JP3951450B2 - 用紙分離装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙分離装置及びそれを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置において、印写部にシート状の記録紙や原稿を給紙する場合には、給紙部などの用紙支持手段に積層された用紙のうちの最上面又は最下面の用紙などを、用紙支持手段から取り出した上で印写部に給紙されるが、取り出された用紙が重送されるのを防止するために、用紙分離装置が設けられるのが通例である。
【0003】
そのような分離装置として、用紙支持手段から取り出す用紙を一枚ずつに分離するために、図4(a)に示すように、用紙支持手段(図示せず)から用紙100を取り出す分離ローラ101と、該分離ローラ101が取り出す用紙100を一枚ずつに分離する分離片102とを備えるものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、用紙100を積層して支持する用紙支持手段は、先端部が分離ローラ101付近まで延びているシュート部材104を有するが、例えば用紙100の挿入の仕方や、シュート部材104と用紙100、及び用紙100同士の摩擦係数の関係等によっては、そのシュート部材104上の用紙100の先端が図4(b)に示すように逆くさび状になりやすいため、複数枚の用紙100(図4(b)では三枚)が分離ローラ101に接触し、その結果、用紙100の種類によっては重送が起こりやすくなってしまうという課題がある。また、用紙100がカールなどしている場合にも、用紙100は分離ローラ101にひっかかりやすく、同様な課題がある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、供給される用紙の分離を確実に行い、用紙の重送を防止することができる用紙分離装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、積載された複数枚の用紙を支持する用紙支持手段と、該用紙支持手段から前記用紙を取り出す分離ローラと、該用紙取りだしローラが取り出す用紙を一枚ずつに分離する分離片とを備える用紙分離装置において、前記用紙支持手段は、前記用紙を案内するシュート部材を有し、前記シュート部材の先端部に、先端部分が前記分離片付近まで延びるフィルム状の延長板が設けられ、前記分離片には、前記分離片を分離ローラ側へ押圧付勢する板バネが設けられ、該板バネに、それの振動を抑制する防振ゴムが接着されていることを特徴とする。ここで、延長板としては、PETフィルムなどの合成樹脂フィルムだけでなく、アルミ箔などの金属フィルムなどを用いることができる。
【0007】
請求項1の発明によれば、用紙支持手段のシュート部材に収納される複数枚の用紙のうち最も下側の用紙が、先端部分が前記分離片付近まで延びるフィルム状の延長板によって1枚ずつ案内され、用紙が逆くさび状になるのが回避され、用紙の重送が防止される。
また、分離片を分離ローラ側へ押圧付勢する板バネに、それの振動を抑制する防振ゴムが接着されていることから、簡単な構造で、用紙の通過時に板バネに生ずる振動が減衰せしめられ、その振動による異音の発生が低減される。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の用紙分離装置において、前記板バネが、一端部が分離片とともにフレームに取り付けられる支持部と、該支持部の他端部に連接され分離片に接触して該分離片を分離ローラ側に付勢する付勢部とを有するものであり、前記板バネの支持部の一端部付近に防振ゴムが設けられている。
請求項2の発明によれば、板バネの支持部の一端部付近に防振ゴムが設けられ、前記防振ゴムによる、板バネの振動の減衰性能が高められる。
請求項3の発明は、請求項1の用紙分離装置において、前記延長板が、可撓性を有する合成樹脂からなり、前記シュート部材に基端部分が接着されているものである。
【0009】
請求項3の発明によれば、延長板が基端部分がシュート部材に接着剤等にて接着されるが、原稿搬送方向下流側部分は自由状態であり、供給される最も下側の用紙に自由状態のまま沿い、その用紙が分離ローラまで案内される。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1の用紙分離装置において、前記延長板が、供給される用紙の幅方向の略中央に接触するものである。
