JP3947705B2 - レジスト剥離方法およびレジスト剥離装置 - Google Patents

レジスト剥離方法およびレジスト剥離装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶表示装置用基板やプラズマディスプレイ用基板のようなフラットパネルディスプレイ(FPD)用基板、半導体ウエハ、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などの各種基板の表面から不要となったレジスト膜を剥離するレジスト剥離方法およびレジスト剥離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、フラットパネルディスプレイの製造工程においては、基板の表面に形成されたレジスト膜を剥離する処理が行われる。このレジスト剥離処理を実施するための装置には、複数枚の基板を一括して処理するバッチ型の装置と、基板を1枚ずつ処理する枚葉型の装置とがある。バッチ型のレジスト剥離装置は、複数枚の基板を一度にレジスト剥離液に浸漬させるための槽を備えていて、装置サイズが大きいため、最近では、処理対象基板の大型化に伴って、枚葉型のレジスト剥離装置が注目されてきている。
【0003】
枚葉型のレジスト剥離装置は、たとえば、枚葉型の洗浄装置を流用して構成することができる。枚葉型の洗浄装置に係る先行技術として、下記特許文献1には、基板をほぼ水平に保持して回転するステージと、このステージに保持された基板の表面(上面)に洗浄液を供給するためのホッパとを備えた洗浄装置が開示されている。ホッパには、洗浄液供給手段およびガス供給手段が接続されており、ホッパは、洗浄液供給手段から供給される洗浄液にガス供給手段から供給される高圧ガスを吹きつけることにより、洗浄液の液滴の噴流を形成し、その噴流を基板の表面に供給する二流体スプレーノズルの形態をなしている。この先行技術に係る洗浄装置において、洗浄液に代えてレジスト剥離液を用いることにより、基板の表面から不要なレジスト膜を除去することができる。すなわち、ステージによって基板をほぼ水平な面内で回転させつつ、その基板の表面にホッパからレジスト剥離液の液滴の噴流を供給することにより、エッチング処理後に不要になったレジスト膜を基板の表面から剥離することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−245282号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
レジスト剥離液としては、通常、硫酸(H2SO4)と過酸化水素水(H22)との混合液を100℃以上に温度調節したものが用いられる。したがって、上記先行技術に係る洗浄装置を流用してレジスト剥離装置を構成した場合、ホッパへのレジスト剥離液の供給配管などに耐薬液性および100℃以上の高温に対する耐熱性を持たせなければならない。また、レジスト剥離液の温度が供給配管を通っている間に下がってしまうので、上記先行技術に係る洗浄装置を流用してレジスト剥離装置を構成し、そのレジスト剥離装置を用いてレジスト剥離処理を行うことは、エネルギー効率性の面からも好ましいとは言えない。
【0006】
そこで、この発明の目的は、レジストを良好に剥離することのできる所定温度(約100℃)よりも低温に温度調節された硫酸および過酸化水素水を用いて、基板表面のレジスト膜を良好に剥離することができるレジスト剥離方法およびレジスト剥離装置を提供することである。
また、この発明の他の目的は、レジスト膜を良好に除去することができ、かつ、エネルギー効率性に優れたレジスト剥離方法およびレジスト剥離装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、(処理対象基板の表面の近傍で)硫酸および過酸化水素水のうちのいずれか一方の薬液を気体と混合させて当該一方の薬液の液滴の噴流を形成する液滴噴流形成工程と、処理対象基板(S)の表面上または表面の近傍で、上記液滴噴流形成工程で形成された薬液の液滴の噴流と硫酸および過酸化水素水のうちの上記一方の薬液とは異なる他方の薬液とを混合させて、(レジストを良好に剥離することのできる所定温度以上の)レジスト剥離液を生成するレジスト剥離液生成工程と、このレジスト剥離液生成工程で生成されたレジスト剥離液を用いて、処理対象基板の表面に形成されているレジストを剥離するレジスト剥離工程とを含み、上記レジスト剥離液生成工程は、処理対象基板の表面に上記他方の薬液を液盛りして液膜を形成する液膜形成工程と、この液膜形成工程の後に、上記液滴噴流形成工程で形成された上記一方の薬液の液滴の噴流を処理対象基板の表面に供給する工程とを含むことを特徴とするレジスト剥離方法である。
