JP3951288B2 - 車両のパワーウインド制御ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両におけるドアロック機構を遠隔制御するための無線信号を少なくとも受信するためのキーレス通信機、及びこのキーレス通信機の機能を兼ね備えるパワーウインド制御ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両におけるドアロック機構を遠隔制御するための無線信号を少なくとも受信するためのキーレス通信機、即ち、キーレスエントリーシステムの車両側通信機(少なくとも、アンテナと通信回路を含むもの)は、独立したユニットとして車両に設けられるか、或いは車両における他のユニットの基板に半田付けされた状態で車両に搭載されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このため、上記キーレス通信機に関し、以下のような問題があった。
即ち、単独のユニットとして車両に設けられる場合は、回路部品、筐体、及び車両取り付け部品の全てが、キーレス通信機のためだけに別個に必要になり、コスト増加及び設置スペース増加の問題があった。
また、他のユニットの基板に半田付けされる場合は、出荷地毎の周波数の違い等のバリエーションに対応するため、キーレス通信機を半田付けしたユニットの種類が増大し、このユニットの機種管理が煩雑になるという問題があった。さらに、キーレス通信機は、出荷国毎に認証が必要になるため、前記ユニット毎に認証が必要になるという不利もあった。
そこで本発明は、車両におけるキーレス通信機に関するコストや設置スペースを削減し、しかも、キーレス通信機の設置に起因する機種管理や認証の煩雑化の問題を解消することを主目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明によるパワーウインド制御ユニットは、車両における少なくともパワーウインドを制御するためのスイッチ及び制御回路を実装した制御基板と、この制御基板を収納するユニットケースとを有するパワーウインド制御ユニットであって、
車両におけるドアロック機構を遠隔制御するための無線信号を少なくとも受信するためのアンテナと通信回路を有するキーレス通信機を一体的に内蔵可能であり、前記キーレス通信機が単独で脱着可能であるものである。
【0005】
このパワーウインド制御ユニットであると、キーレス通信機がパワーウインド制御ユニットと一体化されるため、共通の部品を削減し、車両における部品コストや設置スペースを低減することができる。具体的には、少なくとも回路部品(例えば制御回路や電源回路)、及び車両取り付け部品(例えばユニットケース)を、キーレス通信機のためだけに別個に設ける必要がなくなる。
しかも、キーレス通信機が単独で脱着可能であるため、パワーウインド制御ユニット本体の種類を増加させることなく、装着するキーレス通信機だけを異ならせることによって、出荷地毎の周波数の違い等のバリエーションに容易に対応可能となる。また、キーレス通信機単独で出荷国毎の認証が得られるため、ユニット毎に認証が必要になるという不利も解消できる。
【0006】
なお、この発明の好ましい態様は、キーレス通信機が、制御基板の下面側から出し入れして脱着する構成である。このような構成であると、キーレス通信機を脱着するためのユニットケースの開口を下面側にのみ設ければよくなり、キーレス通信機の有無に関わらず、上方又は側方からのほこりや異物の侵入を十分に阻止し、また、この方向からの水の侵入を阻止して一定の防塵性や防水性を確保することができる。
【0007】
また、この発明の別の特徴は、キーレス通信機が前記アンテナと通信回路を実装した通信基板を有し、キーレス通信機を装着した状態では、通信基板が制御基板に対して直角に配置され、前記アンテナが前記通信基板に沿って制御基板よりも上方位置に伸びる構成である。なお、通信基板が制御基板の長手方向端縁側に配置される構成が好ましい。本発明は、この構成であるため、メインの基板である制御基板と平行な面方向の外形寸法(即ち、設置スペース)がほとんど増加しない利点がある。パワーウインド制御ユニットは、制御基板を操作表面と平行に即ち水平に配置し、長手方向を車両の前後方向とした状態で、運転席ドアの肘置き部分等に埋設されるのが一般的であり、この場合制御基板の面方向(即ち水平方向)に外形寸法が増加すると、他の装備(例えば運転席ドアの小物入れ用ポケットなど)との干渉が発生したり、車室の車室空間が制限されたりして問題となる。特に、制御基板の幅方向(即ち、ユニットの幅方向)に外形寸法が僅かでも増加すると、運転席ドアの肘置き部分等が車室内に大きく張り出すことになり、市場が要望する広い車室空間の実現が困難となる。しかし、上記態様であれば、キーレス通信機を一体に備えた構成でありながら、水平方向への寸法増がほとんどないため、このような問題が発生しない。特に、通信基板が制御基板の長手方向端縁側に配置される構成であると、ユニットの幅方向への寸法増が全くないので、広い車室空間の実現の支障にならない。
また、キーレス通信機のアンテナが制御基板よりも上方位置に伸びる構成であるため、各基板のグランドラインや、ユニット下面側の配線等から十分な距離をとってアンテナを配置することが可能となり、キーレス通信機の受信感度等の性能を十分高くかつ安定的なものとすることができる。
【0008】
また本発明は、さらに以下の構成とすることが望ましい。
即ち、キーレス通信機を、前記通信基板と、この通信基板を収納しユニットケースに脱着可能な通信機ケースとよりなる構成とし、このキーレス通信機を装着した状態では、前記通信機ケースの一面が制御基板の一端縁に僅かな隙間で対向するようにし、制御基板の前記一端縁には、前記通信機ケース側に部分的に突出する突出部を形成し、前記通信機ケースの一面には、前記突出部との干渉を避けるための凹部を形成し、前記凹部と前記突出部の対向面に、制御基板と通信基板の電気的接続を実現する接続部を設けた構成が好ましい。
