JP3957029B2 - 消臭剤 - Google Patents
消臭剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3957029B2 JP3957029B2 JP25005199A JP25005199A JP3957029B2 JP 3957029 B2 JP3957029 B2 JP 3957029B2 JP 25005199 A JP25005199 A JP 25005199A JP 25005199 A JP25005199 A JP 25005199A JP 3957029 B2 JP3957029 B2 JP 3957029B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- monomer
- parts
- copolymer
- neutralization
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な消臭剤に関し、更に詳しくは、汗臭、腋臭、口臭、足臭等の不快な体臭や、靴下、靴、下駄箱、エアコン、トイレ、下水、ペット、タバコ、生ゴミ、汚物等の家庭内、車内の悪臭や、家畜、汚水処理場、食品加工工場、パルプ工場、飼料工場、清掃工場等から排出される悪臭等を効果的に消失させる消臭剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
体臭、家庭内・車内の悪臭、工場等から排出される悪臭等を消失させるには、その悪臭の成分に応じて、消失法を適宜選択することが効果的である。
ところで、悪臭の成分としては、種々のものが知られており、例えば、酪酸、イソ吉草酸等の低級脂肪酸類、アンモニア、メチルアミン等のアンモニア・アミン類、硫化水素、メチルメルカプタン等の含硫黄化合物類等が挙げられる。汗臭、腋臭、足臭、靴下、靴、下駄箱等の主要な悪臭成分は、低級脂肪酸類であり、同様にペット臭の主要悪臭成分も低級脂肪酸類である。また、タバコ、トイレ、下水、生ゴミ、汚物、ゴミ等の悪臭成分は、アンモニア・アミン類、低級脂肪酸、含硫黄化合物類等である。
【0003】
これらの悪臭の消失法としては、樟脳等による匂いの中和作用や香料のマスキングに代表される感覚的消臭法、酸、塩基の中和反応、酸化反応、還元反応、重合反応、縮合反応、キレート反応、加水分解等による化学的消臭法、シリカゲル、活性炭、ゼオライト、サイクロデキストリン等の多孔質体や高沸点溶剤、界面活性剤等による吸着反応を用いた物理的消臭法、微生物や酵素等による生物酸化や殺菌剤等による生化学的消臭法、植物抽出物質等による消臭方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、感覚的消臭法は、香料により悪臭の質を変化させるものであり、悪臭自身は依然として存在するため、消臭効果に限界がある。また、香料と悪臭が混在しさらに悪臭を助長することもある。物理吸着消臭法は、直接的に消臭するものでないため充分効果が得られ難い。殺菌剤等による生化学的消臭法は、悪臭の原因菌は死滅できるが、悪臭を直接消臭することはできない。
【0005】
化学的消臭法は、直接悪臭成分に作用し無臭にするため非常に効果的な方法である。たとえば、イソ吉草酸等の低級脂肪酸は水酸化ナトリウム等との中和反応により消臭可能であり、一方、アンモニア・アミン等は、塩酸等の酸により消臭可能である。
しかしながら、悪臭成分は対象によって様々であり、またその成分も複雑である。例えば、タバコ、トイレ、下水、生ゴミ、汚物、ゴミ等の悪臭はアンモニア・アミン類、低級脂肪酸、含硫黄化合物類等から構成されている。低級脂肪酸とアンモニア・アミン類どちらも消臭しようとしても塩基と酸は同時に配合することはできず、現在のところ酸性悪臭成分と塩基性悪臭成分を同時に消臭できる消臭剤はあまり知られていない。また、知られているものであっても効果が不十分であったり、効果の持続性にも問題があった。
【0006】
従って、本発明の目的は、低級脂肪酸等の酸性悪臭とアンモニア・アミン類等の塩基性悪臭とを同時に消臭でき、更に、硫化水素、メルカプタン類等の含硫黄化合物に対しても消臭効果を有する消臭剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、下記〔化3〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a)と下記〔化4〕(前記〔化2〕と同じ)の一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸モノマー(b)との共重合体(A)及び/又は該共重合体(A)をアルカリ性物質で中和して得られる共重合体(B)を0.01〜100重量%含有し、前記モノマー(a)と前記モノマー(b)との使用量の比が、重量比で、モノマー(a)/モノマー(b)=1/1〜9/1であり、水及びエタノールに可溶である消臭剤を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の消臭剤をその好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明に使用される前記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a)〔以下、モノマー(a)という〕は、公知の方法で得られるもので、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、及びこれらのモノマーのポリエチレングリコール末端がメトキシ化等のアルコキシ化されているモノマー等が挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
