JP3952430B2 - 仕分装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送される搬送物を仕分ける仕分装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、特開平4−280711号公報に記載されているように、主コンベヤの上流側から搬送されてくる搬送物を主コンベヤの下流側へ流すか、主コンベヤの一側に斜めに接続された分岐コンベヤ側に分岐するようにした仕分装置が知られている。
【0003】
この仕分装置では、主コンベヤの搬送面を構成する複数の搬送ローラを搬送方向に沿って並設するとともに、これら搬送ローラの途中域(分岐域)に複数の誘導ローラを搬送方向に沿って並設しており、これら誘導ローラ群を搬送ローラと平行状に保つことで搬送物を主コンベヤの下流側へ流し、誘導ローラ群を搬送ローラに対して斜めになるように一側に向けて旋回させることで搬送物を一側の分岐コンベヤに分岐するようにしている。誘導ローラは、搬送ローラと同様に、搬送方向と交差する方向に1本ずつ配置しているとともに、搬送面の横幅に対応した長さとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の分岐装置では、誘導ローラは、搬送ローラと同様に、搬送方向と交差する方向に1本ずつ配置しているとともに、搬送面の横幅に対応した長さとしているため、誘導ローラの旋回時に必要とする旋回寸法が大きく、誘導ローラを旋回させた状態で誘導ローラの一端(搬送ローラから離反移動する端部側)と搬送ローラとの間に大きな隙間が生じる。そのため、搬送物が小形の場合には、その隙間に搬送物が落ち込み、搬送物の搬送や分岐を円滑に行なえない問題がある。
【0005】
また、主コンベヤの一側の分岐コンベヤにのみ搬送物を分岐可能とするが、主コンベヤの両方向に搬送物を分岐することはできない。仮に、主コンベヤの両方向に搬送物を分岐するように、誘導ローラを旋回させる場合には、長さを半分程度とした搬送ローラを除去しなければならないため、誘導ローラと搬送ローラとの間に大きな隙間が生じてしまう。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、誘導ローラの旋回時に誘導ローラと搬送ローラとの間に生じる隙間を小さくし、小形の搬送物の場合でも隙間への落ち込みを少なくし、搬送物の搬送および分岐を円滑にできる仕分装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の仕分装置は、搬送面に沿って搬送方向に並設される複数の搬送ローラと、これら搬送ローラの搬送方向に隣接されるとともに前記搬送面に沿って搬送方向に並設される複数の誘導ローラと、これら複数の誘導ローラを前記搬送面内で旋回させる旋回手段と、前記搬送ローラと誘導ローラとの間に前記搬送面に沿って配設される乗移りローラと、この乗移りローラを前記搬送ローラと誘導ローラとの間で移動可能に支持する乗移りローラ支持手段と、前記搬送ローラと平行な状態からの前記誘導ローラの旋回時に、前記搬送ローラから離反移動する誘導ローラの端部側に対応した前記乗移りローラの端部側を、その誘導ローラの端部側の移動に追従させて移動させる追従手段とを具備し、前記旋回手段は、前記誘導ローラの軸方向の中間位置を中心として誘導ローラを旋回させ、前記乗移りローラは、前記誘導ローラの軸方向の両端部側に対応して一対を有しており、前記乗移りローラ支持手段は、前記一対の乗移りローラ間に設けられた揺動支軸、およびこの揺動支軸を支点として各乗移りローラを搬送ローラと誘導ローラとの間で揺動可能に支持する揺動ベースを有しているものである。
【0008】
そして、搬送ローラと誘導ローラとの間で移動可能に乗移りローラを配設し、搬送ローラと平行な状態からの誘導ローラの旋回時に、搬送ローラから離反移動する誘導ローラの端部側に対応した乗移りローラの端部側を、その誘導ローラの端部側の移動に追従させて移動させることにより、搬送ローラと誘導ローラとの間に生じる隙間に乗移りローラが移動してその隙間を小さくし、小形の搬送物の場合でも隙間への落ち込みを少なくし、搬送物の搬送および分岐を円滑にする。また、誘導ローラが軸方向の中間位置を中心として旋回し、乗移りローラが誘導ローラの軸方向の両端部側に対応して一対を有するとともに、これら一対の乗移りローラ間に設けられた揺動支軸を支点として各乗移りローラが搬送ローラと誘導ローラとの間で揺動可能とすることにより、誘導ローラのいずれの方向への旋回にも対応可能とする。