このような構成であると、キーレス通信機の厚さ寸法の内側に前記突出部が入り込んで基板間の接続部が設けられることになり、通信機ケース内の空きスペースが有効活用されるとともに、通信基板及びキーレス通信機全体が制御基板に極めて接近した状態で配置可能となり、ユニット全体の寸法増加をより僅かなものとすることができる。しかも、キーレス通信機を装着する際に、上記接続部が自動的に結合して基板間の電気的接続作業が終了するようにして、キーレス通信機の脱着作業を極めて容易化することも可能となる。
【0009】
特に、前記接続部を構成するコネクタの一方を通信基板に実装して前記凹部の底面に形成した開口内に配置し、これに対応するコネクタの他方を前記突出部の下面に実装し、キーレス通信機を例えば制御基板の下面側からユニットケース内に挿入して装着する際に、これらコネクタが相互に嵌合して接続される構成とすれば、単にキーレス通信機をユニット内にはめ込むだけの作業で、基板間の電気的接続も含めた装着作業が完了することになり、生産性や保守性が特に高まる。さらにこの場合、キーレス通信機の装着状態では、キーレス通信機の厚さ方向(通信基板に直角な方向、即ち、制御基板の面方向)において、前記突出部が通信基板上に実装されたコネクタの一方と同じ位置にくることになり、通信基板の実装面が制御基板の一端縁にほぼ密着した状態となる。このため、通信機ケースの形状寸法を、通信基板とこれに実装されたアンテナ等を覆う必要最小限の薄型なものとすることによって、キーレス通信機を内蔵することによるユニット全体の寸法増加(制御基板の面方向の寸法増加)を極めて僅かなものとすることができる。
【0010】
なお、上述したようなコネタクよりなる接続部によって基板間の電気的接続を実現する場合には、接続時にコネクタの一方に加わる荷重(即ち、キーレス通信機の装着時にコネクタを嵌合させようとする力の反作用)が、通信機ケースに設けられた荷重受け部によって直接支持される構成が好ましい。この場合、前記荷重がコネクタの一方と通信基板の接続部分(例えば半田付け部分)に及ばないため、この接続部分の変形や損傷による不具合発生を防止できる。
ここで、上記荷重受け部は、通信機ケースの一面側に形成され、通信基板が通信機ケース内に収納される際に、弾力的に変形してコネクタの一方の後面側に当接する可撓部(即ち、いわゆるスナップフィット)によって構成することができる。このようなスナップフィットであれば、キーレス通信機の組立性を阻害することなく、また別個独立の部品を追加しなくても前記荷重受け部を設けることができる。
また、前述のコネタクよりなる接続部によって基板間の電気的接続を実現する場合には、前記凹部の底面とこれに対向する前記突出部の下面に、位置決め用の係合手段(例えば、ボスとボス挿入穴)が設けられていることが望ましい。このようにすれば、コネクタの位置決め精度が高く確保でき、接続作業(即ち、キーレス通信機の装着作業)の容易性や信頼性が高まるとともに、コネクタの位置ずれによる不具合(接続不良やコネクタの半田付け部の損傷等)を信頼性高く防止できる。
【0011】
また前述したように、制御基板に設けた突出部と、これに対応する通信機ケースの凹部とに、基板間の接続部を設ける態様の場合には、さらに以下の構成とすることが望ましい。
即ち、キーレス通信機のアンテナを、先端側がコイル状で基端側が直線状の形状とし、前記アンテナの直線状部分を、通信機ケース内において前記凹部に対応する比較的狭い部分に主に配置し、前記アンテナのコイル状部分を、通信機ケース内において前記凹部に対応しない比較的広い部分に配置することが好ましい。このようにすれば、通信機ケース内の空間がより有効活用され、通信機ケースの厚さ寸法(通信基板に直角な方向の寸法)を不必要に大きくすることなく、コイル状部分を備えるアンテナを含めた通信基板全体が、極めて効率よく通信機ケース内に収納できる。いいかえると、通信機ケースの厚さ寸法(即ち、キーレス通信機の厚さ寸法)を、前記コイル状部分よりも僅かに大きい程度の寸法に極めて薄型化することが可能となり、ひいてはユニット全体のさらなる小型化(設置スペースのさらなる削減)が可能となる。
【0013】
なお、本発明におけるキーレス通信機は、アンテナが付勢された状態で前記通信機ケース内に収納されていることが望ましい。この構成であると、アンテナや通信基板が車両走行時の振動によって共振することがなく、この共振によって例えばアンテナの支持部や電気的接続部が損傷するなどの不具合を信頼性高く防止できる利点がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。
図1は、車両のパワーウインド制御ユニット1(以下、単にユニット1という。)の分解斜視図であり、図2は、ユニット1の外観斜視図(後述するキーレス通信機2を取り外した状態)である。また、図3は、車両のキーレス通信機2の分解斜視図(基板表面側から見た図)であり、図4は、キーレス通信機2の分解斜視図(基板裏面側から見た図)であり、図5(a)〜(d)は、キーレス通信機2の外観を示す図(上面図、前面図、裏面図、下面図)である。また、図6(a)〜(c)は、キーレス通信機2の外観及びアンテナの配置状態を示す図(前面図、上面図、側面図)であり、図7(a)〜(c)は、キーレス通信機2の断面図(図6(b)のA―A断面、B―B断面、C―C断面)である。また、図8(a)は、ユニット1の下面図(キーレス通信機2を取り外した状態)であり、図8(b)は、ユニット1を下面側から見た斜視図(キーレス通信機2を取り外した状態)である。
【0015】
