JP3960299B2 - 分散補償方法、wdm光伝送システム、光伝送システム及び光伝送装置 - Google Patents

分散補償方法、wdm光伝送システム、光伝送システム及び光伝送装置 Download PDF

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Description

本発明は、光通信に用いる分散補償に関し、伝送後の波形をモニタし、この波形状態に応じて可変分散補償器、または可変波形等価器を制御する分散補償方法、WDM光伝送システム、光伝送システム及び光伝送装置に関する。
近年、インターネットトラフィックの増大に伴って伝送装置の高速化が進んでいる。2002年6月にはIEEEにおいて10GbE(登録商標)の標準化が完了したこともあり、10Gb/s伝送装置の実用化、ひいては40Gb/s伝送装置の開発も進められている。このように伝送速度が高速になるにつれて、伝送路の光学特性が、伝送劣化を決定する主な要因となってくる。波長分散、偏波モード分散、非線形光学効果が主な要因である。
例えば、2.5Gb/sと10Gb/sのRZ(Return to Zero)信号を伝送した場合、波長分散によって生じる波形歪みを考える。図2にそれぞれの信号の光スペクトル、アイパタンを示す。信号速度が早くなるに従ってスペクトルは広くなり、アイのタイムスロットは短くなることが確認できる。具体的には10Gb/sの光信号は2.5Gb/sの光信号と比べて、4倍のスペクトル幅を持ち、1/4のタイムスロットしか持たない。言い換えると、10Gb/sの光信号は2.5Gb/sの光信号と比べて、4倍の速度で波形歪みを起こしやすく、1/4の時間精度で1or0を判別しなければならない、ということである。結果的に10Gb/sの光信号は2.5Gb/sの光信号と比べて分散劣化は16倍になる。このように分散耐力はビットレートの二乗に反比例する。以上のような観点から伝送速度が10Gb/sを超えるような長距離伝送システム(特に40Gb/s伝送)では、伝送前か伝送後(またはその両方)で伝送信号に分散補償を施すことが不可欠である。
この分散補償には静的(固定)分散補償と動的分散補償があるが、伝送路の波長分散が温度依存性を持ち、経時変化を起こすので、安定した伝送特性を得るには後者の動的分散補償方法の方が望ましい。加えて、固定分散補償を用いる場合には、伝送路にあわせて分散補償デバイス(分散補償ファイバ)を用意する必要があり、その調整には、事前設計と光ファイバ通信に関する深い知識が必要となる。このため人手と時間がかかる。
図14に分散補償器の有無によって光伝送システムの特性、光伝送システムへの要求が変化する様子を示す。図14(a)は分散補償器を全く用いない場合である。伝送後の波形1402は伝送路1404での波長分散によって歪み、受信特性は悪くなる。図14(b)は分散補償器を用いるが、動的補償を行わない場合である。分散補償量を最適化すると、波形1408のようにクリーンな受信波形を得ることができる。このシステムで使用する分散補償器1411は、固定分散補償器(分散補償ファイバ等)、可変分散補償器どちらでも良いが、自動制御を行わないため、システム設計時に分散補償量を調整する必要がある。また、光送信器1409や伝送路1410の経時変化に対応した分散補償は行えない。加えて、固定分散補償を用いる場合は、分散補償デバイスの在庫管理といった問題点も生じる。
図14(c)は自動(動的)分散補償を行う系であり、使用する分散補償器1418は可変分散補償器でなければならない。この系では光受信器1419からの受信波形情報を元に分散補償量の制御を行うので、システム設計時の分散補償量調整が不要であり、光送信器1416や伝送路1417の経時変化にも対応できる。
分散補償を動的に行うには伝送路の波長分散をモニタする必要があり、従来技術としては特許文献1記載の発明(以下、デューティモニタという)、特許文献2記載の発明(以下、エラーレートモニタという)、特許文献3記載の発明(以下、クロック強度モニタという)等が挙げられる。また、可変分散補償器の例として、ファイバーブラッググレーティングやリング共振器を用いた光デバイスや、3Dミラーを用いたVIPA(Virtually Imaged Phased Array )等が知られている。
特開2003−46443号公報 特開2002−208892号公報 国際公開第99/28723号公報 特開2000−358015号公報 特開平7−221705号公報
しかしながら、前記従来の分散補償方法には各々問題がある。以下にそれを示す。前記方法はいずれも、受信信号から得た情報を元にフィードバックを施し、伝送路中に置かれた可変分散補償器を制御する、というものである。
(デューティモニタ)
この分散補償方法は、受信器で光信号のデューティを検出し、検出したデューティが最小となるように可変分散補償器での分散補償量を制御する、といった分散補償方法である。なお、デューティとはパルスに与えられたタイムスロットとパルス幅の比である。現状での大半の安価な受信器では、光電気変換後、増幅、高周波遮断等を経て信号全体の平均レベルをもって0or1の識別レベルとしている。このような受信器を用いた場合、デューティが最小となる分散補償量が最適とは限らない。
