JP6169341B2 - 密封容器の内圧検査装置および方法 - Google Patents

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Description

この発明は、スリーピース缶やボトル型缶などの密閉された容器の内圧を検査する装置および方法に関し、特に金属缶を対象とする内圧検査装置および方法に関するものである。
食品や飲料を充填した缶詰などの容器は内容物の充填後に気密状態に封止されるのが通常であり、したがってピンホールや巻締め不良あるいは内容物の変敗などの異常があると、外気の侵入やガスの発生などによって容器の真空度が低下したり、あるいは内部のガスの漏洩などによって内圧が低下するなどの事態が生じる。そこで従来、内容物を充填した缶詰などの密封容器の内圧を検査し、いわゆる不良品をラインから排除している。この内圧検査方法として、例えば特許文献1や特許文献2あるいは特許文献3などに記載されているように、密封容器に打撃力を与えて音もしくは振動を生じさせ、その音もしくは振動の周波数を解析して内圧の異常、すなわち密封容器の異常を検出する方法が知られている。
一方、最近では、固形分のある内容物あるいはコーンスープのように粘度の高い内容物を充填した缶詰製品も多量に流通するようになってきている。この種の密封容器にあっては、打撃力を付与される缶蓋(天蓋もしくは底蓋)の内面に内容物が付着し、あるいはその成分である固形分が付着し、しかもその量や位置が一定しない。そのために、上記のいわゆる打検によって生じる音もしくは振動の振動数やその分布が、缶蓋に対する内容物もしくはこの固形分の付着の態様によって異なってしまい、内圧が正常であるにも拘わらず、不良の判定を行ってしまう不都合があった。
このような不都合を解消できる検査方法あるいは検査装置として、内圧による容器の変形を検出する方法あるいは装置が提案されている。例えば特許文献4には、箱詰めされて搬送されている缶における缶蓋の中心部の一点と、その缶蓋の巻締部上の二点との位置を、これら三点の上方に配置された渦電流式距離センサーによって計測し、その計測値に基づいて缶蓋の中心部の変形量を算出し、その変形量と基準値とを比較して缶内圧の良否を判定する装置が記載されている。また、特許文献5には、カートンケースに入れられてコンベヤによって搬送されている缶詰の上端から開封タブまでの距離であるトップデプスと、下端からボトムパネルまでの距離であるボトムデプスとを、渦電流式の変位センサーによって計測し、それらのデプスの合計値を判定基準値と比較して内圧の良否を判定するように構成された装置が記載されている。
特公昭63−67845号公報 特開平6−213748号公報 特開2002−148133号公報 特開平8−219915号公報 特開2009−210451号公報
上記の特許文献4や特許文献5に記載された装置は、密封容器の形状の変化に基づいて内圧の良否を判定するように構成されているので、内容物の性状や種類などによる影響を殆ど受けずに内圧の良否を判定することができる。しかしながら、特許文献4に記載された装置は、巻締部の平均距離を先ず求め、その巻締部の平均距離と缶蓋中央部の距離との差を変形量としているので、変形量の計測精度が必ずしも高くなく、そのため良否判定のしきい値を小さくせざるを得ないので、内圧が正常であるにも拘わらず、不良の判定を行ってしまう可能性がある。すなわち、缶蓋の形状あるいは缶蓋の表面の加工の状態などが要因となって缶蓋中央部以外の変形量が大きくなると、缶蓋中央部の変形量が最も大きくなるものの、正常な状態からの変形量が小さくなるので、良否判定のしきい値を小さくせざるを得なくなる。
また、特許文献5に記載された装置では、缶の上端側と下端側との両方にセンサーを配置し、上述したトップデプスおよびボトムデプスとを計測する必要があり、そのため設備コストが嵩む不都合がある。特に、缶をコンベヤで搬送している途中で内圧検査を行う場合、ボトムデプスを計測するためのセンサーをそのコンベヤの内部に組み込むことになるので、設備全体の構成が複雑になる上に、既存の設備に内圧検査装置を追加するとした場合、コンベヤを含むライン全体の改造が必要になるので、既存設備に組み込むことは実用上、困難であるなどの課題があった。