【0009】
請求項2記載の仕分装置は、請求項1記載の仕分装置において、追従手段は、乗移りローラ支持手段を介して乗移りローラを搬送ローラの方向へ付勢する付勢体、および誘導ローラの旋回位置に対応して乗移りローラ支持手段に係脱され誘導ローラの移動に追従するときのみ乗移りローラ支持手段との係合を介してかつ付勢体の付勢に抗して乗移りローラを移動させる係止体を有しているものである。
【0010】
そして、追従手段の付勢体により、乗移りローラ支持手段を介して乗移りローラを搬送ローラの方向へ付勢し、さらに、誘導ローラの旋回位置に対応して乗移りローラ支持手段に係脱される係止体により、誘導ローラの移動に追従するときのみ乗移りローラ支持手段との係合を介してかつ付勢体の付勢に抗して乗移りローラを移動させることにより、誘導ローラの旋回に対応した乗移りローラの移動を確実にするとともに、誘導ローラのいずれの方向への旋回にも対応可能とする。
【0011】
請求項3記載の仕分装置は、請求項1または2記載の仕分装置において、誘導ローラは、搬送面内の搬送方向に対して交差する方向に複数配設され、旋回手段は、搬送方向に沿って配列された各列毎に誘導ローラを旋回させるものである。
【0012】
そして、誘導ローラを搬送面内の搬送方向に対して交差する方向に複数配設し、旋回手段で搬送方向に沿って配列された各列毎に誘導ローラを旋回させることにより、各列の誘導ローラを同一方向に旋回させることで搬送物の分岐を確実にし、しかも、誘導ローラの長さが短く、誘導ローラの旋回時に必要とする旋回寸法が小さくなるので、旋回される誘導ローラと搬送ローラとの隙間自体が小さくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図8に示すように、11は仕分装置(ダイバータ装置)の仕分コンベヤで、この仕分コンベヤ11は、搬送物を搬送する搬送方向Fに沿って配設されたフレーム12を有し、このフレーム12上に、複数の搬送ローラ13が搬送方向Fに並設される複数の搬送部14が形成されているとともに、複数の誘導ローラ15が搬送方向Fに並設される分岐部16が搬送方向Fに離間する2箇所に搬送部14と隣接して形成され、これら搬送ローラ13と誘導ローラ15との間には乗移りローラ17が配設されている。これら複数の搬送ローラ13、複数の誘導ローラ15および複数の乗移りローラ17によって、搬送物を載せて搬送する搬送面18が形成されている。
【0015】
複数の搬送ローラ13は搬送ローラ駆動手段21により回転駆動され、複数の誘導ローラ15は後述する誘導ローラ駆動手段により回転駆動され、複数の乗移りローラ17は回転自在になっている。
【0016】
搬送ローラ駆動手段21は、無端体22を有し、この無端体22は、例えばチェーンの上面にウレタンなどのパッドを取り付けたもので、搬送ローラ13の下方でパッドが上方に向くようにして複数のプーリ23や図示しないガイドにより搬送方向Fに沿って張設され、図示しないモータの駆動によって回動される。無端体22の搬送方向Fと反対方向に向かう往路のうち搬送部14の領域で搬送ローラ13の下面にパッドが接触され、往路のうちの分岐部16の領域および復路は搬送ローラ13や誘導ローラ15より下方に離反した位置を移動される。なお、搬送部14の領域の端部側に位置する搬送ローラ13は、中央側の搬送ローラ13との間に図示しない伝達ベルトが張設され、この伝達ベルトを介して駆動力が伝達されて回転駆動される。
【0017】
仕分コンベヤ11の各分岐部16の両側には、各分岐部16で仕分コンベヤ11の側方へ分岐される搬送物を受け入れて搬送する分岐コンベヤ25が搬送方向Fに向けて斜めに配設されている。
【0018】
次に、図1ないし図4に示すように、仕分コンベヤ11のフレーム12は、搬送方向Fに沿って両側に配設される一対の(両側の)フレーム部31を有し、この両側のフレーム部31が複数の横繋ぎ部材32によって連結されている。
【0019】
また、搬送ローラ13は、両側のフレーム部31間の幅寸法(搬送面18の搬送方向Fに対して交差する幅方向の横幅)に対応した軸方向の長さに形成され、中心に回転自在に貫通されて両端から突出する支軸13a を介して両側のフレーム部31間に回転自在に軸支されている。
