JP3967999B2 - フリップチップ型icの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板へのフェースダウンボンディングに用いられるフリップチップ型ICの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、回路パターンを有した回路基板の上面に、IC(Integrated Circuit)をフェースダウンボンディングすること、即ち、ICの集積回路が形成された面を回路基板と対向させた状態でICを回路基板に実装することが行われている。
【0003】
かかるフェースダウンボンディングに用いられるICはフリップチップ型ICと呼ばれ、その端子を回路基板上の回路パターンに対し半田を介して接続させるようにしたものが一般的である。
【0004】
このような従来のフリップチップ型ICとしては、例えば、図5に示すごとく、集積回路が設けられている半導体基板21の上面に、ニッケル等から成る複数個のバリアメタル層22を、またバリアメタル層22の非形成領域に窒化珪素等から成るパッシベーション層23を夫々被着させるとともに、バリアメタル層22上に略球状の半田バンプ24を形成した構造のものが知られており、かかるフリップチップ型ICを回路基板上に実装する場合は、フリップチップ型ICの半田バンプ24を、対応する回路基板上の回路パターンと対向するようにして、フリップチップ型ICを回路基板上に載置させ、しかる後、半田バンプ24を高温でリフローさせることによってフリップチップ型ICのバリアメタル層22が回路基板上の回路パターンに半田接合される。
【0005】
そして上述のフリップチップ型ICは、通常複数個の区画に区分された半導体ウェハを、隣接する区画間に形成された溝25に沿ってダイシングすることで一度に複数個のフリップチップ型ICを製造する‘複数個取り’の手法により製作されている。
【0006】
この‘複数個取り’の手法を図6を用いて説明する。
(1)まず図6(A)に示すごとく、半導体ウェハ21Aの上面を複数個の区画に格子状に区分するとともに、これら各区画内に半導体素子(図示せず)、回路パターン(図示せず)を高密度に集積させて形成する。
【0007】
(2)次に図6(B)に示すごとく、前記パッシベーション層23を半導体ウェハ21Aの上面全体に被着させるとともに、これを従来周知のフォトリソグラフィー及びエッチング技術を採用し、所定パターンに加工することによって、バリアメタル層22の形成領域に開口が、隣接する区画間の境界に格子状を成す溝25が夫々形成される。
【0008】
(3)次に図6(C)に示すごとく、上述したパッシベーション層23の開口内に、半導体ウェハ21A側から、例えば亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)及び金(Au)を順次積層させた3層構造を有するバリアメタル層22を従来周知の無電解めっき等を採用し、全体が略円柱状を成すように形成される。
【0009】
(4)次に図6(D)に示すごとく、複数個のバリアメタル層22が形成された半導体ウェハ21A上に、開口面積が各々等しい複数個の貫通孔を有する孔版26を、その貫通孔が前記バリアメタル層22上に配されるように位置合わせするとともに、前記孔版26上に半田ペースト24’を載置させる。
【0010】
(5)次に図6(E)に示すごとく、スキージの刃先を孔版26に対して押付けながら、所定の方向に移動させることにより前記貫通孔を介してバリアメタル層22上に半田ペースト24’を印刷・塗布する。
【0011】
(6)次に図6(F)に示すごとく、バリアメタル層22上に塗布された半田ペースト24’をリフローすることによって半田ペースト24’を球状に変形させてバリアメタル層22上に半田バンプ24を形成する。
【0012】
(7)最後に、半導体ウェハ21Aを溝25に沿ってダイシングし、半導体ウェハ21Aを区画毎に分割することによって複数個のフリップチップ型ICが同時に得られる。
【0013】
