JP3961710B2 - 支柱との連結部材用のスペーサ - Google Patents

支柱との連結部材用のスペーサ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は支柱との連結部材用のスペーサに係り、詳しくは例えばラック用の支柱の本体の開口側に端部が挿入された状態で連結用の孔を貫通する締結具を介して支柱に連結され、長手方向に沿って延びる開口を有する連結部材の端部に組み付けられるスペーサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、組立式のラックは、少なくとも前後に2本づつ、合計4本の支柱と、列方向(前後)に並んだ支柱間を連結する筋かい(ラチス)や水平材を備え、各支柱に設けられた取付部に棚材を取り付けることにより組み立てられている。そして、この棚材の上に荷を載置することにより、棚に荷が収容される。
【0003】
ラック用支柱と筋かいや水平材とを連結する構造として、従来、支柱の長手方向に沿って延びる開口部を備えた支柱を使用するものがある。例えば、特開平5−116718号公報には、図6に示すように、本体31aの開口側に本体31aの幅より狭い所定間隔で互いに平行に延びる一対の連結板部31bを備えた支柱31に、断面コ字状の筋かい(ラチス)32及び水平材33とが組み付けられた構造が開示されている。
【0004】
この構造では前後に立設される支柱31は、連結板部31bが互いに対向する状態で配置される。筋かい32及び水平材33にはその端部に連結用の孔32a,33aが形成され、その端部が連結板部31b間の所定位置にそれぞれ挿入される。そして、連結板部31bに形成された連結用の孔31cと、筋かい32及び水平材33の孔32a,33aとを貫通するリベット34により筋かい32及び水平材33がそれぞれ支柱31に固定される。筋かい32及び水平材33の端部には両側壁32b,33b間にスペーサの役割を果たす折り曲げ部32c,33cが一体形成されている。
【0005】
また、図7に示すように、支柱31の連結板部31bと例えば筋かい32とを、筋かい32の両側壁32bの内面間に筒状のスペーサ35を介装した状態でボルト36及びナット37により締め付け固定する連結方法も実施されている。スペーサ35は連結板部31bと筋かい32等の連結部材とをボルト36及びナット37で強固に締め付ける際に、連結板部31b及び連結部材が塑性変形するのを防止する役割を果たす。
【0006】
そして、ラックがパレットに積載された荷の保管に使用するパレットラックの場合は、図8(a)に示すように、本体31aの連結板部31bと対向する壁31dに所定ピッチで取付孔38が形成された支柱31が使用される。そして、ラックの連方向(図8(a)の左右方向)に並んで隣接する支柱31間に、両端部に所謂ガセットプレートと呼ばれる取付片39が固着されたビーム40(一端側のみ図示)が架設される。取付片39には取付孔38と同じピッチで係止爪39aが形成され、係止爪39aが取付孔38に係止されてビーム40が支柱31に取り付けられるようになっている。また、自動倉庫のラックを構成する支柱31の場合は、本体31aの両側壁に、図8(b)に示すように、所定ピッチで係合孔41が形成されている。そして、ラックを構成する前後一対の支柱31間に、係合孔41に係止可能な係止爪42aを備えた荷受け棚42が前後方向に延びるように配設される。そして、それぞれ対向する状態で配置された荷受け棚42によって荷が支持される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
地震の際にラックの揺れでラックが損傷しないようにするためには、連結板部31bと筋かい32等の連結部材とを強固に締め付け固定する必要がある。そして、締結具による強固な締め付け力により連結部材の側壁及び連結板部31bが塑性変形するのを防止するため、連結部材の側壁内面にスペーサ35を配置する必要がある。ところが、図7に示す連結構造のように連結部材と独立したスペーサ35を使用する場合は、筋かい32等の連結部材の支柱31への連結作業の際、連結部材の端部を連結板部31bと対応する所定位置に配置するとともに、スペーサ35を所定位置に保持した状態でボルト36を連結板部31b等の孔31c等に挿通する必要がある。しかし、この作業を一人で行うのは非常に難しく、作業性が悪いという問題がある。
【0008】