【0020】
また、誘導ローラ15は、搬送ローラ13と略同径で、搬送ローラ13の半分程度の軸方向の長さ、すなわち両側のフレーム部31間の幅寸法(搬送面18の搬送方向Fに対して交差する幅方向の横幅)の半分程度の軸方向の長さに形成され、軸方向の中間位置の周面には溝部35が形成され、中心に回転自在に貫通されて両端から突出する支軸15a を介して後述する誘導ローラ支持手段により回転自在に支持されている。
【0021】
そして、誘導ローラ15は、搬送面18の搬送方向Fに対して交差する横幅方向に2本(複数)ずつ配設され、搬送方向Fに沿って2列の誘導ローラ群15L ,15R が形成されており、各誘導ローラ群15L ,15R 毎に、各(複数の)旋回手段36の誘導ローラ支持手段としての旋回ベース37により旋回可能に支持されるとともに旋回駆動手段38により旋回駆動され、かつ、誘導ローラ駆動手段39により回転駆動されるように構成されている。
【0022】
各旋回ベース37は、複数の横繋ぎ部材32上に旋回支軸41によって回動自在に軸支される複数の旋回アーム42を有し、これら旋回アーム42の両端部に搬送方向Fに沿って平行に配設される両側の旋回リンク43が回転自在に軸支されている。この旋回リンク43の上面に略L字状の軸受部材44が回転自在に軸支され、この軸受部材44に誘導ローラ15の支軸15a が取り付けられ、すなわち両側の旋回リンク43に軸受部材44を介して誘導ローラ15が回転自在に軸支されている。したがって、旋回アーム42を介して両側の旋回リンク43が搬送方向Fに対して互いに逆方向に連動して移動されることにより、複数の各誘導ローラ15が中間位置を中心として左右方向の分岐コンベヤ25へ向けて旋回される。
【0023】
各旋回駆動手段38は、例えばエアシリンダなどの2つのシリンダ部45,46を一体的に連結したシリンダ体47を有し、一方のシリンダ部45から突出するロッド45a が連結部材48を介してフレーム部31に連結され、他方のシリンダ部46から突出するロッド46a が旋回アーム42に連結されている。そして、シリンダ部45,46のいずれか一方が伸長されるとともに他方が収縮された状態で誘導ローラ群15L ,15R が搬送ローラ13に平行となる基準位置(下流搬送状態)とされ、両シリンダ部45,46が伸長した状態で誘導ローラ群15L が左方向に旋回する左旋回位置(左方分岐状態)とされるとともに誘導ローラ群15R が右方向に旋回する右旋回位置(右方分岐状態)とされ、両シリンダ部45,46が収縮した状態で誘導ローラ群15L が右方向に旋回する右旋回位置(右方分岐状態)とされるとともに誘導ローラ群15R が左方向に旋回する左旋回位置(左方分岐状態)とされる。
【0024】
各誘導ローラ駆動手段39は、各誘導ローラ群15L ,15R の誘導ローラ15の中間位置の下方に搬送方向Fに沿って配置された回転軸49を有し、これら各回転軸49が横繋ぎ部材32に取り付けられた軸受部材50によって回転自在に軸支されている。この回転軸49には各誘導ローラ15の中間位置の下方位置に対応して複数のプーリ51が固着され、これら各プーリ51と各誘導ローラ15の溝部35との間に無端状の伝達ベルト52が張設されている。回転軸49にはモータ53からの回転駆動力が伝達され、回転軸49の回転により、各伝達ベルト52を介して各誘導ローラ15が回転駆動される。なお、各誘導ローラ15は中間位置を支点として旋回されるため、各誘導ローラ15は中間位置の溝部35に伝達ベルト52を張設していることで、各誘導ローラ15の旋回位置にかかわらず無理なく駆動力を伝達できる。また、各誘導ローラ群15L ,15R の左旋回位置または右旋回位置では、誘導ローラ15の回転速度が分岐方向に近い側より遠い側が速くなるように設定される。
【0025】
また、乗移りローラ17は、搬送ローラ13や誘導ローラ15より小径で、誘導ローラ15の半分程度の軸方向の長さに形成され、各誘導ローラ群15L ,15R 毎に、誘導ローラ15の軸方向の両端部側に対応して2本(一対)ずつ配設され、中心に回転自在に貫通されて両端から突出される支軸17a を介して乗移りローラ支持手段61により回転自在かつ搬送ローラ13と誘導ローラ15との間で揺動可能に支持されているとともに、追従手段62により誘導ローラ15の旋回に追従して揺動されるように構成されている。
