JP3957110B2 - 周波数誤差推定回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信の分野で受信機に使用される適応等化器に適用される周波数誤差推定回路に関し、詳細には、局部発振器の不安定性などにより生じる周波数誤差を推定し補正する周波数誤差推定回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は、たとえば、「TDMAディジタル移動体通信における周波数オフセット補正機能を有するMLSE受信機の構成」(岡ノ上他,電子情報通信学会論文誌Vol. J73-BII, No. 11, 1990−11, p. 736- 744) に示された従来の周波数誤差推定回路を示すブロック図である。図10において、100は従来の周波数誤差推定回路を示している。
【0003】
この周波数誤差推定回路100は、図10に示したように、整合フィルタ3、逓倍器4、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、および、除算器9を備えている。整合フィルタ3は、受信信号の入力端子1に接続され、入力された受信信号をフィルタリングして相関値を得る。逓倍器4は、相関値をM逓倍する。平均化フィルタ7は、M逓倍された相関値をNシンボル長に渡って平均化して位相変化の情報を得る。直角/極座標変換器8は、位相変化の情報を直角座標から極座標へ変換する。除算器9は、推定周波数誤差の出力端子2に接続され、極座標変換された位相変化の情報から1シンボル間の位相変化を求め、これを推定周波数誤差として出力する。
【0004】
つぎに動作について説明する。図10に示した周波数誤差推定回路100では、入力受信信号が整合フィルタ3によりフィルタリングされ、相関値が求められる。その後、逓倍器4において、相関値は、変調多値数Mで逓倍され、変調成分が除去される。さらに、平均化フィルタ7によって相関値はNシンボル長に渡って平均化される。その際、Nシンボル間の位相変化の情報が得られるので、その得られた位相変化の情報は変調多値数Mと平均化シンボル数Nで除算される。その結果、1シンボル間の位相変化、すなわち周波数誤差が推定される。
【0005】
この周波数誤差推定回路100において、整合フィルタ3は、いかなる符号間干渉が生じる伝送路下においても周波数誤差が推定できるように設けられたものである。いま伝送路メモリ長Lの符号間干渉が生じる伝送路下で周波数誤差を推定することを考える。伝送路インパルス応答をci ( i= 0, 1, …, L) とすると、時刻kにおける準同期検波後における受信信号rk は、
【数1】
Figure 0003957110
で表すことができる。ここで、θk は時刻kにおける周波数誤差に起因する位相、Ik は時刻kにおける送信シンボルである。
【0006】
まず、整合フィルタをかけずに受信信号をM逓倍してみる。ここで各送信シンボルの生起が独立であると仮定すると、M逓倍した受信信号sk は送信シンボルのランダム性から、
【数2】
Figure 0003957110
のように近似することができる。ここで、周波数オフセットの大きさが伝送速度に対して十分小さい場合、
【数3】
Figure 0003957110
と近似することができ、M逓倍した受信信号sk は、
【数4】
Figure 0003957110
となり位相情報を得ることができる。
【0007】
しかしながら、符号間干渉の状態によっては、
【数5】
Figure 0003957110
となる場合があり、このときは位相情報を得ることができない。
【0008】
それに対して受信信号に整合フィルタ3をかけた場合について考える。受信信号の整合フィルタ出力yk は、
【数6】
Figure 0003957110
となる。式(1),(5) より、
【数7】
Figure 0003957110
と表せる。
【0009】
ここで、式(6)中のAI は伝送路インパルス応答の自己相関関数で、
【数8】
Figure 0003957110
である。ここで整合フィルタ出力yk をM逓倍すると、上記式(4) を求めるのと同様の近似を行うことができ、M逓倍した整合フィルタ出力fk は、
【数9】
Figure 0003957110
となる。ここで整合フィルタの出力yk をNシンボル長に渡って平均をとると、Nシンボル間の位相変化の情報が得られる。この情報をもとに周波数誤差を推定している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の周波数誤差推定回路は以上のように構成されているので、必ず受信信号に整合フィルタ3をかけることになるが、符号間干渉の状態によっては受信信号に整合フィルタ3をかけなくても周波数誤差を推定することができる場合もある。この場合、整合フィルタ3をかけない方が推定精度が高くなることもあることから、フィルタリングにより逆に推定精度を低下させてしまう場合があるという問題があった。
【0011】
また、従来の周波数誤差推定回路100では、位相変化の情報をNシンボル間の平均のみで取得しているため、位相情報の信頼度が低く推定精度が低下するという問題があった。
【0012】
本発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、いかなる符号間干渉を有する伝送路下でも高い推定精度を確保することが可能な周波数誤差推定回路を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、上記目的を達成するため、本発明に係る周波数誤差推定回路は、受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、受信信号をフィルタリングしてから逓倍する第1逓倍手段と、前記受信信号をそのまま逓倍する第2逓倍手段と、前記第1,第2逓倍手段でそれぞれ逓倍された信号に基づいて位相変化の情報を検出する位相変化検出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、受信信号をフィルタリングしてから逓倍すると同時に同じ受信信号をそのまま逓倍し、それぞれ逓倍された信号に基づいて位相変化の情報を検出するようにしたので、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の推定値を選択することができ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる。
【0015】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、前記第1逓倍手段は、受信信号をフィルタリングする整合フィルタを有したことを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、整合フィルタを通す系統と通さない系統において、整合フィルタを通す系統では、整合フィルタにより受信信号をフィルタリングするようにしたので、符号間干渉の状態により優れた等化能力を得ることができる。
【0017】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、前記第1逓倍手段は、タップ係数が固定され、受信信号をフィルタリングする固定フィルタを有したことを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、固定フィルタを通す系統と通さない系統において、固定フィルタを通す系統では、タップ係数が固定された固定フィルタにより受信信号をフィルタリングするようにしたので、整合フィルタを得る際に必要な伝送路特性の推定の必要がなくなり、整合フィルタを用いた場合に比べるとハードウェア規模の削減を図ることができる。
【0019】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、前記位相変化検出手段は、前記第1,第2逓倍手段でそれぞれ逓倍された信号の遅延検波により2系統の位相変化の情報を検出し、前記2系統の位相変化の情報を合成することを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、2系統で逓倍された信号の遅延検波により2系統の位相変化の情報を検出し、2系統の位相変化の情報を合成するようにしたので、より正確な位相情報を得ることができ、これにより、推定精度が向上する。
【0021】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、受信信号をフィルタリングするフィルタリング手段と、前記受信信号と前記フィルタリング手段でフィルタリングされた受信信号とのいずれか一方を選択して出力する選択手段と、前記選択手段で選択された一方の出力信号を逓倍する逓倍手段と、前記逓倍手段により逓倍された信号に基づいて位相変化の情報を検出する位相変化検出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、受信信号とフィルタリングされた受信信号とのいずれか一方を選択し、その選択された一方の出力信号を逓倍してから位相変化の情報を検出するようにしたので、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の信号が選ばれ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる。
【0023】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、前記位相変化検出手段は、前記逓倍手段で逓倍された信号の遅延検波により位相変化の情報を検出することを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、逓倍された信号の遅延検波により位相変化の情報を検出するようにしたので、より正確な位相情報を得ることができ、これにより、推定精度が向上する。
