JP3964796B2 - 赤目検出および修正方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影時に赤目になってしまった画像の赤目を修正するために、画像中から赤目を検出し、検出した赤目を所定の瞳の色に修正する赤目検出および修正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラでの撮影の際、特に夜間にストロボで人物を正面から撮影すると、瞳孔が真っ赤または金色に写る、いわゆる赤目現象が発生する場合がある。
この赤目現象は、暗い場所で瞳孔が開いた状態の目に対してストロボの光を正面から入射することによって、ストロボの光が正反射され、この状態が画像に写り込むために起こる現象である。赤目現象には、瞳が赤く写る赤目と瞳が金色に写る金目とがある(以後、両方を含めて赤目という。)。
これに対して、赤目の原因となる瞳孔の開きを小さくするべく、撮影前に予備的にストロボを発光させ、その後ストロボ撮影を行うような機能を有するカメラが開発されている。しかし、これでは完全には赤目の発生を防止できず、また、予備発光によって人物の表情が不自然になったり、予備発光を行うための特殊な機構を必要とする等の重大な欠点を有する。
【0003】
そこで、近年、デジタル画像処理によって再生画像において赤目の発生を防ぐ方法が種々提案されている。
赤目を修正する方法、またはその前提として画像中から顔等の主要被写体もしくは赤目の部分を抽出する方法として、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、あるいは特許文献4等に開示されたものがある。
【0004】
上記特許文献1に開示されたものは、抽出要素として色相、彩度、明度から得られる色の値に基づいて山状の分布形状毎に領域分割し、指定された眼の概略部分の画像の特徴量を複数の位置において算出し、得られる特徴量の値に基づいて瞳部分の画像抽出を行い、赤目処理を施すものである。
また、特許文献2に開示されたものは、逆光シーンやストロボ発光シーンのように画像中の人物の顔に相当する領域の濃度が高濃度側または低濃度側に偏倚している場合にも、人物の顔に相当する領域を高精度に判定し、抽出された顔領域を、顔領域またはその一部のみを対象とした赤目補正等の画像処理に利用するものである。
【0005】
また、特許文献3に開示されたものは、処理対象の画像から人物の顔に相当すると推定される顔候補領域を抽出し、顔候補領域を所定数のブロックに分割し、画像の天地方向に沿ったエッジ強度の積算値を各ブロック毎に演算し、各ブロック毎に求めた特徴量を用いることにより、人物の顔の内部構造に基づき、人物の顔に相当する領域を簡易な処理で精度良く抽出するものである。
また、特許文献4に開示されたものは、処理対象画像の画像データに基づき、人物の顔に相当すると推定される顔候補領域を複数抽出し、互いに重複している顔候補領域対について重複度を演算し、他の顔候補領域と重複している顔候補領域の重み点数を所定の条件を満たすように設定し、この重み点数を閾値と比較することにより、画像中の主要部に相当すると推定される領域の誤抽出による影響を低減して、顔候補領域から顔領域を抽出するようにしたものである。
【0006】
しかしながら、前記従来の顔抽出方法あるいは赤目修正方法は、それぞれ所定の対象に対しては、所期の効果を上げてはいたが、例えば、画像の入力にはネガフィルム、ポジフィルムやデジタルカメラ等様々な入力画像の種類(入力種)があり、デジタルカメラからの入力とネガやポジ等のフィルムからの入力に対しては、画像データの処理空間(処理領域)あるいはビット深さによる画像の形式あるいはスキャン条件等が異なっており、統一された処理がなされておらず、処理効率の点で問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−76427号公報
【特許文献2】
特開2000−148980号公報
【特許文献3】
特開2000−137788号公報
【特許文献4】
特開2000−149018号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであり、デジタルカメラやネガポジ等のフィルムといった入力画像の種類(入力種)等の違いによらず、赤目検出、赤目修正処理を統一して行い、処理効率を高めた赤目検出および修正方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、共通化されたソフトウエアおよびハードウエアにおいて、撮影時に赤目が発生した画像から、前記画像の入力種の違いに依存しない統一した処理により赤目を検出し、該検出した赤目を、前記画像の入力種の違いに依存しない統一した処理により所定の瞳の色に修正する赤目検出および修正方法であって、前記画像の種類、前記画像を撮影したカメラ機種、前記画像の画像データの処理空間、前記画像に対して赤目検出および赤目修正の前に行う画像処理、前記画像の形式、およびスキャン条件のうちの少なくとも一つの条件に応じて、統一された赤目検出処理に用いられる、特徴量、閾値、重み、および点数のいずれか1以上のパラメータ、ならびに、前記検出された赤目の、統一された赤目修正処理に用いられる、前記検出された赤目に適用する明度および彩度のいずれか1以上に関するパラメータを変更することを特徴とする赤目検出および修正方法を提供するものである。
【0010】
