JP3950963B2

JP3950963B2 - Thermomechanical processing of NbC-added Fe-Mn-Si based shape memory alloy

Info

Publication number: JP3950963B2
Application number: JP2002367062A
Authority: JP
Inventors: 武丕児菊池; 節夫梶原; バルホ・アルベルト; 一行小川; 紀雄新谷
Original assignee: National Institute for Materials Science
Current assignee: National Institute for Materials Science
Priority date: 2002-12-18
Filing date: 2002-12-18
Publication date: 2007-08-01
Anticipated expiration: 2022-12-18
Also published as: EP1574587B1; WO2004055222A1; KR20050083601A; CN1692163A; CN100342039C; JP2004197161A; EP1574587A1; EP1574587A4; DE60322260D1; US20050236077A1

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ＮｂＣ添加Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金の加工熱処理方法に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、いわゆるトレーニングなしでも上記合金の形状記憶特性を発現し、その性能の向上を図ることが出来る、ＮｂＣ添加Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金の加工熱処理方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術とその問題点】
Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金が提案、発明されて以来久しいが、その利用状況は、未だ充分に活用されているとは言えず、実用化段階に至っているとはいえない状況にあった。その最大の原因は、この合金はトレーニングといわれる特殊な加工熱処理をしなければ、十分な形状記憶効果を示さないことにあるものであった。ここにトレーニングとは、室温で２−３％の変形を施した後、逆変態点以上の６００℃近傍で加熱するという処理を数回以上繰り返す形状記憶加工操作を指すものである。上記実情に鑑み、近年、本発明者らのグループにおいて鋭意研究した結果、Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金にＮｂとＣ元素を少量添加し適当な時効熱処理により、微細なＮｂＣ炭化物を析出させることによって頻雑なトレーニング加工操作なしでも十分良好な形状記憶効果を示すことを見出し、特許出願をした（特許文献１参照）。また、このＮｂＣ添加合金について、その加工熱処理手段を本発明者らグループがさらに鋭意研究を進めた結果、このＮｂ、Ｃ添加のＦｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金は、これを５００〜８００℃の温度範囲で加工した後時効すると更に優れた形状記憶特性が得られることを発見し、これについても特許出願をした（特許文献２、特許文献３参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開２００１−２２６７４７号公報
【特許文献２】
特願２００１−２９６９０１号
【特許文献３】
特願２００２−７９２９５号
【０００４】
以上の提案によって、形状記憶合金技術は飛躍的に進歩し、今後の実用化に大きく寄与し、以て産業の発展に大いに寄与するものと確信するが、これらの提案自体についてもそこになお改善すべき余地が依然として残っているものであった。すなわち、後者二つの先行特許出願（特許文献２、特許文献３）についても、これらの提案による発明は、その前提とするいわゆるトレーニングによる従前の技術に比して、合金の形状記憶性能自体の向上と共にその加工操作が極めて簡易となり、その意義は極めて大きい。また、それにより形状記憶性能も飛躍的に高くなり、実用性への度合いが飛躍的に向上したことが認められ、その作用効果は極めて顕著である、と言うことができるものの、そのための加工操作は、５００〜８００℃という高温での加熱処理を要する点において依然として問題が残っており、そこに使い難さがあったことは否めないものであった。
本発明者らにおいては、これを極力低い温度での加工でも形状記憶特性を発現することができないものか、鋭意研究を重ねた結果、室温での加工でも形状記憶特性が顕著であり、充分に前示目的を達成することが出来るとことを見いだしたものである。
【０００５】
【発明の解決手段】