【0011】
請求項4の発明によれば、延長板が、供給される用紙の幅方向の略中央に接触し、用紙にバランスよく接触して、用紙の斜行や重送が防止される。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
請求項5の発明は、請求項1〜4の用紙分離装置において、さらに、前記分離片の両側に、用紙が薄い場合にその用紙を分離ローラに押し付ける付勢部材が設けられている。
【0019】
請求項5の発明によれば、分離片の両側に、用紙を分離ローラに押し付ける付勢部材が設けられ、用紙が薄い場合にも無理なく分離される。
【0020】
請求項6の発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置であって、請求項1〜5のいずれかの用紙分離装置を用いたものである。
【0021】
請求項6の発明によれば、画像形成装置において、用紙が延長板によって案内され、用紙が逆くさび状になるのが回避され、用紙の重送が防止される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。
【0023】
図1は本発明に係る用紙分離装置を備えたファクシミリ装置の概略構成図である。尚、本実施形態は、操作パネル、フィーダユニット、レーザプリンタ、原稿読み取り装置などを備えたファクシミリ装置に適用した場合のものである。
【0024】
図1に示すように、このファクシミリ装置1の本体ケース2内には、画像形成のための用紙を給紙するフィーダユニット10と、レーザスキャナユニット25や感光ドラム21を有するレーザプリンタ20と、原稿読み取り装置70と、感光ドラム21や各種のローラを含む駆動系を駆動する駆動機構(図示せず)と、ファクシミリ装置1を制御する制御ユニット(図示せず)とが設けられている。
【0025】
前記フィーダユニット10は、図1に示すように、本体ケース2の後端部の上部のフィーダ部ケース2a内に用紙押圧板11が配設され、その用紙押圧板11の前端部は圧縮バネ12により上側に弾性付勢され、用紙3を給紙する分離ローラ13が回転自在に枢支されている。この分離ローラ13は、図示しない駆動機構により、所定の給紙タイミングで回転駆動されるようになっている。
【0026】
そして、そのフィーダ部ケース2a内に、定形カット紙からなる用紙3を複数枚収容可能な給紙カセット14が傾斜状態で着脱自在に装着され、分離ローラ13の回転により、給紙カセット14に収容された用紙3が1枚ずつ給紙される。分離ローラ13よりも原稿搬送方向(図1において、後方から前方向き)下流側には、給紙された用紙3の先端を揃える1対のレジストローラ15が回転可能に夫々枢支されている。
【0027】
次に、レーザプリンタ20は、円筒形状の感光ドラム21と、その感光ドラム21上に静電潜像を形成するレーザスキャナユニット25と、トナーボックス35と、現像ローラ43を有する現像ユニット40と、感光ドラム21上のトナー画像を用紙3に転写する転写ローラ45と、定着ユニット50と、これら感光ドラム21や現像ローラ43などを駆動する駆動機構(図示せず)を備えている。
【0028】
感光ドラム21は、アルミ製の円筒スリーブの外周部に、ポリカーボネートに光導電性樹脂を分散させた所定厚さ(例えば、約20μm)の光導電層を形成した中空状のものであり、本体ケース2に回転自在に枢支されている。即ち、感光ドラム21上に形成されたプラス極性の静電潜像に対して、プラス極性に帯電したトナー37を反転現像方式で現像するように構成されている。
【0029】
レーザスキャナユニット25は、感光ドラム21の下側に配設され、感光ドラム21上に静電潜像を形成するためのレーザ光Lを発生する半導体レーザ発光器26、回転駆動されるポリゴンミラー27(5面体ミラー)、1対のレンズ28,29、1対の反射ミラー30,31などから構成され、半導体レーザ発光器26から出射したレーザ光Lを主走査することで感光ドラム21上に静電潜像を形成することができる。
【0030】
一方、感光ドラム21上のレーザ光Lが照射される位置よりも、回転方向進角側の位置には、タングステンなどからなる帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させるスコロトロン型の帯電器32が設けられ、その帯電器32よりも更に回転方向進角側の位置には、除電ランプ33が設けられている。
【0031】
次に、トナーボックス35と、感光ドラム21の直ぐ後側に配設された現像ユニット40について説明する。
