JP3965225B2 - 救命用検知システムおよび救命用発信装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、地震、台風等による家屋倒壊や土砂崩れ等によって生き埋めにされた人間、ペット等の位置を検知する救命用検知システムに関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
地震、台風等による家屋倒壊や土砂崩れ、雪崩等によって生き埋めになった人が自分の存在を外部の人に知らせるときは、本人が大声を出したり、また近くにある物体を叩いて音を出したりして自分の存在を知らせようとすることが一般的である。また、運良く拡声器、トランシーバー、携帯電話等の手段を持ち合わせているときにはそれらを利用して自分の存在を外部の人に知らせることが可能である。
【0003】
大声を出したり近くにある物体を叩いて音を出したりする上記一般的な方法では、体力の消耗が激しく長時間継続して行うことは困難であり、また体力の消耗による死亡率は極めて高いため、災害発生時から短時間で救出活動が始まる場合を除いてはあまり有効でない。
【0004】
また、例え拡声器、トランシーバー、携帯電話等の手段を持ち合わせている場合であっても、災害発生時から短時間以内に自分の存在を外部に知らせることができないと、電池が消耗して使用不能となり、その後は大声を出したり近くにある物体を叩いて音を出したりする方法に頼らざるを得なくなる。
【0005】
拡声器、トランシーバー、携帯電話等の電池の容量を大きくすれば、いざという時に長時間使用が可能になるが、逆に重量が増加して携帯性が悪くなる。また、電池の自然放電により、実際に使用するときに所定の電圧が得られず使用不能となる場合もある。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、以上のような従来の問題点に鑑みて成されたもので、体力の消耗を最小限に留め、自分の存在を外部の人に長時間継続して有効に伝えることが可能な救命用検知システムおよび救命用発信装置を提供することを目的とする。
【0007】
【発明の概要】
本発明の救命用検知システムは、封印を解除することにより電力を発生する化学電池と、この化学電池により発生した電力を用いて遭難信号を発信する発信部とを有する救命用発信装置;該救命用発信装置を一体に設けた指輪:および上記救命用発信装置から発信された上記遭難信号を受信する受信装置;を備えたことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下図示実施形態に基づいて本発明を説明する。図1は、本発明を適用した救命用検知システム10の概略図である。この救命用検知システム10は、少なくとも1つの発信装置(救命用発信装置)20と、この発信装置20から発信される電波をキャッチする受信装置30とからなっている。
【0012】
発信装置20は、発電ユニット21と、安定化ユニット22と、発信ユニット(発信部)23と、信号発信部24とを有している。発電ユニット21は、乾電池やボタン電池等の電源を用いることなく電力を安定化ユニット22に供給する手段であり、例えば、体の一部(指、手、腕、頭、口、足等)を用いて押圧すると(圧力を加えると)電力を発生する圧電材料、体の一部により少なくとも所定の一方向に押圧されたときこの押圧力を回転運動に変換する変換手段、息の流力を利用して発電する発電手段、封印を解除することにより電荷を発生する化学電池のうちの少なくともいずれか一つから構成することができる。
【0013】
上記圧電材料としては水晶、ロッシェル塩、ニオブ酸リチウム、及びチタン酸バリウム等のセラミック材料等がある。圧電材料は、ストレスを加えると、それに比例した電気分極が生じる。この性質、即ち圧電効果(piezoelectric effect)を利用して所要の電力を発生させる。
【0014】
上記の押圧力を回転運動に変換する変換手段としては、例えば、掌を握る、開く、握るの反復運動をギヤやバネを利用して連続回転運動に変換し、この回転運動を誘導発電機を介して電力に変換する発電手段を用いることができる。
