JP3947650B2 - トナー移送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真画像形成装置に用いるトナーを収容したトナー収容部と、該トナー収容部内のトナーを移送するためのトナー移送手段を有するトナー移送装置及び電子写真方式のプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のトナーを移送する主な方式として、
(1)送り元と送り先をパイプで結び、このパイプ内部に設けられたコイルスクリューによってトナーを移送するもの、
(2)送り元と送り先を近接した上下位置に配置し、主として重力により移送するもの、
(3)スクリューポンプ(一軸偏心スクリューポンプ、通称モーノポンプ)を用いて自由な位置関係に配置された送り元から送り先へ移送するもの、
【0003】
等が知られている。
上記(1)(2)は、送り元と送り先の配置に大きな制限を受け、しかも長い距離の移送にも適していない等の多くの問題点を抱えており、現在、このような問題が少ない上記(3)のトナー移送技術が注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記(3)のトナー移送技術においてもまったく問題がないわけではない。例えば、スクリューポンプは、固定されたゴム材の雌ねじ形ステータの中を、雄ねじ形ロータが回転することにより発生する吸引または吐出圧力によってトナーやトナーを移送可能とするが、トナーがスクリューポンプを通過したときに、一部のトナーがロータとステータの摺動部に挟まりストレスを受け、凝集を起こすことがある。
【0005】
そして、その凝集トナーが現像器に送られて画像形成に使用されると、画像上に黒ポチ状の斑点が現れ、その周辺でトナーが転写しない白抜け状態になる異常画像が発生する等の問題があった。
【0006】
本発明は、上記した問題を解消し、スクリューポンプによる移送後のトナーの凝集による異常画像発生の防止と、スクリューポンプ長期運転時においてもトナーやトナーの搬送力を維持することができるトナー移送装置及び画像形成装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、電子写真画像形成装置に用いるトナーを収容したトナー収容部と、該トナー収容部内のトナーを移送するためのトナー移送手段とを有し、トナー移送手段として内部にダブルピッチの螺旋溝を設けた雌ねじ形ステータ、該ステータ内に回動自在に嵌挿された雄ねじ形ロータを有するスクリューポンプをを用いたトナー移送装置において、前記トナー収容部にトナー凝集度が22%以下のトナーを収容することで、前記トナー移送手段通過後のトナー凝集度が30%以下となるトナーを用いることを特徴とするトナー移送装置を提案する。上記の測定方法及び計算は次の通りである。
(1)任意の量Wgのトナーを150μmの粗さの第1の篩いに入れ、水平に振幅1ミリメートル、周波数1秒間に50回、振幅時間20〜30秒間の条件で、第1の篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する残ったトナーの重量比をX%とする。
(2)上記第1の篩いを通過したトナーを、75μmの粗さの第2の篩いに入れ、上記条件で第2の篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する第2の篩いに残ったトナーの重量比をY%とする。
(3)上記第2の篩いを通過したトナーを、45μmの粗さの第3の篩いに入れ、水平に振幅1ミリメートル、周波数1秒間に50回、振幅時間20〜30秒間の条件で、篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する第2の篩いに残ったトナーの重量比をZ%とする。
(4)上記結果から、X+0.6Y+0.2Zの計算によってトナー凝集度とする。
【0008】