【0032】
現像部ケース2bには、回転駆動されるアジテータ36と、電気絶縁性を有する絶縁性のトナー37とを収容した2重円筒状のトナーボックス35が着脱可能に装着され、そのトナーボックス35の前側には、トナーボックス35に形成されたトナー供給口を介してアジテータ36の回転により供給されたトナー37を収容するトナー貯蔵室41が形成され、そのトナー貯蔵室41には、供給ローラ42が回転可能に枢支され、更にそのトナー貯蔵室41の前側を仕切るように且つ供給ローラ42と感光ドラム21とに夫々接するように、現像ローラ43が回転可能に枢支されている。ここで、前記トナー37は、その粒径を7〜10μmとする合成樹脂製であり、また、供給ローラ42と現像ローラ43とは、導電性を有するゴム製である。
【0033】
一方、現像部ケース2bには、ステンレス製またはリン青銅製の薄い板状の弾性を有する層厚規制ブレード44が下向きに取り付けられ、その下端部に形成された屈曲部が現像ローラ43に押圧状に接触しており、供給ローラ42から供給されて現像ローラ43の表面に層状に付着したトナー37の層厚が、この層厚規制ブレード44で規制される。
【0034】
ところで、現像ユニット40の直ぐ下側には、冷却用ファン5が設けられ、この冷却用ファン5の駆動により特にトナーボックス35を冷却することにより、トナー37の温度上昇による凝固を防止して、画像品質の低下を防ぐようになっている。また、トナーボックス35の直ぐ下側に、トナーボックス35に近接状にサーミスタからなるトナー温度検出センサ6が設けられ、このトナー温度検出センサ6によりトナー37の温度を反映する温度を検出するようになっている。
【0035】
そして、感光ドラム21、供給ローラ42、現像ローラ43などが駆動機構により夫々所定回転方向に駆動されるので、トナー37の各トナー粒子は、供給ローラ42と現像ローラ43との擦り付けにより、また層厚規制ブレード44の現像ローラ43への押圧摩擦によりプラス極性に帯電され、このプラス極性に帯電したトナー37が、レーザ光Lにより感光ドラム21上に形成された静電潜像に付着して、反転現像方式で現像される。
【0036】
次に、導電性を有するゴム製の転写ローラ45は、感光ドラム21の上側に接するように設けられて回転自在に枢支され、感光ドラム21上のトナー画像がこの転写ローラ45により、用紙3に確実に転写されるようになっている。
【0037】
定着ユニット50は、感光ドラム21よりも原稿搬送方向下流側に設けられ、ハロゲンランプなどの定着ヒータ51を内蔵した加熱用ローラ52と押圧ローラ53とからなり、用紙3の下面に転写されたトナー画像が押圧と同時に加熱されて用紙3に定着される。ここで、加熱用ローラ52に近接状にサーミスタからなるヒータ温度検出センサ7が設けられ、このヒータ温度検出センサ7により加熱用ローラ52の表面温度を検出するようになっている。
【0038】
そして、その定着ユニット50の原稿搬送方向下流側には、用紙搬送用の1対の搬送ローラ55と、排紙トレイ56とが夫々設けられている。ここで、分離ローラ13、レジストローラ15、供給ローラ42、現像ローラ43、転写ローラ45、押圧ローラ53、搬送ローラ55は、具体的に図示していないが、LF用モータによりギヤ機構を介して夫々回転駆動される。
【0039】
次に、原稿4を搬送する原稿分離装置60と、原稿読み取り装置70とについて説明する。
【0040】
前記本体ケース2の前側の上部には、電源スイッチ、モード設定スイッチ、テンキー及び各種の機能キーが設けられたキーボード8aや液晶ディスプレイ8bを有する操作パネル8が設けられ、その操作パネル8の下側に、原稿挿入ガイド部61の載せられた原稿4(文字や図面等の情報)が記載されたを分離する原稿分離装置60と、原稿4に記録されている画像を読み取る原稿読み取り装置70とが設けられている。
【0041】
前記原稿挿入ガイド部61に載せられた原稿4は、上下1対の原稿送りローラ62、原稿を案内するペーパーガイド63(シュート部材)及び1対の原稿排出ローラ64により、原稿読み取り装置70による原稿読み取り位置へ送られるようになっており、これらによって、搬送経路に沿って原稿を搬送するための搬送手段が構成されている。尚、前記原稿送りローラ62及び原稿排出ローラ64は、具体的に図示していないが、制御ユニットによって駆動制御される原稿搬送モータによりギヤ機構を介して回転駆動される。
【0042】
