JP3958746B2 - 光学式ピックアップ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ディスク等の光学式記録媒体への映像信号、音声信号、或いはコンピュータデータ信号等の情報信号の書き込み、又は読み取りを行なう光学式ピックアップ装置に関する。
音声信号だけでなく映像信号やコンピュータデータを含んだ情報信号の光ディスクへの高密度記録の研究が進んでいる。例えば、音声信号のみを記録した公知のコンパクトディスクの大きさの光ディスクに2時間程度の映画の映像信号を含んだ情報信号を記録するならば、光ディスクの記録密度はかなり高密度にしなければならない。高密度記録のためには情報信号を記録するトラック間隔を小さくすることが考えられる。トラック間隔、すなわちトラックピッチを小さくした場合、問題となることは情報信号に混入するクロストーク量が増大して再生情報信号の品質を劣化させることである。特に、光ディスクが光軸に対して傾いた場合には一方の隣接トラックからのクロストーク量が増大して良好な信号再生ができないことが生ずる。
従来のピックアップ装置はトラックピッチが大きく設定された光ディスクに記録された情報信号ならば良好に読み取ることができるが、高記録密度のためトラックピッチを小さくした光ディスクからクロストークによる悪影響を受けることなく情報信号を良好に読み取ることは不可能である。しかしながら、トラックピッチの大きい光ディスクであっても上記したように光ディスクが光軸に対して傾いた場合には一方の隣接トラックからのクロストーク量が増大する。よって、従来のピックアップ装置においてはディスクの傾きを検出するディスク傾き検出器を備え、そのディスク傾き検出器で検出された傾き検出量に応じて光ディスクへの光軸を制御することが行なわれていた。
図1は従来のピックアップ装置に用いられているディスク傾き検出器を示している。このディスク傾き検出器において、発光ダイオード11はディスク傾き検出用のビーム光をディスク12に対して発生し、受光器13,14は発光ダイオード11を挟んでディスク半径方向に設けられ、ディスク12からの反射光を各々受光する。受光器13,14の各受光レベル信号は差動増幅器15に供給され、その差分が取られる。例えば、図においてディスク12の右側が下がるように傾くと、受光器13の出力レベルが大きくなり、受光器14の出力レベルは小さくなるので、このレベル差からディスクの傾きを検出できる。差動増幅器15の出力信号はピックアップ全体の傾き調整する駆動機構に供給され、ディスク傾き検出器で検出された傾きを補正するようにピックアップ全体の傾きが自動調整される。
しかしながら、このような傾き検出器および駆動機構はピックアップ装置を大型化させるので、ピックアップ自体の高速移動が困難となり、この結果、目標トラックに対する高速アクセスが難しくなるという欠点があった。また、傾き検出器はその設置の角度を正確に調整する必要があるため、装置の組立段階で手間がかかるという欠点があった。更に、傾き検出器の出力から隣接するトラックからのクロストークのバランスをとることはできても、傾き検出器ではクロストークの量そのものを測定できないので、トラック間隔を極めて小さくすることはできなかった。また、これに対して、トラックにクロストークを測定するためのマークを予め記録しておく方法が提案されている。しかしながら、このようなマークはユーザが記録する情報に無関係にディスク記録容量のうちの一定の容量を使ってしまうので、ディスクに記録できる容量が減少するという欠点があった。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、1トラックに対する読取信号へのその隣接トラックからのクロストーク量を、特別な信号を記録することなくそれらトラックに対する読取信号から適切に検出する光学式ピックアップ装置を提供することにある。
請求項1に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の隣接する少なくとも3トラック各々の記録信号を同時並行的に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの一端、中央及び他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、前記第1及び第3読取信号値を個別に第1閾値及び前記第1閾値以上の値である第2閾値と比較する比較手段と、前記第1読取信号値が前記第2閾値より大きくかつ前記第3読取信号値が前記第2閾値より大きい時点に第1ゲート信号を発生する手段と、前記第1読取信号値が前記第1閾値より小さくかつ第3読取信号値が前記第1閾値より小さい時点に第2ゲート信号を発生する手段と、前記第1ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値と前記第2ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値との差分を前記第2読取信号へのクロストーク量を示す値として生成するクロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
請求項7に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の隣接する3トラック各々の記録信号を3ビームにより同時に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの先行読取の一端、中央及び遅れ読取の他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、前記第1読取信号値が第1閾値より小であるとき第1ゲート信号を発生する第1比較手段と、前記第1読取信号値が前記第1閾値以上の値である第2閾値より大であるとき第2ゲート信号を発生する第2比較手段と、前記第1及び第2ゲート信号を個別に遅延させる遅延手段と、前記遅延手段によって遅延された前記第1ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値を保持出力する第1サンプルホールド回路と、前記遅延手段によって遅延された前記第2ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値を保持出力する第2サンプルホールド回路と、前記第3読取信号値が前記第1閾値より小であるとき前記第1サンプルホールド回路の保持出力値を得て、前記第3読取信号値が前記第2閾値より大であるとき前記第2サンプルホールド回路の保持出力値を得る選択手段と、前記選択手段によって得られた前記第1及び第2サンプルホールド回路の各保持出力値の差分を前記第2読取信号へのクロストーク量を示す値として生成するクロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
請求項10に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の1トラックの記録信号を光学的に読み取って第1読取信号値として出力する信号読取手段と、前記信号読取手段から出力された前記第1読取信号値を所定の周期で記憶するメモリと、前記信号読取手段による現読取地点から既に読み取った側の1トラック及び2トラック分だけ隣の各読取地点に対応する各読取信号値を前記メモリに記憶された複数の前記第1読取信号値から第2及び第3読取信号値として読み出す手段と、前記第1及び第3読取信号値を個別に第1閾値及び前記第1閾値以上の値である第2閾値と比較する比較手段と、前記第1読取信号値が前記第2閾値より大きくかつ前記第3読取信号値が前記第2閾値より大きい時点に第1ゲート信号を発生する手段と、前記第1読取信号値が前記第1閾値より小さくかつ第3読取信号値が前記第1閾値より小さい時点に第2ゲート信号を発生する手段と、前記第1ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値と前記第2ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値との差分を前記第2読取信号へのクロストーク量を示す値として生成するクロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
請求項11に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の隣接する少なくとも3トラック各々の記録信号を同時並行的に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの一端、中央及び他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、前記第1及び第3読取信号値を個別に第1閾値及び前記第1閾値以上の値である第2閾値と比較する比較手段と、前記第1読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、前記第1読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第3ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第4ゲート信号を発生する手段と、前記第1ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第2ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、前記第3ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第4ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
請求項13に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の隣接する3トラック各々の記録信号を3ビームにより同時に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの先行読取の一端、中央及び遅れ読取の他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、前記第1及び第3読取信号値を個別に第1閾値及び前記第1閾値以上の値である第2閾値と比較する比較手段と、前記第1読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、前記第1読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第3ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第4ゲート信号を発生する手段と、前記第1ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第2ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、前記第3ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第4ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
