JP3948077B2 - 車両用制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、走行エンジンにより駆動される冷房用コンプレッサを備える車両用の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用空調装置では、エンジンからの動力の一部を取り出し、電磁クラッチを介しコンプレッサを駆動して冷房を行っている。このため、エンジン側の負荷となり、車両の加速性能を低下させていた。かかる加速性能の劣化を防止するため、特開平5−139151号が提案されている。
【0003】
この公報中の車両には、エンジンとプーリを介して連結されたコンプレッサ、電動モータが備えられ、また、コンプレッサと電動モータとの接続及び接続解除を行う電磁クラッチが設けられている。該車両においては、加速時に、電動モータとコンプレッサとを該電磁クラッチにて接続し、該電動モータにてコンプレッサを駆動することで、エンジンの負荷を軽減して加速性能の劣化を防いでいる。更に、アイドリング回転において、コンプレッサの駆動量が不足する際には、電動モータによりコンプレッサの駆動に必要な動力を発生させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、燃料消費を軽減するため、車両の減速時にエンジンへの燃料の供給を停止するフューエルカットが行われている。該フューエルカットは、アクセルペダルが戻され、且つ、所定のエンジン回転数以上のときに開始され、予め設定されたアイドリング回転数よりも僅かに高い回転数(フューエルカット終了回転数)に低下するまで継続され、該フューエルカット終了回転数にて、燃料の噴射を再開することで、エンジンの停止を防いでいる。ここで、従来技術に係る車両においては、冷房中に、減速を行った際には、コンプレッサが負荷となり、エンジンの回転の減少率が大きくなって、早いタイミングでフューエルカット終了回転数まで低下し、フューエルカットが終了するため、燃費を劣化させる原因となっていた。この減速時のコンプレッサ負荷によるフューエルカットの早期終了は、上述した公報中の車両においても同様である。
【0005】
また、室内を設定された一定温度に保つ調整機能を有する車両用空調装置(オートエアーコントローラ)では、スイッチがオンされると、設定温度よりも車室温度が高い際には、電磁クラッチを係合させ、エンジン出力にてコンプレッサを駆動して冷房を行い、また、車室が設定温度以下の時には、電磁クラッチの係合を解き、コンプレッサを停止することで、車室の温度を一定に保っている。当該コンプレッサの駆動には数馬力を必要とするため、コンプレッサの駆動開始と共に、エンジンの発生トルクを高めるアイドルアップが実施されている。しかしながら、このアイドルアップのオン、オフによりエンジンのトルクが大きく変化するため、運転者に違和感を与えていた。特に、減速時において、大きなショックを発生させていた。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、冷房中における減速時の燃料消費を軽減し得る車両用制御装置を提供することにある。
【0007】
また、本発明の目的は、冷房中におけるエンジントルクの変動による衝撃を無くし得る車両用制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の車両用制御装置では、
エンジンと、
該エンジンの出力軸に連結されたコンプレッサと、
該エンジンとコンプレッサ間に配置され、エンジンからコンプレッサへの出力の接続及び解除を行う接続手段と、
電力を蓄えるバッテリと、
バッテリの容量を検出するバッテリ容量検出手段と、
前記エンジンの出力軸及び前記コンプレッサに連結された電動発電モータと、 前記バッテリ容量検出手段により検出されたバッテリ容量に応じて、前記電動発電モータの駆動及び発電、前記接続手段の接続及び解除を行う制御手段と、を備え
前記制御手段が、前記電動発電モータにて発電を行った後、前記接続手段にてコンプレッサへエンジンを接続し、
また、前記接続手段にてコンプレッサとエンジンとの接続を解除した後、前記電動発電モータにて発電を行うことを技術的特徴とする。
【0011】
請求項では、請求項の車両用制御装置であって、