【0008】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
上記の方法によれば、処理対象基板の表面上または表面の近傍でレジスト剥離液が生成されて、そのレジスト剥離液を用いて、処理対象基板の表面に形成されているレジストが剥離される。
硫酸と過酸化水素水とが混合されると、化学反応(H2SO4+H22→H2SO5+H2O)が生じて、強い酸化力を有するH2SO5を含むレジスト剥離液が生成される。そして、その化学反応時には、反応生成熱が発生するため、この反応生成熱によってレジスト剥離液は昇温する。したがって、硫酸および過酸化水素水がレジストを良好に剥離することのできる所定温度(約100℃)よりも低温(たとえば、室温〜80℃程度)に温度調整されていても、請求項1の方法によれば、処理対象基板の表面上または表面の近傍で、レジスト剥離液の温度をレジストを良好に剥離することのできる所定温度以上に昇温させることが可能であり、その所定温度以上に昇温されたレジスト剥離液を用いて、処理対象基板の表面に形成されているレジストを化学的に剥離させることができる。
【0009】
なお、上記処理対象基板の表面の近傍とは、反応生成熱によって昇温されたレジスト剥離液が処理対象基板の表面に供給されるまでの間に上記所定温度(約100℃)未満に低下しないような範囲内をいう。
また、請求項1の方法では、レジスト剥離液を処理対象基板の表面に供給するために、液滴噴流形成工程で形成された硫酸および過酸化水素水のうちの一方の薬液の液滴の噴流が基板表面に供給されることになる。液滴の噴流は、運動エネルギーを有しているので、この運動エネルギーによって、処理対象基板の表面に形成されているレジストを物理的に剥離することができる。
【0010】
したがって、この発明に係る方法は、レジストを良好に剥離することのできる所定温度よりも低温に温度調節された硫酸および過酸化水素水を用いて、基板の表面に形成されているレジスト膜を良好に剥離することができ、かつ、エネルギー効率性に優れたレジスト剥離方法であるといえる。
しかも、硫酸および過酸化水素水の温度はレジストを良好に剥離することのできる所定温度よりも低温でよいから、この発明に係る方法を実施する装置では、硫酸および過酸化水素水を供給する配管に、レジストを良好に剥離することのできる所定温度以上の高温に耐え得る耐熱性を持たせる必要がないので、イニシャルコストを低く抑えることができる。
【0011】
また、薬液が液盛りされた処理対象基板の表面に、液滴噴流形成工程で形成された薬液の液滴の噴流が供給されることにより、処理対象基板の表面上で硫酸と過酸化水素水との化学反応が生じて、強い酸化力を有するHSOを含むレジスト剥離液が生成される。また、処理対象基板の表面上で硫酸と過酸化水素水とが初めて混合されるから、レジスト剥離液の温度低下が最も小さく、その混合時の反応熱を最も有効に利用できる。
【0015】
請求項のレジスト剥離方法は、請求項に記載したレジスト剥離装置を用いて実現することができる。請求項記載の発明は、基板を保持する基板保持手段(1)と、硫酸および過酸化水素水のうちのいずれか一方の薬液を気体と混合させて、上記基板保持手段に保持された基板の表面に向かう液滴の噴流を形成する液滴噴流形成手段(3,6)と、上記基板保持手段に保持された基板の表面に向けて、硫酸および過酸化水素水のうちの上記一方の薬液とは異なる他方の薬液を供給する薬液供給手段(2、5、6)と、上記薬液供給手段から上記基板保持手段に保持された基板の表面に上記他方の薬液を供給し、上記他方の薬液を液盛りして液膜を形成した後、上記液滴噴流形成手段から上記一方の薬液の液滴の噴流を当該基板の表面に供給するように、上記液滴噴流形成手段および上記薬液供給手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とするレジスト剥離装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るレジスト剥離装置の構成を図解的に示す図である。このレジスト剥離装置は、基板Sの表面(上面)から不要になったレジスト膜(レジストパターン)を剥離する処理を行う枚葉型の装置であり、基板Sをほぼ水平に保持して回転するスピンチャック1と、このスピンチャック1に保持された基板Sの表面に硫酸を供給するためのノズル2と、スピンチャック1に保持された基板Sの表面に過酸化水素水の液滴の噴流を供給するためのソフトスプレーノズル3とを備えている。このレジスト剥離装置による処理の対象となる基板Sには、フラットパネルディスプレイ(FPD)用基板、半導体ウエハ、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などの各種基板が含まれる。