【0025】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、受信信号をフィルタリングするフィルタリング手段と、前記フィルタリング手段でフィルタリングされた受信信号を逓倍する逓倍手段と、前記逓倍手段により逓倍された信号に遅延検波を施すことにより位相変化の情報を検出する位相変化検出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、受信信号をフィルタリングし、そのフィルタリングされた受信信号を逓倍してから遅延検波を施すことにより位相変化の情報を検出するようにしたので、より正確な位相情報を得ることができ、これにより、推定精度が向上する。
【0027】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、前記フィルタリング手段は、受信信号をフィルタリングする整合フィルタを有したことを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、整合フィルタにより受信信号をフィルタリングするようにしたので、符号間干渉の状態により優れた等化能力を得ることができる。
【0029】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、前記フィルタリング手段は、タップ係数が固定され、受信信号をフィルタリングする固定フィルタを有したことを特徴とする。
【0030】
この発明によれば、タップ係数が固定された固定フィルタにより受信信号をフィルタリングするようにしたので、整合フィルタを得る際に必要な伝送路特性の推定の必要がなくなり、整合フィルタを用いた場合に比べるとハードウェア規模の削減を図ることができる。
【0031】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、受信信号に整合フィルタをかけた整合フィルタ出力を入力する第1端子と、前記受信信号を入力する第2端子と、前記第1,第2端子にそれぞれ入力される受信信号を逓倍する一対の逓倍器と、前記一対の逓倍器でそれぞれ逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出する一対の遅延検波器と、を備えたことを特徴とする。
【0032】
この発明によれば、受信信号に整合フィルタをかけた信号をもとにした周波数誤差の推定と整合フィルタをかけない受信信号をもとにした推定を同時に行うため、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の推定値を選択することができ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる。また、位相変化の情報を検出するのに遅延検波を利用しているため、より正確な位相情報を得ることができ、推定精度が向上する。
【0033】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、前記一対の遅延検波器でそれぞれ検出された位相変化の情報を合成する加算器をさらに有したことを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、加算器により一対の遅延検波器でそれぞれ検出された位相変化の情報を合成するようにしたので、受信信号に対して整合フィルタを通した場合と通さない場合とのいずれか一方に偏らず、より正確な位相情報を得ることができる。
【0035】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、受信信号に整合フィルタをかけた整合フィルタ出力を入力する第1端子と、前記受信信号を入力する第2端子と、前記第1,第2端子のうちどちらか一方の端子を選択するスイッチと、前記スイッチで選択された出力信号を逓倍する逓倍器と、前記逓倍器で逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出する遅延検波器と、を備えたことを特徴とする。
【0036】
この発明によれば、受信信号に整合フィルタをかけた信号と整合フィルタをかけない受信信号のいずれか一方をスイッチにより選択するようにしたので、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の信号が選ばれ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる。また、位相変化の情報を検出するのに遅延検波を利用しているため、より正確な位相情報を得ることができ、推定精度が向上する。
【0037】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、受信信号に整合フィルタをかけた信号を逓倍する逓倍器と、前記逓倍器で逓倍された信号から位相変化の情報を検出する遅延検波器と、を備えたことを特徴とする。
【0038】
この発明によれば、逓倍器により受信信号に整合フィルタをかけた信号を逓倍し、遅延検波器によりその逓倍された信号から位相変化の情報を検出するようにしたので、遅延検波を利用して位相変化を検出することができ、これにより、より正確な位相情報を得ることができ、推定精度を高めることができる。
【0039】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、受信信号にタップ係数が固定された固定フィルタをかけた固定フィルタ出力を入力する第1端子と、前記受信信号を入力する第2端子と、前記第1,第2端子にそれぞれ入力される受信信号を逓倍する一対の逓倍器と、前記一対の逓倍器でそれぞれ逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出する一対の遅延検波器と、を備えたことを特徴とする。
【0040】
この発明によれば、第1端子から受信信号にタップ係数が固定された固定フィルタをかけた固定フィルタ出力を入力し、第2端子から受信信号を入力して、一対の逓倍器で第1,第2端子にそれぞれ入力される受信信号を逓倍し、一対の遅延検波器でそれぞれに対応する一対の逓倍器でそれぞれ逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出するようにしたので、整合フィルタを得る際に必要な伝送路特性の推定の必要がなくなり、ハードウェア規模の削減を図ることができる。また、受信信号に固定フィルタをかけた信号をもとにした周波数誤差の推定と固定フィルタをかけない受信信号をもとにした推定を同時に行うため、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の推定値を選択する選択することができ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる。さらに、遅延検波を利用して位相変化を検出することにより、より正確な位相情報を得ることができ推定精度を高めることができる。
【0041】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、前記一対の遅延検波器でそれぞれ検出された位相変化の情報を合成する加算器をさらに有したことを特徴とする。
【0042】
この発明によれば、加算器により一対の遅延検波器でそれぞれ検出された位相変化の情報を合成するようにしたので、受信信号に対して固定フィルタを通した場合と通さない場合とのいずれか一方に偏らず、より正確な位相情報を得ることができる。
【0043】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、受信信号にタップ係数が固定された固定フィルタをかけた固定フィルタ出力を入力する第1端子と、前記受信信号を入力する第2端子と、前記第1,第2端子のうちどちらか一方の端子を選択するスイッチと、前記スイッチで選択された出力信号を逓倍する逓倍器と、前記逓倍器で逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出する遅延検波器と、を備えたことを特徴とする。
【0044】
この発明によれば、第1端子に受信信号にタップ係数が固定された固定フィルタをかけた固定フィルタ出力を入力し、第2端子に受信信号を入力して、スイッチにより第1,第2端子のうちどちらか一方の端子を選択し、逓倍器によりスイッチで選択された出力信号を逓倍して、遅延検波器でその逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出するようにしたので、整合フィルタを得る際に必要な伝送路特性の推定の必要がなくなり、ハードウェア規模の削減を図ることができる。また、受信信号に固定フィルタをかけた信号と固定フィルタをかけない受信信号のいずれかをスイッチにより選択できるため、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の信号が選ばれ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる。さらに、位相変化の情報を検出するのに遅延検波を利用しているため、より正確な位相情報を得ることができ推定精度が向上する。
【0045】
つぎの発明に係る周波数誤差推定回路は、受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、受信信号にタップ係数が固定された固定フィルタをかけた信号を逓倍する逓倍器と、前記逓倍器で逓倍された信号から位相変化の情報を検出する遅延検波器と、を備えたことを特徴とする。
【0046】
この発明によれば、逓倍器で受信信号にタップ係数が固定された固定フィルタをかけた信号を逓倍して、遅延検波器でその逓倍された信号から位相変化の情報を検出するようにしたので、整合フィルタを得る際に必要な伝送路特性の推定の必要がなくなり、ハードウェア規模の削減を図ることができる。また、遅延検波を利用して位相変化を検出することにより、より正確な位相情報を得ることができ推定精度を高めることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る周波数誤差推定回路の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0048】
実施の形態1.
