JP3967990B2 - 送受信制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機をはじめとする移動体通信機等に用いられ、送信信号と受信信号を同時もしくは高速で切り替えながら送受信を行う送受信制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、携帯電話機をはじめとする移動体通信機等において、送信信号と受信信号の送受信を行うフロントエンドモジュールとして送受信制御装置が用いられている。
【0003】
このような従来の送受信制御装置としては、例えば図6に示すようにセラミック等の誘電体層を積層して成る多層基板21の内部に、一端側で外部の送信回路に接続され、他端側で外部のアンテナに接続される送信信号ラインと、一端側で外部の受信回路に接続され、他端側で外部のアンテナに接続される受信信号ラインとを具備した構造のものが知られており、かかる送受信制御装置は、前記送信信号ラインと前記受信信号ラインと複数の回路素子で構成され送信信号及び受信信号の切り替えを制御する制御回路によって、送信信号及び受信信号の送受信を行うことによって送受信制御装置として機能するようになっている。
【0004】
尚、多層基板21の一主面には、所定の送信信号及び受信信号を通過させる制御回路を構成する回路素子22として、送信信号ライン及び受信信号ラインに電気的に接続されている抵抗、コンデンサ、半導体素子、弾性表面波素子等が実装されており、多層基板21の上部には上述の回路素子22を被覆するようにしてSUS等の金属からなるシールドケース23が取着されている。このシールドケース23は、送受信制御装置の使用時にグランド電位に保持されるようになっており、これによって外部からのノイズを遮蔽するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−352270号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の送受信制御装置においては、送信信号ラインと受信信号ラインとが同一基板内に混在した状態で形成されており、送信信号ラインと受信信号ラインとの近接部分が存在する。このため、一方の信号ラインに電気信号を流すと、両ラインの近接部分において他方の信号ラインに電圧が誘起され、これがノイズとなって入り込むと、ノイズと送信信号または受信信号が干渉を起こすことによって送受信信号のアイソレーション特性が劣化するという不都合があった。例えば送受信制御装置を携帯電話機のフロントエンドモジュールとして用いた場合には、先に述べたノイズの影響によって通話品質が大幅に低下するという欠点を有していた。
【0007】
また、上述した従来の送受信制御装置においては、多層基板21にシールドケース23を取着・固定させる場合、例えば多層基板21の側面に半円状の切り欠き24を形成し、またシールドケース23の外周部には接合脚部25を形成しておき、この接合脚部25をきり欠き24内に挿入して半田接合する工程が必要となる。しかし、近年の送受信制御装置の小型化に伴って、前記切り欠き24の開口部幅が狭くなってきており、そこに細長い接合脚部25を挿入しようとすると、接合脚部が切り欠きの側面に当たって屈曲しやすく、送受信制御装置の組立て作業が煩雑化して、生産性が低下するという欠点も有していた。
【0008】
更に、上述した従来の送受信制御装置においては、回路素子22として弾性表面波素子や半導体素子が用いられている場合、これらの回路素子22は大気中の湿分、酸素等によって腐食し易く、その特性が変化してしまうため、気密封止しておく必要がある。ところが、回路素子22を気密封止するには、多層基板21の上面に凹部26を設けて、回路素子22を収容した上、凹部26の開口部を蓋体(図示せず)で気密的に塞いだり封止樹脂(図示せず)で被覆する等して回路素子22と大気とを遮断しなければならず、その分、製造工程がより複雑になり、生産性の低下を招くことになる。
