JP3963785B2 - 情報処理装置及びプリント基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は情報処理装置及びプリント基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
タブレットPCは、ペンで入力を行うことができる平板型の矩形状のパーソナルコンピュータである。タブレットPCは手でもって使用することができ、あるいはドッキングユニットに支持させて使用することもできる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
タブレットPCは、手で持って使用されるために、できるだけ薄く、かつ軽量に構成されることが要求される。このため、タブレットPCの本体をマグネシウムで作る。マグネシウムは強度が高いので、薄くて軽い本体を作るのに適している。マグネシウムは塗装され、あるいは表面処理をされている。しかし、マグネシウムで作られた本体が他の部材と摺動すると、マグネシウムに施した塗装が剥げやすく、あるいは表面が傷つきやすいという問題がある。塗装が剥げたり、表面が傷ついたりすると、本体が腐食しやすくなる。そこで、マグネシウムの特性を生かしつつ、マグネシウムの弱点をカバーするこが必要である。
【0004】
また、タブレットPCは盗難防止用のロックによって係止されることができるようになっている。一方、記憶装置(HDD)を覆うカバーがタブレットPCの本体に取りつけられており、このカバーはタブレットPCの本体にロックされている。この場合、カバーが樹脂モールド部材でありかつ壁厚が小さいと、ロックに対する強度が不足する。さらに、2種類のロックが必要になる。
【0005】
また、PCカードスロットを開閉可能なフラップは、直接にタブレットPCの本体に取りつけられ、あるいはフラップ支持したフラップユニットがタブレットPCの本体に取りつけられていた。フラップが直接にタブレットPCの本体に取りつけられる場合には、本体を製造するための金型の抜き方向に対して垂直方向の穴が必要になるという問題があった。フラップ支持したフラップユニットがタブレットPCの本体に取りつけられる場合には、コネクタの嵌合のために、フラップユニットとプリント基板との間の位置精度が必要になる。
【0006】
本発明の目的は、本体をマグネシウムで作った場合の問題点を解決した情報処理装置及びプリント基板を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による情報処理装置は、矩形状のマグネシウムの本体と、該本体に取りつけられた樹脂モールド部材とを備え、該樹脂モールド部材は該本体をドッキングユニットに脱着可能に保持するための係合部分を有することを特徴とするものである。
【0008】
この構成において、情報処理装置の本体をマグネシウムで作り、樹脂モールド部材をこの本体に取りつける。この樹脂モールド部材はタブレットPCの機能を実現する部分を含み、かつ、本体をドッキングユニットに脱着可能に保持するための係合部分を含む。この係合部分は、本体をドッキングユニットに脱着するときにドッキングユニットの係合部分と摺動する。しかし、本体をドッキングユニットに脱着するときに本体とドッキングユニットとの間で接触や摺動が起きるが、接触や摺動が起きる本体の係合部分は樹脂で作られているので、マグネシウムに施した塗装が剥げたり、あるいは表面が傷ついたりすることがない。
【0009】
さらに、本発明による情報処理装置は、矩形状のマグネシウムの本体と、該本体に脱着可能に取りつけられた樹脂モールド部材と、該本体を脱着可能に支持するためのドッキングユニットとを備え、該樹脂モールド部材は該本体をドッキングユニットに脱着可能に保持するための係合部分を有することを特徴とする。この場合にも、上記したのと同様の利点がある。
【0010】