図3を用いて反例を示す。図3(a)は伝送シミュレーションを行ったシミュレーションモデルである。送信器311でαパラメータを+3.0とした10Gb/sのNRZ(Non Return to Zero)波形を送信する。信号波長は1550nmとした。伝送路312での分散値を変化させ、受信パワーを−20dBmと一定にして受信した。各々の分散値(残留分散値)に対するビット誤り率(BER)とアイ開口(識別位相でのマークレベルとスペースレベルの差)をグラフ化したものを図3(b)に示す。図3(c)に受信波形の一例を示す。
識別レベルは信号全体の時間平均である。一方アイ開口は、識別位相での平均マークレベルと平均スペースレベルの差である。また、図3(d)に示す様に、パワーを一定に保ちつつデューティを小さくしていくとアイ開口は大きくなっていく。図中の341はデューティが1、342はデューティが0.5、343はデューティが0.25であり、デューティが小さいほどアイ開口は大きくなることが確認できる。すなわち、デューティを最小にするということはアイ開口を最大にすることと等価である。図3(b)よりアイ開口最大時の分散値(残留分散値)とBER最良時の分散値(残留分散値)が異なっていることが分かる。
従って、デューティを最小にするようにフィードバックを行っても、信号全体の時間平均レベルを識別レベルとするような受信器を用いた場合には最適なフィードバックとは言えず、十分な受信特性が得られない、という問題があった。
(エラーレートモニタ)
この分散補償方法は、初期設定時、または予め設定した測定周期で、決められた信号パターンを伝送することによりBERを検出し、BERが良くなるように分散補償量を制御する、という方法である。
しかしこの方法では、送信器、受信器ともに同一の信号パターンを予め記憶しておく必要があり、その為のメモリ領域が必要になる。さらに、記憶した特定パターンに依存したエラーしか測定できない。また、動的に分散補償量を最適に制御するために、ある測定周期でBER測定を繰り返すことになり、その分データ伝送容量は削減されることになる、という問題があった。
(クロック強度モニタ)
この分散補償方法は、光電気変換で得られるベースバンドスペクトルからバンドパスフィルタを用いて特定の周波数成分を抜き出し、その強度が極大、または極小になるようにフィードバックを施す、という方法である。
しかし、RZ信号、OTDM信号の場合はクロック周波数成分を最小に、NRZ信号の場合は逆に最大に制御する等、変調方法によってフィードバックを施す方向が変わるため(周波数成分が極大or極小)、それぞれの変調方法によって制御方法を変えなければならない、というデメリットがある。また、ビットレートが変わると、それに伴って、前記バンドパスフィルタも調整する必要があった。従って、一つの受信器をあらゆる変調方法に使い回せない、という問題があった。
また、従来の分散補償において、特許文献4または5記載の発明のように、波形劣化を検出して逆分散付与する手段や、識別出力及びスペースレベルの平均値を検出する手段を単独で有するものはあったが、光受信部において受信信号の平均レベルを識別レベルとするような識別回路を用いる場合、信号全体の平均レベルと識別位相での平均スペースレベルの差を検出し、当該レベル差を最大となるように可変分散補償手段を制御することによって、データ伝送を中断することなく伝送信号の波形劣化を補償でき、また、変調方法や伝送速度によらず、同一の制御方法であらゆる伝送信号の波形劣化を補償できるものはなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、データ伝送を中断することなく、伝送信号の波形劣化を補償し、また、変調方法や伝送速度によらず、同一の制御方法であらゆる伝送信号の波形劣化を補償することを目的とする。
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、光伝送路において生じる光伝送信号の波形劣化を検出し、検出信号を元に前記波形劣化を補償するとともに、信号の平均レベルを識別レベルとするような受信器を用いる光伝送信号の波形劣化の分散補償方法であって、光伝送信号が光受信器で光電気変換後、増幅後の電気信号全体の時間平均レベルと識別位相での時間平均スペースレベルの差を検出するスペースレベル検出工程と、検出信号の平均レベルと識別位相での平均スペースレベルの差が大きくなるように伝送路中に置かれた可変分散補償器を制御する制御工程と、制御信号として入力される電気信号によって分散補償量を可変できる可変分散補償工程と、からなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、信号の平均レベルを識別レベルとするような受信器を用いる伝送システムに用いられ、スペースレベル検出工程は、光受信器で光電気変換、増幅後の電気信号の直流成分を除去して交流信号とし(信号全体の時間平均レベル=0VとするためのAC結合増幅工程)、識別位相での平均スペースレベルを検出し(平均値検出工程)、当該検出信号が小さく(絶対値が大きく)なるように、伝送路中に置かれた可変分散補償器を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1乃至2に記載の発明において、光伝送信号が一波長の光信号であり、平均スペースレベルが特に1チャネルのスペースレベルの時間平均値であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至2に記載の発明において、伝送系が特に波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplex )伝送系であり、平均スペースレベルは複数チャネル全てのスペースレベルの時間平均値であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発明において、可変分散補償器の代わりに、電気段の波形等化器を用いることも可能であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発明において、可変分散補償器が、光学的に信号の波長分散を補償するような分散補償器であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発明において、高速信号である光伝送信号の伝送前または伝送後、あるいは伝送前及び伝送後の両方の場合において、伝送路の光伝送信号に対して分散補償を行うことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、光伝送信号がWDM信号であるWDM光伝送システムにおいて、波長多重信号の内の1波、もしくは複数波に対して請求項1乃至7のいずれか1項に記載の分散補償方法を施すことにより、全波長多重信号の全てのチャネルに対して伝送路で生じる波形劣化を補償する、最適な分散補償を施すことを特徴とする。これは、WDM信号の内の1波に対して最適分散補償をした場合、残りの信号に対しては必ずしも最適分散補償とは成り得ないため、複数波に対して平均を算出する等して、全体的に準最適な分散補償を行うということである。
請求項9に記載の発明は、多段中継によって長距離伝送を行う光伝送システムにおいて、中継器、または伝送路中に置かれた1又は複数個の可変分散補償器に対して、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の分散補償方法によって制御することにより、伝送路で生じる波形劣化について小刻みに蓄積分散を補償することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、光伝送路において生じる光伝送信号の波形劣化を検出し、検出信号を元に波形劣化を補償する光伝送装置であって、光受信器において光伝送信号が電気信号に変換後、検出信号全体の時間平均レベルと識別位相での時間平均スペースレベルの差を検出するスペースレベル検出手段と、検出信号全体の平均レベルと識別位相での平均スペースレベルの差が大きくなるように可変分散補償手段を制御する制御手段と、制御信号として入力される電気信号によって分散補償量を可変する可変分散補償手段とを有し、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の分散補償方法を用いる光伝送装置であることを特徴とする。
本発明は、光受信部において受信信号の平均レベルを識別レベルとするような識別回路を用いる場合、信号全体の平均レベルと識別位相での平均スペースレベルの差を検出し、当該レベル差を最大となるように可変分散補償手段を制御する方法及び構成を有する。本構成による効果は以下の通りである。
第1の効果は、データ伝送を中断することなく、伝送信号の波形劣化を補償できることである。その理由は、伝送信号そのもののスペースレベルを検出して、可変分散補償器の制御信号とするためである。
第2の効果は、変調方法や伝送速度によらず、同一の制御方法であらゆる伝送信号の波形劣化を補償できることである。その理由は、受信信号の平均レベルを識別レベルとするような識別回路を用いる場合は、変調方法や伝送速度によらず、識別位相での平均スペースレベルによって誤り率が決定するからである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
以下、本発明の実施例1の構成について、図面を参照して説明する。
動作の説明で後述するように、識別レベルを信号の平均値に固定するような安価な受信回路を用いる場合には、信号全体の時間平均レベル(識別レベル)と識別位相での平均スペースレベルの差をモニタし、この差を最大になるように制御することによって伝送路中の分散を最適補償することができる。
図1に前記スペースレベルモニタ(以下、S.L.M.という)を用いた分散補償回路の一例を示す。伝送路11を通過した信号はファイバーブラッググレーティング型可変分散補償器12によって分散補償され、受信回路13に入射する。受信回路13では伝送信号を光電気変換後、プリアンプで信号を増幅し、低域通過フィルタで高周波成分を削減する。この時点の信号を分岐し、片方をCDR(Clock Data Recovery )16にてデータ再生、もう一方をS.L.M.14にて、CDR16からの位相情報をトリガとして、識別位相での平均スペースレベルと信号全体の平均レベルとの差を検出し、検出信号を元に分散量制御部15で可変分散補償器12における分散補償量を制御する。分散制御部15ではS.L.M.14で検出した、信号の時間平均レベルと識別位相での平均スペースレベルの差が大きくなるように、可変分散補償器12を制御する。なお、CDR16では識別レベルを信号全体の時間平均レベルとしてデータのリタイミングを行う。
図6、7は、図1でブロック的に示した回路の例である。各々の回路の説明を行う。