【0009】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたものであり、その目的は、送信信号と受信信号間のアイソレーション特性を良好に維持するとともに、生産性を向上させることができる送受信制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の送受信制御装置は、一端側で外部の送信回路に接続され、他端側で外部のアンテナに接続される送信信号ラインと、一端側で外部の受信回路に接続され、他端側で前記外部のアンテナに接続される受信信号ラインと、複数の回路素子で構成され且つ送信信号及び受信信号の切り替えを制御する制御回路とを具備する送受信制御装置において、前記送信信号ラインを送信用多層基板に、前記受信信号ラインを受信用多層基板に設け、且つ各多層基板の一主面上に前記送信信号ラインもしくは受信信号ラインに電気的に接続される回路素子を実装させるとともに、前記送信用多層基板と前記受信用多層基板とを一主面同士が対向するようにして間に前記回路素子を囲撓する枠体を介し、一体的に取着させたことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の送受信制御装置は、前記送信用多層基板及び前記受信用多層基板の少なくとも一方に、前記送信信号ラインと前記受信信号ラインとを隔てる第1グランド導体層が形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
更に、本発明の送受信制御装置は、前記送信用多層基板及び前記受信用多層基板に、前記送信信号ライン及び前記受信信号ラインを間に挟んで対向配置する一対の第2グランド導体層が形成されていることを特徴とするものである。
また更に、本発明の送受信制御装置は、前記枠体の外側面に第3グランド導体層が被着されていることを特徴とするものである。
【0013】
更にまた、本発明の送受信制御装置は、前記受信用多層基板の一主面に前記回路素子として半導体素子及び/又は弾性表面波素子が実装されていることを特徴とするものである。
【0014】
本発明の送受信制御装置によれば、送信信号ラインは送信用多層基板に、受信信号ラインは受信用多層基板に形成され、各多層基板が枠体を介して一体的に取着された構造を成している。これにより、送信用多層基板と受信用多層基板との間には枠体の厚みに相当する間隔をもった空間が形成されるため、この空間によって送信信号と受信信号との干渉を有効に防止することができる。その結果、送信信号と受信信号間のアイソレーション特性を良好に維持することが可能となり、この送受信制御装置を携帯電話機のフロントエンドモジュールとして用いる場合には携帯電話機の通話品質を大幅に向上させることができる。
【0015】
また、本発明の送受信制御装置によれば、送信用多層基板及び受信用多層基板の少なくとも一方に、送信信号ラインと受信信号ラインとを隔てる第1グランド導体層を形成することにより、送信信号ラインと受信信号ラインとが第1グランド導体層によって電磁遮蔽されることから、上述した送信信号と受信信号との干渉をより有効に防止することができるようになる。
【0016】
更に、本発明の送受信制御装置によれば、送信用多層基板及び受信用多層基板に、送信信号ライン及び受信信号ラインを間に挟んで対向配置する一対の第2グランド導体層を形成するとともに、枠体の外側面に第3グランド導体層を被着させることにより、外部からのノイズも第2グランド導体層及び第3グランド導体層によって有効に遮蔽することが可能となる。従って、送受信制御装置を小型化する場合であっても、シールドケースの細長い接合脚部を開口部の幅が狭い切り欠き内に挿入するといった煩雑な組立て作業を行うことなくノイズ遮蔽がより確実に成されるようになり、送受信制御装置の生産性を向上させることができる。
【0017】
また更に、本発明の送受信制御装置によれば、送信用多層基板と受信用多層基板との間には密閉された空間が形成されていることから、この空間内に制御回路を構成する回路素子、例えば弾性表面波素子や半導体素子を実装させることができ、従来のように多層基板上に凹部を形成して蓋体あるいは封止樹脂で被覆するといった煩雑な製造プロセス伴うことなく回路素子を良好に気密封止することができ、これによっても送受信制御装置の生産性を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1は本発明の一実施形態に係る送受信制御装置の断面図、図2は図1の送受信制御装置の分解斜視図、図3は図1の送受信制御装置の回路図であり、同図1に示す送受信制御装置10は、送信用多層基板1と受信用多層基板2とを枠体3を介して一主面同士が対向するようにして一体的に取着させている。尚、各多層基板の一主面上に回路素子4が実装されており送信用多層基板1、受信用多層基板2、枠体3で囲まれた空間に回路素子4が配置されることになる。