特開平5−116718号公報に開示された筋かい32及び水平材33のように、連結部材がスペーサの役割を果たす折り曲げ部32c,33cを備えている場合は、連結作業時にスペーサを所定位置に保持する必要がないため、作業性は良くなる。しかし、折り曲げ部32c,33cを備えた連結部材は加工が面倒であるという問題がある。また、スペーサは締結具による締め付け力に対抗する役割の他に、連結部材から連結板部31bを介して支柱31にねじれ作用を与える力が作用する際に、ねじれ力を広い面積に分散させて支柱31への影響を少なくする役割を果たすことが可能である。しかし、折り曲げ部32c,33cの断面積を大きくするのは難しく、折り曲げ部32c,33cにはねじれ力の支柱への影響を少なくする効果は殆ど期待できない。
【0009】
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は支柱の本体の開口側に、長手方向に沿って延びる開口を有する連結部材をその端部の両側壁間にスペーサを介在させた状態で締結具を介して連結する連結作業時の作業性を良くすることができ、しかも断面積の大きなスペーサを使用することが容易な支柱との連結部材用のスペーサを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、支柱の本体の開口側に端部が挿入された状態で連結用の孔を貫通する締結具を介して支柱に連結されるとともに長手方向に沿って延びる開口を有する連結部材の端部に組み付けられるスペーサであって、前記連結部材の両側壁間とほぼ同じ幅の一対の支持片を備え、前記連結部材への装着時に前記両支持片の間に前記締結具が配置されるように前記両側壁間に挿入可能な形状に形成された本体部と、前記支持片の先端に設けられ、前記連結部材の端部の両側壁に挟まれた壁に形成された一対の挿通孔に挿通可能な一対の挿通部と、前記挿通部が前記壁を内側から外側に向かって貫通するように前記挿通孔に挿通された状態における前記各挿通部の前記壁からの突出側に設けられ、前記連結部材と係合してスペーサの前記連結部材からの離脱を規制する凸部とを備えた。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記本体部には前記凸部が前記壁の外側に位置するまで前記挿通部が前記挿通孔に挿通された状態において、スペーサの連結部材に対する位置決めを行う位置決め部が形成されている。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記凸部は前記両挿通部にプレス加工でそれぞれ外側に凸となるように形成されている。
【0013】
請求項1に記載の発明のスペーサは、長手方向に沿って延びる開口を有する連結部材(例えば筋かい及び水平材等)の端部に組み付けられて使用される。連結部材は端部が支柱の本体の開口側に挿入された状態で、連結用の孔を貫通する締結具を介して支柱に連結される。スペーサは一対の支持片の先端に形成された挿通部が、挿通孔を連結部材の壁の内側から外側に向かって貫通するように挿通され、凸部が前記壁の外側に位置する状態に装着される。そして、凸部が連結部材と係合することにより、スペーサの連結部材からの離脱が規制される。
【0014】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、凸部が前記壁の外側に位置するまで挿通部が挿通孔に挿通されると、本体部に形成された位置決め部が連結部材と係合する。そして、スペーサの連結部材に対する位置決めがなされる。
【0015】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記凸部は前記両挿通部にプレス加工でそれぞれ外側に凸となるように形成されているため、凸部の形成が簡単になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図4に従って説明する。図2は支柱に連結部材としての筋かいが連結された状態を、ラックの連方向に沿った方向から見た側面図、図3(a)は図2のA−A線断面図、図3(b)は図2のB−B線断面図である。
【0017】
図3(b)に示すように、ラックを構成する支柱1は平面コ字状の本体2と、本体2の両側壁2aに連続するように一体形成された一対のテーパ部3と、テーパ部3に連続するように一体形成された一対の連結板部4とから構成されている。即ち、支柱1は一部が開口された状態に形成されている。
【0018】
