JP3955564B2 - 小型ガス化焼却炉 - Google Patents

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Description

本発明は、事業所や一般家庭などから排出される各種廃棄物を小規模で簡単な装置によって、固形炭化水素に対するガス化を伴って廃棄物全体を完全燃焼させる小型ガス化焼却炉に関するものである。
炭化水素系固形物を含む廃棄物の焼却処理に際しては、800℃以下の燃焼では排ガス中へのダイオキシンの残留が問題となり、少なくとも800℃以上の高温で2秒以上は加熱することが必要とされているが、確実なダイオキシン対策としては、更に高温度、具体的には1000℃、好ましくは1250℃を超える高温でかつ少なくとも2秒以上継続して燃焼させダイオキシンを完全に分解させることが望ましい。これは、ガス化と燃焼の工程を分離し複雑で大規模なシステムでは実現が可能であるが小型の比較的単純な構造の焼却炉では、従来このような高温による焼却を安定的に達成することが困難であった。これらの問題を解決する手段の一つとして下記特許文献が示されている。
従来、被焼却物の投入口を有するとともに、前記被焼却物を分解燃焼するための燃焼室、該燃焼室の上端に設けられた開閉自在の蓋、前記燃焼室に空気を供給する空気供給手段、前記燃焼室内の被焼却物に点火するための点火手段を備えるとともに、前記空気供給手段が前記燃焼室内に、略水平方向に集中して空気を供給することを特徴とする小型焼却装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
前記小型焼却装置においては、燃焼促進材を供給する燃焼促進材供給手段、燃焼制御材を供給する燃焼制御材供給手段を備えている。該小型焼却装置では、タンクは、それぞれホースに接続されており、炉の高位置の側壁に設けられたノズルを介して炉内に水が噴射される。タンク室の背面には、ポンプや制御盤などが設けられており、これらによって、水の間欠噴射を行うことが可能であると記載されている。
特開2003−207119号(第2、4、5ページ、第2図、第3図、第4図)
特許文献1に記載の小型焼却装置では、炉の高位置の側壁に設けられたノズルを介して、炉内に水を噴射することが可能であるとともに、タンク室の背面に設けられたポンプや制御盤などによって、水の間欠噴射を行うことが可能であるとされているが、ノズルが炉の高位置に設けられているので、小型焼却装置内の異常、地震等の外部環境上の理由で運転を緊急停止したい場合に、小型焼却装置の底部の点火部付近に直接注水して効率良く燃焼ガスを鎮火させることができないという不具合が生じていた。
また、ノズルが炉の高位置に設けられているので、本来未燃ガスやダイオキシンの燃焼、分解を促進するために設けている上部の燃焼域において温度低下を招き、その結果未燃ガスやダイオキシンが小型焼却装置から排出されてしまう危険性があるという不具合が生じていた。
そこで本発明は上記従来の状況に鑑み、燃焼炉内における燃焼温度を大きく低下させることなく被焼却物の液化又はガス化を抑制して燃焼炉内の燃焼温度を微妙に調節することが可能な小型焼却装置を提供することを目的としている。