ユニット1は、車両における運転席ドアの肘置き部分に、上面側を除く部分を埋め込んだ状態に取り付けられるもので、図1に示すように、前記肘置き部分の形状に対応するように全体として長方形状の制御基板10と、この制御基板10を収納する上側ケース30及び下側ケース40と、スイッチパネル45とを備え、モジュール化されたキーレス通信機2を一体的に内蔵可能なものである。なお、上側ケース30及び下側ケース40は、本発明のユニットケースを構成している。
ここで、制御基板10は、後述する制御回路71や駆動回路72等(図9参照)が形成されるプリント回路基板であり、駆動回路72を構成する後述のスイッチ装置80やセンタドアロックスイッチ(D/LSW)11などのスイッチ類、制御回路71を構成するICチップ、或いは外部接続のためのコネクタ12などの回路部品が、主に下面側に実装されたものである。但しこの場合、ウインドロックスイッチ(W/LSW)13だけは、制御基板10の上面側に実装されている。なお図1において、符号14〜18で示すのは、下面側に実装された各スイッチを作動させるための後述する操作ノブ31〜35の下端部(図示省略)が挿入される開口である。
また、符号19aで示すのは、キーレス通信機2を制御基板10に接続するための雄コネクタであり、この雄コネクタ19aは、制御基板10の前端縁の右側から部分的に突出する突出部20の下面側に実装されている。そして、この突出部20の左右両端には、キーレス通信機2の後述する位置決め用のボス59(図3参照)が挿入されるボス挿入穴21が形成されている。
【0016】
上側ケース30は、例えば合成樹脂の一体成形よりなり、下面側が開口した直方体形箱状のもので、上面側には操作ノブ31〜36がそれぞれ所定動作可能に取り付けられる。この上側ケース30は、上面のみが前記肘置き部の表面に露出するように、長手方向を車両の前後方向に向けた状態で前記肘置き部内に略水平に取り付けられるもので、この上側ケース30内の所定高さ位置には、その上面に平行に(即ち、略水平に)前述の制御基板10が装着可能となっている。
そして、この制御基板10の装着状態においては、各操作ノブ31〜36の下端側が制御基板10上の各スイッチ類(図10に示すオートスイッチモジュールAUTOSW、スイッチモジュールPSW,RRSW,RLSW、センタドアロックスイッチD/LSW、ウインドロックスイッチW/LSW)の接触子にそれぞれ関わり合って、各操作ノブ31〜36の操作によって各スイッチ類がそれぞれ作動する構成となっている。例えば、助手席ウインド用の操作ノブ32が下方に押されて揺動操作されると、スイッチモジュールPSW内の一方のスイッチ(図10に示す上側のスイッチ)が作動し、逆に操作ノブ32が上方に引かれて揺動操作されると、図10に示すスイッチモジュールPSW内の他方のスイッチ(図10に示す下側のスイッチ)が作動する。
なお、上側ケース30の左右両側の下縁部には、下側ケース40やキーレス通信機2を取り付けて保持するための係合穴37,38が形成されている。また図8に示すように、上側ケース30の左右両側の内側面には、キーレス通信機2の装着作業をガイドする案内溝39が形成されている。
【0017】
下側ケース40は、例えば合成樹脂の一体成形よりなり、上面側が開口した直方体形箱状のもので、上側ケース30内下部に僅かな隙間ではまり込み、その上端縁が制御基板10の周縁下面に当接する形状寸法となっている。但し、この下側ケース50の前後方向の長さ寸法は、上側ケース30の長さ寸法よりも短くなっており、これにより図8に示すようなキーレス通信機2の収納空間3(キーレス通信機2を下面側から挿入して装着する空間)が形成されている。
そして、この下側ケース40の底面には、前述のコネクタ12を下面側に露出させるコネクタ用開口41が形成されている。また、この下側ケース40の左右両側面には、前述の係合穴37に弾力的に係合して、上側ケース30内への装着状態を保持する係合突起42が形成されている。なお、この係合突起42が前記係合穴37に係合した装着状態においては、制御基板10が上側ケース30と下側ケース40の間に挟まれた状態で適正な取付位置姿勢に保持され、図8に示すように前述のコネクタ12のみが下面側に露出し、制御基板10の他の部分は上側ケース30及び下側ケース40によって上下両面及び側面が覆われて保護される。但し、前述の雄コネクタ19aが実装された突出部20だけは、図8に示すように前述の収納空間3内(下側ケース40外)に出ていて、下面側を望んだ状態となっている。
【0018】
スイッチパネル45は、例えば合成樹脂の一体成形よりなり、上側ケース30の上面における操作ノブ31〜34の周辺を覆うように取り付けられるパネルである。このスイッチパネル45は、操作ノブ31〜34の取付部の隙間を覆って、外観を良くする化粧パネルであるとともに、ユニットケース内部へのほこりや異物等の侵入を抑制する機能を果たす。
【0019】
次に、キーレス通信機2は、図3及び図4に示すように、アンテナ51と通信回路52を実装した通信基板53と、この通信基板53(アンテナ51含む)を収納しユニットケースの前述した収納空間3に脱着可能な通信機ケース(符号省略)とよりなる。なお、図3において符号19bで示すものは、前述の雄コネクタ19aに嵌合自在な雌コネクタであり、通信基板53上に例えば半田付けによって実装されている。
ここで、アンテナ51と通信回路52は、車両におけるドアロック機構を遠隔制御するための無線信号を少なくとも受信するためのものである。またこの場合、アンテナ51は、図4に示すように通信基板53の裏面側のアンテナ支持部53aから上方に伸びて、途中から左右方向に直角に曲がったL字形のもので、小型化等のために先端側にコイル状部51aを有する仕様となっている。なお、ノイズ発生を抑制し良好な受信感度を安定的に維持するためには、アンテナをグランドラインから十分離す必要があり、そのために、この場合のアンテナ51も通信基板53や制御基板10よりも上方位置(上側ケース30内の最上部の位置)まで伸びるような配置又は形状寸法とされている。
【0020】