また、同様に前記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、共通化されたソフトウエアおよびハードウエアにおいて、撮影時に赤目が発生した画像から、前記画像の入力種の違いに依存しない統一した処理により赤目を検出し、該検出した赤目を、前記画像の入力種の違いに依存しない統一した処理により所定の瞳の色に修正する赤目検出および修正方法であって、前記画像の種類、前記画像を撮影したカメラ機種、前記画像の画像データの処理空間、前記画像に対して赤目検出および赤目修正の前に行う画像処理、前記画像の形式、およびスキャン条件のうちの複数の条件の組み合わせに応じて、統一された赤目検出処理に用いられる、特徴量、閾値、重み、および点数のいずれか1以上のパラメータ、ならびに、前記検出された赤目の、統一された赤目修正処理に用いられる、前記検出された赤目に適用する明度および彩度のいずれか1以上に関するパラメータを変更することを特徴とする赤目検出および修正方法を提供するものである。
また、前記特徴量は、前記画像内の指定された処理対象領域の特徴量であり、前記閾値および前記重みは、前記特徴量から画像を領域分割するための閾値および重みであり、前記点数は、分割された領域から赤目領域を選択するための評価値であることが好ましく、前記赤目修正処理において変更されるパラメータは、前記赤目の彩度または明度の変更の度合いの目安を示すパラメータか、あるいは、前記赤目の中心から周縁に向かって放射状の階調パターンを形成したグラデーションパターンを示すパラメータであることが好ましい。
さらに、前記条件は、CCDの形式、および光源の種類を含むことが好ましい。
【0011】
上記各態様において、前記赤目検出処理に用いられるパラメータおよび前記赤目修正処理に用いられるパラメータとして、基準のパラメータを用意しておき、前記変更されるパラメータは、前記条件または前記条件の組み合わせに基づいて前記基準のパラメータから変換して求められたものであるのが好ましい。
または、前記赤目検出処理に用いられるパラメータおよび前記赤目修正処理に用いられるパラメータとして、予め、全ての前記条件の組み合せに対するパラメータを用意しておき、前記変更されるパラメータとしては、前記条件または前記条件の組み合わせに対応するパラメータを選択するのが好ましい。
【0012】
あるいは、使用頻度の高い前記条件および前記条件の組み合わせに対しては、前記赤目検出処理に用いられるパラメータおよび前記赤目修正処理に用いられるパラメータとして、全ての前記条件および前記条件の組み合せに対するパラメータを用意しておき、前記変更されるパラメータとして、前記条件または前記条件の組み合わせに対応するパラメータを選択し、使用頻度の低い前記条件および前記条件の組み合わせに対しては、前記赤目検出処理に用いられるパラメータおよび前記赤目修正処理に用いられるパラメータとして、基準のパラメータを用意しておき、前記変更されるパラメータとして、前記条件に基づいて前記基準のパラメータから変換して求めるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係る赤目検出および修正方法を添付の図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の赤目検出および修正方法を含む画像処理を行うデジタルフォトプリンタの一実施形態の概略を示すブロック図である。
図1に示すデジタルフォトプリンタ(以下、フォトプリンタという)10は、フィルムFに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)12と、このスキャナ12で読み取られた画像データ(画像情報)に対し、本発明に係る赤目検出や赤目修正方法の実施や各種の画像処理並びにフォトプリンタ10全体の操作および制御等を行う画像処理装置14と、この画像処理装置14から出力された画像データに応じて変調した光ビームで感光材料(印画紙)を画像露光し、現像処理して(仕上がり)画像をプリントとして出力する画像記録装置16と、を有する。
また、画像処理装置14には、様々な条件の入力、設定、処理の選択や指示、赤目を修正するための赤目検出や赤目修正方法などの指示等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18bを有する操作系18と、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指示、様々な条件の設定/登録画面等を表示するモニタ20が接続される。
【0015】
スキャナ12は、フィルムF等に撮影された画像を1コマずつ光電的に読み取る装置で、光源22と、可変絞り24と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの面方向で均一にする拡散ボックス26と、フィルムFのキャリア28と、結像レンズユニット30と、R(赤)、G(緑)およびB(青)の各色画像濃度の読取に対応する3ラインCCDセンサを有するイメージセンサ32と、アンプ(増幅器)33と、A/D(アナログ/デジタル)変換器34とを有する。
【0016】
フォトプリンタ10においては、スキャナ12の本体に装着自在な専用のキャリア28が、新写真システム(Advanced Photo System)や135サイズのネガ(あるいはリバーサル)フィルム等のフィルムFの種類やサイズ、ストリップスやスライド等のフィルムの形態等に応じて用意されており、キャリア28の交換によって、各種のフィルムや処理に対応することができる。フィルムに撮影され、プリント作成に供される画像(コマ)は、このキャリア28によって所定の読取位置に搬送される。
また、周知のように、新写真システムのフィルムには、磁気記録媒体が形成され、カートリッジIDやフィルム種等が記録されており、また、撮影時や現像時等に、撮影や現像日時、カメラや現像機の機種等の各種のデータが記録可能である。新写真システムのフィルム(カートリッジ)に対応するキャリア28には、この磁気情報の読取手段が配置されており、フィルムを読取位置に搬送する際に磁気情報を読み取り、これらの各種の情報が画像処理装置14に送られる。
【0017】
