JP3952342B2 - 蒸気保温に適した饅頭及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、蒸気で保温中に劣化の進行が遅延するような特性を付与することを目的とした蒸気保温に適した饅頭及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来ベーキグパウダー、蛋白及びカードランを含有することを特徴とする具入り中華饅頭、パン、パイなどの具材加工助剤の発明が提案されている(特開平07−023753号)。
【0003】
前記発明は、具材入り中華饅頭などの空洞の生成を防止することを目的としたものであって、ベーキグパウダー、蛋白及びカードランを含有することを必須要件としている。
【0004】
【発明により解決しようとする課題】
従来中華饅頭又は酒饅頭などは、店頭においてスチーマー中で保温され、販売されているが、スチーマー中で保温すると、保温時間が長くなると、皮部が吸水によりべたついたり、火ぶれを発生し、外観が劣化して商品価値の低下を招くのみならず、食感も劣化し、遂には廃棄せざるを得なくなることが知られている。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
そこでスチーマー中の劣化耐性を付与すると共に、食感の劣化を防止することについて苦心研究した結果、カードラン、トランスグルタミナーゼ又はコーンスターチなどに劣化防止効果がある知見を得て、この発明を完成したのである。
【0006】
即ちこの発明は、原料穀粉に、カードラン又はトランスグルタミナーゼ又は、コーンフラワーを添加して製造したことを特徴とする蒸気保温に適した饅頭である。また原料穀粉に対し、カードランは0.1〜0.8部、トランスグルタミナーゼは0.1〜0.5部、コーンフラワーは3〜18部を添加量としたものであり、原料穀粉に対し、カードラン及びトランスグルタミナーゼ又はコーンフラワーを混合添加する場合の合計添加量は18部以下としたものである。
【0007】
次に方法の発明は、原料穀粉に、カードラン又はトランスグルタミナーゼ又は、コーンフラワーを添加すると共に、必要な調味料、水その他の添加物を入れて混捏し、常法により蒸し饅頭とすることを特徴とする蒸気保温に適した饅頭の製造方法である。
【0008】
前記発明によれば、カードラン、トランスグルタミナーゼ又はコーンスターチを添加することにより、所期の目的を達成し得るものである。然して添加量は、カードランが0.1部未満では添加の効果が劣り、0.8部を超えると食感を損ふおそれがある。またトランスグルタミナーゼの添加量が0.1部未満にすると、添加の効果が劣り、0.5部を超えると食感を損ふおそれがある。更にコーンフラワーの添加量が3部未満では効果が劣り、18部を超えると食感を損ふおそれがあった。また前記各材料を複合させた場合に、合計添加量が18部を超えると、食感を損ふおそれがあった。
【0009】
前記添加物の量が、前記より少ない場合であっても、その添加量によっては、火ぶくれ等を遅延させる効果がみとめられる。また前記カードランなどに代えて(又はこれと複合して)グアガム(例えば0.1部〜0.8部)を用いても表1のような効果が認められた。
【0010】
【表1】
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明は、原料穀粉に対し、カードラン0.1〜0.8部又はトランスグルタミナーゼ0.1〜0.5部又は、コーンフラワー3〜18部を添加することを特徴とした蒸気保温に適した饅頭である。
【0012】
前記饅頭の製造方法は、前記添加物を原料穀粉に加えて混捏し、以下常法により饅頭を製造したものである。
【0013】
この発明の饅頭は、通常冷蔵又は冷凍保存し、販売時に必要に応じ解凍した後、スチーマーに入れて保温するので、この点従来普通に販売されている中華饅頭その他の饅頭と同一である。
【0014】
【実施例1】
カードラン配合例。
【0015】
(配合)
中力粉 100%
上白糖 13%
ショートニング 3%
塩 0.8%
イースト 2%
B.P 1.0%
カードラン 0.3%
水 48%
(製法)
前記全材料をミキサーに入れ、低速2分、中速5分、高速2分でミキシングして捏上げる。この時の生地温度は26℃であった。
【0016】
ついでフロアタイムをとることなく、50g(具材30g)の饅頭とし、温度45℃、湿度60%でホイロを40分とった後、10分間ラックに入れ、ついで97℃で13分間蒸し上げた後、−30℃で30分間急速冷凍し、ついで−20℃で冷凍保存する。前記冷凍饅頭を取出し、販売用のスチーマー中で8時間保管して観察したが、外観上の劣化現像なく、食感も良好であった。
【0017】
【実施例2】
トランスグルタミナーゼ(TRG)配合例。
【0018】
(配合)
中力粉 100%
上白糖 13%
ショートニング 3%
塩 0.8%
イースト 2%
B.P 1%
TRG 0.2%
水 48%
(製法)
前記実施例1と同一に付省略した。前記により得た冷凍饅頭を取出し、販売用のスチーマー中で6.5時間保管して観察したが、外観上の劣化現像なく、食感も良好であった。
【0019】
【実施例3】
コーンフラワー配合例。
【0020】
(配合)
準強粉 60% ]
薄力粉 30% ] 100%
コーンフラワー 10% ]
上白糖 10%
ショートニング 2%
塩 1%
イースト 2%
B.P 1%
水 47%
(製法)