まず構成について説明する。図1は本発明の実施の形態1による周波数誤差推定回路の構成例を示すブロック図である。図1において、1Aは本実施の形態1の周波数誤差推定回路を示している。この周波数誤差推定回路1Aは、たとえば図1に示したように、整合フィルタ3、逓倍器4Aおよび4B、Dシンボル遅延検波器5Aおよび5B、加算器6、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、および、除算器9を備えている。なお、上記構成において、整合フィルタ3、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、および、除算器9は、前述した従来構成と同様のため、同じ符号を用いて説明を省略する。また、入力端子1は、整合フィルタ3と逓倍器4Bの各入力に接続される。
【0049】
本実施の形態1では、入力端子1から平均化フィルタ7まで2種類の処理系が設けられる。第1の処理系統は、入力端子1、整合フィルタ3、逓倍器4A、Dシンボル遅延検波器5A、加算器6、および、平均化フィルタ7より構成され、第2の処理系統は、入力端子1、逓倍器4B、Dシンボル遅延検波器5B、加算器6、および、平均化フィルタ7より構成される。これら2つの処理系統の違いは、整合フィルタ3を経路に設けるか、設けないかの違いである。
【0050】
逓倍器4Aと4Bは、同じ機能を有しており、従来の逓倍器4と同様に入力信号をM逓倍する。逓倍器4Aの入力には、整合フィルタ3の出力に接続される第1端子41が設けられ、逓倍器4Bの入力には、入力端子1に接続される第2端子42が設けられている。Dシンボル遅延検波器5Aと5Bも同じ機能を有している。Dシンボル遅延検波器5A,5Bは、それぞれM逓倍器4A,4BでM逓倍されたDシンボル間の位相変化を検出する。加算器6は、Dシンボル遅延検波器5A,5Bでそれぞれ検波されたDシンボルの位相変化の情報を合成する。
【0051】
つぎに、動作について説明する。図1に示した構成において、まず入力された受信信号は整合フィルタ3をかけて逓倍器4に入力される第1の処理系統と、整合フィルタ3をかけずにそのまま逓倍器4に入力される第2の処理系統との2系統に分離される。そして、その2つに分離された受信信号はそれぞれ逓倍器4A,4Bにおいて変調多値数Mで逓倍される。これにより、それぞれの信号から変調成分が除去されて、位相情報を有するキャリア成分が抽出される。
【0052】
つづいて、遅延検波器5A,5Bにおいて2系統の信号にDシンボル遅延検波が施され、Dシンボル間の位相変化の情報が検出される。ここで加算器6により2系統の位相変化の情報は合成され、その合成信号は平均化フィルタ7により平均化される。これにより雑音の影響が緩和される。このよ
うにして平均化された信号は座標変換器8により直交座標から極座標に変換される。最後に除算器9でDシンボル間の位相変化の情報(極座標)が変調多値数Mおよび遅延検波シンボル数Dで除算され、1シンボル間の位相変化、すなわち周波数誤差が得られる。
【0053】
つぎに、この周波数誤差推定回路1Aを図2のようにd(dは自然数)個並列に並べた多重開ループ型周波数誤差推定回路を考える。図2は上記周波数誤差推定回路を適用した多重開ループ型周波数誤差推定回路の一例を示すブロック図である。図2に示した多重開ループ型推定回路は、上記周波数誤差推定回路1Aと同一構成および同一機能を有し、入力端子1に対して並列に設けた周波数誤差推定回路1A1〜1Adと、周波数誤差推定回路1A1〜1Adの出力に接続させ、周波数誤差候補のうち、実際の周波数誤差に最も近いと予想されるものを推定値として選択して出力端子2へ出力する選択器10とを備えている。
【0054】
ここで遅延検波シンボル数はD1 <D2 <…<Dd となるように設定する。周波数誤差推定回路1A1〜1Adは、遅延検波シンボル数が小さいときには周波数誤差の検出範囲が広いが、推定精度は低い。それに対して遅延検波シンボル数を大きくすると周波数誤差の検出範囲が狭いが、推定精度は高い。例えば、遅延検波シンボル数Di をつぎのように設定した3つの周波数誤差推定回路1A1〜1A3からなる多重開ループ型周波数誤差推定回路を構成する。すなわち、i=3とすると、
【数10】
Figure 0003957110
となる。
【0055】
図3に上記3つの周波数誤差推定回路1A1〜1A3からなる多重開ループ型周波数誤差推定回路の周波数不確定性の除去方法を示す。実際の周波数誤差をπ/4としたとき、3つの周波数誤差推定回路1A1〜1A3に対する推定値の周波数誤差候補として、周波数不確定性により、図3に示すように、遅延検波シンボル数に相当するA11の1個、A21およびA23の2個、そして、A31,A32,A33およびA34の4個が存在する。この多重開ループ型周波数誤差推定回路は、選択器10によりまず2個の候補( 1個のA23、1個のA21) の中からA31に最も近いA21を選択する。つぎに、4個の候補( A31,A32,A33およびA34) の中からA21に最も近いA31を選択する。その結果、周波数誤差候補A31が推定値として出力される。
【0056】
つまり、上記多重開ループ型周波数誤差推定回路は周波数不確定性を除去しながら動作するため、周波数推定誤差の検出範囲を遅延検波シンボル数D1 により決定し、推定精度を遅延検波シンボル数にDd により決定する。このため、多重開ループ型周波数誤差推定回路は広い検出範囲と高い推定精度を同時に実現することができる。
【0057】
以上説明したように、本実施の形態1によれば、入力される受信信号を、符号間干渉の状態により優れた等化能力を得るための整合フィルタに通すものと整合フィルタに通さないものの2系統に分けて、その2つの信号を用いて同時に位相変化の情報を検出した後、2つの位相情報を合成しているので、整合フィルタの影響により推定精度が低下する伝送路特性の場合にでも高い推定精度を維持することができる。
【0058】
また、位相変化の情報を検出するのに遅延検波を利用しているため、より正確な位相情報を得ることができ推定精度が向上する。さらに、この遅延検波形の推定回路を複数個用いることにより、高い推定精度と広い引き込み範囲を同時に実現する多重開ループ型周波数誤差推定回路に拡張することができる。
【0059】
実施の形態2.