請求項15に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の1トラックの記録信号を光学的に読み取って第1読取信号値として出力する信号読取手段と、前記信号読取手段から出力された前記第1読取信号値を所定の周期で記憶するメモリと、前記信号読取手段による現読取地点から既に読み取った側の1トラック及び2トラック分だけ隣の各読取地点に対応する各読取信号値を前記メモリに記憶された複数の前記第1読取信号値から第2及び第3読取信号値として読み出す読出手段と、前記第1及び第3読取信号値を個別に第1閾値及び前記第1閾値以上の値である第2閾値と比較する比較手段と、前記第1読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、前記第1読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第3ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第4ゲート信号を発生する手段と、前記第1ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第2ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を隣接する3トラックのうちの一端のトラックから中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、前記第3ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第4ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を前記隣接する3トラックのうちの他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
請求項17に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の隣接する少なくとも3トラック各々の記録信号を同時並行的に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの一端、中央及び他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、前記第1読取信号値が前記閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記閾値より小さい時に第2ゲート信号を発生する手段と、前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
請求項19に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の隣接する3トラック各々の記録信号を3ビームにより同時に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの先行読取の一端、中央及び遅れ読取の他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、前記第1読取信号値が前記閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記閾値より小さい時に第2ゲート信号を発生する手段と、前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
請求項21に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の1トラックの記録信号を光学的に読み取って第1読取信号値として出力する信号読取手段と、前記信号読取手段から出力された前記第1読取信号値を所定の周期で記憶するメモリと、前記信号読取手段による現読取地点から既に読み取った側の1トラック及び2トラック分だけ隣の各読取地点に対応する各読取信号値を前記メモリに記憶された複数の前記第1読取信号値から第2及び第3読取信号値として読み出す読出手段と、前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、前記第1読取信号値が前記閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記閾値より小さい時に第2ゲート信号を発生する手段と、前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を隣接する3トラックのうちの一端のトラックから中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記隣接する3トラックのうちの他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
請求項23に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の隣接する少なくとも3トラック各々の記録信号を同時並行的に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの一端、中央及び他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、前記第1読取信号値が前記閾値より大きい時に第1ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
請求項25に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の隣接する3トラック各々の記録信号を3ビームにより同時に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの先行読取の一端、中央及び遅れ読取の他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、前記第1読取信号値が前記閾値より大きい時に第1ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
請求項27に係る発明の光学式ピックアップ装置は、記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、前記記録媒体上の1トラックの記録信号を光学的に読み取って第1読取信号値として出力する信号読取手段と、前記信号読取手段から出力された前記第1読取信号値を所定の周期で記憶するメモリと、前記信号読取手段による現読取地点から既に読み取った側の1トラック及び2トラック分だけ隣の各読取地点に対応する各読取信号値を前記メモリに記憶された複数の前記第1読取信号値から第2及び第3読取信号値として読み出す読出手段と、前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、前記第1読取信号値が前記閾値より大きい時に第1ゲート信号を発生する手段と、前記第3読取信号値が前記閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を隣接する3トラックのうちの一端のトラックから中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記隣接する3トラックのうちの他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴としている。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。図2は本発明による光ディスクプレーヤに用いられる光学式ピックアップ装置の光学系を示している。このピックアップ装置において、光源21は図示しない駆動回路により駆動されてレーザ光を発射し、光源21から発射されたレーザ光はビームスプリッタ22によって反射された後、対物レンズ24に到達する。対物レンズ24はレーザビームを光ディスク26の記録面に収束させる。光ディスク26の記録面においては3トラック以上のトラックが照射される。光ディスク26の記録面で反射した光ビーム、すなわち反射光は対物レンズ24で平行レーザビームにされた後、ビームスプリッタ22を直線的に通過し、受光器27に到達する。
受光器27は、図3に示すように3つの受光素子34〜36を有し、それらの受光素子34〜36はディスク半径方向に所定の間隔を置いて直線的に並べられている。光ディスク26上の読み取るべき1トラックのトラック像(ピット像)が受光素子35に形成されるとき、その1トラックの隣接トラック各々のトラック像が受光素子34,36に形成されるように受光素子34〜36間の間隔は定められている。
図4は受光器27の出力に接続されているクロストーク検出回路を示している。このクロストーク検出回路においては、受光素子35にインバータ49が接続されている。インバータ49は受光素子35の出力レベルを反転させる。受光素子34には2つの比較器41,43が接続され、受光素子36には2つの比較器42,44が接続されている。比較器41は受光素子34の出力レベルと第1閾値Th1とを比較し受光素子34の出力レベル<Th1の時、高レベルの出力信号を出力する。比較器42は受光素子36の出力レベルと第1閾値Th1とを比較し受光素子36の出力レベル<Th1の時、高レベルの出力信号を出力する。比較器43は受光素子34の出力レベルと第2閾値Th2とを比較し受光素子34の出力レベル>Th2の時、高レベルの出力信号を出力する。比較器44は受光素子36の出力レベルと第2閾値Th2とを比較し受光素子36の出力レベル>Th2の時、高レベルの出力信号を出力する。比較器41〜44の出力にはAND回路45〜48からなるロジック回路が形成されている。AND回路45は比較器41,42の出力レベルの論理積をとり、AND回路46は比較器41,44の出力レベルの論理積をとり、AND回路47は比較器42,43の出力レベルの論理積をとり、AND回路48は比較器43,44の出力レベルの論理積をとる。
AND回路45〜48の各出力にはサンプルホールド(S/H)回路51〜54が接続されている。サンプルホールド回路51はAND回路45の高レベル信号出力であるゲート信号に応じてインバータ49の出力信号を保持し、サンプルホールド回路52はAND回路48の高レベル信号出力であるゲート信号に応じて受光素子35の出力信号を保持し、サンプルホールド回路53はAND回路46の高レベル信号出力であるゲート信号に応じて受光素子35の出力信号を保持し、サンプルホールド回路54はAND回路47の高レベル信号出力であるゲート信号に応じてインバータ49の出力信号を保持する。サンプルホールド回路51,52には積分加算回路55が接続され、サンプルホールド回路53,54には積分加算回路56が接続されている。積分加算回路55はサンプルホールド回路51,52の出力値を加算して更に積分することによりクロストーク量を得る。積分加算回路56はサンプルホールド回路53,54の出力値を加算して更に積分することによりクロストークバランスレベルを得る。