尚、上述した半導体ウェハ21A上の溝25は半導体ウェハ21Aのダイシング時、パッシベーション層にチッピングが生じることを有効に防止するためのものであり、かかる溝25の近傍に複数個のバリアメタル層22のうちの一部が配されているため、半導体ウェハ21A上に孔版26を位置合わせした場合、溝25近傍のバリアメタル層22に対応した貫通孔の直下には溝25が存在することとなる。
【0014】
【特許文献1】
特開平08−31830号公報
【特許文献2】
特開2000−277554号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、直下に溝25が存在する貫通孔Aを介してバリアメタル層22上に半田ペースト24’を塗布した場合、半田ペースト24’の一部が上記溝25の内部に入り込み、該入り込んだ半田ペースト24’の分だけ、余分に半田ペースト24’が塗布されることから、貫通孔Aの方が、その他の貫通孔Bよりも半田ペースト24’の塗布量が多くなる。
【0016】
それ故、塗布された半田ペースト24’をリフローしてバリアメタル層22上に半田バンプ24を形成すると、貫通孔Aに対応するバリアメタル層22上の半田バンプ24が、貫通孔Bに対応したバリアメタル層22上の半田バンプ24よりも大きくなり、半田バンプ24の大きさが不均一になったりする欠点を有していた。
【0017】
半田バンプ24の大きさが不均一になると、半田バンプ24の高さが個々に異なることとなるため、得られたフリップチップ型ICの半田バンプ24をリフローして、フリップチップ型ICのバリアメタル層22と回路基板上の回路パターンとを半田接合させると、半田バンプ24の大きさが小さな箇所で接合強度が不充分となり、フリップチップ型ICに加わる外力や熱応力等によって半田接合部分が破損する不都合を招来する。
【0018】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたものであり、その目的はバリアメタル層上に設けられる半田バンプの大きさを略均一に揃えることが可能なフリップチップ型ICの製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明のフリップチップ型ICの製造方法は、上面が溝によって複数の区画に区分され、各区画の内部に複数個のバリアメタル層を被着して成る半導体ウェハ上に、前記各バリアメタル層に対応した複数個の貫通孔を有する孔版を、一部の貫通孔の直下に前記溝が存在するように配設するとともに、前記孔版上に半田ペーストを載置させ、しかる後、半田ペーストを前記貫通孔を介してバリアメタル層上に印刷・塗布して半田バンプを形成するフリップチップ型ICの製造方法において、前記複数個の貫通孔のうち、直下に前記溝が存在している貫通孔の開口面積を、各貫通孔の内部領域と各貫通孔の直下に存在する空間領域との総和体積が平均総和体積に対して±9%の範囲内となるように、他の貫通孔よりも小さく設定したことを特徴とするものである。
【0020】
本発明のフリップチップ型ICの製造方法は、前記溝は、前記バリアメタル層の非形成領域に被着されるパッシベーション層を隣接する区画間の境界に沿って除去することにより形成されていることを特徴とするものである。
【0021】
本発明のフリップチップ型ICの製造方法は、前記半田ペーストの粘度が150Pa・S〜300Pa・S(25℃)に設定されていることを特徴とするものである。
【0022】
本発明のフリップチップ型ICの製造方法によれば、上面が格子状を成す溝によって複数の区画に区分され、各区画の内部に複数個のバリアメタル層を被着して成る半導体ウェハ上に、前記各バリアメタル層に対応した複数個の貫通孔を有する孔版を、一部の貫通孔の直下に前記溝が存在するように配設するとともに、前記孔版上に半田ペーストを載置させ、しかる後、半田ペーストを前記貫通孔を介してバリアメタル層上に印刷・塗布して半田バンプを形成するフリップチップ型ICの製造方法において、前記複数個の貫通孔のうち、直下に前記溝が存在している貫通孔の開口面積を、各貫通孔の内部領域と、各貫通孔の直下に存在する空間領域との総和体積Vが各貫通孔で略等しくなるように、他の貫通孔よりも小さく設定したことから、貫通孔を介して塗布される半田ペーストの塗布量を各貫通孔で略等しくすることができ、従って半田バンプを所望する大きさに形成することができる上に各半田バンプの大きさが略均一に揃ったフリップチップ型ICを得ることが可能となる。