【0011】
モノマー(a)におけるポリアルキレングリコールの重合度nは、2〜30が好ましく、4〜10が特に好ましい。
【0012】
このようなモノマー(a)を使用することで、(メタ)アクリル酸の塩を共重合体の構成単位に有する場合でも、水、エタノール等の溶剤に可溶にすることができる。
【0013】
本発明に使用される前記一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸モノマー(b)〔以下、モノマー(b)という〕の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、並びにそれらの一価金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩等が挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
【0014】
本発明においては、モノマー(a)及びモノマー(b)以外に、さらにこれらと共重合可能なモノマー(c)、例えば、C1 〜C20の脂肪族アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸、フマル酸、酢酸ビニル、酢酸プロペニル、スチレン、p−メチルスチレン、スチレンスルホン酸、塩化ビニル、及びC1 〜C20の脂肪族アルコール又はC2 〜C4 のグリコール若しくはこれらのグリコールの付加モル数2〜200のポリアルキレングリコールとマレイン酸、フマル酸とのモノエステル又はジエステル等を共重合してもよい。
【0015】
モノマー(a)とモノマー(b)との使用量の比(重量比)は、水、エタノール等の溶剤への溶解性及び消臭効果の観点から、モノマー(a)/モノマー(b)は、1/1〜9/1である。
【0016】
モノマー(a)、モノマー(b)及び必要に応じてモノマー(c)を用いて重合することにより、本発明の消臭剤の有効成分である共重合体(A)が得られる。
共重合体(A)の重合方法は、溶液重合、塊重合、乳化重合、懸濁重合等で行うことができる。溶液重合に用いる溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ヘキサン、酢酸エチル、アセトン、MEK等が挙げられる。モノマーの溶解性及び共重合体(A)の溶解性等の点で、水、メタノール、エタノール、イソプロパノールが好ましい。
【0017】
共重合体(A)の重合の際には重合開始剤が用いられ、例えば、水系では、アンモニア若しくはアルカリ金属の過硫酸塩又は過酸化水素等の水溶性重合開始剤が用いられ、溶剤系では、パーオキシド類(ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等)、ハイドロパーオキシド類(クメンハイドロパーオキシド等)、脂肪族アゾ化合物類(アゾビスイソブチルニトリル)等の重合開始剤が用いられる。
また、共重合体(A)の重合の際には重合促進剤を併用することもでき、例えば、水系では、亜硫酸水素ナトリウム等が用いられ、溶剤系では、アミン化合物等が用いられる。
水−アルコール混合溶媒を用いて溶液重合する場合は、前記の種々の重合開始剤又は重合開始剤と重合促進剤との組み合わせから適宜選択される。
重合温度は、溶媒、重合開始剤により適宜定められる。
【0018】
共重合体(A)の重量平均分子量は、500〜100万、更に2000〜50万、特に1万〜20万が好ましい。
【0019】
本発明の消臭剤においては、共重合体(A)とともに、又は共重合体(A)に変えて、該共重合体(A)をアルカリ性物質で中和して得られる共重合体(B)が用いられる。
【0020】
共重合体(B)を得る際に用いられるアルカリ性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、アンモニア、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の水溶液や、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン等の有機アミン等が挙げられる。
【0021】
本発明の消臭剤における共重合体(A)及び/又は共重合体(B)の含有量は、消臭剤中、0.01〜100重量%、好ましくは0.1〜50重量%である。
【0022】
本発明の消臭剤には、更に従来公知の消臭成分を配合することができる。例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、プロピレングリコール複合物、アライントインクロクヒドロキシアルミニウム、フェニールスルホン酸アルミニウム、塩化亜鉛、p−フェノールスルホン酸亜鉛、クエン酸、ホウ酸、タンニン酸、塩化第二鉄等の制汗防止薬剤、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、塩化ベンザルコニウム、ハロカルパン、亜鉛華等の殺菌剤、また、香料、油剤、界面活性剤、防腐剤、糖類、消炎剤、増粘剤、色素、保湿剤等を適量配合することができる。
【0023】
本発明の消臭剤は、特に低級脂肪酸等の酸性悪臭に対する消臭機能を発現するためには、中和度が0.1〜1.1、更に0.5〜1.0が好ましく、また、特にアンモニア・アミン類等の塩基性悪臭に対する消臭機能を発現するためには、中和度が0〜0.9、更に0〜0.5が好ましい。また、悪臭成分が混在している場合には、通常0.1〜0.9の範囲で中和度を調製する。