また、上記の目的を達成するため、本発明は、電子写真画像形成装置に用いるトナーを収容したトナー収容部と、該トナー収容部内のトナーを移送するためのトナー移送手段とを有し、トナー移送手段として内部にダブルピッチの螺旋溝を設けた雌ねじ形ステータ、該ステータ内に回動自在に嵌挿された雄ねじ形ロータを有するスクリューポンプを用いたトナー移送装置において、任意の量Wgのトナーを150μmの粗さの篩いに入れ、水平に振幅1ミリメートル、周波数1秒間に50回、振幅時間20〜30秒間の条件で篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する残ったトナーの重量比をx%をトナー凝集度とする簡易測定方法及び計算で求めたトナー凝集度が4%以下のトナーを前記トナー収容部に収容することで、上記測定方法及び計算で求めたトナー凝集度が5%以下となるトナーを用いることを特徴とするトナー移送装置を提案する。
【0012】
なお、本発明は、前記スクリューポンプはロータが回転することにより発生する吸引力によってトナーを搬送する吸引型のスクリューポンプであると、効果的である。
【0013】
また、上記の目的を達成するため、本発明は、請求項1ないし5の何れか一項に記載のトナー移送装置を用いて、像担持体に形成された潜像を現像する現像装置へトナーを補給することを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、吐出型のスクリューポンプの内部構成を示す斜視図、図2はその吐出型のスクリューポンプを用いたトナー移送装置の全体構成図である。
【0015】
図1及び図2において、スクリューポンプ1はゴム等の弾性部材で作られたダブルピッチの螺旋溝を形成した雌ねじ形ステータ2と、該ステータ2内に回動自在に嵌挿され、金属や樹脂等から作られた雄ねじ形ロータ3とを有している。ステータ2は、その周囲を図2に示す側板11に固定支持されたホルダ4に覆われており、そのホルダ4の内周面とステータ2の外周面との間には隙間5が設けられている。この隙間は、ロータ3の下流側に設けられたトナー吐き出し口6に連通されており、そしてホルダ4には隙間5に通ずるエアー供給口7が設けられている。エアー供給口7には、エアポンプ30からのエアー供給チューブ31が嵌挿され、エアーポンプ30からのエアーはエアー供給口7から隙間5を通ってトナー吐き出し口6に供給される。
【0016】
上記ロータ3は、上流側で移送スクリュー10の軸11にスプリングピン12等によって連結されており、移送スクリュー10が図示していない駆動装置により回転されることによって回転駆動される。ロータ3が回転することにより吐き出し口には吐出圧力が発生し、移送スクリュー10により送られたトナーを吐出圧力によって移送する。このとき、エアーポンプ30からエアーをエアー供給口7から隙間5を通ってトナー吐き出し口6に供給することにより、トナーを流動化させ、スクリューポンプ1の吐出圧力によりスムーズ、かつ確実にトナーを矢印方向へ吐き出す。
【0017】
トナー吐き出し口6には、一端が現像装置80のトナー受け入れ部81に嵌装された移送チューブ13の他端が嵌め込みによって接続されている。移送チューブ13としては、例えば直径4〜7mmのフレキシブルなチューブで、耐トナー性に優れたゴム材料(例えば、ポリウレタン、ニトリル、EPDM、シリコン等)から作られているものを用いることがきわめて有効であり、フレキシブルなチューブは上下左右の任意方向への配管が容易に行い得る。 トナー収納容器20は、保護ケースとしての外箱21と、その外箱21内に着脱可能に収容されたフレキシブルで変形可能な袋状体としてのトナー袋22とを有するバックインボックスタイプに構成されている。この外箱21は、剛性を有する紙、段ボール、樹脂等の材料から作られ、トナー袋22が殆ど隙間なく収まる程度の内部空間を有している。トナー収納容器20は、トナーを収納したトナー袋22がフレキブルであっても、外箱21内に収めることで、保護されるだけでなく、ハンドリング性が向上して容器の取り扱いが行い易く、保管時の整理も行い易いという利点が得られる。
【0018】