【0023】
その結果、フリップチップ型ICを回路基板上に搭載した場合、フリップチップ型ICのバリアメタル層と回路基板上の回路パターンとを充分な接合強度で半田接合することができ、信頼性の高いフリップチップ型ICの実装構造体が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかるフリップチップ型ICの製造方法によって製作されたフリップチップ型ICの断面図であり、同図に示すフリップチップ型ICは半導体基板1上に、バリアメタル層2、パッシベーション層3、半田バンプ4等を配設した構造を有している。
【0025】
前記半導体基板1は、例えば単結晶シリコン等のような単結晶状態の半導体材料から成り、その上面には半導体素子(図示せず)やアルミニウム等から成る回路パターン(図示せず)が高密度に形成され、この回路パターン上には複数個のバリアメタル層2が、またバリアメタル層2の非形成領域にはパッシベーション層3が夫々被着・形成されている。
【0026】
前記半導体基板1は、半導体素子や回路パターン、バリアメタル層2、パッシベーション層3等を支持する為の支持母材として機能するものである。
【0027】
尚、半導体ウェハ上には、熱酸化法によってその表面を酸化させることにより形成された酸化珪素からなる絶縁膜(図示せず)等が1.5μm〜4.5μmの厚みに形成されており、その上に設けられる半導体素子や回路パターンを半導体ウェハ1Aより電気的に絶縁する作用を為す。
【0028】
また前記半導体基板1上のバリアメタル層2は、例えば半導体基板1側から亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)及び金(Au)を順次積層させた3層構造を有し、フリップチップ型ICを回路基板上に実装する際、バリアメタル層2上に設けられる半田バンプ4の溶融に伴って回路パターンを形成するアルミニウム等に半田食われが生じるのを有効に防止する作用を為す。
【0029】
一方、前記パッシベーション層3は、半導体基板上面の半導体素子や回路パターンを大気と良好に遮断することで、半導体素子や回路パターンが大気中に含まれている水分等の接触により腐食されるのを有効に防止する為のものであり、例えば窒化珪素(Si3N4)等の封止性に優れた電気絶縁材料により形成され、その厚みは0.5μm〜1.5μmに設定される。
【0030】
そして、先に述べたバリアメタル層2の各上面には略球状の半田バンプ4が個々に形成される。
前記半田バンプ4は、錫(Sn)と銀(Ag)と銅(Cu)とを96.5:3.0:0.5の比率で溶融・固化させた金属接合用の合金であり、フリップチップ型ICを回路基板上に実装する際、炉の中で加熱されることによって溶融し、フリップチップ型ICの回路パターンと回路基板上の回路パターンとを半田接合させる。
【0031】
尚、上述した半田バンプ4やパッシベーション層3の表面には、図示しないロジン系のフラックス等が薄く被着され、このフラックスによって、回路基板に対する半田付けの際、金属表面が酸化膜の存在しない良好な状態に維持される。
【0032】
かくして上述したフリップチップ型ICは、その上面に設けられている多数の半田バンプ4を対応する回路基板上の回路パターンと対向するようにして回路基板上に載置させ、しかる後、半田バンプ4を高温でリフローさせるとともに、該溶融した半田を回路基板上の回路パターン等に半田接合させることによって回路基板上に実装させる。
【0033】
次に上述したフリップチップ型ICの製造方法について、図2、図3及び図4を用いて詳細に説明する。図2は本発明の一実施形態にかかるフリップチップ型ICの製造方法を説明するための各工程の断面図である。図3は図2に示すフリップチップ型ICの製造方法に用いられる半導体ウェハの平面図である。図4は図2に示すフリップチップ型ICの製造方法に用いられる孔版の平面図である。