ここで、中和度とは、本発明の消臭剤において、共重合体(A)に対するアルカリ性物質の中和当量に基づく、用いたアルカリ性物質の当量の比〔当量/当量中和〕をいう。尚、本発明の消臭剤において、共重合体(A)をアルカリ性物質で中和させない場合、即ち、共重合体(B)を含有せず、共重合体(A)のみを含有する場合は、中和度0とする。
【0024】
本発明の消臭剤は、その使用形態に特に限定されず、スプレー、エアゾール、ローション、ロールオン、クリーム、パウダー、スティック等として用いられ、特に、エアゾールスプレーとして好適に用いられる。
また、本発明の消臭剤は、種々の用途に用いられものであるが、特に、靴、靴下用消臭剤として好適に用いられる。
【0025】
ここで、本発明の消臭剤による悪臭の消臭メカニズムについて述べる。
モノマー(b)が塩の場合の塩部位は、低級脂肪酸等の酸性悪臭に対する消臭機能を発現する。モノマー(b)がフリーの酸の場合の酸部位は、アンモニア、アミン類等の塩基性悪臭に対する消臭機能を発現する。これらの消臭機能の発現は、モノマー(b)と悪臭成分との中和反応(強酸と強塩基との中和反応)による。
このため、中和度をコントロールすることにより、低級脂肪酸等の酸性悪臭も、アンミニア、アミン類等の塩基性悪臭も同時に消臭することができる。
ところが、モノマー(b)の塩部位は、硫化水素、メルカプタン類等の相対的に弱い酸である硫黄含有悪臭と中和反応が進行しない。しかし、本発明の消臭剤は、硫化水素、メルカプタン類等の硫黄含有悪臭に対して優れた消臭効果を示す。これは、モノマー(a)のエステル部位のポリアルキレングリコールが、含硫黄化合物の消臭には重要な働きをしているものと推察される。例えば、ポリアルキレングリコールの1つであるポリエチレングリコール(PEG)は、そのエーテル結合部位による水素結合を作ることも、大きな疎水場を提供することもできる。詳細は不明であるが、これらの作用が消臭効果に効いているものと推察される。
【0026】
【実施例】
以下の実施例において特に断りのない限り、「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を意味する。
【0027】
〔実施例1〕
撹拌装置、冷却管、温度計、窒素ガス導入管をセットした4口フラスコに、イソプロピルアルコール(以下、IPAと略す)300部を仕込み、撹拌下、窒素を導入しながら還流状態になるまで加熱した。次いで、このフラスコ内に、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステルモノマー(エチレンオキサイド平均付加モル数:23、新中村化学製、商品名「NKエステルM−230G」)282部、メタクリル酸51部、IPA190部及びベンゾイルパーオキシド5.0部からなるモノマー開始剤溶液を滴下ロートで2時間に渡り滴下した。滴下終了後、ベンゾイルパーオキシド1.67部及びIPA 10部からなる溶液を30分おきに2回に分けて添加した。添加終了後、還流条件下60分間熟成を行い、未中和品(中和度0)を得た。これに、更に水酸化ナトリウム水溶液を添加し、中和度0.5の調製品を得た。共重合体の平均分子量(GPCで下記条件により測定、以下の実施例及び比較例においても同じ)は、5.5万であった。
【0028】
【0029】
〔実施例2〕
実施例1で得た未中和品(中和度0)を実施例2とした。
【0030】
〔実施例3〕
実施例1で得た未中和品(中和度0)に、水酸化ナトリウム水溶液を添加し中和度1の調製品を得た。
【0031】
〔実施例4〕
モノマー開始剤溶液として、ポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステルモノマー(エチレンオキサイド平均付加モル数:7〜9、日本油脂製、商品名「プレンマー PE−350」)265.1部、アクリル酸67.9部、IPA190部及びベンゾイルパーオキシド5.0部を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、未中和品(中和度0)を得た。これに、更に水酸化カルシウム水溶液及び水酸化ナトリウム水溶液を添加し、中和度0.6の調製品(Ca/Na比=10/90)を得た。共重合体の平均分子量は、3.5万であった。
【0032】
〔実施例5〕
モノマー開始剤溶液として、フェノキシポリエチレングリコールモノアクリル酸エステルモノマー(エチレンオキサイド平均付加モル数:6、新中村化学製、商品名「NKエステル AMP−60G」)273.6部、メタクリル酸59.4部、IPA190部及びベンゾイルパーオキシド5.0部を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、未中和品(中和度0)を得た。これに、更にアンモニア水溶液を添加し、中和度0.5の調整品を得た。共重合体の平均分子量は、7.0万であった。
【0033】
〔実施例6〕
モノマー開始剤溶液として、ポリプロピレングリコールモノメタクリル酸エステルモノマー(プロピレンオキサイド平均付加モル数:5〜6、日本油脂製、商品名「プレンマー PP 1000」)219.7部、メタクリル酸113.3部、IPA190部及びベンゾイルパーオキシド5.0部を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、未中和品(中和度0)を得た。これに、更にトリエタノールアミンを添加し、中和度1.05調整品を得た。共重合体の平均分子量は、1.5万であった。
【0034】