図5は光ディスク26としてディジタルビデオディスクを用いた場合に例えば、受光素子35から得られる読取信号の測定波形、すなわちアイパターン例を示している。このアイパターンから分かることは、光ディスク26に形成された長さの異なるピット間では空間周波数伝達特性の違いからそれら読取信号振幅が互いに異なっていることである。従って、この振幅が互いに異なる点を考慮して、上記した第1閾値Th1及び第2閾値Th2は設定される。すなわち、図5に示すように第1閾値Th1は最も短いピットに対する振幅値の大きさより大きく設定され、第2閾値Th2は第1閾値Th1より大きい値に設定されている。図5の場合、第1閾値Th1及び第2閾値Th2各々の絶対値は互いに等しい。なお、ピット長に応じて読取信号振幅が互いに異なること自体はコンパクトディスク等の他の光ディスクでも同様である。
上記した構成のクロストーク検出回路の動作として、先ずクロストークバランスレベルの検出動作について説明する。受光素子36がトラック上のランド部からの反射光を受光し、受光素子35がトラック上のピット部からの反射光を受光すると、ランド部からの反射光の方がピット部からの反射光よりも明るいので、受光素子34の出力レベルが第1閾値Th1より小さく、受光素子36の出力レベルが第2閾値Th2より大きくなる。これにより、比較器41,44の各出力レベルは高レベルとなり、比較器42,43の各出力レベルは低レベルとなるので、AND回路46の出力レベルが高レベルとなり、他のAND回路45,47,48の各出力レベルは低レベルとなる。このときにはAND回路46の高レベル出力、すなわちゲート信号に応答してサンプルホールド回路53が活性化され、サンプルホールド回路53は受光素子35の出力信号を保持出力する。この保持出力は積分加算回路56に供給される。
一方、受光素子34がトラック上のランド部からの反射光を受光し、受光素子36がトラック上のピット部からの反射光を受光すると、受光素子34の出力レベルが第2閾値Th2より大きく、受光素子36の出力レベルが第1閾値Th1より小さくなる。これにより、比較器42,43の各出力レベルは高レベルとなり、比較器41,44の各出力レベルは低レベルとなるので、AND回路47の出力レベルが高レベルとなり、他のAND回路45,46,48の各出力レベルは低レベルとなる。このときにはAND回路47の高レベル出力、すなわちゲート信号に応答してサンプルホールド回路54が活性化され、サンプルホールド回路54は受光素子35の出力信号のインバータ49による反転信号を保持出力する。この保持出力は積分加算回路56に供給される。
積分加算回路56はサンプルホールド回路53,54から各々供給される信号を積分し、その積分結果を加算して出力する。この動作が連続的に行なわれるので、サンプルホールド回路53,54から各々供給される信号レベルの平均値が積分加算回路56では加算されることになる。インバータ49が設けられているので、実際には受光素子34の出力レベルが第1閾値Th1より小さく、受光素子36の出力レベルが第2閾値Th2より大きくなるときと、受光素子34の出力レベルが第2閾値Th2より大きく、受光素子36の出力レベルが第1閾値Th1より小さくなるときの受光素子35の出力信号の平均値の差がとられていることになる。
クロストークバランスがとれている場合には、受光素子34の出力レベルが第1閾値Th1より小さくかつ受光素子36の出力レベルが第2閾値Th2より大きくなるときと、受光素子34の出力レベルが第2閾値Th2より大きくかつ受光素子36の出力レベルが第1閾値Th1より小さくなるときとの割合がほぼ等しくなるので、積分加算回路56の加算出力はほぼ0の小さい値となる。しかしながら、クロストークバランスがとれていない場合には、例えば、受光素子35へのクロストーク量が受光素子34に対するトラックからのものが受光素子36に対するトラックからよりも多いならば、受光素子34がトラック上のランド部からの反射光を受光し、受光素子36がトラック上のピット部からの反射光を受光しているときに、それとは逆のときに比べて受光素子35はクロストークによる影響を受けてそのインバータ49の出力レベルの平均値が増大したことになり、積分加算回路56の加算出力は負に大きくなる。一方、受光素子35へのクロストーク量が受光素子36に対するトラックからのものが受光素子34に対するトラックからよりも多いならば、受光素子36がトラック上のランド部からの反射光を受光し、受光素子34がトラック上のピット部からの反射光を受光しているときに、それとは逆のときに比べて受光素子35はクロストークによる影響を受けて受光素子35の出力レベルの平均値が増大したことになり、積分加算回路56の加算出力は正に大きくなる。
すなわち、積分加算回路56の加算出力はクロストーク量のアンバランスを示しており、この値から光ディスク26の傾きによるクロストークの影響を知ることができる。次に、クロストーク検出回路のクロストーク量の検出動作について説明する。受光素子34がトラック上のランド部からの反射光を受光し、受光素子36もトラック上のランド部からの反射光を受光すると、受光素子34,36の各出力レベルが第2閾値Th2より大きくなる。これにより、比較器43,44の各出力レベルは高レベルとなり、比較器41,42の各出力レベルは低レベルとなるので、AND回路48の出力レベルが高レベルとなり、他のAND回路45〜47の各出力レベルは低レベルとなる。このときにはAND回路48の高レベル出力、すなわちゲート信号に応答してサンプルホールド回路52が活性化され、サンプルホールド回路52は受光素子35の出力信号を保持出力する。この保持出力は積分加算回路55に供給される。
受光素子34がトラック上のピット部からの反射光を受光し、受光素子36もトラック上のピット部からの反射光を受光すると、受光素子34,36の各出力レベルが第1閾値Th1より小さくなる。これにより、比較器43,44の各出力レベルは低レベルとなり、比較器41,42の各出力レベルは高レベルとなるので、AND回路45の出力レベルが高レベルとなり、他のAND回路46〜48の各出力レベルは低レベルとなる。このときにはAND回路45の高レベル出力、すなわちゲート信号に応答してサンプルホールド回路51が活性化され、サンプルホールド回路51は受光素子35の出力信号のインバータ49による反転信号を保持出力する。この保持出力は積分加算回路55に供給される。
積分加算回路55はサンプルホールド回路51,52から各々供給される信号を積分し、その積分結果を加算して出力する。この動作が連続的に行なわれるので、サンプルホールド回路51,52から各々供給される信号レベルの平均値が積分加算回路55では加算されることになる。インバータ49が設けられているので、実際には受光素子34,36の各出力レベルが第2閾値Th2より大きいときと、受光素子34,36の出力レベルが第1閾値Th1より小さいときの受光素子35の出力信号の平均値の差がとられていることになる。受光素子35の受光にクロストークがなければ、隣接トラックについての明暗に拘らずその平均値は等しくなるので、差はほぼ0となるが、クロストークがある場合には連接トラックによる明るさにより受光素子35の受光に影響を与える。よって、積分加算回路55の加算出力はその明るさによるクロストーク量を示すことになる。
なお、受光素子35から得られる読取信号のアイパターンが図5に示したアイパターンとは違ってアイ開口に対して非対称な場合にはインバータ49の出力信号に適当な係数を乗算して補正することができる。図4に示したクロストーク検出回路においては、インバータ49によって受光素子35の出力信号を反転させた後、サンプルホールド回路51,54に供給しているので、積分加算回路55,56では供給される双方の信号を加算することにより結果的に減算していることになっているが、インバータ49を設ける代わりに、図6に示すように、受光素子35の出力信号をサンプルホールド回路51〜54全てにそのまま供給し、サンプルホールド回路51〜54の出力信号を積分回路57〜60に供給し、差動増幅器88,89で減算するようにしても良いことは明らかである。
図7は上記したクロストーク検出回路から得られるクロストーク量及びクロストークバランスレベルに応じてクロストークを除去するクロストーク除去機能を有するピックアップ装置を示している。このピックアップ装置において、受光器61は5つの受光素子を有し、それらの受光素子はディスク半径方向に所定の間隔を置いて直線的に並べられている。光ディスクの記録面においては光源(図示せず)から発せられた光ビームがディスク半径方向に5トラック以上のトラックに照射され、その反射光が受光器61の5つの受光素子に到達し、各受光素子には連続する5トラックのうちの1トラックずつトラック像が形成される。受光器61の出力には逆行列演算回路62が接続されている。逆行列演算回路62はクロストーク検出回路64から出力されるクロストーク量及びクロストークバランスレベルを用いて受光器61の出力信号を逆行列変換する。逆行列演算回路62の出力には信号抽出回路63が接続されている。信号抽出回路63は逆行列演算回路62の演算結果の信号p1〜p5のうちの3つの信号p2,p3,p4を抽出してクロストーク検出回路64に供給する。クロストーク検出回路64は例えば、図4に示した構成を有する。
受光器61の各受光素子から出力される信号をその配置順でs1〜s5とし、またクロストーク検出回路64から出力されるクロストーク量をa、クロストークバランスレベルをcとすると、逆行列演算回路62の演算結果の信号p1〜p5との間に式(1)で示す行列関係がある。なお、ここでは受光器61にトラック像として形成される5トラック以外のトラックからのクロストークの影響は無視する。
Figure 0003958746
受光器61の出力信号s1〜s5、クロストーク検出回路64の出力信号a,c、及び逆行列演算回路62の出力信号p1〜p5の行列をベクトルS,C,Pとすると、その間には
(数2)
S=C・P
という関係がある。受光器61の出力信号s1〜s5からディスクに記録された元の信号を復元するには、行列Cの逆行列C-1を求め、
(数3)
P=C-1・S
を計算すればよい。これは、実際にはaとcから求まる係数によって、受光器61の各出力信号s1〜s5の一次結合を作ることと等価である。逆行列演算回路62の逆行列演算結果の信号p1〜p5のうちの3つの信号p2,p3,p4が信号抽出回路63で抽出されてクロストーク検出回路64に適用される。クロストーク検出回路64で得られたクロストーク量a及びクロストークバランスレベルcを逆行列演算回路62にフィードバックしてクロストーク量a及びクロストークバランスレベルcが減少するようにクロストーク除去制御が行なわれる。