さらに、特許文献4に記載された装置および特許文献5に記載された装置のいずれも渦電流式のセンサーによって距離を測定しているので、距離の検出精度あるいは内圧の良否判定精度を向上させることが困難であった。例えば特許文献4に記載された装置は、巻締部の上端の位置を計測するように構成されているが、その上端は幅が狭く、上側から見た場合の投影面積の小さい部分であり、これに対して渦電流式のセンサーは、ある程度広い面積の部分で渦電流を生じさせ、それに伴って間隔(距離)を計測するものであるから、巻締部の位置もしくは距離を正確に計測することが困難であり、これが内圧の判定精度に影響を及ぼし、その判定精度が低くならざるを得ない。なお、特許文献4には、缶蓋パネルの中心部とその両側との合計三点の位置もしくは距離を計測して缶蓋パネルの中心部の変形量を計測することが記載されているが、このような装置では、缶蓋パネルの中央部の変形方向と、その両側の二点の変形方向とが同じであるために、正確な計測や内圧判定を行うことができない、とされている。
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、密封容器の変形を利用した内圧の判定を容易かつ精度良く行うことのできる密封容器の内圧検査装置および方法を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、胴部の上端部と下端部との少なくともいずれか一方に前記胴部に対して結合部によって連結された蓋部を有し、内圧によってその蓋部が変形する密封容器の内圧検査装置において、前記蓋部は、前記結合部の内周側に連続しかつ前記密封容器の内部に窪んでいる環状溝部と、前記環状溝部の内周側傾斜壁における前記密封容器の外側への突出端と、前記突出端より前記蓋部の中心側の部分でありかつ前記結合部よりも前記密封容器の内部に窪んでいるパネル部とを有し、前記密封容器を搬送するコンベヤの上方に前記密封容器に対して前記密封容器の搬送方向に相対移動可能に変位センサーが設けられ、前記変位センサーは、前記突出端上の一点と前記突出端上の他の点とを結ぶ線分に沿いかつ前記密封容器の搬送方向に対して左右方向に広げられた線状の二次元レーザービームを前記蓋部に1回照射してその反射光を受光することにより前記蓋部の前記各点を結んだ前記線分に沿う前記パネル部の輪郭形状を測定するように構成され、前記パネル部の輪郭形状と前記線分とによって区画された領域の面積を求めるとともに前記面積に基づいて前記内圧の良否を判定する判定手段を備えていることを特徴とするものである。
また、この発明の内圧検査方法は、胴部の上端部と下端部との少なくともいずれか一方に前記胴部に対して結合部によって連結された蓋部を有し、内圧によってその蓋部が変形する密封容器の内圧検査方法において、前記蓋部は、前記結合部の内周側に連続しかつ前記密封容器の内部に窪んでいる環状溝部と、前記環状溝部の内周側傾斜壁における前記密封容器の外側への突出端と、前記突出端より前記蓋部の中心側の部分でありかつ前記結合部よりも前記密封容器の内部に窪んでいるパネル部とを有し、前記密封容器をコンベヤに載せて搬送し、搬送されている前記密封容器の前記蓋部における前記突出端上の一点と前記突出端上の他の点とを結ぶ線分に沿う線状であってかつ前記密封容器の搬送方向に対して左右方向に広げられた二次元レーザービームを変位センサーによって前記蓋部に1回照射し、その反射光を前記変位センサーによって受光することにより前記蓋部の前記各点を結んだ前記線分に沿う前記パネル部の輪郭形状を測定し、前記パネル部の輪郭形状と前記線分とによって区画された領域の面積を求めるとともに前記面積に基づいて前記内圧の良否を判定することを特徴とする密封容器の内圧検査方法である。