また本発明は、散気孔管内部の清掃等のメンテナンスを容易にすることが可能な散気孔管用キャップを備えた小型焼却装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明に係る小型焼却装置は、燃焼炉にて被焼却物を燃焼させる小型焼却装置において、燃焼炉内に供給する水等の燃焼制御剤の流量を手動で調節する手動弁と、該手動弁の下方に設けられ、前記燃焼制御剤が滴下する様子を外部から観測する透明な流量目視ガラスと、燃焼炉の炉底に堆積または溜まっている固体状または溶融液状の有機系被焼却物に水等の燃焼制御剤を液相のまま滴下供給する水供給ノズルとを備え、燃焼炉内の温度を800℃以上とし、且つ前記水供給ノズルを、前記燃焼制御剤が液相のまま前記固体状または溶融液状の有機系被焼却物に到達するように炉床から300mm以下の高さの位置に設けたことを特徴とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る小型焼却装置は、燃焼炉にて被焼却物を燃焼させる小型焼却装置において、燃焼炉内に供給する水等の燃焼制御剤の流量を手動で調節する手動弁と、該手動弁の下方に設けられ、前記燃焼制御剤が滴下する様子を外部から観測する透明な流量目視ガラスと、燃焼炉内に供給する水等の燃焼制御剤の流量を制御盤から出力される流量調節信号に基づいて制御する電磁弁と、前記手動弁にて調節した燃焼制御剤、及び、前記電磁弁にて調節した水等の燃焼制御剤を、燃焼炉の炉底に堆積または溜まっている固体状または溶融液状の有機系被焼却物に液相のまま滴下供給する水供給ノズルとを備え、燃焼炉内の温度を800℃以上とし、且つ前記水供給ノズルを、前記燃焼制御剤が液相のまま前記固体状または溶融液状の有機系被焼却物に到達するように炉床から300mm以下の高さの位置に設けたことを特徴とする。
本発明に係る小型焼却装置によれば、燃焼炉内に供給する水等の燃焼制御剤の流量を手動で調節する手動弁と、燃焼制御剤が滴下する様子を外部から観測する透明な流量目視ガラスとを設けたので、作業者が燃焼炉内の燃焼速度または燃焼規模を抑制したい場合には、適量の燃焼制御剤を調節して燃焼炉内に供給することにより、被焼却物の液化又はガス化を抑制して、燃焼制御剤の注入量が多いときはすでに液化した被燃焼物の一部を元の固体に戻して、燃焼炉内の燃焼温度や燃焼速度を微妙に調節することが可能となる。
また本発明に係る小型焼却装置によれば、水等の燃焼制御剤を燃焼炉内に供給するノズルを燃焼炉の炉床から300mm以下の低い位置に設けたので、被焼却物に直接燃焼制御剤が進入し、水の蒸発潜熱等を効果的に利用して被焼却物の温度を低下させ、被焼却物の液化又はガス化を制御することが可能となる。また、燃焼高温室の温度を大きく低下させることなく被焼却物の液化又はガス化を抑制して燃焼炉内の燃焼温度を微妙に調節することが可能となる。
また本発明に係る小型焼却装置によれば、燃焼炉内に供給する水等の燃焼制御剤の流量を手動で調節する手動弁と、燃焼制御剤が滴下する様子を外部から観測する透明な流量目視ガラスと、燃焼炉内に供給する水等の燃焼制御剤の流量を制御盤から出力される流量調節信号に基づいて制御する電磁弁と、手動弁にて調節した燃焼制御剤及び前記電磁弁にて調節した燃焼制御剤を燃焼炉内に供給するノズルを燃焼炉の炉床から300mmの範囲内の位置に設けたので、適量の燃焼制御剤を手動又は自動で調節するとともに、非常時や消火時などにおいて急速に燃焼を停止することが可能となる。また、燃焼高温室の温度を大きく低下させる前に被焼却物の液化又はガス化を停止させることが可能となる
また本発明に係る小型焼却装置によれば、一端が上方に開放されている筒形の散気孔管の筒内面又は筒外面に対して隙間ばめにて嵌合するための案内面と、散気孔管の天面に当接して係止するための当接面とを備えた凸型形状又は凹型形状の散気孔管用キャップを備えたので、散気孔管内の清掃時などにおいてキャップを容易に取り外すことが可能となり、散気孔管の清掃等のメンテナンスが容易になる。
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
図1は、本発明に係る小型焼却装置の外観図である。