テーパ部3は本体2側から突出側に向かって徐々に幅が狭くなるように形成されている。従って、連結板部4とテーパ部3とは鈍角を成すように連続している。連結板部4は本体2の幅、即ち両側壁2aの間隔より狭い所定間隔をおいて互いに平行に延びるように形成され、その先端にはリップ5が外側へ直角に折り曲げ形成されている。両連結板部4の間隔は、ラックを構成する連結部材としての筋かい(ラチス)6及び図示しない水平材の端部が挿入可能な間隔に設定されている。連結板部4には、筋かい6又は水平材の端部を連結する際に使用する連結用の孔4aが形成されている。支柱1は金属板(例えば鋼板)の曲げ加工(ロールフォーミング)により形成されている。
【0019】
図1(a)及び図3(a)に示すように、筋かい6は断面ほぼコ字状に形成され、両側壁6aの外面の間隔が両連結板部4aの間隔とほぼ同じに形成されている。両側壁6aの先端は内側に向かって直角に屈曲形成されている。筋かい6の両端部(片側のみ図示)には、両側壁6aの対向する位置に連結用の孔6bが形成され、両側壁6aに挟まれた壁6cに一対の挿通孔7が形成されている。両挿通孔7は孔6bの直径より大きな間隔で、両孔6bの中心を通り壁6cと直交する仮想平面を挟む位置に筋かい6の長手方向と直交する状態で平行に形成されている。また、両側壁6aの先端には、筋かい6の端部から両挿通孔7と対向する位置より中央側寄りまで延びる切欠き部8が形成されている。なお、水平材も同様に構成されている。また、筋かい6及び水平材も金属板(例えば鋼板)の曲げ加工により形成されている。
【0020】
図1(a),(b)に示すように、筋かい6及び水平材の端部に組み付けられて使用されるスペーサ9は、断面ほぼコ字状に屈曲形成され、筋かい6の両側壁6aの間隔とほぼ同じ幅Wの一対の支持片10aを備えた本体部10を備えている。両支持片10aの間隔は、筋かい6の壁6cに形成された挿通孔7の間隔より若干広く形成され、各支持片10aの先端に挿通孔7に挿通可能な挿通部11が一体形成されている。即ち、本体部10はスペーサ9の筋かい6への装着時に両支持片10aの間に締結具が配置されるように両側壁6a間に挿入可能な形状に屈曲形成されている。
【0021】
挿通部11はその幅が挿通孔7の長さより短く形成されている。従って、挿通部11の幅は本体部10の幅Wより狭く、挿通部11は支持片10aの先端が筋かい6の壁6cの内面に当接するまで挿通孔7に挿通可能となっている。各挿通部11には挿通部11が筋かい6を内側から外側に向かって貫通するように挿通孔7に挿通された状態において、各挿通部11の筋かい6からの突出側に、筋かい6と係合してスペーサ9の筋かい6からの離脱を規制する凸部12が形成されている。凸部12は支持片10aの先端が壁6cの内面に当接した状態で、壁6cの外面と係合する規制状態となる位置に形成されている。
【0022】
この実施の形態では支持片10aの先端面10bが、凸部12が筋かい6の外側に位置するまで挿通部11が挿通孔7に挿通された状態でスペーサ9の筋かい6に対する位置決めを行う位置決め部を構成する。凸部12は挿通部11にプレス加工で、それぞれ外側に凸となるように形成されている。
【0023】
支柱1を自動倉庫で使用するラックに使用する場合は、本体2の両側壁2aに、荷受け棚の係止爪を係止するための係合孔(いずれも図示せず)が所定ピッチで形成される。また、支柱1をパレットラックに使用する場合は、本体2の両側壁2aに挟まれた壁に、ラックの連方向に並んだ支柱1間に架設されるビームの両端に固着されたガセットの係止爪を係止するための取付孔(いずれも図示せず)が所定ピッチで形成される。
【0024】
次に前記のように構成されたスペーサ9を使用して筋かい6等の連結部材を支柱に連結する作業手順及びスペーサ9の作用を説明する。
支柱1はラックの列方向(図2の左右方向)に沿って連結板部4が互いに対向する状態で所定位置に立設される。筋かい6を支柱1に連結する場合は、先ず筋かい6の端部にスペーサ9を装着する。スペーサ9の装着作業は、スペーサ9の本体部10を持って挿通部11が挿通孔7と対向する状態に配置し、支持片10aの両端面が筋かい6の側壁6aと摺接する状態で押し込む。凸部12が挿通孔7と係合する位置まで挿通部11が挿通孔7に挿通された状態からさらに本体部10を押し込むと、両支持片10aは互いに内側へ若干撓み、凸部12が挿通孔7を通過する。凸部12が挿通孔7を通過すると両支持片10aは撓みが回復し、凸部12が壁6cの外面(上面)と係合し、支持片10aの先端面10bが壁6cの内面(下面)と係合した状態となり、スペーサ9が位置決めされた状態で筋かい6からの離脱が規制された状態となる。
【0025】