また、トナー袋22の袋部分はポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム等のフレキシブルなシート材(80〜125μm程度の厚み)を単層または複層構成にして折り紙製作のように作られ、エアーの流入出が無い密閉された袋状容器形状に作られたものである。そして、トナー袋22はその下部中央にトナー排出孔24が設けられ、ポリエチレンやナイロン等に樹脂から作られた口金部材23が固定されて構成されている。口金部材23のトナー排出孔24には、自閉弁の役割を持つ単層または複層のシール25が設けられ、シール25は非通気性の発泡スポンジ等からなる弾性体によって構成されている。また、トナー袋22はトナーが残留しにくいように、トナー排出孔24に向かって先細りとなる形状に形成されている。
【0019】
トナー収納容器20が装着されるセット部50には、容器ホルダ51とシール25に差し込まれるノズル52とが設けられている。ノズル52は、直線状で、円筒状に形成されているとともに、上部に設けられた尖端部53に続いてトナーを受け入れる受口54が設けられている。ノズル52の内部は、受口54に続くトナー通路55が設けられた単管構造になっており、トナー通路55の下端には補給するトナーが一時的に貯められるケース14が設けられている。上記側板11は、このケース14の一部を構成している。ケース14の上部には、ケース内の圧力上昇を防止するフィルタ15が設けられ、またケース14内に上記移送スクリュー10が配置されている。
【0020】
上記トナー収納容器20には、エアーチューブ33及びノズル52を介してエアーポンプ30からエアーが供給される。トナー収納容器20内に供給されたエアーは、容器内のトナーを攪拌・流動化させ、トナーの架橋現象を防止し、容器最終的なトナー残量の低減化が実現できる。このとき、図3に示すように、トナー収納容器20の上部に通気性フィルター26を設けることが可能であり、通気性フィルター26によってエアーポンプ30から供給されたエアーにより、逆にトナー収納容器20内が正圧に上昇するのを減圧する役目をする。なお、エアーポンプ30は1台でトナー収納容器20とスクリューポンプ1の両方にエアーを供給することができるように、供給先の手前に切替弁32を設け、該弁の切り替えで供給先を制御している。
【0021】
このように構成されたトナー移送装置は、現像装置80にトナーを補給するトナー補給装置として使用されている。
図4は、吸引型のスクリューポンプの内部構成を示す斜視図である。
【0022】
図4に示す吸引型スクリューポンプ1’は、移送スクリュー10の代りに軸10’が設けられ、そしてホルダ4にエアー供給口7がないこと以外は図1の吐出タイプと同様であり、吐出型スクリューポンプ1と同じロータ3、ステータ2を用いているとすると、軸10’をそれとは逆の方向に回転させることにより、トナー吸い込み口6に吸引圧力を発生し、ここから吸い込んだトナーを軸10’方向へ吐き出す。なお、回転方向が同方向の場合は、ロータ3、ステータ2の巻き方向が逆のものを用いる。
【0023】
上記した一軸偏心スクリューポンプは、そのステータ2がゴム材から作られており、ステータ2内には金属製または樹脂製のロータ3が摺接しながら回転するため、ステータ2の内径は経時使用で磨耗により徐々に拡大し、吐出圧力または吸引圧力が低下する。
【0024】
図5は、ロータ3がステータ2に嵌挿された状態での断面図である。
ロータ3とステータ2の食い込み量はD1、D2、D3,の3種類を便宜上用いており、D1については、ロータ3の断面とステータ2の最小内径との食い込み量である。D3については、ロータ3の断面とステータ2の端部Rの食い込み量である。D2は、ロータ3の螺旋の外径とステータ2の内径との食い込み量である。本発明者の実験結果により上記3つの食い込み量D1,D2,D3がスクリューポンプ1,1’の吐出圧及び吸引圧力に重要であることが分かっている。
【0025】
吐出圧力または吸引圧力を増やすためには、食い込み量を増やす方向であり、その結果トルクは上昇し、温度上昇も大きくなり、スクリューポンプを通過したトナーが凝集しやすい。一方、食い込み量を減らせばトルク、温度上昇、トナー凝集度良くなるが、経時使用を含めた吸引・搬送力は低下する。しかし、トナー移送装置としての機能上、搬送力を最優先にせざるを得ないため、食い込み量は減らすことが難しいので、トナー凝集度が上昇して、異常画像が生じることがある。