すなわち、Ｎｂ、Ｃを添加してなるＦｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金を室温で加工し、次いで加熱時効処理してＮｂＣ炭化物を析出させるという基本的な操作を適用するだけで、その合金の形状記憶特性を発現できるという思いもよらない作用効果が奏せられることを見いだし、前示目的を達成するに成功したものである。
本発明は、これらの知見、成功に基づいてなされたものであり、その解決手段は以下（１）及び（２）に示すとおりの構成を講じてなるものである。
（１）合金成分として、Ｍｎ：１５〜４０重量％、Ｓｉ：３〜１５重量％、Ｃｒ：１〜２０重量％、Ｎｂ：０．１〜１．５重量％、Ｃ：０．０１〜０．２重量％を含み、ＮｂとＣの原子比Ｎｂ／Ｃが１以上であって、残部Ｆｅ及び不可避的不純物よりなる、Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金を、室温で５〜４０％加工し、次いで４００〜１０００℃の温度範囲で、１分〜２時間加熱する加熱時効処理してＮｂＣ炭化物を析出させることを特徴とする、ＮｂＣ添加Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金の加工熱処理方法。
（２）ＮｂとＣの原子比が、１．０〜１．２の範囲に設定されてなることを特徴とする、前記（１）のＮｂＣ添加Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金の加工熱処理方法。
【０００６】
ここに、室温での加工率を５〜４０％と規定した理由は、５％未満では形状記憶特性の改善に有効に寄与せず、４０％を越えると、試料が硬くなりすぎ、時効処理後の変形が著しく困難になるからである。
【０００７】
また、本発明のＮｂＣ添加Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金の加工熱処理方法が対象とする合金成分は、先の出願においても示したように、Ｍｎ：１５〜４０重量％、Ｓｉ：３〜１５重量％、Ｎｂ：０．１〜１．５重量％、Ｃ：０．０１〜０．２重量、そして残部がＦｅ及び不可避的不純物であり、ＮｂとＣの原子比Ｎｂ／Ｃが１以上である合金である。
【０００８】
また、ＮｂＣ添加Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金の合金成分は、Ｍｎ：１５〜４０重量％、Ｓｉ：３〜１５重量％、Ｃｒ：１〜２０重量％、Ｎｂ：０．１〜１．５重量％、Ｃ：０．０１〜０．２重量％を含み、残部Ｆｅ及び不可避的不純物より成り、ＮｂとＣの原子比Ｎｂ／Ｃが１以上である合金、さらにまた、Ｍｎ：１５〜４０重量％、Ｓｉ：３〜１５重量％、Ｃｒ：１〜２０重量％、Ｎｉ：０．１〜２０重量％、Ｎｂ：０．１〜１．５重量％、Ｃ：０．０１〜０．２重量％を含み、残部Ｆｅ及び不可避的不純物より成り、ＮｂとＣの原子比Ｎｂ／Ｃが１以上である合金も本発明で対象とする合金である。
【０００９】
以上のＮｂＣ添加したいずれのＦｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金においても、合金中におけるＮｂとＣの原子比Ｎｂ／Ｃは、１．０〜１．２であることが好ましい。
【００１０】
さらに、本発明のＮｂＣ添加Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金の加工熱処理方法において対象とする合金成分には、不純物として、３重量％以下のＣｕ、２重量％以下のＭｏ、１０重量％以下のＡｌ、３０重量％以下のＣｏ、又は５０００ｐｐｍ以下のＮの少なくとも１種もしくはそれ以上を含むことが許容される。
【００１１】
【発明の実施態様】
以下、本発明を図１、図２に基づいて以下、具体的に説明する。但し、これらに示した実例は、あくまでも本発明を容易に理解するための一助として開示するためのものであって、本発明をこれによって限定する趣旨ではない。
【００１２】
実施例；
まず、本発明のＮｂＣが添加されてなるＦｅ−２８Ｍｎ−６Ｓｉ−５Ｃｒ−
０．５３Ｎｂ−０．０６Ｃ合金（数値は、重量％）を溶製準備し、その得られた形状記憶合金の形状記憶特性が、室温で圧延加工後、４００〜１０００℃の温度範囲で１分〜２時間の加熱による時効処理を行うことによって形状記憶性がいかに改善されるかを以下に示すものである。
すなわち、図１は、時効のみを施した場合（圧延率０％）と室温で１０％、２０％、３０％圧延した場合の形状回復率違いを示したグラフである。時効処理は、いずれも８００℃で１０分間行った。比較のためにＮｂＣを添加していないＦｅ−２８Ｍｎ−６Ｓｉ−５Ｃｒ合金について、焼鈍したままの試料と５回トレーニングした試料の結果も示してある。横軸は室温における引っ張り変形による変形量（％）であり、縦軸の形状回復率（％）は試料を６００℃に加熱した場合の伸びの回復率である。４００℃まで加熱した場合もこれとほぼ同一の形状回復率が得られる。この実験において用いた試料片は、厚さ０．６ｍｍ、幅１〜４ｍｍ、長さ（ゲージ長）１５ｍｍに調製した試験片を用いて試験を行った。
【００１３】
