JP4285868B2 - 主要被写体抽出方法、画像処理装置および撮像装置 - Google Patents

主要被写体抽出方法、画像処理装置および撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真等における画像解析の技術分野に属し、詳しくは、適正な画像を出力するための有効な情報として利用される主要被写体の抽出を、高精度に行うことができる主要被写体抽出方法、これを行う画像処理装置およびこれを備える撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影された画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィルムの画像を感光材料に投影して露光する、いわゆる直接露光が主流である。
【0003】
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データとし、この画像データに応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上り)プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化された。
このデジタルフォトプリンタによれば、画像をデジタルの画像データとして、画像データの処理によって画像処理(適正化)を行うことができるので、階調調整、カラーバランス調整、色/濃度調整、シャープネス(鮮鋭化)処理等を好適に行って、従来の直接露光では得られなかった高品位なプリントを得ることができる。しかも、デジタルフォトプリンタによれば、デジタルカメラ等で撮影された画像もプリントとして出力することもできる。
【0004】
直接露光の写真プリンタであっても、デジタルフォトプリンタであっても、さらにデジタルカメラで撮影された画像をデジタルフォトプリンタで出力する場合であっても、出力したプリントに再生された画像で最も重要なのは、主要被写体(通常は、人物の顔)の仕上がりである。主要被写体の仕上がりが、プリントの品質を大きく左右する。
そのため、写真プリンタにおける画像の色/濃度補正は、主要被写体を適正な色/濃度に仕上げることを、最も重要な目的として行われる。すなわち、デジタルフォトプリンタにおける画像データの処理条件や、直接露光のフォトプリンタにおける露光光量や色フィルタ挿入量等は、プリントに再生された画像において主要被写体が適正に仕上がるように設定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような事情の下、写真プリンタでは、主要被写体を適正に再生できる画像処理条件を設定するために、主要被写体の抽出(顔抽出)が行われている。
主要被写体抽出は、プリントを作成する画像の画像データを取得し、この画像を解析して、画素の色相や彩度による肌色抽出、画像のエッジ(輪郭)抽出、形状認識等を行い、これらの結果から、顔と思われる領域を統計的に推定し、あるいは認識技術によって顔を検出することによって行われている。
【0006】
ところが、フラッシュ撮影シーン、逆光シーン、屋内シーン、屋外シーン、天候、ゴルフ場やスキー場や観光地などの撮影場所等、写真撮影(デジタルカメラを含む)の条件やシーンは、実に多種多様であり、様々なシーンから人物の顔を適正に抽出することは、非常に困難である。
そのため、より抽出精度の高い主要被写体抽出方法の実現が望まれている。
【0007】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、撮影条件や撮影場所等が異なる様々なシーンにおいて、人物の顔等の主要被写体を適正に抽出することができる主要被写体抽出方法、これを行う画像処理装置およびこれを備える撮像装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、同シーンで、かつ、異なるフラッシュ発光量で撮影された複数の画像の画像データを取得するステップと、取得された画像データを用いて、前記複数の画像を比較して、前記画像中の光量差が所定値以上ある領域を主要被写体として抽出するステップと、前記画像データを用いて、肌色抽出を行うステップと、前記光量差が前記所定値以上ある領域で、かつ肌色である領域を前記主要被写体とするステップとを有することを特徴とする主要被写体抽出方法を提供するものである
【0009】
