JP3947030B2 - 充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂組成物および該組成物で成形された成形品に関する。さらに詳しくは、高温領域で寸法安定性に優れ、低線膨張係数を有する充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂組成物および該組成物で成形された成形品に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来、耐熱が要求される精密部品として、金属製のものが多く用いられていたが、金属製の部品は耐熱性、難燃性、寸法安定性には優れるものの、重量が重く、量産性の低さなどの問題があった。このため近年は、軽量化、量産性などの観点からから、金属に代わる材料として充填材強化されたポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド樹脂などが多く用いられるようになってきた。
【0003】
しかしながら、充填材強化ポリカーボネートやポリフェニレンエーテルなどは、ASTM法による荷重たわみ温度で150℃以上を要求される自動車、電子電気機器、家庭機器またはOA機器、メディア用途機器のプラスチックス部品では、耐熱性の問題で満足する物性のものが得られない。
また、ポリフェニレンサルファイド樹脂に関しては、耐熱性に優れながら比較的低温で樹脂を溶融成形できるにもかかわらず、最終成形品で特有のバリが多く発生し、バリ取り工程時に、バリ以外のパーツとして必要部分を削り取ってしまう可能性が高くなり、不良率の上昇を招くことがあるという問題があるほか、構造上硫黄系の腐食ガスが発生し、成形金型などの寿命が縮めることや、金型メンテナンスに手間がかかり生産性の問題があった。
【0004】
また、液晶ポリマーは優れた耐熱性を有し、かつ低い温度での溶融成形に優れるものの、樹脂の構造上成形時のせん断によって樹脂が配向し、最終成形品が反りやすく寸法安定性が不充分であるという問題点もあった。
これに対して、ポリエーテルイミドは、優れた高耐熱性、寸法安定性、耐薬品性を有しているが、成形時の樹脂溶融温度設定を400℃前後もしくはそれ以上の温度に設定しないと優れた流動性が得られず、成形性が悪いという問題点があった。
【0005】
このような問題を解決するために、種々の試みがなされてきた。
たとえば、特開昭60−38464号公報には、上記問題を解決するため、ポリエーテルイミド樹脂に(繊維状)無機充填材10〜70重量%およびフッ素系樹脂0.5〜20重量%を配合したポリエーテルイミド樹脂組成物が提案されている。しかしながら、この組成物では、繊維状充填材の配向が大きく、樹脂の流動方向と垂直方向での収縮差が大きく、異方性改良の点で十分でなく、樹脂の加工温度が非常に高く加工性の観点から改善されていなかった。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、以上のような従来技術に伴う問題点を解消すべくなされたものであり、耐熱性、寸法安定性、もしくは難燃性を要求する自動車、電子電気機器、家庭機器またはOA機器、メディア用途機器のプラスチックス部品に対し、繊維状強化充填材あるいは非繊維状無機充填材で強化したポリエーテルイミド系樹脂組成物を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】
本発明にかかる充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂組成物は、(A)ポリエーテルイミド系樹脂、(B) 芳香族コポリエステルカーボネート、 (C) ガラス繊維、炭素繊維、チタンファイバー及びセラミックファイバーから選ばれる少なくとも 1 種、および (D) 鱗片状ガラスフレーク、ミルドガラス、マイカ、チタン酸カリウム、カオリン、クレー、タルク、ウォラストナイト、及びカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも 1 種を含み、かつ(A)〜(D)の合計を100重量%としたときに、(A)ポリエーテルイミド系樹脂:1〜95重量%、(B)熱可塑性樹脂:1〜95重量%、(C)繊維状強化充填材:2〜80重量%、(D)非繊維状無機充填材:2〜80重量%、の量で含むことを特徴としている。
【0008】
また、本発明にかかる充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂組成物は、(A)ポリエーテルイミド系樹脂、(B) 芳香族コポリエステルカーボネート、 (C) ガラス繊維、炭素繊維、チタンファイバー及びセラミックファイバーから選ばれる少なくとも 1 種、および (D) 鱗片状ガラスフレーク、ミルドガラス、マイカ、チタン酸カリウム、カオリン、クレー、タルク、ウォラストナイト、及びカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも 1 種を含み、かつ(A)〜(および(E)アルカリ(土類)金属塩を含み、かつ(A)〜(D)の合計を100重量%としたときに、(A)ポリエーテルイミド系樹脂:1〜95重量%、(B)熱可塑性樹脂:1〜95重量%、(C)繊維状強化充填材:2〜80重量%、(D)非繊維状無機充填材:2〜80重量%の範囲にあり、かつ(A)〜(D)の合計を100重量部としたときに、(E)アルカリ(土類)金属塩:0より多く5重量部以下の量で含むことを特徴としている。