【0015】
上記の息の流力を利用して発電する発電手段としては、空気を吸い込む際の流力と吐き出す際の流力のいずれか一方または両方の流力を電力に変換するものである。この発電手段として、例えば、羽根車を息が吹き込まれる流路内に配置し、この羽根車の主軸(回転軸)を誘導発電機の回転軸と接続し、該誘導発電機を高速回転させることで発電する発電手段を用いることができる。
【0016】
上記の化学電池としては、例えば空気電池やボルタ電池を用いることができる。空気電池を用いる場合には、例えば、所定の封印を解除したときに電池内部に減極材としての空気中の酸素が入り込んで化学反応が開始する構成とすればよい。空気電池は、自己放電が少なく小電流長期間放電に適しており、発電手段として好ましい。ボルタ電池を用いる場合には、例えば、所定の封印を解除したときに希硫酸が、互いに対向させた亜鉛板と銅板の対が挿入された容器内に流入して化学反応が開始する構成とすればよい。ボルタ電池も空気電池と同様に自己放電が少なく発電手段として好ましい。
【0017】
安定化ユニット22は、IC駆動が可能であり、発電ユニット21から送られた電力を一定電圧に変換して発信手段に供給するもので、整流器と平滑回路等を有している。上述した各発電手段からの出力は、必要に応じて安定化ユニット22を介して整流、平滑化される。
【0018】
発信ユニット23は、安定化ユニットから供給された電力を利用して所定の無線周波数(例えば電波監理法により、特に遭難信号のために確保されている無線周波数)で遭難信号を発信する発信回路であり、微弱電波を発生するICユニット等から構成することができる。図2に示すCMOSインバータ回路40は、発信ユニット23として用いられる発信回路の一例である。
【0019】
このCMOSインバータ回路40は、水晶発振回路としてよく利用されるCMOSインバータICを使用した方形波発信回路であり、デジタル回路に広く利用されるものである。CMOSインバータ回路40中に用いられる水晶振動子41としては任意の周波数のものが利用可能であり、例えば入手が比較的容易な32KHz〜32MHzの周波数の中から選択することができる。なお、発信ユニット23にCMOSインバータ回路40を2つ以上設ける等により、発信ユニット23に無線周波数の異なる複数の電波で遭難信号を発信させる構成にしてもよい。
【0020】
水晶振動子に電圧を加えたときに得られる電気的な固有振動は、加えた電圧や周囲温度の影響を受けにくく、周波数的に極めて安定した発振出力が得られる。よって、発信ユニット23として水晶発振回路を用いた発信装置20によれば、周波数の安定した遭難信号を発信することができる。また発信ユニット23として、MOS FETを用いたLC発振回路やコルピッツ発振回路、セラミック振動子を用いた回路等の他の発振回路を利用してもよい。
【0021】
信号発信部24は、発信ユニット23に接続された送信用アンテナであり、発信装置20に内蔵する内蔵型や発信装置20外部に設ける外付型のいずれのタイプでもよい。
【0022】
受信装置30は、信号発信部24から発信される上記遭難信号を含む電波を受信する超高感度受信機であり、パラボラアンテナや八木アンテナ等の指向性の強いアンテナ31を介して該電波を受信する。
【0023】
発信装置20は、人命救助の目的で用いられる場合には、常日頃身に付けているものと一体に設けることが好ましい。例えば、イヤリング、ピアス、ブローチ、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、指輪、時計、ベルト、キーホルダー、筆記具、ライター、お守り、靴、鞄、財布、定期入れ、手帳、カード(クレジットカード、キャッシュカード、社員用IDカード、免許証、定期券等を含む)等の装飾品や携帯品に発信装置20を一体に設けることが好ましい。また、発信装置20を、災害用の備品としての懐中電灯に一体に設けることが好ましい。また、発信装置20を自動車、オートバイ、自転車等の常日頃常用する移動手段に一体に設けることが好ましい。
【0024】