さて、前述の実施の形態1では、入力された受信信号を2系統に分けて、その2つの信号を用いて同時に周波数誤差の推定を行うことにより推定精度を高めていたが、本発明はこれに限定されず、以下に説明する実施の形態2のように、2系統の入力信号のうち推定精度が高くなると予想される方の信号を選択することで、いかなる符号間干渉が生じても高い推定精度を確保できるようにしてもよい。
【0060】
まず、構成について説明する。図4は本発明の実施の形態2による周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。図4において、1Bは本実施の形態2の周波数誤差推定回路を示している。この周波数誤差推定回路1Bは、たとえば図4に示したように、整合フィルタ3、逓倍器4、Dシンボル遅延検波器5、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、除算器9、および、スイッチ11を備えている。
【0061】
なお、上記構成において、整合フィルタ3、逓倍器4、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、および、除算器9は、前述した従来構成と同様のため、同じ符号を用いて説明を省略する。また、Dシンボル遅延検波器5は、前述のDシンボル遅延検波器5Aおよび5Bと同じ構成および機能を有しており、その詳細については説明を省略する。さらに、入力端子1は、整合フィルタ3とスイッチ11の各入力に接続される。
【0062】
本実施の形態2では、入力端子1から逓倍器4に至るまで2種類の処理系統が設けられる。第1の処理系統は、入力端子1、整合フィルタ3、スイッチ11、および、逓倍器4より構成され、第2の処理系統は、入力端子1、スイッチ11、および、逓倍器4より構成される。これら2つの処理系統の違いは、整合フィルタ3を経路に設けるか、設けないかの違いであり、前述の実施の形態1との違いは、スイッチ11で処理系統を切り換える点である。
【0063】
このスイッチ11は、整合フィルタ11の出力に接続される第1端子11Aと、入力端子1に接続される第2端子11Bと、逓倍器4へ第3端子11Cを備えている。このスイッチ11は、整合フィルタ3をかけた方が推定精度が高くなる場合に整合フィルタ3の出力を入力して逓倍器4へ出力する第1の処理系統に切り換え、整合フィルタ3をかけない方が推定精度が高くなる場合に入力端子1から直接受信信号を入力して逓倍器4へ出力する第2の処理系統に切り換える。
【0064】
つぎに動作について説明する。図4に示した構成において、まず入力された受信信号は、前述の実施の形態1と同様に整合フィルタ3をかけて逓倍器4に入力される第1の処理系統と、整合フィルタ3をかけずに入力端子1からそのまま逓倍器4に入力される第2の処理系統との2系統に分けられる。そして、整合フィルタ3を生成する際に推定する伝送路インパルス応答をもとに、2系統の信号のうち推定精度が高くなると予想される方の信号がスイッチ11を用いて選択される。
【0065】
つぎに、その選択された信号は逓倍器4において変調多値数Mで逓倍される。これにより、変調成分が除去されて、位相情報を有するキャリア成分が抽出される。つづいて、遅延検波器5においてDシンボル遅延検波が施され、Dシンボル間の位相変化の情報が検出される。さらに平均化フィルタ7により情報の平均化が行われ、その結果、雑音の影響が緩和される。その後、平均化された信号は座標変換器8により直交座標から極座標に変換される。最後に除算器9でDシンボル間の位相変化の情報が変調多値数Mおよび遅延検波シンボル数Dで除算され、1シンボル間の位相変化、すなわち周波数誤差が求められる。
【0066】
ここでスイッチ11の働きについてさらに詳しく述べておく。図5は周波数誤差が推定できない伝送路インパルス応答の一例を示す図である。上述したように、符号間干渉の生じる伝送路において周波数誤差を推定するとき、伝送路の状態によっては周波数誤差が推定できない場合がある。たとえば、図5に示すような伝送路下では、整合フィルタ3などの処理をしなければ周波数誤差を推定できない。
【0067】
そこで本実施の形態2では、周波数誤差の推定に大きな影響を与える伝送路インパルス応答を観測し、伝送路インパルス応答が図5に示すような整合フィルタ3をかけた方が望ましい場合には整合フィルタ3を含む処理系統(第1の処理系統)を、その他の場合には整合フィルタ3を含まない処理系統(第2の処理系統)をスイッチ11によって選択することで、いかなる符号間干渉が生じても高い推定精度を実現することができる。
【0068】
さて、上記スイッチ11において、2つの処理系統を選択する際の基準は、前述した伝送路インパルス応答のみに限定されず、その他使用者が任意に設定した基準によってスイッチ11を切り換えるようにしてもよい。この場合には、周波数誤差推定回路1B外部の制御機構により切り換え信号が与えられることになる。
【0069】
また、この周波数誤差推定回路1Bは、遅延検波を用いてDシンボル間の位相変化の情報を検出するようにしたので、実施の形態1と同様に多重開ループ型周波数誤差推定回路に拡張することができる。
【0070】
以上説明したように、本実施の形態2によれば、受信信号に整合フィルタ3をかけた信号と整合フィルタ3をかけない受信信号のいずれかをスイッチ11により選択するようにしたので、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の信号が選ばれ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる。
【0071】
また、位相変化の情報を検出するのに遅延検波を利用しているため、より正確な位相情報を得ることができ推定精度が向上する。さらに、この遅延検波形の周波数誤差推定回路1Bを複数個用いることにより、高い推定精度と広い引き込み範囲を同時に実現する多重開ループ型周波数誤差推定回路に拡張することができる。
【0072】
実施の形態3.