同図に示すように小型焼却装置10には、被焼却物を投入して燃焼させる燃焼炉12と、燃焼炉12内の燃焼状態を制御する制御盤30とを設けており、これらの燃焼炉12、制御盤30等の各機器は架台40に備えつけてある。
燃焼炉12は、外径1m〜2m、高さ1m〜2m程の略円筒形状をなしており、燃焼炉12の外周は作業者が高温の炉の壁面に直接触れることがないように、金網14を設けてある。燃焼炉12の上部には開閉可能な燃焼炉の蓋17を設けてあり、蓋17には被焼却物が燃焼した後の排気を燃焼炉12内から外気へ排出する排気口16を設けてある。燃焼炉12の下方には、被焼却物を燃焼炉12内に投入したり燃焼後の灰を取り出すための扉付きの灰出し口18を設けてある。灰出し口18の扉には、必要に応じて開閉することができる空気取入口などを設けるようにしてもよい。
また小型焼却装置10の架台40には、燃焼炉12内に新気を供給するブロワ20と、燃焼炉12内部で被焼却物を燃焼させるための酸素を含む新気を放射状に噴出する散気孔管及び攪拌腕を回転させる動力を発生するモータ22とを設けてある。
燃焼炉12には、燃焼炉12内の温度を測定して制御盤30に伝達する温度センサ24と、燃焼炉12内に供給する冷却剤又は燃焼制御剤(蒸発潜熱が大きなものが好ましく、本実施例では水を用いた例で説明する)を貯蔵する水タンク26と、燃焼炉12内にポンプ等を用いて供給する燃焼促進剤(燃焼系のガス、ガソリン、重油等の燃焼促進剤を用いることが可能であるが、本実施例では灯油を用いる例で説明する。)を貯蔵する灯油タンク28とを設けてある。
炭化水素系固形物を含む廃棄物の焼却処理に際しては、800℃以下の燃焼では排ガス中へのダイオキシンの残留が問題となり、少なくとも800℃以上の高温で2秒以上は加熱することが必要とされているが、確実なダイオキシン対策としては、更に高温の1000℃以上好ましくは1100℃を超える温度でかつ少なくも2秒以上継続して燃焼させダイオキシンを完全に分解させることが望ましい。
そこで多様な燃焼環境下で小型焼却装置10から排出されるダイオキシン類を環境基準以下に低減させるには、温度センサ24が測定した燃焼炉12内の温度に基づいて、制御盤30が燃焼炉12内の燃焼温度を800℃以上、好ましくは1250℃以上となるように、燃焼促進剤を電磁ポンプや電磁弁を介して燃焼炉12内のバーナ(図示せず)に供給して燃焼させ、燃焼炉12内の温度を制御することも重要である。
具体的には、制御盤30が温度センサ24が出力する燃焼炉12内の温度情報を監視し、燃焼時における燃焼温度が低下したと判断した場合には、灯油タンク28から燃焼炉12内に所定量の灯油を所定時間供給する指示を出力する。燃焼炉12内に供給された灯油は、燃焼炉12内の高温下で気化して燃焼し、燃焼炉12内の温度を上昇させることが可能となる。
一方、燃焼時における温度が異常に高温になったり、焼却能力に較べて廃棄物を短時間に多く投入し過ぎて火焔が炉の上部を大きくはみ出したり、あるいは運転者の作業上の都合で燃焼規模を抑制又は一時的に停止させたいとき、制御盤30は水タンク26から燃焼炉12内に所定量の水を所定時間供給する指示を出力する。燃焼炉12内に供給された水は、燃焼炉12内の底部に存在する被焼却物、液化又は気化している被焼却物に接触するなどして蒸発し、その燃焼制御剤の蒸発潜熱によって、焼却物自体と液化した被焼却物の温度を低下させて被焼却物のガス化を抑制するので燃焼の規模と速度を押えることができる。燃焼炉12内の底部に水を供給することによって、気化している被焼却物のガスが液体に戻ったり、液化している被焼却物が再度固体に戻る状態変化も起こるので、一旦液化した炭化水素を元の固体炭化水素に戻すこととなり、運転再開時にはそのまま着火して再び液化、ガス化が進行し焼却が再開される。