また、通信機ケースは、例えば合成樹脂製のもので、開口する下面側から通信基板53(アンテナ51含む)を挿入して取付可能なケース本体54と、このケース本体54の下面開口を塞ぐように取り付けられる下面側カバー55とよりなる。
ケース本体54は、アンテナ51を含む通信基板53を縦に収納するための必要最低限の寸法形状のものであり、全体として厚さの薄い箱形状となっており、前述の収納空間3内に僅かな隙間で装着可能となっている。このケース本体54の内側面には、図7(c)に示すように、通信基板53の両端縁が摺動自在にはまり込む案内溝54aが形成され、この案内溝54aに沿って通信基板53を挿入すれば、通信基板53が容易に装着可能となっている。
【0021】
また図3に示すように、このケース本体54の正面(収納空間3内に装着された状態で制御基板10の前端縁に対向する面)には、制御基板10の前述の突出部20との干渉を避けるための凹部57が形成され、この凹部57が形成された部分はケース本体54の厚さ寸法が特に薄くなっている。また、キーレス通信機2が前述の収納空間3内に装着された状態(以下、通信機装着状態という)では、この凹部57の底面57aは、制御基板10の前述の突出部20の下面に対向するようになっており、この底面57aには、前述の雄コネクタ19aが挿入されるコネクタ用開口58と、前述のボス挿入穴21内に嵌合する位置決め用のボス59が形成されている。なお、ケース本体54内に通信基板53を装着した状態では、コネクタ用開口58から上方を望む位置に雌コネクタ19bが位置し、通信機装着状態では、コネクタ用開口58を介して制御基板10上の前述の雄コネクタ19aと通信基板53上の雌コネクタ19bが相互に嵌合し、制御基板10と通信基板53の電気的接続が実現される構成となっている。
【0022】
また、ケース本体54の正面において、前記雌コネクタ19bの下面側に対応する位置には、図3に示すような可撓部60が形成されている。この可撓部60は、通信基板53が通信機ケース内(即ち、ケース本体54内)に挿入され収納される際に、弾力的に変形して前記雌コネクタ19bの後面側に当接するいわゆるスナップフィットである。この可撓部60は、前記雄コネクタ19aと雌コネクタ19bが接続される際に(即ち、キーレス通信機2が収納空間3内に押し込まれ装着される際に)、雌コネクタ19b(コネクタの一方)に加わる荷重を直接支持し、雌コネクタ19bと通信基板53の接続部(即ちこの場合には、半田付け部分)にこの荷重が及ばないようにする荷重受け部として機能する。
【0023】
また、ケース本体54の正面や裏面の下縁部には、下面側カバー55を取り付けて保持するための係合穴61や、下面側カバー55の装着作業をガイドする案内溝62が形成されている。また、ケース本体54の両側面には、前述の上側ケース30の案内溝39(図8参照)にはまり込む突条63や、前述の上側ケース30の係合穴38に弾力的に係合して、上側ケース30内への装着状態を保持する係合突起64が形成されている。
なお、前記係合突起64が前記係合穴38に係合した通信機装着状態においては、通信機ケース(ケース本体54)の正面が制御基板10の前端縁に僅かな隙間で対向し、前述の突出部20が前記凹部57の底面57a上にはまり込み、通信基板53が制御基板10に対して直角に配置され、アンテナ51が制御基板10よりも上方位置に伸びるように配置される(即ち、少なくともコイル状部51aが制御基板10より十分上方に離れた位置になる)。
【0024】
次に、下面側カバー55は、上面が開口した箱形のもので、通信基板53の下端縁が図7(c)に示すように内部にはまり込む断面形状となっている。また、この下面側カバー55は、ケース本体54の下端部内側に僅かな隙間ではめ込み可能な外形寸法となっており、その外側の正面や裏面には、図3及び図4に示すように、ケース本体54の前述の案内溝62にはまり込む突条65や、前述のケース本体54の係合穴61に弾力的に係合して、ケース本体54内への装着状態を保持する係合突起66が形成されている。
なお、ケース本体54内に通信基板53(アンテナ51含む)が装着され、さらに下面側カバー55が装着されて前記係合突起66が前記係合穴61に係合した状態(即ち、キーレス通信機2の組立完成状態)では、通信基板53が前述の可撓部60又は/及び下面側カバー55によって上方に押され、アンテナ51のコイル状部51aが図7(c)に示すようにケース本体54内の上面(天井面)に適度に押し付けられ、アンテナ51が内側に僅かに付勢された状態(内側に若干弾性変形した状態)となるように、アンテナ51やケース本体54等の寸法が設定されている。
【0025】
次に、キーレス通信機2の組立手順等、及びキーレス通信機2のユニット1への装着作業について説明する。キーレス通信機2は、通信基板53(アンテナ51含む)を下面開口側からケース本体54内に挿入し、前述の可撓部60が一時的に変形して雌コネクタ19bの後面に当接するまで通信基板53を押し込んだ後、さらに下面側カバー55をケース本体54内下部にはめ込み、前記係合突起66を前記係合穴61に係合させれば、極めて容易に組み立てることができる。そして、この組立完成状態では、通信基板53が通信機ケース(ケース本体54及び下面側カバー55)で覆われて保護された状態となり、なおかつコネクタ用開口58内の雌コネクタ19bを介して外部配線(例えば、検査機器への接続)が容易に可能であるので、キーレス通信機2をモジュールとして単独で取り扱うこと(例えば、認証を単独で受けること)が容易に可能となる。
また、キーレス通信機2は、前述の上側ケース30の案内溝39(図8参照)に側面の突条63をはめ込みつつ、前述の収納空間3内に押し込み、前述の上側ケース30の係合穴38に側面の係合突起64を係合させれば、ユニット1に対する装着が容易に完了する。この際、前述の位置決め用のボス59がボス挿入穴21内に嵌合し、これにより正確に位置決めされて前述の雄コネクタ19aがコネクタ用開口58内の雌コネクタ19bに自動的に嵌合する。なお、キーレス通信機2は、上記と逆の手順で容易に収納空間3から取り外すことも可能である。
