JP3961976B2 - 縮毛用シャンプー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に毛髪矯正後、その状態が長持ちする縮毛用シャンプーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
洗髪は、毛髪の汚れ、皮脂等を除去し、清潔で健康な頭皮と髪を保つ上で重要である。そのために、シャンプーには、洗浄力、起泡性等が求められ、さらに、頭皮を健康に保つために、頭皮に対して消炎効果があり、抗菌作用があることが望まれる。頭皮が健康でなくては健康な毛髪が得られない。また、毛髪に対して、洗浄後、シャンプー成分を洗い流した後、その成分が僅かに毛髪表面に付着残存して、毛髪を外気から保護したり、毛髪に保湿性を与え、ぱさつきを抑え、しっとり感や、さらさら感を与えるものであることが望まれる。
【0003】
一方、特に、縮毛の者は年に何回か矯正施術を行っており、矯正施術では、毛髪のケラチンを薬剤で軟化させ、整形固定し、さらケラチンを薬剤で再硬化させるという薬剤処理をするので、頭皮や髪質を傷める。そこで、矯正施術の回数を少なくすること、矯正後整形状態が長く保たれることが望まれ、矯正施術後、その状態をいかに長持ちさせるかは大きな関心事である。
【0004】
しかし、矯正施術後、洗髪に従来市販されている通常のシャンプーを使用すると、その施術効果が長持ちしないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況に鑑み、本発明の課題は、従来の洗浄力を有していて、頭皮を健康に保つことができて、特に矯正施術後の毛髪に、保湿性を与え、ぱさつきを抑え、しっとり感や、さらさら感を与え、施術効果が長持ちする縮毛用シャンプーの提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者の長年の研究の結果、矯正施術後の状態を長持ちさせるには、頭皮を健康に保ち、縮れの戻りを防ぐことが大切であり、縮れの戻りは毛髪の水分含有量に影響され、毛髪の保水性・保湿性が保たれれば縮れの戻りが抑えられることが分かった。そのためには、シャンプー成分を後述するようにするとよいことが判明し、本発明に到達した。
【0007】
すなわち、本発明は、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び両性界面活性剤を含む界面活性剤と植物エキスとを含有し、さらに、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、トリメチルグリシン、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチドロン酸、1,3−ブチレングリコール、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、アルギン酸ナトリウム、カラメル、クエン酸、ヒノキチオール及び香料を含有している縮毛用シャンプーであって、前記界面活性剤が、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラノリン及びN−ヤシ油脂肪酸アシル−N'−カルボキシエチル−N'−ヒドロキシエチレンジアミンナトリウムのうちから選ばれるものであり、前記植物エキスが、甘草エキス、アルニカエキス、セイヨウキズタエキス、ニンニクエキス、ローマカミツレエキス、ローズマリーエキス、ハマメリスエキス、オトギリソウエキス、マロニエエキス、マツエキス、ブドウ葉エキス、ゴボウエキス、オランダカラシエキス及びオドリコソウエキスのうちから選ばれるものであり、毛髪矯正後、その状態を長持ちさせることを特徴とする縮毛用シャンプーである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の縮毛用シャンプーは、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び両性界面活性剤を含む界面活性剤と植物エキスとを含有する。
【0012】
本発明において、界面活性剤としては、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラノリン及びN−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチレンジアミンナトリウム等が挙げられる。
【0013】
そして、これらの界面活性剤の含有割合は、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドが5.0〜10.0重量%、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウムが1.0〜10.0重量%、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が0.1〜1.0重量%、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムが1.0〜8.0重量%、テトラデセンスルホン酸ナトリウムが1.0〜7.0重量%、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミンが1.0〜7.0重量%、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラノリンが1.0〜2.0重量%、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチレンジアミンナトリウムが0.1〜3.0重量%であることが好ましい。そして、髪質が普通で全般的な縮毛の場合、縮毛で地肌を整えるための場合、縮毛で髪質にダメージがある場合など、これらの活性剤の含有割合を上記範囲で調節することが好ましい。
【0014】
さらに、本発明のシャンプーでは植物エキスを含有する。植物エキスとしては、甘草エキス、アルニカエキス、セイヨウキズタエキス、ニンニクエキス、ローマカミツレエキス、ローズマリーエキス、ハマメリスエキス、オトギリソウエキス、マロニエエキス、マツエキス、ブドウ葉エキス、ゴボウエキス、オランダカラシエキス及びオドリコソウエキス等が挙げられる。
【0015】
これら植物エキスの含有割合は、甘草エキスが0.0001〜1.0重量%、アルニカエキスが0.0001〜1.0重量%、セイヨウキズタエキスが0.0001〜1.0重量%、ニンニクエキスが0.0001〜1.0重量%、ローマカミツレエキスが0.0001〜1.0重量%、ローズマリーエキスが0.0001〜1.0重量%、ハマメリスエキスが0.0001〜1.0重量%、オトギリソウエキスが0.0001〜1.0重量%、マロニエエキスが0.0001〜1.0重量%、マツエキスが0.0001〜1.0重量%、ブドウ葉エキスが0.0001〜1.0重量%、ゴボウエキスが0.0001〜1.0重量%、オランダカラシエキスが0.0001〜1.0重量%及びオドリコソウエキス0.0001〜1.0重量%であることが好ましく、これらの範囲内で髪質に合わせて含有割合を調節する。