ここで、前記比較を画像の濃度ヒストグラムを用いて行い、濃度変動量に基づいて前記主要被写体を判定するのが好ましく、また、前記光量差が所定値以上ある領域を抽出するステップは、取得された前記画像データを用いて、前記複数の画像を比較して、前記画像中の光量差の大きな領域を初めに前記主要被写体として抽出するステップと、前記主要被写体として抽出された前記光量差の大きな領域の中から前記光量差が所定値以上ある領域を再度前記主要被写体として抽出するステップとを有し、前記肌色抽出を行うステップは、抽出された前記光量差が前記所定値以上ある領域の中から前記肌色である領域を抽出し、前記主要被写体とするステップは、前記光量差が前記所定値以上あり、かつ肌色である領域を最終的に前記主要被写体とするのが好ましく、さらに、前記光量差が前記所定値以上あり、かつ肌色であることに加え、合焦している領域を前記主要被写体とするのが好ましい。
また、本発明は、同シーンで、かつ、異なるフラッシュ発光量で撮影された複数の画像の画像データを取得する手段と、取得された画像データを用いて、前記複数の画像を比較して、前記画像中の光量差が所定値以上ある領域を主要被写体として抽出する手段と、前記画像データを用いて、肌色を抽出する手段と、前記光量差が所定値以上ある領域で、かつ肌色である領域を前記主要被写体とする手段とを有することを特徴とする画像処理装置を提供するものである
ここで、前記光量差が前記所定値以上ある領域を抽出する手段は、前記比較を、前記画像の濃度ヒストグラムを用いて行い、濃度変動量に基づいて前記主要被写体を判定するのが好ましい。
また、前記光量差が所定値以上ある領域を抽出する手段は、取得された前記画像データを用いて、前記複数の画像を比較して、前記画像中の光量差の大きな領域を初めに前記主要被写体として抽出する手段と、前記主要被写体として抽出された前記光量差の大きな領域の中から前記光量差が所定値以上ある領域を再度前記主要被写体として抽出する手段とを有し、前記肌色を抽出する手段は、抽出された前記光量差が前記所定値以上ある領域の中から前記肌色である領域を抽出し、前記主要被写体とするステップは、前記光量差が前記所定値以上あり、かつ肌色である領域を最終的に前記主要被写体とするのが好ましい。
また、前記光量差が前記所定値以上あり、かつ肌色であることに加え、合焦している領域を前記主要被写体とするのが好ましい。
さらに、本発明は、被写体を撮影する撮像装置であって、前記異なるフラッシュ発光量で同シーンの前記複数の画像を撮影する手段と、上記画像処理装置とを備えることを特徴とする撮像装置を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の主要被写体抽出方法、これを行う画像処理装置およびこれを備える撮像装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0011】
図1に、本発明の主要被写体抽出方法の一例を実施するデジタルフォトプリンタのブロック図が示される。
図1に示されるデジタルフォトプリンタ(以下、フォトプリンタ10とする)は、基本的に、フィルムに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)12と、読み取られた画像データ(画像情報)の画像処理やフォトプリンタ10全体の操作および制御等を行う画像処理装置14と、画像処理装置14から出力された画像データに応じて変調した光ビームで感光材料を画像露光して、現像処理して(仕上り)プリントとして出力するプリンタ16とを有して構成される。
また、画像処理装置14には、様々な条件の入力(設定)、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指示等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18bを有する操作系18と、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指示、様々な条件の設定/登録画面等を表示するディスプレイ20が接続される。
【0012】
スキャナ12は、(写真)フィルムに撮影された画像を1コマずつ光電的に読み取る、公知のフィルム画像の読取装置で、例えば、エリアCCDセンサを用い、(フィルム)キャリアによって所定の読取位置に位置されるコマに読取光を入射して、その投影光をエリアCCDセンサで読み取ることにより、フィルムに撮影された画像を読み取る。ここで、このスキャナ12においては、R(赤)、G(緑)およびB(青)の3枚の色フィルタを有するフィルタターレットを用い、各色フィルタを順次挿入して読み取り行うことにより、カラー画像を3原色に分解して読み取る。