さて、前述の実施の形態1および2では、入力された受信信号を2系統に分けていたが、本発明はこれに限定されず、以下に説明する実施の形態3のように、整合フィルタを含む1系統だけで周波数誤差を推定し推定精度を高めてもよい。
【0073】
まず構成について説明する。図6は本発明の実施の形態3による周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。図6において、1Cは本実施の形態3の周波数誤差推定回路を示している。この周波数誤差推定回路1Cは、たとえば図6に示したように、整合フィルタ3、逓倍器4、Dシンボル遅延検波器5、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、および、除算器9を備えている。
【0074】
なお、上記構成において、整合フィルタ3、逓倍器4、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、および、除算器9は、前述した従来構成と同様のため、同じ符号を用いて説明を省略する。また、Dシンボル遅延検波器5は、前述の実施の形態2と同じ構成および機能を有しており、その詳細については説明を省略する。したがって、入力端子1は、整合フィルタ3の入力だけに接続される。
【0075】
つぎに動作について説明する。図6に示した構成において、まず受信信号は整合フィルタ3でフィルタリングされてから逓倍器4に入力される。つづいて逓倍器4において信号がM逓倍された後、遅延検波器5において遅延検波が施される。その結果、Dシンボル間の位相変化の情報が取り出される。つぎに平均化フィルタ7により情報の平均化が行われ、雑音の影響が緩和される。その後、変調多値数Mおよび遅延検波シンボル数Dで位相情報が除算され、周波数誤差が検出される。
【0076】
また、この周波数誤差推定回路1Cは、遅延検波を用いてDシンボル間の位相変化の情報を検出するようにしたので、前述の実施の形態1と同様に多重開ループ型周波数誤差推定回路に拡張することができる。
【0077】
以上説明したように、本実施の形態3によれば、整合フィルタ3の出力のみを使って周波数誤差を推定するようにしたので、前述の実施の形態1や2に比べて推定精度は劣化するが、位相変化の情報を遅延検波により取得しているため、従来の周波数誤差推定回路に比べると推定誤差を小さくすることができる。また、この遅延検波形の周波数誤差推定回路1Cを複数個用いることにより、高い推定精度と広い引き込み範囲を同時に実現する多重開ループ型周波数誤差推定回路に拡張することができる。
【0078】
実施の形態4.
さて、前述の実施の形態1では、受信信号に整合フィルタ3をかけることにより位相情報を抽出していたが、本発明はこれに限定されず、以下に説明する実施の形態4のように、タップ係数が固定の固定フィルタをかけることにより位相情報を抽出してもよい。
【0079】
まず構成について説明する。図7は本発明の実施の形態4による周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。図7において、1Dは本実施の形態4の周波数誤差推定回路を示している。この周波数誤差推定回路1Dは、たとえば図7に示したように、逓倍器4Aおよび4B、Dシンボル遅延検波器5Aおよび5B、加算器6、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、除算器9、および、固定フィルタ12を備えている。固定フィルタ12は、予想される伝送路特性をもとにあらかじめ設定された固定値のタップ係数を有するフィルタである。
【0080】
なお、上記構成において、逓倍器4Aおよび4B、Dシンボル遅延検波器5Aおよび5B、加算器6、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、および、除算器9は、前述した実施の形態1の構成と同様のため、同じ符号を用いて説明を省略する。また、入力端子1は、固定フィルタ12と逓倍器4Bの各入力に接続される。
【0081】
本実施の形態4でも、前述の実施の形態1と同様に、入力端子1から平均化フィルタ7まで2種類の処理系が設けられる。第1の処理系統は、入力端子1、固定フィルタ12、逓倍器4A、Dシンボル遅延検波器5A、加算器6、および、平均化フィルタ7より構成され、第2の処理系統は、入力端子1、逓倍器4B、Dシンボル遅延検波器5B、加算器6、および、平均化フィルタ7より構成される。これら2つの処理系統の違いは、固定フィルタ12を経路に設けるか、設けないかの違いである。
【0082】
つぎに動作について説明する。図7に示した構成において、まず受信信号は前述の実施の形態1と同様に2系統の信号に分けられ、一方の信号はそのまま逓倍器4Bに入力される。そしてもう一方の信号には固定フィルタ12がかけられ、そのフィルタ出力は逓倍器4Aに入力される。ここで、固定フィルタ12は、実際に伝送路特性を推定し、その推定値をもとにタップ係数を決定する前述の整合フィルタ3とは異なる。
【0083】
つづく処理は前述の実施の形態1と同様になる。すなわち、固定フィルタ12を介した信号、介さない信号に対してそれぞれM逓倍とDシンボル遅延検波が施され、各々の信号に対してDシンボル間の位相変化の情報が取得され、加算器6により2つの情報が合成される。つぎに平均化フィルタ7により情報の平均化が行われ、雑音の影響が緩和される。その後、平均化された信号は直交座標から極座標に座標変換される。最後に位相変化の情報が変調多値数Mおよび遅延検波シンボル数Dで除算され、周波数誤差が得られる。
【0084】
また、この周波数誤差推定回路1Dは、遅延検波を用いてDシンボル間の位相変化の情報を検出するようにしたので、前述の実施の形態1と同様に多重開ループ型周波数誤差推定回路に拡張することができる。
【0085】
以上説明したように、本実施の形態4によれば、入力される受信信号を、固定フィルタ12に通す第1の処理系統と固定フィルタに通さない第2の処理系統との2系統に分けて、その2つの信号を用いて同時に位相変化の情報を検出した後、2つの位相情報を合成しているので、いかなる伝送路特性の場合にでも高い推定精度を維持することができる。
【0086】
また、この場合には整合フィルタ3の代わりに固定フィルタ12を用いているため、前述の本実施の形態1に比べて推定精度が劣るが、固定フィルタ12のタップ係数の決定には伝送路推定を用いないので、全体構成としてハードウェア規模の増大を抑えることができる。
【0087】
さらに、遅延検波を利用して位相変化を検出することにより、より正確な位相情報を得ることができ推定精度を高めることができる。加えて、この遅延検波形の周波数誤差推定回路1Dを複数個用いることにより、高い推定精度と広い引き込み範囲を同時に実現する多重開ループ型周波数誤差推定回路に拡張することができる。
【0088】
実施の形態5.