図6の回路例では、AC結合回路を用いることにより、信号全体の時間平均レベルを0Vに固定した状態で、識別位相でのスペースレベルの検出のみを行う。Photo Diode(以下、PDという)63で光伝送信号を光電気変換、トランスインピーダンスアンプ(以下、TIAという)64で増幅する。なお、TIA64はその周波数特性により、高周波成分削減を兼ねるので、低域通過フィルタの役割も果たす。この信号をポストアンプ65でさらに増幅し、コンデンサ66を用いて交流信号とする。ここで信号全体の時間平均レベルは0Vとなる。この時点の信号を分岐し、片方をCDR69にてデータ再生、もう一方をS.L.M.67にて識別位相でのスペースレベルの平均値を検出し、この検出信号を元に分散量制御部68で可変分散補償器62における分散補償量を制御する。分散制御部68ではS.L.M.67における検出レベルが小さく(絶対値が大きく)なるように可変分散補償器62を制御する。なお、CDR69では識別レベルを0Vとしてデータのリタイミングを行う。
図7の回路例では1入力差動増幅回路を用いることにより、信号全体の時間平均レベルを0Vに固定した状態で識別位相でのスペースレベル検出のみを行う。伝送路711を通過した伝送信号は可変分散補償器712によって分散補償され、PD713で光電気変換される。その後、TIA714においてPD713からの電流を電圧値に変換増幅し、1入力差動増幅回路715において差動増幅された2信号を出力する。1入力差動増幅回路715は線形増幅の領域で用いられているものとする。この出力2信号をそれぞれ分岐し、減算回路716で2信号の電圧差を検出する。
図7(b)に0、1交番信号を入力した場合の、TIA、差動増幅回路、減算回路それぞれの出力レベルを表す概念図を示す。TIAの出力が1入力差動増幅回路を通ることにより、反転・非反転の一組の差動増幅信号が得られる。この差動信号を、減算回路を用いて振幅2倍の交流信号とすることができる。この後、S.L.M.717で、識別位相でのスペースレベルを検出し、検出信号の時間平均値が最小に(絶対値が大きく)なるように分散量制御部718において、可変分散補償器の分散補償量を制御する。本構成では差動信号を用いることにより、同相ノイズをキャンセルすることができる。
図15のブロック図はスペースレベルモニタの構成例である。図1、6、7の信号の流れと対応させて、右から信号を入力、左へと流れる図とした。入力された交流信号に対して、A/D変換部1502で、CDRからのトリガ(識別位相の情報)に合わせて値をサンプリング、アナログ/デジタル変換して出力する。この出力信号を情報処理部1501にて、値が負であるサンプル値に対して、一定時間に渡って平均値を計算する。本実施例では情報処理部にField Programmable Gate Array (FPGA)を用いた。この情報処理部で計算した平均値を、制御信号として後段の分散制御部へと送る。
識別レベルを信号の平均レベルとするような受信器を用いた場合、受信特性は、識別レベルと識別位相での平均スペースレベルの差によって決まるので、前記構成を用いると、伝送路中での分散を最適補償できる。
なお、本実施例では、可変分散補償器としてファイバグレーティング型の光デバイスを用いたが、本発明は前記実施例に限定されるものではない。可変分散補償器として、リング共振器型デバイスやVIPA等を用いても良い。
図3、4、5、10を用いて実施例1の動作の説明を行う。
図4は、信号全体の平均レベルを識別レベルとする場合、識別レベルとスペースレベルとの差は、原則として、デューティによって変化しないことを表ししている。図4(a)が、デューティが1より小さい場合、図4(b)が、デューティが1より大きい場合を表している。
図のように“10”というデータ列の矩形波を考え、この2タイムスロット内で各々のレベル関係を考える。411はデューティが1の場合であり、1タイムスロットの幅(パルス幅と同じ)を2T、マークレベルとスペースレベルの差(以下Vmsという)を2Aと表す。411と同じ信号強度でデューティが0.5になった場合、412に示す様にパルス幅は1T、Vmsは4Aとなる。信号全体の平均レベルを識別レベルとした場合、413中の面積Xと面積Yが等しくなる様に識別レベルが位置するので、デューティが1の場合の識別レベルは413に示す様に、マークレベルと識別レベルの差(以下Vmtという)が1A、識別レベルとスペースレベルの差(以下Vstという)も1Aとなる。同様にデューティが0.5の場合は414に示す様にVmtが3A、Vstが1Aとなる。従ってVstは不変であることが分かる。
デューティが1より大きい場合も図4(b)に示すようにVstはデューティによって変化しないことが分かる。今度は421においてデューティが1のときのパルス幅を4T、Vmsを6Aとおく。デューティが1.5になると422に示す様にパルス幅は6T、Vmsは4Aとなり、423に示す様にデューティが1の場合の識別レベルはVmtが3A、Vstが3Aとなる。一方、424に示す様にデューティが1.5の場合の識別レベルはVmtが1Aとなり、Vstはやはり3Aとなる。従って、識別レベルを信号全体の時間平均レベルに固定するような受信器では、デューティが変化してもVstは原則として一定であることが分かる。
しかし、符号間干渉(ISI:Inter Symbol Interference )の影響を考慮に入れるとVstに変化が生じる。以下、波形シミュレーションを用いて伝送特性の計算を行った結果を、図3、5を元に詳細に説明する。
