JP3961431B2 - 缶容器の内圧測定方法および内圧測定装置 - Google Patents

缶容器の内圧測定方法および内圧測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、金属製の2ピース缶の缶胴に缶蓋を巻き締めて密閉された缶容器の内圧測定方法および内圧測定装置に関し、とくにアルミニウム板の圧延材によって形成された缶胴を用いた缶容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、飲料用の缶容器として広く使われている2ピース缶は、金属材料の薄板に絞り加工(Drawing)およびしごき加工(Ironing)を複数回施す、いわゆるDI加工を施して形成される缶胴に、内容物を充填した後、缶胴の開口部に缶蓋が巻き締められて密閉されている。このような2ピース缶の材料として、圧延加工されたアルミニウム板材が用いられている。
【0003】
従来、炭酸飲料などが充填された2ピース缶の缶容器(陽圧缶)において、密封が不十分な缶容器、いわゆるリーク缶を検出するために、缶胴の直径よりも狭い間隔で配置された2つのローラの間に缶容器を通過させて、缶胴の直径方向の内側へ一定の押圧量で押圧して内圧を測定する測定方法が用いられ、測定された内圧に基づいてリーク缶を検出する方法が知られている。つまり、缶容器が通過する際にローラが缶胴の壁部に加える力の反力を測定し、この測定値より缶容器の内圧が正常であるか判断して、内圧が低い場合には密封が不十分であるとしてリーク缶が検出されるのである。このような内圧測定方法において、缶胴の形状が真円でなくて缶胴の直径方向によって直径が異なる場合には、ローラの間を通過する際の缶容器の向きによって押圧量が異なってしまい、正確な反力が得られずに測定値に誤差が生じるという問題があり、このような誤差の生じない内圧測定方法が提案されている。
【0004】
たとえば、第一測定工程において缶胴の直径方向内方に押圧して反力を測定し、第二測定工程において前記測定方向と90°異なる方向から缶胴の直径方向内方に押圧して反力を測定し、これらの測定結果の平均値を用いて内圧を算出する測定方法が開示されている。この内圧測定方法は、缶胴の形状が長円の場合、つまり缶胴の長径方向と短径方向とが90°で交差する場合において、一の直径方向にだけ押圧する測定工程で内圧を測定する場合より、正確に内圧を測定することができる。(例えば、特許文献1参照。)
【0005】
【特許文献1】
特開平10−300653号公報(第1,2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記内圧測定方法において、缶胴の形状が長径方向と短径方向とが45°ごとにある場合、つまり90°で交差する2つの長径方向と2つの短径方向とを有する場合において、測定誤差が生じてしまい、正確に測定することができないという問題があった。つまり、90°異なる方向から缶胴の直径方向内方に押圧して反力を測定する際に、長径方向のみまたは短径方向のみしか測定されないということが生じてしまい、長径方向のみから得られた測定結果は本来の内圧より高く、短径方向のみから得られた測定結果は本来の内圧より低くなるのである。このような缶胴は、圧延加工されたアルミニウム板材にDI加工を施す際に、圧延方向に対してそれぞれ45°方向に向けてアルミニウム板材は延びやすくなっているという性質によって、壁部が90°ごとに外方へ膨らむような凸状に加工されてしまうことによって形成される。したがって、従来の内圧測定方法では、このような缶胴を有する缶容器の内圧を正確に測定することは困難で、確実なリーク缶の検出を行うことができなかった。
【0007】
本発明は、このような背景の下になされたものであって、圧延加工された金属板材にDI加工が施された缶胴を有する缶容器の内圧を正確に測定することのできる、缶容器の内圧測定方法および内圧測定装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る缶容器の内圧測定方法は、圧延された金属材に絞り加工を施して形成された有底円筒状の缶胴に、缶蓋を巻き締めて密封することで缶容器が形成され、該缶容器の壁部を直径方向の内側に押圧して反力または変位量を測定する測定工程と、該測定工程の測定結果に基づいて缶容器の内圧を算出する演算工程とを有する缶容器の内圧測定方法において、前記測定工程は、前記缶容器の一の直径方向に押圧する第一測定作業と、この第一測定作業の後に、他の直径方向に押圧する第二測定作業とを有し、前記測定結果として、45度±12.5度または135±12.5度のいずれかの相対角度差で測定した第一測定作業及び第二測定作業の2つの測定値の平均値が用いられていることを特徴とする。