【0009】
(B)熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンエーテル類、ポリエステル類、ポリカーボネート類、ポリエステルカーボネート類、ポリアミド類、ポリオレフィン類、ポーエーテル類、ポリサルファイド類などから選ばれる少なくとも1種以上が好ましい。
(C)繊維状強化充填材はL/D比(長軸/短径)が、100以上のものが好ましい。
【0011】
(E)アルカリ(土類)金属塩としては、パーフルオロアルカンスルホン酸アルカリ(土類)金属塩が好ましい。
本発明にかかる成形品は、前記記載の充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂組成物からなることを特徴としている。
前記成形品としては、自動車、電子電気機器、家庭機器またはOA機器、メディア用途機器のプラスチックス部品が挙げられる。
【0012】
【発明の具体的説明】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明で用いられる上記各成分について、順次説明する。
[(A)ポリエーテルイミド系樹脂]
本発明においては、成分(A)のポリエーテルイミド自体は公知であり、典型的には下記の式により表される繰り返し単位を含む。
ポリエーテルイミド樹脂自体は公知であり、典型的には下記の式(i)により表される繰り返し単位を含む。
【0013】
【化1】
【0014】
(式中、Tは−O−または−O−Z−O−であり、その二本の結合手は3,3'、3,4'、4,3'または4,4'位に結合し、ここでZは次式:
【0015】
【化2】
【0016】
で示される基群及び次式(ii):
【0017】
【化3】
【0018】
で示される基から成る群より選択される二価の有機基であり、上記式(ii)においてXは、−CyH2y−、−C(=O)−、−SO2−、−O−および−S−から成る群より選択される二価の基であり、ここでyは1〜約5の整数であり;Rは(a)6〜約20個の炭素原子をもつ芳香族炭化水素基及びそのハロゲン化誘導体、(b)2〜約20個の炭素原子をもつアルキレン基、3〜約20個の炭素原子をもつシクロアルキレン基及び(c)次式(iii):
【0019】
【化4】
【0020】
で示される二価の有機基であり、式 (iii)中でQは−S−、−O−、−C(=O)−、−SO2 −及び−Cx H2x−から成る群より選択される二価の基であり、ここでxは1〜約5の整数であり:nは繰り返し単位の数である)。
好ましいポリエーテルイミドは、さらに下記式(iv)で示されるポリイミド繰り返し単位を含む。
【0021】
【化5】
【0022】
(式中、Rは先に定義した通りであり、Mは次式:
【0023】
【化6】
【0024】
で示される基群より選択される基であり、但しBは−S−または−C(=O)−である)。
特に好適なポリエーテルイミド樹脂として、下記の一般式(v) :
【0025】
【化7】
【0026】
(式中、R′は炭素数6〜20個の芳香族炭化水素基であり、n′は2以上の整数である)で表されるものが挙げられ、ゼネラル・エレクトリック社製のULTEM(登録商標)がその代表的な例であり、その製造方法は特公昭57−9372号公報などによって開示されている。これらのポリエーテルイミド樹脂は耐衝撃性を有する程度の重合度を備えていなければならない。
【0027】
[(B)熱可塑性樹脂]
本発明で使用される熱可塑性樹脂としては、熱可塑性樹脂であれば特に制限なく使用することが可能である。
本発明で使用可能な熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンエーテル類、ポリエステル類、ポリカーボネート類、ポリエステルカーボネート類、ポリアミド類、ポリオレフィン類、ポーエーテル類、ポリサルファイド類などが挙げられ、このうちポリフェニレンエーテル類、ポリエステル類、ポリカーボネート類、ポリエステルカーボネート類から選ばれる少なくとも1種以上が好ましい。
【0028】
ポリフェニレンエーテル系樹脂(PPE系樹脂)としては、公知のものを特に制限なく使用できる。PPE系樹脂とは、たとえば一般式 (I):
【0029】
【化8】
【0030】
(式中R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、置換炭化水素基、アルコキシ基、シアノ基、フェノキシ基またはニトロ基を表し、nは重合度を表わす整数である)で示される構成単位を有する重合体の総称である。
本発明で使用されるポリフェニレンエーテル系樹脂は、上記一般式で示される1種の構成単位からなる単独重合体であっても、二種以上が組合わされた共重合体であってもよい。
【0031】
