JP3955515B2 - 画像読み取り方法、画像読み取り装置およびネットワークシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像読み取り方法、及びこの画像読み取り方法を実施するための画像読み取り装置、並びにこの画像読み取り装置を含むネットワークシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
OCR(Optical Character Reader−光学的文字読み取り装置)機能は一般に画像読み取り装置とは別の装置、例えば画像読取装置に接続されたコンピュータに文字認識機能を持たせ(ソフトウェア上)、あるいは画像読み取り装置にOCR処理機能を持たせ、1枚のカラー画像から白黒2値画像を生成し、その白黒2値画像に基づいてOCR処理が行われるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようにカラー画像を読み取ってOCR処理する従来の装置では、1枚のカラー画像から白黒2値画像を生成して、その白黒2値画像に基づいてOCR処理が行われるので、元となるカラー画像の解像度が低かったり、多値画像で非可逆圧縮ノイズが大きい場合にはOCR精度が著しく悪くなっていた。そこで、OCR精度を上げるため、高解像度、低圧縮とすると、大きなデータサイズとなり、このデータサイズが逆にネットワーク転送に絶えられない程の大きさとなることがあった。
【0004】
また、前述のように1枚の画像の読み取りを終了してから白黒2値画像を生成しているので、原稿枚数が多いと読み取り終了してからの処理時間がかなりかかり、使用性に問題があった。
【0005】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、その目的は、高解像度、かつ、高速で処理できる画像読み取り方法、及びこの画像読み取り方法を適用した画像読み取り装置、並びにこの画像読み取り装置を使用したネットワークシステムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の手段は、原稿の画像を読み取る画像読み取り工程と、前記画像読み取り工程により読み取った画像にディザ処理と誤差拡散処理の少なくとも一方の処理を施す画像処理工程とを有する画像読み取り方法において、前記画像読み取り工程において読み取った画像を白黒化する白黒二値化処理工程と、前記画像処理工程で処理された画像データと、前記白黒二値化処理工程で処理された白黒データを並行して個別に入力し、白黒データからOCRテキストデータを抽出するOCRテキスト変換処理工程と、前記抽出したOCRテキストデータと前記画像データを合成して出力するOCRテキスト合成処理工程とを備えていることを特徴とする。
【0007】
第2の手段は、第1の手段において、更に、解像度変換工程と読み取り条件の入力工程とを備え、前記解像度変換工程では、前記画像読み取り工程で読み取った画像を、前記読み取り条件の入力工程で入力された解像度に変換することを特徴とする。
【0008】
第3の手段は、第1の手段において、更に、前記白黒データからテキストデータを作成するOCRテキスト変換処理工程を有することを特徴とする。
【0009】
第4の手段は、第1ないし第3の何れか1の手段において、更に、ネットワークに接続されたコンピュータに、前記画像データを送信すると共に、前記白黒データ又は前記テキストデータの一方を送信するネットワーク制御工程を有することを特徴とする。
【0010】
第5の手段は、原稿の画像を読み取る画像読み取り手段と、前記画像読み取り手段で読み取った画像にディザ処理と誤差拡散処理の少なくとも一方の処理を施す画像処理手段とを有する画像読み取り装置において、前記画像読み取り手段で読み取った画像を白黒化する白黒二値化処理手段と、前記画像処理手段で処理された画像データと、前記白黒二値化処理手段で処理された白黒データを並行して個別に入力し、白黒データからOCRテキストデータを抽出するOCRテキスト変換処理手段と、前記抽出したOCRテキストデータと前記画像データを合成して出力するOCRテキスト合成処理手段とが設けられていることを特徴とする。
【0011】
第6の手段は、第5の手段において、更に、解像度変換部と読み取り条件入力部とを備え、前記解像度変換部は、前記画像読み取り手段で読み取った画像を、前記読み取り条件入力部から入力された解像度に変換することを特徴とする。
【0012】
第7の手段は、第5の手段において、更に、前記白黒データからテキストデータを作成するOCRテキスト変換処理部が備えられていることを特徴とする。
【0013】
第8の手段は、第7の手段において、更に、前記画像処理手段で処理された画像データと前記テキストデータを並行入力し、これら画像データとテキストデータ合成して出力するOCRテキスト合成処理装置が備えられていることを特徴とする。
【0014】
第9の手段は、5ないし7の何れか1の手段において、更に、ネットワークに接続されたコンピュータに、前記画像データを送信すると共に、前記白黒データ又は前記テキストデータの一方を送信するネットワーク制御手段が備えられていることを特徴とする。
【0015】
第10の手段は、第8の手段による画像読み取り装置と、クライアントコンピュータからの要求に応じ、前記OCRテキスト合成処理装置に対して所望の画像データの閲覧、ダウンロード、OCRテキストの編集、OCRテキストの検索、OCR実行条件の変更及び再OCR実行の少なくとも1を実行させるサーバ制御手段とを備えたネットワークシステムを特徴とする。
【0016】
