタンク本体の上面部から車両前進側の側面部にわたって凹部を切欠形成したので、この凹部内の給油口体に対して切欠形成側から給油のためのノズルなどを容易にアプローチでき、また凹部内に入った泥などを切欠形成側から排出でき、また凹部も加工し易くなるので、給油の容易性、泥詰まりの低減および解消、加工の容易性を図れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1乃至図4に示された一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図4に示されるように、建設機械としての油圧ショベルは、車両としての下部走行体1に上部旋回体2が旋回可能に設けられ、この上部旋回体2上に、エンジンおよびエンジンにより駆動される油圧ポンプなどの動力装置3と、オペレータの運転空間を形成するキャブ4と、掘削作業などに用いられるフロント作業装置5とが搭載されている。
【0016】
図1(a)に示されるように、下部走行体1は、車両本体フレームを兼ねた燃料タンクのタンク本体11の左右両側部に、履帯を装着するためのトラックフレーム12がそれぞれ一体に設けられている。また、タンク本体11の上部には、上部旋回体2を旋回自在に装着するための旋回軸受部13が一体に設けられている。
【0017】
図1(b)に示されるように、タンク本体11の上面部14の一部に凹部15が形成され、タンク本体11の上面部14より一段低い下方位置にあるこの凹部15の底面部に、給油口設置面部16が設けられ、この給油口設置面部16に、給油口体17が設置されている。
【0018】
この給油口体17は、給油口設置面部16から、円筒形の給油筒部21が一体に立上げ形成され、この給油筒部21の上部外周面に、ねじ溝22が形成され、この給油筒部21のねじ溝22に、シール部材23を介して、キャップ24が螺着されている。
【0019】
要するに、凹部15によって、タンク本体11の上面部14の内側面より下方にて、タンク本体11内に給油口体17の給油筒部21の下端が開口されている。
【0020】
さらに、給油口体17のキャップ24は、タンク本体11の上面部14より上方へ突出しないように、タンク本体11の上面部14と等しい高さ位置か、またはタンク本体11の上面部14よりやや低い位置に設置する。
【0021】
要するに、給油口体17は、給油口設置面部16から、タンク本体11の上面部14より突出しない範囲内で、上方へ設けられている。
【0022】
図2に示されるように、凹部15は、タンク本体11の車両前進側の端部において、タンク本体11の上面部14から車両前進側の側面部25にわたって切欠形成されたものである。すなわち、凹部15の車両前進側には壁がなく、開放されている。
【0023】
図3に示されるように、この凹部15には、ヒンジ26によって開閉可能のカバー体27が設けられている。このカバー体27は、タンク本体11の上面部14の延長面よりやや内側に設置される板部28と、側面部25の延長面よりやや内側に設置される板部29とを、一体に形成したものである。
【0024】
次に、この図示された実施の形態の作用効果を説明する。
【0025】
凹部15によって、給油口体17の下端が、タンク本体11の上面部14の内側面より下方にてタンク本体11内に開口された構造であるから、給油口体17のキャップ24を外して、給油筒部21よりタンク本体11内にエンジンの燃料を給油すると、燃料の液面Lが上昇して凹部15の給油口設置面部16に達した後は、液面Lとタンク本体11の上面部14との間に、密封された空気層などの気体層30を形成できるので、燃料を給油筒部21の上端まで入れても、気体層30の内圧によって燃料は給油口設置面部16までしか入らない。
【0026】
このように、タンク本体11の上面部14と給油口設置面部16との落差によって決まる、燃料の液面Lからタンク本体11の上面部14までの一定の空間を、タンク本体11内に自動的に確保できる。
【0027】
言い換えれば、タンク本体11の上面部14より下方にてタンク本体11内に給油口体17が開口されているので、タンク本体11の上面部14と給油口体17の下部との間に、圧縮空気などの圧縮気体を供給するのに必要なタンク本体11内の気体層30を簡単な構造で確保できる。
【0028】
また、凹部15によって、タンク本体11の上面部14より低い位置に給油口設置面部16を設け、この凹部15内の給油口設置面部16に給油口体17を、タンク本体11の上面部14より突出しないように設置することで、給油口体17の給油筒部21およびキャップ24は、タンク本体11により囲まれて防護された構造となっているので、機械作業中に飛んでくるおそれのある土砂、岩などのダメージ付与物から保護され、ダメージを受けにくい。