図3(a)に示した伝送シミュレーションモデルを用いて伝送後の波形をシミュレートした。伝送信号にはαが+3であるような10Gb/s NRZ信号を用いた。図5(a)に残留分散を−400、−200、0、100、200ps/nmとしたときの波形を示す。αパラメータが正値であるので分散が0からマイナス(正常分散)に蓄積するに従って波形が圧縮され、逆に異常分散が蓄積するに従って波形が広がっていくのが分かる。また、残留分散が−400、100、200ps/nmの時にはスペースレベルの盛り上がりが確認できる。これはISIによるスペースレベルの盛り上がりであり、これによってVstは小さくなる。従ってVstを大きくするように可変分散補償器に制御を施すと、−200〜0ps/nmの残留分散付近に収束する。
図5(b)に残留分散値に対するスペースレベルとBERの変化量を表したグラフを示す。スペースレベルが−100ps/nmの残留分散値で極小になっている一方、BERも−100ps/nmの残留分散値で極小になっていることが分かる。
また、以上の計算はNRZ信号に対して行ったが、変調方法によるスペースレベル変動を確認するため、図3(a)のシミュレーションモデルに、伝送信号として10Gb/s RZ信号を用いてシミュレーションを行った。図5(c)に残留分散値に対するスペースレベルとBERの変化量を表したグラフを示す。NRZを伝送したシミュレーション時と同様にBERが最も良くなる残留分散量と、スペースレベルが最も低くなる残留分散量が一致していることが分かる。
つまり、識別レベルを信号の平均レベルとするような受信器を用いた場合は、伝送特性は識別位相での平均スペースレベルによって決定される、と考えてよい。
図10は分散補償量の制御フローの一例である。図7とあわせて説明を行う。
まず、S.L.M.717で識別位相でのスペースレベルを検出、P0とする(S2)。次に、分散量制御部718において可変分散補償器712の分散補償量を、前記P0を測定した時点の値より100ps/nm増加させた値に設定する(S3)。再度S.L.M.717で識別位相でのスペースレベルを検出、P0’とする(S4)。ここで先ほど測定したP0とP0’の絶対値の大小を比較し(S5)、|P0|<|P0’|であればS6へ、|P0|≧|P0’|であればS07へ進む。ここでP0の値をP0’に置き換え、分散補償量を変化させ(S3、S7)、S.L.M.でスペースレベルをモニタ、P0と比較する、といった処理を繰り返す。
伝送信号がWDM信号である場合の実施例を、図8を用いて説明する。
伝送信号は伝送路801を通った後、可変分散補償器802により分散補償を施される。本実施例では可変分散補償器802に、WDM一括分散補償の可能なリング共振器型可変分散補償器を用いた。分散補償された信号はAWG803(Arrayed Waveguide Grating )によって波長分離され、各波長の信号が受信器804、805、806、807、808へと入射する。各受信器は実施例1と同様に光電気変換、増幅、高周波削減、AC結合後の波形を分岐して外部へ出力しており、それぞれの信号に対してS.L.M.809、810、811、812、813でスペースレベルの検出を行い、加算回路(または平均値演算回路)814で加算(または平均)後、分散量制御部815で可変分散補償器802における分散補償量を制御する。
なお、本実施例ではAWGを使用して波長分解を行ったが、言うまでも無く、前記形態に限られるものではない。フィルタやインターリーバなど、他の波長分離デバイスを用いても良い。また、可変分散補償器も、リング共振器型光デバイスに限られるものではなく、WDM一括補償が可能な可変分散補償デバイスであれば、何を用いても構わない。
図11は実施例2の分散補償量制御の一例を示すフローチャートである。図8とあわせて説明を行う。まず、S.L.M.809〜813でそれぞれの信号の識別位相でのスペースレベルを検出し、P1、2、3、4、5とおく(ステップS2)。次に加算回路814でP1〜P5までを足し合わせ、結果をP0とする(S3)。次に、実施例1同様に可変分散補償器802における分散補償量を、前記P1、2、3、4、5を測定した時点での値より100ps/nm増加させた値に設定し(S4)、各チャネルのスペースレベルをモニタする(S5)。ここでの検出レベルをP1、2、3、4、5に置き換え、再度加算回路814でP1〜P5まで足し合わせ、この結果をP0’とする(S6)。先ほど計算したP0とP0’の大小を比較し、|P0|<|P0’|であればS8へ、|P0|≧|P0’|であればステップS9へ進む。S8、S9では、P0をP0’に置き換え、再度分散補償量を変化させる(S4、S0)、という手順で最適分散補償値に収束させる。
なお、実施例1、2の動作の説明において、分散補償量を100ps/nmのステップで変化させたが、この変化量は本実施例に限られるものではない。分散補償量の変化の刻みが小さいほど最適分散補償値に近づくが、最適値に収束するまでの時間が長くなり、スペースレベルの変化を観測しにくくなる。
実施例1乃至2では伝送中に生じる波形歪みを補正する為に光段の可変分散補償器を用いたが、本実施例では電気段の波形等化器を用いる。図9、12を用いて本実施例の詳細を説明する。