この図からわかるように、１０％の圧延した試料はその形状記憶回復率は、５回トレーニングしたＮｂＣ無添加の合金と比べると、同程度かやや劣っている程度のものとなっている。実用的に必要な変形量は約４％であるが、この変形量においても約９０％の形状記憶回復率を示していることは、実用合金として使用可能なことを強く示唆している。これと同じ形状回復率をＮｂＣ無添加の通常のＦｅ−Ｍｎ−Ｓｉ基形状記憶合金で得るために少なくとも５回のトレーニングが必要であることを考えるとその作用効果は優れていると言える。
圧延率が高くなり、２０％となると無加工（時効のみ）の場合と形状回復率は殆ど同じか少し良くなる程度である。さらに圧延率が３０％になると時効のみの場合よりも、初期歪みの大きいところでは逆に形状回復率が悪くなることを示している。
【００１４】
これに対して、実用上重要な形状記憶特性の一つである形状回復力は、図２に示す通り室温で２０％圧延、３０％圧延後、時効処理をした試料の方がいちじるしく向上している。図2はその形状回復力向上の程度を時効のみの場合（圧延率０％）及び室温で１０％圧延後時効処理をした場合と比較して示しているものである。横軸の回復歪がゼロのときの回復力は、室温で引っ張り変形した後そのまま両端を固定して逆変態温度以上に加熱し、その後再び室温に戻したときの発生応力を意味する。また、回復歪が例えば２％のときの回復力は、歪が２％回復した後に両端を固定して測定した発生応力を意味するものである。室温で与えた初期の歪は４〜６％で試験を行った。なお、その際用いた試験片は、第１図の結果を得るのに用いたものと同一の試料を用いた。なお、図２において、横軸の回復歪みは、実用例で言えば、パイプの締結部品に使用した場合には、パイプと締結部品（形状記憶合金）との許容されるクリーアランスの程度を直径に対する割合（％）で表したものと対応する。この形状回復力は圧延率が高いところで著しく向上している。室温での圧延率が２０〜３０％ではその回復歪みが０％のところで３１０ＭＰａ、２％の回復歪みでも２００ＭＰａの回復力が得られる。また、１０％の圧延率の場合でも、トレーニングした場合と全く同じの形状回復力が得られることが分かった。すなわち、この図の結果から圧延率０％、圧延率１０％に比し、高圧延率（２０％、３０％）の場合は形状回復力が著しい増大がみられることが理解される。なお、図２には比較のため、ＮｂＣ無添加の溶体化試料及び５回トレーニングした試料の形状回復力を示したが、その回復力は本発明の態様によるものに比較してかなり小さいことが分かった。
【００１５】
以上述べたように、本発明は、Ｎｂ、Ｃを添加してなる特定の組成を有するＦｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金に対して、時効処理に先立って行われる加工処理を、特定の加工率の範囲であれば、室温で加工処理することによって可能とすることに始めて成功したものである。その技術的意義は、その前提とする従来技術においては、煩雑な操作を伴うトレーニングや、先行技術における５００〜８００℃の高温加工処理を要する場合と比較すると両者の構成の差は歴然としており、明らかである。すなわち、本発明は、特定の合金組成、室温における加工度、時効条件を一定の範囲に設定し、組み合わせることによって、はじめて大幅に形状記憶特性を改善することに成功したものである。その操作は、室温加工と時効という極めてありふれた加工熱処理により、トレーニング処理を施した試料と同等の形状回復率を示し、かつ形状回復力についてはトレーニング処理を施した試料よりも著しく大きな回復力が得られるものであり、いずれにしてもその意義は極めて大であり、例えば、小は水道管の締結から、大はオイルパイプの締結のいたるまであらゆる用途の締結部材として使用、利用でき、その経済的効果は計り知れない。
勿論これらに例示した締結部材としての用途は、その単なる態様の一端を紹介したにすぎず、本発明は係る用途、分野に限定されるものではないし、本発明を機に今後各種分野において、多様な用途等に、実用に供されることが期待される。
【００１６】
【発明の効果】
本発明は、Ｎｂ、Ｃを添加してなる特定の組成を有するＦｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金に対して、これを加工熱処理する手段としては、従前においては時効に先立って行われる加工処理がトレーニングによって、あるいはまた、先行技術においては、時効処理に先立って行われる加工処理が５００〜８００℃の温度範囲で行われていたところ、本発明においては、時効処理に先立って行われる加工処理を特定の加工率の範囲であれば、高温によらずとも、すなわち室温で加工処理することにより可能とすることに成功したしたものである。
