JP3961015B2 - MDM2とp53タンパク質との結合阻害並びにその治療応用 - Google Patents

MDM2とp53タンパク質との結合阻害並びにその治療応用 Download PDF

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Description

本発明は、ガンの検出及び治療の領域に関する。より詳しくは、p53腫瘍抑制因子(tumour suppressor)の不活性化に関し、この抑制因子は、ヒトp53タンパク質のアミノ酸16−30領域QETFSDLWKLLPENN(SEQ ID NO.1)によって表されるP52の領域内のアミノ酸モチーフ(motif)を介するタンパク質の結合の結果生ずるものである。このようなタンパク質の例は、オンコジーン(腫瘍遺伝子)タンパク質MDM2(ヒトMDM2)である。
p53腫瘍抑制因子はの非活性化は、ヒトの新形成においてしばしば見られることである。この不活性化は、p53遺伝子の突然変異よって、または、SV40大型T及びMDM2等の抗原ウィルス性または細胞性オンコジーンタンパク質への結合を介して生ずる。野生種p53が腫瘍細胞の成長を抑制する機構は、未だほとんど解明されていないが、成長抑制の鍵となる特徴の1つが、p53の転写因子として作用する性質であることは明らかである(Farmer,G.,等,(1992)Nature,358,83-86;Funk,W.D.,等,(1992)Mol.Cell.Biol.,12,2866-2871;Kerm,S.E.,等,(1992)Science,256,827-830)。現在、成長抑制遺伝子の同定するための多くの研究がなされているが、これらの遺伝子の近傍または内部の配列要素に結合するp53によって調整される。このような遺伝子の多くが、既に同定されている。筋肉クレアチニンキナーゼ遺伝子(Weintraub,H.,等,(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,88,4570-4571;Zambetti,G.P.,等,(1992)Genes Dev.,6,1143-1152)及びGLNレトロウイルスエレメント(Zauberman,A.,等,Embo J.,12,2799-2808)のような場合には、これらの遺伝子が成長抑制において果たす役割が不明である。しかしながら、他の例、即ち、mdm2(Barak,Y.,等,(1993)Embo J.,12,461-468;Wu,X.,等,(1993)Genes Dev.,7,1126-1132)、GADD45(Kastan,M.B.,等,(1992)Cell,71,587-597)、及びWAF1またはCIP1(El-Beiry,W.S.,等,(1993)Cell,75,817-825;Harper,J.W.,等,(1993)Cell,75,805-816)では、細胞成長にそれらが含まれることが良く理解されている。
この明細書において、「mdm2」はオンコジーンを示し、「MDM2」はこの遺伝子の発現の結果得られるタンパク質を示すものとする。
オンコジーンとして知られるmdm2は、マウスのダブルミヌーテ(double minute)染色体に最初に見出された(Cahilly-Snyder,L.,等,(1987)Somatic Cell Mol.Genet.13,235-244)。続いて、そのタンパク生成物がp53と複合体を形成することが見出されたが、それは、予め温度過敏性マウスのp53遺伝子で形質変換されたラットの線維芽細胞系(クローン6)で観察された(Michalovitz,D.,等,(1990)Cell,62,671-680)。このラット細胞系は、37℃で良好に成長したが、32℃に下げるとG1停止を示し、これは、観察されたp53コンホメーション及び活性における温度依存性スイッチと完全に一致した。しかし、p53−MDM2複合体は、32℃においてのみ豊富に観察されこの温度においてp53は主に機能的または「野生種」形態をなしていた(Barak,Y.,等,(1992)Embo J.,11,2115-2121及びOren,,1992;Momand,J.等,(1992)Cell,69,1237-1245)。ラット細胞系を32℃に移し、デノボ(de novo)タンパク質合成をブロックすることにより、mdm2遺伝子によって「野生種」p53のみの発現が誘発されることが示され、これによってp53転写活性から見た複合体の差別的豊富さが説明された(Barak,Y.,等,(1993)Embo J.,12,461-468)。この説明は、mdm2遺伝子の最初のイントロン内の野生種p53のDNA結合サイトの同定によってさらに発展した(Wu,X.,等,(1993)Genes Dev.,7,1126-1132)。報告者は、このp53のDNA結合サイトを採用することによって、野生種p53がMDM2とともに発現されるときに不活性化されると主張している。
このp53の転写活性の阻害は、p53の活性化領域及び/またはDNA結合サイトをブロックするMDM2によっても起こりうる。従って、MDM2の野生種p53の転写活性に対する阻害効果を介してmdm2発現が自己調整されることが提案された。このp53−mdm2自己調整フィードバック回路は、p53によって細胞成長が如何にして調整されるかの新たな洞察を提供した。第3のヒトの肉腫がmdm2遺伝子の増幅によるp53調整された成長抑制に勝ると考えられている(Oliner,J.D.,等,(1992)Nature,358,80-83)。従って、p53とMDM2との相互作用は治療的目標の鍵となりうる。
ヒトMDM2タンパク質(従来は「HDM2」とも呼ばれる)をエンコードするcDNA配列が、WO93/20238から知られている。本出願は、ヒトMDM2タンパク質がヒトp53と結合し、MDM2とp53との結合を阻害する分子がp53のキレート形成を緩和することによって治療的であると示唆されたことを開示する。しかし、p53とMDM2との結合サイトは広範囲に渡り、p53のアミノ酸残基13−41が含まれ、並びにこのペプチドのアミノ末端またはカルボキシル末端からさらに9から30残基も含まれることも示唆された。これは、結合を有意に阻害するためには、大型のポリペプチドまたは他の巨大分子が必要となることを示していると考えられる。
従って本出願人は、p53−MDM2複合体を免疫化学的に特徴付け、p53上のMDM2結合サイトを詳細に同定することを目指した。驚くべきことに、MDM2との結合には、p53内の比較的少数のアミノ酸しか含まれていないことが判明した。
この結合サイトの正確な同定は、p53とMDM2またはp53結合サイトに類似したものを含むタンパク質との結合を分裂または阻害する分子を合理的に設計するために不可欠である。さらに、結合相互作用を分裂または阻害することのできる化合物を正確かつ迅速に同定することのできるスクリーニング方法の設計も可能にする。