伝送信号は伝送路901を通った後、受信器910へと入射する。受信器910内ではPD902により光電気変換され、プリアンプ903により増幅され、低域通過フィルタ904で高周波成分を削減され、電気波形等化器905で電気的に波形の等化を行う。なお、本波形等化器にはD−F/F(D−フリップフロップ)の動作は含まれておらず、波形等化器においてデータの打ち直しは行わないものとする。波形等化後の信号を、AC結合回路906を用いて直流成分を除去して交流信号として分岐し、片方はCDR909にてデータ再生を行い、もう一方はS.L.M.907にてスペースレベルを検出後、この検出信号のスペースレベルが最小となるように等化量制御部908において波形等化器905を制御する。
図12に電気波形等化器の一例を示す。図はFeed Forward Equalizer(以下、FFEという)と呼ばれる等化形式である。入力信号を定倍回路124でC1倍した信号と、遅延回路121でTだけの遅延を与えた信号を定倍回路125でC2倍した信号と、順々にn回繰り返し、加算回路128で足し合わせる構成である。定数C1、2、3・・・nを変化させることによって様々な等化波形が出力される。
図13は実施例3の波形等化量制御の一例を示すフローチャートである。図9とあわせて説明を行う。まずS.L.M.907で識別位相でのスペースレベルを検出、P0とする(S2)。次に、等化量制御部908において電気波形等化器905のC1の値を増加させる(S3)。再度S.L.M.907で識別位相でのスペースレベルを検出、P0’とする(S4)。ここで先ほど測定したP0とP0’の絶対値の大小を比較し(S5)、|P0|<|P0’|であればステップS6へ、|P0|≧|P0’|であればステップS7へ進む。ここでP0の値をP0’に置き換え、C1の値を変化させ(ステップS3、S7)、S.L.M.でスペースレベルをモニタ、P0と比較する、といった処理を繰り返す。以上の作業をC1からCnの全てに対して行い、波形等化量を最適制御する。
中継器を用いて多段中継を行う長距離光伝送システムに本発明を用いる例を、本実施例で説明する。図16に伝送システムの概要図を示す。光送信器1601から出力された光信号は、光伝送路1602を通過し、光増幅器1603で増幅されて、第一の可変分散補償器1604で分散補償される。第一の可変分散補償器1604の出力信号の一部をモニタ用に分岐し、このモニタ信号を受信器1610、S.L.M.1611、分散量制御部1612を通して、第一の可変分散補償器1604への制御信号とする。分岐された第一の可変分散補償器1604からの出力信号のもう一方は、光増幅器1605、光伝送路1606、光増幅器1607を通過して、第二の可変分散補償器1608において分散補償される。前記構成を繰り返すことにより、多段中継を行う長距離光伝送システムにも、本発明を使用することができる。
なお、本実施例で使用した受信器1610、1613は実施例1乃至3に記載した様に、光電気変換、増幅した受信波形を交流信号で出力し、S.L.M.1611、1614は実施例1乃至3に記載した様に、識別位相での平均スペースレベルを検出し、分散量制御部1612、1615では実施例1乃至3に記載した様に、S.L.M.1611、1614からの平均スペースレベルが小さく(絶対値が大きく)なる様に可変分散補償器1604、1608を制御する。
光伝送路1602において、伝送路で生じる蓄積分散によって歪んだ光伝送信号が、第一の可変分散補償器1604と光受信器1610とS.L.M.A.1611と分散量制御部1612で波形整形される。同様に、光伝送路1606において、伝送路で生じる蓄積分散によって歪んだ光伝送信号が、第二の可変分散補償器1608と光受信器1613とS.L.M.A.1614と分散量制御部1615で波形整形される。以上の様に、長距離光伝送システムにおいて、小刻みに蓄積分散を補償することによって、蓄積分散による群速度分散と非線形光学効果との相乗効果であるSPM−GVD(Self Phase Modulation-Group Velocity Dispersion )を抑制し、この効果による波形劣化を抑えることができる。
伝送信号がWDM信号であるような光伝送システムにおいて、可変分散補償器制御用に、別途、制御用光信号を設ける場合の実施例を説明する。図17に本光伝送システムの概要図を示す。
31チャネルの10Gb/sの光信号と1チャネルの1Gb/sの分散モニタ用光信号をAWG171で合波する。合波されたWDM信号は光伝送路172を通過し、リング共振器型可変分散補償器173によって分散補償される。分散補償後、AWG174において再び分波され、分散モニタ用の1Gb/sの信号のみ受信器175、S.L.M.176、分散量制御部177を通して、可変分散補償器173へのフィードバック信号とする。
なお、本実施例で使用した受信器175は実施例1乃至4に記載した様に、光電気変換、増幅した受信波形を交流信号で出力し、S.L.M.176は実施例1乃至4に記載した様に、識別位相での平均スペースレベルを検出し、分散量制御部177では実施例1乃至4に記載した様に、S.L.M.176からの平均スペースレベルが小さく(絶対値が大きく)なる様に可変分散補償器173を制御する。
また、本実施例では波長合分波用にAWGを用いたが、代わりに他の波長合分波デバイスを用いても構わない。可変分散補償器も、リング共振器型デバイス以外の、WDM一括分散補償が可能な光デバイスを用いても構わない。分散モニタ信号は、1波としたが、WDM信号の内の複数チャネルを分散モニタ信号として用いても構わない。WDM信号は全て10Gb/sとしたが、各チャネルのビットレートは異なっていても構わない。例えば、あるチャネルは10GbEの10.3125Gb/s、あるチャネルはOC−192の9.95328Gb/s、といった場合も本実施例に含まれる。