【0020】
スピンチャック1は、たとえば、鉛直方向にほぼ沿って配置されたスピン軸11と、このスピン軸11の上端に固定された吸着ベース12とを有していて、吸着ベース12上に基板Sを載置した状態で、吸着ベース12に形成された吸気路内を排気することにより、基板Sの下面を真空吸着して、基板Sをほぼ水平な姿勢で保持することができる構成になっている。スピン軸11には、モータなどを含む回転駆動機構13が結合されている。基板Sを吸着ベース12に吸着保持した状態で、回転駆動機構13からスピン軸11に回転力を入力することによって、基板Sをほぼ水平な面内でスピン軸11の中心軸線まわりに回転させることができる。
【0021】
ノズル2には、硫酸供給源からの硫酸(H2SO4)を供給する硫酸供給管21が接続されている。この硫酸供給管21の途中部には、硫酸供給源側から順に、硫酸の温度を調節するための温度調節器22と、ノズル2からの硫酸の吐出を制御するための硫酸供給バルブ23とが介装されている。温度調節器22は、硫酸供給管21を流通する硫酸の温度を室温程度(約23℃)に調節する。なお、この温度調節器22は、上記硫酸の温度を室温〜約80℃の間で調節可能である。
【0022】
スピンチャック1の側方には、旋回軸31が鉛直方向にほぼ沿って配置されており、ソフトスプレーノズル3は、その旋回軸31の上端部からほぼ水平に延びたアーム32の先端部に取り付けられている。旋回軸31には、この旋回軸31を中心軸線まわりに回転駆動する旋回駆動機構33が結合されている。旋回駆動機構33から旋回軸31に駆動力を入力して、旋回軸31をその中心軸線まわりに所定の角度範囲内で往復回転させることにより、スピンチャック1に保持された基板Sの上方でアーム32を揺動させることができ、これに伴って、スピンチャック1に保持された基板Sの表面上で、ソフトスプレーノズル3からの過酸化水素水の液滴の噴流の供給位置をスキャン(移動)させることができる。また、旋回軸31および旋回駆動機構33は、昇降駆動機構34によって昇降されるようになっている。
【0023】
ソフトスプレーノズル3には、窒素ガス供給源からの高圧の窒素ガス(N2)を供給する窒素ガス供給管41と、過酸化水素水供給源からの過酸化水素水(H22)を供給する過酸化水素水供給管42とが接続されている。ソフトスプレーノズル3に高圧の窒素ガスと過酸化水素水とが同時に供給されると、ソフトスプレーノズル3内の液滴形成室(混合室)で窒素ガスと過酸化水素水とが混合されて、過酸化水素水の微細な液滴が形成され、この過酸化水素水の液滴が噴流となって、ソフトスプレーノズル3の先端から基板Sの表面に供給される。
【0024】
窒素ガス供給管41の途中部には、窒素ガス供給源側から順に、窒素ガスの温度を調節するための温度調節器43と、ソフトスプレーノズル3への窒素ガスの供給を制御するための窒素ガス供給バルブ44とが介装されている。温度調節器43は、窒素ガス供給管41を流通する窒素ガスの温度を室温程度に調節する。なお、この温度調節器43は、上記窒素ガスの温度を室温〜約80℃の間で調節可能である。
【0025】
また、過酸化水素水供給管42の途中部には、過酸化水素水供給源側から順に、過酸化水素水の温度を調節するための温度調節器45と、ソフトスプレーノズル3への過酸化水素水の供給を制御するための過酸化水素水供給バルブ46とが介装されている。温度調節器45は、過酸化水素水供給管42を流通する過酸化水素水の温度を約40℃に調節する。なお、この温度調節器45は、上記過酸化水素水の温度を室温〜約80℃の間で調節可能である。
【0026】
図2は、ソフトスプレーノズル3の構成例を示す断面図である。ソフトスプレーノズル3は、たとえば、いわゆる内部混合型の二流体スプレーノズルであって、内部に液滴形成室SP1を提供する液滴形成部301と、この液滴形成部301に接続された管形状の気体導入部302および液体導入部303とを有している。窒素ガス供給管41および過酸化水素水供給管42は、それぞれ気体導入部302の内部に形成された気体導入路302aおよび液体導入部303の内部に形成された液体導入路303aに接続されている。
【0027】
液滴形成部301は、上面および円筒状の側面を有する接続部301aと、この接続部301aの下端に連なり、下方に向かうにつれて内径が小さく形成されたテーパ部301bと、このテーパ部301bの下端に連なり、内径が一様な直管形状のストレート部301cとで構成されている。接続部301aの上面には、ほぼ中心に開口304が形成されており、気体導入部302は、その開口304に挿通されて、下半分程度の部分が液滴形成室SP1に突出した状態に設けられている。また、液体導入部303は、接続部301aの側面に形成された接続口305に接続されていて、液体導入部303の内部に形成された液体導入路303aは、接続口305を介して、接続部301aの内面と気体導入部302の外面との間のリング状の空間SP2に連通している。