前記実施例1と同一に付省略した。前記により得た冷凍饅頭を取出し、販売用のスチーマー中で7時間保管して観察したが、外観上の劣化現像なく、食感も良好であった。
【0021】
前記コーンフラワーの使用量について試験した所、表2の結果を得た。
【0022】
【表2】
【0023】
(比較例)
コントロール配合
(配合)
中力粉 100%
上白糖 13%
ショートニング 3%
塩 0.8%
イースト 2%
B.P 1%
水 48%
(製法)
前記実施例1と同様の製造方法により製造した。但し具材なしの50gであった。前記により得た冷凍饅頭を取出し、販売用のスチーマー中で6.0時間保管して観察した所、火ぶくれが見られ、食感の劣化も明らかであった。
【0024】
前記実施例1、2、3と比較例とを各種条件のもとに比較した所、表3の結果を得た。
【0025】
【表3】
【0026】
前記表3によれば、無添加物の場合には、スチーマー時間で外観、食感と共に低下が見られたが、添加した場合には、何れの添加物でも10〜16時間後、外観、食感の劣化が認められた。従ってスチーマーの保管時間がほぼ2倍以上となったことが認められた。
【0027】
【発明の効果】
この発明によれば、カードラン、トランスグルタミナーゼ又はコーンフラワーを添加することにより、スチーマーによる保管時間をほぼ2倍以上延長させる効果がある。従って廃棄量が激減する効果がある。
Claims (4)
- 原料穀粉に、カードラン又はトランスグルタミナーゼ又は、コーンフラワーを添加して製造したことを特徴とする蒸気保温に適した饅頭。
- 原料穀粉に対し、カードランは0.1〜0.8部、トランスグルタミナーゼは0.1〜0.5部、コーンフラワーは3〜18部を添加量としたことを特徴とする請求項1記載の蒸気保温に適した饅頭。
- 原料穀粉に対し、カードラン及びトランスグルタミナーゼ又はコーンフラワーを混合添加する場合の合計添加量は18部以下としたことを特徴とする請求項1記載の蒸気保温に適した饅頭。
- 原料穀粉に、カードラン又はトランスグルタミナーゼ又は、コーンフラワーを添加すると共に、必要な調味料、水その他の添加物を入れて混捏し、常法により蒸し饅頭とすることを特徴とした蒸気保温に適した饅頭の製造方法。
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---|---|---|---|
JP30433998A JP3952342B2 (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | 蒸気保温に適した饅頭及びその製造方法 |
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JP30433998A JP3952342B2 (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | 蒸気保温に適した饅頭及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000125770A JP2000125770A (ja) | 2000-05-09 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP30433998A Expired - Fee Related JP3952342B2 (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | 蒸気保温に適した饅頭及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3952342B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2253216A2 (en) | 2009-05-19 | 2010-11-24 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Method of producing filling comprising water-soluble cellulose ether |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10046605A1 (de) * | 2000-09-20 | 2002-03-28 | Roehm Enzyme Gmbh | Verwendung von Transglutaminasen zur Herstellung von weizenarmen Backwaren |
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1998
- 1998-10-26 JP JP30433998A patent/JP3952342B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2253216A2 (en) | 2009-05-19 | 2010-11-24 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Method of producing filling comprising water-soluble cellulose ether |
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