【0013】
本発明において、スキャナ12は、これ以外にも、LED等を用いた3原色の読取光を個々に射出する光源を用いて画像を3原色に分解して読み取るスキャナであってもよい。あるいは、3色のラインCCDセンサを用いてスリット走査露光でフィルムの画像を読み取るスキャナであってもよい。
また、図示例のフォトプリンタ10は、スキャナ12以外にも、デジタルカメラ等の撮像手段、反射原稿の画像読取装置、コンピュータ通信ネットワーク等の通信手段、スマートメディアなどの記録媒体等の画像データ供給源Rから画像を受け取り、プリントを出力することも可能である。
【0014】
スキャナ12において、CCDセンサ等のイメージセンサからの出力信号は、アンプによって増幅され、A/D(アナログ/デジタル)変換器によって変換されてデジタルの画像信号とされ、画像処理装置14に出力される。
【0015】
図2に、画像処理装置14のブロック図を示す。
画像処理装置14(以下、処理装置14とする)は、データ処理部48、Log変換器50、プレスキャンメモリ52、本スキャンメモリ54、プレスキャン処理部56、本スキャン処理部58、条件設定部60、および入力データ変換部78を有して構成される。なお、処理装置14には、これ以外にも、フォトプリンタ10全体の制御や管理を行うCPU、フォトプリンタ10の作動等に必要な情報を記憶するメモリ等が配置され、また、操作系18やディスプレイ20は、このCPU等(CPUバス)を介して各部位に接続される。
【0016】
フォトプリンタ10(スキャナ12)においては、プリントを出力するための画像読取(本スキャン)に先立ち、画像処理条件等を決定するために、画像を低解像度で読み取るプレスキャンを行う。
スキャナ12から出力されたR,GおよびBの画像信号は、データ処理部48において、暗時補正、欠陥画素補正、シェーディング補正等の所定のデータ処理を施された後、Log変換器50で変換されてデジタルの画像データ(濃度データ)とされ、プレスキャン(画像)データはプレスキャンメモリ52に、本スキャン(画像)データは本スキャンメモリ54に、それぞれ記憶される。
【0017】
一方、デジタルカメラ等の画像データ供給源Rから供給された画像(画像データ)は、入力データ変換部78において、間引きや補間等の公知の処理によってプレスキャンおよび本スキャンに対応する画素数(画素密度)の画像信号とされ、さらに処理装置14に対応する画像信号に変換される。その後、Log変換器50で変換されてプレスキャンデータおよび本スキャンデータとされ、プレスキャンメモリ52および本スキャンメモリ54に記憶される。
【0018】
プレスキャンメモリ52に記憶されたプレスキャンデータは、画像データ処理部62(以下、画像処理部62とする)と画像データ変換部64とを有するプレスキャン処理部56において、他方、本スキャンメモリ54に記憶された本スキャンデータは、画像データ処理部66(以下、画像処理部66とする)と画像データ変換部68とを有する本スキャン処理部58において、それぞれ、所定の処理を施される。
【0019】
画像処理部62はプレスキャンデータに、画像処理部66は本スキャンデータに、それぞれ所定の画像処理を施す部位である。両画像処理部は、解像度が異なる以外は、基本的に、同じ処理を行う。なお、両画像処理部における画像処理条件は、後述する条件設定部60が設定する。
両画像処理部における画像処理は、ルックアップテーブル(LUT)、マトリクス演算、ローパスフィルタ、加算器等を用いた、公知の画像処理で、例えば、グレイバランス調整、階調補正、濃度調整、彩度調整、電子変倍処理、覆い焼き処理(濃度ダイナミックレンジの圧縮/伸長)、シャープネス(鮮鋭化)処理等が例示される。これらの各画像処理条件は、後述する条件設定部60においてプレスキャンデータを用いて設定される。
【0020】
画像データ変換部68は、本スキャン処理部58の画像処理部66で処理された画像データを、例えば、3D(三次元)−LUT等を用いて変換して、プリンタ16による画像記録に対応する画像データとしてプリンタ16に供給する。
画像データ変換部64は、プレスキャン処理部56の画像処理部62で処理された画像データを、同様に、3D−LUT等を用いて変換して、ディスプレイ20による表示に対応する画像データとしてディスプレイ20に供給する。