小型焼却装置10の燃焼制御系には、水タンク26から燃焼炉12に供給する水の流量を作業者が手動で調節する手動弁32と、燃焼炉12に供給する水が滴下する様子を作業者が外部から目視観測することが可能な透明な部分を有するガラス管、アクリル管等の流量目視ガラス34の管を設けてある。作業者が燃焼炉12内の燃焼速度または燃焼規模を抑制したい場合には、手動弁32を回して、燃焼炉12に供給する水を供給停止状態から所定の流量を供給する状態に設定する。
この場合に作業者は、手動弁32の回転角度等で水の供給量を知ることも可能であるが、目に見えない方法では、過不足が生じて的確な制御が難しく、一旦入れ過ぎた場合は燃焼状態をすぐに戻すことができない。そこで本発明では透明な流量目視ガラス34を設け、流量目視ガラス34内を滴下する水、又は流量目視ガラス34の内面をつたって流れる水を可視状態におくことを可能とし、微量の注水量をも調節することが可能となっている。
流量目視ガラス34は、上部から水を供給して下部から排出するように構成されている。流量目視ガラス34の上部から供給した水は、流量目視ガラス34内部の上側に設けた滴下ノズルから滴下して流量目視ガラス34内部の下側に到達する。
これにより、流量目視ガラス34の上部から滴下する水滴の量、または流量目視ガラス34の内壁面を水がつたって流れる水流の大きさを観測することによって、作業者は微量の流量を知ることが可能となる。
また小型焼却装置10の燃焼制御系には、水タンク26から燃焼炉12に供給する水の流量を、制御盤30から出力される流量調節信号に基づいて制御する電磁弁36を設けてある。電磁弁36は、消火時に比較的多量の水を燃焼炉内に供給する作用を奏するものであってもよいし、微量の注水量を調節する作用を奏するものであってもよい。また、制御盤30からの指令に基づいて水の流量を調節するプロポーショナルバルブを設けてもよい。
小型焼却装置10で燃焼させる被焼却物として種々のものを燃焼させることが可能である。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチロール系樹脂、ウレタン、廃油、廃塗料などの固体又は液体状の石油製品をはじめ、ゴムなどの天然系の高分子化合物や生ゴミ、木屑、紙屑、剪定した枝などの有機化合物を燃焼させることが可能である。
図2は、燃焼炉の内部を示す断面図である。
同図に示すように燃焼炉12の下部には、手動弁32又は電磁弁36を経由した水等の燃焼制御剤を滴下又は放出する燃焼制御剤ノズル38を設けてある。この燃焼制御剤ノズル38の取り付け高さHが高すぎると、被処理物質に到達する前に蒸発してしまい、液を冷却する効果が著しく低下する。本発明では燃焼炉12の底面から300mmの範囲内(0mm≦H≦300mm)として、炉床に溜まった液状炭化水素を冷却している。
次に、被焼却物を燃焼する際に必要となる酸素を含む空気を、燃焼炉12内に噴出する機構について説明する。
ブロワ20によって送風された外気は導入管52及び回転機構60を介して燃焼炉12の軸線と平行に配設した散気孔管50に供給される。散気孔管50の側面には、図2に示すように燃焼用の空気を噴出するノズル1A〜5Cを設けてある。また散気孔管50の上部には、散気孔管の開口部を閉鎖する段付きの気密用のキャップ54が挿入されているので、ブロワ20によって送風された外気は散気孔管50の側面に設けたノズル1A〜5Cから放射状に燃焼炉内部に噴出する。ブロワ20の送風能力は、燃焼炉12の大きさにも依存するが、例えば200〜1000mmAqの空気を8〜10(立方メートル/分)で送風する送風能力を有するものを使用する。