また、発信装置20を、近年その普及率が飛躍的に向上したポケットベルや携帯電話(PHSを含む)等の携帯用通信機器に一体に設けることが好ましい。近年、ポケットベルや携帯電話は、在宅中や外出中を問わず常日頃身に付けている携帯品として代表的なものなので、これらに発信装置20を設けることで災害発生時における発信装置20の携帯率を高めることができる。さらにこの構成によれば、ポケットベルや携帯電話に備わったアンテナを信号発信部24(送信用アンテナ)として利用することもできる。
【0025】
また、発信装置20を、カラオケ等で使用されるマイクに一体に設けることが好ましい。近年、カラオケボックスの急増により、カラオケボックスでカラオケを楽しんでいる最中に地震等の災害によってボックス内に閉じ込められたり生き埋めとなる確率は比較的高い。よって、カラオケの最中に地震等の災害によりボックス内に閉じ込められたり生き埋めとなった場合、発信装置20が組み込まれたマイクをカラオケ用マイクとして使用していれば救出される可能性が高くなる。
【0026】
また、発信装置20を笛と一体に設ける構成が好ましい。この構成では、発信装置20の発電ユニット21を上記した息の流力を利用して発電する発電手段により構成し、笛の息が通る流路内部に上記羽根車を設ける構造にすれば、笛を吹いて笛の音を鳴らすと同時に発信装置20により遭難信号を発信することができるため、自分の存在を外部の人に知らせるのに極めて有効である。
【0027】
また発信装置20は、犬等のペットを救助する目的で用いられる場合には、発電ユニット21を上述の化学電池により構成することが好ましく、また装着箇所としては首輪に装着することが好ましい。発信装置20が一体に設けられた首輪をはめたペットは、生き埋めになった際、自身の手足等を使って首輪の所定箇所に設けた封印を解除する。これにより化学反応が開始し、よって発信装置20から遭難信号が発信される。なお、封印を解除する方法、即ち発信装置20をオンにする方法を予めペットに学習させることは必須である。
【0028】
また受信装置30は、各警察署、派出所、消防所、救命センター等に数台ずつ設置し、市街地等では、各商店(例えばコンビニエンスストア)等にも数台ずつ設置し、災害時や緊急時に即座に利用できるシステムとすることが好ましい。
【0029】
[実施例1]
図3および図4は、発信装置20を内蔵したペンダントトップ(救命用発信装置の第1実施例)を示している。このペンダントトップ50は、水密状に形成されたペンダント本体51と、このペンダント本体51の上部に一体に溶接されたリング部52とからなっている。リング部52は、ペンダントトップ50をペンダントとして使用する際にネックレス(図示せず)を通す部分である。ペンダントトップ50の表面51aには、花をイメージする図案51bがプリントされている。この図案51bは、他の図案でも勿論よく、プリントされていなくても勿論よい。
【0030】
ペンダントトップ50の内部には、発信装置20が内蔵されている。この発信装置20の発電ユニット21は、押圧すると電力を発生する圧電材料を用いた発電ユニットとして構成されている。ペンダントトップ50の裏面51bには、金属の薄膜またはゴム材等からなる円形のダイヤフラム53が備わっており、ペンダント本体51内部に向かってこのダイヤフラム53を押し込むと、内部に設けた圧電材料(図示せず)に押圧力が加わり、これによって発電されて発信装置20から遭難信号が発信される。実際にペンダントトップ50を利用して救助を求めようとする人は、ダイヤフラム53を連続的に押し続けながら救助を待てばよい。
【0031】
[実施例2]
図5および図6は、発信装置20を内蔵した笛(救命用発信装置の第2実施例)を示している。この笛60は、内部に略円柱状の空間61を有する主胴部62と、この主胴部62から後方(図5の右方)に延びる胴管部63と、この胴管部63の下部に一体に形成された収納部64とを有している。
【0032】
主胴部62と胴管部63の接続箇所の上面部分には、空気抜け孔65が形成されており、胴管部63の後端部には、口でくわえて息を吹き込む部分である口当部66が形成されている。胴管部63内部には、口当部66後端に形成された吹込口66aから空間61内部を連通する流路67が形成されている。