この発明に係る密封容器の内圧検査装置あるいは方法によれば、レーザー式の変位センサーにより蓋部を胴部に連結している結合部より蓋部の中心側に形成された突出端上の異なる二点を含む線状に二次元レーザービームを照射することで容器の蓋部の形状を測定することができ、蓋部の形状の変化に基づく内圧判定を行うことができる。例えば、コンベヤ上で密封容器を搬送する場合、二次元レーザービームを蓋部に一回照射することにより蓋部の形状を測定できるので、その揺れによる密封容器の動きが蓋部の形状測定に影響しなくなる。また、変位センサーに対して密封容器が傾いて相対移動する場合であっても、その傾いた状態の密封容器の蓋部の形状を測定することで、内圧判定を行うことができる。さらに、蓋部に向けて照射されるレーザービームが線状であるため、コンベヤ上で密封容器が進行方向に対して左右にズレている場合であっても、そのレーザービームの照射範囲内の密封容器の蓋部形状を測定できるので、このような密封容器の配置のズレを許容することができるようになる。したがって、密封容器の内圧判定に用いる面積を正確に測定することができる。
また、突出端上の異なる二点を結ぶ直線と蓋部とによって区画された領域の面積に基づいた内圧判定をすることにより、例えば蓋部の中心部分での変形が小さく、その周囲での変形によって内圧の増大もしくは減少が吸収されている場合であっても、その周囲の部分を形状測定の範囲に含む蓋部の形状の変化に基づいた面積を求めるので、確実に内圧の異常を判定することができる。
そして、この発明によれば、レーザー式の変位センサーの検出値を演算処理することにより内圧の良否を判定できるので、装置の構成を簡素化でき、また既存設備への追加が容易である。さらに、内圧判定をすべき密封容器に対して一回の二次元レーザービームの照射により蓋部の形状測定ができるので、判定処理速度を向上でき、内圧判定工程の時間削減ができる。
この発明に係る内圧検査装置の一例を模式的に示す図である。 底蓋と缶胴との結合部を説明するための模式図である。 この具体例における底蓋の断面形状を模式的に示した図である。 この具体例における底蓋の二次元形状データの一例を示し、(a)は、内圧が−40kPaの場合に、内圧の良否の判定に用いられる面積を説明するための図であり、(b)は、内圧が0kPaの場合に、内圧の良否の判定に用いられる面積を説明するための図である。 この具体例における内圧検査工程の一例を模式的に示した図である。 この発明による面積データと内圧との相関関係を表す計測結果を示した図である。
以下、この発明を具体例に基づいて説明する。この発明は、その蓋部の形状を測定することにより、密封容器の内圧の良否を判定するように構成された密封容器の内圧検査装置および方法であって、この発明で対象とする密封容器は、内容物を充填する胴部を蓋部によって気密状態に封止した容器である。具体的には、内圧の変化に応じて変形する密封容器の形状、特に蓋部の形状に基づいた内圧の良否判定を行うように構成されている装置および方法である。この具体例では、密封容器として、胴部の下端部に底蓋を取り付け、かつ上端部にネジ部を有する口頸部を一体に形成するとともにその口頸部にキャップを螺合させたボトル型の容器を内圧検査の対象に用いた場合について説明する。さらに、そのボトル型の容器は、アルミニウムやその合金、もしくはスチールなどの金属を素材とした金属缶として説明する。
図1を参照して、ボトル型缶1の内圧を検査するように構成した内圧検査装置の具体例について説明する。図1に例示するように、この具体例では、内容物を充填したボトル型缶1を、そのキャップ2が下側となる倒立状態でコンベヤ3上に設置し、その状態で搬送しつつ内圧検査を行うように構成されている。そのボトル型缶1は、金属製の胴部4の一方の端部(図1では上端部)に底蓋5が取り付けられているとともに、胴部4の他方の端部(図1では下端部)には、ネジ部を外周面に設けた口頸部11が形成され、その口頸部11にキャップ2が螺合させられている。