【0020】
尚、本実施例では、送信信号と受信信号の切り替えを行うために制御回路を具備し、その制御回路を構成するスイッチングトランジスタが内蔵された半導体素子4cを用い、それを受信用多層基板2に実装させた場合について説明する。
【0021】
前記送信用多層基板1及び受信用多層基板2は、その各々が複数個の誘電体層を積層してなる略矩形状の積層体から成り、送信用多層基板1には送信信号ラインが、また受信用多層基板2には受信信号ライン、送信信号ラインの一部、後述する共通信号ライン及び第1グランド導体層5が設けられている。また、送信用多層基板1及び受信用多層基板2の一主面には、送信信号と受信信号の切り替え制御を行う制御回路を構成する回路素子4が実装されている。
【0022】
上述した送信信号ラインは、例えば送信用多層基板1の内部に形成された配線導体6の一部で構成され、また受信信号ラインは、例えば受信用多層基板2の内部に形成した配線導体6の一部で構成されている。以下、送信信号ラインを6a、受信信号ラインを6b、共通信号ラインを6cと付し、符号6は各信号ライン全体を含む配線導体を指すものとする。これらの送信信号ライン6a、受信信号ライン6b、共通信号ライン6c、第1グランド導体層5、回路素子4等によって所定回路を構成している。また、受信用多層基板2の底面には、送信信号ライン6aを外部の送信回路に、受信信号ライン6bを外部の受信回路に、共通信号ライン6cを外部のアンテナに電気的に接続させるための電極パッド7が設けられている。
【0023】
このような送信用多層基板1及び受信用多層基板2の誘電体層は例えば誘電体セラミックと低融点ガラスとの複合材料であるガラスセラミック等により形成されており、個々の誘電体層の厚みは例えば50μm〜300μmに設定される。
【0024】
尚、前記送信用多層基板1及び受信用多層基板2は、誘電体層がガラスセラミックから成る場合、ガラス原料粉末、セラミック原料粉末及び有機バインダの混合物に適当な有機溶剤等を添加・混合して得たグリーンシートを複数層積層した上、これをプレス成形し、しかる後、この積層体を高温で焼成し、外形加工することによって製作される。
【0025】
上述したガラス原料粉末としては、コージュライト、ムライト、アノーサイド、セルジアン、スピネル、ガーナイト、ウイレマイトやその置換誘導体の結晶やスピネル構造の結晶層を析出するガラス材料等が用いられ、セラミック原料粉末としては、MgTiO3、CaTiO3、BaTiO3、TiO3等の誘電体セラミック材料等が用いられる。
【0026】
また、前記送信用多層基板1に形成される送信信号ライン6aは、その一端部が外部の送信回路に、他端部が共通信号ライン6cを介して外部のアンテナに接続されるようになっており、外部の送信回路より入力される送信信号を制御回路を介して外部のアンテナに伝播させるための伝播経路である。送信信号ライン6aはその大部分を送信用多層基板1に形成するようにし、制御回路を構成する回路素子4の実装状態や送受信制御装置全体の構成によっては、枠体3及び受信用多層基板2の一部に形成してもよい。このような送信信号ライン6aは送信用多層基板1に形成される配線導体6やこれらの配線導体6同士を相互に接続するビアホール導体8a、枠体3に形成されるビアホール導体8c及び受信用多層基板2の一部に形成された配線導体6等から構成されており、その途中には送信用多層基板1の一主面上に実装される回路素子4aが接続されている。
【0027】
また、前記回路素子4aとしては、例えばコンデンサや抵抗等が用いられ、送信用多層基板1の一主面上で配線導体6と接続する接続パッドに半田等の導電性接着剤を介して接合している。
【0028】
一方、前記受信用多層基板2に形成される受信信号ライン6bは、一端部が外部の受信回路に、他端部が共通信号ライン6cを介して外部のアンテナに接続されるようになっており、外部のアンテナより入力される受信信号を制御回路を介して外部の受信回路に伝播させるための伝播経路である。このような受信信号ライン6bは受信用多層基板2に形成される配線導体6やこれらの配線導体同士を相互に接続するビアホール導体8b等で構成されており、その途中には前述したように受信用多層基板2の一主面上に実装される制御回路を構成する半導体素子4cや他の回路素子4bが接続されている。
【0029】