【0026】
乗移りローラ支持手段61は、図5ないし図7にも示すように、各誘導ローラ群15L ,15R 毎に、一対の揺動ベース63を有し、これら揺動ベース63の相対する基端側の端部が揺動支軸64に回動可能に軸支されている。各揺動ベース63の上面両端に略L字状の軸受部材65が取り付けられ、これら軸受部材65に乗移りローラ17の支軸17a が取り付けられている。揺動支軸64は、横繋ぎ部材32に取り付けられた支持台66上で、誘導ローラ15の中間位置すなわち旋回中心に対応した位置に立設され、乗移りローラ17が旋回される誘導ローラ15と略平行に揺動可能になっている。各揺動ベース63の先端側の端部にはロッド67が垂下に取り付けられている。
【0027】
追従手段62は、各旋回リンク43の端部に取り付けられた複数の係止体68を有し、これら各係止体68の先端にロッド67の搬送ローラ13側に臨む側面に係合可能とする係合部69が立ち上げ形成されている。ロッド67の搬送ローラ13側に臨む側面に対向して横繋ぎ部材32から支持板70が立設され、この支持板70には、ロッド67との間に付勢体としてのスプリング71が張設されているとともに、スプリング71によって引っ張り付勢されるロッド67の位置を規制するストッパ72が取り付けられている。
【0028】
そして、誘導ローラ群15L ,15R が搬送ローラ13に平行となる基準位置にあるとき、乗移りローラ17が搬送ローラ13および誘導ローラ15と平行状態とされ、一方、誘導ローラ群15L ,15R が左旋回位置または右旋回位置へ旋回されるとき、搬送ローラ13から離反移動する誘導ローラ15の一方の端部側すなわち一方の旋回リンク43側の移動により、係止体68の係合部69がロッド67に係合されるとともにスプリング71の付勢に抗して揺動ベース63が揺動され、誘導ローラ15の旋回に乗移りローラ17が追従される。また、誘導ローラ群15L ,15R が左旋回位置または右旋回位置へ旋回されるとき、誘導ローラ15の他方の端部側すなわち他方の旋回リンク43側が搬送ローラ13に接近移動されるが、係止体68の係合部69がロッド67から離反されるとともに、ロッド67はスプリング71の付勢でストッパ72に当接した状態に保持され、つまり、乗移りローラ17が搬送ローラ13および誘導ローラ15と平行な状態に保たれる。
【0029】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0030】
まず、仕分コンベヤ11の上流側から搬入される搬送物を分岐せずに仕分コンベヤ11の下流側へ搬出する場合には、各分岐部16の誘導ローラ群15L ,15R が搬送部14の搬送ローラ13に平行となる基準位置に保たれるとともに、乗移りローラ17が搬送ローラ13および誘導ローラ15と平行な状態に保たれる。
【0031】
そのため、仕分コンベヤ11の上流側から搬入されてくる搬送物は、回転駆動されている搬送ローラ13および誘導ローラ15により、これら搬送ローラ13、誘導ローラ15および乗移りローラ17上を搬送されて、仕分コンベヤ11の下流側へ搬出される。
【0032】
このとき、搬送ローラ13による搬送物の搬送速度と誘導ローラ15による搬送物の搬送速度とを同じとして搬送物を搬送する他、搬送ローラ13および誘導ローラ15が別駆動であるため、搬送物の間隔(搬送ピッチ)を広げるために誘導ローラ15を搬送ローラ13より高速にしたり、あるいは搬送物の間隔を狭めるために誘導ローラ15を搬送ローラ13より低速することができ、このような速度制御で搬送物の間隔を任意に調整することができる。
【0033】
また、仕分コンベヤ11の上流側から搬入される搬送物を分岐部16から右側または左側の分岐コンベヤ25へ分岐する場合には、分岐部16の搬送方向Fの手前側に配設されている図示しない検知手段で搬送物を検知すると、各誘導ローラ群15L ,15R のシリンダ体47が作動され、各誘導ローラ群15L ,15R が右方向または左方向に旋回されて、誘導ローラ15が搬送ローラ13に対して傾斜されるとともに右側または左側の分岐コンベヤ25に対して平行となる右旋回位置(図1に示す位置)または左旋回位置に停止される。
【0034】