【0033】
口当部66の付け根部近傍には、回転自在に支持された回転軸68b上に固定された、複数の羽根68aを有する羽根車68が設けられられている。羽根車68の一部は流路67内に位置されており、笛60に息が吹き込まれると流路67内を流動する息の流力により羽根車68は回転軸68bを軸に図5の反時計回り方向に回転する。
【0034】
収納部64内には発信装置20が内蔵されている。この発信装置20の発電ユニット21は、羽根車68の回転軸68bに接続され、該回転軸68bの回転運動を電力に変換する誘導発電機(図示せず)を備えている。この構造によって、吹込口66aから息を吹き込むと、笛60の笛音が鳴ると同時に羽根車68が回転し、よって発信装置20から遭難信号が発信される。実際に笛60を利用して救助を求めようとする人は、笛60を継続的に吹き鳴らしつつ救助を待てばよい。
【0035】
[実施例3]
図7および図8は、発信装置20を内蔵した救命用発信装置(救命用発信装置の第3実施例)を示している。この救命用発信装置70は、断面略矩形の管状本体71を有しており、この本体71の内部には、前後方向(図7の左右方向)に貫通する流路72が形成されている。本体の後端部には口当部73が形成されている。本体の前端部には排出入口74が形成されており、口当部73から息を吹き込んだときは該息は流路72を通ってこの排出入口74から排出され、口当部73から息を吸い込んだときは外気がこの排出入口74から流路72に向かって吸い込まれる。
【0036】
本体71の下部には、内部に発信装置20が設けられた収納部74が一体に形成されており、この収納部64の前部には、実施例2の羽根車68と同様の、回転自在に支持された回転軸68b上に固定された複数の羽根68aを有する羽根車68が設けられられている。羽根車68の一部は流路72内に位置されており、口当部73から息が吹き込まれると息が流路72内を図7の右から左へ流れ、よってこの息の流力により羽根車68は回転軸68bを軸に図7の反時計回り方向に回転する。また逆に、口当部73から息が吸い込まれると、息が流路72内を図7の左から右へ流れ、よってこの息の流力により羽根車68は回転軸68bを軸に図7の時計回り方向に回転する。
【0037】
収納部64内に設けられた発信装置20の発電ユニット21は、回転軸68bに接続され、該回転軸68bの回転運動を電力に変換する誘導発電機(図示せず)を備えている。
【0038】
この構造によって、口当部73から息を吹き込むと羽根車68が一方向に回転し、口当部73から息を吸い込むと羽根車68が他方向に回転する。発電ユニット21は、誘導発電機を介してこれら両方向の回転を電力に変換し、これによって発信装置20から遭難信号が発信される。この救命用発信装置70によれば、口当部73をくわえた状態で単に呼吸を継続しさえすれば羽根車68が両回転方向に交互に回転して遭難信号が発信される。よって実際に救命用発信装置70を利用して救助を求めようとする人は、該救命用発信装置70の口当部73を口にくわえた状態で呼吸をしながら救助を待てばよい。
【0039】
[実施例4]
図9および図10は、発信装置20を内蔵した他の救命用発信装置(救命用発信装置の第4実施例)を示している。この救命用発信装置80は一対の把持レバー81a,81bを備えており、互いの一端部が共通の枢軸82によって軸着されている。この枢軸82にはトーションバネ83のコイル部83aが係合されており、トーションバネ83の各端部は、対応の把持レバー81a,81bに形成された係止部82a,82bにそれぞれ係止されている。図9は、自由状態にあるこのトーションバネ83を示しており、よって一対の把持レバー81a,81bは、自由状態にて図9に示す状態にある。図10は、トーションバネ83のバネ力に抗して一対の把持レバー81a,81bを互いに最も接近させた状態を示している。
【0040】
一方の把持レバー81aには、他方の把持レバー81bに対向する側に、内部に発信装置20を備えた支持ブロック84が固定されている。この支持ブロック84には、枢軸82の軸方向(図9の紙面に対して垂直な方向)と平行に延びる回転軸85が支持されており、この回転軸85上にはピニオン86が固定されている。