【0026】
そこで、本発明者の実験結果により、トナーの種類によりスクリューポンプ1,1’通過後のトナー凝集度変化に差があり、トナーの特性を管理すれば、スクリューポンプを用いたトナー移送装置の凝集度変化が防止でき、異常画像の発生を防止できることができることがわかった。以下に実験結果を説明する。
【0027】
【表1】
Figure 0003947650
表1は、実際に図1のスクリューポンプ1を用いた図2に示すトナー移送装置にて数種類のトナーを移送したときのスクリューポンプ1通過前後におけるトナー凝集度の測定結果を記している。D〜Hはそれぞれトナー収納容器20内のトナーの種類を示し、凝集度の高い順である。トナーの凝集度は、シリカゲルやチタンなどの外添剤の量や、トナーの樹脂の種類などによって異なる。また、使用環境温度や湿度によっても異なるが、ここでは温度25℃、湿度60%で一定とする。その他のテスト条件は、ロータ3の回転数200rpm、ロータ3の断面径φ10mmであり、ロータ2の材質はアルミ、ステータ2の材質はEPDM(エチレンプロピレンゴム)を用いた場合である。
【0028】
ここでいうトナーの凝集度の測定方法及び計算は次の通りである。
▲1▼任意の量Wgのトナーを150μmの粗さの第1の篩いに入れ、水平に振幅1ミリメートル、周波数1秒間に50回、振幅時間20〜30秒間の条件で、第1の篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する残ったトナーの重量比をX%とする。
▲2▼上記第1の篩いを通過したトナーを、75μmの粗さの第2の篩いに入れ、上記条件で第2の篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する第2の篩いに残ったトナーの重量比をY%とする。
▲3▼上記第2の篩いを通過したトナーを、45μmの粗さの第3の篩いに入れ、水平に振幅1ミリメートル、周波数1秒間に50回、振幅時間20〜30秒間の条件で、篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する第2の篩いに残ったトナーの重量比をZ%とする。
▲4▼上記結果から、X+0.6Y+0.2Zの計算によってトナー凝集度とする。
【0029】
また、表1における画像の欄は、スクリューポンプ通過前後のトナーを実際に画像形成装置にて記録紙に画像転写を行い、異常画像である斑点画像の有無を確認した結果である。斑点なしを○、有りを×とした。斑点画像とは凝集トナーが現像器から感光体へ、更に記録紙へと固まりのまま転写されると現れるもので、さらに斑点の周辺の画像が白抜けする場合が多く、異常画像として問題となる。
【0030】
スクリューポンプ1を通過前におけるトナーの凝集度は、トナー収納容器内トナー450を測定した。
結果については、トナーの凝集度はスクリューポンプ1通過後に上昇する場合があり、通過前のトナー凝集度が20%以上であると上昇するといえる。異常画像発生のトナーについては、トナーDのスクリューポンプ通過前後、及びトナーEのスクリューポンプ通過後であり、このときの凝集度はいずれも30%以上であった。一方、異常画像なしのトナーは、前記以外のトナーF,G,Hであり、スクリューポンプ通過後の凝集度がいずれも30%以下であった。よって、スクリューポンプ通過後の凝集度が30%以下のトナーを用いることにより前記異常画像を確実に防止できる。
【0031】
ところで、上記実験ではスクリューポンプ1を通過した後のトナーを調べなければならないため評価の手間がかかる。これに対し、スクリューポンプ通過前のトナーは未使用の新品トナーであるため、これをそのまま評価に用いた方が簡単である。そこで、凝集度の異なる新品トナーで上記と同様の実験を行った。
【0032】
その結果、未使用の新品トナーである場合、凝集度22%以下であればスクリューポンプ通過後のトナー凝集度が30%以下に抑えられることが判明した。よって、新品トナーは凝集度22%以下のものを用いることが、異常画像発生防止に有効であることが判った。