【0034】
(1)まず図2(A)に示すごとく、半導体ウェハ1Aを準備し、その上面に、半導体素子(図示せず)、回路パターン(図示せず)等を夫々形成する。
【0035】
前記半導体ウェハ1Aは、単結晶シリコンから成る場合、まず従来周知のチョコラルスキー法(引き上げ法)等によって単結晶シリコンのインゴット(塊)を形成し、これを所定厚みにスライスした上、表面を研磨することによって製作される。尚、半導体ウェハ1A上には、熱酸化法によってその表面を酸化させることにより形成された酸化珪素からなる絶縁膜(図示せず)等が1.5μm〜4.5μmの厚みに形成されており、その上に設けられる半導体素子や回路パターンを半導体ウェハ1Aより電気的に絶縁するようにしている。
【0036】
また、半導体ウェハ1Aは、その上面が後述する溝5によって格子状に配された複数個の区画に区分されるようになっており、各区画内に上述した半導体素子、回路パターンが夫々形成される。
【0037】
これらの半導体素子及び回路パターンは従来周知の半導体製造技術、薄膜形成技術、フォトエッチング技術等を採用することによって半導体ウェハ1Aの上面に高密度にパターン形成される。
【0038】
(2)次に図2(B)に示すごとく、パッシベーション層3を半導体ウェハ1Aの上面全体に被着させるとともに、これを所定パターンに加工する。
前記パッシベーション層3は、従来周知の薄膜形成技術、例えばCVD法やスパッタリング法等を採用することにより、窒化珪素等の電気絶縁材料を0.5μm〜1.5μmの厚みに形成される。
【0039】
また前記パッシベーション層3の加工は、従来周知のフォトリソグラフィー及び反応性イオンエッチング(RIE)技術等を採用することによってバリアメタル層2の形成部位と、隣接する区画間の境界に沿った領域とを除去することによって行われ、これによってバリアメタル層2の形成部位に複数個の開口が、隣接する区画間の境界に沿った領域に格子状の溝5が夫々形成される。尚、前記溝5は、5μm〜30μmの幅、2μm〜6μmの深さに形成される。ここで溝5の深さがパッシベーション層3の厚みよりも大きいのは、パッシベーション層3を除去する際、前記パッシベーション層3のみならず、半導体ウェハ1A上に設けられる絶縁膜もエッチングされるからである。
【0040】
(3)次に図2(C)に示すごとく、上述したパッシベーション層3の開口内に、半導体ウェハ1A側から、例えば亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)及び金(Au)を順次積層させた3層構造を有するバリアメタル層2を、従来周知の無電解めっき等を採用することによって、面積が1900μm 2 〜2100μm 2 、高さが1μm〜4μm程度の略円柱状を成すように形成される。尚、このような複数個のバリアメタル層2は、その一部が前記格子状の溝5の近傍(溝5より12μm〜14μm離間した位置)に配置される。
【0041】
(4)次に図2(D)に示すごとく、複数個の貫通孔を有する孔版6を、その一部の貫通孔の直下に前記溝5が存在するように半導体ウェハ1A上の所定位置に位置合わせするとともに、前記孔版6上に半田ペースト4’を載置させる。
【0042】
前記孔版6は、例えば20μm〜100μm程度の厚みを有するニッケル合金やステンレス鋼等により形成されたメタルマスクが好適に用いられ、かかる孔版6にはバリアメタル層2に対応した複数個の貫通孔が設けられている。
【0043】
前記複数個の貫通孔A,Bは、大小2種類の開口面積を有し、小さな貫通孔Aが溝5近傍のバリアメタル層2に、大きな貫通孔Bが溝5より離間したバリアメタル層2に夫々対応するようになっており、孔版6を半導体ウェハ1A上に位置合わせした時、貫通孔Aの直下には、溝5が配された形となる。このとき、貫通孔Aの開口面積は、その他の貫通孔Bに比べて小さく成してあるため、各貫通孔の内部領域V 1 と各貫通孔の直下に存在する空間領域V 2 との総和体積Vが各貫通孔で略等しい状態(平均総和体積に対する各貫通孔の総和体積が±9%の範囲内)となっている。