【0028】
ソフトスプレーノズル3では、気体導入路302aから供給される高圧の窒素ガスと、液体導入路303aから空間SP2を介して供給される過酸化水素水とが、液滴形成室SP1において混合され、その結果、過酸化水素水の微細な液滴が形成されることになる。この液滴は、テーパ部301bで加速され、大きな流速を有する噴流となって、ストレート部301cの先端からスピンチャック1に保持された基板Sの表面に供給される。
【0029】
図3は、レジスト剥離処理について説明するための図である。このレジスト剥離装置におけるレジスト剥離処理は、たとえば、マイクロコンピュータを含む構成の制御装置が、予め定められたプログラムに従って、回転駆動機構13、旋回駆動機構33および昇降駆動機構34の動作を制御し、また、硫酸供給バルブ23、窒素ガス供給バルブ44および過酸化水素水供給バルブ46の開閉を制御することにより達成される。
【0030】
処理対象の基板Sがスピンチャック1に受け渡されると、まず、硫酸供給バルブ23が開かれて、ノズル2から基板Sの表面の中央部に、温度調節器22によって室温程度に温度調節された硫酸が供給される。このとき、回転駆動機構13は動作しておらず、基板Sは静止されたままの状態である。したがって、基板Sの表面に供給された硫酸は、基板Sの表面に拡がり、その表面張力で基板S上に液膜となって溜められる(H2SO4パドル)。ここで、さらに硫酸の液膜が基板Sの表面上の略全域に渡ってかつ均一に広がって形成されるように、硫酸の供給途中から基板Sを回転させ始める。具体的には、基板Sの回転を停止させている状態で硫酸が基板Sの中央部に所定の量だけ供給された後、この硫酸の供給を継続しつつ、回転駆動機構13が制御されて、スピンチャック1に保持されている基板Sをたとえば200rpmの比較的低い回転速度まで徐々に増速させていく。 基板Sの表面に十分な量の硫酸が供給されて、基板Sの表面全域に硫酸の液膜が形成されると、硫酸供給バルブ23が閉じられて、基板S上に硫酸の液膜を形成するためのH2SO4パドル(液盛り)工程が終了し、つづいて、H22ソフトスプレー工程が行われる。H22ソフトスプレー工程では、H2SO4パドル(液盛り)工程から継続して、基板Sが上記回転速度(200rpm)で回転されている。そして、揺動駆動機構33および昇降駆動機構34が制御されて、その回転中の基板Sの表面にソフトスプレーノズル3が近づけられる。その後、窒素ガス供給バルブ44および過酸化水素水供給バルブ46が開かれて、ソフトスプレーノズル3から、硫酸の液膜が形成されている基板Sの表面にほぼ40℃の過酸化水素水の液滴の噴流が供給される。また、過酸化水素水の液滴の噴流が基板Sの表面に供給されている間、揺動駆動機構33が制御されて、ソフトスプレーノズル3からの液滴の噴流が導かれる基板Sの表面上の供給位置が、基板Sの回転中心から基板Sの周縁部に至る範囲内を、円弧状の軌跡を描きつつ繰り返し移動(スキャン)させられる。スピンチャック1によって基板Sが回転される一方で、その基板Sの表面上を過酸化水素水の液滴の噴流がスキャンすることにより、基板Sの表面の全域に隈無く過酸化水素水の液滴の噴流を供給することができる。
【0031】
硫酸の液膜が形成されている基板Sの表面にソフトスプレーノズル3から過酸化水素水の液滴の噴流が供給されることにより、その基板S上で硫酸と過酸化水素水との化学反応(H2SO4+H22→H2SO5+H2O)が生じて、強い酸化力を有するH2SO5を含むレジスト剥離液が生成される。また、基板S上の硫酸の温度は室温程度で、ソフトスプレーノズル3から供給される過酸化水素水の温度は約40℃であるが、硫酸と過酸化水素水との化学反応時に発生する反応生成熱によって、H2SO5を含むレジスト剥離液の温度は、基板Sの表面に形成されているレジスト膜を良好に剥離することのできる温度(100℃以上)に達する。
【0032】
さらに、ソフトスプレーノズル3からの液滴の噴流は、大きな運動エネルギー(流速)を有しているので、この大きな運動エネルギーを有する液滴の噴流が基板Sの表面に供給されることにより、その供給位置に形成されているレジスト膜が物理的に剥離されていく。つまり、基板Sの表面に形成されているレジスト膜は、レジスト剥離液に含まれるH2SO5の酸化力およびソフトスプレーノズル3からの液滴の噴流が有する運動エネルギーによって、化学的および物理的に剥離されて除去される。