【0021】
条件設定部60は、本スキャンの読取条件や、プレスキャン処理部56および本スキャン処理部58における各種の処理条件を設定する。
この条件設定部60は、主要被写体抽出部70、セットアップ部72、キー補正部74、およびパラメータ統合部76を有して構成される。
【0022】
主要被写体抽出部70(以下、抽出部70とする)は、本発明の主要被写体抽出方法(以下、抽出方法とする)を実施して、画像の主要被写体を抽出し、その情報をセットアップ部72に供給する部位である。
本発明の抽出方法は、プリントを作成する画像すなわち主要被写体を抽出する画像(以下、対象画像とする)の画像データ(以下、対象画像データとする)と、対象画像と同じシーンで、かつ、異なるフラッシュ発光量で撮影された画像(以下、参照画像とする)の画像データ(以下、参照画像データとする)とを用い、両者を比較して、主に光量差を利用して、主要被写体を抽出する。
【0023】
同じシーンで、異なるフラッシュ発光量で撮影された画像とは、例えば、同シーンを、フラッシュを発光して撮影(以下、フラッシュ撮影とする)した画像と、フラッシュを発光しないで撮影(以下、通常撮影とする)した画像である。なお、この際において、対象画像は、フラッシュ撮影された画像であっても、通常撮影された画像であってもよい。
あるいは、異なるフラッシュ発光量で撮影された画像は、フラッシュの発光量が異なる複数のフラッシュ撮影画像であってもよい。さらに、フラッシュ発光量の異なる画像は2つに限定はされず、3つ以上を用いてもよい。
【0024】
同シーンを異なるフラッシュ発光量で撮影、例えば、フラッシュ撮影および通常撮影すれば、両画像には光量差が生じ、かつ主要被写体領域は光量差が大きくなる。
本発明は、これを利用するもので、異なるフラッシュ発光量で撮影された同シーンの画像を用いて、画像中の大きな光量差を有する領域を抽出し、この領域を主要被写体とすることにより、撮影シーンや撮影条件によらず、正確な主要被写体抽出を可能にしている。特に、対象画像がフラッシュ撮影された画像である場合には、各画像における主要被写体の光量差は大きくなるので、正確な主要被写体抽出を行うことができる。
また、本発明の抽出方法は、このように同シーンを撮影した複数の画像を用いるので、少なくとも1枚、プリントを出力しない画像を撮影する必要がある。従って、手間やフィルムの無駄等を考慮すると、本発明はデジタルカメラで撮影された画像の主要被写体抽出に好適である。
【0025】
一例として、図示例の処理装置14において、本発明の抽出方法を用いて主要被写体抽出を行う旨の指示が、オペレータによって操作系18を用いて行われ、さらに、フラッシュ撮影された画像(本例では、これを対象画像とする)のプレスキャンデータ(対象画像データ)と、同シーンを通常撮影された画像のプレスキャンデータ(参照画像データ)が、順次、処理装置14に送られる。
なお、本発明の抽出方法は、プレスキャンデータを用いて行うのに限定はされず、本スキャンデータを用いて行ってもよい。あるいは、デジタルカメラから出力された画像データであれば、この画像データをそのまま用いて、主要被写体抽出を行ってもよい。
【0026】
抽出部70は、プレスキャンメモリ52に記憶された対象画像データおよび参照画像データを、順次、読み出して、両画像を比較して、光量差が大きな領域を抽出し、主要被写体とする。
光量差の大きな領域の抽出方法には、特に限定はない。例えば、両画像で対応する画素の濃度(あるいは輝度成分)を比較して、所定値以上の濃度差を有する画素が集合している領域を抽出して主要被写体とする方法が例示される。なお、この際において、抽出を行う濃度差(輝度差)には特に限定はなく、各画像のフラッシュ発光量の差等に応じて、実験的に適宜決定すればよい。
【0027】
また、濃度ヒストグラムを用いて、その濃度変動量に基づいて光量差の大きな領域を主要被写体として抽出する方法も好適に例示される。
例えば、図3に示されるように、参照画像(図3(A))および対象画像(図3(B))の濃度ヒストグラム(本例は、ネガ濃度)を作成する。両図は、ポートレートであり、aは背景領域、bは体領域、cは主要被写体である顔領域である。
【0028】
前述のように、フラッシュ撮影である対象画像と、通常撮影である参照画像とでは、同じシーンでも、シーン中の光量すなわち画像濃度が異なり、対象画像の濃度ヒストグラムは、参照画像に比して高濃度側にシフト(移動)する。