〔実施例7〕
モノマー開始剤溶液として、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールモノメタクリル酸エステルモノマー(ポリエチレンオキサイド平均付加モル数:7、プロピレンオキサイド平均付加モル数:3、日本油脂製、商品名「プレンマー 70PEP−370B」)228.6部、アクリル酸104.4部、IPA190部及びベンゾイルパーオキシド5.0部を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、未中和品(中和度0)を得た。これに、更にジエチレントリアミンを添加し、中和度0.5の調整品を得た。共重合体の平均分子量は、4.0万であった。
【0035】
〔実施例8〕
実施例1と同様のフラスコに、メチルアルコール300部を仕込み、撹拌下、窒素を導入しながら還流状態になるまで加熱した。次いで、このフラスコ内に、メトキシポリエチレングリコールメタクリル酸エステルモノマー(ポリエチレンオキサイド平均付加モル数:9、新中村化学製、商品名「NKエステル M−90G」)194部、メタクリル酸139部、メチルアルコール190部及びアゾビスイソブチロニトリル5.0部からなるモノマー開始剤溶液を滴下ロートで2時間に渡り滴下した。滴下終了後、アゾビスイソブチロニトリル1.67部及びメチルアルコール10部からなる溶液を30分おきに2回に分けて添加した。添加終了後、還流条件下60分間熟成を行い、未中和品(中和度0)を得た。これに、更に水酸化ナトリウム水溶液及びジエタノールアミンを添加し、中和度0.7の調製品(Na/ジエタノールアミン比=50/50)を得た。共重合体の平均分子量は、5.0万であった。
【0036】
〔実施例9〕
実施例1と同様のフラスコに、水237部を仕込み、撹拌下、窒素を導入しながら90℃まで加熱した。次いで、このフラスコ内に、メトキシポリエチレングリコールアクリル酸エステルモノマー(ポリエチレンオキサイド平均付加モル数:9、新中村化学製、商品名「NKエステル AM−90G」)243.9部、アクリル酸89.1部及び水127部からなるモノマー溶液と5%過硫酸アンモニウム水溶液100部とをそれぞれ滴下ロートで2時間に渡り滴下した。滴下終了後、5%過硫酸アンモニウム水溶液33部を20分に渡り添加した。添加終了後、100分間熟成を行い、未中和品(中和度0)を得た。これに、更に、エタノールアミンを添加し、中和度0.4の調製品を得た。共重合体の平均分子量は、13.0万であった。
【0037】
〔実施例10〕
実施例1と同様のフラスコに、水70部及びIPA70部を仕込み、撹拌下、窒素を導入しながら90℃まで加熱した。次いで、このフラスコ内に、メトキシポリエチレングリコールメタクリル酸エステルモノマー(ポリエチレンオキサイド平均付加モル数:4、新中村化学製、商品名「NKエステル M−40G」)191部、メタクリル酸136.8部、水100部及びIPA100部からなるモノマー溶液と、アクリルアミド5.3部、水50部及びIPA50部からなるモノマー溶液と、10%過硫酸アンモニウム水溶液50部とをそれぞれ滴下ロートで2時間に渡り滴下した。滴下終了後、10%過硫酸アンモニウム水溶液16.7部を20分に渡り添加した。添加終了後、100分間熟成を行い、未中和品(中和度0)を得た。これに、更に、水酸化カリウム水溶液を添加し、中和度0.5の調製品を得た。共重合体の平均分子量は、8.2万であった。
【0038】
実施例1〜10の消臭剤について、下記の方法により消臭効果を評価した。
【0039】
消臭評価方法
各濃度に希釈した悪臭成分(表1に記載)をディスポシャーレに敷いたろ紙に100μl浸透させる。そこへ、各実施例の消臭剤の1%水溶液に調製したサンプル1mlを入れる。その約3時間後に、パネラー5人により下記の基準で官能評価を行い、その平均値を四捨五入した。評価結果を表2に示す。
(官能評価基準)
5;非常に強く臭う。
4;強く臭う。
3;はっきりと臭う。
2;臭うが弱い。
1;かすかに臭う。
0;臭わない。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
〔使用例〕
実施例1の消臭剤1.0重量%及び殺菌剤(イソプロピルメチルフェノール)0.1重量%からなるエタノール溶液とLPG(3.5kg/cm2 )とを50:50(重量比)の割合でエアゾール容器に冷却充填し靴・靴下用消臭スプレーを調製した。
前記靴・靴下用消臭スプレーを用いて10人の足臭パネラーの靴(No.1〜10)に対して5秒間噴霧し、噴霧前と噴霧後1時間の靴の臭いを専門のパネラー5人により下記の基準で官能評価を行い、その平均値を四捨五入した。評価結果を表3に示す。
(官能評価基準)
5;非常に強く臭う。
4;強く臭う。
3;はっきりと臭う。
2;臭うが弱い。
1;かすかに臭う。
0;臭わない。
【0043】
【表3】
【0044】
評価の結果、表3から明らかなように、靴・靴下用消臭スプレー使用前後において明らかな差異が観られ、本発明の消臭剤が優れた消臭効果を有することが確認された。
【0045】
【発明の効果】
本発明の消臭剤は、従来の消臭剤には見られない汎用性に優れた消臭効果を有するもの、即ち、低級脂肪酸等の酸性悪臭とアンモニア・アミン類等の塩基性悪臭とを同時に消臭でき、更に、硫化水素、メルカプタン類等の含硫黄化合物に対しても消臭効果を有するものである。