本出願人は、MDM2との結合に寄与するp53タンパク質のサイトが、わずか6アミノ酸の短い配列であり、そのうちの3アミノ酸が臨界的であることを見出した。この配列は、ヒトではTFSDLW(SEQ ID NO.2)(配列のアミノ酸18−23)、マウスではTFSGLW(SEQ ID NO.3)であり、臨界的アミノ酸はF−−LW(SEQ ID NO.4)であることがわかった。p53のこの特定の領域における結合を分裂又は阻害することにより、MDM2またはp53結合サイトに類似したものを持つタンパク質との結合による有害な影響を回避することができる。MDM2に類似したp53結合サイトを持つタンパク質は、一般に、ヒトp53タンパク質のアミノ酸16−30(QETFSDLWKLLPENN)(SEQ ID NO.1)で表されるp53の領域内のオンコジーンタンパク質を含む。
この発見は、最近、転写装置の2つの部材、即ちTAFII40及びTAFII60が、それらをp53に結合させるため及びp53の転写活性を仲介するために、Leu−22及びTrp−23を必要とするという報告によって強化された(Thut-CJ,等,1995,Science,267,100-4)。p53の同じ2つのアミノ酸は、上記したようにMDM2の結合ばかりでなく、Ad Elbにも臨界的であることから、MDM2及びElbが、p53に結合し、p53の転写活性をブロックするように作用するという仮説が強化される。
従って、本発明は、p53とMDM2または類似のp53結合サイトを有するオンコジーンタンパク質との結合を阻害する方法を提供するが、この方法は、p53とMDM2との結合を分裂または阻害することのできる28までのアミノ酸を持つペプチド、またはそれらに類似した機能を持つペプチドから選択された化合物の有効量を投与することからなる。
このような方法には、例えば、4から10アミノ酸、好ましくは5から10アミノ酸という小さなペプチド、及びそれらの類似したペプチドが特に好ましいと思われる。特に興味深いペプチドは、結合に臨界的であることがわかったp53のフラグメントと一致するものである。そのようなペプチドは、WO93/20238で同定されたように、ヒトp53の配列内のアミノ酸18−23のうちの少なくとも数個を含むp53タンパク質のフラグメント、またはそれらに類似したペプチドを含む。好ましくは、これらのペプチドは、より良い膜透過を達成するために、環状、直線状、または誘導体のものである。
このタイプの新規なペプチドまたはペプチド類似物(analogues)は、本発明のさらなる態様を構成する。
従って、好ましいペプチドは、TFSDLW(SEQ ID NO.2)等の配列FxxLW(SEQ ID NO.4)またはその一部を含む。ここで、「x」は、任意のアミノ酸を表す。特別な実施態様では、配列中のアスパラギン酸残基がグルタミン酸残基に置換され、FxELWという配列になっている(SEQ ID NO.5)、例えば、TFSELW(SEQ ID NO.6)。
結合を阻害できる他の化合物は、p53ペプチドの前記の領域の三次元構造に近づけるように設計(modelled)された有機化合物である。従って、本発明の他の実施態様では、ヒトp53のアミノ酸19−23に現れるようなF−−LW(SEQ ID NO.4)によって表されるアミノ酸の三次元構造に類似するように設計され、ヒトMDM2に結合する有機化合物である。特に、この有機化合物は、ヒトp53のアミノ酸18−23の領域に現れるような、TFSDLW(SEQ ID NO.2)の配列の三次元構造に類似するように設計してもよい。
好ましいオンコジーンタンパク質はMDM2であるが、MDM2の結合サイトに類似したp53結合サイトを含む他のオンコジーンタンパク質に対するp53」の結合の分裂も、本発明の範囲に含まれる。そのような他のオンコジーンの例は、アデノウイルスEIB 58kDタンパク質、TaTa box結合タンパク質TBP、及びE2F科の転写因子である。
ここで用いる「ペプチド類似物」という表現は、問題のペプチドと同様の、特にp53とMDM2との結合を阻害する機能的活性を有するペプチド変異体または有機化合物を意味する。このような類似体の例は、TFSDLW(SEQ ID NO.2)の配列、特に、ヒトp53に現れるようなF−−LW(SEQ ID NO.4)アミノ酸の配列によって表されるアミノ酸の三次元構造に類似するように設計され、ヒトMDM2に結合する有機化合物である。
好ましい設計技術は、この分野において知られている。これは、分子の機能的相互作用を研究し、これらの相互作用を再現するように配列された機能性基を含有する化合物を設計するといった、いわゆる「ミメティックス(mimetics)」と呼ばれる設計を含む。
周知の製薬的活性化合物に対するミメティックスの設計は、「先行(lead)」化合物に基づく薬剤の開発で知られた方法である。これは、活性化合物の合成が困難または高価である場合、あるいは特定の投与方法に不適切である場合などに適している。例えば、ペプチドは、消化管においてプロテアーゼによって即座に消化されてしまうので、経口用組成物には適しない活性剤である。一般に、ミメティック設計、合成、及び試験は、目的とする特性のために多量の分子をランダムにスクリーニングすることを避ける。
与えられた目的とする特性を有する化合物からミメティックを設計するのに共通して用いられる工程がある。第1に、目的とする特性を決定するのに臨界的及び/または重要な、化合物の特定部分を決定する。ペプチドの場合、これは、ペプチドのアミノ酸残基を系統的に変化させることにより、例えば、各残基ごとに置換することによって行うことができる。化合物の活性領域を構成するこれらの部分または残基は、その「ファーマコフォア(pharmacophore)」として知られている。
ファーマコフォアが見出されれば、例えば、スペクトル技術、X線回折データ、及びNMRといった源からのデータを使用して、その物理的性質、例えば、立体化学、結合、大きさ、及び/または電荷に従ってその構造が設計される。コンピュータ解析、類似性マッピング(原子間の結合ではなく、ファーマコフォアの電荷及び/または容積のモデル化)、及び他の技術を、この設計方法に用いても良い。この方法の変形では、リガンドの三次元構造及びその結合相手が設計される。これは、リガンド及び/または結合相手が結合コンホメーションを変化させる場合に特に有効であり、これを考慮したモデルがミメティックの設計になる。
次いで、ファーマコフォアに類似した化学基(chemical group)をグラフトすることのできるテンプレート分子が選択される。テンプレート分子、及びそれにグラフとされる化学基は、その類似物の合成が容易になり、製薬的に許容され、インビボで分解されず、先行化合物の生物学的活性を維持するように選択されている。この方法で見出された類似物は、目的とする特性を有するか否か、どの程度発揮するかを見るためにスクリーニングされる。さらに、最適化や修飾を行い、インビボまたは臨床試験用の1つまたは複数の最終的類似物に到達することができる。
