JP3958742B2 - 現像剤補給装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー或いはトナーとキャリアからなる現像剤を補給する現像剤補給装置及び画像形成装置に関するものである。
プリンタ、複写機、ファクシミリ、これらの少なくとも2つの機能を有する複合機等の画像形成装置では、2成分現像剤または1成分現像剤を用いて現像し、トナー像を形成している。このトナーは画像形成とともに消費されるため、画像形成装置にはトナーボトルやトナーカートリッジ等のトナーを収納するトナー収納容器を装置本体にセットし、その容器から現像装置へトナーを補給している。この種の画像形成装置において、容器内のトナーの補給方法として、トナー容器内にオーガと呼ばれる手段を設けて搬送する方式や、円筒状トナー収納容器の内面に螺旋状の突起を設け、このスクリューボトルと呼ばれる容器を回転することによってトナーを少しずつ出口へ搬送して排出する方式等が知られている。さらに、近年では特許文献1や2に記載されているように、通称モーノポンプと称される粉体ポンプを用いてトナー補給するものが提案され、すでに実施されている。
特開2001−324863号公報 特開2002−72649号公報
上記したトナー収納容器を用いてトナーを現像装置ヘ補給する装置では、トナーエンドを検知する検知手段が設けられ、該検知手段がトナーエンドを検知すると、新しいトナー収納容器に交換されるまで機械の作動を停止する。したがって、トナー収納容器が交換されてトナーエンドが解消されるまで、機械はプリント不能状態(ダウンタイム)となる。
このようなダウンタイムの発生をユーザが予測することは不可能であり、このため、トナーエンドが間近に迫っていることをトナーニアエンドとして検知し、ユーザに知らせることもすでに実施されている。しかし、この場合でもその後どのくらいプリントできるかは把握できない。
ユーザによっては、トナーエンドによるダウンタイムをなくし、トナー残量を記にせずに使用したいという要望がある。
本発明は、上記した要望に答えるべくトナーエンドによるダウンタイムをなくすことが可能な現像剤補給装置及び画像形成装置を提供することを課題としている。
上記の目的を達成するため、本発明は、電子写真プロセスに用いる現像剤が収納された現像剤収納容器と、該現像剤収納容器に空気を流入させるための空気供給手段と、前記現像剤収納容器の現像剤を吸引力により像担持体と対向配置された現像部に補給する吸引手段とを有する現像剤補給装置において、1つの前記吸引手段によってそれぞれ収納された現像剤が現像部に補給される複数個の現像剤収納容器と、該複数個の現像剤収納容器の中から現像部に現像剤を移送する現像剤収納容器を選択する選択手段とが設けられ、前記吸引手段の吸引力は前記複数の現像剤収納容器の現像剤に対して作用するように構成されており、前記選択手段は現像剤を移送する現像剤収納容器に対してのみ空気を流入させると共に、前記複数個の現像剤収納容器の中から最初に選択した1つの現像剤収納容器内の現像剤が減少し交換時期となったことを検知した後、他の現像剤収納容器を選択するものであって、前記吸引手段の吸引力が前記空気の流入で流動化された現像剤を吸引できるが、空気を流入せずにしまった状態の現像剤を吸引できない範囲に設定されていることを特徴とする現像剤補給装置を提案する。
なお、本発明の現像剤補給装置において、前記現像剤収納容器が装着される装着部に、該現像剤収納容器内に挿入されるノズルが設けられ、複数個の現像剤収納容器に挿入されるノズルが一体に形成されていることを特徴とすると、効果的である。
また、上記の目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、請求項1または2に記載の現像剤補給装置を用いることを特徴としている。
請求項1の構成によれば、1つの前記吸引手段によってそれぞれ収納された現像剤が現像部に補給される複数個の現像剤収納容器と、該複数個の現像剤収納容器の中から現像部に補給する現像剤収納容器を選択する選択手段とを設けたので、リミットレスでプリントを可能にし、トナーエンドによるとダウンタイムの発生を防止することができる。しかも、選択手段が前記吸引手段の吸引力を、空気を流入で流動化された現像剤を吸引できるが、空気を流入せずに締まった状態の現像剤を吸引できない範囲に設定するので、少ない部品点数で確実に補給する現像剤収納容器を選択することができる。
請求項2の構成によれば、現像剤収納容器が装着される装着部に、該現像剤収納容器内に挿入されるノズルが設けられ、複数個の現像剤収納容器に挿入されるノズルが一体に形成されているので、チューブの取り付け箇所が減るので、機械を効率よく組み立てることができる。