散気孔管50に設けたノズル1A乃至5Cが噴出する空気の向きは、燃焼炉12の軸線に対して直角な方向(図2に示す例では地面に対して平行な方向)または円錐状に噴出する方向が望ましく、その面内であれば燃焼炉12の軸線に対して放射状に噴出するノズルであってもよいし、渦巻き状に噴出するノズルであってもよい。
キャップ54の凸部に雄ねじを設けるとともに、散気孔管50内側に雌ねじを設け、キャップ54を散気孔管50に対してねじ止めするようにしてもよい。また、キャップ54を凹型のキャップとして、凹型の内径部分に雌ねじを設けるとともに、散気孔管50の外側に雄ねじを設け、キャップ54を散気孔管50に対してねじ止めするようにしてもよい。
また、キャップ54を凸型形状の段付円筒型として、一端が上方に開放されている筒形の散気孔管50の筒内面に対して隙間ばめにて嵌合するための案内面(凸型形状の外径の小さい円筒部分)と、散気孔管50の天面に当接して係止するための当接面(凸型形状の外径の小さい円筒部分と外径の大きな部分とをつなぐドーナッツ形状の部分)とを設けて、散気孔管50に嵌合させつつ載せるようにしてもよい。
また、キャップ54を凹型形状の円筒型として、一端が上方に開放されている筒形の散気孔管50の筒外面に対して隙間ばめにて嵌合するための案内面(凹型形状の内径の小さい円筒内面部分)と、散気孔管50の天面に当接して係止するための当接面(凹型形状の内側の底の部分)とを設けて、散気孔管50に嵌合させつつ載せるようにしてもよい。
散気孔管50にキャップ54を載せている状態でも、内径80mmの散気孔管50を用いた場合であって、500mmAqの送風圧力で送風している場合には、送風される空気によってキャップ54に対して上方向に25N程の力が発生する。したがって、キャップ54の質量を3kg程に設定すれば、キャップ54は散気孔管50から浮き上がることはない。キャップ54の段付部分の各外径がそれぞれ90mm及び80mmであって、厚さが各40mmづつである場合には、素材を鉄とした場合であってもキャップ54の質量は3.5kg程度となるので、ちょうど良い釣り合いとなる。
このように、キャップ54を散気孔管50に対して脱落しないよう載せているだけであるので、キャップ54の取り付け取外しが容易となり、散気孔管50の内部清掃時などにおいて作業時間を短縮することが可能となる。
また、図2に示すように、散気孔管50の底部には回転機構60を設けてある。したがって、散気孔管50は燃焼炉12の軸線と平行な軸回りに回転可能となっている。回転機構60には、駆動機構として散気孔管50を回転させる際の軸受と回転する動力を伝達するスプロケットを設けてあり、モータ22からローラーチェーン62を介して散気孔管50を回転させるための動力を伝達することが可能となっている。
散気孔管50の各ノズルから噴出される空気は放射状に広がるので、燃焼炉12の中心部(散気孔管50が存在する部分)から外周方向に距離が離れるほど噴出空気の層が拡散し、各段の燃焼高温室を仕切るエアカーテン効果にムラが発生して、燃焼高温室間の仕切も曖昧となる。そこで本発明では散気孔管50を5乃至30rpmの回転数で回転させることによって、エアカーテン効果のムラを減少させている。
したがってエアカーテン効果によるバリアのために各燃焼高温室が独立するので、煤煙が直接上昇しにくくなる。すると、各段の燃焼領域内にガスが滞留するので、燃焼ガスの滞留時間が長くなり、ダイオキシン類が効果的に分解し、小型焼却装置10から排出されるダイオキシン類の排出量を抑制することが可能となる。
散気孔管50の回転数は、低すぎると回転の効果が薄れて各段の燃焼高温室を仕切るエアーカーテン効果にムラが生じ、回転数が高すぎるとかえって乱流が発生して、燃焼高温室の仕切りが曖昧になる。