【0033】
基板Sの表面に形成されているレジスト膜を剥離するのに必要かつ十分な時間が経過すると、窒素ガス供給バルブ44および過酸化水素水供給バルブ46が閉じられる。これによりH22ソフトスプレー工程は終了であり、つづいて、基板Sの表面に残留しているレジスト剥離液を純水で洗い流すためのリンス工程が所定時間行われる。すなわち、回転駆動機構13が制御されて、基板Sが所定の回転速度(たとえば、約1500rpm)で回転されつつ、その回転中の基板Sの表面に図示しない純水ノズルから純水が供給される。基板Sの表面に供給された純水は、基板Sの回転による遠心力を受けて、その供給位置から基板Sの周縁に向けて流れる。これにより、基板Sの表面の全域に純水が行き渡り、その純水によって基板Sの表面からレジスト剥離液が洗い流される。
【0034】
リンス処理が終了すると、回転駆動機構13が制御されて、スピンチャック1を予め定める乾燥時間だけ高速回転(たとえば、約3000rpm)させる。これにより、基板Sの表面から純水が遠心力で振り切られて、基板Sの表面が乾燥する。この乾燥処理の終了後は、スピンチャック1の回転が止められて、スピンチャック1から処理後の基板Sが搬出されていく。
以上のように、常温の硫酸の液膜が形成されている基板Sの表面に、約40℃の過酸化水素水の液滴の噴流が供給されることにより、基板Sの表面上で100℃以上のレジスト剥離液が生成され、このレジスト剥離液に含まれるH2SO5の高い酸化力によって、基板Sの表面に形成されている不要なレジスト膜が化学的に剥離される。また、過酸化水素水の液滴の噴流が有する運動エネルギーによって、基板Sの表面に形成されている不要なレジスト膜が物理的に剥離される。
【0035】
したがって、この実施形態によれば、100℃よりも低温に温度調節された硫酸および過酸化水素水を用いて、基板Sの表面に形成されているレジスト膜を良好に剥離することができる。
しかも、硫酸供給管21を流通する硫酸の温度、窒素ガス供給管41を流通する窒素ガスの温度および過酸化水素水供給管42を流通する過酸化水素水の温度は、いずれも室温または約40℃の比較的低温であるから、硫酸供給管21、窒素ガス供給管41および過酸化水素水供給管42に、100℃以上の高温に耐え得る耐熱性を持たせる必要がない。
【0036】
また、硫酸と過酸化水素水との化学反応時に発生する反応生成熱によって、レジスト剥離液の温度を100℃以上に昇温させているから、この実施形態に係るレジスト剥離装置はエネルギー効率性に優れているといえる。
なお、この実施形態では、基板Sの表面に硫酸の液膜を形成しておき、その硫酸の液膜が形成されている基板Sの表面に過酸化水素水の液滴の噴流を供給する構成を採用しているが、過酸化水素水供給管42をノズル2に接続し、硫酸供給管21をソフトスプレーノズル3に接続した構成に変更して、ノズル2から基板Sの表面に過酸化水素水を供給することにより、基板Sの表面に過酸化水素水の液膜を形成しておき、その過酸化水素水の液膜が形成されている基板Sの表面に、ソフトスプレーノズル3から硫酸の液滴の噴流を供給するようにしてもよい。
【0037】
図4は、この発明の他の実施形態に係るレジスト剥離装置の構成を図解的に示す図である。この図4において、図1に示す各部に相当する部分には、図1の場合と同一の参照符号が付されている。
この実施形態に係るレジスト剥離装置では、ソフトスプレーノズル3から基板Sの表面に過酸化水素水の液滴の噴流が供給されるのと同時に、ソフトスプレーノズル3とは別に設けられた硫酸ソフトスプレーノズル5から基板Sの表面に硫酸の液滴の噴流が供給されることにより、基板Sの表面上でH2SO5を含むレジスト剥離液が生成されて、基板Sの表面に形成されているレジスト膜が化学的および物理的に剥離される。
【0038】
すなわち、スピンチャック1の上方には、スピンチャック1に保持された基板Sの上面に硫酸の液滴の噴流を供給するための硫酸ソフトスプレーノズル5が設けられている。硫酸ソフトスプレーノズル5には、窒素ガス供給源からの高圧の窒素ガス(N2)を供給する窒素ガス供給管51と、硫酸供給源からの硫酸(H2SO4)を供給する硫酸供給管52とが接続されている。硫酸ソフトスプレーノズル5に高圧の窒素ガスと硫酸とが同時に供給されると、硫酸ソフトスプレーノズル5内の液滴形成室で窒素ガスと硫酸とが混合されて、硫酸の微細な液滴が形成され、この硫酸の液滴が噴流となって、硫酸ソフトスプレーノズル5の先端から基板Sの表面に供給される。
【0039】