その技術的意義は、その前提とする従来技術、先行技術の構成と比較すると被我の差は明らかであり、極めて大きな違いがあること歴然としている。すなわち、本発明は、特定の合金組成、室温における加工度、時効条件を一定の範囲に設定し、組み合わせることによって、はじめて大幅に形状記憶特性を改善することに成功したものである。その操作は、室温加工と時効という極めてありふれた加工熱処理により、トレーニング処理を施した試料と同等の形状回復率を示し、かつ形状回復力についてはトレーニング処理を施した試料よりも著しく大きな回復力が得られるものであり、いずれにしても本発明は、これを機に今後各種分野において、さらに一段と実用化に向けて加速されることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図１】は、本発明のＮｂＣ添加Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金の加工熱処理による形状回復率と初期変形量との関係を示した図。
【図２】は、本発明のＮｂＣ添加Ｆｅ−Ｍｎ−Ｓｉ系形状記憶合金の加工熱処理による形状回復力と回復歪みの関係を示した図。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a thermomechanical processing method for an NbC-added Fe—Mn—Si-based shape memory alloy. More specifically, the present invention relates to a thermomechanical processing method for an NbC-added Fe—Mn—Si-based shape memory alloy, which can exhibit the shape memory characteristics of the alloy without so-called training and can improve its performance. is there.
[0002]
[Prior art and its problems]
Although the Fe-Mn-Si shape memory alloy has been proposed and invented for a long time, its utilization has not been fully utilized yet and has not yet reached the stage of practical use. . The main reason for this is that this alloy does not show a sufficient shape memory effect unless it is subjected to a special heat treatment called training. Here, training refers to a shape memory processing operation in which a process of performing 2-3% deformation at room temperature and then heating near 600 ° C. above the reverse transformation point is repeated several times or more. In view of the above situation, as a result of intensive studies in recent years by the group of the present inventors, fine NbC carbides are precipitated by adding a small amount of Nb and C elements to an Fe-Mn-Si shape memory alloy and by appropriate aging heat treatment. As a result, the inventors have found that a sufficiently good shape memory effect is exhibited even without frequent training processing operations, and filed a patent application (see Patent Document 1). Further, as a result of further earnest studies by the inventors of the NbC-added alloy on the processing heat treatment means, the Nb and C-added Fe—Mn—Si-based shape memory alloy is obtained at 500 to 800 ° C. It was discovered that further excellent shape memory characteristics can be obtained by aging after processing in the above temperature range, and a patent application was also filed for this (see Patent Document 2 and Patent Document 3).