さらに、本発明による情報処理装置は、矩形状のマグネシウムの本体と、記憶装置と、該記憶装置を覆うカバーと、該カバーを該本体に係止するためのロックとを備え、該ロックは該カバーと該本体とを一緒に係止するようにしたことを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、情報処理装置の本体をマグネシウムで作り、記憶装置を覆うカバーは樹脂モールド部品である。記憶装置を覆うカバーはロックによってマグネシウムの本体と一緒に係止されている。ロックはセキュリティキーとも呼ばれ、タブレットPCが持ち去られないように本体を例えば机に繋ぐためのものである。しかし、タブレットPCが机に係止されていたとしても、記憶装置を覆うカバーが開放されるならば、HDD等の記憶装置が盗まれる可能性がある。HDD等の記憶装置は使用者にとっては非常に重要なものであり、盗まれては困るものである。上記構成では、記憶装置を覆うカバー及びマグネシウムの本体がロックによって一緒に係止されているので、記憶装置を覆うカバーは開放されることがなく、HDD等の記憶装置が盗まれることがない。そして、記憶装置を覆うカバーとマグネシウムの本体と一緒にロックされているので、マグネシウムの本体が樹脂モールド部材であるカバーを補強し、ロックに対するカバーの強度不足を補償する。
【0012】
さらに、本発明によるプリント基板は、本体の内部に配置されたプリント基板であって、該本体に設けられたPCカードスロットに対向する位置に該PCカードスロットを開閉可能なフラップを支持するフラップユニットを備えていることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、フラップユニットは例えば樹脂モールド部材で作られる。通常はフラップ又はフラップユニットは本体に取りつけられるが、本構成においては、フラップユニットはプリント基板に取りつけられている。従って、フラップユニットはプリント基板に対して正確に位置決めされることができ、PCカードがPCカードスロットに挿入されたときにPCカードのコネクタがプリント基板のコネクタに問題なく結合されることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例について図面を参照して説明する。まず、図1から図9を参照してタブレットPCの基本的な構成について説明する。
【0015】
図1は本発明の実施例によるタブレットPCを示す斜視図であり、図2はバッテリが本体から取り外された状態の図1のタブレットPCを示す斜視図である。図3は底部から見た図1のタブレットPCを示す底部斜視図であり、図4はバッテリが本体から取り外された状態の図3のタブレットPCを示す底部斜視図である。
【0016】
図1から図4において、タブレットPC10は、平板型の矩形状の本体12からなる。本体12は、ロアカバー16と、ロアカバー16を覆うアッパカバー14とからなる。表示部18が本体12の表面に設けられる。図示しない電子部材及びプリント基板が本体12の内部に配置される。本体12は、対向する第1及び第2の長辺側部20、21と、対向する第1及び第2の短辺側部22、23とを有する。
【0017】
タブレットPC10は、ペン24で入力を行うことができるパーソナルコンピュータである。図5はタブレットPCの内部を示す平面図である。ペン24は、第1の長辺側部20に沿って設けられたペンホルダ26に収容されている。ペンホルダ26は第2の短辺側部23に向かって開口する略円筒状の容器であり、第1の長辺側部20の上端から下向きに第1の長辺側部20の中間部まで延びる。ペン24は使用時にはペンホルダ26から取り出される。例えば、ペン24はコイルを含み、本体12はアンテナを含む。アンテナとコイルとの相互作用によりペン24で入力を行うことができる。ペン24は、表示部18に向かってクリックしたり、あるいは表示部18に接触させることにより、タブレットPC10に入力を行うことができる。
【0018】
バッテリ28が本体12の第1の短辺側部22に配置され且つアッパカバー14とオーバーラップして配置される。図4によく示されるように、バッテリ収容部30が本体12の第1の短辺側部22に設けられており、バッテリ28は矢印で示されるように本体12の第1の短辺側部22のバッテリ収容部30に挿入される。
【0019】
バッテリ収容部30は開口部31Aを有する端部壁31を有する。ロアカバー16の底壁はバッテリ収容部30の端部壁31で終端し、アッパカバー14はバッテリ収容部30の端部壁31を越えて延びる。従って、バッテリ28が本体12に装着された状態では、バッテリ28はアッパカバー14とオーバーラップするが、ロアカバー14の底壁からは実質的に露出している。バッテリ28の幅はほぼ本体12の幅と等しい。
【0020】