請求項3の構成によれば、請求項1または2に記載の現像剤補給装置を用いるので、上記した効果が授受できる画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置としてのレーザプリンタの概略を示す説明図であって、該プリンタはドラム状の感光体1を有し、感光体1は図1における時計方向に回転駆動され、このとき帯電ローラ2によって表面が所定の極性に均一に帯電される。次いでその帯電面に、レーザ書き込み装置3から出射する光変調されたレーザビームLが照射される。これによって感光体1上に静電潜像が形成され、その静電潜像が現像装置4によってトナー像として可視像化される。
一方、装置本体下部側に設けられた給紙装置5から、例えば転写紙より成る記録材Pが給送され、その記録材Pがレジストローラ6を介して感光体1と転写ローラ7の間に送り込まれる。この転写ローラ7に対し、感光体1上のトナーと逆極性の電圧が印加され、これによって感光体1上のトナー像が記録材P上に転写される。記録材Pに転写されず、感光体1上に残された転写残トナーは、クリーニング装置8によって除去され、さらに除電装置9によって感光体1上に残された残留電荷が除去される。
このようにしてトナー像が形成された記録材Pは、搬送ベルト10を介して定着装置11を送られ、このときそのトナー像が記録材P上に定着され、定着を終えた記録材Pは排紙トレイ12上に排出される。
かかるレーザプリンタは、現像によって現像装置4内のトナーが消費されると、その分のトナーを現像剤収納容器としてのトナー収納容器から補給するように構成している。したがって、トナー収納容器内のトナーがなくなると、新しいトナー収納容器と交換しなければならない。このトナー収納容器交換時、プリント不能となるダウンタイムが発生してしまう。本発明は、このようなダウンタイムの発生をなくし、リミットレスでトナー補給を可能にするものであり、図2に用いて詳しく説明する。
図2において、現像装置4にはその一部に粉体ポンプ40を有し、該粉体ポンプ40の作動により現像装置4内にトナー収納容器20,30に収納されたトナーが補給される。粉体ポンプ40には、吸引型の1軸偏芯スクリューポンプを用いている。この通称モーノポンプと称される1軸偏芯スクリューポンプは、金属などの剛性を有する材料で偏芯したスクリュー状に形成されたロータ41と、ゴム材料で内壁面側に2条のスクリュー形状の溝が作られ、固定設置されるステータ42と、これらを包みかつ粉体の移送路が形成された樹脂材料からなるホルダ43とより構成されている。そして、図示していない駆動手段により駆動軸44を介してロータ41を回転することによりポンプに強い自吸力(吸引圧)が生じ、トナー収納容器20,30からトナーを吸引してトナー導入孔45より現像装置4へ補給することができる。
次に、トナー収納容器20,30について説明する。本実施形態では、トナー収納容器20,30がともに同じ大きさで同じ構成ものを用いている。もちろん、トナー収納容器20,30は大きさや構成が異なるものを使用することも可能である。
トナー収納容器20,30はトナーが収納されるトナー収納袋21,31と、このトナー収納袋21,31の周囲を包む保護ケース22,32と、トナー収納袋21,31の底部に固定される口金部材23,33とを有している。トナー収納袋21,31は、ポリエチレン、ナイロン等の樹脂製または紙製の厚みが80〜200μm程度の単層または複層構成のフレキシブルなシートを、空気流入出のない密閉された袋状に形成したものであり、袋上部には容器の内圧が過度に上昇することを防止するためのフィルタ24,34が設けられている。上記保護ケース22,32は、剛性を有する紙、段ボールやプラスチック等の材料からからなり、一部が口金部材23,33と係合する構造を持っている。
口金部材23,33には、トナー排出口25,35が形成され、このトナー排出口25,35の下部部分には後述するノズルが抜き差しされる切り込み(図示せず)が形成されたシール部材26,36が取り付けられている。この構成により、口金部材23,33に形成されたトナー排出口25,35は通常シール部材26,36によって閉じられている。この口金部材23,33は、ポリエチレン、ナイロン等の樹脂から作られ、このときトナー収納袋21,31と口金部材23,33を同一材料で作ると、リサイクルの観点で望ましく、トナー収納袋21,31の口金部材23,33への溶着も容易になる。