そのため、搬送ローラ13上から乗移りローラ17を通じて誘導ローラ15上に乗移った搬送物は、回転駆動される誘導ローラ15により、分岐コンベヤ25へ向けて誘導されて、仕分コンベヤ11から分岐コンベヤ25へ分岐される。
【0035】
このとき、誘導ローラ15が搬送面18内の搬送方向に対して交差する方向に2分割され、誘導ローラ15の軸方向の長さが搬送ローラ13の半分程度となって短いので、誘導ローラ15の旋回時に必要とする旋回寸法が小さくなり、旋回される誘導ローラ15と搬送ローラ13との隙間が小さく、小形の搬送物の場合でも隙間への落ち込みが少なく、搬送物の搬送および分岐が円滑に行なわれる。
【0036】
さらに、各誘導ローラ群15L ,15R の回転速度は分岐方向に近い側より遠い側が速いので、すなわち図1の場合には右側の誘導ローラ群15R より左側の誘導ローラ群15L が速いので、搬送物が分岐方向に確実に寄せられて分岐される。
【0037】
また、各誘導ローラ群15L ,15R の旋回時には、追従手段62により、搬送ローラ13から離反移動する誘導ローラ15の端部側に対応した乗移りローラ17の端部側が、誘導ローラ15の端部側の移動に追従して移動される。これにより、搬送ローラ13と誘導ローラ15との間に生じる隙間に乗移りローラ17が移動されてその隙間が小さくされ、小形の搬送物の場合でも隙間への落ち込みが少なく、搬送物の搬送および分岐が円滑に行なわれる。
【0038】
追従手段62では、一対の乗移りローラ17間に設けられた揺動支軸64を支点として各乗移りローラ17が搬送ローラ13と誘導ローラ15との間で揺動可能とされるので、誘導ローラ15のいずれの方向への旋回にも対応できる。
【0039】
追従手段62では、誘導ローラ群15L ,15R が搬送ローラ13に平行となる基準位置にあるとき、乗移りローラ17が搬送ローラ13および誘導ローラ15と平行状態とされ、一方、誘導ローラ群15L ,15R が左旋回位置または右旋回位置へ旋回されるとき、搬送ローラ13から離反移動する誘導ローラ15の一方の端部側すなわち一方の旋回リンク43側の移動により、係止体68の係合部69がロッド67に係合されるとともにスプリング71の付勢に抗して揺動ベース63が揺動され、誘導ローラ15の旋回に乗移りローラ17が追従され、また、誘導ローラ群15L ,15R が左旋回位置または右旋回位置へ旋回されるとき、誘導ローラ15の他方の端部側すなわち他方の旋回リンク43側が搬送ローラ13に接近移動されるが、係止体68の係合部69がロッド67から離反されるとともに、ロッド67はスプリング71の付勢でストッパ72に当接した状態に保持され、つまり、乗移りローラ17が搬送ローラ13および誘導ローラ15と平行な状態に保たれるので、誘導ローラ15の旋回に対応した乗移りローラ17の移動を確実にできるとともに、誘導ローラ15のいずれの方向への旋回にも対応できる。
【0040】
なお、各誘導ローラ群15L ,15R を同一方向に旋回させることで大形の搬送物でも確実に分岐できるが、各誘導ローラ群15L ,15R が独立して旋回するため、例えば、仕分コンベヤ11の一側または両側それぞれに片寄って小形の搬送物が搬送されるような場合には、図8に示すように、搬送物が搬送される側に対応した誘導ローラ群15L ,15R を独立して旋回させるだけで対応でき、さらに、誘導ローラ群15L ,15R の一方または両方を互いに仕分コンベヤ11の中央側に旋回させることで、仕分コンベヤ11の一側に片寄って搬送される搬送物を仕分コンベヤ11の中央に寄せることもできる。
【0041】
また、誘導ローラ15は、搬送面18内の搬送方向Fに対して交差する横幅方向の少なくとも一部に搬送ローラ13と並列に配設してもよいし、横幅方向に3本以上配設してもよい。
【0042】
【発明の効果】
請求項1記載の仕分装置によれば、搬送ローラと誘導ローラとの間で移動可能に乗移りローラを配設し、搬送ローラと平行な状態からの誘導ローラの旋回時に、搬送ローラから離反移動する誘導ローラの端部側に対応した乗移りローラの端部側を、その誘導ローラの端部側の移動に追従させて移動させるので、搬送ローラと誘導ローラとの間に生じる隙間に乗移りローラが移動してその隙間を小さくでき、小形の搬送物の場合でも隙間への落ち込みを少なくし、搬送物の搬送および分岐を円滑にできる。また、誘導ローラが軸方向の中間位置を中心として旋回し、乗移りローラが誘導ローラの軸方向の両端部側に対応して一対を有するとともに、これら一対の乗移りローラ間に設けられた揺動支軸を支点として各乗移りローラが搬送ローラと誘導ローラとの間で揺動可能とするので、誘導ローラのいずれの方向への旋回にも対応できる。