さて、前述の実施の形態2では、受信信号に整合フィルタ3をかけることにより位相情報を抽出していたが、本発明はこれに限定されず、以下に説明する実施の形態5のように、タップ係数が固定の固定フィルタをかけることにより位相情報を抽出してもよい。
【0089】
まず構成について説明する。図8は本発明の実施の形態5による周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。図8において、1Eは本実施の形態5の周波数誤差推定回路を示している。この周波数誤差推定回路1Eは、たとえば図8に示したように、逓倍器4、Dシンボル遅延検波器5、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、除算器9、スイッチ11、および、固定フィルタ12を備えている。
【0090】
なお、上記構成において、逓倍器4、Dシンボル遅延検波器5、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、除算器9、および、スイッチ11は、前述した実施の形態2と同様のため、同じ符号を用いて説明を省略する。なお、入力端子1は、固定フィルタ12とスイッチ11の各入力に接続される。
【0091】
本実施の形態5では、入力端子1から逓倍器4に至るまで2種類の処理系統が設けられる。第1の処理系統は、入力端子1、固定フィルタ12、スイッチ11、および、逓倍器4より構成され、第2の処理系統は、入力端子1、スイッチ11、および、逓倍器4より構成される。これら2つの処理系統の違いは、固定フィルタ12を経路に設けるか、設けないかの違いであり、前述の実施の形態4との違いは、スイッチ11で処理系統を切り換える点である。
【0092】
つぎに動作について説明する。図8に示した構成において、まず入力された受信信号は、前述の実施の形態4と同様に固定フィルタ12をかけて逓倍器4に入力される第1の処理系統と、固定フィルタ12をかけずにそのまま逓倍器4に入力される第2の処理系統との2系統に分けられる。そして、2系統の信号のうち推定精度が高くなると予想される方の信号はスイッチ11を用いて選択される。
【0093】
以降は前述の実施の形態2と同様の処理が実施される。すなわち、スイッチ11で選択された信号は逓倍器4において変調多値数Mで逓倍され、変調成分が除去される。その結果、位相情報を有するキャリア成分が抽出される。つづいて、遅延検波器5においてDシンボル遅延検波が施され、Dシンボル間の位相変化の情報が検出される。さらに平均化フィルタ7により情報の平均化が行われ、これにより、雑音の影響が緩和される。
【0094】
その後、座標変換器8により平均化された信号は直交座標から極座標に変換される。最後に除算器9でDシンボル間の位相変化の情報が変調多値数Mおよび遅延検波シンボル数Dで除算され、1シンボル間の位相変化、すなわち周波数誤差が求められる。
【0095】
また、この周波数誤差推定回路1Eは、遅延検波を用いてDシンボル間の位相変化の情報を検出するようにしたので、前述の実施の形態1と同様に多重開ループ型周波数誤差推定回路に拡張することができる。
【0096】
以上説明したように、本実施の形態5によれば、受信信号に固定フィルタ12をかけた信号と固定フィルタ12をかけない受信信号のいずれかをスイッチ11により選択するようにしたので、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の信号が選ばれ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる。
【0097】
また、この場合には整合フィルタ3の代わりに固定フィルタ12を用いているため、前述の本実施の形態2に比べて推定精度が劣るが、固定フィルタ12のタップ係数の決定には伝送路推定を用いないので、全体構成としてハードウェア規模の増大を抑えることができるという効果がある。
【0098】
また、位相変化の情報を検出するのに遅延検波を利用しているため、より正確な位相情報を得ることができ推定精度が向上する。さらに、この遅延検波形の周波な誤差推定回路1Eを複数個用いることにより、高い推定精度と広い引き込み範囲を同時に実現する多重開ループ型周波数誤差推定回路に拡張することができる。
【0099】
実施の形態6.