【0041】
支持ブロック84内に設けられた発信装置20の発電ユニット21は、回転軸85に接続され、該回転軸85の回転運動を電力に変換する誘導発電機(図示せず)を備えている。
【0042】
他方の把持レバー81bには、一方の把持レバー81aに対向する側に軸着部91が突設されており、この軸着部91には、ピニオン86と歯合するラック90が、枢軸82および回転軸85の各軸方向と平行に延びる枢軸92を介して軸着されている。
【0043】
また把持レバー81bには、軸着部91に近接する位置に係合突起93が固定されている。この係合突起93と、軸着部91に近接する側のラック90の端部との間には、引張バネ94が張設されている。この引張バネ94のバネ力により、ラック90は図9および図10の時計回り方向に枢軸92を軸に常時回転付勢され、よってラック90はピニオン86に弾接して該ピにオン86と常時歯合状態とされている。
【0044】
以上の構成を有する救命用発信装置80を操作するときには、一対の把持レバー81a,81bを一方の掌で把持し、握る、離す(握りを緩める)の動作を繰り返し行う。図10に示す状態が握った時の状態となり、図9に示す状態が離した(握りを緩めた)状態となる。図10に示す状態から握りを緩めると、トーションバネ83のバネ力によって図9に示す状態へ自己復帰する。ピニオン86は、図9に示す自由状態から一対の把持レバー81a,81bを握って図10に示す状態に移行させると同図中の時計回り方向に回転し、図10に示す握った状態から握った手を緩めると図9に示す状態に移行して同図中の反時計回り方向に回転する。よって握る、離すの動作を繰り返えすことにより、ピニオン86は、ラック90によって正逆両方向に交互に回転する。
【0045】
支持ブロック84内に設けられた発信装置20の発電ユニット21は、回転軸85に接続され、該回転軸85の回転運動を電力に変換する誘導発電機(図示せず)を備えている。
【0046】
支持ブロック84内に設けられた発信装置20の発電ユニット21は、上記誘導発電機を介してピニオン86のこれら正逆両方向の回転を電力に変換し、これによって発信装置20から遭難信号が発信される。よって実際に救命用発信装置80を利用して救助を求めようとする人は、握る、離すの動作を継続的に繰り返し行いながら救助を待てばよい。
【0047】
[実施例5]
図11は、発信装置20を内蔵した指輪(救命用発信装置の第5実施例)を示している。この指輪100は、指に嵌めるリング部101と、このリング部101の外周の一部に一体に設けた凸部102とを有している。この凸部102内には、発信装置20が内蔵されている。
【0048】
この発信装置20の発電ユニット21は、凸部102の側部に設けた解除ピン(封印)103を引き抜く(解除する)ことにより電力を発生する化学電池から構成されている。よって、解除ピン103を引き抜くと、化学電池により電力が生成され、よって遭難信号が発信される。実際に指輪102を利用して救助を求めようとする人は、解除ピン103を引き抜いて救助を待てばよい。
【0049】
[実施例6]
図12は、発信装置20を内蔵した携帯電話(救命用発信装置の第6実施例)を示す背面図である。この携帯電話200に内蔵される発信装置20の発電ユニット21は、第1実施例のペンダントトップに設けられた発電ユニット21と同様に、押圧すると電力を発生する圧電材料を用いた発電ユニットとして構成されている。
【0050】
携帯電話200は、本体上部に上方に延びる送受信用のアンテナ210を有しており、本体背面の下部に開閉可能な電池蓋211を有している。本体背面の上部には、金属の薄膜またはゴム材等からなる円形のダイヤフラム212が備わっており、携帯電話200本体内部に向かってこのダイヤフラム212を押し込むと、内部に設けた圧電材料(図示せず)に押圧力が加わり、これによって発電されて発信装置20から遭難信号が発信される。
【0051】