第11の手段は、第10の手段において、前記サーバ制御手段から再OCR実行が依頼されたときに、前記OCRテキスト合成処理装置側から入力される白黒圧縮画像を伸張して前記OCRテキスト合成処理装置側に転送して再度OCR変換させ、OCRテキストを生成させるための白黒画像伸張手段が更に備えられていることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0028】
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る画像読み取り装置の構成を示すブロック図、図2は画像読み取り装置のハード構成の一例を示す概略構成図である。なお、以下の説明において、信号の流れを適宜矢印で明示する。
【0029】
図1において、画像読み取り装置(以下、スキャナとも称す)1は原稿読み取り処理装置100、OCRテキスト合成装置150及びネットワークサービス処理装置2からなり、OCRテキスト合成装置150からネットワークサービス処理装置2側に必要な情報が送られる。
【0030】
原稿読み取り処理装置100は、原稿給排紙制御部101、画像読み取り部102、解像度変換部103、画像補正部104、読み取り装置入力表示部105、読み取り制御部106、要求画像処理部107、白黒2値化処理部108及び第1の画像蓄積部109からなり、第1の蓄積部はさらに要求画像蓄積部110、白黒画像蓄積部111からなる。
【0031】
OCRテキスト合成装置150は、傾き補正部151、要求画像回転処理部152、白黒画像回転処理部153、自動方向判別部154、OCRテキスト合成処理部155、要求画像処理部156、白黒画像圧縮処理部157、OCRテキスト変換処理部158、OCR実行条件蓄積部159、第2の画像蓄積部160及び検索インデックス蓄積部165からなり、第2の画像蓄積部160はさらにOCRテキスト合成画像蓄積部161、要求圧縮画像蓄積部162、白黒圧縮画像蓄積部163及びOCRテキスト蓄積部164からなる。
【0032】
また、ネットワークサービスサービス処理装置2は、ネットワーク制御部202、サーバ制御部203、白黒画像伸長処理部204、OCRテキスト編集制御部205及びOCRテキスト検索制御部206とからなり、クライアントコンピュータ201にネットワークサービスを提供する。
【0033】
なお、OCRテキスト合成装置150及びネットワーク処理装置201は記憶装置(HDD)及び制御回路から成り、原稿読み取り装置100内に内蔵され、画像読み取り装置1として一つの装置として取り扱われる。
【0034】
<各部構成>
≪原稿読み取り処理装置100≫
原稿給排紙制御部101は、所謂自動原稿送り装置(ADF)120からなり、給紙トレイ121上の原稿122を画像読み取り位置123に給紙し、画像読み取り位置で照明ランプ131によって照明された原稿122から反射光をミラー124,125,126を介しレンズ128でCCD129の結像面に集光させて読み取る。図2中符号130はCCD129を搭載したセンサボードである。原稿122は読み取りが終了すると排紙トレイ132に排紙され、同時に次の原稿122が給紙される。次の原稿がなければ、読み取り制御部106に読み取り終了を通知する。
【0035】
原稿読み取り部102はCCD129からなり、白色電灯からなる照明ランプ131で原稿122を照らし、その反射光をRGBフィルタ133に通してCCD129で受けることにより、RGB成分を電気信号として取り出す。RGB成分は画像補正部104に送り、画像補正部104で補正される。
【0036】
画像補正部104は画像読み取り部192で読み取られた画像データに対して必要な補正、例えばガンマ補正、平滑化フィルタ、明るさ、コントラスト最適化、ノイズ除去、カラースペース変換などを行い、画像を見栄えよく補正する。
【0037】
解像度変換部103は画像補正部104で補正された画像をユーザから要求された解像度に変換する。ここでは、OCRには不十分だが、人が認識するには十分な解像度、例えば200dpi〜100dpiまで下げて、より小さな画像サイズになるようにする。解像度変換では、最近傍法、線形補完法、3次補完法、面積平均法など様々な方式が考案されており、処理速度と画質がトレードオフの関係にある。従って、処理速度と画質を勘案してシステムに最適な方式を採用する。
【0038】
読み取り装置入力表示部105は、スキャナまたは複合機(複写機能、プリンタ機能、FAX機能の少なくとも2つの機能を備えた画像形成装置)の液晶表示部とタッチパネルまたはキーボードからなり、ここから原稿の読み取り条件を指定し、原稿をセットして、スタートボタンにより読み取りを開始させる。
【0039】
読み取り制御部106は、読取装置入力部105から入力された読み取り条件を、画像読み取り部102、回動度変換部103及び要求画像処理部107にロードする機能を有する。読み取り条件としては、カラー種別、解像度、濃度、ディザ、誤差拡散などの画像処理などを指定する。画像読み取り部102の解像度はOCR可能な高解像度を、解像度変換部103の解像度はユーザから要求された解像度を指定する。通常、解像度変換部103の解像度は画像読み取り部102より低くして、要求画像をより小さな画像サイズにすることができる。
【0040】
要求画像処理部107は、ユーザから要求された画像処理、例えば、自動カラー判別、ディザ、誤差拡散、減色などの処理を実行する。
【0041】
白黒2値化処理部108は、画像補正部104から出力された画像を可変閾値法で白黒2値化し、孤立点除去などのノイズ除去を行う。この白黒画像はOCRをかけるために使用するので、高画質が望ましい。また、処理速度が許せば、常に最高解像度で読み取るのがよい。したがって画像読み取り部102の解像度が例えば600dpiであれば、600dpiで読み取り、この解像度で処理する。これに対し、要求画像処理部107では、解像度変換部103で200dpi〜100dpiの低解像度でカラー画像を処理している。
【0042】