また図2に示すように、燃焼炉12の軸線と平行な軸を回転軸とする散気孔管50の下方には、散気孔管50と共に回転する攪拌腕70を設けてある。攪拌腕70は、燃焼炉12の底部に堆積している被焼却物を攪拌移動して、被焼却物の固まりを崩して移動させることによって、炉床上部の被焼却物の状態をより均一にし、上層部からの輻射による入熱と新気接触が促進される結果、液化とガス化の進行状態のむらが減り焼却処理が全体として促進される。そして、燃焼温度を高温に維持してダイオキシン類の発生を抑制することが可能となる。
本発明に係る小型焼却装置によれば、燃焼炉内に供給する水等の燃焼制御剤の流量を手動で調節する手動弁と、燃焼制御剤が滴下する様子を外部から観測する透明な流量目視ガラスとを設けたので、作業者が燃焼炉内の燃焼速度または燃焼規模をきめ細かく且つ急速に制御することが可能となる。
また本発明に係る小型焼却装置によれば、水等の燃焼制御剤を燃焼炉内に供給するノズルを燃焼炉の炉床から300mm以下の低い位置に設けたので、燃焼高温室の温度を大きく低下させることなく燃焼炉内の燃焼速度と燃焼規模を微妙に調節することが可能となる。
また本発明に係る小型焼却装置によれば、一端が上方に開放されている筒形の散気孔管の筒内面又は筒外面に対して隙間ばめにて嵌合するための案内面と、散気孔管の天面に当接して係止するための当接面とを備えた凸型形状又は凹型形状の散気孔管用キャップを備えたので、散気孔管の清掃等のメンテナンスが容易になる。
本発明に係る小型焼却装置の外観図である。 燃焼炉の内部を示す断面図である。
符号の説明
10…小型焼却装置
12…燃焼炉
14…金網
16…排気口
17…蓋
18…灰出し口
20…ブロワ
22…モータ
24…温度センサ
26…水タンク
28…灯油タンク
30…制御盤
32…手動弁
34…流量目視ガラス
36…電磁弁
38…燃焼制御剤ノズル
40…架台
50…散気孔管
52…導入管
54…キャップ
60…回転機構
62…ローラーチェーン
70…攪拌腕

Claims (2)

  1. 燃焼炉にて被焼却物を燃焼させる小型焼却装置において、
    燃焼炉内に供給する水等の燃焼制御剤の流量を手動で調節する手動弁と、該手動弁の下方に設けられ、前記燃焼制御剤が滴下する様子を外部から観測する透明な流量目視ガラスと、
    燃焼炉の炉底に堆積または溜まっている固体状または溶融液状の有機系被焼却物に水等の燃焼制御剤を液相のまま滴下供給する水供給ノズルとを備え、
    燃焼炉内の温度を800℃以上とし、且つ前記水供給ノズルを、前記燃焼制御剤が液相のまま前記固体状または溶融液状の有機系被焼却物に到達するように炉床から300mm以下の高さの位置に設けたことを特徴とする小型焼却装置。
  2. 燃焼炉にて被焼却物を燃焼させる小型焼却装置において、
    燃焼炉内に供給する水等の燃焼制御剤の流量を手動で調節する手動弁と、
    該手動弁の下方に設けられ、前記燃焼制御剤が滴下する様子を外部から観測する透明な流量目視ガラスと、
    燃焼炉内に供給する水等の燃焼制御剤の流量を制御盤から出力される流量調節信号に基づいて制御する電磁弁と、
    前記手動弁にて調節した燃焼制御剤、及び、前記電磁弁にて調節した水等の燃焼制御剤を、燃焼炉の炉底に堆積または溜まっている固体状または溶融液状の有機系被焼却物に液相のまま滴下供給する水供給ノズルとを備え、
    燃焼炉内の温度を800℃以上とし、且つ前記水供給ノズルを、前記燃焼制御剤が液相のまま前記固体状または溶融液状の有機系被焼却物に到達するように炉床から300mm以下の高さの位置に設けたことを特徴とする小型焼却装置。
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