その底蓋5は、ほぼ円板状に形成され、その外周部のフランジ部6を胴部4の開口端に巻締めた部分(巻締部分)によって胴部4に取り付けられている。この巻締部分が、この発明における結合部12に相当する。また、図1に例示する結合部12を拡大させた断面図を図2に模式的に示している。図示するように、底蓋5における結合部12より内周側(底蓋5の中心側)には、カウンタシンクと称される環状溝部7が形成されており、その環状溝部7の内周縁すなわち環状溝部7における内周側傾斜壁8の突出端9から内周側に続けてパネル部10が形成されている。したがって、いずれも容器内方に窪んだ断面形状に形成されているパネル部10と環状溝部7との境界部分に形成されている突出端9は、容器の外側(図1では上側)に向けて突出するように形成されている。なお、底蓋5が、この発明における蓋部に相当する。
さらに、この具体例におけるパネル部10は、図3に例示するように、突出端9を起点としてボトル型缶1の内方に向けてドーム状に撓んでいる。すなわち、図示する例におけるボトル型缶1は内圧が大気圧より低圧の負圧容器として構成されている。その図3には、ボトル型缶1を構成している底蓋5における直径上の直線に沿う断面形状を模式的に示し、突出端9上のうち直径上で対向する二点を結んだ直線(線分)を二点鎖線で示し、その直線と突出端9を起点としてボトル型缶1の内方に窪んでいる形状のパネル部10の表面形状(窪み形状)に沿う曲線状の輪郭線とによって区画された領域Aを面積(以下、面積Aと記す)として斜線で示している。したがって、内圧の変化に応じてパネル部10が変形することにより面積Aの大きさが変化する。
コンベヤ3はボトル型缶1を倒立状態で連続的に搬送するものであって、例えばベルトコンベヤを採用することができる。その搬送速度は、適宜に設定でき、例えば70m/min程度であってもよい。このコンベヤ3における駆動側あるいは従動側のローラもしくは駆動モータ軸にはロータリーエンコーダ(それぞれ図示せず)が取り付けられ、このロータリーエンコーダによってコンベヤ3の走行速度や走行位置を検出できるように構成されている。したがって、コンベヤ3上のボトル型缶1を、その走行位置情報に基づいて特定できるように構成されている。
コンベヤ3の上方で、そのコンベヤ3に倒立状態で載せられて搬送されるボトル型缶1における底蓋5のパスライン(通過位置)より上側に、レーザー式変位センサー(以下、単に変位センサーと記す)13が配置されている。この変位センサー13は、コンベヤ3によって搬送されているボトル型缶1の底蓋5に向けて線状あるいは帯状に広げられたレーザービームを照射し、その反射光を受光して底蓋5の二次元形状を測定するように構成された公知の構成のものであり、いわゆる二次元レーザー式変位センサーである。その変位センサー13は、その一例として、入射光に対して一軸方向のみ変化を与え焦点で直線状(帯状)のレーザービームとするシリンドリカルレンズを透過させられたレーザービームを底蓋5に照射し、その直線状の被照射部分(底蓋5の表面)で拡散反射した反射光を受光することにより、その受光量のデータ(位置データ)を取得するように構成されている。また、その位置データをコントローラ15に出力するように構成されている。さらに、変位センサー13は、その下方をボトル型缶1が通過する場合に、その底蓋5の中心を通る直線上、すなわち底蓋5の直径方向に沿う直線上にレーザービームを照射するように構成されている。
さらに、コンベヤ3の上方には、ボトル型缶1が内圧の検査開始位置に到達したことを検出するタイミングセンサーが配置されている。非接触でボトル型缶1を検出する光電センサー14が、胴部4が通過する領域の側方に配置され、照射した光をボトル型缶1が遮ることにより、ボトル型缶1が内圧検査開始位置に到達したことを検出し、その検出信号をコントローラ15に出力するように構成されている。この光電センサー14と変位センサー13との相対位置は、胴部4が光電センサー14の照射光を最初に遮った位置で、ボトル型缶1におけるパネル部10の中心箇所を含むように二次元レーザービームが照射される位置に設定されている。言い換えれば、光電センサー14がボトル型缶1を検出すると同時にボトル型缶1の底蓋5の二次元形状を測定するように構成されている。なお、この光電センサー14の検出信号と、ロータリーエンコーダの検出信号とによって、コンベヤ3上のボトル型缶1を特定できるように構成されている。