【0033】
また、表1において、ステータ磨耗量の欄は、スクリューポンプ1を図2の装置にて実際に150時間運転した結果の、ステータの初期に対する磨耗量を示す。これよりトナー凝集度が高いほどステータの磨耗量は多いことがわかる。つまり、上記したように凝集度が小さい範囲に該当するトナーを使用することによってスクリューポンプ1の耐久寿命を延ばすことができる。
【0034】
【表2】
Figure 0003947650
表2に、表1と同じトナーD、E、G、Hの別の簡易な測定法による凝集度(以下、簡易凝集度という。)の結果を示す。簡易簡易凝集度の測定方法及び計算は次の通りである。
▲1▼任意の量Wgのトナーを150μmの粗さの篩いに入れ、水平に振幅1ミリメートル、周波数1秒間に50回、振幅時間20〜30秒間の条件で篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する残ったトナーの重量比をx%をトナー凝集度とする。
【0035】
簡易凝集度は、上記凝集度よりも測定方法が簡単であるため、測定精度はやや落ちるが、測定時間が短縮できる利点がある。
結果は、表1と同様であり、簡易凝集度もスクリューポンプ通過後に上昇する場合があり、通過前のトナー凝集度が5%以上であると上昇するといえる。異常画像発生のトナーについては、簡易凝集度はいずれも8%以上であった。一方異常画像なしのトナー簡易凝集度はいずれも5%以下であった。よってスクリューポンプ通過後の簡易凝集度が5%以下のトナーを用いることにより前記異常画像を確実に防止できる。
【0036】
評価の手間を省くためには、スクリューポンプ通過前のトナー凝集度4%以下であればスクリューポンプ通過後のトナー凝集度が5%以下に抑えられるために異常画像発生が防止できることがわかる。
【0037】
ステータ磨耗量は、表1の値と同じ結果を転記してあるため、当然同様にトナー凝集後(2)が高いほどステータの磨耗量は多く、前記の様に凝集度が小さい範囲に該当するトナーを使用することによってスクリューポンプの耐久寿命を延ばすことができる。
【0038】
図6は、図4に示す吸引型のスクリューポンプ1’を用いたトナー移送装置の全体構成図である。なお、説明の重複を避けるため、図2のトナー移送装置と同一部材には同一符号を付すとともにその説明を省略する。
【0039】
スクリューポンプ1’は吸引型であり、該スクリューポンプ1’は現像装置80の近傍に設けられている。ノズル52、移送チューブ13は、密閉であるため、スクリューポンプ1’が作動して発生した吸引力は移送チューブ13、ノズル52を介してトナー収納容器20内のトナーに伝達され、トナーの移送が可能となる。
【0040】
このとき、エアーポンプ30によりエアーを、ノズル52を介して容器内のトナー内へ供給する。スクリューポンプ1’でノズル52付近のトナーを吸引した後、容器内でなくなったトナーの部分に空洞ができる、所謂、架橋現象が生じ、トナー補給量が不安定になったりトナー収納容器20内のトナー残量が極端に多くなったりすることがあるが、トナー収納容器20内部へエアーを供給することにより、トナーを攪拌・流動化し、前記のトナーの架橋現象を防止する。また、架橋ができそうになっても供給したエアーによりそれを崩すことができるため、トナー補給量の安定化、容器内トナー残量の低減化が実現できる。このとき、トナー収納容器には図3の斜視図にも示す通り、トナー収納容器20の上部に通気性フィルター26を設けることも可能であり、これによってエアポンプ30から供給されたエアーにより逆に容器内が正圧に上昇するのを減圧する役目をする。
【0041】
本発明者は、図6のトナー移送装置を用いて上記と同様の実験を行った。その詳細は省略するが、実験結果により図6の吸引型スクリューポンプ1’を用いたトナー移送による凝集度変化は、上記図4の吐出型スクリューポンプ1を用いたトナー移送による結果と比べると、その傾向はほぼ同様であり、若干トナー凝集度が上昇するものの、スクリューポンプ通過後の凝集度が30%以下のトナーを用いることにより前記異常画像を確実に防止できる。そして、未使用の新品トナーである場合、凝集度22%以下のトナーを用いることで、スクリューポンプ通過後のトナー凝集度が30%以下に抑えられた。