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2001-226747 A [Patent Document 2]
Japanese Patent Application No. 2001-296901 [Patent Document 3]
Japanese Patent Application No. 2002-79295 [0004]
With these proposals, shape memory alloy technology has made great strides, and we are convinced that it will greatly contribute to future commercialization, thus contributing greatly to the development of the industry. However, these proposals themselves are still improved. There was still room to do. That is, for the latter two prior patent applications (Patent Document 2 and Patent Document 3), the invention based on these proposals improves the shape memory performance of the alloy itself as compared to the conventional technique based on the so-called training. At the same time, the machining operation becomes extremely simple, and its significance is extremely great. In addition, it can be said that the shape memory performance has also been dramatically improved, and the degree of practicality has been dramatically improved, and its action and effect can be said to be extremely remarkable. Still has a problem in that it requires a heat treatment at a high temperature of 500 to 800 ° C., and it cannot be denied that it was difficult to use.
In the present inventors, as a result of earnest research, whether shape memory characteristics cannot be expressed even when processing at a temperature as low as possible, the shape memory characteristics are remarkable even at processing at room temperature. It has been found that the stated purpose can be achieved.
[0005]
[Means for Solving the Invention]
That is, a Fe—Mn—Si based shape memory alloy formed by adding Nb and C is processed at room temperature and then subjected to a heat aging treatment to precipitate NbC carbide. It has been found that an unexpected effect of being able to express shape memory characteristics can be achieved, and has succeeded in achieving the previously stated purpose.
The present invention has been made on the basis of these findings and successes, and the means for solving them has the following configurations (1) and (2) .
(1) As an alloy component, Mn: 15 to 40% by weight, Si: 3 to 15% by weight, Cr: 1 to 20% by weight, Nb: 0.1 to 1.5% by weight, C: 0.01 to 0% Fe-Mn-Si-based shape memory alloy containing 2% by weight, Nb / C atomic ratio Nb / C of 1 or more, and remaining Fe and unavoidable impurities at room temperature And then heat-aging in a temperature range of 400 to 1000 [deg.] C. for 1 minute to 2 hours to precipitate NbC carbides, and a heat treatment method for NbC-added Fe-Mn-Si shape memory alloy .
(2) The atomic ratio of Nb to C is 1 . The thermomechanical processing method for NbC-added Fe—Mn—Si-based shape memory alloy as described in (1) above , which is set in the range of 0 to 1.2.
[0006]
Here, the reason why the processing rate at room temperature is defined as 5 to 40% is that if it is less than 5%, it does not contribute effectively to the improvement of shape memory characteristics, and if it exceeds 40%, the sample becomes too hard and after aging treatment This is because it becomes extremely difficult to deform.
[0007]
Further, the alloy components targeted by the processing heat treatment method of the NbC-added Fe—Mn—Si shape memory alloy of the present invention are Mn: 15 to 40 wt%, Si: 3 to 3, as shown in the previous application. 15% by weight, Nb: 0.1 to 1.5% by weight, C: 0.01 to 0.2% by weight, the balance being Fe and inevitable impurities, and the atomic ratio Nb / C of Nb to C is 1 or more Is an alloy.
[0008]
The alloy components of the NbC-added Fe—Mn—Si-based shape memory alloy are: Mn: 15 to 40 wt%, Si: 3 to 15 wt%, Cr: 1 to 20 wt%, Nb: 0.1 to 1. 5% by weight, C: 0.01 to 0.2% by weight, an alloy composed of the balance Fe and inevitable impurities and having an Nb / C atomic ratio Nb / C of 1 or more, and Mn: 15 to 15% 40 wt%, Si: 3-15 wt%, Cr: 1-20 wt%, Ni: 0.1-20 wt%, Nb: 0.1-1.5 wt%, C: 0.01-0. An alloy containing 2% by weight, consisting of the balance Fe and inevitable impurities and having an Nb / C atomic ratio Nb / C of 1 or more is also an alloy targeted in the present invention.