この逆行列演算を行なう実施例を述べれば、これはクロストーク量に応じて隣接トラック信号を中央トラックの信号から減算することであり、これはVCA(電圧制御増幅器)を用いて構成することができる。この構成例を図8に示す。図8において、111は上記構成によって検出したクロストーク量とクロストークバランスの差分をとる差動増幅器であり、112は同じくこれらの合計をとる加算器である。いま、一方の隣接トラックに対する読取信号が供給される入力2からのクロストーク量C2と、他方の隣接トラックに対する読取信号が供給される入力3からのクロストーク量C3の和C2+C3が差動増幅器111及び加算器112各々の一方の入力に供給され、このバランスC2−C3が差動増幅器111及び加算器112各々の他方の入力に供給されるとすれば、これらを加算した信号はC2を表し、これらの差分はC3の大きさを表す。よって、電圧制御差動増幅器113,114によって118の中央トラックの検出信号からそれぞれの隣接トラックの信号をゲート調整器121,122によって適正な比率によって減算することにより、クロストークが取り除かれる。ここで、この信号をクロストーク検出回路115によって再び調べるようなサーボ系を構成すると、電圧制御差動増幅器114の出力で、クロストーク量及びバランスが0となるような信号が得られる。この信号を復調回路に送出することにより、クロストーク量が変化してもこれを除去した信号を常に得ることができる。
なお、受光器61の出力信号中のs3の信号だけ逆行列演算回路62にてクロストーク除去の演算を行い、s2,p3,s4の信号を入力信号としてクロストーク検出回路64を動作させることも可能である。図9は本発明の実施例として3ビーム方式のピックアップ装置のクロストーク検出回路を示している。このクロストーク検出回路はピックアップ装置の光学系として3ビーム方式のものを用いた場合に適用可能であり、ピックアップ装置の光学系には3つの受光素子71〜73が備えられている。受光素子71〜73はディスク上に3つの互いに隣接する3つのトラックに3ビームにより各々照射されたスポット光の反射光を受光するように配置されている。ディスク上には図10に示すように、3つのスポット光65〜67が形成され、スポット光66は3つのトラックのうちの中央に位置する1トラックに形成され、スポット光65はその1トラックに隣接する2つの隣接トラックの一方においてスポット光66より先行した位置に形成され、スポット光67はその1トラックに隣接する2つの隣接トラックの他方においてスポット光66より遅れた位置に形成される。受光素子71はスポット光65の反射光を受光し、受光素子72はスポット光66の反射光を受光し、受光素子73はスポット光67の反射光を受光する。
かかるクロストーク検出回路においては、受光素子71の出力には2つの比較器74,75が接続されている。比較器74は受光素子71の出力レベルと第1閾値Th1とを比較し受光素子71の出力レベル<Th1の時、高レベルの出力信号を出力する。比較器75は受光素子71の出力レベルと第2閾値Th2とを比較し受光素子71の出力レベル>Th2の時、高レベルの出力信号を出力する。比較器74,75の各出力には遅延素子76,77が接続されている。遅延素子76,77はディスク接線方向におけるスポット光65,66間又はスポット光66,67間の距離Lだけスポット光65〜67が移動する時間に相当する。遅延素子76の出力にはサンプルホールド(S/H)回路78が接続され、遅延素子77にはサンプルホールド回路79が接続されている。サンプルホールド回路78は遅延素子76の出力信号に応じて受光素子72の出力レベルを保持し、その保持出力をセレクタ80に供給し、サンプルホールド回路79は遅延素子77の出力信号に応じて受光素子72の出力レベルを保持し、その保持出力をセレクタ81に供給する。セレクタ80,81各々は入力INにて遅延素子76,77からの遅延された受光素子72の出力信号を入力し、受光素子73の出力信号を入力し、その受光素子73の出力レベルと第1閾値Th1及び第2閾値Th2とを比較する比較機能を有している。セレクタ80,81各々は更に、第1及び第2出力OUT1,OUT2を有し、受光素子73の出力レベルが第1閾値Th1より小のときには入力INに入力された信号を第1出力OUT1から出力し、受光素子73の出力レベルが第2閾値Th2より大のときには入力INに入力された信号を第2出力OUT2から出力する。セレクタ80,81各々の第1出力OUT1には積分回路82,83が接続され、セレクタ80,81各々の第2出力OUT2には積分回路84,85が接続されている。積分回路82,85には差動増幅器86が接続され、差動増幅器86からはクロストーク量が得られる。積分回路83,84には差動増幅器87が接続され、差動増幅器87からはクロストークバランスレベルが得られる。
このクロストーク検出回路の動作においては、受光素子71の出力レベルが第1閾値Th1より小であるときに比較器74の出力レベルが高レベルとなり、この高レベルは遅延素子76によって遅延されてサンプルホールド回路78に供給される。サンプルホールド回路78はこの高レベル信号に応じて受光素子72の出力信号を保持出力する。一方、受光素子71の出力レベルが第2閾値Th2より大であるときに比較器75の出力レベルが高レベルとなり、この高レベルは遅延素子77によって遅延されてサンプルホールド回路79に供給される。サンプルホールド回路79はこの遅延素子77からの高レベル信号に応じて受光素子72の出力信号を保持出力する。3ビーム方式のピックアップ装置のため上記の距離Lに対応する時間だけ受光素子71は受光素子72よりディスク接線方向において位置的に先行しているので、比較器74,75が低レベルから高レベルになってから距離Lに対応する時間を経た後、受光素子72の出力信号がサンプルホールド回路78,79では保持されている。
受光素子73の出力レベルが第1閾値Th1より小であるときセレクタ80はサンプルホールド回路78の出力信号を積分回路82に供給し、セレクタ81はサンプルホールド回路79の出力信号を積分回路83に供給する。受光素子73の出力レベルが第2閾値Th2より大であるときセレクタ80はサンプルホールド回路78の出力信号を積分回路84に供給し、セレクタ81はサンプルホールド回路79の出力信号を積分回路85に供給する。
結果的に、積分回路82では受光素子71の出力レベルが第1閾値Th1より小でかつ受光素子73の出力レベルが第1閾値Th1より小であるときの受光素子72の出力信号が積分され、積分回路85では受光素子71の出力レベルが第2閾値Th2より大でかつ受光素子73の出力レベルが第2閾値Th2より大であるときの受光素子72の出力信号が積分される。この積分回路85,82の出力レベルの差が差動増幅器86でとられ、この差動増幅器86の出力信号がクロストーク量を示す。また、積分回路83では受光素子71の出力レベルが第2閾値Th2より大でかつ受光素子73の出力レベルが第1閾値Th1より小であるときの受光素子72の出力信号が積分され、積分回路84では受光素子71の出力レベルが第1閾値Th1より小でかつ受光素子73の出力レベルが第2閾値Th2より大であるときの受光素子72の出力信号が積分される。この積分回路84,83の出力レベルの差が差動増幅器87でとられ、この差動増幅器87の出力信号がクロストークバランスレベルを示す。
すなわち、差動増幅器86,87から得られるクロストーク量及びクロストークバランスレベルは図4に示したクロストーク検出回路と同様である。図9の回路においては、積分回路82,85の出力に差動増幅器86が接続され、また積分回路83,84の出力に差動増幅器87が接続されているが、セレクタ80,81に差動増幅器86,87を直接接続して、その各差動出力を個別の積分回路で積分しても良い。また、図4の如くインバータを設けて反転信号を一方の積分回路に供給するようにして各積分回路の出力値を加算するようにしても良い。
なお、図9の実施例のように遅延素子を用いると、1つの回路は遅延時間中に次の信号を取り込むことができないので、サンプル間隔があくことになるが、通常、クロストーク特性はそれほど急峻に変化をしないので、これでも充分な速さを持つ。急峻なクロストーク変化に対応する必要があるのであれば、図9の回路を何系統か容易し、同時に用いることで応答速度を速くすることができる。
また、1トラックのみの信号を読み取る、従来より良く用いられるピックアップ装置に本発明を適用することができる。次に、1つの光スポットで検出した信号を一度メモリ103に蓄えて構成させる場合の実施例を図11に示す。この図11において、101はディスク上の1トラックに対する光スポット部分からの反射光を受光する受光素子としてディテクタである。ディテクタ101の出力信号である読取信号はA/Dコンバータ102によってディジタル化され、メモリ103に蓄えられる。1つのサンプル値である1つのディジタル化読取信号値がメモリ103に入力されるとき、メモリコントローラ104はそのディジタル化読取信号値の1トラック及び2トラック隣の読取地点において収集されたデータを出力する。図11において、Xが現読取地点の第1読取信号値であり、Yが現読取地点からディスク半径方向に1トラック前の読取地点における第2読取信号値であり、Zが現読取地点からディスク半径方向に2トラック前の読取地点における第3読取信号値である。これらデータのメモリ103における記憶位置は媒体の走査速度とサンプリング間隔から計算することができる。このようにして得られた互いに隣接する地点の3信号値は比較器41〜44によって閾値Th1及びTh2と比較され、上記した実施例と同様にその論理積をとる条件によって中間時点でのメモリ値を加算していくことにより、平均化を行なう。ここで、オーバフローをさせないためにサンプル数で割る処理等を行なうことも可能である。平均化された信号は差動増幅器88或いは89によって差分をとり、クロストーク量或いはこのバランスをとる信号として用いる。ここで、差分をとった上で平均化するような構成とすることも可能である。なお、図11の回路において図6と同一部分、すなわち比較器41〜44、AND回路45〜48、S/H回路51〜54、積分回路57〜60及び差動増幅器88,89はディジタル信号を処理する回路となっている。
上記した例において得られたクロストーク量の値にしたがってメモリの出力値を減算することにより、クロストークを0とするサーボ動作をさせることもできる。また、上記した各実施例においては第1閾値Th1の方が第2閾値Th2より小さい場合について説明をしたが、この値は同一の値を用いても良く、或いは第2閾値Th2の方を小さくしても動作させることも可能である。例えば、図12に示すように、簡易的に同一の閾値Th(図5であれば0近傍)を用いたときには、ノイズの影響を受け易くなるが、処理回路を簡略化することができる。なお、図12の回路では比較器91,92の出力信号を反転するインバータ93,94が設けられている。このことは以下に示す実施例についても同様である。