【0042】
図7は、転写残トナーをリサイクルする場合のトナー移送装置を示す構成図である。像担持体としての感光体ドラム100上に形成した静電潜像から現像装置80により形成されたトナー像を、給紙手段により給紙された転写紙101に転写した後に、感光体100上に残留した未転写トナーをクリーニング装置102にて回収する。クリーニング装置102により回収されたトナーはコイルスクリュー121から回収トナー移送装置120へと回収される。また、転写装置103上付着した残留トナーも転写装置103内のクリーニング手段104、及びコイルスクリュー105から回収トナー移送装置120へと回収される。回収されたトナーは、回収トナー移送装置120により移送チューブ132を経て現像装置80のトナー補給部82へと移送され、回収トナーのリサイクルが行われる。
【0043】
回収トナー移送装置120には、図8に示すように、図1に示す吐出型スクリューポンプ1が設けられ、エアーポンプ130によりエアー用チューブ131を介してスクリューポンプ1出口付近にエアーを供給している。
【0044】
転写残回収トナーは、一般に新しいトナーに比べて非常に流動性が悪いため、スクリューポンプ1通過後のトナー凝集度上昇も起きやすく、前述のトナー凝集度管理が有効である。但し、この場合、前述と同様のトナー凝集度評価を行う場合、スクリューポンプ通過直後のトナーではなく、トナー補給部82内の未使用補給トナーと混合されたトナーの凝集度を評価する。そして、トナー補給部82内のトナーの凝集度が30%以下となるように管理する。
【0045】
図9は、本発明のさらに他のトナー移送装置を示す概略図である。
110は、画像形成装置(複写機、プリンター)の本体であり、該画像形成装置には外付け型大容量のトナー補給装置200が設けられている。このトナー補給装置200は、図10に示すように、大量のトナーを貯留できるトナー収納タンク201を備え、該トナー収納タンク201内にはトナーを攪拌するアジテータ202、タンクの最下方端部に設けられたスクリューポンプ203、タンク内のトナーを移動させる搬送スクリュー204が設けられ、これらによって、タンク内のトナーは残トナー少なく排出される。また、タンク201内のトナーがなくなった場合、補給口205よりトナーを補充することが可能である。その際、内部のエアーを排出させる必要があるため、エアー抜きフィルター206を設けている。また、トナー補給装置200には回収トナーを貯める回収タンク210も設けられている。
【0046】
本実施形態においても、スクリューポンプ203が図1に示す吐出型スクリューポンプ1を同タイプであり、この場合も補給されたトナーの凝集度が30%以下となるように管理する。なお、本大容量のトナー補給装置は画像形成装置のオプション装置的な位置付けであり、使用頻度の多いユーザーが装着するという設定になっているが、もちろん本装置を画像形成装置に内蔵して標準装備にすることが可能であることは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】
請求項1の構成によれば、トナー凝集度の値を管理することにより、異常画像の発生を低減することができる。
【0048】
請求項2の構成によれば、移送するトナーの凝集度を管理することにより、異常画像の発生を低減することができる。
請求項3の構成によれば、トナー凝集度の管理が容易で、しかも異常画像の発生を低減することができる。
【0049】
請求項4の構成によれば、移送するトナーの凝集度の管理が容易で、しかも異常画像の発生を低減することができる。
請求項5の構成によれば、トナー収納容器のトナーを現像装置に補給するトナー補給装置であり、確実なトナー補給と異常画像の発生を低減とが得られる。
【0050】
請求項6の構成によれば、安定したトナー補給と異常画像の発生が少ない画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吐出型スクリューポンプの構成を示す切り欠いた斜視図である。
