JP3963337B2 - ヘッドレストの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、袋状に縫製した表皮内に、パッド成形用の発泡液を表皮内に差し込んだ注入ノズルで注入することにより、パッドを表皮と一体に発泡成形して製造するヘッドレストの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のヘッドレストは、袋状に縫製した表皮内に、直接パッド成形用の発泡液を注入してパッドを発泡成形すると、表皮を構成するウレタンフォームのスラブ材からなるワディングにおける発泡液が直接当たる部分に、発泡液が含浸して硬化し、この硬化部分によってヘッドレストの一部分の表面感触が悪くなる不具合があった。
【0003】
そこで、斯様な不具合を除去するものとして、例えば、特開平8ー164034号公報に開示されているように、袋状に縫製した表皮内に分散プレートを縫着し、この分散プレートによって注入ノズルから吐出される発泡液を一旦受け止めて下方に広範囲に流下させることにより、前記発泡液が部分的に硬化しないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上の表皮に分散プレートを縫着したものは、あらかじめ表皮に分散プレートを縫着しなければならないし、また、注入ノズルを分散プレート内に差し込む際、分散プレートは発泡液が分散できるように筒状に形成され、注入ノズルの差込孔が外部から視覚できないため、注入ノズルの分散プレート内への差し込みの作業性が悪い不具合がある。
【0005】
そこで、本発明は斯様な不具合を除去することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するための本発明は、袋状に縫製した表皮内に、パッド成形用の発泡液を表皮内の開口部よりに差し込んだ注入ノズルで注入することにより、パッドを表皮と一体に発泡成形して製造すると共に前記表皮の開口部における左右両端縁には、袋状表皮の内部方向に向けて舌片 A 、 B を延設し、この舌片 A に、舌片 B より表皮の内部方向に長い突片を有するヘッドレストにおいて、前記表皮内に差し込んだ注入ノズルの先端部に、表皮内への発泡液の分散用分散体を取付けた後、注入ノズルを逆方向へ引くことにより、分散体を前記突片に接合させると共に突片の基端部を舌片 B の先端部に接合し、次に、分散体を通して表皮内に注入ノズルから発泡液を注入することを特徴とするものである。
【0007】
従って、分散体は表皮と別体で、表皮内に差し込んだ注入ノズルに簡単に取付けることができる。
【0008】
以上の注入ノズルの先端部には、前記分散体を掛止する掛止突起を設けることにより、分散体が発泡液の注入中に注入ノズルから脱落することがない。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明方法によってパッド発泡成形用の発泡液を注入ノズル(1)より袋状に縫製した表皮(C)内に注入する前の状態を示す。
表皮(C)を構成する底布(4)(5)間に開口部(A)を有し、この開口部(A)よりU字状に折曲されたステー(S)を装着して底布(4)に開孔した通孔よりステー(S)の脚部を外部に突出している。
【0010】
表皮(C)は織物地、起毛布などの表皮材と、この表皮材の裏面に一体に止着したウレタンフォームのスラブ材からなるワディングとからなる積層体から構成されている。
【0011】
開口部(A)の左右両端縁には、内部方向に向けて舌片A(40)、舌片B(50)が延設され、舌片A(40)は舌片B(50)に対して内部方向に長く形成され、舌片B(50)に対して長い先部を突片(41)とする。
【0012】
この突片(41)の基端側には前記注入ノズル(1)の注入孔(41A)が開孔され、この注入孔(41A)より注入ノズル(1)が表皮(C)内に差し込まれており、注入ノズル(1)の表皮(C)内に差し込まれた部分には掛止突起(2)が設けてあり、この掛止突起(2)に分散体(3)が掛止している。
【0013】
表皮(C)内に差し込まれた注入ノズル(1)を差し込み方向と逆方向に引くことにより、注入ノズル(1)の表皮(C)内に差し込まれた部分の外周に有する掛止突起(2)が分散体(3)を突片(41)に接合すると共に突片(41)の基端側を舌片B(50)の先端部に接合するように構成されている。
なお、図中(10)は注入ノズル(1)に設けた漏斗状の注入器を示す。
【0014】
図2は、図1の断面図で、舌片A(40)、舌片B(50)は表皮(C)内に相互に弾性により接合して引き込まれ、開口部(A)がパッド発泡成形用の発泡液が漏出することがないようにしている。
そして、分散体(3)は、注入ノズル(1)の掛止突起(2)に掛止されている。
【0015】
分散体(3)はウレタンフォーム、塩化ビニールなどの樹脂プレート若しくは樹脂プレートの多孔板、或いは布、編物などからなり、図1、図2、図4に示すものは、一枚の布に、挿込孔(30)(30)を設け、この挿込孔(30)(30)に注入ノズル(1)を差し込むことにより筒状になり、図2に示すように注入ノズル(1)の吐出口(1A)から吐出されたパッド成形用の発泡液(P1)が内部に流下した後、左右に分散されて表皮(C)内に広範囲で落下するようにしたものである。
【0016】
図5に示す分散体(3A)は、あらかじめ筒状に縫着(32)してその一部に挿込孔(31)を設けたものである。
【0017】
また、図6に示す分散体(3B)は、一部が二重に重なり合うように縫着(32)して、重なり合う部分に挿込孔(31)を設けることにより、掛止突起(2)に分散体(3B)が確実に掛止できるようにしている。
【0018】
なお、分散体(3)は、袋状に編物などで形成してその全体から発泡液(P1)が表皮(C)内に流出するようにしたものを使用してもよい。