Claims (1)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25005199A JP3957029B2 (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | 消臭剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25005199A JP3957029B2 (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | 消臭剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001070422A JP2001070422A (ja) | 2001-03-21 |
JP3957029B2 true JP3957029B2 (ja) | 2007-08-08 |
Family
ID=17202083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25005199A Expired - Fee Related JP3957029B2 (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | 消臭剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3957029B2 (ja) |
-
1999
- 1999-09-03 JP JP25005199A patent/JP3957029B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001070422A (ja) | 2001-03-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6023316B2 (ja) | 活性化アルケンを有する悪臭制御組成物及びその方法 | |
TW295608B (ja) | ||
JP6139660B2 (ja) | 悪臭低減組成物 | |
ES2427352T3 (es) | Uso de composiciones de fragancia para restringir la formación de indol procedente de suciedad basada en sustancias fecales y orina | |
EP3541355B1 (en) | Malodor counteractant composition and methods | |
US4968496A (en) | Deodorants and the preparation and use thereof | |
US11484615B2 (en) | Cucurbituril compositions and their use | |
US20090269297A1 (en) | Multiple component compound and method for neutralizing offensive odors | |
JP4590369B2 (ja) | 消臭剤 | |
US8580728B2 (en) | Use of fragrance compositions for the prevention of the development of indole base malodours from fecal and urine based soils | |
JP3957029B2 (ja) | 消臭剤 | |
JP2615697B2 (ja) | 衛生剤組成物 | |
JP2001178806A (ja) | 消臭剤組成物 | |
JP2008280306A (ja) | 抗菌・消臭組成物およびこれを用いた抗菌・消臭方法 | |
JP4611498B2 (ja) | 消臭剤組成物 | |
JP5341409B2 (ja) | 消臭剤 | |
JP2002238986A (ja) | 臭気の強さの調整方法 | |
JP2004500143A5 (ja) | ||
KR102094550B1 (ko) | 선택적 암모니아 소취용 향료 조성물 | |
JP2001314493A (ja) | 消臭剤組成物 | |
JP2008289775A (ja) | 消臭剤 | |
JPH0651053B2 (ja) | 消臭・脱臭剤 | |
JP2008291176A (ja) | 消臭剤 | |
US20130149269A1 (en) | Novel malodor counteractant | |
JP2001137323A (ja) | 消臭剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050803 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070206 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070330 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070501 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070501 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120518 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140518 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |