JP3957097B2 - 重金属固定剤の自動薬注装置 - Google Patents

重金属固定剤の自動薬注装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼却場等から発生する飛灰に重金属固定剤を添加するための重金属固定剤の自動薬注装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
焼却場より発生する灰には、焼却残渣である焼却灰と集塵機等により捕集された飛灰がある。
【0003】
これらの飛灰には鉛、カドミウム等の有機重金属類が多量に含有されており、定められた溶出試験において定められた埋め立て基準を満たす適切な処理が義務づけられている。
【0004】
飛灰には排ガス処理のために吹き込まれる消石灰により多量の未反応の消石灰が含まれている。このため溶出試験においてpHが上昇し両性金属である鉛などが溶出する傾向にあり、これらの重金属類を不溶化するために重金属固定剤を添加する方法が広く用いられている。
【0005】
最適なコストで処理するために飛灰中に含まれる未反応消石灰を中和する硫酸バンド、ポリ鉄等の中和剤を添加することがある。
【0006】
消石灰を吹き込まない湿式処理の場合は、発生する飛灰の溶出液のpHが低いため消石灰や水酸化マグネシウム等の中和剤を添加することがある。
【0007】
重金属固定剤及び中和剤の必要添加率は、適宜サンプリングされた飛灰を一定希釈率(液固比100〜1000)で水により希釈し、次いで酸又はアルカリによる滴定で特定pHとするのに必要な試薬量より算出することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来、飛灰を性状測定し薬注量を設定する作業を人手で行っているため、オペレーターによる分析値のばらつきが問題になったり、灰性状の変動を細やかに把握するための人的負担が現場担当者に要求されてきた。
【0009】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、人の実施する作業を自動化することで、常に安定した操作で必要となる薬注率を算出し、薬注することを可能にするとともに飛灰性状の変動に対応したきめ細かな薬注を行える重金属固定剤の自動薬注装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、飛灰及び希釈水を受け入れる攪拌機構付き計測槽と、該計測槽内のpH計測手段と、該pH計測手段の計測pH値が所定値に達するまで該計測槽内に滴定試薬を添加する滴定試薬添加手段と、該計測槽内に供給された飛灰の重量と該滴定試薬の添加量とに基づいて重金属固定剤の薬注量を演算する演算手段と、該演算手段の演算値に基づいて薬注を行う薬注手段とを備えてなるものである。
【0011】
かかる重金属固定剤の自動薬注装置によれば飛灰の性状変化に迅速に追従して最適薬注率での薬注が行われる。
【0012】
この重金属固定剤の自動薬注装置においては、計測槽へ供給される飛灰の重量を計測する重量計測手段が設けられており、この重量計測手段の計測値が前記演算手段に入力されるのが好ましい。
【0013】
本発明では、サンプリングした飛灰を直接に計測槽に供給しても良い。この場合、該計測槽に一定量の水を飛灰とは別に供給する。なお、飛灰は一定容量方式、一定重量方式のいずれの方式によって計測槽へ供給されても良い。
【0014】
また、本発明では、計測槽の前段に、飛灰と希釈水とを混合し該計測槽に供給する供給手段を設けても良い。
【0015】
この供給手段は、飛灰を定量的に採取する1種類又は2種類以上のサンプラを備えており、該サンプラで採取された飛灰と前記希釈水とを混合し、前記計測槽に供給するものであることが好ましい。
【0016】
また、この供給手段は、ホッパーから飛灰を抜き出す一次サンプラと、該一次サンプラから飛灰を定量的に採取する二次サンプラとを備えており、該二次サンプラで採取された飛灰と前記希釈水とを混合し、前記計測槽に供給するものであることが好ましい。
【0017】
これらのサンプラとしては、スクリュフィーダ式、トレイ式、コンベア式、重力落下式、エア吸引式、圧送式など各種のものが挙げられるが、スクリュフィーダ式又はトレイ式のものが好適である。
【0018】
前記演算手段においては、飛灰のサンプリング量(容量、重量)をもとに希釈液の正確な希釈率を算出する機能を持たせることにより、より精度良く薬注を実施することが可能である。
【0019】
また、前記演算手段は、前記pH計測手段より入力した計測値(pH)をもとに前記滴定試薬添加手段の試薬注入量を予め定められた関係式の基づき算出して制御する機能を有することが好ましい。この機能を有することにより、注入した薬品の総量をより精度よく計測することが可能になる。
【0020】
本発明では、滴定試薬添加手段を、前記pH計測手段の計測pH値に基づいて滴定試薬の添加速度を調節可能なものとすることにより、注入した滴定試薬量を精度よく計測することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は実施の形態に係る重金属固定剤の自動薬注装置の構成図である。この重金属固定剤の自動薬注装置は、飛灰を投入して希釈するための計測槽2と、この計測槽2に投入された飛灰の重量を計測する重量計測部3と、計測槽2に必要量の希釈水を導入する電磁弁V,V及び水槽1により構成された希釈機構と、計測槽2に付属し希釈水を攪拌することでサンプル(飛灰)中の可溶性成分を溶解させる攪拌機4と、計測槽2内の希釈水のpHを計測するpH計5と、計測槽2に滴定試薬を注入する滴定試薬タンク6及びポンプPよりなる滴定手段と、滴定試薬の注入量と前記pH計5のpH値を入力し、pH計5からのpH値が予め定められた値に到達したときに該滴定手段が注入した試薬の総量を求めることで、予め定められた関係式に基づいて薬注量を算出する演算処理部7と、演算処理部7からの出力に従って薬注を実施する薬剤タンク8及び薬注ポンプPよりなる薬注部により構成される。
【0022】
演算処理部7は作業者によって制御に必要となる各種設定(薬注量算出のための演算式や滴定動作のための関係式等)を受けるとともに、制御の開始指示を受ける。また逆に操作者に対して現在の装置の運転状態を提示する(これにより操作者は灰の投入タイミングを知ることが可能となる)。同時に演算処理部7は装置内の各計測部品(pH計5、重量計測部3等)からの出力信号を受け、各制御部品(電磁弁V,V,V、ポンプP,P、攪拌機4等)に対して必要となる信号(薬注ポンプ制御信号、滴定ポンプ制御信号、電磁弁等の制御タイミング等)を出力し制御する。なお、薬注ポンプPとしては、演算処理部7からの信号により吐出量を調整可能なポンプ(例えばインバータポンプ)が用いられる。
【0023】
具体的な動作について次に説明する。
【0024】
計測作業者は例えば、演算処理部7が出力する「サンプル投入許可」信号を確認した後、サンプリングした飛灰を計測槽2に投入し、演算処理部7に対して例えばスタートボタンの押下等により計測開始を指示する。
【0025】
演算処理部7は、あらかじめ投入前の計測槽2及びこれに付属する電磁弁V等も含めた計測部全体の重量を重量計測部3により精秤しており、前記作業者によって飛灰が投入されることによる重量計測部3の出力変化を検知し、サンプル量を精密に求める。また演算処理部は作業者によって起こされた計測開始の指示により投入が終了した事を確認する。
【0026】
つぎに、演算処理部7は電磁弁Vを開放し、水槽1の希釈水(水道水等)を計測槽2に投入する。この場合は投入される希釈水の量は、水槽1の容量により決定される。なお、水量は飛灰重量の100〜2000倍が望ましい。希釈水量を制御する方法としてはこの他に水槽1と計測槽2との間に流量計を設け、流量計から入力される希釈水投入量を入力しながら制御する方法、または計測槽2にレベル計を設置し、これにより希釈水投入量を制御する方法でもよい。
【0027】
飛灰と希釈水が計測槽2に投入された後、演算処理部7は攪拌機4を起動し、計測槽2内の飛灰と希釈水を攪拌し、飛灰中の可溶性成分を溶解させる。そして飛灰が溶解するのに十分な時間(例えば投入灰5gに対し希釈水5Lを加えたときの攪拌時間は約10分)攪拌した後、滴定ポンプPを起動し滴定試薬(硫酸等)を計測槽に滴下する。pH計5の値を演算処理部7は連続して計測し、pH値が設定値(実施例においてはpH8.3)となるのに必要とした滴定試薬量Xを滴定速度と滴定時間から算出する。
【0028】
この場合、滴定途上においてpH計5から入力したpH値をもとに前記滴定部の試薬注入速度を、予め定められた関係式に基づいて算出して制御する機能を前記演算部に持たせることで、注入した滴定試薬の総量を精度よく計測することが可能となる。
【0029】
また、滴定試薬量の計測はこのように注入ポンプの動作時間から算出してもよいが、パルス流量計を滴定試薬注入ラインに設けることで、注入量を直接計測することも可能である。また、滴定試薬を注入したことで増した計測槽内の水位を超音波式液位計等の連続的な水位計測手段で計測しても良い。
【0030】
このようにして算出された滴定試薬量Xを例えば下記式に代入し、薬注ポンプPからの飛灰処理系への重金属固定化剤の必要薬注量を算出し、薬注ポンプPを制御する。
(必要薬注量)=a・X+b (a,bは定数)
【0031】
図2は別の実施の形態に係る重金属固定剤の自動薬注装置の系統図である。一般に、飛灰は、密度が小さく飛散しやすいため計測槽の汚染が生じやすい。この計測槽は汚染されないのが重要であるため、この実施の形態では希釈槽と計測槽を別個にしている。
【0032】
オペレータからの運転開始指令により、ホッパー10から飛灰が一次サンプラ11で一定容量連続的に抜き出され、この一次サンプラから飛灰が二次サンプラ12で一定重量ずつ抜き出される。この抜き出し量は、オペレータにより演算処理部7に予め与えられている。この飛灰は希釈槽13に投入される。
【0033】
この希釈槽13へは、水槽1及び電磁弁V,Vよりなる希釈機構から希釈水が予め定められた希釈率(例えば液固比1000)となるように供給され、攪拌機14により飛灰中の溶解性成分が溶解するのに十分な時間攪拌される。
【0034】
その後、演算処理部7からの信号により電磁弁 が開き、混合液が計測槽2へ投入される。演算処理部7からの信号により、攪拌機4が起動され、滴定試薬(例えば1N硫酸)がタンク6からポンプPを経て滴下される。演算処理部7はpH計5の検出pHが所定値(例えば8.3)になるのに必要な滴定試薬量Xを算出し、これを次式に代入して薬注ポンプPからの飛灰への薬注率を算出し、該ポンプPを制御する。
必要薬注率(wt%−灰)=c・X/V+d
ただし、c,d:定数
V:希釈槽13への供給希釈水量
【0035】
この図2の装置においては、ホッパー10内で湿気や圧迫により圧密化した飛灰を少量かつ定量的にサンプリングするために、一次サンプラ11としてスクリューフィーダー式のサンプラ、二次サンプラ12としてトレイ式のサンプラを用いるのが好ましい。
【0036】
なお、図1の実施の形態の場合と同じく、重量計測部3から入力した計測値(重量)をもとに希釈液の正確な希釈率を算出する機能を演算処理部7に持たせることにより、より精度よく薬注を実施することが可能になる。
【0037】
また、演算処理部において、pH計5より入力したpH計測値をもとに滴定試薬の注入速度を予め定められた関係式に基づいて算出して制御する機能を持たせることで、注入した試薬の総量を精度よく計測することが可能となる。
【0038】
図3はさらに別の実施の形態に係る重金属固定剤の自動薬注装置の構成図である。この重金属固定剤の自動薬注装置は、飛灰ホッパー10から混練機30へ向う飛灰の一部をサンプリングするサンプラ12と、このサンプラ12からの飛灰が投入される計測槽2と、この計測槽2へ希釈水(例えば水道水)を供給するためのポンプPと、計測槽2に付属し希釈水を攪拌することでサンプル(飛灰)中の可溶性成分を溶解させる攪拌機4と、計測槽2内の希釈水のpHを計測するpH計5と、計測槽2に滴定試薬を注入する滴定試薬タンク6及びポンプPよりなる滴定手段と、滴定試薬の注入量と前記pH計5のpH値を入力し、pH計5からのpH値が予め定められた値に到達したときに該滴定手段が注入した試薬の総量を求めることで、予め定められた関係式に基づいて薬注量を算出する演算処理部7と、演算処理部7からの出力に従って重金属固定化剤の薬注を実施する薬剤タンク8及び薬注ポンプPよりなる薬注部により構成される。
【0039】
図1、2の場合と同様に、演算処理部7は作業者によって制御に必要となる各種設定(薬注量算出のための演算式や滴定動作のための関係式等)を受けるとともに、制御の開始指示を受ける。また逆に操作者に対して現在の装置の運転状態を提示する(これにより操作者は灰の投入タイミングを知ることが可能となる)。同時に演算処理部7はpH計5からの出力信号を受け、各制御部品(電磁弁V、ポンプP,P,P、攪拌機4等)に対して必要となる信号を出力し制御する。
【0040】
図3の装置の具体的な動作について次に説明する。
【0041】
計測作業者は例えば、演算処理部7が出力する「サンプル投入許可」信号を確認した後、演算処理部7に対して例えばスタートボタンの押下等により計測開始を指示する。
【0042】
これにより、まずサンプラ12から一定量の飛灰が計測槽2へ投入される。
【0043】
つぎに、演算処理部7はポンプPを作動させ、水槽1の希釈水(水道水等)を計測槽2に投入する。この場合は投入される希釈水の量は、水槽1の容量により決定される。なお、水量は飛灰重量の100〜2000倍が望ましい。
【0044】
以下の手順は図1の場合と同様である。即ち、飛灰と希釈水が計測槽2に投入された後、演算処理部7は攪拌機4を起動し、計測槽2内の飛灰と希釈水を攪拌し、飛灰中の可溶性成分を溶解させる。そして飛灰が溶解するのに十分な時間攪拌した後、滴定ポンプPを起動し滴定試薬(硫酸等)を計測槽に滴下する。pH計5の値を演算処理部7は連続して計測し、pH値が設定値(実施例においてはpH8.3)となるのに必要とした滴定試薬量Xを滴定速度と滴定時間から算出する。
【0045】
この場合、滴定途上においてpH計5から入力したpH値をもとに前記滴定部の試薬注入速度を、予め定められた関係式に基づいて算出して制御する機能を前記演算部に持たせることで、注入した滴定試薬の総量を精度よく計測することが可能となる。
【0046】
このようにして算出された滴定試薬量Xを例えば下記式に代入し、薬注ポンプPからの飛灰処理系への重金属固定化剤の必要薬注量を算出し、薬注ポンプPを制御する。
必要薬注率(wt%−灰)=e・X/V+f
ただし、e,f:定数
V:計測槽2への供給水量
【0047】
【実施例】
実施例1
飛灰として、都市ゴミ焼却設備から発生した飛灰で、ストーカー炉乾式飛灰を用いた。この無処理飛灰の13号溶出試験の結果は次の通りである。
pH=12.5,Pb=50mg/L,Cd=0.05mg/L未満
【0048】
図1の装置により自動薬注を行った。試験条件は次の通りである。
採取した飛灰の量:約10g
希釈水量:10L
滴定試薬:1N硫酸
設定pH:8.3
滴定試薬消費量:40.5ml
重金属固定化剤:アッシュナイトR(登録商標。栗田工業株式会社製。リン酸系)
【0049】
この試験の結果、重金属固定化剤の薬注率は20重量%対飛灰となり、処理飛灰の13号溶出試験の結果は次の通りきわめて低いものとなった。
pH=11.5,
Pb=0.05mg/L未満,
Cd=0.05mg/L未満
【0050】
実施例2
図2の装置において、二次サンプラ12での1回のサンプリング飛灰量を5gとすると共に、希釈槽13への飛灰と希釈水との投入時の固液比を1000とし、希釈槽13での攪拌時間を10分とした。また、計測槽での滴定目標pHを8.3とした。その他は実施例1と同様にして飛灰への薬注を行った。
【0051】
本実施例における自動薬注制御装置の測定値及び出力値を表1に、本実施例における重金属固定化剤により処理を行った飛灰の溶出試験結果を表2に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0003957097
【0053】
【表2】
Figure 0003957097
【0054】
実施例3
図3の装置において、サンプラ12での1回のサンプリング飛灰量を4gとすると共に、計測槽2への飛灰と希釈水との投入時の固液比を1000とし、計測槽2での攪拌と滴定の時間を6分とした。また、計測槽での滴定目標pHを8.3とし、滴定試薬は0.1N硫酸とした。その他は実施例1と同様にして飛灰への薬注を行った。
【0055】
本実施例における自動薬注制御装置の測定値及び出力値を表3に示す。本実施例における重金属固定化剤により処理を行った飛灰の溶出試験結果は前記表2と同一であった。本実施例では6分ときわめて短い時間で計測が可能であった。また、オペレータからの運転開始指令から薬注制御までの時間も短くなった。
【0056】
【表3】
Figure 0003957097
【0057】
比較例1
実施例1の飛灰中の未反応消石灰分を測定し、アッシュナイトRの必要薬注率を算出し、上記装置の薬注ポンプ(P)を手動調整にて運転し、処理灰をサンプリングした。処理灰を溶出試験に供し溶出液の分析を行った。結果を表3に示す。手分析により飛灰中の未反応消石灰分を定量し得られた薬注率は、実施例1の結果とほぼ一致した。また、得られた薬注率により処理を施した飛灰の溶出試験結果も実施例1の結果とほぼ一致した。
【0058】
【表4】
Figure 0003957097
【0059】
【発明の効果】
以上の通り本発明の自動薬注装置によれば、オペレーターは装置を起動させるだけで常に適切な重金属固定剤の薬注が可能になり、作業上の負荷を軽減することができる。また、タイマー等により定期的に起動させることにより飛灰の性状変動に対応したきめ細かな薬注率の調整が可能となり、ひいては薬剤処理コストを軽減することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係る重金属固定剤の自動薬注装置の系統図である。
【図2】 別の実施の形態に係る重金属固定剤の自動薬注装置の系統図である。
【図3】 さらに別の実施の形態に係る重金属固定剤の自動薬注装置の系統図である。
【符号の説明】
1 水槽
2 計測槽
3 重量計測部
4,14 攪拌機
5 pH計
6 滴定試薬タンク
7 演算処理部
10 ホッパー
11 一次サンプラ
12 二次サンプラ
13 希釈槽
30 混練機

Claims (6)

  1. 飛灰及び希釈水を受け入れる攪拌機構付き計測槽と、
    該計測槽内のpH計測手段と、
    該pH計測手段の計測pH値が所定値に達するまで該計測槽内に滴定試薬を添加する滴定試薬添加手段と、
    該計測槽内に供給された飛灰の重量と該滴定試薬の添加量とに基づいて重金属固定剤の薬注量を演算する演算手段と、
    該演算手段の演算値に基づいて薬注を行う薬注手段と
    を備えてなる重金属固定剤の自動薬注装置。
  2. 請求項1において、前記計測槽へ供給される飛灰の重量を計測する重量計測手段が設けられており、この重量計測手段の計測値が前記演算手段に入力されることを特徴とする重金属固定剤の自動薬注装置。
  3. 請求項1又は2において、前記計測槽の前段に、飛灰と希釈水とを混合し該計測槽に供給する供給手段を設けたことを特徴とする重金属固定剤の自動薬注装置。
  4. 請求項3において、前記供給手段は、飛灰を定量的に採取する1種類又は複数種類のサンプラを備えており、該サンプラで採取された飛灰と前記希釈水とを混合し、前記計測槽に供給することを特徴とする重金属固定剤の自動薬注装置。
  5. 請求項3において、前記供給手段は、ホッパーから飛灰を抜き出す一次サンプラと、該一次サンプラから飛灰を定量的に採取する二次サンプラとを備えており、該二次サンプラで採取された飛灰と前記希釈水とを混合し、前記計測槽に供給することを特徴とする重金属固定剤の自動薬注装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記滴定試薬添加手段は、前記pH計測手段の計測pH値に基づいて、滴定試薬の添加速度を調節可能であることを特徴とする重金属固定剤の自動薬注装置。
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