例えば、バッテリ28が本体12の内部に配置された場合を考えると、バッテリ28は本体12の内部の電子部品と重なるように配置されるので、本体12全体の厚さが厚くなり、本体12の重量が増加する。バッテリ28を本体12の第1の短辺側部22に配置することにより、バッテリ28は本体12の内部の電子部品と重ならずに電子部品の延長線上に配置することができ、本体12の厚さをバッテリ28の厚さとほぼ等しい値まで低減することができ、それによって本体12の重量を低減することができる。そして、バッテリ28がアッパカバー14とオーバーラップするように構成することにより、バッテリ28を単に本体12の側部に取りつけた場合よりもバッテリ28の周囲の部分の強度を大きくすることができる。
【0021】
図6は図1の第2の短辺側部23と第2の長辺側部21との間のコーナー部12Aから見たタブレットPCを示す斜視図である。空気の排出開口部52が本体12の第2の短辺側部23と第2の長辺側部21との間のコーナー部12A又はコーナー部12Aの近くに設けられる。
【0022】
図5は本体の内部に配置されたヒーントシンク及びファンを示している。CPU53Aが本体12の内部に配置され、CPU53Aは使用時に熱を発生する。ヒートシンク53BがCPU53Aに接触して配置され、ヒートパイプ53Cの一端がヒートシンク53Bに接触して配置されている。フィン53Dが曲げられたヒートパイプ53Cの他端に設けられ、ファン53Eがフィン53Dと平行に冷却空気を送るように配置される。ファン53Eは空気の排出開口部52に向かって冷却空気の流れを生成する。
【0023】
図1及び図6に示されるように、無線通信の受信手段54が第1の長辺側部20の中間部に設けられている。無線通信の受信手段54は、ペン24を収容するペンホルダ26の先端よりも少し第1の短辺側部22寄りで、第1の短辺側部22からある程度離れた位置に設けられる。無線通信の受信手段54はキーボードやマウスから発信された無線の信号を受けることができるようになっている。実施例においては、キーボードやマウスは赤外線の信号を発信し、受信手段54は赤外線の受光素子を含む。
【0024】
図7は図1の第1の長辺側部20と第2の短辺側部23との間のコーナー部12Bから見たタブレットPCを示す斜視図である。ペン24が第1の長辺側部20に配置されている。
【0025】
図8は横置きの姿勢で使用する場合のタブレットPC10を示す平面図である。図8において、タブレットPC10が横置きの姿勢で使用される場合には、ペン24が配置されている第1の長辺側部20を下側にし、第2の長辺側部21を上側にする。表示部18は横に長い画面となる。第1の長辺側部20を手でもち、ペン24で入力作業を行うことができる。ペン24はペンホルダ26から右手で取り出しやすい位置にある。さらに、空気の排出開口部52は上側にある第2の長辺側部21にあるので、温かくなった空気は上向きに流れ、空気の排出開口部52から流出することができる。
【0026】
図9は縦置きの姿勢で使用する場合のタブレットPC10を示す平面図である。図9において、タブレットPC10が縦置きの位置で使用される場合には、バッテリ28が配置されている第1の短辺側部22を下側にし、第2の短辺側部23を上側にする。表示部18は縦に長い画面となる。第1の短辺側部22を手でもち、ペン24で入力作業を行うことができる。この場合にも、ペン24はペンホルダ26から右手で取り出しやすい位置にある。さらに、空気の排出開口部52は第2の長辺側部21の上端部近くにあるので、温かくなった空気は上向きに流れ、空気の排出開口部52から流出することができる。
【0027】
図8及び図9において、本体12の表面には複数の操作ボタンが並んでいる。そのうちの一つのボタン56を押すと、表示部18の表示がタブレットPC10を横置きの姿勢で使用するのに適した表示と縦置きの姿勢で使用する場合のに適した表示との間で、切り換わるようになっている。このように表示が切り換わるようにしたソフトウエアは、例えばマイクロソフト社から市場に提供されている。
【0028】
さらに、タブレットPC10は複数のIO用コネクタを含んでいる。図3に示されるように、多くのIO用コネクタ58は第2の長辺側部21に設けられる。例えば、無線LANアンテナ58a、MODEMコネクタ58b、LANコネクタ58c、VGAコネクタ58d、ACアダプタ58eが第2の長辺側部21に設けられる。さらに、セキュリティキー用のキーホール60が第2の長辺側部21に設けられる。
【0029】