更に、受信用多層基板2に形成される共通信号ライン6cは、その一端部が外部のアンテナに、他端部が制御回路を構成する回路素子4等を介して送信信号ライン6a及び受信信号ライン6bに接続されている。尚、回路素子4で構成される制御回路は、例えば半導体素子4cに内蔵されたスイッチングトランジスタのスイッチング動作によって、送信信号/受信信号の切り替えを行い、このとき共通信号ライン6cは、半導体素子4cのスイッチが送信信号ライン6a側に接続されているときには送信信号の伝播経路として、半導体素子4cのスイッチが受信信号ライン6b側に接続されているときには受信信号の伝播経路として機能する。このような共通信号ライン6cは、受信用多層基板2に形成される配線導体6やビアホール導体等から構成される。
【0030】
尚、前記回路素子4bとしては、送信用多層基板1の場合と同様にコンデンサや抵抗等が用いられ、受信用多層基板2の一主面上で配線導体6と接続する接続パッドに半田等の導電性接着剤を介して接合している。
【0031】
また、制御回路を構成する半導体素子4cは、図3に示すように送信信号ライン6a−共通信号ライン6c間、受信信号ライン6b−共通信号ライン6c間の接続とを外部からの制御信号に基づいて高速で切り替えるためのスイッチングトランジスタを内蔵しており、例えば、GaAs等の化合物半導体によって構成され、従来周知の半導体製造技術を採用することによって製作される。前記半導体素子4cは、例えば他の回路素子4aや4bと同様に受信用多層基板2の一主面上で配線導体6に接続する接続パッドに半田等の導電性接着剤を介して接合している。
【0032】
更に、上述した受信用多層基板2の一主面と受信信号ライン6bとの間には前記第1グランド導体層5が形成されている。これにより送信信号ライン6aと受信信号ライン6bがこの第1グランド導体層5によって隔てられるために、送受信制御装置10の使用時、第1グランド導体層5をグランド電位に保持することによって、送信信号ライン6aと受信信号ライン6bが第1グランド導体層5で電磁遮蔽され、送信信号と受信信号との干渉を防止することができる。
【0033】
そして、送信用多層基板1と受信用多層基板2の間に介在される枠体3は、例えば送信用多層基板1及び受信用多層基板2と同様のガラスセラミック等から成り、その外形は受信用多層基板1や送信用多層基板2と略等しい形状で、その厚みは回路素子4の中で最も厚みの厚い回路素子よりも厚く形成されている。
【0034】
このような枠体3は送信用多層基板1−受信用多層基板2間のスペーサとして機能し、送信用多層基板1と受信用多層基板2との間には枠体3の厚みに相当する間隔をもち、且つ密閉された空間を形成しているため、この空間によって送信信号ライン6aを伝播する送信信号と受信信号ライン6bを伝播する受信信号との干渉を有効に防止すことができ、送信信号と受信信号のアイソレーション特性を良好に維持することが可能となる。従って、この送受信制御装置10を携帯電話機のフロントエンドモジュールとして用いる場合には携帯電話機の通話品質を大幅に向上させることができる。
【0035】
更に、送信用多層基板1と受信用多層基板2と枠体3とで囲まれた空間は密閉状態にあることから、回路素子4を別途気密封止する工程が不要となり、煩雑な製造プロセスを伴うことなく回路素子4を気密封止することができる。
また、前記枠体3の材質としては如何なる絶縁材料でも用いることができるが、両多層基板と同質の絶縁材料で形成しておけば枠体3と両多層基板の線膨張係数が略等しくなって熱応力等に起因する剥がれ等が有効に防止される。従って、枠体3と両多層基板の材質を同質の絶縁材料で形成しておくことが好ましい。
【0036】
尚、前記枠体3は、ガラスセラミックから成る場合、ガラスの原料粉末、セラミックの原料粉末及び有機バインダの混合物に適当な有機溶剤を添加・混合して得たグリーンシートにパンチングによって中央部を略矩形状に打ち抜き加工し、これをプレス成形し、しかる後この誘電体板を高温で焼成し、外形加工することによって製作され、得られた枠体3の両主面に異方性導電接着フィルム等の接着剤を塗布した上、送信用多層基板1及び受信用多層基板2を、回路素子4が実装されている各多層基板の一主面を対向させた状態で載置させ、しかる後、これらをプレス成形して一体化することにより製品としての送受信制御装置10が完成する。
【0037】