[0009]
In any Fe—Mn—Si shape memory alloy to which NbC is added, the atomic ratio Nb / C between Nb and C in the alloy is preferably 1.0 to 1.2.
[0010]
Further, the alloy component of interest in the method of heat treatment of the NbC-added Fe—Mn—Si shape memory alloy of the present invention includes 3 wt% or less of Cu, 2 wt% or less of Mo, 10 wt% or less as impurities. Al, 30 wt% or less of Co, or 5000 ppm or less of N or more.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to FIGS. However, the examples shown here are intended to be disclosed as an aid for easily understanding the present invention, and are not intended to limit the present invention.
[0012]
Example;
First, Fe-28Mn-6Si-5Cr- to which NbC of the present invention is added.
A 0.53Nb-0.06C alloy (the numerical value is% by weight) was prepared for melting, and the shape memory characteristics of the obtained shape memory alloy were 1 minute in the temperature range of 400 to 1000 ° C. after rolling at room temperature. The following shows how shape memory property is improved by performing an aging treatment by heating for up to 2 hours.
That is, FIG. 1 is a graph showing the difference in the shape recovery rate when only aging is applied (rolling rate 0%) and when rolling is performed at 10%, 20%, and 30% at room temperature. All of the aging treatments were performed at 800 ° C. for 10 minutes. For comparison, the results of an as-annealed sample and a sample trained five times for an Fe-28Mn-6Si-5Cr alloy with no NbC added are also shown. The horizontal axis is the amount of deformation (%) due to tensile deformation at room temperature, and the shape recovery rate (%) on the vertical axis is the recovery rate of elongation when the sample is heated to 600 ° C. When heated to 400 ° C., almost the same shape recovery rate can be obtained. The specimen used in this experiment was tested using a specimen prepared to have a thickness of 0.6 mm, a width of 1 to 4 mm, and a length (gauge length) of 15 mm.
[0013]
As can be seen from this figure, the 10% rolled sample has a shape memory recovery rate comparable to or slightly inferior to that of the NbC-free alloy trained 5 times. The amount of deformation necessary for practical use is about 4%, but the fact that the shape memory recovery rate is about 90% even at this amount of deformation strongly suggests that the material can be used as a practical alloy. Considering that at least five trainings are necessary to obtain the same shape recovery rate with a normal Fe—Mn—Si based shape memory alloy without NbC addition, it can be said that the effect is excellent.
When the rolling rate is increased to 20%, the shape recovery rate is almost the same as or slightly improved as in the case of no processing (only aging). Furthermore, when the rolling rate is 30%, it is shown that the shape recovery rate is worse when the initial strain is larger than when only the aging is performed.
[0014]
On the other hand, the shape resilience, which is one of the practically important shape memory characteristics, is significantly improved in the samples subjected to aging treatment after 20% rolling and 30% rolling at room temperature as shown in FIG. Yes. FIG. 2 shows the degree of improvement in the shape recovery force compared to the case of aging alone (rolling rate 0%) and the case of aging treatment after rolling at 10% at room temperature. The recovery force when the recovery strain on the horizontal axis is zero means the stress generated when tensile deformation is performed at room temperature, both ends are fixed as they are and heated to the reverse transformation temperature or higher, and then returned to room temperature. The recovery force when the recovery strain is 2%, for example, means the generated stress measured by fixing both ends after recovery of the strain by 2%. The initial strain applied at room temperature was tested at 4-6%. The test specimen used here was the same sample used to obtain the results of FIG. In FIG. 2, the recovery strain on the horizontal axis is the diameter of the allowable clearance between the pipe and the fastening part (shape memory alloy) when used as a fastening part for a pipe. Corresponding to the ratio (%) to. This shape recovery force is remarkably improved at a high rolling rate. When the rolling rate at room temperature is 20 to 30%, a recovery force of 200 MPa can be obtained even with a recovery strain of 310 MPa and a recovery strain of 2% when the recovery strain is 0%. Further, it was found that even in the case of a rolling rate of 10%, exactly the same shape recovery force as that obtained when training was obtained. That is, it is understood from the results of this figure that the shape recovery force is significantly increased when the rolling ratio is high (20%, 30%) compared to the rolling ratio of 0% and the rolling ratio of 10%. For comparison, FIG. 2 shows the shape recovery power of the solution sample without addition of NbC and the sample trained 5 times, but the recovery power is considerably smaller than that according to the embodiment of the present invention. I understood.