前記制御手段が、前記接続手段にてコンプレッサへエンジンを接続した後、前記電動発電モータを駆動し、
また、前記電動発電モータを駆動した後、前記接続手段にてコンプレッサとエンジンとの接続を解除することを技術的特徴とする。
【0012】
請求項では、請求項の車両用制御装置であって、
前記制御手段は、バッテリの容量が所定以下の場合に、前記電動発電モータにて発電を行うことを技術的特徴とする。
【0013】
請求項においては、制御手段が、コンプレッサの駆動中に車両の減速が検出されると、電動発電モータを駆動するため、エンジンの回転数が低下せず、フューエルカットを長期間続けれる。このため、燃料の消費を低減することができる。
【0014】
請求項においては、制御手段が、電動発電モータにて発電を行った後、接続手段にてコンプレッサへエンジンを接続し、また、接続手段にてコンプレッサとエンジンとの接続を解除した後、電動発電モータにて発電を行う。このため、コンプレッサの駆動開始、及び、駆動停止時の衝撃を、該電動発電モータで発電することにより和らげることができる。なお、この制御は、バッテリ容量が低いときに好適である。
【0015】
請求項においては、制御手段が、接続手段にてコンプレッサへエンジンを接続した後、電動発電モータを駆動し、また、電動発電モータを駆動した後、接続手段にてコンプレッサとエンジンとの接続を解除する。このため、コンプレッサの駆動開始、及び、駆動停止時の衝撃を、該電動発電モータを回動することにより和らげることができる。なお、この制御は、バッテリ容量が高いときに好適である。
【0016】
請求項においては、制御手段が、バッテリの容量が所定以下の場合に、電動発電モータにて発電を行い、バッテリの容量を所定値に保つため、過放電によるバッテリの劣化を防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態に係る車両用制御装置について図を参照して説明する。
図1は第1実施態様の車両用制御装置を搭載した車両の構成を示すブロック図である。ガソリンエンジン11には、クラッチC1を介して変速機12が接続されている。そして、変速機12で変速が行われた後の回転は図示しない駆動輪に伝達される。また、該エンジン11には、発電機として交流を発生し得ると共に、電動機としてコンプレッサ15を駆動し得るモータMが、後述するVベルトを介して連結されている。
【0018】
モータMからの電力は、第1インバータ30にて整流され、双方向DC−DCコンバータ34を介して12VのバッテリBを充電するよう構成されている。また、該第1インバータ30にて整流された直流電力は、第2インバータ38にて交流に変換されコンセント52から外部へ商用100または200Vを供給できるようになっている。
【0019】
エンジン11、第1インバータ30、双方向DC−DCコンバータ34、及び、第2インバータ38は、ECU40にて制御されるようになっている。該ECU40には、アクセル開度、ブレーキ信号、車速、変速機12の変速段を示すシフト位置、クラッチC1の接・離、エンジン11の回転数、スロットル開度が入力され、エンジンに対してスロットルを開かせるスロットルアクチュエータ信号を送出するように構成されている。更に、該ECU40は、バッテリBの電圧値Vbが入力され、双方向DC−DCコンバータ34に対して、充放電制御の信号を送出し、第1インバータ30、第2インバータ38に対してインバータ制御信号を送出するように構成されている。
【0020】
図2は図1に示す車両のエンジン出力の伝達を示す概念図であり、図3はVベルトによる動力伝達を示す説明図である。
図2中の内燃エンジン(E/G)11は、図1に示すECU40によって制御され、車両の走行中において駆動され、停車中においては停止させられる。変速機12は上記内燃エンジン11と連結され、該内燃エンジン11によって発生させられた回転を受けて変速を行う。
【0021】
また、内燃エンジン11の出力軸11aの回転は、ワンウェイクラッチFを介して受けるクランクプーリ13に伝達される。該クランクプーリ13には、図3に示すようにVベルト21を介して補機用プーリ22、23が、Vベルト25を介して補機用プーリ26、27がそれぞれ連結され、上記補機用プーリ22にエアコン15が、補機用プーリ23に電気モータMが、補機用プーリ26にオイルポンプ16が、補機用プーリ27に図示しないブレーキ系に真空を供給するブレーキバキュームポンプ18がそれぞれ連結される。