同様に、図7に示されるように、複数のIO用コネクタ62が第2の短辺側部23に設けられる。例えば、これらのIO用コネクタ62は、IEEE1394コネクタ、ヘッドホンコネクタ、マイクコネクタ、赤外線ポート、USBコネクタ等である。PCカードスロットも第2の短辺側部23に設けられる。このように、本体12の4つの側部20、22、21、23のうち、2つの長辺側部20及び短辺側部22にバッテリ28及びペンホルダ26を配置してそれらの側部の一つを手でもつことができるようにするとともに、2つの長辺側部21及び短辺側部23にコネクタ58及びコネクタ62を配置し、コネクタ58及びコネクタ62が手で力を受けないようにしている。
【0030】
図10から図19を参照して本発明をさらに詳細に説明する。
【0031】
図10はタブレットPC10を支持することのできるドッキングユニット64を示す斜視図である。図11はタブレットPC10を支持したドッキングユニット64を示す斜視図である。ドッキングユニット64は樹脂で作られている。タブレットPC10は上記したように手でもって使用できるばかりでなく、ドッキングユニット64に取りつけて使用されることもできる。ドッキングユニット64はタブレットPC10を支持するばかりでなく、タブレットPC10の機能を拡張する手段を有する。
【0032】
図10において、本体12をドッキングユニット64に脱着可能に保持するために、ドッキングユニット64は、レバー66と、爪67、68、69、70を有する。
【0033】
図12は図3のタブレットPC10を第2の長辺側部21及び第2の短辺側部23の方から見た斜視図である。図13は図12のタブレットPC10を第1の長辺側部20及び第2の短辺側部23の方から見た斜視図である。図12及び図13において、本体12はドッキングユニット64の爪67、68、69、70に係合可能な係合凹部87、88、89、90を有する。レバー66を操作すると、爪67、68、69、70が動いて係合凹部87、88、89、90に係合し、タブレットPC10がドッキングユニット64に固定されるようになっている。
【0034】
図14は記憶装置(HDD)を覆うカバー72が開放位置にある状態のタブレットPC10を示す図である。図12から図14において、記憶装置(HDD)71を覆うカバー72は樹脂モールド部材であって、本体12の裏面側に配置されている。カバー72は第2の長辺側部21に対して垂直な方向(図14の矢印の方向)に動くことができ、記憶装置(HDD)71を開閉できるようになっている。
【0035】
係合凹部87はカバー72の側壁部分に形成されている。爪67は係合凹部87に係合可能である。また、図13に示される係合凹部88は図5に示されるペンホルダ26に形成されている。ペンホルダ26は本体12の内部に配置されている。本体12のロアカバー16が開口部16Aを有し、係合凹部88は開口部14Aにおいて露出される。爪68は開口部16Aを介してペンホルダ26の係合凹部88にアクセスする。
【0036】
係合凹部89、90はフラップ74を有するフラップベース76に形成されている。フラップ74は図12から図14において本体12の裏面側の中央部に示されており、本体12のロアカバー16の開口部から露出されている。フラップ74は本体の内部の電子部材、例えばコネクタを覆う。フラップベース76は本体12の内部に配置される。ロアカバー16はフラップ74の両側に開口部16B、16Cを有する。爪69、70はロアカバー16の開口部16B、16Cを介してフラップベース76の係合凹部89、90にアクセスする。
【0037】
図15(A)はフラップ74を支持するフラップベース76を示す平面図、図15(B)はフラップベース76を示す端面図を示す。図16はフラップベース76とロアカバー16を示す長手断面図である。フラップベース76はフラップ74を旋回可能に支持するとともに、ロアカバー16にねじによって止められるようになっている。フラップベース76の各端部は図15(B)に示されるように横に開口した箱状に形成されており、図16に示されるように、長手方向外側に向かって開口している。フラップベース76の各端部が係合凹部89、90を形成している。ロアカバー16の開口部16B、16Cは係合凹部89、90のわずかに外よりの位置にあり、爪69、70は図16において下側からロアカバー16の開口部16B、16Cに入り、係合凹部89、90に係止される。
【0038】
このように、タブレットPC10は、矩形状のマグネシウムの本体12と、本体12に取りつけられた所定の機能を有する樹脂モールド部材26、72、76とを備え、樹脂モールド部材26、72、76は本体12をドッキングユニット64に脱着可能に保持するための係合凹部87、88、89、90を有する。