[0015]
As described above, according to the present invention, the processing performed prior to the aging treatment is performed on the Fe—Mn—Si based shape memory alloy having a specific composition obtained by adding Nb and C. If it is within the range of the rate, it was the first time that it was made possible by processing at room temperature. The technical significance of the conventional technology as the premise is that the difference between the two configurations is obvious compared to the case where training involving complicated operations and high temperature processing at 500 to 800 ° C. in the prior art are required. it is obvious. That is, the present invention succeeds in greatly improving shape memory characteristics for the first time by setting a specific alloy composition, workability at room temperature, and aging conditions within a certain range and combining them. The operation shows a shape recovery rate equivalent to that of the sample subjected to the training process due to extremely common processing heat treatment of room temperature processing and aging, and the shape recovery force is significantly greater than that of the sample subjected to the training process. In any case, its significance is extremely large. For example, small can be used and used as a fastening member for various purposes from fastening of water pipes to fastening of oil pipes. The effects are immeasurable.
Of course, the use as a fastening member illustrated in these examples is merely an introduction of one aspect of the embodiment, and the present invention is not limited to such use and field. It is expected to be put to practical use for various purposes.
[0016]
【The invention's effect】
In the present invention, the Fe-Mn-Si shape memory alloy having a specific composition to which Nb and C are added is subjected to a heat treatment as a means of heat-treating the heat treatment, which is performed prior to aging. However, in the prior art, the processing performed prior to the aging treatment is performed in a temperature range of 500 to 800 ° C. In the present invention, the processing performed prior to the aging processing is performed. In the range of a specific processing rate, it has been successfully made possible by processing at room temperature, regardless of the high temperature.
The technical significance is clear that the difference in the self is obvious when compared with the prior art and the structure of the prior art, which are the premise, and there is a very big difference. That is, the present invention succeeds in greatly improving the shape memory characteristics for the first time by setting a specific alloy composition, the degree of processing at room temperature, and the aging conditions within a certain range and combining them. The operation shows a shape recovery rate equivalent to that of the sample subjected to the training process due to the extremely common processing heat treatment of room temperature processing and aging. In any case, the present invention is expected to be further accelerated in various fields in the future for practical use.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing a relationship between a shape recovery rate and an initial deformation amount of a NbC-added Fe—Mn—Si shape memory alloy according to the present invention by thermomechanical treatment.
FIG. 2 is a graph showing the relationship between the shape recovery force and the recovery strain of the NbC-added Fe—Mn—Si shape memory alloy of the present invention by a work heat treatment.

Claims

As alloy components, Mn: 15 to 40% by weight, Si: 3 to 15% by weight, Cr: 1 to 20% by weight, Nb: 0.1 to 1.5% by weight, C: 0.01 to 0.2% by weight A Fe—Mn—Si-based shape memory alloy consisting of the balance Fe and inevitable impurities, the Nb / C atomic ratio Nb / C being 1 or more, and processing at 5 to 40% at room temperature, A thermomechanical processing method for an NbC-added Fe-Mn-Si shape memory alloy, characterized by precipitating NbC carbide by heating aging in a temperature range of 400 to 1000 ° C for 1 minute to 2 hours .

The atomic ratio of Nb to C is 1 . 2. The thermomechanical processing method for an NbC-added Fe—Mn—Si shape memory alloy according to claim 1 , wherein the method is set in a range of 0 to 1.2.