このように構成したトナー収納容器20,30は、トナー収納袋21,31が底部の口金部材23,33に向かって絞り込まれた形状にすることにより、収納したトナーが口金部材23,33へ移動し易くなり、残トナーの減少に効果的である。なお、トナー収納袋21,31の絞り込みを開始する位置は口金部材23,33に向かってある程度の傾斜角を付けられる位置であればどこでも良い。
トナー収納容器20,30は、画像形成装置本体内に設けられたトナー収納部に着脱可能に装着されるが、このトナー収納部にはトナー収納容器20,30を受けて保持する樹脂製のホルダ50,50Aが設けられている。各ホルダ50,50Aの底部には、トナー収納容器20,30内に抜き差しされるノズル51,51Aが立設されている。ノズル51,51Aはトナー通路53,53Aを有し、その先端にはシール部材26,36への挿入をスムーズに行えるように尖頭部52,52Aが形成されている。ノズルの下端には、チューブ54,54Aの一端が接続され、チューブ54,54Aの他端はTの字状に形成されたジョイント55にそれぞれ接続されている。ジョイント55のあと一つの接続口と上記した粉体ポンプ40の接続口は移送チューブ57によって連結されている。チューブ54,54Aと移送チューブ57は内径が2mm〜10mmのフレキシブルで、耐トナー性に優れたゴム材料、例えばポリウレタン、ニトリル、EDPM,シリコン等やプラスチック材料、例えばポリエチレン、ナイロンからなるものを用いることが非常に有効である。
ノズル51,51Aには、トナー通路53,53Aの途中で分岐するエア通路58,58Aが設けられており、エア通路58,58Aの端部にはエアチューブ59,59Aを介してエア供給手段としてのエアポンプ60と連結されている。エアポンプ60は毎分1〜3リットル程度の流量を発生するもので、エア供給口61,61Aが2箇所設けられ、エアチューブ59,59Aはエア供給口61,61Aにそれぞれ連結されている。エアポンプ60と各ノズル51,51Aの間、本例ではエアチューブ59,59Aの途中に電気信号によって開閉する弁62、62Aが設けられ、この弁62、62Aを設けることによってエアを供給するトナー収納容器20,30を選択することができる。
このように構成されたトナー補給装置は、トナー収納容器20,30内のトナーは重力によってノズル51,51A付近に随時落下し、トナーは粉体ポンプ40の吸引力を利用して容器外へ移送されるが、電子写真のトナーは流動性が悪いため、粉体ポンプ40でノズル51,51A付近のトナーを吸引した後、容器内に架橋現象が生ずることがある。このため、トナー補給量が不安定になったりトナー収納容器20,30内のトナー残量が極端に多くなったりすることがあるが、本例ではエアポンプ60からノズル51,51Aを介してトナー収納容器20,30内へエアを供給することにより、トナーを攪拌・流動化し、上記したトナーの架橋現象を防止する。また、架橋が発生してもエアによりそのトナーを崩すことができるため、トナー補給量の安定化、容器内トナーの残量低減化が実現できる。
ところで、本実施形態ではトナー収納容器20,30を2個設けている。もちろん、トナー収納容器を2個以上設けることもできるが、省スペースや構成の簡素化等の観点からトナー収納容器は2個設ければ、本発明の機能を十分に発揮することができる。本発明では、一方のトナー収納容器、例えばトナー収納容器20を先に消費させ、そのトナー収納容器20が空になると、他方のトナー収納容器30のトナーを供給することより、実質上リミットレスでプリントを可能とするものである。このとき、トナー収納容器20,30毎に粉体ポンプ40及びエアポンプ60を備えたトナー補給装置を設ければその制御が容易になるが、かかる構成であると、省スペース及びコストが嵩み実現しにくい。そこで、本発明では粉体ポンプ40及びエアポンプ60を両トナー収納容器20,30が共通に用いるので、トナーを供給するトナー収納容器20,30を選択する選択手段を設けている。
本実施形態における選択手段は、トナー補給するトナー収納容器をトナー収納容器20としたときに、この容器に対してのみエアを供給する。すなわち、エアを供給するトナー収納容器20とエアポンプ60との間に設けた弁62を開とし、エアを供給しないトナー収納容器30とエアポンプ60との間に設けた弁62Aを閉とする。そして、エアが供給されたトナー収納容器20は、収納されているトナーが流動化されて動きやすく、粉体ポンプ40によって吸引されやすい状態になる。これは、エアを供給されたトナーが多くの空気を含んだ状態となり、このような空間率の高いトナーは流動性が高く動きやすい状態となる。一方、エアが供給されないトナー収納容器30は空間率が低く、強い吸引力を作用させないと移送することができない。すなわち、トナーは単に放置しておくだけで脱気して空間率が低くなるため、エアが供給されないトナー収納容器30のトナーは機械にセットされた当初、ある程度の空間率であったとしてもやがて低下する。