さて、前述の実施の形態3では、受信信号に整合フィルタ3をかけることにより位相情報を抽出していたが、本発明はこれに限定されず、以下に説明する実施の形態6のように、タップ係数が固定の固定フィルタをかけることにより位相情報を抽出してもよい。言い換えると、前述の実施の形態4および5では、入力された受信信号を2系統に分けていたが、本発明はこれに限定されず、以下に説明する実施の形態6のように、受信信号を固定フィルタ12にかける1系統により周波数誤差を推定してもよい。
【0100】
まず構成について説明する。図9は本発明の実施の形態6による周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。図9において、1Fは本実施の形態6の周波数誤差推定回路を示している。この周波数誤差推定回路1Fは、たとえば図9に示したように、逓倍器4、Dシンボル遅延検波器5、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、除算器9、および、固定フィルタ12を備えている。
【0101】
なお、上記構成において、逓倍器4、Dシンボル遅延検波器5、平均化フィルタ7、直角/極座標変換器8、除算器9、および、固定フィルタ12は、前述した実施の形態5と同様のため、同じ符号を用いて説明を省略する。なお、入力端子1は、固定フィルタ12の入力だけに接続される。
【0102】
つぎに動作について説明する。図9に示した構成において、まず受信信号は固定フィルタ12でフィルタリングされてから逓倍器4に入力される。以降は前述の実施の形態3と同様であり、つづいて逓倍器4において入力信号がM逓倍され、その後、遅延検波器5において逓倍器4の出力に遅延検波が施される。このようにして、Dシンボル間の位相変化の情報が取り出される。つぎに平均化フィルタ7により情報の平均化が行われ、雑音の影響が緩和される。その後、変調多値数Mおよび遅延検波シンボル数Dで平均化された位相情報が除算され、周波数誤差が検出される。
【0103】
また、この周波数誤差推定回路1Fは、遅延検波を用いてDシンボル間の位相変化の情報を検出するようにしたので、実施の形態1と同様に多重開ループ型周波数誤差推定回路に拡張することができる。
【0104】
以上説明したように、本実施の形態6によれば、固定フィルタ12の出力のみを使って周波数誤差を推定するようにしたので、前述の実施の形態3に比べて推定精度は劣化するが、この場合には整合フィルタ3の代わりに固定フィルタ12を用いているため、全体構成としてハードウェア規模の増大を抑えることができる。
【0105】
また、遅延検波を利用して位相変化を検出することにより、より正確な位相情報を得ることができ推定精度を高めることができる。さらに、この遅延検波形の周波数誤差推定回路1Fを複数個用いることにより、高い推定精度と広い引き込み範囲を同時に実現する多重開ループ型周波数誤差推定回路に拡張することができる。
【0106】
以上、この発明を実施の形態1〜6により説明したが、この発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、これらを発明の範囲から排除するものではない。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、受信信号をフィルタリングしてから逓倍すると同時に同じ受信信号をそのまま逓倍し、それぞれ逓倍された信号に基づいて位相変化の情報を検出するようにしたので、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の推定値を選択することができ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0108】
つぎの発明によれば、整合フィルタを通す系統と通さない系統において、整合フィルタを通す系統では、整合フィルタにより受信信号をフィルタリングするようにしたので、符号間干渉の状態により優れた等化能力を得ることができる周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0109】
つぎの発明によれば、固定フィルタを通す系統と通さない系統において、固定フィルタを通す系統では、タップ係数が固定された固定フィルタにより受信信号をフィルタリングするようにしたので、整合フィルタを得る際に必要な伝送路特性の推定の必要がなくなり、整合フィルタを用いた場合に比べるとハードウェア規模の削減を図ることができる周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0110】
つぎの発明によれば、2系統で逓倍された信号の遅延検波により2系統の位相変化の情報を検出し、2系統の位相変化の情報を合成するようにしたので、より正確な位相情報を得ることができ、これにより、推定精度が向上する周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0111】
つぎの発明によれば、受信信号とフィルタリングされた受信信号とのいずれか一方を選択し、その選択された一方の出力信号を逓倍してから位相変化の情報を検出するようにしたので、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の信号が選ばれ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0112】
つぎの発明によれば、逓倍された信号の遅延検波により位相変化の情報を検出するようにしたので、より正確な位相情報を得ることができ、これにより、推定精度が向上する周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0113】
つぎの発明によれば、受信信号をフィルタリングし、そのフィルタリングされた受信信号を逓倍してから遅延検波を施すことにより位相変化の情報を検出するようにしたので、より正確な位相情報を得ることができ、これにより、推定精度が向上する周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0114】
つぎの発明によれば、整合フィルタにより受信信号をフィルタリングするようにしたので、符号間干渉の状態により優れた等化能力を得ることができる周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0115】
つぎの発明によれば、タップ係数が固定された固定フィルタにより受信信号をフィルタリングするようにしたので、整合フィルタを得る際に必要な伝送路特性の推定の必要がなくなり、整合フィルタを用いた場合に比べるとハードウェア規模の削減を図ることができる周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0116】
つぎの発明によれば、受信信号に整合フィルタをかけた信号をもとにした周波数誤差の推定と整合フィルタをかけない受信信号をもとにした推定を同時に行うため、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の推定値を選択することができ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる。また、位相変化の情報を検出するのに遅延検波を利用しているため、より正確な位相情報を得ることができ、推定精度が向上する周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0117】
つぎの発明によれば、加算器により一対の遅延検波器でそれぞれ検出された位相変化の情報を合成するようにしたので、受信信号に対して整合フィルタを通した場合と通さない場合とのいずれか一方に偏らず、より正確な位相情報を得ることができる周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0118】
つぎの発明によれば、受信信号に整合フィルタをかけた信号と整合フィルタをかけない受信信号のいずれか一方をスイッチにより選択するようにしたので、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の信号が選ばれ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができる。また、位相変化の情報を検出するのに遅延検波を利用しているため、より正確な位相情報を得ることができ、推定精度が向上する周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0119】
つぎの発明によれば、逓倍器により受信信号に整合フィルタをかけた信号を逓倍し、遅延検波器によりその逓倍された信号から位相変化の情報を検出するようにしたので、遅延検波を利用して位相変化を検出することができ、これにより、より正確な位相情報を得ることができ、推定精度を高めることができる周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0120】