第1の画像蓄積部109は、要求画像蓄積部110と白黒画像蓄積部111を有し、読み取った要求画像と白黒画像を前記蓄積部110,111にそれぞれ一時的に蓄積し、読み取り制御部106に蓄積完了を通知する。読み取り制御部106は第1の画像蓄積部109から蓄積完了が通知されると、次の原稿を給紙して原稿を読み取るよう原稿給排紙制御部101に依頼する。この処理を原稿給排紙制御部101から読み取り終了が通知されるまで続ける。読み取り制御部106は、原稿給排紙制御101から読み取り終了が通知され、第1の画像蓄積部109から蓄積完了が通知されたら、読取装置入力表示部105に読み取り終了を表示、ユーザに読み取りと画像情報の蓄積が終了したことを通知する。この後、第1の画像蓄積部109の画像を傾き補正部151及び要求画像回転処理部152に送信し、最終結果を第2の画像蓄積部160に蓄積完了したら、次の読み取りのため第1の画像蓄積部109に蓄積した画像を消去する。この第1の画像蓄積部109は読み取り性能が画像処理性能を上回っている場合に必要となる中間バッファである。もし、読み取り性能に較べ画像処理性能が十分に高い場合には、第1の画像蓄積部109をスキップして第2の画像蓄積部160に蓄積するまで処理させることも可能である。
【0043】
なお、要求画像蓄積部110は要求画像処理部107から転送された画像データを一時蓄積し、白黒画像蓄積部111は白黒2値化処理部108で2値化された画像データを一時蓄積する。
【0044】
≪OCRテキスト合成装置150≫
傾き補正部151は白黒画像蓄積部111に蓄積された白黒2値化された画像データ(矢印16)から文字の並びや図形のエッジ部を検出して、画像の傾きを検出し、読み取り方向に対して水平または垂直となるよう画像を回転させる。ここで補正する画像の傾きはスキューによるもので、大半は数度、すなわち10°以下である。ここで補正する傾き角度は、後段の要求画像回転処理部152と白黒画像回転処理部153に送られる。また、傾き補正後の画像データは自動方向判別部154に送られる。
【0045】
自動方向判別部154は、原稿の読める向きを自動的に判別する。傾き補正部151から転送される画像(矢印19)から文字部ブロックを切り出してOCRテキスト変換処理部158に転送し(矢印23)、OCRによる文字認識がある文字数、例えば100〜200字以上できる方向を90度単位で調べる(矢印23)。すなわち、90度単位で白黒画像を回転させて文字認識できるかどうかをチェックする。文字認識できた角度は要求画像回転処理部152と白黒画像回転処理部153に送る。
【0046】
要求画像回転処理部152は、要求画像蓄積部110からの要求画像(矢印15)すなわちカラーの画像を傾き補正部151と自動方向判別部154から送られてきた角度の和だけ回転させる。要求画像が高解像度フルカラーであれば処理時間がかかるが、前述のように白黒2値処理部108で2値化し、別系統で高解像度の白黒画像を処理しているので、要求画像回転処理部152の解像度を低く抑えることができ、要求画像回転処理部152における回転処理の処理時間を短くすることができる。
【0047】
白黒画像回転処理部153は、傾き補正部151と自動方向判別部154から送られてくる角度(矢印18,19)の和だけ白黒2値化画像を回転させる。ここでは白黒2値画像を扱うので解像度は高くとも処理時間は短い。
【0048】
要求画像圧縮処理部156は、要求画像回転処理部152で回転処理され、ユーザから要求された画像をデータサイズが小さくなるよう圧縮する。圧縮には、JPEG、PNG、MH、MR、MMRなどの様々な圧縮方法が使用されているが、要求画像はOCRをかけるわけではないので、非可逆圧縮方式で高圧縮することができる。
【0049】
白黒画像圧縮処理部157は、白黒画像回転処理部153から送られてくるOCR元の白黒画像(矢印22)を圧縮する。白黒画像はサイズが小さく、また再OCR用に使用するので可逆圧縮方式による高画質が望ましい。白黒画像の可逆圧縮としては、MH,MR,MMRが知られており、MMRが最も圧縮率が高い。
【0050】
OCRテキスト変換処理部158は、OCR実行条件蓄積部159から入力された条件(矢印26)の下、白黒画像回転処理部153またはネットワークサービス処理装置2側の白黒画像伸長処理部204から転送されてくる白黒画像(矢印25,41)からOCRテキストを抽出する。パターンマッチング技術により、文字と写真域を分離し、文字の特徴点を検査して最も確からしい文字を特定する。OCRテキストは、文字コードとその文字コードの画像上の位置情報からなる。
【0051】
OCR実行条件蓄積部159は、OCRテキストを抽出する際の実行条件を蓄積するもので、認識言語、認識方向、認識文字サイズなどを指定しておく。OCRテキスト変換処理部158はOCR実行毎にOCR実行条件蓄積部159から条件を取り出す。
【0052】
OCRテキスト合成処理部155は、後述の要求圧縮画像蓄積部162に蓄積された画像(矢印28)とOCRテキスト蓄積部164に蓄積された画像(矢印24)を合成して1つのファイルフォーマットにする。例えば、
▲1▼レイヤ分離された画像フォーマットに、要求画像の文字位置とOCRテキストが同じ位置に来るように重ね合わせる。
▲2▼OCRテキストを要求画像の次のページに添付する。
▲3▼OCRテキストをコメントとして追加する。
などの処理が行われる。
【0053】