このようなスキャナ12において、フィルムFに撮影された画像を読み取る際には、光源22から射出され、可変絞り24および拡散ボックス26によって光量調整された均一な読取光が、キャリア28によって所定の読取位置に位置されたフィルムFに入射して、透過することにより、フィルムFに撮影された画像を担持する投影光を得る。
図示例のキャリア28は、24枚取りの135サイズのフィルムや新写真システムのカートリッジ等の、長尺なフィルムF(ストリップス)に対応するものである。キャリア28は、所定の読取位置にフィルムFを位置しつつ、イメージセンサ32の、例えば、RGBの3ラインCCDセンサの延在方向である主走査方向と直交する副走査方向に、フィルムFの長手方向を一致させて搬送する。フィルムFは、このキャリア28によって読取位置に位置されて副走査方向に搬送されつつ、読取光を入射される。これにより、結果的にフィルムFが主走査方向に延在するスリット(図示省略)によって2次元的にスリット走査され、フィルムFに撮影された各コマの画像が読み取られる。
【0018】
フィルムFの投影光は、結像レンズユニット30によってイメージセンサ32の受光面に結像される。
イメージセンサ32は、例えばR画像の読み取りを行うラインCCDセンサ、G画像の読み取りを行うラインCCDセンサおよびB画像の読み取りを行うラインCCDセンサを有する、いわゆる3ラインのカラーCCDセンサで、各ラインCCDセンサは、前述のように主走査方向に延在している。フィルムFの投影光は、このイメージセンサ32によって、R、GおよびBの3原色に分解されて光電的に読み取られる。
イメージセンサ32から出力されたR、GおよびBの各出力信号は、アンプ33で増幅されて、A/D変換器34に送られ、A/D変換器34において、それぞれ、例えば12bitのRGBデジタル画像データに変換された後、画像処理装置14に出力される。
【0019】
なお、スキャナ12においては、フィルムFに撮影された画像を読み取るに際し、低解像度で読み取るプレスキャン(第1回目の画像読取)と、出力画像の画像データを得るためのファインスキャン(第2回目の画像読取)との2回の画像読取を行う。
ここで、プレスキャンは、スキャナ12が対象とするフィルムFの全ての画像を、イメージセンサ32が飽和することなく読み取れるように、予め設定されたプレスキャン読取条件で行われる。
一方、ファインスキャンは、プレスキャンデータから、その画像(コマ)の最低濃度よりも若干低い濃度でイメージセンサ32が飽和するように、各コマ毎に設定されたファインスキャンの読取条件で行われる。なお、プレスキャンおよびファインスキャン出力画像信号は、解像度および出力画像信号レベルが異なる以外は、基本的に同様な画像データである。
【0020】
なお、フォトプリンタ10に用いられるスキャナ12は、このようなスリット走査読取を行うものに限定されず、1コマのフィルム画像の全面を一度に読み取る面状読取を行うものであってもよい。
この場合には、例えばエリアCCDセンサなどのエリアセンサを用い、光源22とフィルムFとの間にR、GおよびBの各色フィルタの挿入手段を設け、光源22からの射出光の光路に挿入して、色フィルタを透過した読取光をフィルムFの全面に照射して、透過光をエリアCCDセンサに結像させてフィルム全画像を読み取ることを、R、GおよびBの各色フィルタを切り換えて順次行うことで、フィルムFに撮影された画像を3原色に分解して読み取る。
【0021】
なお、画像処理装置14に入力されるカラー画像信号は、このようにフィルムを透過した光を読み取ることによって得られるスキャン画像データに限定されるものではなく、この他にデジタルカメラ70等での撮影によって得られた画像データ、原稿(例えば反射原稿等)をフラットベッド型スキャナ71で読み取ることで得られた画像データ、他のコンピュータで生成され、フレキシブルディスクドライブ72、MOドライブまたはCDドライブ73に記録された画像データ、およびモデム74を介して受信する通信画像データ等(以下これらをファイル画像データと総称する。)を外部から入力するようにしてもよい。
【0022】
図2に、この画像処理装置(以下、処理装置という。)14のブロック図を示す。ここで、処理装置14は、本発明の赤目検出および修正方法を実施する部分であって、スキャナ補正部36、LOG変換器38、プレスキャン(フレーム)メモリ40、ファインスキャン(フレーム)メモリ42、プレスキャンデータ処理部44、各種画像処理を行うファインスキャンデータ処理部46および条件設定部48を有する。
なお、図2は主に画像処理関連の部分を示すものであり、処理装置14には、これ以外にも、処理装置14を含むフォトプリンタ10全体の制御や管理を行うCPU、フォトプリンタ10の作動等に必要な情報を記録するメモリ等が配設され、また、操作系18やモニタ20は、このCPU等(CPUバス)を介して各部分に接続される。
【0023】
スキャナ12から処理装置14に入力されたR、GおよびBの画像信号、例えば12bitのデジタル画像データは、スキャナ補正部36に入力される。
スキャナ補正部36は、スキャナ12のイメージセンサ32の3ラインCCDセンサに起因する、RGBデジタル画像データの画素毎の感度ばらつきや暗電流を補正するためにDCオフセット補正、暗時補正、欠陥画素補正、シェーディング補正等の読取画像データのデータ補正を行うものである。スキャナ補正部36で画素毎の感度ばらつきや暗電流の補正処理等が施されたデジタル画像信号は、LOG変換器38に出力される。
LOG変換器38は、対数変換処理してデジタル画像データを階調変換してデジタル画像濃度データに変換するものであって、例えば、ルックアップテーブル(LUT)を用いて、スキャナ補正部36で補正された12bitのデジタル画像データを、例えば10bit(0〜1023)のデジタル画像濃度データに変換する。
【0024】
LOG変換器38で変換されたデジタル画像濃度データは、プレスキャン画像データであればプレスキャンメモリ40に、ファインスキャン画像データであればファインスキャンメモリ42に、それぞれ記憶(格納)される。