【図2】吐出型スクリューポンプを用いたトナー補給装置の断面説明図である。
【図3】トナー収納容器の斜視図である。
【図4】吸引型スクリューポンプの構成を示す切り欠いた斜視図である。
【図5】ロータとステータの嵌装された状態の断面説明図である。
【図6】吐出型スクリューポンプを用いたトナー補給装置の断面説明図である。
【図7】回収トナーをリサイクルするトナー移送装置を示す断面説明図である。
【図8】図7のトナー移送装置の詳細を示す断面説明図である。
【図9】本発明の他のトナー移送装置を示す断面説明図である。
【図10】図9に示すトナータンク部分を拡大した図である。
【符号の説明】
1 吐出型スクリューポンプ
1’ 吸引型スクリューポンプ
2 ステータ
3 ロータ
13 移送チューブ
20 トナー収納容器
26 通気性フィルタ
30 エアポンプ
80 現像装置

Claims (4)

  1. 電子写真画像形成装置に用いるトナーを収容したトナー収容部と、該トナー収容部内のトナーを移送するためのトナー移送手段とを有し、トナー移送手段として内部にダブルピッチの螺旋溝を設けた雌ねじ形ステータ、該ステータ内に回動自在に嵌挿された雄ねじ形ロータを有するスクリューポンプをを用いたトナー移送装置において、
    前記トナー収容部にトナー凝集度が22%以下のトナーを収容することで、前記トナー移送手段通過後のトナー凝集度が30%以下となるトナーを用いることを特徴とするトナー移送装置。
    上記の測定方法及び計算は次の通りである。
    (1)任意の量Wgのトナーを150μmの粗さの第1の篩いに入れ、水平に振幅1ミリメートル、周波数1秒間に50回、振幅時間20〜30秒間の条件で、第1の篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する残ったトナーの重量比をX%とする。
    (2)上記第1の篩いを通過したトナーを、75μmの粗さの第2の篩いに入れ、上記条件で第2の篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する第2の篩いに残ったトナーの重量比をY%とする。
    (3)上記第2の篩いを通過したトナーを、45μmの粗さの第3の篩いに入れ、水平に振幅1ミリメートル、周波数1秒間に50回、振幅時間20〜30秒間の条件で、篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する第2の篩いに残ったトナーの重量比をZ%とする。
    (4)上記結果から、X+0.6Y+0.2Zの計算によってトナー凝集度とする。
  2. 電子写真画像形成装置に用いるトナーを収容したトナー収容部と、該トナー収容部内のトナーを移送するためのトナー移送手段とを有し、トナー移送手段として内部にダブルピッチの螺旋溝を設けた雌ねじ形ステータ、該ステータ内に回動自在に嵌挿された雄ねじ形ロータを有するスクリューポンプを用いたトナー移送装置において、
    任意の量Wgのトナーを150μmの粗さの篩いに入れ、水平に振幅1ミリメートル、周波数1秒間に50回、振幅時間20〜30秒間の条件で篩いを振動させたときに最初のトナー量Wgに対する残ったトナーの重量比をx%をトナー凝集度とする簡易測定方法及び計算で求めたトナー凝集度が4%以下のトナーを前記トナー収容部に収容することで、上記簡易測定方法及び計算で求めたトナー凝集度が5%以下となるトナーを用いることを特徴とするトナー移送装置。
  3. 請求項1または2に記載のトナー移送装置において、前記スクリューポンプはロータが回転することにより発生する吸引力によってトナーを搬送する吸引型のスクリューポンプであることを特徴とするトナー移送装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項に記載のトナー移送装置を用いて、像担持体に形成された潜像を現像する現像装置へトナーを補給することを特徴とする画像形成装置。
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