【0009】
この発明の缶容器の内圧測定方法において、45度±12.5度の相対角度差で2方向の直径方向から壁部を押圧して得られる2測定値の平均値が、測定工程の測定結果として演算工程に用いられるので、より正確な内圧が測定される。つまり、上述したような90°で交差する2つの長径方向が形成された壁部を有する缶容器の内圧を測定する時に、45度の相対角度差で2方向の直径方向から測定を行うことで、長径方向のみまたは短径方向のみを測定するということが回避され、測定誤差を少なくすることができるのである。また、測定ごとのばらつきが一定値以下である場合に実用的に正確な測定を行うことができると評価され、相対角度差が45度から±12.5度の範囲内であれば、測定ごとのばらつきが少なく、実用的に正確な測定をすることができる。また、相対角度差が135±12.5度であっても同様の効果を得ることができる。これにより、確実にリーク缶の検出をすることができる。
【0010】
また、本発明に係る缶容器の内圧測定方法は、前述した缶容器の内圧測定方法であって、前記測定工程が、前記缶容器の一の直径方向に押圧する第一測定作業と、前記缶容器を45度±12.5度または135±12.5度のいずれかの角度で回転させる回転作業と、他の直径方向に押圧する第二測定作業とを有することを特徴とする。
【0011】
この発明の缶容器の内圧測定方法は、第一測定作業において缶容器の一の直径方向に押圧して測定値を得て、そして回転作業において缶容器を45度±12.5度の角度で回転させ、つぎに第二測定作業において第一測定作業で測定された直径方向に対して45度±12.5度の直径方向に押圧して測定値を得るような測定工程を有するので、確実に上記角度において2測定値を得ることができる。このとき、回転作業において確実に缶容器を45度で回転するように作業を行うことが重要となるが、45度から±12.5度の範囲内であれば、実用的に正確な測定をすることができる。
【0012】
また、本発明に係る缶容器の内圧測定装置は、圧延された金属材に絞り加工を施して形成された有底円筒状の缶胴に、缶蓋を巻き締めて密封することで形成された缶容器の内圧を、直径方向の内側に壁部を押圧することで測定する缶容器の内圧測定装置において、前記缶容器を搬送する搬送手段の上流側から下流側へ向かって、前記缶容器の内側に押圧する押圧部および反力または変位量を検出する検出部を備えた第一測定機構と、前記缶容器を45度±12.5度または135±12.5度のいずれかの角度で回転させる回転制御機構と、前記缶容器の内側に押圧する押圧部および反力または変位量を検出する検出部を備えた第二測定機構とが配置され、前記第一測定機構および第二測定機構より出力された測定値の平均値に基づいて缶容器の内圧を算出する演算手段を備えて構成されることを特徴とする。
【0013】
この発明の缶容器の内圧測定装置において、缶容器を搬送する搬送手段の上流側から下流側へ向かって、第一測定機構、回転制御機構、および第二測定機構が配置され、第一測定機構において押圧部で缶容器の壁部を押圧するとともに検出部で反力または変位量を検出し、回転制御機構において缶容器を45度±12.5度で回転させ、第二測定機構において第一測定機構と同様に反力または変位量を検出するので、確実に上記角度における相対角度差で反力または変位量の2測定値が得られる。そして、この2測定値の平均値に基づいて、演算手段によって缶容器の内圧が算出されるので、正確な内圧が測定される。また、回転制御機構による缶容器の回転角度が45度となるように制御することが重要となるが、回転角度が45度から±12.5度の範囲内であれば、つまり第一測定機構と第二測定機構とにおける測定方向の相対角度差が45度から±12.5度の範囲内であれば、測定ごとのばらつきが少なく、実用的に正確な測定をすることができる。また、相対角度差が135±12.5度であっても同様の効果を得ることができる。これにより、確実にリーク缶の検出をすることができる。