前記原稿挿入ガイド部61から挿入される原稿4の搬送方向下流側端部付近には、図2(a)(b)に示すように、前記原稿挿入ガイド部61から、原稿4を取り出す原稿分離ローラ65が設けられ、その上方に、原稿分離ローラ65が取り出す原稿4を一枚ずつに分離するための、例えば、表面の摩擦係数の大きなシリコンゴムなどからなる分離片66が配設されている。分離片66は、原稿4の繰り出し方向から傾斜する状態で原稿分離ローラ65の外周に当接している。
【0043】
前記原稿挿入ガイド部61の連続するペーパーガイド63は、その先端部に、先端部分が前記分離片付近まで延びるフィルム状の延長板67が設けられている。前記延長板67は、供給される原稿4の幅方向の略中央に接触するようになっており、原稿4をバランスよく支持して案内するようになっている。このように、複数枚積層された原稿4の最も下のものの先端が分離片66と原稿分離ローラ65との当接位置の付近まで前記延長板67により案内されることによって、先端がカールした原稿が原稿分離ローラ65に引っかかったり、下側に位置する複数枚の原稿4が逆くさび状になるが回避される。よって、複数枚の原稿4が同時に原稿分離ローラ65に接触するということがなくなる。ここで、前記延長板67は、複数枚積層された原稿4の最も下のものがスムーズに原稿分離ローラ65に接触する位置まですべり込めるよう充分摩擦係数の小さな表面を有する可撓性の合成樹脂フィルム(例えば厚さ5/180mm程度のPETフィルム)からなり、前記ペーパーガイド63の先端部に基端部分が接着されている。尚、前記延長板67の表面と原稿4との摩擦係数をα、原稿4同士の摩擦係数をβ、原稿4と分離片66の表面との摩擦係数をγとしたとき、α<β<γとなるようにすれば、積層された原稿4のうち最下層の1枚のみが原稿分離ローラ65に接触し、それより上の原稿4は原稿搬送方向と逆の方向に徐々にずれ、最上部の原稿4は分離片66により抑止されるので、原稿4の重送がより一層確実に防止できる。
【0044】
また、前記分離片66には、分離片66を原稿分離ローラ65側へ押圧付勢する付勢手段として、分離片66の上側面に一部が当接される板バネ68Aが設けられ、該板バネ68Aに、それの振動を減衰せしめる防振手段としてブロック形状の防振ゴム69が接着固定されている。
【0045】
前記板バネ68Aは、一端部が分離片66の基端部とともにフレームに取り付けられる支持部68aと、該支持部68aの他端部に連設され分離片66に接触して該分離片66を原稿分離ローラ65側に付勢する屈曲形状の付勢部68bとを有するもので、振動の減衰性能を高めるために前記防振ゴム69は板バネ68Aの支持部68aの一端部付近に設けられている。また、前記分離片66の両側には、原稿4が薄い場合にその原稿4を原稿分離ローラ65に確実に押し付ける付勢部材として、原稿4に当接される左右1対の板バネ68Bが設けられている。尚、この1対の板バネ68Bは、前記板バネ68Aと一体的に形成されている。
【0046】
また、原稿読み取り装置70は、搬送経路の途中すなわち原稿分離装置60の下流側に配設されており、従来と同様な構造の密着型イメージセンサ71を備えるものである。尚、前記イメージセンサ71は、原稿4に記載されている画像を読み取り、画像信号を制御ユニットに供給するものである。
【0047】
このイメージセンサ71は、操作パネル8の下側に位置し、原稿4全体にわたって画像の読み取りが可能なるように紙面の手前側から奥に向かって原稿幅(例えばA4サイズ)の長さを有する。また、図4に示すように、イメージセンサ71の原稿読み取り面71a(上面)は、その原稿4の幅方向のほぼ中央部が左右両端部よりも高くなるように形成されている(例えば0.3mm程度)。
【0048】
前記イメージセンサ71と操作パネル8との間には、イメージセンサ71の読み取り面71aに向かって原稿4を押圧する原稿押さえ部材80が配設されている。
【0049】
原稿押さえ部材80は、前記読み取り面71aに対向して配設され、前記読み取り面71aに原稿を押圧するための平面部80aと、該平面部80aに連続してその原稿挿入側に形成され原稿4を前記平面部80aへと案内するために原稿搬送方向と逆の方向に向かって徐々に搬送経路を拡張する傾斜面部80bを備える。原稿押さえ部材80は、当該部材80における原稿搬送方向の上流側端部すなわち傾斜面部80bの原稿搬送方向上流側端部において、原稿搬送方向に直交する軸線回りに回転可能なるように支持されている。さらに、原稿押さえ部材80は、平面部80aより原稿搬送方向下流側に延びる係止部80cを有し、該係止部80cの先端部がフレーム2cに形成された被係合孔2dに一定の範囲で上下方向に移動可能に係合せしめられ、それらの係合関係で原稿押さえ部材80の上下方向の可動範囲が規制されるようになっている。