【0043】
請求項2記載の仕分装置によれば、請求項1記載の仕分装置の効果に加えて、追従手段の付勢体により、乗移りローラ支持手段を介して乗移りローラを搬送ローラの方向へ付勢し、さらに、誘導ローラの旋回位置に対応して乗移りローラ支持手段に係脱される係止体により、誘導ローラの移動に追従するときのみ乗移りローラ支持手段との係合を介してかつ付勢体の付勢に抗して乗移りローラを移動させるので、誘導ローラの旋回に対応した乗移りローラの移動を確実にできるとともに、誘導ローラのいずれの方向への旋回にも対応できる。
【0044】
請求項3記載の仕分装置によれば、請求項1または2記載の仕分装置の効果に加えて、誘導ローラを搬送面内の搬送方向に対して交差する方向に複数配設し、旋回手段で搬送方向に沿って配列された各列毎に誘導ローラを旋回させるので、各列の誘導ローラを同一方向に旋回させることで搬送物を確実に分岐でき、しかも、誘導ローラの長さが短く、誘導ローラの旋回時に必要とする旋回寸法が小さくなり、旋回される誘導ローラと搬送ローラとの隙間自体を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示す仕分装置の平面図である。
【図2】 同上仕分装置の内部機構を示す側面図である。
【図3】 同上仕分装置の内部機構を示す端面図である。
【図4】 同上仕分装置の内部機構を示す平面図である。
【図5】 同上仕分装置の乗移りローラの機構を示す平面図である。
【図6】 同上仕分装置の乗移りローラの機構を示す側面図である。
【図7】 同上仕分装置の乗移りローラの機構を示す端面図である。
【図8】 同上仕分装置の全体を示す平面図である。
【符号の説明】
13 搬送ローラ
15 誘導ローラ
17 乗移りローラ
18 搬送面
36 旋回手段
61 乗移りローラ支持手段
62 追従手段
63 揺動ベース
64 揺動支軸
68 係止体
71 付勢体としてのスプリング
Claims (3)
- 搬送面に沿って搬送方向に並設される複数の搬送ローラと、
これら搬送ローラの搬送方向に隣接されるとともに前記搬送面に沿って搬送方向に並設される複数の誘導ローラと、
これら複数の誘導ローラを前記搬送面内で旋回させる旋回手段と、
前記搬送ローラと誘導ローラとの間に前記搬送面に沿って配設される乗移りローラと、
この乗移りローラを前記搬送ローラと誘導ローラとの間で移動可能に支持する乗移りローラ支持手段と、
前記搬送ローラと平行な状態からの前記誘導ローラの旋回時に、前記搬送ローラから離反移動する誘導ローラの端部側に対応した前記乗移りローラの端部側を、その誘導ローラの端部側の移動に追従させて移動させる追従手段と
を具備し、
前記旋回手段は、前記誘導ローラの軸方向の中間位置を中心として誘導ローラを旋回させ、
前記乗移りローラは、前記誘導ローラの軸方向の両端部側に対応して一対を有しており、
前記乗移りローラ支持手段は、前記一対の乗移りローラ間に設けられた揺動支軸、およびこの揺動支軸を支点として各乗移りローラを搬送ローラと誘導ローラとの間で揺動可能に支持する揺動ベースを有している
ことを特徴とする仕分装置。 - 追従手段は、乗移りローラ支持手段を介して乗移りローラを搬送ローラの方向へ付勢する付勢体、および誘導ローラの旋回位置に対応して乗移りローラ支持手段に係脱され誘導ローラの移動に追従するときのみ乗移りローラ支持手段との係合を介してかつ付勢体の付勢に抗して乗移りローラを移動させる係止体を有している
ことを特徴とする請求項1記載の仕分装置。 - 誘導ローラは、搬送面内の搬送方向に対して交差する方向に複数配設され、
旋回手段は、搬送方向に沿って配列された各列毎に誘導ローラを旋回させる
ことを特徴とする請求項1または2記載の仕分装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06324599A JP3952430B2 (ja) | 1999-03-10 | 1999-03-10 | 仕分装置 |
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