【0014】
また、本発明に係る缶容器の内圧測定方法は、圧延された金属材に絞り加工を施して形成された有底円筒状の缶胴に、缶蓋を巻き締めて密封することで形成された缶容器の内圧を、直径方向の内側に壁部を押圧することで測定する缶容器の内圧測定装置において、
前記缶容器を搬送する搬送手段に配置されて、前記缶容器の壁部に対して45度±12.5度または135±12.5度のいずれかの角度で当接する複数の凸部を有する押圧部および反力または変位量を検出する検出部を備えた測定機構と、該測定機構から出力された測定値に基づいて缶容器の内圧を算出する演算手段とを備え、前記複数の凸部のうち一の凸部によって押圧されて一の直径方向の反力または変位量が測定され、他の凸部によって押圧されて一の直径方向に対して相対角度差が45度±12.5度または135±12.5度の直径方向の反力または変位量が測定されるように構成されていることを特徴とする。
【0015】
この発明の缶容器の内圧測定装置は、缶容器を搬送する搬送手段に配置された測定機構において、缶容器の壁部に対して相対角度差が45度±12.5度となる2つの直径方向から、押圧部の凸部で押圧するとともに検出部で反力または変位量を検出するので、確実に上記角度における相対角度差で反力または変位量の2測定値が得られる。そして、この2測定値の平均値に基づいて、演算手段によって缶容器の内圧が算出されるので、正確な内圧が測定される。また、押圧部の凸部の形状や間隔によって押圧時の相対角度差が決まり、上述したような回転角度の制御が不要で、装置をシンプルに構成することができるとともに、常に相対角度差を一定とすることができる。また、相対角度差が135±12.5度であっても同様の効果を得ることができる。これにより、確実にリーク缶の検出をすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1に示す内圧測定装置1の第1実施形態の構成図において、内圧測定装置1は、缶容器2を搬送するコンベア(搬送手段)3の上流側から下流側へ向かって(図中の白抜き矢印の方向)配置された第一測定機構4、回転制御機構5、および第二測定機構6と、第一測定機構4および第二測定機構6から出力された測定値が入力されるように接続されている演算装置7とを備えて構成されている。缶容器2は、アルミニウム板材に絞り加工およびしごき加工が施されて形成された2ピース缶で、図において、第一測定機構4、回転制御機構5、および第二測定機構6にそれぞれ配置されている。
【0017】
第一測定機構4は、コンベア3の両側に対向して缶容器2の直径よりも狭い間隔で配置された一対のローラ(押圧部)8a,8bと、ローラ8a,8bが缶容器2に加えた力の反力を検出する2台の検出部9a,9bとを備えて構成されている。ローラ8a,8bは回転自在に支持されており、ローラ8a,8bの回転軸に加えられる力が、たとえばロッドなどにより検出部9a,9bに伝達される構成となっている。各検出部9a,9bから出力されたそれぞれの反力のデータは、計算手段10によって第一測定機構4の測定値として出力される。また、第二測定機構6は、第一測定機構4と同様に構成されている。このように、一対のローラ8a,8bにより両側から缶容器2を押圧することで、より正確な内圧測定をすることができる。
【0018】
回転制御機構5は、各々3個のプーリ11に環状のベルト12を掛回した2台のベルト伝動機13a,13bが、コンベア3の両側に対向して配置されて構成されている。2台のベルト伝動機13a,13bの間隔は、ベルト12が成す略三角形の1辺が、缶容器2の壁部に接触するような間隔とされている。また、ベルト伝動機13a,13bは、それぞれ異なる回転数の駆動モータ(図示せず)によって駆動されている。そして、回転制御機構5を通過する缶容器2は、接触するベルト12の回転数の差によって回転し、回転角度が45度となるように上記回転数の差によって制御され、回転方向は左右のどちら側にでも回転可能とされている。このように2台のベルト伝動機13a,13bを使用する構成の回転制御機構5によって、缶容器2の回転を確実に制御することができる。