【0026】
次に、図9及び図10により、ユニット1とその周辺の回路構成の一例を説明する。図9は、ユニット1及びその周辺の回路構成全体を示す回路図であり、図10は、図9における駆動回路等の詳細を示す回路図である。
この回路構成の主な部分は、図9に示すように、運転席ドアに設けられるユニット1内の制御基板10上に設けられている。制御基板10上の主な回路としては、マイクロコンピュータを含む制御回路71と、運転席における操作用のスイッチやモータ駆動用のリレーからなる駆動回路72と、電源回路73と、通信基板53に対する信号入出力のためのインターフェース回路74とがある。また、ユニット1外の回路要素としては、助手席ウインド駆動用モータ81、後部右座席ウインド駆動用モータ82、後部左座席ウインド駆動用モータ83、運転席ウインド駆動用モータ84、助手席スイッチモジュール(SPSW)、後部右座席スイッチモジュール(SRRSW)、後部左座席スイッチモジュール(SRLSW)、及びドアロックリレー85がある。
なお、駆動回路72を構成する主な回路要素としては、図10に示すように、オートスイッチモジュール(AUTOSW)75と、助手席用スイッチモジュール(PSW)と、後部右座席用スイッチモジュール(RRSW)と、後部左座席用スイッチモジュール(RLSW)と、リレー76,77と、ウインドロックスイッチ(W/LSW)13と、ドアロックスイッチ(D/LSW)11とが設けられている。また、図9において符号91は、車両のバッテリを示し、符号92は、車両のイグニションスイッチ(IGSW)を示している。
【0027】
ここで、制御基板10上のスイッチモジュール(PSW、RRSW、RLSW)と、ユニット1外のスイッチモジュール(SPSW、SRRSW、SRLSW)の合計6個のスイッチモジュールは、全て同じスイッチ装置80により構成されている。
スイッチ装置80は、図10に示すように、二つのC接点型スイッチと、外部接続端子C1,C2,NC1,NC2,NO1を有するスイッチモジュールである。このスイッチ装置80の外部接続端子C1,C2は、各C接点型スイッチのコモン端子にそれぞれ別個に導通している端子であり、外部接続端子NC1,NC2は、各C接点型スイッチの常閉端子にそれぞれ別個に導通している端子であり、また外部接続端子NO1は、各C接点型スイッチの常開端子に導通している端子である。なお、各C接点型スイッチの常開端子はスイッチ装置80の内部で短絡されている。
【0028】
そして、助手席用スイッチモジュール(PSW)、後部右座席用スイッチモジュール(RRSW)、及び後部左座席用スイッチモジュール(RLSW)は、制御基板10上において、常開端子(NO1)が電源ラインLB1(車両のバッテリ91を電源とするいわゆる+B電位が印加されるライン)に接続され、常閉端子(NC1,NC2)がウインドロックスイッチ(W/LSW)13を介してグランドラインLG(アース)に接続されている。
また、助手席スイッチモジュール(SPSW)、後部右座席スイッチモジュール(SRRSW)、及び後部左座席スイッチモジュール(SRLSW)は、対応する各座席ドアに設けられた操作ノブ(図示省略)によって操作されるもので、やはり常開端子(NO1)が電源ラインLB1に接続されている。但し、これらスイッチモジュール(SPSW、SRRSW、及びSRLSW)の各常閉端子(NC1,NC2)は、前述のコネクタ12(図1又は図8に示す)の端子(PD、PU、RRD、RRU、RLD、RLU)を経由して制御基板10側の対応するスイッチモジュール(PSW、RRSW、及びRLSW)の各コモン端子(C1,C2)にそれぞれ別個に接続されている。また、これらスイッチモジュール(SPSW、SRRSW、及びSRLSW)の各コモン端子(C1,C2)は、対応する各モータ81,82,83の各コイル端子にそれぞれ接続されている。
【0029】
このような構成において、例えば、運転席に設けられたユニット1の操作ノブ32の操作によって助手席用スイッチモジュール(PSW)の一方側のスイッチ(図10において上側のスイッチ)が作動するか、助手席の操作部でのノブ操作によって助手席スイッチモジュール(SPSW)の一方側のスイッチが作動すると、助手席ウインド駆動用モータ81の一方のコイル端子(図10において上側のコイル端子)が電源ラインLBに接続され、他方のコイル端子(図10において下側のコイル端子)がグランドラインLGに接続された状態となり、助手席ウインド駆動用モータ81がダウン方向(助手席ウインドが開く方向)に作動する。また逆に、例えば助手席用スイッチモジュール(PSW)の他方側のスイッチ(図10において下側のスイッチ)が作動するか、助手席スイッチモジュール(SPSW)の他方側のスイッチが作動すると、助手席ウインド駆動用モータ81の他方のコイル端子が電源ラインLBに接続され、一方のコイル端子がグランドラインLGに接続された状態となり、助手席ウインド駆動用モータ81がアップ方向(助手席ウインドが閉じる方向)に作動する。
なお、このような動作は、他の座席のモータ82,83についても同様であり、ユニット1上の操作ノブ33又は34の操作(即ち、運転席ドア肘置き部でのノブ操作)によっても、また対応する各座席のスイッチ操作(即ち、各座席でのノブ操作)によっても、ウインドウの開閉操作が可能となる。
【0030】