上述の方法で有用な化合物を同定するために、化合物のMDM2/p53相互作用の阻害についてスクリーニングしてもよい。好ましくは、スクリーニング方法は、MDM2及びp53のようなオンコジーンタンパク質の結合サイトを含有または発現するペプチド間の結合を阻害する化合物に関する観察に基づき、ここで与えられた前記結合サイトに関する情報に基づく。このような方法は、ラジオイムノアッセイ(RIA)及び酵素結合イムノアブソーバントアッセイ(ELISA)等のこの分野で広く知られた免疫検定法技術を含む。特に好ましい技術は、p53またはオンコジーンのいずれかであるまたは発現するペプチド又は試薬の一方であるまたは発現するペプチド又は試薬を、試験すべき化合物と、p53またはオンコジーンタンパク質のいずれかであるまたは発現するペプチド又は試薬の他方に露出する競合アッセイ(competitive assay)技術である。そこで、結合した複合体の存在が検出される。これは、前記ペプチドまたは試薬の一方を、例えば金または他の可視ラベルでラベルする、あるいは、ラベルした抗体または抗体の配列であって、その一方が従来の方法でラベルされたものを投与することによって行なってもよい。例えば、MDM2及びp53に対する好ましい抗体をここに記す。好ましくは、p53またはオンコジーンタンパク質を発現するペプチドまたは試薬の1つを支持体に固定化する。
従って、本発明は、ヒトMDM2とヒトp53との結合を阻害する化合物を同定する方法をさらに提供する。この方法は、第1のペプチド分子を固定化し、試験すべき化合物及び第2のペプチドを添加し、固定化サイトにおける結合した第2のペプチドの存在を検出することからなり、第1のペプチドまたは第2のペプチドの一方が、MDM2またはMDM2の結合サイトに類似したp53結合サイトを持つオンコジーンタンパク質または前記結合サイトを含むそのフラグメントであり、他方が、アミノ酸残基FxxLW(SEQ ID NO.4)を含む5から28のアミノ酸を持つヒトp53のフラグメントまたはそのペプチド類似物である。
結合を検出するイムノアッセイを、以下に例示する。
アミノ酸16−25p53のMDM2結合サイトを含むビオチニル化した(biotinylated)ペプチド(または、例えばTFSDLW(SEQ ID No.2)を含む上記の小さなペプチド)をストレプトアビディン被覆したELISAプレートに固定化した。これらのELISAプレートに、試験化合物の存在下または不存在下で、組み換えMDM2タンパク質を添加した。次いで、これを4℃で2時間インキュベートした。結合したMDM2を、標準的なELISA方法によって検出した。これらの試薬の阻害又は刺激効果は、試験化合物を含まない対照用ウェル(well)を参照して決定した。実験のさらなる詳細は、以下に記述され、結合アッセイは図7に示される。
本発明は、定量的アッセイを含む。例えば、ヒトMDM2のヒトp53への結合を阻害する化合物を同定する方法が提供され、この方法は、予め決められた量の検出可能なラベルされた第1のペプチド分子を第2のペプチドに結合させ、試験すべき化合物を添加し、第2のペプチドへの結合から置換(displace)または妨害(prevent)された第1のペプチドの量を決定することからなり、第1のペプチドまたは第2のペプチドの一方が、MDM2またはMDM2の結合サイトに類似したp53結合サイトを持つペプチドであり、他方が、を93/20238に示されたように、ヒトp53の配列の18−23アミノ酸残基を含む6から28のアミノ酸を持つヒトp53のフラグメントまたはそのペプチド類似物である。
上記で特徴づけられたようなMDM2結合サイトを含むp53のフラグメントまたはそのペプチド類似物を含むアッセイは、本発明のさらなる部分を構成する。このアッセイは、キットとして調製され、これも本発明の一部を構成する。このアッセイの特に好適な形態は、生物学的試料中のオンコジーンタンパク質レベルの試験で採用されるものである。そのようなキットは、結合試薬としてp53のフラグメントまたはそのペプチド類似物を具備するとともに、MDM2等のオンコジーンタンパク質に特異的な抗体を具備する。さもなくば、結合策体を検出することのできる抗体をキットに具備してもよい。
これは、診断において、白血病または肉腫やダリア芽腫といった固体カロイノーマス(solid caroinomas)の場合における血液試料中のオンコジーン即ちMDM2レベルの測定に用いることができる。
好ましくは、上記のアッセイ方法において、オンコジーンタンパク質はヒトMDM2及び配列TFSDLW(SEQ ID No.2)を含む12から28のアミノ酸を持つヒトp53のフラグメントである。
この方法は、例えば、96−ウェルで実施することにより、高いスルー・プット・スクリーン(throughput screen)に容易に用いることができる。このような条件下で、自動化スクリーニング技術を適用できることは、この分野で容易に理解される。種々の起源からの化合物が、多量にスクリーニングできる。化合物の一つの可能な起源は、入手可能な合成的組合せ(synthetic combinatorial)のペプチドライブラリである。
このスクリーニング方法で同定された化合物の腫瘍の治療における使用は、本発明のさらなる態様を構成する。
ガンや他の悪性疾患などの状況の治療方法が、本発明の化合物を投与することによって構成される。
従って、本発明は、ヒトMDM2遺伝子の増幅を含む腫瘍細胞の成長を阻害する方法も提供し、この方法は、p53とMDM2との結合を阻害できる化合物の有効量を投与することからなり、この化合物は、p53とMDM2との結合を分裂又は阻害できる28までのアミノ酸を有するペプチド、あるいはそのペプチド類似物からなる群から選択される。
好ましくは、上記の治療方法において、化合物はヒトp53の領域と一致し、例えば、TFSDLW(SEQ ID NO.2)等の配列F−−LW(SEQ ID NO.4)を含む6から28アミノ酸を持つペプチドである。さもなくば、この方法で用いられる化合物は、配列TFSDLW(SEQ ID No.2)と、MDM2上の同じサイトに結合するオンコジーン化合物などのペプチド類似物である。
これらの応用を用いるために、化合物は、製薬的に許容されるキャリアとの組成物の形態で適用するのが好ましい。これらは、固体キャリアでも液体キャリアでもよく、この分野で理解される経口または経腸投与に適した組成物であってよい。組成物の投与量は患者、特別な状況、及び選択した特定の化合物の性質に依存する。例えば、化合物がペプチドフラグメントである場合、0.1から10mg/kgが有効である。
mdm2発現が、フィードバックループにおいて、MDM2タンパク質の野生種p53の転写活性に対する阻害効果を介して自己調整的であることが示唆されている(picksley及びLans,(1993)Bioasseys,15,10,689-690)。本発明によるp53とMDM2との結合の阻害は、p53−MDM2自己調整ループに影響する。p53のゲノムの防御という役割が与えられると、そのような効果を持つ化合物は、他の治療薬の活性を増進する。
従って、本発明のさらなる態様は、本発明の化合物の相乗的量と、他の抗ガン薬との組合せを含む製薬組成物である。