プレスキャンメモリ40は、スキャナ12によるフィルムFのプレスキャンによって得られ、各種のデータ補正および対数変換処理が施されたフィルムFの1コマ全部の低解像度画像濃度データをRGBの各色毎に格納するためのフレームメモリである。プレスキャンメモリ40は、少なくともフィルムFの1コマのRGB3色の画像濃度データを格納できる容量が必要であるが、複数コマ分の画像濃度データを格納できる容量を持つものであってもよいし、1コマ分の容量のメモリを多数備えるものであってもよい。
プレスキャンメモリ40に記憶されたプレスキャン画像データは、プレスキャンデータ処理部44に読み出される。
【0025】
一方、ファインスキャンメモリ42は、スキャナ12によるフィルムFのファインスキャンによって得られ、各種のデータ補正および対数変換処理が施されたフィルムFの1コマ全部の高解像度画像濃度データをRGBの各色毎に格納するためのフレームメモリである。ファインスキャンメモリ42は、少なくともフィルムFの2コマの画像のRGB3色の画像濃度データを格納できる容量を持ち、1コマ分の画像濃度データを書き込んでいる間に、別の1コマ分の画像濃度データを読み出し、ファインスキャンデータ処理部46において様々な画像処理を同時に行うようにするのが好ましいが、1コマ分の画像濃度データを格納できる容量を持ち、1コマずつ処理するためのものであってもよい。また、1コマ分の容量のメモリを多数備え、例えばトグルメモリとして利用できるものであってもよい。
ファインスキャンメモリ42に格納されたファインスキャン画像データは、ファインスキャンデータ処理部46に読み出される。
【0026】
プレスキャンメモリ40に記憶されたプレスキャン画像データに、モニタ20に表示するのに必要な種々の画像処理を施すプレスキャンデータ処理部44は、本発明の赤目検出および赤目修正方法を実施する赤目処理部51を持つ画像処理部50と、画像データ変換部52とを有する。
ここで、画像処理部50は、後述する条件設定部48が設定した画像処理条件に従って、スキャナ12によって読み取られ、プレスキャンメモリ40に格納された画像データに、所望の画質で、後述のモニタ20のCRT表示画面にカラー画像が再生可能なように、ルックアップテーブル(以下、LUTで代表させる)やマトリックス(以下、MTXで代表させる)演算により、色バランス調整、階調補正、明るさ補正、彩度調整(ハイパートーン処理)、ハイパーシャープネス処理、色変換、濃度変換等の所定の画像処理を施すとともに、赤目処理部51によって後述する赤目修正処理を施して、瞳部分が自然な色に修正された所望の表示画質を持つ画像データを生成するためのものである。
【0027】
画像データ変換部52は、画像処理部50によって処理された画像データを、モニタ20の解像度に合わせるために必要に応じて間引いて、同様に、3D(3次元)LUT等を用いて、モニタ20による表示に対応する画像データに変換して、モニタ20に表示させるためのものである。
なお、画像処理部50における処理条件は、後述する条件設定部48で設定される。
【0028】
一方、ファインスキャンメモリ42に格納されたファインスキャン画像データに対し、画像記録装置16からカラープリントとして出力するのに必要な種々の画像処理を実行するファインスキャンデータ処理部46は、本発明の赤目検出法や赤目修正方法を実施する赤目処理部55を持つ画像処理部54と、画像データ変換部56とを有する。
ここで、画像処理部54は、後述する条件設定部48が設定した画像処理条件に従って、スキャナ12によって読み取られファインスキャンメモリ42に格納された画像データに所定の画像処理を施し、カラープリントとして所望の濃度、階調および色調で、カラーペーパー上に画像を再生可能とするものである。このため、画像処理部54は、画像データに対して、LUT、MTX演算器、ローパスフィルタ、加減算器などにより、色バランス調整、階調調整、色調整、濃度調整、彩度調整、電子変倍やシャープネス強調(エッジ強調;鮮鋭化)などの種々の画像処理を施すとともに、詳細は後述するが、赤目処理部55によって赤目となった瞳部分を自然な色に修正し、出力用画像データを生成する。
【0029】
画像データ変換部56は、画像処理部54によって処理された画像データを、例えば3DLUT等の標準階調ルックアップテーブルを用いて、画像記録装置16による画像記録に対応する画像データに変換して、画像記録装置16に供給する。
画像記録装置16は、ファインスキャンデータ処理部46から出力される画像データに基づいて、カラー画像が再現された仕上がりプリントとして出力するためのものである。
【0030】
なお、画像処理部54における処理条件は、条件設定部48で設定される。
条件設定部48は、ファインスキャンデータ処理部46における各種の処理条件を設定する。この条件設定部48は、セットアップ部58、キー補正部60およびパラメータ統合部62を有する。
セットアップ部58は、プレスキャン画像データ等を用いて、ファインスキャンの読取条件を設定してスキャナ12に供給し、また、プレスキャンデータ処理部44およびファインスキャンデータ処理部46の画像処理条件を作成(演算)し、パラメータ統合部62に供給する。
【0031】
具体的には、セットアップ部58は、プレスキャンメモリ40からプレスキャン画像データを読み出し、プレスキャン画像データから、濃度ヒストグラムの作成や、平均濃度、LATD(大面積透過濃度)、ハイライト(最低濃度)、シャドー(最高濃度)等の画像特徴量の算出を行う。算出した画像特徴量から、その画像の最低濃度よりも若干低濃度でイメージセンサ32が飽和するように、ファインスキャンの読取条件、例えば、光源22の光量、可変絞り24の絞り値、イメージセンサ32の蓄積時間等を設定する。