【0019】
演算装置7は、第一測定機構4および第二測定機構6から出力された測定値から平均値を算出して測定結果を出力する平均手段15と、平均手段15から出力された測定結果に基づいて内圧を算出する演算手段16とを備えている。また、演算装置7から出力される内圧のデータは、規定の内圧と比較してリーク缶を判別する判別手段に送られ、判別手段によってリーク缶と判別された缶容器2は除去手段によって除去される。
【0020】
上述したように内圧測定装置1が構成されており、缶容器2はコンベア3によって搬送されて、第一測定機構4を通過する際に一の直径方向の反力の測定値が出力(第一測定作業)され、回転制御機構5を通過することで45度の回転(回転作業)が行われ、第二測定機構6を通過する際に一の直径方向に対して相対角度差が45度の直径方向の測定値(第二測定作業)が出力され、これらの測定値の平均値を測定結果として缶容器2の内圧が算出される。このように測定された内圧は、相対角度差が45度となる2つの直径方向からの反力の測定値より得られた測定結果が用いられているので、上述したような90°で交差する2つの長径方向が形成された壁部を有する缶容器2の内圧を測定する際に、長径方向のみまたは短径方向のみを測定するということが回避され、従来の測定方法よりも測定誤差を少なくすることができる。つまり、圧延加工されたアルミニウム板材を用いた缶胴を有する缶容器2において、確実にリーク缶の検出をすることができるのである。
【0021】
また、図2〜図6に内圧測定装置1の変形例を示す。各変形例について図1で示されている内圧測定装置1と同じ構成要素には同一の符号を付し、コンベア3や演算装置7については図示を省略する。
図2に第1変形例として示されている内圧測定装置1Aは、内圧測定装置1の回転制御機構5と異なる回転制御機構5’が用いられており、回転制御機構5’は1台のベルト伝動機13とベルト伝動機13に対向して配置されている壁面20とによって、缶容器2を反時計回りに回転する構成となっている。このように、回転制御機構5’の片側を壁面20で構成することによって、両側にベルト伝動機を有する構成より、低コストで回転制御機構5’を提供することができる。
【0022】
図3に第2変形例として示されている内圧測定装置1Bは、内圧測定装置1の第一測定機構4および第二測定機構6と異なる第一測定機構4’および第二測定機構6’が用いられている。第一測定機構4’および第二測定機構6’は、一組のローラ8および検出部9と、これらに対向して配置されている壁面21とを備えて構成されており、ローラ8と壁面21とによって缶容器2を押圧する構成となっている。また、第一測定機構4’と第二測定機構6’とで、缶容器2の進行方向に対して同じ向きに壁面21が配置されている。このように第一測定機構4’および第二測定機構6’の片側を壁面21で構成することによって、両側にローラ8および検出部9を有する構成より、低コストで第一測定機構4’および第二測定機構6’を提供することができる。
【0023】
図4に第3変形例として示されている内圧測定装置1Cは、第一測定機構4’、回転制御機構5’、および第二測定機構6’が用いられており、壁面20と壁面21とが連続して配置されている。このように、壁面20と壁面21とを連続して配置することで構成をシンプルにすることができ、より低コストで内圧測定装置1Cを提供することができる。
【0024】
図5に第4変形例として示されている内圧測定装置1Dは、第一測定機構4’、回転制御機構5、および第二測定機構6’が用いられており、第一測定機構4’と第二測定機構6’とにおいて、缶容器2の進行方向に対して異なる向きに壁面21が配置されている。また、図6に第5変形例として示されている内圧測定装置1Eは、第一測定機構4’、回転制御機構5’、および第二測定機構6’が用いられており、第一測定機構4’の壁面21と回転制御機構5’の壁面20とが連続して配置され、第二測定機構6’の壁面21が異なる向きに配置されている。このように、壁面20と壁面21とを異なる向きに配置することで、回転制御機構5,5’による缶容器2の回転角度の制御が45°のみであっても、缶容器2を135°回転させることと同様の測定が可能となる。また、内圧測定装置の設置条件上、同一方向に検出部を設置できない場合にも有効である。