【0039】
本体12はマグネシウムで作られており、マグネシウムは強度が高いので、薄くて軽い本体を作るのに適している。しかし、マグネシウムで作られた本体12が他の部材と摺動すると、マグネシウムに施した塗装が剥げやすく、あるいは表面が傷つきやすいという問題がある。本構成においては、本体12のうち、他の部材(ドッキングユニット64のピン67、68、69、70)と係合する部分(係合凹部87、88、89、90)を樹脂で作り、マグネシウムに施した塗装が剥げやすく、あるいは表面が傷つきやすいという問題を解消している。よって、マグネシウムの特性を生かしつつ、マグネシウムの弱点をカバーすることができる。特に、係合凹部87、88、89、90は特別に樹脂モールド部材として作られたものではなく、別の機能をもった部材の一部分として形成されているので、部品数が多くなることはなく、組立が面倒になることもなく、製造コストを低減することができる。
【0040】
さらに、図14において、ロックとしてセキュリティキー78が示されている。セキュリティキー78のための第1のキーホール60は記憶装置(HDD)71を覆うカバー72に形成されている。さらに、第2のキーホール80が本体12のロアカバー16の側壁に形成されている。セキュリティキー78は第1のキーホール60及び第2のキーホール80を通されて施錠される。従って、セキュリティキー78はカバー72と本体12とを一緒に係止する。セキュリティキー78は図示しないチェーンやロープにより机等の適当な位置に繋がれる。
【0041】
この構成によれば、タブレットPC10の本体12をマグネシウムで作り、記憶装置を覆うカバー72は樹脂モールド部材で作られる。セキュリティキー78はタブレットPC10が持ち去られないように本体12を例えば机に係止するためのものである。HDD等の記憶装置71は使用者にとっては非常に重要なものであり、本体12から抜き取られては困るものである。しかし、記憶装置を覆うカバー72がセキュリティキー78によってマグネシウムの本体12と一緒に係止されているので、記憶装置を覆うカバー72は開放されることができず、HDD等の記憶装置71が盗まれることがない。カバー72が樹脂モールド部材でありかつ壁厚が小さいと、ロックに対する強度が不足するが、カバー72はマグネシウムの本体12の側壁と重ねてロックされているので、ロックに対する強度が補償される。
【0042】
図12及び図13において、PCカードスロット82が本体12のロアカバー16に設けられている。フラップ83がPCカードスロット82を開閉可能に配置されている。
【0043】
図17はPCカードスロット82を含む本体の一部を示す拡大斜視図である。図18はフラップ83を有するフラップユニット84及びプリント基板42を示す斜視図である。図19はフラップユニット84をプリント基板42に取り付けるところを示す斜視図である。
【0044】
図17から図19において、PCカードスロット82は、ロアカバー16の開口部の部分と、フラップユニット84のフラップ83のまわりの開口部の部分と、プリント基板42に実装されたケース状の部分とからなる。PCカードスロット82のケース状の部分の内部にはPCカードのコネクタと嵌合するコネクタが設けられる。
【0045】
フラップユニット84はプリント基板42に取りつけられている。プリント基板42は一対の平行なガイド85を有し、フラップユニット64の側部にはガイド溝86が設けられている。従って、フラップユニット64はガイド溝86をガイド85に摺動させながらプリント基板42に取りつけられる。ガイド85は位置決め切り欠き85Aを有し、ガイド溝86は位置決め突起86Aを有する。フラップユニット64は位置決め突起86Aが位置決め切り欠き85Aに係合した位置でプリント基板42に保持される。
【0046】