MDM2−結合、p53誘導ペプチド、またはそれらの多重コピーをエンコードするDNAも、腫瘍細胞に対して、ペプチドの投与の形態のように投与することができる。従って、本発明は、ヒトMDM2遺伝子の増幅を含む腫瘍細胞の成長を阻害する方法を提供し、この方法は、前記腫瘍細胞にp53の一部分またはその変異体を含むポリペプチドを発現するDNA分子を適用することからなり、前記一部分はp53の18−23アミノ酸を含み、前記ポリペプチドはヒトMDM2と結合できる。
このDNAは、典型的には、MDM2結合ペプチドの発現を達成するように正当に配置された発現に必要なDNA要素を有するレトロウイルス、DNAウイルス、またはプラスミド−ベクター等の発現構造体である。DNAは、中でも、リポソームにカプセル化して、あるいはこの分野で細胞に有効に取り込まれることが知られたような任意の形態で投与することができる。
結合サイトを詳細に同定することにより、本出願人は、このサイトを特異的に標的とする小さな治療用化合物を開発した。これは、小さな分子は細胞内に透過しやすく、治療的に活性なので有利である。さらに、この結果として、診断方法が、より正確かつ単純な分子を用いて行える。
本発明を、添付した図面を参照してさらに詳細に説明する。図1A−1Bは、クローン6細胞から得られたMDM2、p53、及びMDM2p53複合体の免疫沈降のウェスタン・ブロットを示す。
図2A−2Bは、32℃で24時間(A)または引き続き37℃で成長させたクローン6細胞におけるMDM2、p53、及びMDM2−p53複合体のレベルを決定するための2−サイトイムノアッセイの結果を示すグラフである。
図3A−3Cは、モノクローナル抗体4B2を用いたELISAアッセイによって決定したペプチドライブラリーに対するMDM2の結合の結果を示すグラフである。ヒト及びマウスp53のライブラリーを、昆虫細胞抽出物単独(SF9)及びMDM2を発現する昆虫細胞抽出物(SF9 Mus MDM2)でチャレンジした。ヒトp53のN−末端から中間領域のペプチド番号3−50の結果を3Aに示し、ヒトp53アミノ酸配列の残りとマウスp53のN−末端配列の結果を3Bに示す。3Cは、検出用抗体4B2の特異性を正当化するためのBからのあるペプチドを用いた対照実験の結果を示す。
図4は、MDM2が結合するペプチド配列の同定、及び、ヒト及びマウスp53上の一致したMDm2結合サイトの決定である。
図5A−5Cは、各々、MDM2、抗体DO−1、及び抗体Bp53−19結合のために必要な鍵となる残基を示す。
図6は、MDM2と、p53のアミノ酸配列18−23に基づく一連のペプチドとの間の結合のレベルを示す。そして、
図7は、本発明のイムノアッセイ法を例示する。
MDM2タンパク質とp53タンパク質との間の相互作用の最初に現れるのものは、マウスp53の温度過敏性突然変異形態を発現したラット細胞系、クローン6に対する処置から見られた(Barak及びOren,1992,Michalovitz,D.,等,(1990)Cell 62,671-680;Momand,J.,等,(1992)Cell,69,1237-1245)。MDM2は、32℃でp53と複合体の形成が容易に観察されるが、細胞が37℃で成長したときには検出できる程度であった。
32℃および37℃でのクローン6細胞系におけるp53−MDM2複合体の形成を、定量的方法で再試験した。その結果、低温度でのMDM2レベルがかなり上昇しており、MDM2が検出できる程度の温度である37℃におけるレベルの約10−30倍であることが確認された。従って、p53−MDM2複合体は、32℃では容易に観察されるが37℃では見られない。p53のレベルも2つの異なる温度で変化した。しかし、p53のレベルは、MDM2の挙動とは反対に、37℃において、32℃のレベルの約5倍に上昇した。従って、p53とMDM2のレベルの相違は、異なる説明を有すると思われる。MDM2他のグループの場合、32℃でのMDM2の増加が、p53の推定された転写活性形態へのコンホメーション変化によるMDM2の転写の増加によるものであることが確立されている(Barak,Y.,等,(1993)Embo J.,12,461-468;Wu,X.,等,(1993)Genes Dev.,7,1126-1132)。p53の発現に野生種p53が必要とされるとしても、同じ説明はp53には当てはまらず(Deffie,A.,等,G.(1993)Mol.Cell.Biol.,13,3415-3423)、おそらく37℃におけるp53の突然変異コンホメーションの半減期の増加によって説明されるであろう(Gannon,J.V.,等,(1991)Nature,349,802-806)。これ以降に示すデータは、ELISAによるp53−MDM2複合体の直接観察と、Bp53−19エピトープのロスの間接的推論を組み合わせた免疫沈降との両方を用いたが、p53分子のほとんど全てが、32℃においてC6細胞の過剰なMDM2タンパク質と複合体形成することが示唆された。これは、この温度におけるこれらの細胞で見られるp53に強く依存した転写応答のは一致せず、インビボにおいてMDM2に対する複合体形成がp53を完全に不活性化できないか、少量の「フリーな」p53が極めて活性であるかのいずれかを示唆する。p53とMDM2との複合体は、個々の細胞レベルにおいて、おそらく細胞サイクルに依存した応答として、細胞中で機能的なp53を放出するように調製されるのかもしれない。
本発明は、最小のMDM2結合サイトが、TFSD/GLW(SEQ ID No.2及び3)であるという同定に基づいている。このサイトは、他のグループによって、p53のMDM2結合領域、特にaa1−41及び13−57(Oliner,J.D.,等,(1993)Nature,362,857-860)、aa1−52(Chen,J.,等,(1993)Mol.Cell.Biol.,13,4107-14)及びaa1−159(Brown,D.R.,等,(1993)Mol.Cell.Biol.,13,6849-57)である広範な場所にあると報告されている。特に、オリナー(Oliner)及び共同研究者によって一般化されたp53のaa13−41を有する構造は、3つのハイブリッド系においてMDM2の結合に十分ではなく、我々の観察とも異なる。この相違は、本発明のデータがフランキング配列がMDM2結合にわずかながら寄与することを示しているように、aa18−23のTFSD/GLW(SEQ ID NO.2及び3)に隣接したフュージョン(fusion)タンパク質配列が極めて類似していることによって説明される。TFSD/GLW(SEQ ID No.2及び3)配列は、転写活性領域aa20−42に極めて近接しており(Unger,T.,等,Embo J.,11,1383-1390)、他者が示したように、このサイトへのMDM2の結合は、p53の転写活性を阻害する(Oliner,J.D.,等,(1993)Nature,362,857-860)。p53上のMDM2結合サイトの置換分析は、TFSD/GLW(SEQ ID No.2及び3)が、MDM2がp53に結合するのに必要な鍵となる領域であることを同定したが、このサイトをフランキングする他の残基も、MDM2結合に僅かながら寄与するけれども、TFSD/GLW(SEQ ID No.2及び3)配列が、転写活性に影響することなく複合体形成を阻害する試薬としての最小の標的であること(そのための鍵となる残基が判明していなかったこと)は明らかである。最初の2つの残基TFはコンサーブドボックスI(conserved box I)の一部であり、後者SD/GLW(SEQ ID No.8及び9)はその外側であるが、アフリカツメガエルからヒトまでに保持されたp53の領域の一部である。