なお、オートスイッチモジュール(AUTOSW)75は、ユニット1上に設けられた運転席ウインド用の操作ノブ31(図1参照)を操作することによって作動するスイッチであり、電源ラインLB1(或いはLB2)に接続されたコモン端子(C)と、制御回路71等に接続された4個の常開端子(AU,MU,MD,AD)を備えている。そして、上記操作ノブ31が引き上げ方向(ウインド閉操作方向)に操作されると、まず常開端子MUに接続された常開接点(符号省略)が閉じて、この常開端子MUの電位が+B電位となることによって、リレー76が作動して運転席ウインド駆動用モータ84がアップ方向(ウインドウが閉じる方向)に作動する。そして、上記操作ノブ31が引き上げ方向にさらに操作されると、常開端子AUに接続された常開接点(符号省略)が閉じて、この常開端子AUの電位が+B電位となることによって、制御回路71に対して運転席ウインドの自動閉動作(オートアップの動作)が指令される構成となっている。なお、制御回路71に対して運転席ウインドの自動閉動作が指令されると、制御回路71は、自身の制御でリレー76を駆動して、運転席ウインドウが完全に閉じるまでモータ84をアップ方向に駆動し続ける。また、上記操作ノブ31が逆方向に操作されると、同様に常開端子MDさらには常開端子ADが+B電位となってリレー77が作動し、同様に運転席ウインドの開動作(マニュアルダウン)や自動開動作(オートダウン)が実現される。
【0031】
また、ウインドロックスイッチ(W/LSW)13は、ユニット1上に設けられたボタン型の操作ノブ36(図1参照)を押し下げる操作によって作動する常閉接点を有するスイッチであり、作動すると前述した3個のスイッチモジュール(PSW、RRSW、及びRLSW)の各常閉端子(NC1,NC2)をグランドラインLGに対して遮断する。このため、車両の運転者等がウインドロックスイッチ13を操作することによって、運転席以外のウインドの開閉操作を不能とし、子供が搭乗している場合などの安全性を確保できる。
【0032】
また、センタドアロックスイッチ(D/LSW)11は、やはりユニット1上に設けられた操作ノブ35(図1参照)を操作することによって作動する常開接点を2個有するスイッチであり、一方の常開接点(図10における上側の接点)が閉じる方向に作動すると、ドアロックリレー85に対するロック入力信号の電位をグランドレベルとして、ドアロックリレー85をロック方向に作動させる。また、他方の常開接点(図10における下側の接点)が閉じる方向に作動すると、ドアロックリレー85に対するロック解除信号の電位をグランドレベルとして、ドアロックリレー85をアンロック方向に作動させる。なお、ドアロックリレー85は、図示省略したドアロック制御用回路内のリレーであり、このドアロックリレー85の作動により車両の全ドアのドアロックアクチュエータが作動する。このため、車両の運転者等がセンタドアロックスイッチ11を操作することによって、各ドアの施錠又は解錠が一括操作できる。
【0033】
また、電源回路73は、制御回路71や通信基板53上の通信回路52で使用する安定化された電源電圧を、車両のバッテリ91の出力から生成する回路である。
なお、メイン基板である制御基板10とサブ基板である通信基板53は、既述したようにコネクタ(雄コネクタ19a,雌コネクタ19b)によって接続されており、このコネクタ19a,19bによって結線された電源ラインLB2を介して、通信回路52に電源回路73から電力が供給される構成となっている。また、このコネクタ19a,19bによって結線された信号ラインLDを経由して、例えば通信回路52で受信され復調されたデータがインターフェース回路74を介して制御回路71に伝送される構成となっている。
【0034】
次に、制御回路71は、IGSW92がオン操作されている状態において、前述したオートスイッチモジュール(AUTOSW)75の操作に応じて、前述の自動閉動作や自動開動作(いわゆるオート動作)を実現すべくモータ84を制御したり、例えば図示省略したモータ電流検出回路やモータ回転位置検出手段(或いは、モータ回転速度検出手段、ウインド動作位置検出手段等)の検出結果に基づいて、閉動中の運転席ウインドへの異物(人の手など)の挟み込みを判定して、運転席ウインドウを強制的に開動させる挟み込み防止制御を実行する機能を有する。
【0035】
また、制御回路71は、キーレスエントリーシステムの携帯機のIDコード(認証コード)のデータを図示省略した記憶手段に登録したり、通信回路52の作動を適宜制御して、前記携帯機から無線送信され通信回路52で受信され復調されたドアロック制御用データを受けて、ドアロックリレー85を駆動制御する機能を有する。
即ち、制御回路71は、例えばIDコード登録モードへの移行を要求するID登録要求信号をインターフェース回路74を介して受信すると、IDコード登録モードへ移行し、その後、インターフェース回路74を介して受信したIDコードのデータを記憶手段の所定エリアに書き込む機能を有する。
また制御回路71は、上記IDコードの書き込み処理が終了すると、IDコード登録モードを終了する(即ち、通常動作モードに移行する)。そして、この通常動作モードでドアロック制御用データを受信すると、受信したドアロック制御用データのうちのIDコードのデータを記憶手段の所定エリアのデータと比較して照合確認を行い、この照合結果が一致である場合にのみ、受信したドアロック制御用データに対応する動作(ドアの解錠又は施錠)が実行されるようにドアロックリレー85を駆動制御する。
【0036】
以上説明したパワーウインド制御ユニット1或いはキーレス通信機2によれば、以下のような優れた効果が得られる。
(1)即ち、キーレス通信機2がユニット1と一体化されるため、共通の部品を削減し、車両における部品コストや設置スペースを低減することができる。具体的には、少なくとも回路部品(例えば制御回路71や電源回路73)、及び車両取り付け部品(例えばユニットケース30)を、キーレス通信機2のためだけに別個に設ける必要がなくなる。
(2)しかも、キーレス通信機2が単独で脱着可能であるため、パワーウインド制御ユニット本体の種類を増加させることなく、装着するキーレス通信機2だけを異ならせることによって、出荷地毎の周波数の違い等のバリエーションに容易に対応可能となる。また、キーレス通信機単独で出荷国毎の認証が得られるため、ユニット毎に認証が必要になるという不利も解消できる。