【0022】
したがって、各補機は上記内燃エンジン11からクランクプーリ13に伝達された回転を受けて作動させられる。
この場合、上記クランクプーリ13と各補機用プーリ22、23、26、27とは、クランクプーリ13をプライマリプーリとし、各補機用プーリ22、23、26、27をセカンダリプーリとするVベルト式の無段変速機(CVT)をそれぞれ構成する。
【0023】
そして、上記クランクプーリ13及び各補機用プーリ22、23、26、27には、それぞれ図示しない固定プーリ、可動プーリ及び油圧サーボK−1〜K−5が配設され、該油圧サーボK−1〜K−5にそれぞれ所定の油圧を供給することによって各可動プーリを移動させ、上記クランクプーリ13及び各補機用プーリ22、23、26、2了の各「V」字状の溝の間隔を変更することによって、上記クランクプーリ13及び各補機用プーリ22、23、26、27の各有効経を変化させ、無段階の変速比で変速を行うようになっている。
【0024】
したがって、各補機用プーリ22、23、26、27の回転数を制御することによって、エアコン15、オイルポンプ16、電気モータM、ブレーキバキュームポンプ18等を高効率な状態で作動させることができる。
【0025】
上記電気モータMには、第1インバータ30及び双方向DC/DCコンバータ34を介して、12〔V〕の補機用のバッテリBが接続される。この車両用制御装置においては、車両のエンジン停止中においても、バッテリBから電力を供給させ電気モータMにてコンプレッサ15を駆動し、車内の冷房を続け得るように構成されている。
【0026】
この車両用制御装置においては、エンジンの回転中に冷房が設定されると、コンプレッサを駆動させる際に、アイドルアップが行われ、また、コンプレッサ15の駆動が停止されるときに、アイドルアップが終了する。一般に、アイドルアップとは、アイドリング回転中において回転数を上昇させトルクを高めることを言うが、本実施形態では、アイドリング回転時のみならず、走行時においてもトルクの嵩上げを継続するため、トルクアップと呼称する。
【0027】
ここで、コンプレッサが駆動され、エンジンのトルクが上昇される際に、該トルクアップによる出力変動をなくすために電気モータMでエンジン負荷を調整する。ここで、負荷トルクを徐々に調整する際の負荷トルクの減少(又は増加)は、電気モータMを駆動(又は発電)することにより、調整を行う。他方、コンプレッサの駆動が停止され、エンジンのトルクが減少される際に、該トルクダウンによる出力変動をなくすために電気モータMでエンジン負荷を調整する。ここで、負荷トルクを徐々に調整する際の負荷トルクの減少(又は増加)は、電気モータMを駆動(又は発電)することにより、調整を行う。
【0028】
ここで、冷房中のコンプレッサ15及び電気モータMの上述した動作について、図4〜図10のフローチャートを参照して更に詳細に説明する。
図4に示すように、ECU40は、先ず、ブレーキ、アクセル、バッテリ残量、車速、エンジン11の回転数、操作盤に設けられた図示しないエアコンスイッチのオン・オフからコンプレッサ15の駆動または非駆動の要求状態、電磁クラッチC2のオン・オフ等を入力する(S12)。次に、エアコンスイッチの状態によりフラグを設定する(S14)。ここでは、エアコンスイッチがオンからオフにされた際にフラグ1を設定し、エアコンスイッチがオフからオンされた際にフラグ2を設定し、エアコンスイッチのオン状態が維持されているときには、フラグ3を設定し、オフ状態が維持されている時にフラグ4を設定する。
【0029】
ECU40は、次に、車速、ブレーキ或いはアクセル開度に基づき減速中かを判断する(S16)。ここで、減速中以外には(S16がNo)、処理を終了する。他方、減速中においては(S16がYes)、バッテリ残量(SOC)が所定値αよりも大きいかを判断する(S18)。バッテリ残量(SOC)が所定値αよりも大きい、即ち、バッテリBの容量が十分にある時には(S18がYes)、フラグが1又は3か(S20)、フラグが2か(S28)を判断する。ここで、エアコンスイッチがオフ状態からオンにされた際には、上述したステップ14にてフラグ2が設定されており(S28がYes)、ステップ30の{OFF→ON(1)}の処理に進む。
【0030】
エアコンスイッチがONされた際の{OFF→ON(1)}の処理について、当該処理のサブルーチンを示す図5を参照して説明する。