かくして上述の送受信制御装置10は、共通信号ライン6cを外部のアンテナに、送信信号ライン6aを外部の送信回路に、受信信号ライン6bを外部の受信回路にそれぞれ接続するようにして、携帯電話機等の通信機器に組み込まれ、制御回路によって、送信信号ライン6a−共通信号ライン6c間の接続と受信信号ライン6b−共通信号ライン6c間の接続とを切り替えながら送信信号及び受信信号を交互に送受信することができる。
【0038】
尚、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良が可能である。
【0039】
例えば上述の実施形態においては、回路素子4a〜4cは両多層基板1,2に分けられて実装されているが、送信用多層基板1または受信用多層基板2のどちらか一方の基板に、回路素子4a〜4cを実装させるようにしてもかまわない。
【0040】
また、上述の実施形態においては、第1グランド導体層5を受信用多層基板2に形成するようにしたが、これに代えて第1グランド導体層5を送信用多層基板1の送信信号ライン6aと受信信号ライン6bとを隔てる位置に形成してもよい。
【0041】
更に、上述の実施形態においては、送信信号ライン6a−共通信号ライン6c間の接続と受信信号ライン6b−共通信号ライン6c間の接続とを切り替える制御回路として主に半導体素子4cのスイッチングトランジスタを用いるようにしたが、これに代えて、送信信号ライン−共通信号ライン間の接続と受信信号ライン−共通信号ライン間の接続とを切り替える制御回路として図4に示すようなスイッチ回路、即ち、受信信号ラインの途中に接続される伝送線路SL及びダイオードD1や、送信信号ラインの途中に接続されるダイオードD2及び制御信号ライン等で構成されるスイッチ回路を用いるようにしてもよい。このスイッチ回路において、外部制御端子Tからの制御信号が制御信号ラインに入力されるとき(制御信号がハイレベルのとき)は、ダイオードD1、D2に順バイアスが印加されて送信信号ライン−共通信号ライン間がオン状態となり、送信回路からの送信信号が送信信号ラインを伝播して共通信号ラインを介して外部のアンテナに送信される。このとき、伝送線路SLとダイオードD2から成る回路部分のインピーダンスは極大となるため、受信回路側に送信信号は伝播せず、受信信号ライン−共通信号ライン間はオフ状態となる。一方、制御信号が制御信号ラインに入力されないとき(制御信号がローレベルのとき)は、ダイオードD1、D2がオフ状態となり、その結果、受信信号ライン−共通信号ライン間がオン状態となり、外部のアンテナから共通信号ラインを介して伝播してきた受信信号が、受信信号ラインを経由して外部の受信回路へ伝播する。このとき、送信信号ライン−共通信号ライン間はオフ状態にあり、受信信号は送信回路側に伝播しない。
【0042】
また更に、上述の実施形態において、図5に示すように、送信信号ライン6a及び受信信号ライン6bを間に挟んで対向配置する一対の第2グランド導体層51を形成するとともに、枠体の外側面に第3グランド導体層52を被着させるようにしても良い。この場合第2グランド導体層51及び第3グランド導体層52を送受信制御装置の使用時にグランド電位に保持することによって、外部からのノイズを第2グランド導体層51及び第3グランド導体層52によって有効に遮蔽することができ、シールドケースを多層基板に装着させるといった煩雑な作業を行うことなく外部からのノイズ遮蔽をより確実に行うことが可能となる。従って送信信号ライン及び受信信号ラインを間に挟んで対向配置する一対の第2グランド導体層51を形成させるとともに枠体の外側面に第3グランド導体層52を被着させておくことが好ましい。
【0043】
更にまた、上述の実施形態においては、受信用多層基板2を下部に送信用多層基板1を上部に配置させるようにしたが、これに代えて送信用多層基板1を下部に受信用多層基板2上部に配置させるようにしてもかなわない。
【0044】
【発明の効果】
本発明の送受信制御装置によれば、送信信号ラインは送信用多層基板に、受信信号ラインは受信用多層基板に形成され、各多層基板が枠体を介して一体的に取着された構造を成している。これにより、送信用多層基板と受信用多層基板との間には枠体の厚みに相当する間隔をもった空間が形成されるため、この空間によって送信信号と受信信号との干渉を有効に防止することができる。その結果、送信信号と受信信号間のアイソレーション特性を良好に維持することが可能となり、この送受信制御装置を携帯電話機のフロントエンドモジュールとして用いる場合には携帯電話機の通話品質を大幅に向上させることができる。
【0045】
また、本発明の送受信制御装置によれば、送信用多層基板及び受信用多層基板の少なくとも一方に、送信信号ラインと受信信号ラインとを隔てる第1グランド導体層を形成することにより、送信信号ラインと受信信号ラインとが第1グランド導体層によって電磁遮蔽されることから、上述した送信信号と受信信号との干渉をより有効に防止することができるようになる。
【0046】
更に、本発明の送受信制御装置によれば、送信用多層基板及び受信用多層基板に、送信信号ライン及び受信信号ラインを間に挟んで対向配置する一対の第2グランド導体層を形成するとともに、枠体の外側面に第3グランド導体層を被着させることにより、外部からのノイズも第2グランド導体層及び第3グランド導体層によって有効に遮蔽することが可能となる。更に、シールドケースが不要となり、煩雑な組立て作業を行うことなくノイズ遮蔽がより確実に成されるようになり、送受信制御装置の生産性を向上させることができる。
【0047】
また更に、本発明の送受信制御装置によれば、送信用多層基板と受信用多層基板との間には密閉された空間が形成されていることから、回路素子として弾性表面波素子や半導体素子を用いる場合であっても、多層基板上に凹部を形成して蓋体あるいは封止樹脂で被覆するといった煩雑な製造プロセス伴うことなく回路素子を良好に気密封止することができ、これによっても送受信制御装置の生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る送受信制御装置の断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る図1の送受信制御装置の分解斜視図である。
【図3】図1の送受信制御装置の回路図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係る送受信制御装置の回路図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る送受信制御装置の断面図である。
【図6】従来の送受信制御装置の分解斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・送信用多層基板
2・・・・受信用多層基板
3・・・・枠体
4・・・・回路素子
5・・・・第1グランド導体層
6・・・・配線導体
7・・・・電極パッド
10・・・・送受信制御装置

Claims (5)

  1. 一端側で外部の送信回路に接続され他端側で外部のアンテナに接続される送信信号ラインと、一端側で外部の受信回路に接続され他端側で前記外部のアンテナに接続される受信信号ラインと、複数の回路素子で構成され且つ送信信号及び受信信号の切り替えを制御する制御回路とを具備する送受信制御装置において、
    前記送信信号ラインを送信用多層基板に、前記受信信号ラインを受信用多層基板に設け、且つ各多層基板の一主面上に前記送信信号ラインもしくは受信信号ラインに電気的に接続される前記回路素子を実装させるとともに、前記送信用多層基板と前記受信用多層基板とを一主面同士が対向するようにして間に前記回路素子を囲撓する枠体を介し、一体的に取着させたことを特徴とする送受信制御装置。
  2. 前記送信用多層基板及び前記受信用多層基板の少なくとも一方に、前記送信信号ラインと前記受信信号ラインとを隔てる第1グランド導体層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の送受信制御装置。
  3. 前記送信用多層基板及び前記受信用多層基板に、前記送信信号ライン及び前記受信信号ラインを間に挟んで対向配置する一対の第2グランド導体層が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の送受信制御装置。
  4. 前記枠体の外側面に第3グランド導体層が被着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の送受信制御装置。
  5. 前記受信用多層基板の一主面に前記回路素子として半導体素子及び/又は弾性表面波素子が実装されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の送受信制御装置。
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