MDM2のp53に対する対応する結合サイトは、aa1−121、19−102(Chen,J.,等,(1993)Mol.Cell.Biol.,13,4107-14)、aa102−294または249−491、また、1−221()であると種々に報告されている。特に、ヒトMDM2のN−末端領域に対するモノクローナル抗体である3G5(aa59−89のマップ)も、MDM2は免疫沈降させるが、p53(Chen,J.,等,(1993)Mol.Cell.Biol.,13,4107-14)、抗体Bp−19を用いた我々の発見の類似物観察をともに免疫沈降させない。
MDM2のp53への結合は、網膜芽腫タンパク質P107、シクリンA及びp130を含むタンパク質の範囲にゆいてのアデノウイルスE1A及びヒト乳頭腫ウイルスE7を同定するための小さなペプチドを用いた類似の研究に明らかに平行している(Dyson,N.,等,(1992a)J.Virol.,66,4606-4611)。p53上のMDM2結合サイトは、E1A及びE7の場合のような2ドメインではなく単一ドメインであることがわかった。p53上のMDm2結合サイトは、タンパク質の高い免疫原エピトープと正確に重複し、独立に単離されたp53に対する多くのモノクローナル抗体がこのサイトを認識し、これに対する抗体は、ガン患者の血清中に存在する(Schlichtholtz,B.,等,(1993)Cancer Res.,52,6380-6384)。これは、露出され、かつ決定された構造を有することを示唆している。これらの抗体の相補的決定領域のアミノ酸配列がMDM2のp53結合サイトと相同性を示すことは可能である。高レベルのMDM2が存在するところでのp53レベルを試験するために用いられる抗−p53抗体は、注意深く選択しなければならないことも示唆された。セリン20にDNA依存性キナーゼサイトがあり(Less-Miller,S.P.,等,(1990)Mol.Cell.Biol.,10,6472-6481)、セリン6、9、及び15に他のリン酸化サイトがあるので(Samad,A.,等,(1986)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,83,897-901;Meek,D.W.,等,(1988)Mol.Cell.Biol.,8,461-465;Meek及びEckbardt,1988)、MDM2のこのサイトへの結合はリン酸化によって調整される。
以下の実施例は、本発明の種々の態様を例示するために提供するが、本発明の範囲を限定するものではない。
これらの実施例では、以下の材料及び方法を用いた。
材料及び方法
細胞培養
クローン6細胞(Michalovitz等,1990)を、10%FCSを添加したダルベッコの修正イーグル媒質(Dulbecco’s Modified Eagle Mediu)(DMEM)中で、23または37℃のいずれかで成長させた。スポドドプテラ・フルギペルダ(Spododoptera frugiperda)細胞系であるSF9を、5%FCSとグルタミンを添加したエクセル400媒質(J.R.H.Biosciences,Sera-Lab.UK)中で、27℃で成長させた。
昆虫細胞中でのMDM2の発現
マウスmdm2遺伝子を、ポリメラーゼ連鎖反応によって、マウス・プロスタート(mouse prostate)細胞系(Le等,1992)から得て、スポドドプテラ・フルギペルダ発現ベクターpVL1393に、標準的なDNA及びバキュロウイルス発現技術を用いてクローン化した。発現クローンは、抗−MDM2抗体によって認識された90−95kDaタンパク質の生成物によって同定した。
抗体
p53タンパク質は、ポリクローナル血清CM1(Midgley,C.A.,等,(1992)J.Cell.Sci.,101,183-189)、またはモノクローナル抗体PAb421(Harlow,E.,等,(1981)J.Virol.,39,861-869)、及びBp53−19(Bartek,J.,等,(1993)J.Pathol.,169,27-34)を用いて検出した。MDM2は、ラビット抗−MDM2ポリクローナル血清(Barak,Y.,等,(1993)Embo J.,12,461-468)、またはモノクローナル抗体4B(Chen,等,1993)及びSMP14(未だ報告されていない我々が調製した抗体であり、aa154から167までのヒトMDM2の(Oliner,J.D.,等,(1992)Nature,358,80-83)一部を含むCSRPSTSSRRRAISE(SEQ ID No.10)に対する抗体であって、最初のシステインはMDM2の一部ではなく余分なカップリングオプションを提供する)を用いて検出した。SV40大型T抗原に対して調製された(Harlow,E.,等,(1981)J.Virol.,39,861-869)抗体PAb419は、免疫沈降法の無関係対照として用いた。
免疫沈降法
細胞は、1mMフェニルメチルスルホニルフルオリドを含む氷冷したNETバッファー(50mM Tris-HCl pH8.0、5mM EDTA、1% NP40)中、4℃で30分間ライス(lyse)した。レフリジェレーテド・エッペンドルフ(refridgerated Eppendorf)遠心分離器内で、14,000rpmで遠心分離することにより、細胞抽出液からデブリス(Debris)を取り除いた。免疫沈降法は、実質的に既に記述されている通りであり(Gannon,J.V.等,(1990)Embo J.,9,1595-1602)、細胞抽出液の前−吸収と、続く抗体タンパク質複合体の単離の両方に、1μgの精製したマウスのモノクローナル抗体、及び、プロテインGセファロース・ビーズ(Pharmacia)を用いた。
p53ペプチドライブラリーのスクリーニング