なお、ファインスキャンの読取条件は、プレスキャンの読取条件に対して、イメージセンサの出力レベルに対応する全ての要素を変更してもよく、前記絞り値等のいずれか1つの要素のみを変更するものでもよく、絞り値と蓄積時間等の複数の要素のみを変更するものでもよい。
さらに、セットアップ部58は、濃度ヒストグラムや画像特徴量と、必要に応じて行われるオペレータによる指示等に応じて、前述の色バランス調整や階調調整等の画像処理条件を設定する。画像処理条件は、色および濃度の少なくとも一方を含むのが好ましい。
【0032】
キー補正部60は、キーボード18aや操作系18に設けられたキー(図示せず)によって設定された濃度(明るさ)、色、コントラスト、シャープネス、彩度等の調整量やマウス18bで入力された各種の指示等に応じて、画像処理条件の調整量(例えば、LUTの補正量等)を算出し、パラメータを設定し、パラメータ統合部62に供給するものである。
パラメータ統合部62は、セットアップ部58が設定した画像処理条件を受け取り、供給された画像処理条件を、プレスキャンデータ処理部44の画像処理部50およびファインスキャンデータ処理部46の画像処理部54に設定し、さらに、キー補正部60で算出された調整量に応じて、各部分に設定した画像処理条件を補正(調整)し、あるいは画像処理条件を再設定する。
【0033】
なお、プレスキャンデータ処理部44の画像処理部50およびファインスキャンデータ処理部46の画像処理部54には、それぞれ上述の種々の処理の後に、赤目となった瞳部分を自然な色に修正する赤目処理部51および55が設けられている。
以下に、この赤目修正部51および55による赤目修正処理、すなわち本発明の赤目修正対象領域の検出方法および赤目修正方法について詳細に説明する。
【0034】
図3に、本発明に係る赤目検出および修正方法の概略を示す。図3に示すように、本発明は、赤目が発生した入力画像の種類(入力種)、入力画像を撮影したカメラ機種、入力画像の画像データの処理空間(処理領域)、入力画像に対して赤目検出および赤目修正の前に行う画像処理(前段の画像処理)、入力画像の形式およびスキャン条件等の条件に応じて赤目検出および赤目修正のパラメータを変更することで、これらの様々な入力種、カメラ機種、処理空間、前段の画像処理、画像の形式およびスキャン条件等の条件に対応した赤目検出、赤目修正処理を統一して行うことを可能とするものである。
【0035】
なお、上記入力種等の他に、CCDの形式や光源の種類等によっても、赤目検出および赤目修正のパラメータを変更するようにしてもよい。ここで、CCDの形式としては、ハニカムCCD、あるいはハニカムでない従来型のCCD等があり、これらによってパラメータを変更するのは、これらの形式により、境界(探索範囲)や画素のプロファイル等が異なる可能性があるからである。また、光源の種類としては、例えばLEDやハロゲン等があり、これらによってパラメータを変更するのは、これらの光源の種類によって色味が異なる可能性があるからである。
カメラ機種によって赤目検出および赤目修正のパラメータを変更するのは、カメラによっては、赤目が発生し易いものがあったり、赤目の程度が変わったりするからである。
【0036】
画像処理装置14に入力される入力画像データの種類、形式、処理方法等には様々な種類がある。例えば、入力画像の種類である入力種には、通常の銀塩カメラで撮影されたネガフィルム、あるいはポジフィルムに記録された画像、デジタルカメラ等のデジタル撮像装置によって撮影されたデジタル画像データがある。また、カメラ機種には、一眼レフカメラ、二眼レフカメラ、コンパクトカメラ、レンズ付きフィルム、さらには、各カメラの種類等がある。また、画像データを処理する色空間、すなわち、画像データの処理空間(処理領域)としては、色再現標準規格であるsRGB、あるいは機器固有のプリントデータ(PD)等がある。
また、前述したように赤目検出および赤目修正処理の前に行う前段の画像処理としては、例えば軟調、硬調等の階調処理その他がある。その他、画像の形式としては、フォーマットやbit数等、スキャン条件としては、画素ずらし回数や統合等がある。
後述するように、本発明は、これらの条件あるいはこれらの条件の組み合わせに応じて赤目検出、および赤目修正のパラメータを変更するものである。
【0037】
入力された画像データは、画像処理部50、54で前段の画像処理が施された後、赤目処理部51、55において、赤目検出処理および赤目修正処理が行われる。
赤目検出の方法には、指定された領域内から赤目を検出する方法、顔から赤目を検出する方法、あるいは画像全体から赤目を検出方法する等がある。赤目検出は、自動で行ってもよいし、オペレータが手動でキー補正部60から指定して行ってもよい。また、赤目検出、赤目修正のためのパラメータを、入力種、カメラ機種、処理空間、前段の画像処理、画像の形式およびスキャン条件等の条件に応じてオペレータがキー補正部60から変更、設定するようにしてもよい。このとき、これら入力種、カメラ機種、処理空間、前段の画像処理、画像の形式およびスキャン条件等の条件のうちいくつかを組み合わせて、その組み合わせに応じてパラメータを変更するようにしてもよい。
【0038】
赤目を検出する際の赤目領域を指定する方法にも、次のように色々な方法がある。例えば、両目と両目の周辺領域を含む領域を、マウス18bやキーボード18a等により矩形の枠で囲んで、枠内の領域を指定する方法がある。この場合、枠は矩形状に限らず楕円形状等他の形状としてもよい。また、両目の瞳の中心部をマウス18bやキーボード18aにより指定して、両目と両目の周辺領域を含む領域を指定する方法がある。また、両目でなく、一つの目の周辺領域を含む領域を矩形状あるいは楕円形状の枠で囲んで指定してもよい。また、目の中心部と目全体を含むように形成する枠の位置とを指定して、中心部に対する枠の位置から統計的に得られる比率に基づいて一つの目を含む枠を自動的に形成するように設定して、この枠内の領域を赤目修正処理の処理対象領域として指定してもよいし、あるいは、目の中心部または目の周辺部との一方を一カ所指定することにより、目全体を含むデフォルトサイズの枠を自動的に形成するように設定してこの枠内の領域を指定するようにしてもよい。