先ず、エンジン11の回転数と、設定された目標温度と現在の温度との差分とから、コンプレッサ15を駆動するためのエンジンのトルク上昇分(アイドルアップ)Teを図示しないマップから算出する(S51)。そして、バッテリ残量SOCからモータの駆動量Tmを図示しないマップから算出する(S52)。このTmはバッテリ残量SOCが多いほどTmが多く算出される。そして徐々にTmが減少するように設定される。引き続き、電磁クラッチC2をオンし、コンプレッサ15の駆動を開始すると共に(S55)、電気モータMを駆動量Tmとなるように駆動させ(S54)、徐々にモータ駆動トルクを減らしていく。このためエンジン負荷トルクが減少され、エンジントルクは徐々にトルクアップされる。該駆動量Tmが0になると(S55がYes)、電気モータMの出力を終了する(S56)。
【0031】
この電磁クラッチのオン・オフとエンジントルクについて、図11を参照して説明する。図11(A)は、従来技術に係る車両の電磁クラッチオンを示している。従来の車両においては、エアコンSWの入力信号を受けて電磁クラッチC2をオンされると同時にエンジントルクを上昇させていたため、減速を行っている最中に、トルクが急激に変化して、運転者に不快感を与えていた。これに対して、本実施形態では、図11(C)に示すように、エンジンのトルクを電磁クラッチC2をオンした後に、モータの駆動力を徐々に減らすことによりエンジン負荷が徐々に増加するため、運転者にトルクの急激な変化による違和感を与えることがない。ここで、電磁クラッチC2をオンした際に、上述したように電気モータMによる駆動を図中駆動領域として示す。
【0032】
引き続き、エアコンスイッチのオン状態が維持されているときの処理について、図4のフローチャートに基づき説明を続ける。
ここで、オン状態が維持されているときには、上述したステップ14にてフラグ3が設定されている。このため、フラグ1又は3が設定されているかのステップ20がYesとなり、フラグ1が設定されているかのステップ22がNoとなり、ステップ26の電動モータモードへ進む。
【0033】
エアコンスイッチがONされているときの{電動モータモード}の処理について、当該処理のサブルーチンを示す図6を参照して説明する。
先ず、エンジン11の回転数と、設定された目標温度と現在の温度との差分とからコンプレッサ15を駆動するのに必要なトルクを算出する(S61)。次に、コンプレッサ必要トルクを出力させるためのモータ駆動出力を算出し(S62)、電気モータMを駆動する(S63)。この状態をアクセルがオン、即ち、運転者が再度加速するまで継続する(S64がNo)。ここで、アクセルがオンされると(S64がYes)、電気モータMの駆動を終了して(S65)、処理を完了する。また、急激なアクセルオンを検出した場合は、電気モータMの駆動を継続してもかまわない。
【0034】
本実施形態では、車両の減速中にコンプレッサ15の駆動を続けている際には、電気モータMにてコンプレッサ15を駆動するため、エンジン11の回転数が低下せず、フューエルカットを長期間続けれる。このため、燃料の消費を低減することができる。
【0035】
次に、エアコンスイッチがオフされた際の処理について、図4のフローチャートに基づき説明を続ける。
エアコンスイッチがオフされ上述したステップ14にて、フラグ1が設定されると、フラグ1又は3が設定されているかのステップ20がYesとなり、フラグ1が設定されているかのステップ22がYesとなり、ステップ24の{ON→OFF(1)}の処理に進む。
【0036】
エアコンスイッチがOFFされた際の{ON→OFF(1)}の処理について、当該処理のサブルーチンを示す図7を参照して説明する。
先ず、エンジン11の回転数と、設定された目標温度と現在の温度との差分とから、コンプレッサ15の非駆動分のエンジンのトルク下降分Teを図示しないマップから算出する(S71)。そして、バッテリ残量SOCからモータの駆動量Tmを図示しないマップから算出する(S72)。このTmはバッテリ残量SOCが多いほど多く算出される。そして徐々にモータ出力が増加するように設定される。そして電気モータMの駆動量Tmを徐々に増加(S73)させることによりエンジンの負荷が減り、エンジンのトルクが徐々に低下する。該駆動量TmがエアコンSWのオフされた際のエンジントルク下降値Teと等しくなると(S74がYes)、電気モータMの出力を終了すると同時に(S75)、電磁クラッチC2をオフし、コンプレッサ15の駆動を停止する(S76)。この際に、エンジンのアイドルアップ(トルクアップ)を終了する。