つぎの発明によれば、第1端子から受信信号にタップ係数が固定された固定フィルタをかけた固定フィルタ出力を入力し、第2端子から受信信号を入力して、一対の逓倍器で第1,第2端子にそれぞれ入力される受信信号を逓倍し、一対の遅延検波器でそれぞれに対応する一対の逓倍器でそれぞれ逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出するようにしたので、整合フィルタを得る際に必要な伝送路特性の推定の必要がなくなり、ハードウェア規模の削減を図ることができ、また、受信信号に固定フィルタをかけた信号をもとにした周波数誤差の推定と固定フィルタをかけない受信信号をもとにした推定を同時に行うため、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の推定値を選択する選択することができ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができ、さらに、遅延検波を利用して位相変化を検出することにより、より正確な位相情報を得ることができ推定精度を高めることができる周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0121】
つぎの発明によれば、加算器により一対の遅延検波器でそれぞれ検出された位相変化の情報を合成するようにしたので、受信信号に対して固定フィルタを通した場合と通さない場合とのいずれか一方に偏らず、より正確な位相情報を得ることができる周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0122】
つぎの発明によれば、第1端子に受信信号にタップ係数が固定された固定フィルタをかけた固定フィルタ出力を入力し、第2端子に受信信号を入力して、スイッチにより第1,第2端子のうちどちらか一方の端子を選択し、逓倍器によりスイッチで選択された出力信号を逓倍して、遅延検波器でその逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出するようにしたので、整合フィルタを得る際に必要な伝送路特性の推定の必要がなくなり、ハードウェア規模の削減を図ることができ、また、受信信号に固定フィルタをかけた信号と固定フィルタをかけない受信信号のいずれかをスイッチにより選択できるため、符号間干渉の状態に応じて推定精度の高い方の信号が選ばれ、これにより、いかなる符号間干渉が生じても推定精度の高い周波数誤差を取得することができ、さらに、位相変化の情報を検出するのに遅延検波を利用しているため、より正確な位相情報を得ることができ推定精度が向上する周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【0123】
つぎの発明によれば、逓倍器で受信信号にタップ係数が固定された固定フィルタをかけた信号を逓倍して、遅延検波器でその逓倍された信号から位相変化の情報を検出するようにしたので、整合フィルタを得る際に必要な伝送路特性の推定の必要がなくなり、ハードウェア規模の削減を図ることができ、また、遅延検波を利用して位相変化を検出することにより、より正確な位相情報を得ることができ推定精度を高めることができる周波数誤差推定回路が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1による多重開ループ型周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。
【図3】 多重開ループ型周波数誤差推定回路における周波数不確定性の除去の方法を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2による周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。
【図5】 周波数誤差が推定できない伝送路インパルス応答の一例を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態3による周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。
【図7】 本発明の実施の形態4による周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。
【図8】 本発明の実施の形態5による周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態6による周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。
【図10】 従来の周波数誤差推定回路の一構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 入力端子、2 出力端子、3 整合フィルタ、4,4A,4B 逓倍器、5,5A,5B Dシンボル遅延検波器、6 加算器、7 平均化フィルタ、8直角/極座標変換器、9 除算器、10 選択器、11 スイッチ、11A,41 第1端子、11B,42 第2端子、12 固定フィルタ。

Claims (14)

  1. 受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、
    受信信号をフィルタリングしてから逓倍する第1逓倍手段と、
    前記受信信号をそのまま逓倍する第2逓倍手段と、
    前記第1,第2逓倍手段でそれぞれ逓倍された信号に基づいて位相変化の情報を検出する位相変化検出手段と、
    を備えたことを特徴とする周波数誤差推定回路。
  2. 前記第1逓倍手段は、受信信号をフィルタリングする整合フィルタを有したことを特徴とする請求項1に記載の周波数誤差推定回路。
  3. 前記第1逓倍手段は、タップ係数が固定され、受信信号をフィルタリングする固定フィルタを有したことを特徴とする請求項1に記載の周波数誤差推定回路。
  4. 前記位相変化検出手段は、前記第1,第2逓倍手段でそれぞれ逓倍された信号の遅延検波により2系統の位相変化の情報を検出し、前記2系統の位相変化の情報を合成することを特徴とする請求項1,2または3に記載の周波数誤差推定回路。
  5. 受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、
    受信信号をフィルタリングするフィルタリング手段と、
    前記受信信号と前記フィルタリング手段でフィルタリングされた受信信号とのいずれか一方を選択して出力する選択手段と、
    前記選択手段で選択された一方の出力信号を逓倍する逓倍手段と、
    前記逓倍手段により逓倍された信号に基づいて位相変化の情報を検出する位相変化検出手段と、
    を備えたことを特徴とする周波数誤差推定回路。
  6. 前記位相変化検出手段は、前記逓倍手段で逓倍された信号の遅延検波により位相変化の情報を検出することを特徴とする請求項5に記載の周波数誤差推定回路。
  7. 前記フィルタリング手段は、受信信号をフィルタリングする整合フィルタを有したことを特徴とする請求項5または6に記載の周波数誤差推定回路。
  8. 前記フィルタリング手段は、タップ係数が固定され、受信信号をフィルタリングする固定フィルタを有したことを特徴とする請求項5または6に記載の周波数誤差推定回路。
  9. 受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、
    受信信号に整合フィルタをかけた整合フィルタ出力を入力する第1端子と、
    前記受信信号を入力する第2端子と、
    前記第1,第2端子にそれぞれ入力される受信信号を逓倍する一対の逓倍器と、
    前記一対の逓倍器でそれぞれ逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出する一対の遅延検波器と、
    を備えたことを特徴とする周波数誤差推定回路。
  10. 前記一対の遅延検波器でそれぞれ検出された位相変化の情報を合成する加算器をさらに有したことを特徴とする請求項に記載の周波数誤差推定回路。
  11. 受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、
    受信信号に整合フィルタをかけた整合フィルタ出力を入力する第1端子と、
    前記受信信号を入力する第2端子と、
    前記第1,第2端子のうちどちらか一方の端子を選択するスイッチと、
    前記スイッチで選択された出力信号を逓倍する逓倍器と、
    前記逓倍器で逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出する遅延検波器と、
    を備えたことを特徴とする周波数誤差推定回路。
  12. 受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、
    受信信号にタップ係数が固定された固定フィルタをかけた固定フィルタ出力を入力する第1端子と、
    前記受信信号を入力する第2端子と、
    前記第1,第2端子にそれぞれ入力される受信信号を逓倍する一対の逓倍器と、
    前記一対の逓倍器でそれぞれ逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出する一対の遅延検波器と、
    を備えたことを特徴とする周波数誤差推定回路。
  13. 前記一対の遅延検波器でそれぞれ検出された位相変化の情報を合成する加算器をさらに有したことを特徴とする請求項12に記載の周波数誤差推定回路。
  14. 受信機の局部発振周波数と受信信号の搬送波周波数との周波数誤差を推定する周波数誤差推定回路において、
    受信信号にタップ係数が固定された固定フィルタをかけた固定フィルタ出力を入力する第1端子と、
    前記受信信号を入力する第2端子と、
    前記第1,第2端子のうちどちらか一方の端子を選択するスイッチと、
    前記スイッチで選択された出力信号を逓倍する逓倍器と、
    前記逓倍器で逓倍された出力信号から位相変化の情報を検出する遅延検波器と、
    を備えたことを特徴とする周波数誤差推定回路。
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