さらに、目を含む目の周辺の領域をマウス18bやキーボード18a等により手書きの要領で囲みこんで形成した枠内の領域を指定するようにしてもよい。
【0039】
次に、上記のいずれかの方法により指定された赤目修正処理の処理対象領域の特徴量を算出する。算出する特徴量は特に限定はされないが、ここでは抽出要素として色相、彩度、明度から得られる色の値を選択し、瞳部分の画像を一括して切り出せるような特徴量を選択する。この特徴量をグラフ化すると、画像を構成する白目部分、瞳部分、肌部分等の要素の領域ごとに山状波形を有するものとなる。特徴量の選択にもよるが、例えば、キャッチライトを含む赤目領域が山を形成し、白目部分や肌部分との間では虹彩部分が谷間となり、領域分割の境界となる。
【0040】
このようにして分割した領域について、それぞれ形状、他の領域との配置関係(位置)、面積比率、濃度、平均色味の各々についてチェックし、瞳部分の特徴を最も有するものを赤目領域として選択することにより、赤目検出を行う。
このとき、一つの目の画像の中で2つ以上の領域が赤目領域として選択された場合は、形状、他の領域との配置関係、面積比率、濃度、平均色味の各々について評価し、最も評価の高い領域を赤目領域として選択する。
評価の方法としては様々な方法が考えられる。例えば、各分割領域ごとに、円形度が大きいほど点数が高くなる第1の点数を求め、最も点数の高いものを瞳部分の特徴を最も有するもの、すなわち、赤目領域とする方法がある。また、各分割領域ごとに、重心の位置と指定領域の中心位置との間の距離を算出して、距離が短いほど点数が大となる第2の点数を求め、最も点数の高いものを瞳部分の特徴を最も有するもの、すなわち、赤目領域とする方法がある。
【0041】
さらに、各分割領域毎に、分割領域の面積と指定領域の面積との比率を求め、得られた比率が予め求めた瞳の面積と指定領域の面積との比率の範囲等の所定範囲から外れる程点数が小さくなる第3の点数を求め、最も点数の高いものを瞳部分の特徴を最も有するもの、すなわち、赤目領域とする方法がある。
また、色相、彩度、明度のうちのいずれか1つ以上における平均値、最大値、最小値、コントラスト、ヒストグラム形状のうちのいずれか1つ以上を用い、予め測定されている統計的な色調不良領域情報との比較より、色調不良領域の特徴に近い特徴を有するものほど点数が高くなる第4の点数を求め、最も点数の高いものを瞳部分の特徴を最も有するもの、すなわち赤目領域とする方法がある。
さらには、予め指定された瞳の中心位置と両目の間隔とに応じて求められ、瞳の中心から外れる程点数が小さくなる第5の点数を求め、最も点数の高いものを瞳部分の特徴を最も有するもの、すなわち赤目領域とする方法がある。
なお、点数の高い順に重い重みをつけた加重平均を取ることによって、より一層点数の高いものは高く、低いものは低くなるので、点数差が広がり瞳部分の特徴を最も有するものを明確に区別できる。
【0042】
ここで、赤目を検出する際に用いられる特徴量、およびこの特徴量から画像を領域分割する際の閾値や重み、分割領域から赤目領域を選択する際の点数等いくつかのパラメータがあるが、これらの閾値、重みあるいは特徴量等のパラメータは、入力種、色空間、処理領域、前段の画像処理、画像の形式あるいはスキャン条件等の条件によって異なるため、本発明では、これらを入力種、カメラ機種、処理空間、前段の画像処理、画像の形式、スキャン条件等の条件に応じて変更するようにすることで、より正確に赤目領域を検出することができるようにする。例えば、閾値や特徴量等は、8bit画像と10bit画像等のbit深さによる画像の形式の違いによって異なっているため、この形式に応じてパラメータを変更する。なお、この場合、重みは同じである。
また、このとき、入力種、カメラ機種、処理空間、前段の画像処理、画像の形式、スキャン条件等の条件のうちいずれかを単独で用いるのではなく、これらのうちいくつかの条件を組み合わせて、その組み合わせに応じて前記パラメータを変更するようにしてもよい。
なお、この赤目検出、赤目修正のためのパラメータの変更(設定)は、条件設定部48において行われる。
【0043】
条件設定部48において行われるパラメータの変更(設定)は、予め、パラメータとして、基準のパラメータ、例えば、基準となる標準用パラメータを用意しておき、入力種、カメラ機種、処理空間、前段の画像処理、画像の形式、スキャン条件等の条件またはこれらの条件の組み合わせに基づいて、基準のパラメータを変換して求めることによって行っても良い。この場合、基準パラメータを変換するための変換関係(変換式や変換量)は、上述した各条件あるいはこれらの条件の組み合わせ毎に設定されている。
【0044】
例えば、図4(a)に示すように、処理空間(画像データを処理するための色空間)がパラメータ変更のための条件である場合、基準のパラメータをsRGB色空間で設定しておき、処理したい色空間が機器固有のプリントデータ(PD)の色空間である場合、sRGB色空間で設定された基準のパラメータをsRGB色空間からPD色空間に変換して、PD色空間におけるパラメータに変更するようにしても良い。
ここで、基準のパラメータのsRGB色空間からPD色空間への変換、すなわち処理空間の変換処理は、種々の公知の色空間変換処理を適用でき、例えば、ルックアップテーブル(LUT)処理またはマトリックス(MTX)処理などによる公知の色空間変換処理によって行うことができる。従って、この場合には、各色空間毎に変換LUTまたは変換MTXが用意されている。
【0045】