【0037】
この電磁クラッチのオン・オフとエンジントルクについて、図11を参照して説明する。図11(D)は、従来技術に係る車両の電磁クラッチオフを示している、従来の車両においては、電磁クラッチC2をオフすると同時にエンジントルクを低下させていたため、減速を行っている最中に、トルクが急激に変化して、運転者に不快感を与えていた。これに対して、本実施形態では、図11(F)に示すように、エアコンオフ信号が入ると電磁クラッチC2をオフする以前から電気モータMを駆動し始め、徐々にモータトルクを上げていく。そのためエンジンの負荷は徐々に軽くなるためエンジントルクは徐々に下がっていく。このため、運転者にトルクの急激な変化による違和感を与えることがない。ここで、上述したように電気モータMによる駆動を図中駆動領域として示す。
【0038】
引き続き、エアコンスイッチのオフ状態が維持されているときの処理について、図4のフローチャートに基づき説明を続ける。
ここで、オフ状態が維持されているときには、上述したステップ14にてフラグ4が設定されている。このため、フラグ1又は3が設定されているかのステップ20がNoとなり、フラグ2が設定されているかのステップ22がNoとなり、ステップ32の発電モード(1)へ進む。この発電モード(1)では、バッテリBの残量が十分にあるため、電気モータMにより充電を行わないようにする。
【0039】
引き続き、バッテリ容量が低い際の処理について説明する。上述したステップ18のバッテリ残量(SOC)が所定値αよりも大きいかの判断において、バッテリ残量(SOC)が所定値αよりも小さい、即ち、バッテリBの容量が不足する時には(S18がNo)、フラグが1又は3か(S34)、フラグが2か(S42)を判断する。ここで、エアコンスイッチがオフ状態からオンにされた際には、上述したステップ14にてフラグ2が設定されており(S42がYes)、ステップ44の{OFF→ON(2)}の処理に進む。
【0040】
エアコンスイッチがONされた際の{OFF→ON(2)}の処理について、当該処理のサブルーチンを示す図8を参照して説明する。
先ず、エンジン11の回転数と、設定された目標温度と現在の温度との差分とから、エンジンのトルク上昇分(アイドルアップ)Teを図示しないマップから算出する(S81)。そして、バッテリ残量SOCからモータの発電量Tgを図示しないマップから算出する(S82)。このTgはバッテリ残量SOCが多いほど少なく算出される。そして徐々に発電量が多くなるように設定される。そして、電気モータMの発電量Tgを徐々に増やしていく(S83)。この際、エンジンの負荷トルクが徐々に増加するためエンジントルクが徐々に増える。該発電力量Tgがエンジントルク上昇値Teと等しくなると(S84がYes)、電気モータMの発電を終了し(S85)、電磁クラッチC2をオンし、コンプレッサ15の駆動を開始する(S86)。
【0041】
この電磁クラッチのオン・オフとエンジントルクについて、図11(B)を参照して説明する。本実施形態では、電気モータMの発電量を徐々に増やしていくことによりエンジンの負荷トルクが徐々に増加する。このためエンジントルクが徐々に増えるため、運転者にトルクの急激な変化による違和感を与えることがない。また、電気モータMの発電量を図中発電領域として斜線で示す。ここで、エンジンの上昇トルク分がコンプレッサ15を駆動し得る程高められた際に、電磁クラッチC2をオンする。
【0042】
引き続き、エアコンスイッチのオン状態が維持されているときの処理について、図4のフローチャートに基づき説明を続ける。
ここで、オン状態が維持されているときには、上述したステップ14にてフラグ3が設定されている。このため、フラグ1又は3が設定されているかのステップ34がYesとなり、フラグ1が設定されているかのステップ36がNoとなり、ステップ40の発電モード(2)モードへ進む。
【0043】
エアコンスイッチがONされているときの{発電モード(2)}の処理について、当該処理のサブルーチンを示す図9を参照して説明する。