【0037】
(3)また、キーレス通信機2を制御基板10の下面側から出し入れして脱着する構成であるため、キーレス通信機2を脱着するためのユニットケースの開口を下面側にのみ設ければよくなり、キーレス通信機2の有無(装着状態)に関わらず、上方又は側方からのほこりや異物の侵入を十分に阻止し、また、この方向からの水の侵入を阻止して一定の防塵性や防水性を確保することができる。
(4)また、キーレス通信機2を装着した状態では、通信基板53が制御基板10に対して直角に配置され、しかも通信基板53が制御基板10の長手方向端縁側に配置されている。このため、制御基板10と平行な水平方向の外形寸法(即ち、水平方向の設置スペース)がほとんど増加しない利点がある。特に、キーレス通信機2を一体に備えた構成でありながら、ユニット1の幅方向(車室の左右方向)への寸法増が全くないので、広い車室空間の実現の支障にならない。
【0038】
(5)また、アンテナ51が通信基板53や制御基板10よりも上方位置に伸びる構成であるため、各基板53,10のグランドラインや、ユニット下面側の配線等から十分な距離をとってアンテナ51を配置可能となり、キーレス通信機2の受信感度等の性能を十分高くかつ安定的なものとすることができる。
(6)また、制御基板10の前端縁に形成した突出部20の下面と、これに対応する通信機ケースの凹部57の底面57aに、制御基板10と通信基板53の電気的接続を実現する接続部(制御基板10の雄コネクタ19aと、通信基板53の雌コネクタ19b)を配置した構成であるため、キーレス通信機2の厚さ寸法の内側に前記突出部20が入り込んで基板間の接続部が設けられることになり、通信機ケース内の空きスペースが有効活用されるとともに、通信基板53及びキーレス通信機2全体が制御基板10に極めて密着した状態で配置可能となり、ユニット全体の長さ寸法増加をより僅かなものとすることができる。
【0039】
(7)しかも、キーレス通信機2を装着する際に、上記接続部が自動的に結合して基板間の電気的接続作業が終了するため、キーレス通信機2の脱着作業が極めて容易である。
(8)また、接続時に雌コネクタ19b(コネクタの一方)に加わる荷重が、通信機ケース(ケース本体54)に設けられた荷重受け部(可撓部60)によって直接支持され、前記荷重が雌コネクタ19bと通信基板53の接続部分(半田付け部分)に及ばないため、この接続部分の変形や損傷による不具合発生を防止できる。
(9)また、上記荷重受け部は、ケース本体54の一面側に形成され、通信基板53がケース本体54内に収納される際に、弾力的に変形して雌コネクタ19bの後面側に当接する可撓部60(即ち、いわゆるスナップフィット)であるため、キーレス通信機2の組立性を阻害することなく、また別個独立の部品を追加しなくても前記荷重受け部を設けることが可能となっている。
【0040】
(10)また、前記凹部57の底面57aとこれに対向する前記突出部20の下面に、位置決め用の係合手段(ボス59とボス挿入穴21)が設けられているので、コネクタ19a,19bの位置決め精度が高く確保でき、接続作業(即ち、キーレス通信機2の装着作業)の容易性や信頼性が高まるとともに、コネクタ19a,19bの位置ずれによる不具合(接続不良やコネクタ19a,19bの半田付け部の損傷等)を信頼性高く防止できる。
(11)また、アンテナ51の直線状部分が通信機ケース内において前記凹部57に対応する比較的狭い部分に主に配置され、アンテナ51のコイル状部51aが前記凹部57に対応しない比較的広い部分に配置されているから、通信機ケース内の空間がより有効活用され、通信機ケースの厚さ寸法(通信基板53に直角な方向の寸法)を不必要に大きくすることなく、コイル状部51aを備えるアンテナ51を含めた通信基板53全体が、極めて効率よく通信機ケース内に収納できる。いいかえると、通信機ケースの厚さ寸法(即ち、キーレス通信機2の厚さ寸法)を、前記コイル状部51aよりも僅かに大きい程度の寸法に極めて薄型化することが可能となり、ひいてはユニット全体のさらなる小型化(設置スペースのさらなる削減)が可能となっている。
(12)また、アンテナ51が付勢された状態で通信機ケース内に収納されているため、アンテナ51や通信基板53が車両走行時の振動によって共振することがなく、この共振によって例えばアンテナ51の支持部53aや電気的接続部が損傷するなどの不具合を信頼性高く防止できる。
【0041】
なお、本発明は以上説明した形態例に限定されない。
例えば、上記形態例では、キーレス通信機2がキーレスエントリーシステムの携帯機からの無線信号を受信して車両のドアロック機構の遠隔制御が行われる態様を例示したが、キーレス通信機2が携帯機に対して無線信号を送信する機能を有してもよい。この場合、双方向通信が可能となり、携帯機を持ったユーザが車両に近づくだけで車両のドアロックが解錠されるといった高度なシステム(いわゆるスマートエントリーシステム或いはパッシブエントリーシステムなどと呼ばれるもの)が実現可能となる。
また、回路構成が図9及び図10に示したものに限定されないこともいうまでもない。例えば、ドアロックアクチュエータを駆動制御する制御回路がユニット1とは別のユニットに設けられ、前述したIDコードの登録や照合確認が、この別ユニット内で同様に行われる構成(即ち、ユニット1の制御回路71が、受信したドアロック制御用データを単に別ユニットに伝達するだけの処理を行う構成)としてもよい。また、例えば図9に示すドアロックリレー85が、制御基板10上に設けられて、制御基板10に直接各ドアのドアロックアクチュエータが接続され、各ドアのドアロックアクチュエータが直接制御される構成でもよい。