また、図4(b)に示すように、前段の画像処理がパラメータ変更のための条件であり、前段の画像処理が階調処理である場合、基準のパラメータを標準階調で設定しておき、処理したい階調処理が硬調である場合、標準階調で設定されたた基準のパラメータを標準階調から硬調に変換して、硬調におけるパラメータに変更するようにしても良い。
ここでも、基準のパラメータの標準階調から硬調への変換は、すなわち階調の変換処理(標準階調、硬調、軟調間の変換処理)は、種々の公知の階調の変換処理を適用でき、例えばルックアップテーブル(LUT)処理またはマトリックス(MTX)処理などによる公知の階調の変換処理によって行うことができる。この場合にも、各階調毎に変換LUTまたは変換MTXが用意されている。
【0046】
また、条件設定部48において行われるパラメータの変更(設定)は、上述した例に限定されず、予め、パラメータとして、入力種、カメラ機種、処理空間、前段の画像処理、画像の形式、スキャン条件等の全ての条件の組み合せに対するパラメータを用意しておき、これらの条件またはこれらの条件の組み合わせに対応するパラメータを選択することによって行っても良い。
【0047】
例えば、図4(c)に示すように、処理空間(画像データを処理するための色空間)がパラメータ変更のための条件である場合、予め、sRGB色空間で設定されたパラメータおよび機器固有のプリントデータ(PD)の色空間で設定されたパラメータ等を全て用意しておき、用意されたパラメータの中から、処理したい色空間がsRGB色空間であるかPD色空間であるかによって、該当するパラメータを選択することで、パラメータに変更するようにしても良い。
また、図4(d)に示すように、前段の画像処理がパラメータ変更のための条件であり、前段の画像処理が階調処理である場合、予め、標準階調で設定されたパラメータ、硬調で設定されたパラメータおよび軟調で設定されたパラメータ等を全て用意しておき、用意されたパラメータの中から、処理したい階調処理が標準階調か硬調か軟調かによって、該当するいずれかのパラメータを選択することで、パラメータに変更するようにしても良い。
【0048】
また、条件設定部48において行われるパラメータの変更(設定)として、上述した基準のパラメータを用意する方法および全てのパラメータを用意する方法を併用しても良い。例えば、入力種、カメラ機種、処理空間、前段の画像処理、画像の形式、スキャン条件等の条件またはこれらの条件の組み合わせのうち、使用頻度の高い条件および条件の組み合わせに対しては、全てのパラメータを用意する方法を適用し、使用頻度の低い条件および条件の組み合わせに対しては、基準となる標準用パラメータを用意する方法を適用しても良い。
【0049】
次に、検出された赤目を修正する処理を行う。例えば、元来が黒目の場合であれば、目の領域の彩度を低下させ、無彩色に近づけることにより黒目に修正し、また例えば青目の場合には、予め所望の青色の色相を指定、格納しておき、色相変換を行うことによって青目に修正することができる。
【0050】
ここでは、上のようにして選択された赤目領域の画素に対し、赤目領域の画素の中で最小明度の画素に基づき、すべての画素の明度を最小明度の画素の明度と同じまたは近づくように補正する。
また、彩度についても上記明度の修正方法と同様に最小彩度の画素の彩度に合わせて補正する。このとき、自然な雰囲気に仕上がるのであれば、明度だけあるいは彩度だけを補正するようにしてもよい。
または、他の修正手法として、修正した赤目領域の中心から周縁に向かって放射状に階調パターンを形成し、中心から周縁に向かって濃度が薄くなるようにグラデーションパターンを指定された色で付けるようにしてもよい。ここで、指定された色とは、例えば、赤目になっていない他の領域の瞳部分から検出された最大濃度値と最小濃度値や、前記最大濃度値と最小濃度値から調整した最大濃度値と最小濃度値や、ユーザーによって予め定められた最大濃度値と最小濃度値等を選択できる。
【0051】
また、赤目修正処理においても、本来黒目の場合に、赤目となった目の領域の彩度をどの程度低下させたらよいか、あるいは明度を最小明度の画素の明度にどの程度近づけたらよいか等の目安を表すパラメータ、あるいは前記グラデーションパターンを示すパラメータ等を、例えば入力種がネガ、ポジフィルムか、あるいはデジタルカメラか等に応じて変更するようにする。
すなわち、赤目検出と同様に、赤目修正処理に用いられる特徴量の補正量等のパラメータを入力種、カメラ機種、処理空間、前段の画像処理、画像の形式、あるいはスキャン条件等に応じて変更するようにする。なお、このとき、赤目検出時と同様に、これら入力種、カメラ機種、処理空間、前段の画像処理、画像の形式、あるいはスキャン条件等のうちいくつかを組み合わせて、その組み合わせに応じて前記パラメータを変更するようにしてもよい。
これにより、より適切に赤目を修正することができると共に、単にパラメータを変更するのみで、入力種等によらず共通の処理を行うことが可能であるので、ソフトウエア(モジュール)およびハードウエア(画像処理部)を共通化することができる。
【0052】
以上、本発明の赤目検出および修正方法について種々の実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0053】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、様々な入力画像の種類(入力種)、画像データの処理空間(処理領域)、赤目検出および赤目修正の前に行う画像処理(前段の画像処理)、画像の形式あるいはスキャン条件に応じて、パラメータを変更するのみで統一した赤目検出、赤目修正処理が可能であり、赤目検出、赤目修正処理のソフトウエア(モジュール)もしくはハードウエア(画像処理部)等を共通化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の赤目検出および修正方法を含む画像処理を行うデジタルフォトプリンタの一実施形態の概略を示すブロック図である。