バッテリ残量SOCからモータの発電量Tgを図示しないマップから算出し(S97)、エンジン回転数及び該発電量Tgから下降エンジントルクTeを算出する(S98)。そして、該トルクTe分のトルクを高めると共に、電気モータMを発電量Tgとなるように発電させる(S99)。これにより、バッテリBの容量を目標値まで回復するように充電する。
【0044】
次に、エアコンスイッチがオフされた際の処理について、図4のフローチャートに基づき説明を続ける。
エアコンスイッチがオフされ上述したステップ14にて、フラグ1が設定されると、フラグ1又は3が設定されているかのステップ34がYesとなり、フラグ1が設定されているかのステップ36がYesとなり、ステップ38の{ON→OFF(2)}の処理に進む。
【0045】
エアコンスイッチがOFFされた際の{ON→OFF(2)}の処理について、当該処理のサブルーチンを示す図10を参照して説明する。
先ず、エンジン11の回転数と、設定された目標温度と現在の温度との差分とから、エンジンのトルク下降分Teを図示しないマップから算出する(S91)。そして、バッテリ残量SOCからモータの発電量Tgを図示しないマップから算出する(S92)。このTgはバッテリ残量SOCが多いほどTgが少なく算出される。そして徐々に発電量が減少されるよう設定される。電磁クラッチC2をオフし、コンプレッサ15の駆動を停止する(S93)。この際に、Te=Tgとなるように発電し、徐々に発電量を下げていく。このためエンジンの負荷が徐々に減りトルクが下がる。該発電量Tgがエンジントルク下降値Teと等しくなると(S95がYes)、電気モータMによる発電を終了する(S96)。
【0046】
この電磁クラッチのオン・オフとエンジントルクについて、図11(E)を参照して説明する。本実施形態では、電磁クラッチC2をオフすると同時にTe=Tgとなるように発電させる。この電気モータMによる発電を発電領域として図中に示す。徐々に発電量を下げていくことによりエンジンの負荷が減りトルクが下がるため、運転者にトルクの急激な変化による違和感を与えることがない。
【0047】
引き続き、エアコンスイッチのオフ状態が維持されているときの処理について、図4のフローチャートに基づき説明を続ける。
ここで、オフ状態が維持されているときには、上述したステップ14にてフラグ4が設定されている。このため、フラグ2が設定されているかのステップ42がNoとなり、ステップ46の発電モード(1)へ進む。この発電モード(1)では、電気モータMを制御せず、充電を行わないようにする。
【0048】
引き続き、本発明の第2実施形態に係る車両用制御装置の制御について、図12を参照して説明する。図4を参照して上述した第1実施形態の車両用制御装置においては、ステップ16を設け、減速時のみに、コンプレッサ15のオン−オフ制御を行った。これに対して、第2実施形態の車両用制御装置では、ステップ16を削除し、減速を行っているか否かに関わらず、コンプレッサ15のオン−オフ制御を行う。このため、第2実施形態では、常に、コンプレッサ15のオン−オフ時のエンジントルクの急変を緩和することができる。
【0049】
以上説明したように、第1、第2実施形態の車両用制御装置においては、バッテリ容量の不足する際には、電気モータMにて発電を行うようにして、また、バッテリ容量が余っているときには、電気モータMを駆動することで、コンプレッサ15駆動・駆動解除時のエンジントルクの変動を吸収する。このため、常にバッテリを容量を一定に保ち、劣化を防ぐことができる。
【0050】
なお、上述した実施形態では、トルクアップ/トルクダウンを徐々に行い得るよう、コンプレッサ15をオン−オフする際に、バッテリ容量が低いときには、電気モータMにて発電を行い電磁クラッチを係脱し、バッテリ容量が高いときには、電気モータMを駆動して電磁クラッチを係脱した。この代わりに、バッテリ容量に関わりなく、電気モータMにて発電を行い電磁クラッチを係脱し、或いは、電気モータMを駆動して電磁クラッチを係脱することも可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、請求項によれば、コンプレッサの駆動中に車両が減速した際に、モータを駆動するため、エンジンの回転数が低下せず、フューエルカットを長期間続けれる。このため、燃料の消費を低減することができる。
【0052】