ロータリーエンコーダおよび変位センサー13ならびに光電センサー14は、コントローラ15に接続されている。このコントローラ15は、マイクロコンピュータを主体にして構成されており、これらロータリーエンコーダおよび変位センサー13ならびに光電センサー14に制御信号を出力するとともに、検出信号を受信し、その検出信号に基づいて所定の演算を行い、各ボトル型缶1の内圧の良否の判定や、内圧不良と判定されたボトル型缶1の特定などの制御を行うように構成されている。その制御の内容すなわちこの発明に係る内圧検査方法を以下に説明する。
内圧検査の対象であるボトル型缶1は、図1に示す倒立状態でコンベヤ3上に連続して載せられ、各ボトル型缶1同士の間に所定の間隔を空けてコンベヤ3によって搬送される。例えば、図5に例示するように、コンベヤ3上の所定のボトル型缶1が光電センサー14の設置位置にまで進行すると、変位センサー13によりひとつのボトル型缶1に対して線状の二次元レーザービームを一回照射しその反射光を受光することで底蓋5の形状が測定される。詳細には、光電センサー14からの検出信号に基づいて変位センサー13がレーザーパルスを一回出力して、直線状の被照射部分(パネル部10の中心箇所を含む表面)からの反射光を受光することで、反射光の受光量に基づいた底蓋5の形状が定される。なお、変位センサー13は、その反射光の受光量に基づいた被照射部分の位置データを取得し、変位センサー13により取得された位置データがコントローラ15に出力され、コントローラ15により位置データが二次元形状データに変換されるように構成されていてもよい。
そして、コントローラ15は、その測定された底蓋5の二次元形状データを用いて、底蓋5の形状の変化に基づいた内圧の良否を判定するための所定の範囲の面積を求めるように構成されている。また、その所定の範囲を特定するための基準点を設定するように構成されている。具体的には、二次元形状データにおける結合部12よりも内周側の所定の異なる二点を基準点として設定するとともに、一方の基準点と他方の基準点とを結ぶ直線を設定し、その直線とその断面形状における底蓋5とによって区画された領域の面積を求めるように構成されている。この具体例では、前述した通り突出端9を起点としてパネル部10がドーム状に撓んでいる形状に形成されているので、二次元形状データにおける突出端9を示す箇所を基準点として設定するように構成されている。
なお、それら基準点は、結合部12よりも内周側における所定の箇所であればよく、例えば二次元形状データの両端側から内周側(中央)に向けた所定距離に該当する部分を基準点として特定するように構成されていてもよい。また、その基準点の特定方法として、例えば二次元形状データにおける両端側から中央に向けて、測定値が、環状溝部7に該当する部分で極小となってから大きくなり、突出端9で極大となってから小さくなることから、このようにして極大値を生じさせる箇所を基準点として特定するように構成されていてもよい。あるいは、パネル部10における極小となる箇所から両端方向にむけて測定値が大きくなって突出端9で極大となることから、この極大値となる箇所を基準点として特定するように構成されてもよい。