【図2】 図1の画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の赤目検出および修正方法の概略を示す模式図である。
【図4】 (a)、(b)、(c)および(d)は、それぞれ本発明の赤目検出および修正方法のパラメータ変更の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 デジタルフォトプリンタ
12 スキャナ
14 (画像)処理装置
16 画像記録装置
18 操作系
18a キーボード
18b マウス
20 モニタ
22 光源
24 可変絞り
26 拡散ボックス
28 キャリア
30 結像レンズユニット
32 イメージセンサ
34 A/D変換器
36 スキャナ補正部
38 LOG変換器
40 プレスキャン(フレーム)メモリ
42 ファインスキャン(フレーム)メモリ
44 プレスキャンデータ処理部
46 ファインスキャンデータ処理部
48 条件設定部
50、54 画像データ変換部
51、55 赤目処理部
58 セットアップ部
60 キー補正部
62 パラメータ統合部
70 デジタルカメラ
71 フラットベッド型スキャナ
72 フレキシブルディスクドライブ
73 MO、CDドライブ
74 モデム

Claims (8)

  1. 共通化されたソフトウエアおよびハードウエアにおいて、
    撮影時に赤目が発生した画像から、前記画像の入力種の違いに依存しない統一した処理により赤目を検出し、該検出した赤目を、前記画像の入力種の違いに依存しない統一した処理により所定の瞳の色に修正する赤目検出および修正方法であって、
    前記画像の種類、前記画像を撮影したカメラ機種、前記画像の画像データの処理空間、前記画像に対して赤目検出および赤目修正の前に行う画像処理、前記画像の形式、およびスキャン条件のうちの少なくとも一つの条件に応じて、統一された赤目検出処理に用いられる、特徴量、閾値、重み、および点数のいずれか1以上のパラメータ、ならびに、前記検出された赤目の、統一された赤目修正処理に用いられる、前記検出された赤目に適用する明度および彩度のいずれか1以上に関するパラメータを変更することを特徴とする赤目検出および修正方法。
  2. 共通化されたソフトウエアおよびハードウエアにおいて、
    撮影時に赤目が発生した画像から、前記画像の入力種の違いに依存しない統一した処理により赤目を検出し、該検出した赤目を、前記画像の入力種の違いに依存しない統一した処理により所定の瞳の色に修正する赤目検出および修正方法であって、
    前記画像の種類、前記画像を撮影したカメラ機種、前記画像の画像データの処理空間、前記画像に対して赤目検出および赤目修正の前に行う画像処理、前記画像の形式およびスキャン条件のうちの複数の条件の組み合わせに応じて、統一された赤目検出処理に用いられる、特徴量、閾値、重み、および点数のいずれか1以上のパラメータ、ならびに、前記検出された赤目の、統一された赤目修正処理に用いられる、前記検出された赤目に適用する明度および彩度のいずれか1以上に関するパラメータを変更することを特徴とする赤目検出および修正方法。
  3. 前記特徴量は、前記画像内の指定された処理対象領域の特徴量であり、前記閾値および前記重みは、前記特徴量から画像を領域分割するための閾値および重みであり、前記点数は、分割された領域から赤目領域を選択するための評価値である請求項1または2に記載の赤目検出および赤目修正方法。
  4. 前記赤目修正処理において変更されるパラメータは、前記赤目の彩度または明度の変更の度合いの目安を示すパラメータか、あるいは、前記赤目の中心から周縁に向かって放射状の階調パターンを形成したグラデーションパターンを示すパラメータである請求項1〜3のいずれかに記載の赤目検出および赤目修正方法。
  5. 前記条件は、さらに、CCDの形式、および光源の種類を含む請求項1〜4のいずれかに記載の赤目検出および赤目修正方法。
  6. 前記赤目検出処理に用いられるパラメータおよび前記赤目修正処理に用いられるパラメータとして、基準のパラメータを用意しておき、
    前記変更されるパラメータは、前記条件または前記条件の組み合わせに基づいて前記基準のパラメータから変換して求められたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の赤目検出および修正方法。
  7. 前記赤目検出処理に用いられるパラメータおよび前記赤目修正処理に用いられるパラメータとして、予め、全ての前記条件の組み合せに対するパラメータを用意しておき、
    前記変更されるパラメータとしては、前記条件または前記条件の組み合わせに対応するパラメータを選択することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の赤目検出および修正方法。
  8. 使用頻度の高い前記条件および前記条件の組み合わせに対しては、前記赤目検出処理に用いられるパラメータおよび前記赤目修正処理に用いられるパラメータとして、全ての前記条件および前記条件の組み合せに対するパラメータを用意しておき、
    前記変更されるパラメータとして、前記条件または前記条件の組み合わせに対応するパラメータを選択し、
    使用頻度の低い前記条件および前記条件の組み合わせに対しては、前記赤目検出処理に用いられるパラメータおよび前記赤目修正処理に用いられるパラメータとして、基準のパラメータを用意しておき、
    前記変更されるパラメータとして、前記条件に基づいて前記基準のパラメータから変換して求めることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の赤目検出および修正方法。
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