第2の画像蓄積部160は最終処理結果を蓄積し、ネットワーク上のクライアントコンピュータ201から閲覧できる。一枚の原稿を読み取ると、要求圧縮画像蓄積部162及び白黒圧縮画像蓄積部163にそれぞれ要求圧縮画像及び白黒圧縮画像が蓄積され、白黒圧縮画像蓄積部163に蓄積された画像からOCRテキスト蓄積部164に蓄積する画像が生成され、OCRテキスト蓄積部164と要求圧縮画像蓄積部162に蓄積されたOCRテキスト画像及び要求圧縮画像をOCRテキスト合成処理部155で合成し、OCRテキスト合成画像蓄積部161に蓄積するOCRテキスト合成画像(矢印27)が生成される。クライアントコンピュータ201は、要求圧縮画像蓄積部162を閲覧し、OCRテキスト合成画像蓄積部161に蓄積されたOCRテキスト合成画像、要求圧縮画像蓄積部162に蓄積された要求圧縮画像または白黒圧縮画像163に蓄積されたOCR元の白黒圧縮画像をダウンロードできる(矢印33、34、34a)。
【0054】
OCRテキスト合成画像蓄積部161は、前述のようにOCRテキスト合成処理部155でOCRテキストと要求圧縮画像とを合成した結果を蓄積して、クライアントコンピュータ201からダウンロードできるようにする。
【0055】
要求圧縮画像蓄積部162は、要求画像圧縮処理部156で圧縮した画像を蓄積して、クライアントコンピュータ201から閲覧またはダウンロードできるようにする。
【0056】
白黒圧縮画像蓄積部163は、白黒画像圧縮処理部157で圧縮した結果を蓄積して、クライアントコンピュータ201から閲覧、ダウンロードまたは再OCRできるようにする。
【0057】
OCRテキスト蓄積部164は、OCRテキスト変換処理部158で変換処理した画像を蓄積して、検索結果を表示できるようにする。
【0058】
検索インデクス蓄積部165は、OCRテキスト蓄積部164に蓄積されたOCRテキストとの全文を検索できるように登録し、蓄積する。
【0059】
≪ネットワークサービス処理装置2≫
クライアントコンピュータ201は、ネットワーク上で動作中のコンピュータで、ネットワーク制御部202及びサーバ制御部203を経由して、画像の閲覧、ダウンロード、OCRテキスト編集と検索、OCR実行条件の変更と再OCR実行ができる(矢印38,39)。
【0060】
ネットワーク制御部202は、クライアントコンピュータ201との間でネットワーク伝送制御を実行する。
【0061】
サーバ制御部203は、クライアントコンピュータ201の要求をネットワーク制御部202から受け取って解釈し、実行する。例えば、Webサーバの場合には、サーバサイドプログラムに当たる。サーバ制御部203の動作は以下の通りである。
【0062】
▲1▼クライアントコンピュータ201からネットワーク制御部202経由で要求圧縮画像蓄積部162の閲覧要求が来ると、サーバ制御部203は要求圧縮画像蓄積部162のサムネイル画像の一覧をクライアントコンピュータ201に送信する。
▲2▼クライアントコンピュータ201からネットワーク制御部202経由でOCRテキスト合成画像蓄積部161、要求圧縮画像蓄積部162,白黒圧縮画像163のダウンロード要求が来ると、サーバ制御部203は、OCRテキスト合成画像蓄積部161、要求圧縮画像蓄積部162,白黒圧縮画像163に蓄積された画像をクライアントコンピュータ201に送信する。
▲3▼クライアントコンピュータ201からネットワーク制御部202経由でOCR実行条件の表示要求が来ると、OCR実行条件蓄積部159に蓄積されたOCR実行条件をクライアントコンピュータ201に送信する。
▲4▼クライアントコンピュータ201からネットワーク制御部202経由でOCR実行条件の更新要求が来ると、サーバ制御部203はOCR実行条件蓄積部159に新しいOCR実行条件を書き込み、白黒画像伸長処理部204に再OCRをかけるよう依頼する(矢印40)。
【0063】
白黒画像伸張処理部204は、サーバ制御部203から再OCRの依頼が来ると、白黒画像伸長処理部204は白黒圧縮画像蓄積部163に蓄積された白黒圧縮画像を伸張してOCRテキスト変換処理部158にOCR変換させ、OCRテキストを生成する。検索インデクス蓄積部165は再度OCRをかける前のOCRテキストをOCRテキスト蓄積部164から削除して新しいOCRテキストをOCRテキスト蓄積部164に登録する(矢印32)。新しいOCRテキストはOCRテキスト合成処理部155に送られ、OCRテキスト合成処理部155では、送られてきた新しいOCRテキストと要求圧縮画像蓄積部162から読み出し、関連付けされた要求圧縮画像とを合成し、OCRテキスト合成画像を生成する。
【0064】
OCRテキスト編集制御部205は、クライアントコンピュータ201からネットワーク制御部202経由でOCRテキストの表示要求が来ると、サーバ制御部203はOCRテキスト編集制御部205経由でOCRテキスト蓄積部164からOCRテキストを取り出し、クライアントコンピュータ201に送信する(矢印42)。また、クライアントコンピュータ201からネットワーク制御部202経由でOCRテキストの更新要求が来ると、サーバ制御部203はOCRテキスト編集制御部205にOCRテキストを更新するよう依頼し、OCRテキスト編集制御部205は新しいOCRテキストをOCRテキスト蓄積部164に送り、検索インデクス蓄積部165は前のOCRテキストを削除して新しいOCRテキストをOCRテキスト蓄積部164に登録し、新しいOCRテキストをOCRテキスト合成処理部155に送る。OCRテキスト合成処理部155では、送られてきた新しいOCRテキストと要求圧縮画像蓄積部162から読み出し、関連付けされた要求圧縮画像と合成してOCRテキスト合成画像を生成する。
【0065】
なお、関連付けは、前記OCRテキスト蓄積部164に蓄積された画像データと要求圧縮画像蓄積部162に蓄積された要求圧縮画像とを同一のディレクトリに格納したり、共通の拡張子などを付することによって行われる。
【0066】
OCRテキスト検索制御部206は、クライアントコンピュータ201からネットワーク制御部202経由でOCRテキスト検索要求が来ると、サーバ制御部203はOCRテキスト検索制御部206に検索を依頼する。OCRテキスト検索制御部206は検索インデクス蓄積部165から指定文字列を検索し、ヒットした画像の要求圧縮画像のサムネイル画像とOCRテキストの一覧(矢印37)をクライアントコンピュータ201に送信する(矢印43)。