このようにエアの供給の有無によってトナーの流動性に違いが生ずるため、粉体ポンプ40の吸引力が両トナー収納容器20,30のトナーに作用しても流動性の高いトナーが吸引され、流動性の低いトナーは殆ど吸引されることがない。よって、エア供給の有無によってトナー補給するトナー収納容器を選択することができる。このとき、粉体ポンプ40の吸引力は流動性の低いトナーでも吸引できるような強さに設定すると、移送される量に違いが生ずるとしても両トナー収納容器20,30のトナーが補給されるため、粉体ポンプ40は流動性の高いトナーを吸引できるが、流動性の低いトナーは吸引できない範囲の吸引力に設定する。なお、このような粉体ポンプ40の吸引力に設定は、使用するトナー自体の流動性や、トナー補給経路の長さや高低差等によって決まるため、具体的な数値で表すことができないが、それぞれの機種毎ならば吸引力を容易に決定することができる。
このようにして、トナーを補給するトナー収納容器20を選択することができる。そして、その選択されたトナー収納容器20のトナーが補給されて少なくなると、粉体ポンプ40が作動しても現像装置4のトナー濃度が上がらず、これを例えば、現像装置4内に設けたトナー濃度センサによって検知し、トナーエンドを検出する。このようにしてトナーエンドを検出すると、弁62を閉じて弁62Aを開きトナー収納容器30にエアを供給する。そして、ユーザに一つのトナー収納容器20のトナーが無くなったことを警告し、ユーザはもう一方のトナー収納容器30を使用している期間中の好ましい時期にトナーエンドとなった容器を新たなものと交換すればよく、これを繰り返すことでトナーエンドによるマシンのダウンタイムをなくすことができる。
図3に示すトナー補給装置は、構成自体は図2のものと同じであるが、トナー収納容器20,30に抜き差しされるノズル51,51AがTの字状のジョイント55とともに一体に形成されている。このような一体型のノズル51,51Aを用いれば、チューブ54,54Aがなくなってチューブの取り付け箇所が減るので、機械を効率よく組み立てることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、各種改変できるものである。
例えば、上記実施形態ではトナーを移送するが、トナーとキャリアからなる現像剤を移送することもできる。また、現像装置は二成分現像のものに限らず、一成分現像であってもよい。
本発明の画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態を示すトナー補給装置の全体構成図である。 図2の変形例を示すトナー補給装置の全体構成図である。
符号の説明
4 現像装置
20,30 トナー収納容器
40 粉体ポンプ
51,51A ノズル
56,56A バルブ
60 ポンプ
62,62A 弁

Claims (3)

  1. 電子写真プロセスに用いる現像剤が収納された現像剤収納容器と、該現像剤収納容器に空気を流入させるための空気供給手段と、前記現像剤収納容器の現像剤を吸引力により像担持体と対向配置された現像部に補給する吸引手段とを有する現像剤補給装置において、
    1つの前記吸引手段によってそれぞれ収納された現像剤が現像部に補給される複数個の現像剤収納容器と、該複数個の現像剤収納容器の中から現像部に現像剤を移送する現像剤収納容器を選択する選択手段とが設けられ、
    前記吸引手段の吸引力は前記複数の現像剤収納容器の現像剤に対して作用するように構成されており、
    前記選択手段は現像剤を移送する現像剤収納容器に対してのみ空気を流入させると共に、
    前記複数個の現像剤収納容器の中から最初に選択した1つの現像剤収納容器内の現像剤が減少し交換時期となったことを検知した後、他の現像剤収納容器を選択するものであって、
    前記吸引手段の吸引力が前記空気の流入で流動化された現像剤を吸引できるが、空気を流入せずにしまった状態の現像剤を吸引できない範囲に設定されていることを特徴とする現像剤補給装置。
  2. 請求項1に記載の現像剤補給装置において、前記現像剤収納容器が装着される装着部に、該現像剤収納容器内に挿入されるノズルが設けられ、複数個の現像剤収納容器に挿入されるノズルが一体に形成されていることを特徴とする現像剤補給装置。
  3. 請求項1または2に記載の現像剤補給装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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