図13は本発明の実施例として結像検出方式のピックアップ装置のクロストーク検出回路を更に示している。このクロストーク検出回路において、受光素子131〜133各々は図3及び図4に示した受光器27の受光素子34〜36と同様に、互いに隣接する3トラックのうちの1トラックの像をその受光面に結像するものであり、受光量に応じた電圧値を読取信号値として生成する。受光素子131は3トラックのうちの一端トラックの読取信号を生成し、受光素子132は3トラックのうちの中央トラックの読取信号を生成し、受光素子133は3トラックのうちの他端トラックの読取信号を生成する。受光素子131には比較器135,136が接続され、受光素子133には比較器137,138が接続されている。比較器135は受光素子131の出力レベルと第1閾値Th1とを比較して受光素子131の出力レベル<Th1の時、高レベルの出力信号を出力する。比較器136は受光素子131の出力レベルと第2閾値Th2とを比較し受光素子131の出力レベル>Th2の時、高レベルの出力信号を出力する。比較器137は受光素子133の出力レベルと第1閾値Th1とを比較し受光素子133の出力レベル<Th1の時、高レベルの出力信号を出力する。比較器138は受光素子133の出力レベルと第2閾値Th2とを比較し受光素子133の出力レベル>Th2の時、高レベルの出力信号を出力する。
比較器135〜138の各出力にはサンプルホールド(S/H)回路139〜142が接続されている。サンプルホールド回路139は比較器135の高レベル信号に応じて後述のクロストークキャンセル回路150の出力レベルを保持し、サンプルホールド回路140は比較器136の高レベル信号に応じてクロストークキャンセル回路150の出力レベルを保持し、サンプルホールド回路141は比較器137の高レベル信号に応じてクロストークキャンセル回路150の出力レベルを保持し、サンプルホールド回路142は比較器138の高レベル信号に応じてクロストークキャンセル回路150の出力レベルを保持する。サンプルホールド回路139,140には積分回路143,144を介して差動増幅器147が接続されている。差動増幅器147は積分回路144の出力信号から積分回路143の出力信号を減算し、受光素子131が像として受光する一端のトラックから受光素子132が像として受光する中央のトラックへのクロストーク量を示す信号が差動増幅器147から出力される。また、同様に、サンプルホールド回路141,142には積分回路145,146を介して差動増幅器148が接続されている。差動増幅器148は積分回路146の出力信号から積分回路145の出力信号を減算し、受光素子133が像として受光する他端のトラックから中央のトラックへのクロストーク量を示す信号が差動増幅器148から出力される。
クロストークキャンセル回路150は、受光素子132から出力される実際に読み取るべき中央トラックに対する読取信号に含まれるクロストーク成分を除去する回路であり、VCA(電圧制御増幅器)151,152及び差動増幅器153,154から構成されている。VCA151は受光素子131の出力信号を差動増幅器147の出力信号に応じた利得にて増幅し、VCA152は受光素子133の出力信号を差動増幅器148の出力信号に応じた利得にて増幅する。差動増幅器153は受光素子132の出力信号からVCA151の出力信号を減算し、差動増幅器154は差動増幅器153の出力信号からVCA152の出力信号を減算する。この差動増幅器154の出力信号が中央トラックに対する読取信号に含まれるクロストーク成分を除去した信号であり、上記のサンプルホールド回路139〜142に供給される。
かかる構成のクロストーク回路においては、中央トラックに隣接する両トラックの読取信号各々が比較器135〜138において2つの閾値Th1,Th2によって3値に判別される。サンプルホールド回路139は受光素子131からの一端トラックに対する読取信号値がTh1より小であるときの受光素子132からの中央トラックに対する読取信号値(正確にはクロストークキャンセル回路150によってクロストーク成分が除去された読取信号値であり、以下、サンプルホールド回路140〜142についても同様である)を保持し、その保持読取信号値が積分回路143によって積分される。サンプルホールド回路140は受光素子131からの一端トラックに対する読取信号値がTh2より大であるときの受光素子132からの中央トラックに対する読取信号値を保持し、その保持読取信号値が積分回路144によって積分される。サンプルホールド回路141は受光素子133からの他端トラックに対する読取信号値がTh1より小であるときの受光素子132からの中央トラックに対する読取信号値を保持し、その保持読取信号値が積分回路145によって積分される。サンプルホールド回路142は受光素子133からの他端トラックに対する読取信号値がTh2より大であるときの受光素子132からの中央トラックに対する読取信号値を保持し、その保持読取信号値が積分回路146によって積分される。
上記の3値のうちのTh1より小の値をL、Th2より大の値をHとすると、積分回路144の出力信号Aは一端トラックの読取信号値がHであるときの中央トラックの読取信号値の積分値であり、積分回路143の出力信号Bは一端トラックの読取信号値がLであるときの中央トラックの読取信号値の積分値である。差動増幅器147は差分A−Bをクロストーク量を示す信号CLとして逐次生成する。また、同様に、積分回路146の出力信号Cは他端トラックの読取信号値がHであるときの中央トラックの読取信号値の積分値であり、積分回路145の出力信号Dは他端トラックの読取信号値がLであるときの中央トラックの読取信号値の積分値である。差動増幅器148は差分C−Dをクロストーク量を示す信号CRとして逐次生成する。
信号Aは隣接トラックとしての一端トラックが明るいときの中央トラックの読取信号の平均値を示し、信号Bは一端トラックが暗いとき中央トラックの読取信号の平均値を示している。隣接トラックからの中央トラックへのクロストークが全くなければ、信号A,Bのいずれも隣接トラックの信号に無関係に中央トラックだけの読取信号の平均レベルを表すことになり、共に同じ値となる。しかしながら、クロストークが存在するならば、信号Aは隣接トラック(一端トラック)の影響によって大きくなり、信号Bはその一端トラックの影響によって小さくなる。よって、差分信号CLは一端トラックからのクロストーク量に対応した値を示すことになる。
信号Cは隣接トラックとしての他端トラックが明るいときの中央トラックの読取信号の平均値を示し、信号Dは他端トラックが暗いとき中央トラックの読取信号の平均値を示している。隣接トラックからの中央トラックへのクロストークが全くなければ、信号C,Dのいずれも隣接トラックの信号に無関係に中央トラックだけの読取信号の平均レベルを表すことになり、共に同じ値となる。しかしながら、クロストークが存在するならば、信号Cは隣接トラック(他端トラック)の影響によって大きくなり、信号Dはその他端トラックの影響によって小さくなる。よって、差分信号CRは他端トラックからのクロストーク量に対応した値を示すことになる。
ここで、読み取った中央トラックの信号からクロストークを検出し、クロストーク信号の差分によってディスクチルトを制御すれば、レンズの収差などを含めてクロストークがバランスするように制御できるので、チルトセンサよりも良好な信号を得ることができる。また、液晶ピックアップとこのクロストーク検出回路とを併せて使用することにより、クロストークが最小になるように波面制御することができる。
また、隣接トラックの読取信号に係数を掛けてそれを中央トラックの読取信号から減算し、その減算結果に対してこのクロストーク検出を行ない、その係数をを制御することにより、クロストークを0にするようにサーボをかけることができる。例えば、図13に示したように、信号CLに応じてVCA151の利得が制御され、受光素子131からの読取信号のレベルがVCA151の利得にて増幅される。すなわち、VCA151においては信号CLに応じた係数を受光素子131からの読取信号に乗算することになる。このVCA151の出力値は中央トラックの読取信号中の一端トラックからのクロストーク成分に相当する。一方、信号CRに応じてVCA152の利得が制御され、受光素子133からの読取信号のレベルがVCA152の利得にて増幅される。すなわち、VCA152においては信号CRに応じた係数を受光素子133からの読取信号に乗算することになる。このVCA152の出力値は中央トラックの読取信号中の他端トラックからのクロストーク成分に相当する。差動増幅器153においては受光素子132からの読取信号からVCA151の出力信号を差し引くことによりその一端トラックからのクロストーク成分を減少させたことになる。更に、差動増幅器154において差動増幅器153の出力信号からVCA152の出力信号を差し引くことにより他端トラックからのクロストーク成分も減少させたことになる。よって、差動増幅器154の出力信号は両隣接トラックからのクロストーク成分を減少させた中央トラックの読取信号となる。この読取信号がサンプルホールド139〜142に供給され、上記の信号CL,CRが生成されるフィードバック系が形成されているので、結果として中央トラックの読取信号はクロストーク成分が0となるように制御されるのである。
なお、閾値をTh1,Th2の如く2つもつように構成したことには、2つの目的がある。一方は検出感度を上げることである。隣接トラックの変調度が小さい場合には、そのクロストークの影響も少なく、この影響を全て含めて平均化することは感度の低下を招くため、ある程度以上の振幅の信号に対してのみ加算積分を行なうことにより感度の向上が図られている。他方はゲート時間のアロワンスを拡大することである。3T,4T等の短ピット/ランドではMTF特性より振幅が小さく、閾値はこのような長さでは越えないような値に設定される。これにより、ゲートを動作させるピット/ランドに限られることとなるので、特に信号遅延によりゲートをかける場合にはその遅延時間ズレの許容量を拡大させるという効果がある。
図14は図13のクロストーク検出回路を3ビーム方式のピックアップ装置に適用した場合の実施例を示している。この実施例においては、ピックアップ装置の光学系には3つの受光素子161〜163が備えられている。ディスク上には図10に示したように3つのスポット光が形成され、受光素子162はディスク上の読み取るべきトラック、すなわち中央トラックに形成されたスポット光の反射光を受光し、受光素子161は一方の隣接トラック上の先行するスポット光の反射光を受光し、受光素子163は他方の隣接トラック上に遅れたスポット光の反射光を受光する。受光素子163からの読取信号はそのまま比較器135,136及びクロストークキャンセル回路150に供給されるが、受光素子161からの読取信号は遅延素子164を介して比較器137,138及びクロストークキャンセル回路150に供給され、受光素子162からの読取信号は遅延素子165を介してクロストークキャンセル回路150に供給される。遅延素子164は図10で示した距離Lの2倍に相当する時間を遅延時間とし、遅延素子165はその距離Lに相当する時間を遅延時間としている。その他のクロストーク検出回路の構成は図13と同様であり、上記した動作と同様の動作が実行される。