【0067】
<動作>
各部は前述のような機能を有し、当該機能に対応した動作を行うが、ここで全体的な動作について説明する。
【0068】
本実施形態の特徴は、カラー画像に対してOCR処理を行う画像を白黒画像として分離し、白黒画像は読み取った解像度で処理し、カラー画像を解像度を落として処理し、それぞれ別途画像情報として蓄積しておき、必要に応じて、言い換えればクライアントコンピュータ201から要求があった場合、その要求に応じて合成したOCRテキスト合成画像、要求画像(カラー画像)、白黒画像、OCRテキスト画像を送信してクライアントコンピュータ201で使用できるようにしたことにある。
【0069】
文字認識を行うときの原稿の読み取りは、まず、読み取り装置入力表示部105から原稿の読み取り条件を入力する(図1において矢印7−以下同様)。読み取り条件としては、
▲1▼原稿種類
▲2▼解像度
▲3▼読み取り濃度
▲4▼読み取りサイズ
▲5▼読み取り機能選択
等で、原稿種類は、白黒2値(自動2値、ディザ、誤差拡散)、グレースケール(圧縮率)、フルカラー(圧縮率)などであり、白黒2値の情報は読み取り制御部106から要求画像処理部107にロードされ(矢印8)、グレースケールやフルカラーにおける圧縮率は読み取り制御部106から要求画像圧縮処理部156にロード(矢印11a)される。解像度は100dpi、200dpi、300dpi、400dpi、600dpiなどであり、読み取り制御部106から解像度変換部103にロードされる(矢印3)。読み取り濃度は地肌除去や濃度段階(例えば7段階)で読み取り制御部106から画像補正部104にロードされる(矢印2a)。読み取りサイズは、自動サイズ検知、定形、不定形、原稿サイズ混載などの条件であり、同じく読み取り制御部106から画像読み取り部102にロードされる(矢印2)。読み取り機能選択は、自動カラー判別、枠消去(原稿影を削除するため少し小さめに読み取る)、傾き補正、自動方向判別などの条件であり、自動カラー判別については読み取り制御部106から要求画像処理部107に(矢印8)、枠消去については画像読み取り部102に(矢印2)、傾き補正については傾き補正部151に(矢印11b)、自動方向判別については自動方向判別部154に(矢印11c)それぞれロードされる。
【0070】
読み取り制御部106から原稿給排紙制御部101(ADF120)に原稿供給指示が出力され(矢印1)、供給された原稿に対して(矢印4)読取装置入力表示部105から入力された(矢印2)読み取り条件に従って画像読み取り部102のCCD129で原稿画像が読み取られ、RGB各色毎の画像データとして画像補正部104に送られる(矢印5)。画像補正部104では、前述のように後段の画像処理に必要な補正を行うとともに、RGBの各色画像データから白黒画像データを分離し、白黒画像データを白黒2値化処理部108に送り(矢印10)、カラー画像を解像度変換部103に送る(矢印6)。
【0071】
ここで、画像読み取り部102の解像度は画像読み取り装置の初期的な性能(ハード性能)によって決まっており、例えば400dpi、600dpi、1200dpiなどとなっている。この実施形態では、画像読み取り部102の解像度が600dpiとすると、画像補正部104の補正は600dpiで処理され、600dpiで白黒2値化部108で2値化され、その2値化された白黒画像が第1の画像蓄積部110の白黒画像蓄積部111に蓄積され(矢印14)、OCR対象となる。
【0072】
一方、カラー画像の画像データは、画像補正部104で必要な補正が行われた後、前述のように解像度変換部103に送られる。解像度変換部103では、読み取り装置入力表示部105から入力された解像度(矢印3)にカラー画像を変換する。この解像度の指定が、例えば200dpiであるとすると、白黒画像は2値化されて600dpiの画像データのまま取り扱われ、カラー画像の画像データは読み取り解像度よりも大幅に低い200dpiに落とした状態で以降の処理が行われることになる。解像度変換部103で200dpiの解像度に変換されたカラー画像の画像データは、要求画像処理部107で(矢印9)ユーザから要求された画像を提供すべく自動カラー判別、ディザ、誤差拡散、減色などの画像処理が施され、第1の画像蓄積部109の要求画像蓄積部110に蓄積される(矢印13)。このカラー画像データはOCRの対象とはならない。
【0073】
OCRテキスト合成部150では、読み取り制御部106から指示があると(矢印11b)、傾き補正部151で白黒画像蓄積部111から送られてきた(矢印16)圧縮されていない白黒2値化画像の画像データから文字の並びや図形のエッジ部を検出して画像の傾きを検出し、その結果を要求回転処理部152(矢印17)、白黒画像回転処理部153(矢印18)及び自動方向判別部154(矢印19)にそれぞれ送る。そして、自動方向判別部154で原稿の読める向きを自動的に判別し、文字認識できた角度を要求画像回転処理部152と白黒画像回転処理部153に送る(矢印19,21)。OCRのためにはこの自動方向判別部154で画像の天地を判別することが非常に重要になる。すなわち、画像の天地が分からないとOCRで文字の判別ができないからである。
【0074】