リング共振器型分散補償デバイスはWDM一括分散補償が可能であり、1チャネルにおいて分散補償量を最適化すると、他のチャネルにおいても同等の分散補償量が得られるので、他のチャネルに対しても適切な分散補償が行われる。本実施例では分散モニタ信号の信号速度を1Gb/sとしたが、当該分散モニタ信号の伝送速度が低いほど、S.L.M.176において、スペースレベルのサンプリングを実現する回路が簡潔になるためである。当然、本分散モニタ信号は、他の伝送チャネルと同じ信号速度でも構わない。
以上、本発明の実施例について説明したが、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
本発明の分散補償方法の一つの実施例形態において、受信信号の時間平均レベルと識別位相での平均スペースレベルの差を検出し、検出信号を元に可変分散補償器を制御する方法を表す概念図である。 2.5Gb/sと10Gb/sのRZ信号の光スペクトルと電気信号のアイパタンの一例を表す図である。 (a)は、受信波形とBERの対応を確認するために用いたシミュレーション系を示す図であり、(b)は(a)のシミュレーション系を用いて計算したアイ開口度とBERの残留分散依存性を示すグラフであり、(c)は受信波形のマークレベル、スペースレベル、識別レベル、アイ開口度を示す概念図であり、(d)は同一パワーのビットのデューティを変化させることによって、アイ開口度が変化することを示す例の図である。 (a)はデューティが1より小さくなるとき、スペースレベルと識別レベルの差が一定であることを示す概念図であり、(b)はデューティが1より大きくなるとき、スペースレベルと識別レベルの差が一定であることを示す概念図である。 (a)は図3(a)のシミュレーション系を用いて計算した伝送後のアイパタン例を示す図であり、(b)は図3(a)のシミュレーション形を用いて計算した、識別位相での平均スペースレベルとBERの残留分散依存性を示す(NRZ伝送時)グラフであり、(c)は図3(a)のシミュレーション形を用いて計算した、識別位相での平均スペースレベルとBERの残留分散依存性を示す(RZ伝送時)グラフである。 本発明の分散補償方法の一つの実施例形態において、受信信号の直流成分を除去して交流信号とし、識別位相でのスペースレベルを検出し、検出信号を元に可変分散補償器を制御する方法を表す概念図である。 (a)は本発明の分散補償方法の一つの実施例において、1入力差動増幅回路を用いて交流信号を作り出す受信器の概念図であり、(b)は図7(a)中のTIA、差動増幅回路、減算回路出力の波形を示す概念図である。 本発明の分散補償方法の一つの実施例において、WDM伝送時に各チャネルの受信波形のスペースレベルの平均値に応じて可変分散補償器を制御する方法を表す概念図である。 本発明の分散補償方法の一つの実施例において、受信波形のスペースレベルを用いて電気段の波形等化器を制御する方法をあらわす概念図である。 本発明の分散補償方法の一つの実施例において、動的分散補償制御を表すフローチャートである。 本発明の分散補償方法の一つの実施例において、WDM時の動的分散補償制御を表すフローチャートである。 電気段の波形等化器の動作を説明する概念図である。 本発明の分散補償方法の一つの実施例において、電気段の波形等化器を用いる場合の動的波形等化制御を表すフローチャートである。 (a)は分散補償を行わない場合の光伝送システムと、伝送前後の波形を示した概念図であり、(b)は固定値での分散補償を行う場合の光伝送システムと、伝送前後、分散補償前後の波形を示した概念図であり、(c)は動的な分散補償を行う場合の光伝送システムと、伝送前後、分散補償前後の波形を示した概念図である。 スペースレベルモニタの構成を示す概念図である。 本発明の分散補償方法の一つの実施例において、多段中継を行う長距離光伝送システムに本発明の分散補償方法を適用する方法を表す概念図である。 本発明の分散補償方法の一つの実施例において、WDM伝送時に、分散モニタ用の低速信号を1波用意する方法を表す概念図である。
符号の説明
11 伝送路
12 可変分散補償器
13 光受信回路
14 スペースレベルモニタ
15 分散量制御部
16 クロックデータリカバリー
61 伝送路
62 可変分散補償器
63 フォトダイオード
64 トランスインピーダンスアンプ
65 ポストアンプ
66 コンデンサ
67 スペースレベルモニタ
68 分散制御部
69 クロックデータリカバリー
121、122、123 遅延回路
124、125、126、127 定倍回路
128 加算回路
171、174 Arrayed Waveguide Grating
172 光伝送路
173 可変分散補償器
175 光受信器
176 スペースレベルモニタ
177 分散量制御部
311 送信器
312 伝送路
313 フォトダイオード
314 コンデンサ
315 低域通過フィルタ(Bessel Thomson 4th 7.5GHz)
316 波形モニタ
317 BERモニタ
341 デューティ1の波形
342 デューティ0.5の波形
343 デューティ0.25の波形
411 デューティ1の波形
412 デューティ0.5の波形