窒素ガス供給管51の途中部には、窒素ガス供給源側から順に、窒素ガスの温度を調節するための温度調節器53と、硫酸ソフトスプレーノズル5への窒素ガスの供給を制御するための窒素ガス供給バルブ54とが介装されている。温度調節器53は、窒素ガス供給管51を流通する窒素ガスの温度を室温程度に調節する。また、硫酸供給管52の途中部には、硫酸供給源側から順に、硫酸の温度を調節するための温度調節器55と、硫酸ソフトスプレーノズル5への硫酸の供給を制御するための硫酸供給バルブ56とが介装されている。温度調節器55は、硫酸供給管52を流通する硫酸の温度を室温程度に調節する。
【0040】
また、硫酸ソフトスプレーノズル5は、たとえば、ソフトスプレーノズル3が取り付けられているアーム32にソフトスプレーノズル3と並列で取り付けられており、アーム32の揺動に伴って、基板S上において、硫酸ソフトスプレーノズル5からの液滴の噴流の供給位置の描く軌跡が、ソフトスプレーノズル3からの液滴の噴流の供給位置が描く円弧状の軌跡に沿うようになっている。
なお、硫酸ソフトスプレーノズル5は、ソフトスプレーノズル3と同様な構成であるから、硫酸ソフトスプレーノズル5の具体的な構成についての説明は省略する。
【0041】
この実施形態に係るレジスト剥離装置では、処理対象の基板Sがスピンチャック1に受け渡されると、回転駆動機構13が制御されて、スピンチャック1に保持されている基板Sが所定の低回転速度で回転される。そして、揺動駆動機構33および昇降駆動機構34が制御されて、その回転中の基板Sの表面にソフトスプレーノズル3および硫酸ソフトスプレーノズル5が近づけられる。その後、窒素ガス供給バルブ44,54、過酸化水素水供給バルブ46および硫酸供給バルブ56が開かれて、ソフトスプレーノズル3から基板Sの表面に約40℃の過酸化水素水の液滴の噴流が供給されるとともに、硫酸ソフトスプレーノズル5から基板Sの表面に常温の硫酸の液滴の噴流が供給される。また、過酸化水素水および硫酸の液滴の噴流が基板Sの表面に供給されている間、揺動駆動機構33が制御されて、ソフトスプレーノズル3および硫酸ソフトスプレーノズル5からの液滴の噴流が導かれる基板Sの表面上の供給位置が、基板Sの回転中心から基板Sの周縁部に至る範囲内を、円弧状の軌跡を描きつつ繰り返し移動(スキャン)させられる。スピンチャック1によって基板Sが回転される一方で、その基板Sの表面上を過酸化水素水および硫酸の液滴の噴流がスキャンすることにより、基板Sの表面の全域に隈無く過酸化水素水および硫酸の液滴の噴流を供給することができる。
【0042】
基板Sの表面に過酸化水素水および硫酸の液滴の噴流が供給されることにより、その基板S上で硫酸と過酸化水素水との化学反応が生じて、100℃以上の温度を有するレジスト剥離液が生成される。また、ソフトスプレーノズル3および硫酸ソフトスプレーノズル5からの液滴の噴流は、大きな運動エネルギー(流速)を有しているので、この大きな運動エネルギーを有する液滴の噴流が基板Sの表面に供給されることにより、その供給位置に形成されているレジスト膜が物理的に剥離されていく。したがって、この実施形態に係るレジスト剥離装置においても、上記した第1の実施形態に係るレジスト剥離装置と同様な効果を達成することができる。
【0043】
なお、この実施形態に係るレジスト剥離装置では、第1の実施形態に係るレジスト剥離装置のノズル2(図1参照)に相当するものは設けられておらず、基板Sの表面に硫酸または過酸化水素水を液盛りして液膜を形成するパドル工程は行われない。
図5は、この発明のさらに他の実施形態に係るレジスト剥離装置の構成を図解的に示す図である。この図5において、図1に示す各部に相当する部分には、図1の場合と同一の参照符号が付されている。
【0044】
この実施形態に係るレジスト剥離装置は、スピンチャック1に保持された基板Sの表面に、アーム32の先端部に取り付けられた三流体ソフトスプレーノズル6からレジスト剥離液の液滴の噴流が基板Sの表面に供給されて、基板Sの表面に形成されているレジスト膜が化学的および物理的に剥離される構成になっている。
三流体ソフトスプレーノズル6は、図6に示すように、内部に液滴形成室SP1を提供する液滴形成部601と、この液滴形成部601に接続された管形状の気体導入部602、第1液体導入部603および第2液体導入部604とを有している。気体導入部602、第1液体導入部603および第2液体導入部604は、それぞれ窒素ガス供給管61、硫酸供給管62および過酸化水素水供給管63が接続されている。
【0045】