白黒画像回転処理部153及び要求回転画像処理部152では、前述のように白黒画像及び要求画像蓄積部110から送られてくるカラーの要求画像(矢印15)を傾き補正部151と自動方向判別部154から送られてくる角度(矢印18,17、19,21)の和だけ回転させ、天地の合った白黒画像とカラー画像を得る。これらの画像データは、前者は白黒画像圧縮処理部157(矢印22)とOCRテキスト変換処理部158(矢印25)に後者は要求画像圧縮処理部156(矢印20)に送られ、各圧縮処理部で圧縮される。白黒画像は可逆圧縮が可能なので高圧縮率で圧縮しても、以降の処理に何等不都合は生じない。このようにして圧縮された画像はそれぞれ第2の画像蓄積部160の白黒圧縮画像蓄積部163(矢印30)と要求圧縮画像蓄積部162(矢印29)に蓄積される。また、OCRテキスト変換処理部158ではOCR実行条件蓄積部159から入力された条件(矢印26)の下、白黒画像回転処理部153またはネットワークサービス処理装置2側の白黒画像伸長処理部204から転送(矢印25,41)されてくる白黒画像からOCRテキストを抽出し、文字と写真域を分離し、文字の特徴点を検査して最も確からしい文字を特定する。文字コードとその文字コードの画像上の位置情報からなるOCRテキストは、OCRテキスト蓄積部164に蓄積される(矢印31)。
【0075】
なお、前記要求画像蓄積部110から要求画像を処理する工程と、白黒画像蓄積部111から白黒2値画像を処理する工程は並行して行われる。
【0076】
OCRテキスト変換処理部158がOCRテキストに変換するためにOCR実行条件蓄積部159から読み出してくる条件とは、
▲1▼認識言語
▲2▼認識方向
▲3▼認識サイズ
等であり、認識言語とは、日本語、英語、その他の言語の種類、認識方向とは、横書き、縦書きなどの文字の方向、認識サイズとは、認識する文字サイズをポイントで指定などの認識文字の大きさを示す情報であり、これらの条件は予めプリセットされているが、クライアントコンピュータ201から変更できる(矢印44)。
【0077】
第2の画像蓄積部160にはさらにOCRテキスト合成画像蓄積部161が設けられ、前述のようにしてOCRテキスト合成処理部155で合成された合成画像が蓄積される。なお、第2画像蓄積部160の後段の各処理は前述の通りである。
【0078】
第1の画像蓄積部109と第2の画像蓄積部160は後述するが本実施形態ではハードディスクが使用される。
【0079】
このように構成すると、OCR用の白黒2値画像の解像度と、ユーザが指定した画像の解像度や画像処理が独立しているので、カラー画像を低解像度、高圧縮で読み取っても、OCR用の白黒2値画像は画像読み取り部102のハード本来の解像度で読み取っているので、OCR精度が落ちることはない。また、OCR用の画像は白黒2値画像なので、可逆圧縮しても画像が劣化することがなく、何度でもOCR処理を行うことができる。
【0080】
また、また、読み取った画像はOCRテキストと分離した要求圧縮画像(カラー画像)とを必要時に合成すればよいので、軽いメモリで高速で処理することができる。
【0081】
また、原稿読み取り処理装置100とOCRテキスト合成装置150及びネットワークサービス処理装置2まで画像読み取り装置1に備えられているので、ネットワーク側あるいはクライアントコンピュータ側で画像回転、天地識別、OCR処理などを行わなくとも、OCR処理された画像データをダウンロードでき、ネットワーク側のデータが軽くなり、使用性が格段に向上する。
【0082】
さらに、原稿を連続読み取り中の原稿給排紙時間も有効利用してOCR用の白黒2値画像を生成することができるので、従来読み取り終了後にかかっていた時間を大幅に短縮できる。
【0083】
なお、OCRテキスト合成画像蓄積部161と要求圧縮画像蓄積部162及び白黒圧縮画像蓄積部163からはサーバ制御部203に蓄積画像が送信され(矢印33,34,34a)、さらに、白黒圧縮画像蓄積部163から白画像伸長処理部204に白黒圧縮画像データが送信される(矢印35)。また、OCRテキスト蓄積部164とOCRテキスト編集制御部205との間では、OCRテキストが相互に送られる。
【0084】
<メモリ制御>
図3はメモリ制御が行われる画像処理部の構成を示すブロック図、図4は従来から実施されている通常の画像処理作業メモリおよび本実施形態における画像処理作業メモリのメモリマップを示す図である。なお、図4中(a)は従来から通常実施されているメモリのメモリマップ、図中(b)は本実施形態におけるメモリマップである。
【0085】
図3において、画像処理部は各部の制御および画像処理制御を司るCPU301と、HDDからなる画像蓄積部302と、オペレーティングシステムメモリ、アプリケーションメモリ、OCR画像処理ライブラリメモリ、画像処理作業メモリを含む記憶装置(以下、メモリと称す)303と、画像処理部とネットワークサービスとの通信制御を司るネットワーク制御装置(NIC−Network Interface Controller)304と、画像読み取り部CCD102から画像を画像処理部へ転送するための画像転送コントローラ305とから基本的に構成されている。
【0086】
このような構成で、図4(a)に示すように従来では、画像(原稿)読み取り部(CCD)102からメモリ303に画像転送する(矢印45)。メモリ303は図4に示すようにオペレーティングシステムメモリ303a、アプリケーションメモリ303b、OCR画像処理ライブラリメモリ303c、画像処理作業メモリ303dおよび空きメモリ303eの各領域に分けて使用されている。そして、メモリ303で要求された画像処理を行って画像蓄積部(図1では第1の画像蓄積部に対応)302に蓄積する(矢印46)。
【0087】
すべての原稿の読み取りが終了し、画像蓄積部302に画像の蓄積を完了したら、OCR画像処理ライブラリメモリ303cに格納されているOCR画像処理ライブラリを使用して、画像蓄積部302に蓄積した画像の傾き補正、自動方向判別、OCRテキスト変換処理を行う(矢印47)。読み取り性能が画像処理性能より高い場合は、このように画像蓄積部302に一時蓄積して、読み取り終了後、画像処理を行う。
【0088】