請求項においては、コンプレッサを駆動開始、及び、駆動停止する際に、電動発電モータにて発電を行った後、コンプレッサへエンジンを接続し、また、コンプレッサとエンジンとの接続を解除した後、電動発電モータにて発電を行う。このため、コンプレッサの駆動開始、及び、駆動停止時の衝撃を、該電動発電モータにて発電することにより和らげることができる。
【0053】
請求項においては、コンプレッサを駆動開始、及び、駆動停止する際に、コンプレッサへエンジンを接続した後、電動発電モータを駆動し、また、電動発電モータを駆動した後、コンプレッサとエンジンとの接続を解除する。このため、コンプレッサの駆動開始、及び、駆動停止時の衝撃を、該電動発電モータを駆動することにより和らげることができる。
【0054】
請求項においては、バッテリの容量が所定以下の場合に、電動発電モータにて発電を行い、バッテリの容量を所定値に保つため、過放電によるバッテリの劣化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用制御装置を用いる車両の概念図である。
【図2】図1に示す車両のエンジン出力の伝達を示す概念図である。
【図3】Vベルトによる動力伝達を示す説明図である。
【図4】ECUによる電気モータの制御を示すフローチャートである。
【図5】ECUによるOFF→ON(1)制御のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】ECUによる電動モータモード制御のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】ECUによるON→OFF(1)制御のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】ECUによるOFF→ON(2)制御のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】ECUによる発電モード(2)制御のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】ECUによるON→OFF(2)制御のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】図11(A)、図11(B)、図11(C)、図11(D)、図11(E)、図11(F)は、電磁クラッチのオン・オフとエンジントルクとの関係を示すグラフである。
【図12】第2実施形態に係る車両用制御装置のECUによる電動モータ制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 内燃エンジン
11a 出力軸
15 コンプレッサ
40 ECU(バッテリ容量検出手段、制御手段、減速検出手段)
B バッテリ
M 電気モータ
C2 電磁クラッチ(接続手段)

Claims (3)

  1. エンジンと、
    該エンジンの出力軸に連結されたコンプレッサと、
    該エンジンとコンプレッサ間に配置され、エンジンからコンプレッサへの出力の接続及び解除を行う接続手段と、
    電力を蓄えるバッテリと、
    バッテリの容量を検出するバッテリ容量検出手段と、
    前記エンジンの出力軸及び前記コンプレッサに連結された電動発電モータと、
    前記バッテリ容量検出手段により検出されたバッテリ容量に応じて、前記電動発電モータの駆動及び発電、前記接続手段の接続及び解除を行う制御手段と、を備え
    前記制御手段が、前記電動発電モータにて発電を行った後、前記接続手段にてコンプレッサへエンジンを接続し、
    また、前記接続手段にてコンプレッサとエンジンとの接続を解除した後、前記電動発電モータにて発電を行うことを特徴とする車両用制御装置。
  2. 請求項の車両用制御装置において、
    前記制御手段が、前記接続手段にてコンプレッサへエンジンを接続した後、前記電動発電モータを駆動し、
    また、前記電動発電モータを駆動した後、前記接続手段にてコンプレッサとエンジンとの接続を解除することを特徴とする。
  3. 請求項の車両用制御装置であって、
    前記制御手段は、バッテリの容量が所定以下の場合に、前記電動発電モータにて発電を行うことを特徴とする。
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