【0016】
本発明においては、さらに増粘剤、ヘアコンデショニング剤、可溶化剤、トリートメント剤、保湿剤、保存剤、安定剤、頭皮消炎剤、エキス抽出溶剤、キレート剤、pH調整剤及び賦香剤等を含んでいてもよく、このようなものとして、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、トリメチルグリシン、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチドロン酸、1,3−ブチレングリコール、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、アルギン酸ナトリウム、カラメル、クエン酸、ヒノキチオール、香料等が挙げられる。
【0017】
これらの含有割合は、カチオン化ヒドロキシエチルセルロースが0.5〜1.0重量%、トリメチルグリシンが1.0〜5.0重量%、フェノキシエタノールが0.1〜0.8重量%、メチルパラベンが0.1〜0.5重量%、エチドロン酸が0.1〜0.5重量%、1,3−ブチレングリコールが0.05〜1.0重量%、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウムが0.05〜1.0重量%、グリチルリチン酸ジカリウムが0.05〜0.20重量%、アルギン酸ナトリウムが0.05重量%、カラメルが0.01〜0.05重量%、クエン酸が0.01〜0.05重量%、ヒノキチオールが0.001〜0.05重量%であることが好ましい。また香料に関しては肌に対して低刺激性のもので好みの香料が0.1〜0.5重量%を含有していることが好ましい。
【0018】
シャンプー成分のうち上記以外の成分(残部)は水であり、水としてはいわゆるパイウォターといわれるものを用いることが好ましい。本発明のシャンプーはpH6.8前後であるものが好ましく、pHはクエン酸を0.01〜0.05重量%の範囲で添加して調整することが好ましい。また、本発明では、その成分割合を髪質に合わせて変えることができ、後述する実施例のシャンプーNo.1〜3に示すように、その成分割合を変えて、No.1は全般的な縮毛用として、No.2は頭皮のトラブル等地肌の状況を主に考慮して油性・乾燥性の地肌を整える力が必要なため消炎効果や抗菌作用を重視した縮毛用として、No.3はダメージ髪質縮毛用で、保湿や修復を目的として、使用することができる。
【0019】
【実施例】
次に本発明を実施例にて具体的に説明する。本発明はこれら実施例によって限定されない。
実施例(シャンプーNo.1〜3の調製)
水にカチオン化ヒドロキシエチルセルロースを溶解させ、エチドロン酸、メチルパラベン、アルギン酸ナトリウムを加え、70〜80℃に加熱し、これらを溶解させた。この液に、さらに、トリメチルグリシン、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウムを加え、溶解させた。(A液)
【0020】
別に、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラノリン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチレンジアミンナトリウム及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の混合物を70〜80℃に加熱し、これらを溶解させ、前記Aの液に加え、これらを混合し溶解させ、さらにグリチルリチン酸ジカリウムを加え、溶解させて、35℃に冷却した。35℃に冷却後、1,3−ブチレングリコールを加え、攪拌して、均一にした。(B液)
【0021】
前記B液に、甘草エキス、アルニカエキス、セイヨウキズタエキス、ニンニクエキス、ローマカミツレエキス、ローズマリーエキス、ハマメリスエキス、オトギリソウエキス、マロニエエキス、マツエキス、ブドウ葉エキス、ゴボウエキス、オランダカラシエキス及びオドリコソウエキスを加え、攪拌して均一化した。(C液)
【0022】
別にヒノキチオール、フェノキシエタノール、香料を均一に混合し、この混合物を前記C液に加え、攪拌して均一にし、カラメルを加え、さらにクエン酸を加えてpHを6.8に調整して、次のような組成のシャンプーNo.1〜3を調製した。
【0023】
No.1(キュアレベル1:全般的な縮毛用)
【0024】
No.2(キュアレベル2:頭皮のトラブル等地肌の状況を主に考慮したもので油性・乾燥性の地肌を整える力が必要なため消炎効果や抗菌作用を重視した縮毛用)
【0025】
No.3(キュアレベル3:ダメージ髪質で、保湿や髪質の修復を目的とした縮毛用)
【0026】
上記No.1〜3のシャンプーを、それぞれの髪質の人の縮毛矯正後、洗髪に使用した。これらのシャンプーは起泡性が良く、使用者の手に低刺激的であり、また保湿効果が良いものであった。そして、矯正後施術効果が長持ちするものであった。
【0027】
【発明の効果】
本発明のシャンプーは、洗浄力を有していて、頭皮を健康に保つことができて、特に矯正施術後の毛髪に、保湿性を与えて、ぱさつきを抑え、しっとり感や、さらさら感を与え、施術効果が長持ちする縮毛用シャンプーである。なお、本発明のシャンプーは縮毛でない髪質の者が使用しても、前記した長所を有していて良好なシャンプーであることはいうまでもない。
Claims (1)
- アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び両性界面活性剤を含む界面活性剤と植物エキスとを含有し、さらに、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、トリメチルグリシン、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチドロン酸、1,3−ブチレングリコール、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、アルギン酸ナトリウム、カラメル、クエン酸、ヒノキチオール及び香料を含有している縮毛用シャンプーであって、前記界面活性剤が、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラノリン及びN−ヤシ油脂肪酸アシル−N'−カルボキシエチル−N'−ヒドロキシエチレンジアミンナトリウムのうちから選ばれるものであり、前記植物エキスが、甘草エキス、アルニカエキス、セイヨウキズタエキス、ニンニクエキス、ローマカミツレエキス、ローズマリーエキス、ハマメリスエキス、オトギリソウエキス、マロニエエキス、マツエキス、ブドウ葉エキス、ゴボウエキス、オランダカラシエキス及びオドリコソウエキスのうちから選ばれるものであり、毛髪矯正後、その状態を長持ちさせることを特徴とする縮毛用シャンプー。
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