図15は図13のクロストーク検出回路を1ビーム方式のピックアップ装置に適用した場合の実施例を示している。この実施例においては、ピックアップ装置の光学系には1つの受光素子166が備えられ、受光素子166の出力信号である読取信号はA/Dコンバータ167によってディジタル化された後、メモリ168に蓄えられる。1つのサンプル値である1つのディジタル化読取信号値がメモリ168に入力されるとき、図示しないメモリコントローラがそのディジタル化読取信号値の1トラック及び2トラック隣の読取地点において収集されたデータを出力する。現読取地点の第1読取信号値は比較器135,136及びクロストークキャンセル回路150に供給される。メモリ168に先に記憶された現読取地点からディスク半径方向に1トラック前の読取地点における第2読取信号値はメモリ168から読み出されてクロストークキャンセル回路150に供給される。メモリ168に更に先に記憶された現読取地点からディスク半径方向に2トラック前の読取地点における第3読取信号値は比較器137,138及びクロストークキャンセル回路150に供給される。これらデータのメモリ168における記憶位置は媒体の走査速度とサンプリング間隔から計算することができる。その他のクロストーク検出回路の構成は図13と同様であり、上記した動作と同様の動作が実行される。なお、この図15の場合、クロストーク検出回路はディジタル信号を処理する回路となっている。
図16は図13のクロストーク回路においてサンプルホールド回路139,141には中央トラックに対する読取信号をインバータ171を介して供給するようにしたものである。サンプルホールド回路139,140の各出力信号は積分加算回路172によって個別に積分された後、互いに加算され、サンプルホールド回路141,142の各出力信号は積分加算回路173によって個別に積分された後、互いに加算される。積分加算回路172,173からは隣接トラックからのクロストーク量を示す信号が出力される。なお、この積分加算回路172,173の出力信号を図13に示したようなクロストークキャンセル回路に供給し、クロストークキャンセル回路の出力信号である、クロストーク成分を減少させた中央トラックの読取信号をサンプルホールド140,142及びインバータ171に供給する構成にしても良い。また、この図16の構成は3ビーム方式のピックアップ装置、1ビーム方式のピックアップ装置にも適用することができる。
図17は本発明の実施例として結像検出方式のピックアップ装置のクロストーク検出回路を更に示している。受光素子181〜183は図13の受光素子131〜133と同様のものである。受光素子181〜183の各出力にはコンデンサ184〜186が接続されている。このコンデンサ184〜186は受光素子181〜183の出力信号である読取信号中の交流成分を抽出するためのものである。コンデンサ184を経た交流成分は比較器187において閾値Th2と比較され、コンデンサ186を経た交流成分は比較器188において閾値Th2と比較される。コンデンサ184を経た交流成分が閾値Th2より大きいときにサンプルホールド回路189がコンデンサ185を経た交流成分を保持し、その保持された交流成分は積分回路191によって積分されて累算回路193で累算される。すなわち、コンデンサ185で読取信号の直流成分はカットされるので、中央トラックの読取信号の平均値は0となり、累算回路193から得られる信号は一方の隣接トラックから中央トラックへのクロストーク量を示すのである。同様に、コンデンサ186を経た交流成分が閾値Th2より大きいときにサンプルホールド回路190がコンデンサ185を経た交流成分を保持し、その保持された交流成分は積分回路192によって積分されて累算回路194で累算される。累算回路194から得られる信号は他方の隣接トラックから中央トラックへのクロストーク量を示すのである。
なお、この実施例においては受光素子181〜183の出力信号中の交流成分を抽出するためにコンデンサ184〜186が用いられているが、これに限らず、例えば、オペアンプを含むハイパスパスフィルタを用いても良い。図18は図17の構成で得られたクロストーク量を示す信号に応じて中央トラックに対する読取信号に含まれるクロストーク成分を除去するクロストークキャンセル回路195を設けた例を示している。クロストークキャンセル回路195は図13に示したクロストークキャンセル回路150と同様にVCA196,197及び差動増幅器198,199を有している。
図19は図18のクロストーク検出回路を3ビーム方式のピックアップ装置に適用した場合の実施例を示している。この実施例においては、ピックアップ装置の光学系には3つの受光素子201〜203が備えられている。この受光素子201〜203は図14で示した受光素子161〜163と同様のものである。受光素子203からの読取信号はそのままコンデンサ184に供給されるが、受光素子201からの読取信号は遅延素子204を介してコンデンサ186に供給され、受光素子202からの読取信号も遅延素子205を介してコンデンサ185に供給される。遅延素子204は図10で示した距離Lの2倍に相当する時間を遅延時間とし、遅延素子205はその距離Lに相当する時間を遅延時間としている。その他のクロストーク検出回路の構成は図17又は図18と同様であり、上記した動作と同様の動作が実行される。
図20は図18のクロストーク検出回路を1ビーム方式のピックアップ装置に適用した場合の実施例を示している。この実施例においては、ピックアップ装置の光学系には1つの受光素子206が備えられ、受光素子206の出力信号である読取信号はA/Dコンバータ207によってディジタル化された後、メモリ208に蓄えられる。1つのサンプル値である1つのディジタル化読取信号値がメモリ208に入力されるとき、図示しないメモリコントローラがそのディジタル化読取信号値の1トラック及び2トラック隣の読取地点において収集されたデータを出力する。現読取地点の第1読取信号値はコンデンサ184に供給される。メモリ208に先に記憶された現読取地点からディスク半径方向に1トラック前の読取地点における第2読取信号値はメモリ208から読み出されてコンデンサ185に供給される。メモリ208に更に先に記憶された現読取地点からディスク半径方向に2トラック前の読取地点における第3読取信号値はコンデンサ186に供給される。これらデータのメモリ208における記憶位置は媒体の走査速度とサンプリング間隔から計算することができる。その他のクロストーク検出回路の構成は図17又は図18と同様であり、上記した動作と同様の動作が実行される。なお、この図20の場合、クロストーク検出回路はディジタル信号を処理する回路となっている。
また、上記した図17〜図20の各実施例においては、比較器187,188の閾値としてTh2を用いているが、比較器187,188ではコンデンサからの入力信号が閾値Th1より小となったときにゲート信号を各々発生し、それによってサンプルホールド回路189,190が保持動作を行なうように構成しても良い。
上記した各実施例において中央トラックの読取信号をほとんどはアナログ処理するような系について説明したが、いずれの実施例においても読取信号をディジタル値に変換して同様の機能を満たすように処理を行うことも可能であり、更には、ピックアップ装置内の上記したクロストーク検出回路等の回路を信号復調など他の機能を持った処理回路と一緒に作ることもむろん可能である。
また、上記した各実施例においては、中央トラックの読取信号だけを出力するようにしたが、隣接トラックの信号からも同様にクロストークを取り除くことができるので、複数のトラック信号を同時に読み出すように構成することもできる。また、本発明は従来より知られる他のクロストークや傾き検出装置と併用することも無論可能であり、又は本発明によって得られたチルト検出信号(クロストークバランス)をもって、従来よりある駆動機構を調整し、傾きを打ち消すように構成することもできる。また、クロストーク量の判定結果をもって、ディスクの基板厚を調べるように構成することも基板厚の誤差による影響を補正することも可能である。
上記した各実施例における閾値の値はディスクの種類や作られ方、用いられる光源波長、開口数などによって適宜可変することができ、信号の非対称性など形状によって可変したり、特定パターンの再生波形から調べることや、または信号復調時の誤り率によって可変するなど、いろいろな構成が可能である。なお、実施の形態においては、光ディスクを記録媒体とした例について説明したが、記録媒体の形状はディスクに限らず、カード状であっても良い。
以上説明したように、本発明によれば、比較的簡単な回路を用いて光ピックアップ装置のにおいて得らた1トラック及びその隣接トラックに対する読取信号から1トラックに対する読取信号への隣接トラックからのクロストーク量とそのバランスレベルを知ることができ、更にはそのクロストークを除去するように動作させることができる。よって、傾きがあるようなディスクを再生する場合においても良好な信号再生が可能である。更に、ディスク上に特定のクロストーク検出用パターンを入れる必要がないので信号容量を犠牲にせずに高密度化を行うことが可能になるなど、非常に大きな効果を奏する。
従来のピックアップ装置に用いられているディスク傾き検出器を示す図である。 本発明による光学式ピックアップ装置の光学系を示す概略図である。 受光器の受光面を示す図である。 本発明によるピックアップ装置のクロストーク検出回路を示す図である。 読取信号のアイパターンを示す図である。 本発明によるピックアップ装置のクロストーク検出回路を示す図である。 本発明によるピックアップ装置のクロストーク除去部分の構成を示すブロック図である。 逆行列演算回路の具体的構成を示すブロック図である。 本発明による3ビームを用いるピックアップ装置のクロストーク検出回路を示す図である。 ディスク上における3ビームスポット光の位置関係を示す図である。 本発明による1ビームを用いるピックアップ装置のクロストーク検出回路を示す図である。 本発明によるピックアップ装置のクロストーク検出回路の変形例を示す図である。 本発明による結像検出方式のピックアップ装置のクロストーク検出回路を示す図である。 本発明による3ビームを用いるピックアップ装置のクロストーク検出回路を示す図である。 本発明による1ビームを用いるピックアップ装置のクロストーク検出回路を示す図である。 図13のクロストーク検出回路の変形例を示す図である。 本発明による結像検出方式のピックアップ装置のクロストーク検出回路を示す図である。 図17のクロストーク検出回路にクロストークキャンセル回路を備えた構成を示す図である。 本発明による3ビームを用いるピックアップ装置のクロストーク検出回路を示す図である。 本発明による1ビームを用いるピックアップ装置のクロストーク検出回路を示す図である。
符号の説明
13,14,27,61 受光器
41〜44,74,75,91,92 比較器
49,93,94,171 インバータ
62 逆行列演算回路
63 信号抽出回路
64 クロストーク検出回路
80,81 セレクタ
150,195 クロストークキャンセル回路

Claims (28)

  1. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の隣接する少なくとも3トラック各々の記録信号を同時並行的に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの一端、中央及び他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、