【0050】
また、原稿押さえ部材80には、その平面部80aを、イメージセンサ71の読み取り面71aに対して押圧する押圧部材としてコイルスプリング82が配設されている。このコイルスプリング82は、原稿押さえ部材80における平面部80aの原稿搬送方向の下流側端部付近に設けられており、一端部が原稿押さえ部材80の、原稿搬送方向に直交する方向のほぼ中央部分に係合されている。
【0051】
尚、ファクシミリ装置1を制御する制御ユニットには、CPUと、記録制御や原稿読み取り制御等の各種の制御プログラムを含み、ファクシミリ装置1を制御する複数の制御プログラムを記憶したROMと、RAMとを含むマイクロコンピュータが設けられている。
【0052】
上記のように構成すれば、分離片66及び左右の板バネ68Bは、原稿の枚数に応じた押圧力(バネ力)で原稿分離ローラ65の外周に当接されて、原稿分離ローラ65の回転により原稿分離ローラ65との間に挿入される各原稿4のうち、原稿分離ローラ65に接触して追従する最下側の原稿4が分離片66を押し上げ、左右の板バネ68Bで押し付けられる状態で原稿分離ローラ65を通過して他の原稿4と分離され、原稿送りローラ62側に繰り出される。このとき、図3に示すように、フィルム状の延長板67の先端部分が分離片66付近まで延びているので、原稿4が逆くさび状になるのが回避され、最下側の原稿4のみが原稿分離ローラ62に接することとなり、原稿4の重送が回避される。
【0053】
ところで、このような原稿4(特にアート紙)の通過時においては、原稿4と分離片66との摩擦により分離片66に自励振動が生じ、それが板バネ68Aに伝達されると、異音発生の原因となるが、本実施の形態では、分離片66に当接する板バネ66Aに防振ゴム69を設けているので、板バネ68Aの振動が減衰せしめられ、異音が低減される。特に、防振ゴム69を板バネ68Aの支持部68aの一端部付近に設けているので、振動の減衰性能が高められ、異音の低減に有利である。
【0054】
そして、最下側の原稿4が原稿送りローラ62側に繰り出されると、左右の板バネ65Bが押圧力で原稿分離ローラ65又は次の原稿4に当接されるので、次に原稿分離ローラ65に接触して追従する最下側の原稿4も同様にして原稿送りローラ62側に繰り出され、順次この動作を繰り返すことで原稿挿入ガイド部61に挿入された任意枚数の原稿4が1枚単位毎に分離され、原稿送りローラ62を経て、読み取り装置70の読み取り面70aに繰り出される。
【0055】
次いで、1枚単位毎に原稿送りローラ62側に繰り出された原稿4は、原稿送りローラ62の回転で原稿読み取り装置70(密着型イメージセンサ71の読み取り面71a)を通過し、この読み取り面71aを通じて原稿4の画像が情報として読み取られ、原稿排出ローラ64の回転で原稿が外部に排出される。このとき、原稿押さえ部材80の原稿搬送方向の下流側端部分がコイルスプリング82にて読み取り面70a側に付勢されているので、原稿押さえ部材80が原稿4との間に生ずる摩擦力などを原因として浮き上がるということがなく、安定して搬送が行われる。そうすると、原稿押さえ部材80によって、原稿4の裏面全体がイメージセンサ71の原稿読み取り面71aに密接するように押圧される。
【0056】
前記実施の形態は、ファクシミリ装置1の原稿読み取り部で原稿4を一枚単位毎に分離するものに適用したものを示したが、これに限定されるものでなく、ファクシミリ装置の印字機能で原稿画像の情報が印字される用紙を一枚単位毎に分離するものや、ファクシミリ装置以外の例えば、コピー装置等の事務処理機器で用紙を一枚単位毎に分離するものに適用することもできる。
【0057】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したような形態で実施され、以下に述べるような効果を奏する。
【0058】
請求項1の発明は、用紙支持手段のシュート部材に収納される複数枚の用紙を、先端部分が分離片付近まで延びるフィルム状の延長板によって案内するようにしているので、用紙分離の際に、用紙が逆くさび状になるのを回避して、用紙の重送を防止することができる。