この構成において、タブレットPC10の本体をマグネシウムで作り、フラップユニットは樹脂モールド部材で作られる。通常はフラップ又はフラップユニットは本体に取りつけられるが、本構成においては、フラップユニット84はプリント基板42に取りつけられている。従って、フラップユニット84はプリント基板42に対して正確に位置決めされることができ、PCカードがPCカードスロット82に挿入されたときにPCカードのコネクタがプリント基板42のPCカードスロット82のケース状の部分のコネクタに問題なく結合されることができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、本体をマグネシウムで作り、樹脂モールド部材を本体に取りつけようにすることにより、本体をマグネシウムで作った場合の問題点を解決することができる。特に、樹脂モールド部材は本体をドッキングユニットに脱着可能に保持するための係合部分を有する構成の場合には、マグネシウムに施した塗装が剥げたり、あるいは表面が傷ついたりするのを防止することができる。また、ロックが記憶装置を覆うカバーと本体とを一緒に係止するようにした構成の場合には、最小の部品点数で、タブレットPC及び記憶装置を盗難から防止することができ、かつ樹脂モールド部材であるカバーのロックに対する強度が補償される。また、PCカードスロットを開閉可能なフラップを支持する樹脂モールドのフラップユニットがプリント基板に取りつけられる構成の場合には、本体を製造するための金型の製造が簡単になり、かつコネクタの嵌合のためのフラップユニットとプリント基板との間の位置精度が確実に確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例によるタブレットPCを示す斜視図である。
【図2】図2はバッテリが本体から取り外された状態の図1のタブレットPCを示す斜視図である。
【図3】図3は底部から見た図1のタブレットPCを示す底部斜視図である。
【図4】図4はバッテリが本体から取り外された状態の図3のタブレットPCを示す底部斜視図である。
【図5】図5はタブレットPCの内部を示す平面図である。
【図6】図6は図1の第2の短辺側部と第2の長辺側部との間のコーナー部から見たタブレットPCを示す斜視図である。
【図7】図7は図1の第1の長辺側部と第2の短辺側部との間のコーナー部から見たタブレットPCを示す斜視図である。
【図8】図8は横置きの姿勢で使用する場合のタブレットPCを示す平面図である。
【図9】図9は縦置きの姿勢で使用する場合のタブレットPCを示す平面図である。
【図10】図10はタブレットPCを支持することのできるドッキングユニットを示す斜視図である。
【図11】図11はタブレットPCを支持したドッキングユニットを示す斜視図である。
【図12】図12は図3のタブレットPCを第2の長辺側部及び第2の短辺側部の方から見た斜視図である。
【図13】図13は図12のタブレットPCを第1の長辺側部及び第2の短辺側部の方から見た斜視図である。
【図14】図14は記憶装置(HDD)を覆うカバーが開放位置にある状態のタブレットPCを示す図である。
【図15】図15はフラップを有するフラップベースを示し、(A)は平面図、(B)は端面図である。
【図16】図16はフラップベースとロアカバーを示すフラップベースの長手方向にとった断面図である。
【図17】図17はPCカードスロットを含む本体の一部を示す拡大斜視図である。
【図18】図18はフラップを有するフラップユニット及びプリント基板を示す斜視図である。
【図19】図19はフラップユニットをプリント基板に取り付けるところを示す斜視図である。
【符号の説明】
10…タブレットPC
12…本体
24…ペン
26…ペンホルダ
28…バッテリ
42…プリント基板
60…キーホール
64…ドッキングユニット
67、68、69、70…ピン
71…記憶装置
72…カバー
74…フラップ
76…フラップベース
78…セキュリティキー
80…キーホール
82…PCカードスロット
83…フラップ
84…フラップユニット
87、88、89、90…係合凹部
Claims (2)
- 矩形状のマグネシウムの本体と、該本体に取りつけられた樹脂モールド部材とを備え、該樹脂モールド部材は該本体をドッキングユニットに脱着可能に保持するための係合部分を有し、
該樹脂モールド部材は、記憶装置を覆うカバーと、ペンを収容するためのペンホルダと、フラップを支持する部材の中の少なくとも1つからなることを特徴とする情報処理装置。 - 矩形状のマグネシウムの本体と、該本体に取りつけられた樹脂モールド部材と、該本体を脱着可能に支持するためのドッキングユニットとを備え、該樹脂モールド部材は該本体をドッキングユニットに脱着可能に保持するための係合部分を有し、
該樹脂モールド部材は、記憶装置を覆うカバーと、ペンを収容するためのペンホルダと、フラップを支持する部材の中の少なくとも1つからなることを特徴とする情報処理装置。
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