携帯電話200の本体内部に備わった発信装置20の発信ユニット23は、アンテナ210に接続されている。つまりアンテナ210は、携帯電話200の送受信用アンテナと、発信装置20の送信用アンテナとしての信号発信部24の両方を兼ねている。実際に携帯電話200を利用して救助を求めようとする人は、携帯電話200で通話可能であれば119番等をダイヤルして救助を求めればよく、通話不能であればダイヤフラム212を連続的に押し続けながら救助を待てばよい。
【0052】
なお、携帯電話200の内蔵バッテリー(図示せず)の電池残量がある場合、該内蔵バッテリーを発信ユニット23の電源として利用することは可能である。この場合、携帯電話200本体にモード切替釦等を設け、このモード切替釦等を操作することで通常の通話可能状態から救助信号発信状態に切り替え可能な構成とし、救助信号発信状態に切り替えられたときに内蔵バッテリーから発信ユニット23への通電を開始する構成とすれば、内蔵バッテリーの電池残量がある限りダイヤフラム212を連続押下することなく発信装置20から遭難信号が発信される。内蔵バッテリーの電池残量が無くなった後はダイヤフラム212を連続的に押し続ければよい。この構成の場合、内蔵バッテリーの電池残量が少なくなったとき、電池残量が少なくなったことを音や光等で使用者に知らせる機能をもたせることが好ましい。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明の救命用検知システムおよび救命用発信装置によれば、生き埋めになった本人が大声を出したり近くにある物体を叩いて音を出したりして自分の存在を知らせようとする体力の消耗が激しい方法に頼ることなく、体力の消耗を最小限に留め、自分の存在を外部の人に長時間継続して有効に伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した救命用検知システムの概略を示す説明図である。
【図2】図1に示す発信ユニットとして利用可能なCMOSインバータ回路を示す図である。
【図3】救命用発信装置の第1実施例を示す斜視外観図である。
【図4】図3の救命用発信装置を他の角度から視た斜視外観図である。
【図5】救命用発信装置の第2実施例を示す、図6のV-V 線に沿った断面図である。
【図6】図5に示す救命用発信装置の斜視外観図である。
【図7】救命用発信装置の第3実施例示す、図6のV-V 線に沿った断面図である。
【図8】図7の救命用発信装置を他の角度から視た斜視外観図である。
【図9】救命用発信装置の第4実施例を示す、一部断面で示した正面図である。
【図10】図9の救命用発信装置を図9に示す状態とは異なった状態で示す正面図である。
【図11】救命用発信装置の第5実施例を示す正面図である。
【図12】救命用発信装置の第6実施例を示す背面図である。
【符号の説明】
10 救命用検知システム
20 発信装置(救命用発信装置)
21 発電ユニット(発電手段)
22 安定化ユニット
23 発信ユニット(発信部)
24 信号発信部
30 受信装置
40 CMOSインバータ回路
Claims (5)
- 封印を解除することにより電力を発生する化学電池と、この化学電池により発生した電力を用いて遭難信号を発信する発信部とを有する救命用発信装置;
該救命用発信装置を一体に設けた指輪:および
上記救命用発信装置から発信された上記遭難信号を受信する受信装置;を備えたことを特徴とする救命用検知システム。 - 請求項1記載の救命用検知システムにおいて、救命用発信装置は、さらに、上記電力を一定電圧に変換して発信部に供給する安定化装置を備えている救命用検知システム。
- 請求項2記載の救命用検知システムにおいて、安定化装置は、整流器と平滑回路とを有する救命用検知システム。
- 請求項1から3のいずれか1項記載の救命用検知システムにおいて、発信部は、所定の無線周波数の電波で上記遭難信号を発信する救命用検知システム。
- 請求項1から4のいずれか1項記載の救命用検知システムにおいて、発信部は、無線周波数の異なる複数の電波で上記遭難信号を発信する救命用検知システム。
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