全ヒトp53タンパク質及びマウスp53タンパク質の一部のN−末端領域のペプチドライブラリーを、キロン・ミモトープ(Chiron Mimotope)P/L(ビクトリア、オーストラリア)から得た。このライブラリーは、セリン−グリシン−セリン−グリシン(SEQ ID NO.20)という付加的ペプチドスペーサ領域を介してビオチンに結合した15merのペプチドの形態であり、各ペプチドは一次配列における前のペプチドと5アミノ酸が重複する。ELISAプレートは、各ウェル毎に、5μg/mlストレプトアビディン(Vector Labs)の100μlで被覆し、37℃で一昼夜インキュベートし、次いで、2%のウシ血清アルブミン(BSA)を含むリン酸バッファー食塩水(PBS)を用いて、室温で1時間ブロックした。ストックしたビオチニル化ペプチドは、0.1%BSAを含むPBSで5μg/mlに希釈し、各5μlを設定したウェルにプレートし、次いで、室温で1時間インキュベートした。このプレートを、0.1%Tween20を含むPBSで4回洗浄した後、細胞抽出液(各ウェルに、50μlの1−4mg/ml)または精製したタンパク質を加えた。プレートを4℃で2−3時間インキュベートした後、0.1%Tween20を含むPBSで4回洗浄して未結合のタンパク質を取り除いた。細胞抽出液の場合、結合したタンパク質は、標準的なELISAアッセイのように、適当な第1の抗体1−3μg/mlに続いて、抗−マウス・ワサビダイコン・ペルオキシダーゼ複合体(conjugate)及び3’3’4’4’−テトラメチルベンジジン(TMB)基質で検出した(Harlow,E.,等,(1988)抗体:実験室マニュアル(Antibody:laboratory manual),New York,Cold Spring Harbor Laboratory Press and Lane,1988)。
p53、MDM2、及びそれらの複合体のレベルは、上述の抗体を用いた2サイト・イムノアッセイで決定した。マウスモノクローナル抗体は、精製した抗体の30μg/ml溶液の50μlを入れたバルコン・ミクロタイター・ディッシュ・ウェル(Palcon microtiter dish wells)を4℃で一昼夜インキュベートすることにより固相で使用した。プレートは、PBS中の2%ウシ血清アルブミンを用い、室温で2時間ブロックし、PBSで洗浄した。細胞抽出液は、免疫沈降法で述べたように調製し、無菌的に2倍に希釈した後、各ウェルに50μlを添加して4℃で2時間インキュベートした。次いで、プレートをPBS中の0.1%NP−40で洗浄し、検出用ポリクローナル抗血清を1/1000希釈で添加した。プレートは、PBS中の0.1%NP−40で再度洗浄し、ペルオキシダーゼ複合体抗−ラビットIg血清(DAKO)の1/1000希釈物を2時間に50μl添加し、次いで、TMB反応で可視化させた。
実施例
実施例1
MDM2、53およびMDM2−p53複合体の免疫沈降
ラット細胞系クローン6が、熱に敏感なマウスp53の変異体を発現するという観察を、p53モノクローナル抗体のパネルを用いて確認した。ウエスタンブロットにより、32℃で24時間(図1A)もしくは連続的に37℃(図1B)で生育させたクローン6細胞のMDM2、p53およびMDM2−p53複合体の免疫沈降物を得た。これらの免疫沈降物は、1μgの精製された抗体、すなわち、レーン1と4はPAb421;レーン2と5はBp53−19;並びにレーン3と6は4B2を用いて得られた。MDM2は、SMP14抗体上清とウサギ抗マウス西洋ワサビペルオキシダーゼ複合体とを用いて、レーン1、2および3に検出され、p53は、200倍に希釈したDM−1とブタ抗ウサギ西洋ワサビペルオキシダーゼ複合体とを用いてレーン4、5および6に検出された。不適切な抗体であるPAb419は、32℃もしくは37℃で調製された細胞抽出物からMDM2とp53のどちらも沈殿させなかった(データは示さず)。マーカーの分子量は、kDaで与えられている。
驚くべきことに、抗体の一つであるBp53−19は、24時間32℃で生育させたクローンC6細胞からp53を免疫沈降しなかったが、連続して37℃で生育させた細胞からp53を効率的に沈降させ(図1Aトラック5と図1Bトラック5を比較)、一方、PAb421は、両方の温度でp53を沈降させた(図1Aトラック4と1Bトラック4)ことがわかった。そこで、Bp53−19が、p53と共にMDM2を共免疫沈降(co-immunoprecipitate)するのか否かを調べるために調査を行った。図1Aと1Bの免疫沈降ウェスタンデータから、Bp53−19が、32℃もしくは37℃で生育されたいずれの細胞抽出物からも、MDM2を共免疫沈降させないことは明らかである(図1AとBのトラック2)。しかしながら、PAb421等の他のp53抗体は、32℃でp53と共にMDM2を共免疫沈降させても、37℃では共免疫沈降させない(図1AおよびBのトラック1)。逆に、4B2、図1、およびSMP14(データ示さず)等のMDM2に対する抗体は、32℃でp53を共沈降させるが、37℃では共沈降させない(図1AとBのトラック6)。80kDaよりわずかに小さい4B2(およびSMP14)によって認識された二つのバンドは、ラットMDM2が切断された形態であり、全長は、90kDaの明らかに相対的な分子量でSDS−PAGEゲル上を移動する。MDM2の多型はしばしば観察される(Chen,J.,et al.(1993).Mol.Cell Biol.,13,4107-14)。
実施例2
MDM2、53およびMDM2−53複合体のレベルを決定するための2サイト・イムノアッセイ(two-site immunoassay)
24時間32℃(図2A)もしくは連続的に37℃(図2B)で生育されたクローン6細胞のMDM2、p53およびMDM2−p53複合体のレベルを決定するために2サイト・イムノアッセイを行った。図2Aでは、被覆抗体は、図の説明で述べたような以下の精製抗体、4B2、421およびBp53−19の一つであり、ウサギ抗−p53血清CM1またはウサギ抗MDM2血清でプローブされ、ブタの抗ウサギ西洋ワサビペルオキシダーゼ複合体複合体と基質としてTMBを用いて検出した。37℃では、MDM2−p53複合体は、抗体のどんな組み合わせでも検出できなかった。
32℃および37℃におけるMDM2、p53およびMDM2−p53複合体のレベルの2サイト・イムノアッセイは、実施例1の免疫沈降の結果と一致する。図2Aのデータから判る顕著な特徴は、p53とp53−MDM2複合体のレベルが非常に類似しており、全てではないがほとんどのp53が、32℃においてMDM2と複合体を形成していることを示唆している。抗体の別の組み合わせが、p53−MDM2複合体を検出できることから、Bp53−19が32℃でp53−MDM2複合体を検出できないことに再度注意すべきである。
32℃および37℃における2サイト・イムノアッセイの比較から、MDM2タンパク質のレベルはずっと低く、ようやく検出できる程度あるので、37℃でMDM2がなぜ免疫沈降しないのか明らかである。MDM2−p53複合体は、37℃で調製された細胞抽出物の2サイト・イムノアッセイによって全く検出されなかった。図2Bを参照。図2Bでは、4B2(捕獲抗体)とCM1(検出抗体)との抗体の組み合わせに対するデータが示されている(類似した抗体PAb421またはBp53−19とウサギ抗MDM2ポリクローナルは複合体を検出しなかった)。37℃におけるMDM2の低減したレベル、すなわち32℃のレベルの10%未満は、32℃のレベルと比較して約5倍に上昇したp53の状況と対照的である。
32℃ではp53とMDM2を共に共沈降することができるが、37℃では共沈降できない、PAb421と4B2の能力の説明は、二つの温度におけるMDM2レベルの差異と一致し、また、mdm2の発現が32℃で優先的に存在するp53の“野生型”形態に依存するという公表された観察とも一致する。