【0044】
このような貫通孔A,Bを有する孔版6を半導体ウェハ1Aに対して位置合わせをするには、まず半導体ウェハ1Aを孔版印刷機のステージ上に載置・固定し、しかる後、上述の孔版6を個々の貫通孔A,Bが対応するバリアメタル層上に位置するように配設することが行なわれる。
【0045】
尚、孔版6を構成するメタルマスクは、例えばニッケル合金から成る場合、従来周知のアディティブ法を採用することによって貫通孔A,Bとともに高精度に製作される。
【0046】
一方、孔版6上に載置される半田ペースト4’としては、粒径2μm〜12μmの多数の半田粒子にロジン系フラックス及び高沸点有機溶剤等を添加・混合して、所定の粘度(150Pa・S〜300Pa・S(25℃))に調整したものが好適に用いられ、このような粘度に成すことによって、半田ペースト4’の孔版6に対する版離れを良好に維持するとともに、塗布された半田ペースト4'を適度な形状に良好に保持して半田ペースト4’が初期の塗布位置から他の位置へ多量に流れ出すことを有効に防止する作用を為している。
【0047】
(5)次に図2(E)に示すごとく、スキージの刃先を孔版6に対して押付けながら、所定の方向に移動させることにより前記複数個の貫通孔A,Bを介してバリアメタル層2上に半田ペースト4’を印刷・塗布する。
【0048】
このとき、先に述べたように直下に溝5が存在している貫通孔Aの開口面積を、各貫通孔A,Bの内部領域V 1 と、各貫通孔A,Bの直下に存在する空間領域V 2 との総和体積Vが各貫通孔A,Bで略等しくなるように、その他の貫通孔Bよりも小さく設定したことから、各貫通孔A,Bを介して印刷・塗布される半田ペースト4’の塗布量を各貫通孔で略等しくすることができ、バリアメタル層2上に形成される半田バンプ4の大きさが略均一に揃ったフリップチップ型ICを得ることが可能となる。
【0049】
本実施形態においては、例えば貫通孔Bの開口面積を7850μm 2 〜7950μm 2 に設定した場合、貫通孔Aの開口面積を7380μm 2 〜7480μm 2 に設定することが好ましく、これによりバリアメタル層2上に形成される各半田バンプ4の体積を、全半田バンプ4の平均体積に対して±9%の範囲内に成すことができ、また半田バンプ4の高さも、全半田バンプ4の平均高さに対して±3%の範囲内に成すことができる。
【0050】
(6)次に図2(F)に示すごとく、これをリフローすることによって半田ペースト4’を球状に変形させてバリアメタル層2上に半田バンプ4を形成する。上記半田ペースト4’のリフローは、例えば230℃〜260℃の温度で行われ、これによって半田ペースト4’中の有機溶剤が蒸発するとともに半田粒子同士が相互に溶融・結合し、略球状の半田バンプ4が形成される。
【0051】
このとき、(5)の工程でバリアメタル層2上に塗布された半田ペースト4’の量のばらつきが小さく抑えられているため、バリアメタル層2上に形成される半田バンプ4の大きさのばらつきも同様に小さくすることができる。
【0052】
(7)そして最後に、半導体ウェハ1Aを前記溝5に沿ってダイシングする。このダイシングは、例えば回転可能に支持されたダイヤモンドブレードを具備するカッティング装置等を用いて行われ、これにより半導体ウェハ1Aが区画毎に分割されて、複数個のフリップチップ型ICが同時に得られる。
【0053】
このようにして得られたフリップチップ型ICを回路基板上に搭載した場合、フリップチップ型ICのバリアメタル層と回路基板上の回路パターンとを充分な接合強度で半田接合することができ、信頼性の高いフリップチップ型ICの実装構造体が得られる。
【0054】
尚、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
例えば、上述の実施形態においては、孔版6としてメタルマスクを用いるようにしたが、これに代えて、ポリエステル樹脂等で形成された他の孔版を用いても構わない。
【0055】
また上述の実施形態において、前記孔版6に設けられている貫通孔の内面の表面粗さを算術平均粗さ(Ra)で0.05μm〜0.2μm程度に成しておけば、