    前記第1及び第3読取信号値を個別に第1閾値及び前記第1閾値以上の値である第2閾値と比較する比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記第2閾値より大きくかつ前記第3読取信号値が前記第2閾値より大きい時点に第1ゲート信号を発生する手段と、
    前記第1読取信号値が前記第1閾値より小さくかつ第3読取信号値が前記第1閾値より小さい時点に第2ゲート信号を発生する手段と、
    前記第1ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値と前記第2ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値との差分を前記第2読取信号へのクロストーク量を示す値として生成するクロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  2. 前記信号読取手段は、前記クロストーク量検出手段の出力値に応じて各読取信号のクロストーク量を補正して出力することを特徴とする請求項1記載の光学式ピックアップ装置。
  3. 前記クロストーク量検出手段は、前記第1ゲート信号に応じて前記第2読取信号値を保持出力する第1サンプルホールド回路と、前記第2読取信号を反転させるインバータと、前記第2ゲート信号に応じて前記インバータの出力信号値を保持出力する第2サンプルホールド回路と、前記第1サンプルホールド回路の出力信号を積分した値と前記第2サンプルホールド回路の出力信号を積分した値とを加算して前記クロストーク量を示す値を得る積分加算回路と、を有することを特徴とする請求項1記載の光学式ピックアップ装置。
  4. 前記クロストーク量検出手段は、前記第1ゲート信号に応じて前記第2読取信号値を保持出力する第1サンプルホールド回路と、前記第2読取信号を反転させるインバータと、前記第2ゲート信号に応じて前記インバータの出力信号値を保持出力する第2サンプルホールド回路と、前記第1サンプルホールド回路の出力信号と前記第2サンプルホールド回路の出力信号とを加算し、その加算して得られた値を積分して前記クロストーク量を示す値を得る加算積分回路と、を有することを特徴とする請求項1記載の光学式ピックアップ装置。
  5. 前記クロストーク量検出手段は、前記第1ゲート信号に応じて前記第2読取信号値を保持出力する第1サンプルホールド回路と、前記第2ゲート信号に応じて前記第2読取信号値を保持出力する第2サンプルホールド回路と、前記第1サンプルホールド回路の出力信号を積分した値と前記第2サンプルホールド回路の出力信号を積分した値との差分を前記クロストーク量を示す値とする積分減算回路と、を有することを特徴とする請求項1記載の光学式ピックアップ装置。
  6. 前記クロストーク量検出手段は、前記第1ゲート信号に応じて前記第2読取信号値を保持出力する第1サンプルホールド回路と、前記第2ゲート信号に応じて前記第2読取信号値を保持出力する第2サンプルホールド回路と、前記第1サンプルホールド回路の出力信号と前記第2サンプルホールド回路の出力信号との差分を算出し、その差分を積分して前記クロストーク量を示す値を得る減算積分回路と、を有することを特徴とする請求項1記載の光学式ピックアップ装置。
  7. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の隣接する3トラック各々の記録信号を3ビームにより同時に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの先行読取の一端、中央及び遅れ読取の他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、
    前記第1読取信号値が第1閾値より小であるとき第1ゲート信号を発生する第1比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記第1閾値以上の値である第2閾値より大であるとき第2ゲート信号を発生する第2比較手段と、
    前記第1ゲート信号及び第2ゲート信号を個別に遅延させる遅延手段と、
    前記遅延手段によって遅延された前記第1ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値を保持出力する第1サンプルホールド回路と、
    前記遅延手段によって遅延された前記第2ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値を保持出力する第2サンプルホールド回路と、
    前記第3読取信号値が前記第1閾値より小であるとき前記第1サンプルホールド回路の保持出力値を得て、前記第3読取信号値が前記第2閾値より大であるとき前記第2サンプルホールド回路の保持出力値を得る選択手段と、
    前記選択手段によって得られた前記第1及び第2サンプルホールド回路の各保持出力値の差分を前記第2読取信号へのクロストーク量を示す値として生成するクロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  8. 前記クロストーク量検出手段は、前記選択手段によって得られた前記第1サンプルホールド回路の保持出力値を積分する第1積分手段と、前記選択手段によって得られた前記第2サンプルホールド回路の保持出力値を積分する第2積分手段と、前記第1及び第2積分手段の各出力信号値の差分を算出して前記クロストークのバランスを示す値を得る減算手段と、を有することを特徴とする請求項7記載の光学式ピックアップ装置。
  9. 前記クロストーク量検出手段は、前記選択手段によって得られた前記第1及び第2サンプルホールド回路の各保持出力値を差分を算出する減算手段と、前記減算手段の出力信号を積分して前記クロストークのバランスを示す値を得る積分手段と、を有することを特徴とする請求項7記載の光学式ピックアップ装置。
  10. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の1トラックの記録信号を光学的に読み取って第1読取信号値として出力する信号読取手段と、
    前記信号読取手段から出力された前記第1読取信号値を所定の周期で記憶するメモリと、
    前記信号読取手段による現読取地点から既に読み取った側の1トラック及び2トラック分だけ隣の各読取地点に対応する各読取信号値を前記メモリに記憶された複数の前記第1読取信号値から第2及び第3読取信号値として読み出す手段と、
    前記第1及び第3読取信号値を個別に第1閾値及び前記第1閾値以上の値である第2閾値と比較する比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記第2閾値より大きくかつ前記第3読取信号値が前記第2閾値より大きい時点に第1ゲート信号を発生する手段と、
    前記第1読取信号値が前記第1閾値より小さくかつ第3読取信号値が前記第1閾値より小さい時点に第2ゲート信号を発生する手段と、
    前記第1ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値と前記第2ゲート信号の発生時の前記第2読取信号値との差分を前記第2読取信号へのクロストーク量を示す値として生成するクロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  11. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の隣接する少なくとも3トラック各々の記録信号を同時並行的に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの一端、中央及び他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、
    前記第1及び第3読取信号値を個別に第1閾値及び前記第1閾値以上の値である第2閾値と比較する比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、
    前記第1読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第3ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第4ゲート信号を発生する手段と、
    前記第1ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第2ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、
    前記第3ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第4ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  12. 前記信号読取手段は、前記第1及び第2クロストーク量検出手段の出力値に応じて前記第2読取信号を補正して出力することを特徴とする請求項11記載の光学式ピックアップ装置。
  13. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の隣接する3トラック各々の記録信号を3ビームにより同時に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの先行読取の一端、中央及び遅れ読取の他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、
    前記第1及び第3読取信号値を個別に第1閾値及び前記第1閾値以上の値である第2閾値と比較する比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、
    前記第1読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第3ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第4ゲート信号を発生する手段と、
    前記第1ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第2ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、
    前記第3ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第4ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  14. 前記信号読取手段は、前記第1及び第2クロストーク量検出手段の出力値に応じて前記第2読取信号を補正して出力することを特徴とする請求項13記載の光学式ピックアップ装置。
  15. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の1トラックの記録信号を光学的に読み取って第1読取信号値として出力する信号読取手段と、