ここで、図4を参照して、底蓋5の二次元形状データにおける所定の基準点および範囲について説明する。その図4には、底蓋5の表面における二次元レーザービームの被照射部分の形状を示すデータを例示し、前述した極大値となる異なる二箇所が基準点P,Pとして特定される。それら基準点P,Pとして特定された箇所が、突出端9に該当する部分、すなわち突出端9上の一点と突出端9上の他の点とに該当する部分の形状データである。また、それら基準点P,P同士を結ぶ直線(線分)aと、ボトル型缶1の内側に窪んでいるパネル部10の表面の輪郭線に該当する曲線bとによって区画された領域Xの面積(以下、面積Xと記す)が、内圧の良否を判定するための面積Xとして特定される。そして、そのようにして二次元形状データから特定された面積Xの値がコントローラ15により算出されるとともに、求められた面積Xに基づいた内圧の良否を判定するように構成されている。例えば、図4(b)に例示する内圧0kPaの場合の面積Xは、図4(a)に例示する内圧−40kPaの場合の面積Xよりも小さくなる。
ここで、図6を参照して、ボトル型缶1の内圧と面積Xとの相関関係について説明する。その図6には、面積Xとボトル型缶1の内圧との相関関係を測定した結果を例示しており、ボトル型缶1における底蓋5の内圧に応じた変形による面積Xの面積データを、内圧を0kPaから10kPaずつ下げて内圧毎に複数計測した結果を示している。この測定結果から、内圧と面積Xとの間に強い相関関係があることが認められた。なお、図6に記載している「R」とは確率分布のことである。さらに、面積Xは、前述した面積Aを実質的に意味することになる。例えば、ボトル型缶1の内圧が正常な範囲内にあれば、面積Xの値は、正常な内圧に応じた所定の範囲内に含まれる。これに対して、ピンホールや内容物の変敗によるガスの発生などによって内圧が高圧であれば(負圧が不足していれば)、突出端9を結ぶ直線に対してパネル部10が容器内方へ変形する変形量が少なくなるので、面積Xの値が正常範囲を規定している下限値より小さくなる。反対に、ボトル型缶1の内圧が過度に低圧であれば、その直線に対してパネル部10が容器内方へ変形する変形量が大きくなるので、面積Xの値が正常範囲を規定している上限値より大きくなる。したがって、面積Xの値とボトル型缶1の内圧との相関関係に基づいて内圧の良否を判定し、具体的には、求められた面積Xの値と予め定めた上下限の各値(基準値)とを比較し、正常範囲を超えている場合には、内圧が不良であることを判定するように構成されている。
そして、コンベヤ3上のボトル型缶1は、ロータリーエンコーダの検出値と光電センサー14の検出信号とによって特定されるから、前述したようにして内圧不良と判定されたボトル型缶1を特定することができ、したがって内圧不良のボトル型缶1はコンベヤ3での搬送方向での下流側で、所定の排斥機構(図示せず)によって搬送ラインから取り除かれる。
この発明によれば、底蓋5における面積Aについての算出値(面積Xの値)と内圧とが相関関係を示すので、その算出値を予め用意した基準値と比較することにより、内圧の良否を正確に判定することができる。また、二次元レーザービームを底蓋5に向けて一回照射することにより底蓋5の形状を測定することができるので、搬送中のボトル型缶1が直立状態から傾くなど、その姿勢にズレが生じても、二次元形状データがその影響を受けにくい。つまり、線状の照射面とすることにより変形した底蓋5の形状を正確に測定することができるので、点状の照射面を複数用いた測定方法に比べて、より正確な内圧判定を行うことができる。さらに、二次元形状データは、波形の乱れが少ないため、面Xと実際の面積とのズレが少なくなり、つまり、算出される面積値が正確になり、正確に内圧判定をすることができる。また、一つのワークに対して二次元レーザービームを一回照射すればよいので、内圧判定の工程時間を削減することができる。そして、この発明では、レーザー式変位センサーで得られた二次元形状データを演算処理することにより内圧の良否を判定できるので、装置の構成を簡素化することができ、また既存の設備に追加設置することが容易である。
なお、この発明は、前述した具体例に限定されず、この発明の目的を逸脱しない範囲で構成の適宜変更が可能である。例えば、検査対象である密封容器は、前述した具体例におけるボトル型缶に限定されず、胴部の上端部に天蓋を取り付けるとともに下端部に底蓋を取り付けたいわゆるスリーピースタイプの容器、底部を一体に形成した胴部の上端部に天蓋を取り付けたいわゆるツーピースタイプの容器などであってよい。さらに、金属缶の密封容器に限定されず、合成樹脂容器であってもよい。