また、分離片を分離ローラ側へ押圧付勢する板バネに、それの振動を抑制する防振ゴムが接着されているので、簡単な構造でもって、用紙分離の際に生ずる板バネの振動を抑制して、そのような振動による異音の発生を防止することができる。
【0059】
請求項2の発明は、板バネの支持部の一端部付近に防振ゴムを設けているので、防振ゴムによる減衰性能を高めることができる。
請求項3の発明は、延長板の基端部分をシュート部材に接着し、原稿搬送方向下流側部分を自由状態としているので、延長板は、供給される最も下側の用紙に自由状態のまま沿い、その用紙を分離ローラまで案内することができる。
【0060】
請求項4の発明は、延長板が、供給される用紙の幅方向の略中央に接触するようにしているので、用紙にバランスよく接触して、用紙の斜行を防止するともに用紙の重送を防止することができる。
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
請求項5の発明は、分離片の両側に、用紙が薄い場合にその用紙を分離ローラに押し付ける付勢部材を設けているので、用紙が薄い場合にも無理なく分離することができ、用紙の厚さにかかわりなく用紙の分離を行うことができる。
【0065】
請求項6の発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置において、延長板によって用紙が逆くさび状になるのを回避することで、用紙の重送を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る用紙分離装置を備えるファクシミリ装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】 (a)は本発明に係る用紙分離装置付近の縦断面図、(b)は用紙分離装置の分離片付近を下側から見た一部省略底面図である。
【図3】 用紙分離動作の説明図である。
【図4】 (a)(b)はそれぞれ従来装置における用紙分離動作の説明図である。
【符号の説明】
1 ファクシミリ装置
4 原稿
60 原稿分離装置
61 原稿挿入ガイド部
63 ペーパーガイド
65 原稿分離ローラ
66 分離片
67 延長板
68A 板バネ
68B 板バネ
68a 支持部
68b 付勢部
69 防振ゴム
Claims (6)
- 積載された複数枚の用紙を支持する用紙支持手段と、該用紙支持手段から前記用紙を取り出す分離ローラと、該分離ローラが取り出す用紙を一枚ずつに分離する分離片とを備える用紙分離装置において、
前記用紙支持手段は、前記用紙を案内するシュート部材を有し、前記シュート部材の先端部に、先端部分が前記分離片付近まで延びるフィルム状の延長板が設けられ、
前記分離片には、前記分離片を分離ローラ側へ押圧付勢する板バネが設けられ、該板バネに、それの振動を抑制する防振ゴムが接着されていることを特徴とする用紙分離装置。 - 前記板バネは、一端部が分離片とともにフレームに取り付けられる支持部と、該支持部の他端部に連接され分離片に接触して該分離片を分離ローラ側に付勢する付勢部とを有するものであり、前記板バネの支持部の一端部付近に防振ゴムが設けられているところの請求項1記載の用紙分離装置。
- 前記延長板は、可撓性を有する合成樹脂からなり、前記シュート部材に基端部分が接着されているところの請求項1記載の用紙分離装置。
- 前記延長板は、供給される用紙の幅方向の略中央に接触するところの請求項1記載の用紙分離装置。
- さらに、前記分離片の両側に、用紙が薄い場合にその用紙を分離ローラに押し付ける付勢部材が設けられているところの請求項1〜4記載の用紙分離装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の用紙分離装置を用いた画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14412298A JP3951450B2 (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | 用紙分離装置及びそれを用いた画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP14412298A JP3951450B2 (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | 用紙分離装置及びそれを用いた画像形成装置 |
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