【0019】
注入ノズル(1)に設けた掛止突起(2)は、分散体(3)が差し込み且つ注入ノズル(1)と共に差し込んだ掛止突起(2)が発泡液(P1)注入後に引き抜けるように分散体(3)の挿込孔(31)が形成されている。
【0020】
図5、6に示す挿通孔(31)は、その全長(L2)が図7に示す掛止突起(2)の全長(L1)に対して長く、幅は掛止突起(2)の全長(L1)に対して短く形成されている。従って、注入ノズル(1)の差込時及び抜出時に、いずれか一方を回転させることにより、掛止突起(2)に掛止し、且つこの掛止状態から抜出できるようにしている。
【0021】
なお、図4に示す分散体(3)の場合には、伸縮材で形成して挿入孔(30)の孔径の拡大、伸縮により掛止突起(2)に分散体(3)が掛止し、且つ掛止状態から抜出できるようにしている。
【0022】
図3は図1、2の状態より、パッド成形用の発泡液(P1)を、一旦分散体(3)に吐出させた後、発泡液(P1)を表皮(C)内に分散させてパッド(P)を表皮(C)と一体に発泡成形したヘッドレストを示す。
【0023】
次に、本発明に係るヘッドレストの製造方法を、図8A、B、C、Dに基づいて説明する。
まず、表皮(C)内にステー(S)を挿入して、図1に示すようにステー(S)の両脚部を底布(4)の通孔より外部に突出させる。
【0024】
次に、注入ノズル(1)を掛止突起(2)と共に開口部(A)から注入孔(41A)に差し通した後、分散体(3)の挿通孔(30)に掛止突起(2)と共に注入ノズル(1)の先端部を挿通して、掛止突起(2)に分散体(3)を掛止する。この状態を図8Aに示す。
【0025】
然る後、注入ノズル(1)を矢印方向に引くと、図8Bに示すように突片(41)の基端が掛止突起(2)によって舌片B(50)の先端部に接合し、突片(41)が水平状に折曲する。そのため、舌片B(50)と舌片A(40)との間に間隙がなくなり、発泡液(P)がその間隙に入り込む余地がない。この状態で、表皮(C)内の分散体(3)内に発泡液(P1)を注入する。
すると、発泡液(P1)は分散体(3)内から表皮(C)内に流下する。その際、発泡液(P1)の表皮(C)内への流出の勢いが分散体(3)によって弱められると共に発泡液(P1)は分散されて表皮(C)内に広範囲で流下する(図8C)。
【0026】
表皮(C)の下部内に注入された発泡液(P1)は、上方に向けて発泡しながら移行する。そのため、この発泡液(P1)の圧力で図8Dに示すように、水平状の突片(41)が舌片B(50)の内面側に巻き込むように圧接して突片(41)と舌片B(50)との間に間隙が生じない。
【0027】
然る後、注入ノズル(1)を掛止突起(2)と共に分散体(3)と表皮(C)内から引き抜くと、図3に示すようにパッド(P)が表皮(C)に一体に発泡成形され、開口部(A)から発泡液(P1)が全く漏出せず、しかも、表皮(C)に局部的に発泡液(P1)が硬化することのないヘッドレストが成形される。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、袋状に縫着した表皮と、別体に分散体を設け、この分散体 を表皮内に差し込んだ注入ノズルに取付けた後、パッド成形用の発泡液を分散体を 通して表皮内に分散させてパッドを表皮と一体に成形するので、前記従来方法に 比べ、注入ノズルの分散体に対する差し込み作業が簡単になり、その作業性を向 上し得る。
加えて、表皮内に差し込んだ注入ノズルに分散体を取付けた後、注入ノズル を引くことにより、突片の基端部が舌片 B の先端部に接合すると共に水平状に折曲 する。そのため、舌片 A と舌片 B の間隙がなくなり、舌片 A 、 B 間に発泡液が入り込む 余地がないし、突片は発泡液の圧力で舌片 B に巻き込むため、発泡液の外部への漏 出を完全に防止できる。
【0029】
また、注入ノズルの先端部に掛止突起を設けることにより、分散体の注入ノズルからの脱落を防止でき、表皮内への発泡液の注入が確実になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法において、発泡液を注入する前の状態を示す部分切欠斜視図である。
【図2】図1の部分断面図である。
【図3】本発明方法によって製造したヘッドレストの断面図である。
【図4】本発明に使用する注入ノズルと分散体を示す斜視図である。
【図5】本発明に使用する分散体の斜視図である。
【図6】分散体の別の実施例を示す斜視図である。
【図7】本発明に使用する発泡液注入用の注入ノズルの部分切欠斜視図である。
【図8】本発明の製造方法を順に説明する説明図である。
【符号の説明】
C 表皮
P パッド
A 開口部
1 注入ノズル
2 掛止突起
3 分散体
3A 分散体
3B 分散体
Claims (2)
- 袋状に縫製した表皮内に、パッド成形用の発泡液を表皮内の開口部よりに差し込んだ注入ノズルで注入することにより、パッドを表皮と一体に発泡成形して製造すると共に前記表皮の開口部における左右両端縁には、袋状表皮の内部方向に向けて舌片 A 、 B を延設し、この舌片 A に、舌片 B より表皮の内部方向に長い突片を有するヘッドレストにおいて、
前記表皮内に差し込んだ注入ノズルの先端部に、表皮内への発泡液の分散用分散体を取付けた後、注入ノズルを逆方向へ引くことにより、分散体を前記突片に接合させると共に突片の基端部を舌片 B の先端部に接合し、次に、分散体を通して表皮内に注入ノズルから発泡液を注入することを特徴とするヘッドレストの製造方法。 - 注入ノズルの先端部には、前記分散体を掛止する掛止突起を設けてなる請求項1記載のヘッドレストの製造方法。
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