ここで、フラッシュの光は主要被写体に多く照射される。従って、図3に示されるように、対象画像では、背景領域aより体領域bの方が大きく高濃度側にシフトし、顔領域cは、さらに大きく高濃度側にシフトする。
従って、濃度ヒストグラム中、最も大きく高濃度側にシフトした山の領域(画素)を抽出することにより、主要被写体を抽出することができる。
【0029】
ここで、本発明の抽出方法においては、画像の光量差のみで主要被写体を抽出してもよい。しかしながら、好ましくは、さらに、光量差によって主要被写体として抽出した領域(画素)の彩度や色相を調べ、その中から、肌色の領域を抽出して主要被写体とする。
例えば、ポートレート等では、洋服の色等によっては、体領域も顔領域と同程度に濃度(光量)が変化してしまい、体領域も主要被写体として誤抽出してしまう場合もある。従って、光量によって主要被写体として抽出した領域の色を調べ、その中から、肌色である領域のみを主要被写体とすることにより、より高精度な主要被写体抽出を行うことができる。
【0030】
さらに、本発明においては、光量差、あるいは光量差および肌色検出によって、主要被写体として抽出した領域から、合焦(ピントが合っている)している領域を抽出して、その領域を主要被写体とするのが、より好ましい。
写真撮影の際には、主要被写体にピントを合わせるのが通常である。従って、上記抽出を行った後、さらに合焦している領域を抽出して主要被写体とすることにより、さらに高精度な主要被写体抽出を行うことができる。
【0031】
セットアップ部72は、プレスキャンデータ(対象画像データ)から、濃度ヒストグラムの作成や、ハイライト、シャドー等の画像特徴量の算出等を行い、本スキャンの読取条件を決定し、また、濃度ヒストグラムや画像特徴量、抽出部70が抽出した主要被写体、さらに、オペレータによる指示等に応じて、前述のグレイバランス調整、階調補正および濃度調整を行うLUTの作成等、プレスキャン処理部56および本スキャン処理部58における各種の画像処理条件を設定し、パラメータ統合部76に供給する。
【0032】
キー補正部74は、キーボード18aに設定された濃度や色等を補正するキーやマウス18bで入力された各種の指示等に応じて、画像の補正量を算出し、パラメータ統合部76に供給するものである。
パラメータ統合部76は、セットアップ部72が設定した画像処理条件を受け取り、プレスキャン処理部56および本スキャン処理部58の所定部位に設定し、さらに、キー補正部74で算出された補正量に応じて、プレスキャン処理部56および本スキャン処理部58において、画像処理条件の補正(調整)、画像処理条件の再設定、補正を行うための画像処理条件の設定等を行う。
【0033】
前述のように、プレスキャンデータは、画像処理部62で画像処理された後、データ変換部64で変換されて、ディスプレイ20による表示に対応する画像データとされ、CRTや液晶ディスプレイ等のディスプレイ20に供給される。
ディスプレイ20は、このプレスキャンデータを、必要に応じて、プリントに再生する画像のシュミレーション画像として表示し、検定が行われる。
【0034】
他方、本スキャンデータは、画像処理部66で画像処理された後、データ変換部68で変換されて、プリンタ16による画像記録に対応する画像データとされ、プリンタ16に供給される。
プリンタ16は、プリンタ(焼付装置)と、プロセサ(現像装置)とを有して構成される。プリンタは、感光材料(印画紙)に、バックプリントの記録、画像データに応じて変調したレーザビームを用いた走査露光による潜像の記録等を行い、プロセサに供給する。プロセサは、感光材料に、発色現像、漂白定着、水洗等の所定の現像処理を行い、乾燥して、プリントとして出力する。
【0035】
以上、本発明の主要被写体抽出方法について詳細に説明したが、本発明は上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更をおこなってもよいのは、もちろんである。
【0036】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、様々な撮影シーンや撮影条件化において、写真フィルムやデジタルカメラによって撮影された画像の主要被写体を高精度に抽出することができる。従って、例えば、本発明をデジタルフォトプリンタ等に利用することにより、主要被写体が適正に再生されたプリントを安定して出力することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の主要被写体抽出方法の一例を利用するデジタルフォトプリンタのブロック図である。