次に筋かい6の孔6bが連結板部4の所定の孔4aと対応する位置に筋かい6の端部が両連結板部4間に挿入された状態で、締結具としてのボルト13が各孔4a,6bを貫通するように連結板部4に挿通される。そして、ボルト13の先端側にナット14が螺合され、ボルト13及びナット14により筋かい6と連結板部4とが締付け固定されて互いに連結される。筋かい6は支柱1に対して所定の角度をなすように斜めに連結される。この状態では両支持片10aの間にボルト13が配置されている。また、水平材も同様にして、その端部が連結板部4の間に挿入された状態で、連結用の各孔4a等を貫通するボルト13及びナット14により締付け固定され、支柱1に対して直交するように、即ち水平に連結される。
【0026】
この実施の形態のボルト13は普通のボルトと異なり、頭部に連続するスリーブ部13aを有している。また、ナット14も普通のナットと異なり、ボルト13に螺合した状態でボルト13の頭部と対向する側にスリーブ部14aを有し、スリーブ部13a,14aが孔4a,6bを貫通する状態で取り付けられる。
【0027】
スペーサ9は締結具による締め付け力に対抗する役割の他に、連結部材から連結板部4を介して支柱1にねじれ作用を与える力が作用する際に、ねじれ力を広い面積に分散させて支柱1への影響を少なくする役割を果たす。このとき、両側壁6aと当接する部分の支持片10aの面積が大きいほど、ねじれ力の支柱1への影響が少なくなる。
【0028】
この実施の形態では以下の効果を有する。
(1) 連結部材(例えば筋かい6)の端部に装着されるスペーサ9は、支持片10aの先端に設けられた挿通部11が連結部材の端部の両側壁に挟まれた壁に形成された一対の挿通孔7に挿通され、各挿通部11に形成された凸部12が前記壁からの突出側において連結部材と係合してスペーサ9の連結部材からの離脱を規制する。従って、支柱1の本体の開口側に、長手方向に沿って延びる開口を有する連結部材をその端部の両側壁6a間にスペーサ9を介在させた状態で締結具(ボルト13及びナット14)を介して連結する連結作業時の作業性を良くすることができる。
【0029】
(2) スペーサ9は連結部材(例えば筋かい6)と別体に形成され、挿通部11及び凸部12を介して連結部材からの離脱が規制された状態で連結部材に装着される。従って、スペーサの役割を果たす折り曲げ部を連結部材の端部に一体形成する構成に比較して、断面積の大きなスペーサ9を使用することが容易になり、連結部材から連結板部4を介して支柱1にねじれ作用を与える力が作用する際に、ねじれ力を広い面積に分散させて支柱1への影響を少なくする役割を果たすことが可能になる。
【0030】
(3) 凸部12が壁6cの外側に位置するまで挿通部11が挿通孔7に挿通された状態において、スペーサ9の連結部材(例えば筋かい6)に対する位置決めを行う位置決め部(先端面10b)が本体部10に形成されている。従って、スペーサ9が連結部材に対して位置決めがなされた状態で装着されるため、連結部材の連結作業性がより向上する。
【0031】
(4) 凸部12は両挿通部11にプレス加工でそれぞれ外側に凸となるように形成されているため、凸部12の形成が簡単になる。
(5) 挿通部11が支持片10aより狭い幅に形成され、支持片10aの先端面10bが位置決め部を構成している。従って、位置決め部の形成が簡単になる。
【0032】
(6) スリーブ部13aを有するボルト13と、スリーブ部14aを有するナット14とを使用し、スリーブ部13a,14aが孔4a,6bを貫通する状態で連結板部4と連結部材(筋かい6等)とが締め付け固定されるため、連結部材からボルト13に作用する剪断力を担う部分の断面積が大きくなって、十分な剪断強度の確保が容易になる。
【0033】
(7) スリーブ部14aを有するナット14を使用しているため、通常のナットを使用した場合と連結板部4の外側に突出する部分の長さが同じでも、ナット14がボルト13と螺合する部分の長さが長くなるため、締め付け力が大きくなってスペーサ9及び連結板部4による連結部材(筋かい6等)の挟持力が大きくなる。従って、連結部材から連結板部4に対して図3(b)に矢印で示す連結板部4と直交する方向の力、即ち支柱1にねじれ作用を与える力が作用したときに、両連結板部4が共同して均等な状態でその力を担うことができ、支柱1が塑性変形し難くなる。即ち、連結部材から連結板部4を介して支柱1にねじれ作用を与える力が作用する際に、ねじれ力の支柱1への影響が少なくなる。
【0034】
(8) 通常のボルト及びナットを使用した場合には、連結板部4の外側に突出する部分の一部が、支柱1の幅(両側壁2a外面間の距離)内から突出する状態となり、実質的に有効間口がその分狭くなってラックの収納効率が悪くなる。しかし、スリーブ部14aを有するナット14の使用により、ボルト13及びナット14の連結板部4の外側に突出する部分が支柱1の幅内に収まり、ラックの収納効率が向上する。