画像処理作業メモリ303dのメモリサイズは、フルカラー600dpi、A4サイズ一枚分の画像サイズが必要であるとすると約100MBは必要となる。オペレーティングシステムメモリ303a、アプリケーションメモリ303b、OCR画像ライブラリメモリ303cで合わせて128MB必要だとすると、合計で約228MBとなる。実装メモリサイズは通常メモリモジュール単位となることから、この例の実装メモリサイズは256MB必要となる。
【0089】
図4(b)は本実施形態に係るメモリのメモリマップで、本実施形態ではメモリを節約するため、次の手順を取る。
【0090】
すなわち、OCR画像処理ライブラリメモリ303cを含むオペレーティングシステム環境下の画像処理作業メモリ303dのメモリサイズ100MBと、この時点のハードウェア状態を画像蓄積部302に保存し、オペレーティングシステムをサスペンドする(OSの動作を一時的に止める)(矢印48)。そして、画像読み取り部102から前記画像処理作業メモリ303dに保存したメモリ領域に画像を転送し(矢印49)、要求された画像処理を行って画像蓄積部302のファイルシステムに蓄積する(矢印50)。
【0091】
全ての原稿の読み取り終了し画像蓄積部302への蓄積を完了したら、前述のオペレーティングシステムをサスペンドしたときに保存したメモリ内容とハードウェア状態を元に戻し、オペレーティングシステムをレジュームする(再びOSを動作させる)(矢印51)。
【0092】
そして、OCR画像処理ライブラリメモリ303cに記憶されているOCR画像処理ライブラリを使用して、画像蓄積部302に蓄積した画像の傾き補正、自動方向判別、OCRテキスト変換処理を行う(矢印52)。
【0093】
図5は、図4(b)のようにしてメモリを節約するときの制御手順を示すフローチャートである。
【0094】
この処理では、実装メモリが多ければ図4(a)に示した従来からのメモリの使用方法で動作する。従来から実施されている方法の方が、メモリを保存復旧しない分だけ開始が早いからである。
【0095】
まず、MEMSIZE=実装メモリサイズ、BUFSIZE=必要な画像処理作業メモリサイズ、OSBUFADR=0とする(ステップS1)。そして、読み取り装置入力表示部105から読み取り条件と読み取り開始指示を受け取って、特別なメモリ領域にセットする(ステップS2)。このメモリ領域は、後述のステップS7のメモリ領域とは重ならない位置とする。
【0096】
次いで、OS環境下の空きメモリ303eからBUFSIZE分のメモリを確保する。確保できればOSBUFADR=OS環境下の空きメモリの先頭アドレス(ADR1)とする(ステップS3,S4)。OS環境下の空きメモリ303eからBUFSIZE分のメモリが確保され、OSBUFADRをOS環境下の空きメモリの先頭アドレス(ADR1)とした後、ハードウェア状態を保存してオペレーションシステム(OS)をサスペンドする。すなわち、OSの動作を一時的に止め、スリープの状態とする(ステップS5)。
【0097】
次いで、OSBUFADR=0の場合にはBUFADR=MEMSIZE−BUFSIZEとなるBUFADRからBUFSIZE分のメモリを画像蓄積部302に保存する(ステップS6,S7)。前記BUFADRのアドレス位置は図4(b)におけるADR1で示す位置で、実装メモリの最上位を使用する。ステップS6で、OSBUFADR=0でない場合はBUFADR=OSBUFADRとする(ステップS6a)。
【0098】
ステップS2の特別なメモリ領域から読み取り条件を取り出して原稿給紙制御部101、画像読み取り部102、解像度変換部103、画像補正部104および要求画像委処理部107にセットし(ステップS8)、原稿1枚毎に、原稿読み取り処理部100からBUFADRに読み取り画像をDMA転送して(ステップS9)、要求された画像処理を行い、画像蓄積部302のファイルシステムに蓄積する(ステップS10)。これを、全原稿の読み取り終了まで続ける(ステップS11)。
【0099】
次いで、OSBUFADR=0の場合にはBUFADRからBUFSIZE分のメモリを画像蓄積部302から復旧する(ステップS12,S13)。すなわち、ステップ10で画像蓄積部302に保存した(矢印48)メモリを元に戻す。その後、ハードウェア状態を復旧してOSをレジュームする。すなわち、再びOSを動作させる(ステップS14)。
【0100】
OSが動作を再開すると、OSBUFADR=0でない場合はOSメモリを返却する(ステップS15,S16)。すなわち、ステップS3で確保したメモリをOSに返却し、OCR画像処理ライブラリを使用して、ステップ6で画像蓄積部302のファイルシステムに蓄積した画像の傾き補正、自動方向判別、OCRテキスト変換処理を行う(ステップS17)。
【0101】
このように処理すると、オペレーティングシステム環境下の画像処理ライブラリを使用しながらでも、この例では前述のオペレーティングシステムメモリ303a、アプリケーションメモリ303b、OCR画像ライブラリメモリ303cで合わせて必要とされる128MBに実装メモリサイズを節約することができる。
【0102】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、読み取った画像を白黒2値画像とユーザから要求された処理を行うカラー画像とに分け、白黒2値化された高解像度の画像データに基づいてOCR処理し、カラー画像は要求された画像処理を施した後、必要に応じてOCR画像と合成するので、高解像度で、高速で処理することが可能になる。
【0103】
また、カラー画像は低解像度でOCR処理に影響しないことから、カラー画像の解像度を落として処理することにより、メモリの節約と、処理速度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像読み取り装置とネットワークサービスの構成及び両者の関係を示すブロック図である。