Bp53−19がMDM2を共免疫沈降できず、また、32℃でp53−MDM2複合体を検出できないことは、二つの理由から予期しないものである。第一に、捕獲抗体PAb421と4B2に検出されるようなp53との複合体を形成し得る過剰のMDM2タンパクがあることが、2サイト・アッセイにより示唆されている。第二に、37℃における2サイト・イムノアッセイにより、Bp53−19が、PAb421とほぼ同じ効率で細胞抽出物中のp53を認識することが示唆されている。この観察に対する最も単純な解釈は、Bp53−19が、p53上のMDM2が結合するのと同じ領域を認識するということである。
実施例3
MDM2−53結合サイトの同定
Bp53−19とMDM2は、p53アミノ酸終末端と相互作用することが以前に示されていた(Stephenら,調製の原稿(manuscript in preparation);Oliner,J.D.ら(1993).Nature,362,857-860)。ヒトp53タンパク質の完全なペプチドライブラリーおよびマウスp53タンパク質の部分的なペプチドライブラリーを、MDM2が結合する領域を同定するために利用した。ヒトp53配列は、ペプチド番号3から始まってペプチド79で終わり、各ペプチドは15アミノ酸からなり、最後の5つのアミノ酸は、次のペプチドに存在している。マウスp53配列は、部分的であって、アミノ酸1−92からのN末端配列からなり、5アミノ酸によって先のペプチドと次のペプチドとが互いに重複している。
これらのライブラリーは、p53一次アミノ酸配列の15アミノ酸長の断片から構成され、5アミノ酸で連続的に重複し、4アミノ酸の長さのスペーサーを介してそれぞれビオチン取り付けられている。ストレプトアビジン被覆ELISAプレート上にビオチニル化ペプチドを固定化することによって、もしp53上のMDM2結合サイトが15アミノ酸以下の範囲に含まれるのであれば、p53上のMDM2結合サイトを素早く同定することができる。MDM2を含む抽出物を、ペプチドライブラリーを結合したELISAプレートに加え、モノクローナル抗体4B2と標準的なELISAアッセイを用いて、結合したMDM2タンパク質を検出した。p53ライブラリーに挑むにあたって、いくつかの出所の組換えMDM2タンパク質を用いた。これらは、E.coliで発現されたヒトおよびマウスのMDM2および昆虫細胞で発現されたマウスMDM2の、精製されていない抽出物および部分的に精製された調製物を含んでおり、全ての形態が、p53ライブラリーの同じペプチドを同定した。昆虫細胞で発現されたマウスMDM2を用いた結果は、図3AおよびBに示されている。ペプチドライブラリーを、昆虫細胞抽出物のみ、SF9、並びにマウスMDM2を発現する昆虫細胞抽出物、SF9 Mus MDM2でチャレンジした。MDM2のペプチドへの結合を、モノクローナル抗体4B2を用いたELISAアッセイによって決定し、ウサギ抗マウスIgが結合した西洋ワサビペルオキシダーゼとTMB基質とを用いて、結合した抗体を検出した。図3Cには、図3Bで用いられているが、検出抗体4B2の特異性の確認を、抽出物の存在するもしくは存在しない条件下で行った、ペプチド59、71、83および95を用いた対照実験から得られた結果が示されている。結果は、マウスMDM2を発現するものではなく、昆虫細胞のみの抽出物を読むELISAと並んで提示される。その特異性は注目すべきものであり、MDM2とp53誘導ペプチドとの間の強力な相互作用を示唆している。図3Cに示された対照から、MDM2を発現する抽出物が存在する場合にのみ、結合が観察されること、並びに、結合がペプチドのみを認識する抗体によるのではないことが判る。さらに、同じ結果が、一次検出抗体としてSMP14を用いた場合にも得られた(データ示さず)。
MDM2に結合する4つのペプチドが、図4に示されている。ペプチド5および6は、ヒトp53のN終末の部位を同定するが、ペプチド83および84は、マウスp53のN終末の対応する領域を同定する。共通に、これらの4つのペプチドは、p53における共通配列MDM2結合部位を、−QETFSD/GLWKL−(SEQ ID NO:11と12)と同定し、アスパラギン酸からグリシンがヒトとマウス配列との間で違う唯一のアミノ酸である。MDM2の結合に係るペプチドは、p53抗体DO−1およびBp53−19によっても認識される(Stephenら,印刷中の原稿(manuscript in preparation))。
MDM2との相互作用に係るp53上のキー配列を同定するために、共通結合部位配列−QETFSDLWKL−(SEQ ID NO:11)の形態を、配列の各位置をアラニンに置換し、MDM2を発現する昆虫細胞抽出物に由来するMDM2の結合にどんな影響を及ぼすか調べることによって調節した。この実験は、抗体DO−1とBp53−19の結合に対する影響を調べることによって行われた。結果は図5に示されている。アミノ酸配列は述べるとおりである。Aでは配列QETFSDLWKLLPENN(SEQ ID NO:1)は、図3のペプチド6の配列を示し、SPDDIEQWFTEDPGP(SEQ ID NO:13)は、不適当なペプチド対照である。形式的に、上記ペプチドの最初のセリン残基共通配列をビオチンにカップリングするためのスペーサーの一部であり、セリンは共通p53配列に先行するので、この残基もアラニンで置換した。MDM2結合に関して、共通結合部位における全てのアラニン置換が、ELISAによって測定した結合レベルを減少するが、置換によって未置換の共通配列の15%未満までMDM2結合の量を減少するので、キー配列はTFSDLW(SEQ ID NO:2)であると思われる。興味深いことに、より高いレベルのMDM2の結合が、結合部位の定義を再確認するp53ペプチドライブラリーのペプチド6(QETFSDLWKLLPENN)(SEQ ID NO:1)より短い共通配列ペプチドに観察される。共通配列に結合するモノクローナル抗体DO−1の場合には、キー残基は、ETFSDLK(SEQ ID NO:14)であり、DとKは最も重要である。DO−1エピトープに対するアスパラギン酸残基の重要性は、DO−1がマウスp53ではなくヒトp53のみを認識するというレポートと一致しており、違いはアスパラギン酸からグリシンに変わっただけである。この差は、DO−1結合に重大な影響を与えるが、タンパク質またはペプチドとMDM2の相互作用にひどくは影響しない。しかしながら、この位置でアスパラギン酸の代わりにアラニンを置換することによって、全ての3つのタンパク質リガンドの結合が遮断される。この位置のグリシンもしくはアスパラギン酸からアラニンを区別するMDM2の能力は、結合部位のこの領域における極性環境が相互作用にとって重要であることを暗示しているのかもしれない。また、DO−1のエピトープがFSDLWKL(SEQ ID NO:15)であること(Stephenら,印刷中の原稿)が、ファージ・ディスプレイ・ライブラリーから確立されており、キー残基に対する我々の観察と一致している。抗体Bp53−19に関して、アラニン置換シリーズは、キー残基がF−DLW−(SEQ ID NO:16)であると同定し、この後ろの3つの残基が最も重要であり、これはMDM2が共通配列結合部位に結合するのに必要なものと類似している。驚くことではないが、後から添加した場合に、ビオチニル化されたペプチドSQETESDLWKL(SEQ ID NO:17)に対する抗体Bp53−19の予備結合が、ペプチドに対するMDM2の結合を遮断したことが判った(データ示さず)。