    前記信号読取手段から出力された前記第1読取信号値を所定の周期で記憶するメモリと、
    前記信号読取手段による現読取地点から既に読み取った側の1トラック及び2トラック分だけ隣の各読取地点に対応する各読取信号値を前記メモリに記憶された複数の前記第1読取信号値から第2及び第3読取信号値として読み出す読出手段と、
    前記第1及び第3読取信号値を個別に第1閾値及び前記第1閾値以上の値である第2閾値と比較する比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、
    前記第1読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記第1閾値より小さい時に第3ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記第2閾値より大きい時に第4ゲート信号を発生する手段と、
    前記第1ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第2ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を隣接する3トラックのうちの一端のトラックから中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、
    前記第3ゲート信号発生時の前記第2読取信号値と、前記第4ゲート信号発生時の前記第2読取信号値との差分を前記隣接する3トラックのうちの他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  16. 前記読出手段は、前記第1及び第2クロストーク量検出手段の出力値に応じて前記第2読取信号を補正して出力することを特徴とする請求項15記載の光学式ピックアップ装置。
  17. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の隣接する少なくとも3トラック各々の記録信号を同時並行的に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの一端、中央及び他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、
    前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記閾値より小さい時に第2ゲート信号を発生する手段と、
    前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、
    前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、
    前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  18. 前記第4読取信号値を得る手段は、前記第1及び第2クロストーク量検出手段の出力値に応じて前記第4読取信号を補正して出力することを特徴とする請求項17記載の光学式ピックアップ装置。
  19. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の隣接する3トラック各々の記録信号を3ビームにより同時に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの先行読取の一端、中央及び遅れ読取の他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、
    前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記閾値より小さい時に第2ゲート信号を発生する手段と、
    前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、
    前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、
    前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  20. 前記第4読取信号値を得る手段は、前記第1及び第2クロストーク量検出手段の出力値に応じて前記第4読取信号を補正して出力することを特徴とする請求項19記載の光学式ピックアップ装置。
  21. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の1トラックの記録信号を光学的に読み取って第1読取信号値として出力する信号読取手段と、
    前記信号読取手段から出力された前記第1読取信号値を所定の周期で記憶するメモリと、
    前記信号読取手段による現読取地点から既に読み取った側の1トラック及び2トラック分だけ隣の各読取地点に対応する各読取信号値を前記メモリに記憶された複数の前記第1読取信号値から第2及び第3読取信号値として読み出す読出手段と、
    前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記閾値より小さい時に第1ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記閾値より小さい時に第2ゲート信号を発生する手段と、
    前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、
    前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を隣接する3トラックのうちの一端のトラックから中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、
    前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記隣接する3トラックのうちの他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  22. 前記第4読取信号値を得る手段は、前記第1及び第2クロストーク量検出手段の出力値に応じて前記第4読取信号を補正して出力することを特徴とする請求項21記載の光学式ピックアップ装置。
  23. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の隣接する少なくとも3トラック各々の記録信号を同時並行的に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの一端、中央及び他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、
    前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記閾値より大きい時に第1ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、
    前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、
    前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、
    前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  24. 前記第4読取信号値を得る手段は、前記第1及び第2クロストーク量検出手段の出力値に応じて前記第4読取信号を補正して出力することを特徴とする請求項23記載の光学式ピックアップ装置。
  25. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の隣接する3トラック各々の記録信号を3ビームにより同時に個別にかつ光学的に読み取って前記3トラックのうちの先行読取の一端、中央及び遅れ読取の他端のトラックに対する各読取信号値を第1、第2及び第3読取信号値として生成する信号読取手段と、
    前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記閾値より大きい時に第1ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、
    前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、
    前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記一端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、
    前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  26. 前記第4読取信号値を得る手段は、前記第1及び第2クロストーク量検出手段の出力値に応じて前記第4読取信号を補正して出力することを特徴とする請求項25記載の光学式ピックアップ装置。
  27. 記録媒体のトラック上に記録された信号を光学的に読み取る光学式ピックアップ装置であって、
    前記記録媒体上の1トラックの記録信号を光学的に読み取って第1読取信号値として出力する信号読取手段と、
    前記信号読取手段から出力された前記第1読取信号値を所定の周期で記憶するメモリと、
    前記信号読取手段による現読取地点から既に読み取った側の1トラック及び2トラック分だけ隣の各読取地点に対応する各読取信号値を前記メモリに記憶された複数の前記第1読取信号値から第2及び第3読取信号値として読み出す読出手段と、
    前記第1及び第3読取信号値を個別に閾値と比較する比較手段と、
    前記第1読取信号値が前記閾値より大きい時に第1ゲート信号を発生する手段と、
    前記第3読取信号値が前記閾値より大きい時に第2ゲート信号を発生する手段と、
    前記第2読取信号値の交流成分のみを抽出した第4読取信号値を得る手段と、
    前記第1ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を隣接する3トラックのうちの一端のトラックから中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第1クロストーク量検出手段と、
    前記第2ゲート信号発生時の前記第4読取信号値を前記隣接する3トラックのうちの他端のトラックから前記中央のトラックへのクロストーク量を示す値として生成する第2クロストーク量検出手段と、を有することを特徴とする光学式ピックアップ装置。
  28. 前記第4読取信号値を得る手段は、前記第1及び第2クロストーク量検出手段の出力値に応じて前記第4読取信号を補正して出力することを特徴とする請求項27記載の光学式ピックアップ装置。
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