【0035】
なお、実施の形態は前記に限定されるものでなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ スペーサ9の形状は前記実施の形態の形状に限定されるものではなく、支持片10aと挿通部11を同じ幅に形成し、筋かい6の壁6cには両側壁6aの間隔と同じ長さの挿通孔7を形成してもよい。この構成ではスペーサ9の筋かい6に対する所定位置への位置決めを行う機能はないが、スペーサ9は凸部12が筋かい6の壁6cの外面と係合する状態で筋かい6からの離脱が規制された状態に保持される。従って、筋かい6の支柱への連結作業時に、連結板部4及び筋かい6の孔4a,6bを対向させた状態でボルト13を孔4a,6bに挿通した後、ナット14を締め付ける際にスペーサ9の位置を所定位置に配置してナット14を締め付けることにより、スペーサ9が所定位置に配置された状態で筋かい6の側壁6a間に締め付け固定される。
【0036】
○ 支持片10aと挿通部11を同じ幅に形成した場合、図4(a)に示すように、支持片10aに凸部12から壁6cの厚さに相当する所定間隔をおいた位置に、位置決め部としての凸部15を形成してもよい。この場合は、凸部12が壁6cの外側に突出する位置まで挿通部11が挿通孔7に挿通された状態で、凸部15が壁6cの内面と係合してスペーサ9の移動が規制され、スペーサ9の筋かい6に対する位置決めがなされる。
【0037】
○ 凸部12,15の形状は円形に限らず、他の形状としたり、細長い凸条としてもよい。
○ 凸部12,15はプレス加工に限らず、例えば溶接による溶着金属で形成してもよい。また、位置決め部としての凸部15は、支持片10aの先端の一部を折り曲げ加工することによって形成してもよい。
【0038】
○ 本体部10の形状は断面コ字状に限らず、例えば支持片10aに挟まれた部分が円弧状のほぼU字状や、図4(b)に示すように逆M字状等にしてもよい。また、両支持片10aの形状は平板に限らず途中に屈曲部があってもよい。逆M字状の場合や屈曲部がある場合は、基端から先端までの距離が同じ平板状の支持片10aに比較して本体部10が連結部材の側壁と当接する部分の面積が大きくなり、地震の際、筋かい6を介してラックの支柱1に伝達されるねじれ力による影響をより少なくできる。
【0039】
○ 連結部材の形状は長手方向に沿って延びる開口を有する形状であればよく、筋かい6の両側壁6aの先端が真っ直ぐな形状としてもよい。この場合は側壁6aの先端に切欠き部8を形成する必要がなく、その分、連結部材の加工が簡単になる。
【0040】
○ 連結板部4と筋かい6等の連結部材との連結に使用するボルト13及びナット14として共にスリーブ部を有するものを使用するかわにり、図5に示すように、スリーブ部を有さないボルト13と、スリーブ部14aを有するナット14との組合せを使用してもよい。この場合も、両連結板部4の間隔が大きな場合でも、支柱1の両側壁2aの外側にボルト13及びナット14が突出することなく、ボルト13及びナット14による締め付け力を高めることができる。
【0041】
○ 連結板部4と筋かい6等の連結部材との連結に使用するボルト及びナットとして、スリーブ部を有さないボルト及びナットを使用してもよい。また、連結板部4と連結部材との連結に使用する締結具としてリベットを使用してもよい。
【0042】
○ 支柱1の形状は実施の形態のものに限定されず、連結板部4をテーパ部3を設けずに、側壁2aの先端から直角に折り曲げられた壁に連続するように連結板部4が形成された形状や、リップ5のない形状としてもよい。
【0043】
○ スペーサ9が装着される連結部材は、自動倉庫のラック用あるいはパレットラック用の支柱1との連結に使用されるものに限らず、開口部を有する支柱を使用した全ての構造物の支柱との連結に使用されるものに適用できる。また、スペーサ9が装着された連結部材と支柱の連結板部4とを、少なくともスリーブ部14aを備えたナット14を使用して締め付け固定する連結構造も同様に、開口部を有する支柱を使用した全ての構造物の支柱と連結部材との連結構造に適用できる。
【0044】
前記実施の形態から把握できる請求項記載以外の発明(技術思想)について、以下にその効果とともに記載する。
(1) 請求項2に記載の発明において、前記挿通部は前記支持片より狭い幅に形成され、前記位置決め部は支持片の先端面で構成されている。この場合、位置決め部の形成が簡単になる。