【0029】
さらに、図2に示されるように、タンク本体11の上面部14から側面部25にわたって凹部15を切欠形成して、この凹部15内に、給油口設置面部16および給油口体17を設置したので、タンク本体11の上面部14によって360°を囲まれた凹部(図示せず)と比較すると、凹部15内の給油口体17に対して切欠形成側から給油のためのノズルなどを容易にアプローチでき、また、凹部15内に入った泥などを切欠形成側から容易に排出でき、また、このような形状の凹部15は加工し易くなる。すなわち、給油の容易性、泥詰まりの低減および解消、加工の容易性を図れる。
【0030】
また、図3に示されるように、凹部15にヒンジ26によって開閉可能のカバー体27を設けた場合は、凹部15での泥詰まりの低減、ダメージ付与物からの保護を確実に図れる。その際、カバー体27をタンク本体11の上面部14および側面部25からやや内側位置に設置することで、カバー体27自体もダメージ付与物から保護できる。
【0031】
なお、図2および図3に示された実施の形態では、タンク本体11の上面部14から側面部25にわたって凹部15を切欠形成したが、タンク本体11の上面部14のみの平面部内に凹部15を設け、この凹部15内に給油口体17などを設置しても、同様に、凹部15により気体層30を確保できるとともに、タンク本体11の上面部14により給油口体17を360°から囲んで保護できる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、タンク本体の上面部より低い位置にある凹部の底面部に給油口設置面部を設け、この給油口設置面部から、タンク本体の上面部より突出しない範囲内で給油口体を上方へ設けたので、タンク本体の上面部と給油口体の下部との間に、燃料押出し用の圧縮気体を供給するのに必要なタンク本体内の気体層を簡単な構造で確保できるとともに、凹部内の給油口設置面部に設置されてタンク本体の上面部より突出しない給油口体は、タンク本体の上面部により囲まれて防護された構造となっているので、ダメージ付与物から給油口体を保護できる。また、車両本体フレームでもあるタンク本体の上面部から車両前進側の側面部にわたって凹部を切欠形成したので、この凹部内の給油口体に対して切欠形成側から給油のためのノズルなどを容易にアプローチでき、また凹部内に入った泥などを切欠形成側から排出でき、また凹部も加工し易くなるので、給油の容易性、泥詰まりの低減および解消、加工の容易性を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明に係るタンク装置を兼ねた油圧ショベルの下部走行体の一実施の形態を示す断面図、(b)は、その要部の拡大断面図である。
【図2】 同上走行体を示す斜視図である。
【図3】 同上タンク装置の凹部にカバー体が設けられた場合の斜視図である。
【図4】 油圧ショベルの側面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体
2 上部旋回体
11 タンク本体
12 トラックフレーム
13 旋回軸受部
14 上面部
15 凹部
16 給油口設置面部
17 給油口体
25 側面部
Claims (1)
- 車両本体フレームを兼ねた燃料タンクのタンク本体と、
タンク本体の左右両側部にそれぞれ一体に設けられ、履帯を装着するトラックフレームと、
タンク本体の上部に一体に設けられ、上部旋回体の前部側を旋回自在に装着する旋回軸受部と、
タンク本体の上面部の一部に形成された凹部と、
タンク本体の上面部より低い位置にある凹部の底面部に設けられた給油口設置面部と、
給油口設置面部から、タンク本体の上面部より突出しない範囲内で上方へ設けられタンク本体の上面部より下方にてタンク本体内に開口された給油口体とを具備し、
タンク本体の上面部と給油口設置面部との間に、燃料押出し用の圧縮気体を供給するのに必要な気体層を確保する落差が設けられ、
凹部は、タンク本体の車両前進側の端部においてタンク本体の上面部から車両前進側の側面部にわたって切欠形成された
ことを特徴とする油圧ショベルの下部走行体。
Priority Applications (1)
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JP2002359363A JP3968008B2 (ja) | 2002-12-11 | 2002-12-11 | 油圧ショベルの下部走行体 |
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Family Applications (1)
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