413 デューティ1の波形の識別レベル
414 デューティ0.5の波形の識別レベル
421 デューティ1の波形
422 デューティ1.5の波形
423 デューティ1の波形の識別レベル
424 デューティ1.5の波形の識別レベル
711 伝送路
712 可変分散補償器
713 フォトダイオード
714 トランスインピーダンスアンプ
715 1入力差動増幅回路
716 減算回路
717 スペースレベルモニタ
718 分散量制御部
719 クロックデータリカバリー
801 伝送路
802 可変分散補償器
803 Arrayed Waveguide Grating
804、805、806、807、808 受信器
809、810、811、812、813 スペースレベルモニタ
814 加算回路(平均値計算回路)
815 分散量制御部
901 伝送路
902 フォトダイオード
903 プリアンプ
904 低域通過フィルタ
905 電気波形等化器
906 AC結合回路
907 スペースレベルモニタ
908 等化量制御部
909 クロックデータリカバリー
910 受信部
1401、1406、1413 送信波形
1402、1407、1414 伝送後波形
1408、1415 分散補償波形
1403、1409、1416 光送信器
1404、1410、1417 光伝送路
1405、1412、1419 光受信器
1411、1418 分散補償器
1501 情報処理部
1502 A/D変換部
1601 1光送信器
1602、1606 光伝送路
1603、1605、1607、1609 光増幅器
1604、1608 可変分散補償器
1610、1613 光受信器
1611、1614 スペースレベルモニタ
1612、1615 分散量制御部

Claims (10)

  1. 光伝送路において生じる光伝送信号の波形劣化を検出し、検出信号を元に前記波形劣化を補償する分散補償方法であって、
    光受信器において前記光伝送信号を電気信号に変換後、前記検出信号全体の時間平均レベルと識別位相での時間平均スペースレベルとの差を検出するスペースレベル検出工程と、
    前記検出信号全体の時間平均レベルと前記識別位相での平均スペースレベルとの差が大きくなるように可変分散補償器を制御する制御工程と、
    制御信号として入力される電気信号によって分散補償量を可変する可変分散補償工程と、
    からなることを特徴とする分散補償方法。
  2. 前記スペースレベル検出工程は、
    前記信号全体の時間平均レベルを0VとするためのAC結合増幅工程と、
    前記識別位相での平均スペースレベルを検出する平均値検出工程と、
    からなることを特徴とする請求項1記載の分散補償方法。
  3. 前記光伝送信号が一波長の光信号であり、
    前記平均スペースレベルは、単一チャネルのスペースレベルの時間平均値であることを特徴とする、請求項1乃至2に記載の分散補償方法。
  4. 前記光信号が波長分割多重信号であり、
    前記平均スペースレベルは、複数チャネル全てのスペースレベルの時間平均値であることを特徴とする請求項1乃至2に記載の分散補償方法。
  5. 前記可変分散補償器は、電気段の波形等化器であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の分散補償方法。
  6. 前記可変分散補償器は、光学的に光信号の波長分散を補償することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の分散補償方法。
  7. 前記光伝送信号の伝送前または伝送後、あるいは伝送前及び伝送後の両方において、前記光伝送信号に対して分散補償を適用することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の分散補償方法。
  8. WDM光伝送システムにおいて、
    波長多重信号の内の1波、または複数波に対して請求項1乃至7のいずれか1項に記載の分散補償方法を用いることにより、全波長多重信号に対して光伝送路で生じる波形劣化を補償することを特徴とするWDM光伝送システム。
  9. 多段中継を行う光伝送システムにおいて、
    中継器、または光伝送路中の可変分散補償器に対して、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の分散補償方法を用いて、前記光伝送路で生じる波形劣化を補償することを特徴とする光伝送システム。
  10. 光伝送路において生じる光伝送信号の波形劣化を検出し、検出信号を元に前記波形劣化を補償する光伝送装置であって、
    光受信器において前記光伝送信号が電気信号に変換後、前記検出信号全体の時間平均レベルと識別位相での時間平均スペースレベルの差を検出するスペースレベル検出手段と、
    前記検出信号全体の平均レベルと識別位相での平均スペースレベルの差が大きくなるように可変分散補償手段を制御する制御手段と、
    制御信号として入力される電気信号によって分散補償量を可変する可変分散補償手段と、を有し、
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載の分散補償方法を用いることを特徴とする光伝送装置。
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