半田ペースト4’の粘度が330Pa・S(25℃)以上と非常に高い場合であっても、開口面積が小さい貫通孔Aで半田ペースト4’が詰まってしまうような不具合を有効に防止できる。
【0056】
【発明の効果】
本発明のフリップチップ型ICの製造方法によれば、上面が格子状を成す溝によって複数の区画に区分され、各区画の内部に複数個のバリアメタル層を被着して成る半導体ウェハ上に、前記各バリアメタル層に対応した複数個の貫通孔を有する孔版を、一部の貫通孔の直下に前記溝が存在するように配設するとともに、前記孔版上に半田ペーストを載置させ、しかる後、半田ペーストを前記貫通孔を介してバリアメタル層上に印刷・塗布して半田バンプを形成するフリップチップ型ICの製造方法において、前記複数個の貫通孔のうち、直下に前記溝が存在している貫通孔の開口面積を、各貫通孔の内部領域と、各貫通孔の直下に存在する空間領域との総和体積Vが各貫通孔で略等しくなるように、他の貫通孔よりも小さく設定したことから、貫通孔を介して塗布される半田ペーストの塗布量を各貫通孔で略等しくすることができ、従って半田バンプを所望する大きさに形成することができる上に各半田バンプの大きさが略均一に揃ったフリップチップ型ICを得ることが可能となる。
【0057】
その結果、フリップチップ型ICを回路基板上に搭載した場合、フリップチップ型ICのバリアメタル層と回路基板上の回路パターンとを充分な接合強度で半田接合することができ、信頼性の高いフリップチップ型ICの実装構造体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるフリップチップ型ICの製造方法によって製作されたフリップチップ型ICの断面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるフリップチップ型ICの製造方法を説明するための各工程の断面図である。
【図3】図2に示すフリップチップ型ICの製造方法に用いられる半導体ウェハの平面図である。
【図4】図2に示すフリップチップ型ICの製造方法に用いられる孔版の平面図である。
【図5】従来のフリップチップ型ICの製造方法によって製作したフリップチップ型ICの断面図である。
【図6】従来のフリップチップ型ICの製造方法を説明するための各工程の断面図である。
【符号の説明】
1・・・半導体基板
1A・・・半導体ウェハ
2・・・バリアメタル層
3・・・パッシベーション層
4・・・半田バンプ
4’・・・半田ペースト
5・・・溝
6・・・孔版
A・・・直下に溝が存在する貫通孔
B・・・直下に溝が存在しない貫通孔
Claims (3)
- 上面が溝によって複数の区画に区分され、各区画の内部に複数個のバリアメタル層を被着して成る半導体ウェハ上に、前記各バリアメタル層に対応した複数個の貫通孔を有する孔版を、一部の貫通孔の直下に前記溝が存在するように配設するとともに、前記孔版上に半田ペーストを載置させ、しかる後、半田ペーストを前記貫通孔を介してバリアメタル層上に印刷・塗布して半田バンプを形成するフリップチップ型ICの製造方法において、
前記複数個の貫通孔のうち、直下に前記溝が存在している貫通孔の開口面積を、各貫通孔の内部領域と各貫通孔の直下に存在する空間領域との総和体積が平均総和体積に対して±9%の範囲内となるように、他の貫通孔よりも小さく設定したことを特徴とするフリップチップ型ICの製造方法。 - 前記溝は、前記バリアメタル層の非形成領域に被着されるパッシベーション層を隣接する区画間の境界に沿って除去することにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ型ICの製造方法。
- 前記半田ペーストの粘度が150Pa・S〜300Pa・S(25℃)に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフリップチップ型ICの製造方法。
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