【図2】画像読み取り装置のハード構成の一例を示す概略構成図である。
【図3】メモリ制御が行われる画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図4】従来から実施されている通常の画像処理作業メモリおよび本実施形態における画像処理作業メモリのメモリマップを示す図である。
【図5】図3(b)のようにしてメモリを節約するときの制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像読み取り装置
2 ネットワークサービス処理装置
100 原稿読み取り処理装置
102 画像読み取り部
103 解像度変換部
104 画像補正部
106 読み取り制御部
107 要求画像処理部
108 白黒2値化処理部
109 第1の画像蓄積部
110 要求画像蓄積部
111 白黒画像蓄積部
150 OCRテキスト合成装置
151 傾き補正部
152 要求画像回転処理部
153 白黒画像回転処理部
154 自動方向判別部
155 OCRテキスト合成処理部
156 要求画像圧縮処理部
157 白黒画像圧縮処理部
158 OCRテキスト変換処理部
159 OCR実行条件蓄積部
160 第2の画像蓄積部
161 OCRテキスト合成画像蓄積部
162 要求圧縮画像蓄積部
163 白黒圧縮画像蓄積部
164 OCRテキスト蓄積部
165 検索インデクス蓄積部
201 クライアントコンピュータ
202 ネットワーク制御部
203 サーバ制御部
204 白黒画像伸長処理部
205 OCRテキスト編集制御部
206 OCRテキスト検索制御部
Claims (11)
- 原稿の画像を読み取る画像読み取り工程と、前記画像読み取り工程により読み取った画像にディザ処理と誤差拡散処理の少なくとも一方の処理を施す画像処理工程とを有する画像読み取り方法において、
前記画像読み取り工程において読み取った画像を白黒化する白黒二値化処理工程と、
前記画像処理工程で処理された画像データと、前記白黒二値化処理工程で処理された白黒データを並行して個別に入力し、白黒データからOCRテキストデータを抽出するOCRテキスト変換処理工程と、
前記抽出したOCRテキストデータと前記画像データを合成して出力するOCRテキスト合成処理工程と、
を備えていることを特徴とする画像読み取り方法。 - 更に、解像度変換工程と読み取り条件の入力工程とを備え、
前記解像度変換工程では、前記画像読み取り工程で読み取った画像を、前記読み取り条件の入力工程で入力された解像度に変換することを特徴とする請求項1記載の画像読み取り方法。 - 更に、前記白黒データからテキストデータを作成するOCRテキスト変換処理工程を有することを特徴とする請求項1記載の画像読み取り方法。
- 更に、ネットワークに接続されたコンピュータに、前記画像データを送信すると共に、前記白黒データ又は前記テキストデータの一方を送信するネットワーク制御工程を有することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の画像読み取り方法。
- 原稿の画像を読み取る画像読み取り手段と、前記画像読み取り手段で読み取った画像にディザ処理と誤差拡散処理の少なくとも一方の処理を施す画像処理手段とを有する画像読み取り装置において、
前記画像読み取り手段で読み取った画像を白黒化する白黒二値化処理手段と、
前記画像処理手段で処理された画像データと、前記白黒二値化処理手段で処理された白黒データを並行して個別に入力し、白黒データからOCRテキストデータを抽出するOCRテキスト変換処理手段と、
前記抽出したOCRテキストデータと前記画像データを合成して出力するOCRテキスト合成処理手段と、
が設けられていることを特徴とする画像読み取り装置。 - 更に、解像度変換部と読み取り条件入力部とを備え、
前記解像度変換部は、前記画像読み取り手段で読み取った画像を、前記読み取り条件入力部から入力された解像度に変換することを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。 - 更に、ネットワークに接続されたコンピュータに、前記画像データを送信すると共に、前記白黒データ又は前記テキストデータの一方を送信するネットワーク制御手段が備えられていることを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
- 更に、前記画像処理手段で処理された画像データと前記テキストデータを並行入力し、これら画像データとテキストデータ合成して出力するOCRテキスト合成処理装置が備えられていることを特徴とする請求項7記載の画像読み取り装置。
- 更に、ネットワークに接続されたコンピュータに、前記画像データを送信すると共に、前記白黒データ又は前記テキストデータの一方を送信するネットワーク制御手段が備えられていることを特徴とする請求項5ないし7の何れか1項記載の画像読み取り装置。
- 請求項8記載の画像読み取り装置と、
クライアントコンピュータからの要求に応じ、前記OCRテキスト合成処理装置に対して所望の画像データの閲覧、ダウンロード、OCRテキストの編集、OCRテキストの検索、OCR実行条件の変更及び再OCR実行の少なくとも1を実行させるサーバ制御手段と、
を備えていることを特徴とするネットワークシステム。 - 前記サーバ制御手段から再OCR実行が依頼されたとき、前記OCRテキスト合成処理装置側から入力される白黒圧縮画像を伸張して前記OCRテキスト合成処理装置側に転送して再度OCR変換させ、OCRテキストを生成させるための白黒画像伸張手段が更に備えられていることを特徴とする請求項10記載のネットワークシステム。
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