また、本発明のキーレス通信機は、パワーウインド制御ユニット以外のユニットに装着される構成でもよい。
【0042】
【発明の効果】
この発明によれば、キーレス通信機がパワーウインド制御ユニットと一体化可能であるため、共通の部品を削減し、車両における部品コストや設置スペースを低減することができる。しかも、キーレス通信機が単独で脱着可能であるため、ユニット本体の種類を増加させることなく、装着するキーレス通信機だけを異ならせることによって、出荷地毎の周波数の違い等のバリエーションに容易に対応可能となる。また、キーレス通信機単独で出荷国毎の認証が得られるため、ユニット毎に認証が必要になるという不利も解消できる。また、キーレス通信機を装着した状態では、キーレス通信機の通信基板が制御基板に対して直角に配置され、キーレス通信機のアンテナが通信基板に沿って制御基板よりも上方位置に伸びる構成であるため、メインの基板である制御基板と平行な面方向の外形寸法(即ち、設置スペース)がほとんど増加しない利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両のパワーウインド制御ユニットの分解斜視図である。
【図2】同ユニットの外観斜視図(キーレス通信機を取り外した状態)である。
【図3】キーレス通信機の分解斜視図(基板表面側から見た図)である。
【図4】キーレス通信機の分解斜視図(基板裏面側から見た図)である。
【図5】キーレス通信機の外観を示す図である。
【図6】キーレス通信機の外観及びアンテナの配置状態を示す図である。
【図7】キーレス通信機の断面図である。
【図8】前記ユニットの下面図及び下面側から見た斜視図である。
【図9】前記ユニット及びその周辺の回路構成全体を示す回路図である。
【図10】駆動回路等の詳細を示す回路図である。
【符号の説明】
1 パワーウインド制御ユニット
2 キーレス通信機
10 制御基板
19a 雄コネクタ(コネクタの他方)
19b 雌コネクタ(コネクタの一方)
20 突出部
21 ボス挿入穴(位置決め用の係合手段)
30 上側ケース(ユニットケース)
40 下側ケース(ユニットケース)
51 アンテナ
51a コイル状部
52 通信回路
53 通信基板
54 ケース本体(通信機ケース)
55 下面側カバー(通信機ケース)
57 凹部
57a 凹部の底面
59 ボス(位置決め用の係合手段)
60 可撓部(荷重受け部)

Claims (8)

  1. 車両における少なくともパワーウインドを制御するためのスイッチ及び制御回路を実装した制御基板と、この制御基板を収納するユニットケースとを有するパワーウインド制御ユニットであって、
    車両におけるドアロック機構を遠隔制御するための無線信号を少なくとも受信するためのアンテナと通信回路を有するキーレス通信機を一体的に内蔵可能であり、前記キーレス通信機が単独で脱着可能であり、
    前記キーレス通信機は、前記アンテナと通信回路を実装した通信基板を有し、
    前記キーレス通信機を装着した状態では、前記通信基板が前記制御基板に対して直角に配置され、前記アンテナが前記通信基板に沿って前記制御基板よりも上方位置に伸びる構成であることを特徴とする車両のパワーウインド制御ユニット。
  2. 前記キーレス通信機を装着した状態では、前記通信基板が前記制御基板の長手方向端縁側に配置される構成であることを特徴とする請求項1に記載の車両のパワーウインド制御ユニット。
  3. 前記キーレス通信機は、前記通信基板と、この通信基板を収納し前記ユニットケースに脱着可能な通信機ケースとよりなり、
    前記キーレス通信機を装着した状態では、前記通信機ケースの一面が前記制御基板の一端縁に僅かな隙間で対向するように配置され、
    前記制御基板の一端縁には、前記通信機ケース側に部分的に突出する突出部が形成され、前記通信機ケースの一面には、前記突出部との干渉を避けるための凹部が形成され、前記凹部と前記突出部の対向面に、前記制御基板と前記通信基板の電気的接続を実現する接続部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両のパワーウインド制御ユニット。
  4. 前記接続部は、前記通信基板に実装されて前記凹部の底面に形成された開口内に配置されるコネクタの一方と、前記底面に対向する前記突出部の下面に実装されたコネクタの他方とよりなり、前記キーレス通信機が装着される際に、これらコネクタが相互に嵌合して前記制御基板と前記通信基板の電気的接続が実現することを特徴とする請求項3に記載の車両のパワーウインド制御ユニット。
  5. 前記接続部の接続時に前記コネクタの一方に加わる荷重が、前記通信機ケースに設けられた荷重受け部によって直接支持される構成であることを特徴とする請求項4に記載の車両のパワーウインド制御ユニット。
  6. 前記荷重受け部は、前記通信機ケースの一面側に形成され、前記通信基板が前記通信機ケース内に収納される際に、弾力的に変形して前記コネクタの一方の後面側に当接する可撓部であることを特徴とする請求項5に記載の車両のパワーウインド制御ユニット。
  7. 前記凹部の底面とこれに対向する前記突出部の下面には、位置決め用の係合手段が設けられていることを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載の車両のパワーウインド制御ユニット。
  8. 前記アンテナは先端側がコイル状で基端側が直線状の形状であり、前記アンテナの直線状部分は、前記通信機ケース内において前記凹部に対応する比較的狭い部分に主に配置され、前記アンテナのコイル状部分は、前記通信機ケース内において前記凹部に対応しない比較的広い部分に配置されていることを特徴とする請求項3乃至7の何れかに記載の車両のパワーウインド制御ユニット。
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