このような、変形例の組み合わせにより、安価な装置を提供するか、より高精度の装置を提供するかの選択が可能となる。
【0025】
つぎに、異なる相対角度差による測定結果のばらつきを調べた実験結果を示す。実験において、0度から180度までの範囲で第一測定作業と第二測定作業との相対角度差を2.5度ずつ変えて缶容器2の内圧を測定し、各角度における10回の測定結果の標準偏差が求められた。図7には、30度から60度までおよび120度から150度までの範囲で2.5度刻みの標準偏差が示され、上記範囲以外の角度で7.5度刻みの標準偏差が示されている。実験には、圧延加工されたアルミニウム板材にDI加工を施した缶胴が用いられ、所定量の内容物を充填した後に内圧が0.6kg/cmとされた直径66mmの無地の缶容器2が使用された。また、この実験における測定作業は、缶容器2の一方を壁面に当接させた状態で、缶容器2の底面から約46mmの高さとなる位置を押込量1mmで、壁面に対して直径方向の他方側から測定機構の押圧部を押し込むことで行われた。
【0026】
この実験結果が示されている図7は、縦軸が相対角度差で横軸が標準偏差を示す棒グラフと、標準偏差の数値およびその評価を示す表とを併設した図表である。この結果において標準偏差は、45度および135度の相対角度差で低くなり、0度および90度の相対角度差で高くなる傾向があることが分かり、測定ごとのばらつきが少ない相対角度差の評価として、標準偏差が0.052以下を○、0.052以上を×とした。これより、標準偏差が0.052以下となる相対角度差の範囲、32.5度から57.5度までおよび122.5度から147.5度までの範囲、つまり45度±12.5度および135±12.5度において測定ごとの結果にばらつきが少なくなり、測定誤差が生じにくいということがわかる。また、0度において標準偏差が高くなっていることより一回の押圧による測定方法では誤差が大きく、90度において標準偏差高くなっていることより従来技術で説明した二回の押圧による測定方法でも誤差が大きくなることが分かり、従来よりも本実施形態の測定方法において測定精度が高まることが分かる。したがって、本実施形態の内圧測定方法において、圧延加工されたアルミニウム板材を用いた缶胴を有する缶容器でも、確実にリーク缶の検出をすることができる。なお、より好ましくは、標準偏差が0.0506以下となる相対角度差の範囲、42.5度から47.5度までおよび125.0度から140.0度までの範囲とすることで、測定結果のばらつきを抑制することができる。
【0027】
また、図8に第2実施形態の内圧測定装置30を示す。内圧測定装置30は、缶容器2を搬送するコンベア31に配置された測定機構32と、測定機構32から出力された測定値が入力されるように接続されている演算装置33とを備えて構成されている。測定機構32は、缶容器2に対して相対角度差が45度となるように当接する凸部34a,bを有する押圧部35と、押圧部35が缶容器2に加えた力の反力を検出する検出部36と、押圧部35に対向して配置された壁面37とを備えて構成されている。
【0028】
このように構成された内圧測定装置30による内圧測定方法について、図9を用いて説明する。図において、缶容器2に印されている三角印は、凸部34a,bが缶容器2を押圧する位置を示している。缶容器2は、コンベア31によって図の左手から右手に向かって搬送され、図9(a)に示すように凸部34aを通過する際に、凸部34aによって押圧されて一の直径方向の反力の測定値が出力(第一測定作業)される。そして、缶容器2がさらに搬送され、缶容器2と凸部34aとの摩擦によって缶容器2が凸部34aを支点として回転し、缶容器2が45度の回転(回転作業)をしたときに、図9(b)に示すように缶容器2は凸部34aと凸部34とに同時に接触する。さらに、缶容器2が搬送され、図9(c)に示すように凸部34bによって押圧されて一の直径方向に対して相対角度差が45度の直径方向の測定値(第二測定作業)が出力される。このような測定値の平均値を測定結果として、缶容器2の内圧が算出される。
【0029】