実施例4
p53−MDM2結合サイトのさらなる特徴付け
2つの180ml2組織培養フラスコ中のSF9細胞からのMus MDM2を発現するバキュロウイルスで感染させた昆虫細胞を用いた以外は実施例3の方法を繰り返した。抽出液は、約3milsのリシシ(lysisi)バッファー中で調製し、13mg/mlの濃縮した上澄み液を与えた。
前記のように、MDM2結合サイトは、p53誘導ペプチド、SQETFSDLWL(SEQ ID No.18)のアラニン置換によって決定し、結果を図6に示した。さらに、他の維持された置換基を試験し(例えば、同一の機能の高度に維持されたタンパク質に共通してみられるもの)、結果を図6に示した。高いタンパク質濃度(1−4mg/mlではなく13mg/ml)では、アラニン置換実験により、グルタミン酸(ETFSDLW)(SEQ ID No.19)に加えて、同じ6つのアミノ酸(”TFSDLW”)(SEQ ID No.2)が重要であることが示された。しかし、このデータは、これらが、両方のアラニン置換、及び維持された置換基の全てではないならばいくつかに非寛容であるので、最も臨界的な残基がF−−LW(SEQ ID NO.4)であることを確立する。
さらなる興味深い観察は、グルタミン酸に対するアスパラギン酸残基の置換がMDM2の結合を促進するという事実に関し、そのような残基が本発明の治療的ペプチドに有効に含まれていても良いことを示している。これは、この方法がMDM2への向上した結合性を有する試薬の発見を導くことができることを例証している。
補足的参考文献
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Houghten,R.A.,等,(1991),Nature,354,84-86.
Lu,X.,等,(1992),Cell,70,153-161.

Claims (16)

  1. 医療的処理に用いるための化合物であって、
    該化合物は、p53と、MDM2またはアデノウイルスEIB 58kDタンパク質、TATA box結合タンパク質TBP、及びE2Fファミリーの転写因子を含むp53結合サイトを有するタンパク質との結合を阻害し、
    該化合物は、28個までのアミノ酸を有するペプチドを含み、
    該ペプチドが、配列QETFSDLWKLLPENN(SEQ ID NO.1)またはEPPLSQETFSDLWKL(SEQ ID NO.21)を含むp53フラグメントであり
    該ペプチドがMDM2に結合することができ、これによりp53とMDM2との結合を阻害する化合物。
  2. 前記ペプチドが、p53とMDM2との結合を防止することのできる、請求項1記載の化合物。
  3. 前記MDM2タンパク質が、ヒトMDM2であることを特徴とする請求項1または2に記載の化合物。
  4. ヒトMDM2遺伝子の増幅を含む腫瘍細胞の成長の阻害のための医療的処置方法に用いられることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の化合物。
  5. 請求項1からのいずれかに記載の化合物の有効量と、製薬的に許容されるキャリアまたは希釈剤とを組合せてなる製薬組成物。
  6. 請求項1からのいずれかに記載の化合物と異なる抗−腫瘍化学療法薬をさらに含む請求項記載の組成物。
  7. オンコジーンタンパク質のp53への結合を阻害する化合物の同定方法であって、(a)28個までのアミノ酸を有するペプチドであって、配列QETFSDLWKLLPENN(SEQ ID NO.1)またはEPPLSQETFSDLWKL(SEQ ID NO.21)を含むp53フラグメントであって、MDM2に結合することができるペプチドを、
    (b)オンコジーンタンパク質またはその結合フラグメントに、
    (c)試験化合物の存在下で露出し、
    次いで、前記(a)と(b)及び/または(c)と(b)との結合複合体を検出することを具備する方法。
  8. 前記オンコジーンタンパク質が、MDM2またはヒトMDM2であることを特徴とする請求項記載の方法。
  9. 前記(a)及び(b)のいずれかが固定化され、(c)の存在下で固定化部位に存在する他の(a)及び(b)の存在を検出することを具備する請求項または記載の方法。
  10. 前記(a)及び(b)の一方から選択される第1の化合物であって検出可能にラベルされた化合物の予め決定した量を、(a)及び(b)の他方から選択される第2の化合物に結合し、
    前記(c)を添加し、次いで、
    第2の化合物から遊離した第1の化合物、または、第2の化合物への結合を阻害された第1の化合物の量を検出することを特徴とする請求項からのいずれかに記載の方法。
  11. ハイスループットスクリーニングを提供するために用いられることを特徴とする請求項から10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記化合物(c)が、コンビナトリアル合成ペプチドライブラリーから得られたものである請求項から11のいずれかに記載の方法。
  13. ヒトMDM2遺伝子の増幅を含む腫瘍細胞の成長を阻害するために使用するDNA分子であって、このDNA分子は、p53の28個のアミノ酸を越えない一部分を含み、且つ、配列QETFSDLWKLLPENN(SEQ ID NO.1)またはEPPLSQETFSDLWKL(SEQ ID NO.21)を含むポリペプチドをコードし、前記ポリペフチドはヒトMDM2と結合できることを特徴とするDNA分子。
  14. MDM2の存在を検出する方法であって、
    試験すべき試料に、28個までのアミノ酸を有するペプチドであって、配列QETFSDLWKLLPENN(SEQ ID NO.1)またはEPPLSQETFSDLWKL(SEQ ID NO.21)を含むp53フラグメントであって、MDM2に結合することができるペフチドを適用し、
    MDM2に特異的な抗体を用いて結合複合体の存在を検出することを具備する方法。
  15. 28個までのアミノ酸を有するペプチドであって、配列QETFSDLWKLLPENN(SEQ ID NO.1)またはEPPLSQETFSDLWKL(SEQ ID NO.21)を含むp53フラグメントであって、MDM2に結合することができるペプチド、及び、結合したMDM2の存在を検出することのできる少なくとも1つの抗体を具備することを特徴とするアッセイ用キット。
  16. ヒトMDM2遺伝子の増幅を含む腫瘍細胞の成長の阻害のための医薬の調製における、請求項1からのいずれかに記載の化合物の使用。
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