液滴形成部601は、上面および円筒状の側面を有する接続部601aと、この接続部601aの下端に連なり、下方に向かうにつれて内径が小さく形成されたテーパ部601bと、このテーパ部601bの下端に連なり、内径が一様な直管形状のストレート部601cとで構成されている。接続部601aの上面には、ほぼ中心に開口605が形成されており、気体導入部602は、その開口604に挿通されて、下半分程度の部分が液滴形成室SP1に突出した状態に設けられている。また、第1液体導入部603は、接続部601aの側面に形成された接続口606に接続されていて、第1液体導入部603の内部に形成された液体導入路603aは、接続口606を介して、接続部601aの内面と気体導入部602の外面との間のリング状の空間SP2に連通している。さらに、第2液体導入部604は、接続部601aの側面において接続口606に対向する位置に形成された接続口607に接続されていて、第2液体導入部604の内部に形成された液体導入路604aは、接続口607を介して、リング状の空間SP2に連通している。
【0046】
三流体ソフトスプレーノズル6では、気体導入路602aから供給される高圧の窒素ガスと、第1液体導入路603aおよび第2液体導入路604aから空間SP2を介して供給される硫酸および過酸化水素水とが、液滴形成室SP1において混合され、その結果、硫酸および過酸化水素水の混合液であるレジスト剥離液の微細な液滴が形成されることになる。この液滴は、テーパ部601bで加速され、大きな流速を有する噴流となって、ストレート部601cの先端からスピンチャック1に保持された基板Sの表面に供給される。
【0047】
図5に戻って、窒素ガス供給管61の途中部には、窒素ガス供給源側から順に、窒素ガスの温度を調節するための温度調節器64と、三流体ソフトスプレーノズル6への窒素ガスの供給を制御するための窒素ガス供給バルブ65とが介装されている。また、硫酸供給管62の途中部には、硫酸供給源側から順に、硫酸の温度を調節するための温度調節器66と、三流体ソフトスプレーノズル6への硫酸の供給を制御するための硫酸供給バルブ67とが介装されている。さらに、過酸化水素水供給管63の途中部には、過酸化水素水供給源側から順に、過酸化水素水の温度を調節するための温度調節器68と、三流体ソフトスプレーノズル6への過酸化水素水の供給を制御するための過酸化水素水供給バルブ69とが介装されている。温度調節器64,66,68は、それぞれ窒素ガス、硫酸の温度を略室温に、過酸化水素水の温度を約40℃に調節する。
【0048】
この実施形態に係るレジスト剥離装置では、処理対象の基板Sがスピンチャック1に受け渡されると、回転駆動機構13が制御されて、スピンチャック1に保持されている基板Sが所定の低回転速度(たとえば、約200rpm)で回転される。そして、揺動駆動機構33および昇降駆動機構34が制御されて、その回転中の基板Sの表面に三流体ソフトスプレーノズル6が近づけられる。その後、窒素ガス供給バルブ65、硫酸供給バルブ67および過酸化水素水供給バルブ69が開かれて、三流体ソフトスプレーノズル6から基板Sの表面にレジスト剥離液の液滴の噴流が供給される。また、レジスト剥離液の液滴の噴流が基板Sの表面に供給されている間、揺動駆動機構33が制御されて、三流体ソフトスプレーノズル6からの液滴の噴流が導かれる基板Sの表面上の供給位置が、基板Sの回転中心から基板Sの周縁部に至る範囲内を、円弧状の軌跡を描きつつ繰り返し移動(スキャン)させられる。スピンチャック1によって基板Sが回転される一方で、その基板Sの表面上をレジスト剥離液の液滴の噴流がスキャンすることにより、基板Sの表面の全域に隈無くレジスト剥離液の噴流を供給することができる。
【0049】
室温程度または約40℃に温度調節された硫酸および過酸化水素水が三流体ソフトスプレーノズル6内で混合される際に、硫酸と過酸化水素水との化学反応が生じて、三流体ソフトスプレーノズル6内には、100℃以上の温度を有するレジスト剥離液の液滴が生成される。そして、基板Sには、その100℃以上の温度を有するレジスト剥離液の液滴の噴流が三流体ソフトスプレーノズル6から供給される。したがって、この実施形態に係るレジスト剥離装置においても、基板Sの表面に形成されているレジスト膜を化学的および物理的に剥離することができ、第1および第2の実施形態に係るレジスト剥離装置と同様な効果を達成することができる。
【0050】
なお、この実施形態に係るレジスト剥離装置においても、第1の実施形態に係るレジスト剥離装置のノズル2(図1参照)に相当するものは設けられておらず、基板Sの表面に硫酸または過酸化水素水を液盛りして液膜を形成するパドル工程は行われない。