このように、相対角度差が45度における反力の平均値に基づいて、缶容器2の内圧が算出されるので、正確な内圧を測定することができる。また、押圧部35の凸部34aと凸部34bとの間隔の設定によって押圧時の相対角度差が決まり、第1実施形態のような回転制御機構5、および第二測定機構6が不要で、構成をシンプルにすることができる。これにより、1台の検出部36により2回の測定値が得ることができるとともに、常に相対角度差を一定とすることができる。なお、缶容器2の直径が66mmの場合、凸部34aと凸部34bとの間隔は25.9mmに設定され、良好に内圧を測定することができた。これにより、確実にリーク缶の検出をすることができる。
【0030】
また、図10に第2実施形態の変形例である内圧測定装置30Aの測定機構32Aを示す。測定機構32A以外の構成は内圧測定装置30と同じ構成とされており、測定機構32Aは、測定機構32の壁面37に替えてローラ38を有する検出部39を備えて構成されている。つまり、缶容器2に対して相対角度差が45度となるように押圧部35の凸部34a,bが当接し、対向して配置されたローラ38と凸部34a,bとの反力を検出部36,39で検出する構成とされているのである。検出された測定値は、図示しない演算装置によってによって内圧が算出される。内圧測定装置30Aにおいても、相対角度差が45度における反力の平均値に基づいて、缶容器2の内圧が算出されるので、正確な内圧を測定することができる。
【0031】
なお、本実施の形態においては、相対角度差が45度の場合において説明を行ったが、相対角度差が135度であっても同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態において3個のプーリ11を使用したベルト伝動機13a,13bを回転制御機構5として用いているが、プーリ11の個数は3個に限らず、2個でも4個以上でもよい。また、回転制御機構は、上述したようなベルト伝動機13を使用した機構でなく、図11に示すような、缶容器2に接触するように駆動ローラ40を配置し、駆動ローラ40に接触した際に缶容器2が回転する回転制御機構41としてもよい。
【0032】
また、図12に示すような突起部42を利用して缶容器2を回転させる回転制御機構43としてもよい。回転制御機構43において、コンベア3によって搬送されている缶容器2は、突起部42に当接すると突起部42との摩擦により突起部42を支点として回転する。このとき、突起部42に対向する壁面には缶容器2が通過可能となるように、凹部44が設けられている。また、図13に示す回転制御機構43’のように、缶容器2の回転を助力するために凹部44にベルト伝動機45が設けられていてもよい。
【0033】
また、本実施の形態においては、一定の押込量に対する反力を測定値として用いているが、一定の押圧力に対する変位量を測定値として用いてもよい。
また、実施例において内圧を0.6kg/cm、缶容器2を66mm、押込量を1mmなどとしているが、本発明がこれらの数値に限定されないことはなく、缶容器2のサイズや材質などにより最適な測定ができるように、各数値が適宜選定される。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る内圧測定方法によれば、45度±12.5度または135±12.5度のいずれかの相対角度差での2測定値の平均値が用いられているので、圧延加工された金属材を用いた缶胴を有する缶容器でも、正確な内圧を測定することができ、確実にリーク缶の検出をすることができる。
また、測定工程は、第一測定作業、回転作業、および第二測定作業を有するので、確実に上記角度において2測定値を得ることができる。
【0035】
また、本発明に係る内圧測定装置によれば、第一測定機構、回転制御機構、および第二測定機構を有し、確実に上記角度範囲となる相対角度差で2測定値を得ることができ、この2測定値の平均値に基づいて、演算手段によって缶容器の内圧を正確に測定することができる。これにより、確実にリーク缶の検出をすることができる。
また、本発明に係る内圧測定装置によれば、缶容器の壁部に対して上記角度範囲となる相対角度差で当接する凸部を有する押圧部を備えているので、常に一定の相対角度差で測定することができ、測定された反力または変位量の平均値に基づいて演算手段によって缶容器の内圧を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態における内圧測定装置の構成図である。