【0045】
(2) 長手方向に沿って延びる開口を有する連結部材を、その端部が支柱の本体の開口側の連結板部に挿入された状態で、連結用の孔を貫通するボルト及び該ボルトに螺合するナットを介して支柱に連結する支柱と連結部材との連結構造であって、前記連結部材の両側壁間に前記ボルトに挿通され、かつ両側壁に当接する状態でスペーサを配置し、前記ナットに側壁の内側まで延びるスリーブ部を有するナットを使用した支柱と連結部材との連結構造。この場合、通常のナットを使用した場合と連結板部の外側に突出する部分の長さが同じでも、ナットがボルトと螺合する部分の長さが長くなるため、締め付け力が大きくなってスペーサ及び連結板部による連結部材の挟持力が大きくなる。そして、連結部材から連結板部を介して支柱にねじれ作用を与える力が作用する際に、ねじれ力の支柱への影響が少なくなる。
【0046】
(3) (2)に記載の発明において、前記ボルトもスリーブ部を有し、ボルト及びナットの各スリーブ部が前記連結板部及び前記連結部材の側壁に形成された連結用の孔を貫通する状態で連結板部と連結部材とが締め付け固定される。この場合、連結部材からボルトに作用する剪断力を担う部分の断面積が大きくなって、十分な剪断強度の確保が容易になる。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1〜請求項3に記載の発明によれば、支柱の本体の開口側に、長手方向に沿って延びる開口を有する連結部材をその端部の両側壁間にスペーサを介在させた状態で締結具を介して連結する連結作業時の作業性を良くすることができ、しかも断面積の大きなスペーサを使用することが容易になる。
【0048】
請求項2に記載の発明によれば、スペーサが連結部材に対して位置決めがなされた状態で装着されるため、連結部材の連結作業性がより向上する。
請求項3に記載の発明によれば、凸部の形成が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は一実施の形態の連結部材とスペーサを示す模式斜視図、(b)はスペーサの側面図。
【図2】 支柱と筋かいとの連結状態を示す部分側面図。
【図3】 (a)は図2のA−A線における断面図、(b)は図2のB−B線断面図。
【図4】 (a)は別の実施の形態の連結部材とスペーサを示す模式斜視図、(b)は別の実施の形態のスペーサの側面図。
【図5】 別の実施の形態のボルト及びナットを示す正面図。
【図6】 従来技術の支柱と連結部材の関係を示す分解斜視図。
【図7】 別の従来技術の支柱と連結部材の連結構造を示す断面図。
【図8】 (a)はパレットラック用の支柱とビームとの関係を示す部分正面図、(b)は自動倉庫のラック用支柱と荷受け棚の関係を示す部分側面図。
【符号の説明】
1…支柱、2…本体、4…連結板部、4a,6b…孔、6…連結部材としての筋かい、6a…側壁、6c…壁、7…挿通孔、9…スペーサ、10…本体部、10a…支持片、10b…位置決め部としての先端面、11…挿通部、12…凸部、13…締結具としてのボルト、14…同じくナット、15…位置決め部としての凸部。

Claims (3)

  1. 支柱の本体の開口側に端部が挿入された状態で連結用の孔を貫通する締結具を介して支柱に連結されるとともに長手方向に沿って延びる開口を有する連結部材の端部に組み付けられるスペーサであって、
    前記連結部材の両側壁間とほぼ同じ幅の一対の支持片を備え、前記連結部材への装着時に前記両支持片の間に前記締結具が配置されるように前記両側壁間に挿入可能な形状に形成された本体部と、
    前記支持片の先端に設けられ、前記連結部材の端部の両側壁に挟まれた壁に形成された一対の挿通孔に挿通可能な一対の挿通部と、
    前記挿通部が前記壁を内側から外側に向かって貫通するように前記挿通孔に挿通された状態における前記各挿通部の前記壁からの突出側に設けられ、前記連結部材と係合してスペーサの前記連結部材からの離脱を規制する凸部と
    を備えた支柱との連結部材用のスペーサ。
  2. 前記本体部には前記凸部が前記壁の外側に位置するまで前記挿通部が前記挿通孔に挿通された状態において、スペーサの連結部材に対する位置決めを行う位置決め部が形成されている請求項1に記載の支柱との連結部材用のスペーサ。
  3. 前記凸部は前記両挿通部にプレス加工でそれぞれ外側に凸となるように形成されている請求項1又は請求項2に記載の支柱との連結部材用のスペーサ。
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