以上、この発明の3つの実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。たとえば、ソフトスプレーノズル3の構成例として、いわゆる内部混合型の二流体スプレーノズルを取り上げたが、ソフトスプレーノズル3(硫酸ソフトスプレーノズル5)は、図7に示すような外部混合型の二流体スプレーノズルであってもよい。外部混合型の二流体スプレーノズルは、下面に断面台形状の凹部701aを有する本体部701と、この本体部701の中心軸線に沿って設けられた管状の気体導入部702と、本体部701の凹部701aの周面を斜めに貫通して設けられた管状の液体導入部703とを有している。気体導入部702および液体導入部703には、それぞれ窒素ガス(N2)を供給するための窒素ガス供給管704および液体(H22またはH2SO4)を供給するための液体供給管705が接続されている。気体導入部702の下端は、本体部701の凹部701a内に達している。また、液体導入部703は、本体部701の中心軸線に近づくに従って下方に傾斜するように設けられている。この構成により、窒素ガス供給管704から気体導入部702に高圧の窒素ガスを供給するとともに、液体供給管705から液体導入部703に液体を供給すると、液体導入部703の先端から吐出される液体に高圧窒素ガスが衝突し、その結果、液滴の噴流が形成されて、この液滴の噴流が下方に向けて噴射される。
【0051】
また、三流体ソフトスプレーノズル6として、いわゆる内部混合型の構成を例にとったが、外部混合型の構成が採用されてもよい。この場合、外部混合型の三流体ソフトスプレーノズルは、図7に示す外部混合型二流体スプレーノズルの構成において、たとえば、本体部701の中心軸線に関して液体導入部703と対象をなすように第2の液体導入部を設けて、液体導入部703に硫酸供給管を接続し、第2の液体導入部に過酸化水素水供給管を接続することにより構成することができる。
【0052】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るレジスト剥離装置の構成を図解的に示す図である。
【図2】ソフトスプレーノズルの構成例を示す断面図である。
【図3】上記レジスト剥離装置におけるレジスト剥離処理について説明するための図である。
【図4】この発明の他の実施形態に係るレジスト剥離装置の構成を図解的に示す図である。
【図5】この発明のさらに他の実施形態に係るレジスト剥離装置の構成を図解的に示す図である。
【図6】三流体ソフトスプレーノズルの構成例を示す断面図である。
【図7】ソフトスプレーノズル(二流体スプレーノズル)の他の構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 スピンチャック
2 ノズル
3 ソフトスプレーノズル
5 硫酸ソフトスプレーノズル
6 三流体ソフトスプレーノズル
21 硫酸供給管
41 窒素ガス供給管
42 過酸化水素水供給管
51 窒素ガス供給管
52 硫酸供給管
61 窒素ガス供給管
62 硫酸供給管
63 過酸化水素水供給管
S 基板

Claims (2)

  1. 硫酸および過酸化水素水のうちのいずれか一方の薬液を気体と混合させて当該一方の薬液の液滴の噴流を形成する液滴噴流形成工程と、
    処理対象基板の表面上または表面の近傍で、上記液滴噴流形成工程で形成された薬液の液滴の噴流と硫酸および過酸化水素水のうちの上記一方の薬液とは異なる他方の薬液とを混合させて、レジスト剥離液を生成するレジスト剥離液生成工程と、
    このレジスト剥離液生成工程で生成されたレジスト剥離液を用いて、処理対象基板の表面に形成されているレジストを剥離するレジスト剥離工程とを含み、
    上記レジスト剥離液生成工程は、
    処理対象基板の表面に上記他方の薬液を液盛りして液膜を形成する液膜形成工程と、
    この液膜形成工程の後に、上記液滴噴流形成工程で形成された上記一方の薬液の液滴の噴流を処理対象基板の表面に供給する工程とを含むことを特徴とするレジスト剥離方法。
  2. 基板を保持する基板保持手段と、
    硫酸および過酸化水素水のうちのいずれか一方の薬液を気体と混合させて、上記基板保持手段に保持された基板の表面に向かう液滴の噴流を形成する液滴噴流形成手段と、
    上記基板保持手段に保持された基板の表面に向けて、硫酸および過酸化水素水のうちの上記一方の薬液とは異なる他方の薬液を供給する薬液供給手段と
    上記薬液供給手段から上記基板保持手段に保持された基板の表面に上記他方の薬液を供給し、上記他方の薬液を液盛りして液膜を形成した後、上記液滴噴流形成手段から上記一方の薬液の液滴の噴流を当該基板の表面に供給するように、上記液滴噴流形成手段および上記薬液供給手段を制御する制御手段と
    を含むことを特徴とするレジスト剥離装置。
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