【図2】 内圧測定装置の第1変形例の構成図である。
【図3】 内圧測定装置の第2変形例の構成図である。
【図4】 内圧測定装置の第3変形例の構成図である。
【図5】 内圧測定装置の第4変形例の構成図である。
【図6】 内圧測定装置の第5変形例の構成図である。
【図7】 内圧測定実験の結果で、相対角度差と標準偏差との関係を示す図である。
【図8】 第2実施形態における内圧測定装置の構成図である。
【図9】 第2実施形態における内圧測定方法の説明図で、(a)が第一測定作業、(b)が回転作業、および(c)が第二測定作業である。
【図10】 第2実施形態における内圧測定装置の変形例の構成図である。
【図11】 内圧測定装置の回転制御機構の他の実施形態である。
【図12】 内圧測定装置の回転制御機構の他の実施形態である。
【図13】 内圧測定装置の回転制御機構の他の実施形態である。
【符号の説明】
1 内圧測定装置
2 缶容器
3 コンベア(搬送手段)
4 第一測定機構
5 回転制御機構
6 第二測定機構
8a,8b ローラ(押圧部)
9a,9b 検出部
16 演算手段
34a,34b 凸部
35 押圧部

Claims (4)

  1. 圧延された金属材に絞り加工を施して形成された有底円筒状の缶胴に、缶蓋を巻き締めて密封することで缶容器が形成され、該缶容器の壁部を直径方向の内側に押圧して反力または変位量を測定する測定工程と、該測定工程の測定結果に基づいて缶容器の内圧を算出する演算工程とを有する缶容器の内圧測定方法において、
    前記測定工程は、前記缶容器の一の直径方向に押圧する第一測定作業と、この第一測定作業の後に、他の直径方向に押圧する第二測定作業とを有し、前記測定結果として、45度±12.5度または135±12.5度のいずれかの相対角度差で測定した第一測定作業及び第二測定作業の2つの測定値の平均値が用いられていることを特徴とする缶容器の内圧測定方法。
  2. 請求項1に記載の缶容器の内圧測定方法であって、
    前記測定工程が、前記缶容器の一の直径方向に押圧する第一測定作業と、前記缶容器を45度±12.5度または135±12.5度のいずれかの角度で回転させる回転作業と、他の直径方向に押圧する第二測定作業とを有することを特徴とする缶容器の内圧測定方法。
  3. 圧延された金属材に絞り加工を施して形成された有底円筒状の缶胴に、缶蓋を巻き締めて密封することで形成された缶容器の内圧を、直径方向の内側に壁部を押圧することで測定する缶容器の内圧測定装置において、
    前記缶容器を搬送する搬送手段の上流側から下流側へ向かって、前記缶容器の内側に押圧する押圧部および反力または変位量を検出する検出部を備えた第一測定機構と、前記缶容器を45度±12.5度または135±12.5度のいずれかの角度で回転させる回転制御機構と、前記缶容器の内側に押圧する押圧部および反力または変位量を検出する検出部を備えた第二測定機構とが配置され、前記第一測定機構および第二測定機構より出力された測定値の平均値に基づいて缶容器の内圧を算出する演算手段を備えて構成されることを特徴とする缶容器の内圧測定装置。
  4. 圧延された金属材に絞り加工を施して形成された有底円筒状の缶胴に、缶蓋を巻き締めて密封することで形成された缶容器の内圧を、直径方向の内側に壁部を押圧することで測定する缶容器の内圧測定装置において、
    前記缶容器を搬送する搬送手段に配置されて、前記缶容器の壁部に対して45度±12.5度または135±12.5度のいずれかの角度で当接する複数の凸部を有する押圧部および反力または変位量を検出する検出部を備えた測定機構と、該測定機構から出力された測定値に基づいて缶容器の内圧を算出する演算手段とを備え
    前記複数の凸部のうち一の凸部によって押圧されて一の直径方向の反力または変位量が測定され、他の凸部によって押圧されて一の直径方向に対して相対角度差が45度±12.5度または135±12.5度の直径方向の反力または変位量が測定されるように構成されていることを特徴とする缶容器の内圧測定装置。
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