【図2】 図1に示されるデジタルフォトプリンタの画像処理装置のブロック図である。
【図3】 (A)および(B)は、本発明の主要被写体抽出方法の一例を説明するための濃度ヒストグラムならびに写真の概念図である。
【符号の説明】
10 (デジタル)フォトプリンタ
12 スキャナ
14 (画像)処理装置
16 プリンタ
18 操作系
20 ディスプレイ
48 データ処理部
50 Log変換器
52 プレスキャンメモリ
54 本スキャンメモリ
56 プレスキャン処理部
58 本スキャン処理部
60 条件設定部
62,66 (画像データ)処理部
64,68 画像データ変換部
70 (主要被写体)抽出部
72 セットアップ部
74 キー補正部
76 パラメータ統合部
78 入力データ変換部

Claims (9)

  1. 同シーンで、かつ、異なるフラッシュ発光量で撮影された複数の画像の画像データを取得するステップと、
    取得された画像データを用いて、前記複数の画像を比較して、前記画像中の光量差が所定値以上ある領域を主要被写体として抽出するステップと、
    前記画像データを用いて、肌色抽出を行うステップと、
    前記光量差が前記所定値以上ある領域で、かつ肌色である領域を前記主要被写体とするステップとを有することを特徴とする主要被写体抽出方法。
  2. 前記比較を画像の濃度ヒストグラムを用いて行い、濃度変動量に基づいて前記主要被写体を判定する請求項1に記載の主要被写体抽出方法。
  3. 前記光量差が所定値以上ある領域を抽出するステップは、
    取得された前記画像データを用いて、前記複数の画像を比較して、前記画像中の光量差の大きな領域を初めに前記主要被写体として抽出するステップと、
    前記主要被写体として抽出された前記光量差の大きな領域の中から前記光量差が所定値以上ある領域を再度前記主要被写体として抽出するステップとを有し、
    前記肌色抽出を行うステップは、抽出された前記光量差が前記所定値以上ある領域の中から前記肌色である領域を抽出し、
    前記主要被写体とするステップは、前記光量差が前記所定値以上あり、かつ肌色である領域を最終的に前記主要被写体とする請求項1または2に記載の主要被写体抽出方法。
  4. 前記光量差が前記所定値以上あり、かつ肌色であることに加え、合焦している領域を前記主要被写体とする請求項1〜のいずれかに記載の主要被写体抽出方法。
  5. 同シーンで、かつ、異なるフラッシュ発光量で撮影された複数の画像の画像データを取得する手段と、
    取得された画像データを用いて、前記複数の画像を比較して、前記画像中の光量差が所定値以上ある領域を主要被写体として抽出する手段と、
    前記画像データを用いて、肌色を抽出する手段と、
    前記光量差が所定値以上ある領域で、かつ肌色である領域を前記主要被写体とする手段とを有することを特徴とする画像処理装置
  6. 前記光量差が前記所定値以上ある領域を抽出する手段は、前記比較を、前記画像の濃度ヒストグラムを用いて行い、濃度変動量に基づいて前記主要被写体を判定する請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記光量差が所定値以上ある領域を抽出する手段は、
    取得された前記画像データを用いて、前記複数の画像を比較して、前記画像中の光量差の大きな領域を初めに前記主要被写体として抽出する手段と、
    前記主要被写体として抽出された前記光量差の大きな領域の中から前記光量差が所定値以上ある領域を再度前記主要被写体として抽出する手段とを有し、
    前記肌色を抽出する手段は、抽出された前記光量差が前記所定値以上ある領域の中から前記肌色である領域を抽出し、
    前記主要被写体とするステップは、前記光量差が前記所定値以上あり、かつ肌色である領域を最終的に前記主要被写体とする請求項5または6に記載の画像処理装置。
  8. 前記光量差が前記所定値以上あり、かつ肌色であることに加え、合焦している領域を前記主要被写体とする請求項5〜7のいずれかに記載の画像処理装置。
  9. 被写体を撮影する撮像装置であって、
    前記異なるフラッシュ発光量で同シーンの前記複数の画像を撮影する手段と、
    請求項5〜8のいずれかに記載の画像処理装置とを備えることを特徴とする撮像装置。
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