さらに、変位センサーと検査対象である密封容器とは変位の計測の際に相対的に移動すればよいので、密封容器を固定し、変位センサーを移動させることとしてもよい。そして、この発明における内圧判定に用いる面積を算出するための基準点は、前述した突出端上の所定の点に限られず、蓋部の中心箇所を形成しているパネル部内の適宜な箇所であってもよい。また、複数の密封容器がコンベヤによって搬送される場合であって、密封容器の進行方向に対する左右の位置が、相対的にズレてしまう場合であっても、レーザービームの照射範囲内の密封容器を検査対象に含めることができるとともに、容器の形状を正確に測定することができる。
また、前述した具体例では、シリンドリカルレンズを含むように構成された変位センサーについて説明したが、この発明はこれに限定されず、照射されるレーザービームが線状となるレーザー式の変位センサーであればよく、その照射光の波長も特に限定しない。
1…ボトル型缶、 3…コンベヤ、 4…胴部、 5…底蓋、 7…環状溝部、 8…内周側傾斜壁、 9…突出端、 10…パネル部、 12…結合部、 13…レーザー式変位センサー、 14…光電センサー、 15…コントローラ、 P…基準点、 A,X…領域(面積)。

Claims (2)

  1. 胴部の上端部と下端部との少なくともいずれか一方に前記胴部に対して結合部によって連結された蓋部を有し、内圧によってその蓋部が変形する密封容器の内圧検査装置において、
    前記蓋部は、前記結合部の内周側に連続しかつ前記密封容器の内部に窪んでいる環状溝部と、前記環状溝部の内周側傾斜壁における前記密封容器の外側への突出端と、前記突出端より前記蓋部の中心側の部分でありかつ前記結合部よりも前記密封容器の内部に窪んでいるパネル部とを有し、
    前記密封容器を搬送するコンベヤの上方に前記密封容器に対して前記密封容器の搬送方向に相対移動可能に変位センサーが設けられ、
    前記変位センサーは、前記突出端上の一点と前記突出端上の他の点とを結ぶ線分に沿いかつ前記密封容器の搬送方向に対して左右方向に広げられた線状の二次元レーザービームを前記蓋部に1回照射してその反射光を受光することにより前記蓋部の前記各点を結んだ前記線分に沿う前記パネル部の輪郭形状を測定するように構成され、
    前記パネル部の輪郭形状と前記線分とによって区画された領域の面積を求めるとともに前記面積に基づいて前記内圧の良否を判定する判定手段を備えている
    ことを特徴とする密封容器の内圧検査装置。
  2. 胴部の上端部と下端部との少なくともいずれか一方に前記胴部に対して結合部によって連結された蓋部を有し、内圧によってその蓋部が変形する密封容器の内圧検査方法において、
    前記蓋部は、前記結合部の内周側に連続しかつ前記密封容器の内部に窪んでいる環状溝部と、前記環状溝部の内周側傾斜壁における前記密封容器の外側への突出端と、前記突出端より前記蓋部の中心側の部分でありかつ前記結合部よりも前記密封容器の内部に窪んでいるパネル部とを有し、
    前記密封容器をコンベヤに載せて搬送し、
    搬送されている前記密封容器の前記蓋部における前記突出端上の一点と前記突出端上の他の点とを結ぶ線分に沿う線状であってかつ前記密封容器の搬送方向に対して左右方向に広げられた二次元レーザービームを変位センサーによって前記蓋部に1回照射し、
    その反射光を前記変位センサーによって受光することにより前記蓋部の前記各点を結んだ前記線分に沿う前記パネル部の輪郭形状を測定し、
    前記パネル部の輪郭形状と前記線分とによって区画された領域の面積を求めるとともに前記面積に基づいて前記内圧の良否を判定する
    ことを特徴とする密封容器の内圧検査方法。
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