R1、R2、R3およびR4の具体例としては、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、プロピル、アリル、フェニル、ベンジル、メチルベンジル、クロロメチル、ブロモメチル、シアノエチル、シアノ、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、ニトロ等の基が挙げられる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂の具体例としては、ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジエチル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2-メチル-6-エチル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2-メチル-6-プロピル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジプロピル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2-エチル-6-プロピル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジメトキシ-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジクロロメチル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジブロモメチル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジフェニル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジトリル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジクロロ-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジベンジル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,5-ジメチル-1,4-フェニレン)エーテルなどが挙げられる。
【0032】
より好ましいPPE系樹脂としては、上記式(I)におけるR1およびR2がアルキル基、特に炭素原子数1〜4のアルキル基であるポリマーであり、nは通常50以上が好ましい。また共重合体であるPPE系樹脂としては上記ポリフェニレンエーテル構成単位中にアルキル三置換フェノール、たとえば2,3,6-トリメチルフェノールを一部含有する共重合体を挙げることができる。またこれらのPPE系樹脂に、スチレン系化合物がグラフトした共重合体も好適に使用することができる。スチレン系化合物として、たとえばスチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレンなどが挙げられる。用いられるポリフェニレンエーテルの粘度は特に制限は無いが、クロロホルム中での極限粘度が25℃で0.10〜0.50(dl/g)のものが望ましい。
【0033】
本発明で使用されるポリエステル樹脂は、一般に、2〜10個の炭素原子を有する脂肪族ジオール、脂環族ジオールまたはそれらの混合物と、少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸とから誘導されるものである。
ジオールとしては、ジオール成分としては、好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジグリコール、1,6-ヘキサンジオールなどの炭素数2〜10の脂肪族ジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族ジオールが挙げられ、それらの一部を分子量400〜6000の長鎖グリコール、すなわち、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなど、及びそれらの混合物などで置換しても良い。
【0034】
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸(あるいは、そのエステル形成性誘導体)、1,2-ジ(p-カルボキシフェニル)エタン、4,4-ジカルボキシジフェニルエーテルなど、およびそれらの混合物が挙げられる。これらの酸は全て、少なくとも1個などが挙げられるが、好ましくはテレフタル酸を80モル%以上含むことが好ましい。脂環族ジカルボン酸としては、デカヒドロナフタレンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロオクタンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸またはこれらの誘導体が挙げられ、最も好ましくは、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸あるいはその誘導体である。脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸およびコハク酸のような直鎖ジカルボン酸が挙げられる。
【0035】
これらのジカルボン酸は、アルキルエステル(たとえばジアルキルエステル、ジアリールエステル)、無水物、塩類、酸クロライド、酸ブロマイドなどの誘導体が含まれていてもよい。
好適なポリエステル樹脂は、脂肪族ジオールと芳香族ジカルボン酸から誘導されるものであって、
【0036】
【化9】
【0037】
(式中、nは2〜6の整数である)によって表わされる反復単位を有している。このうち、最も好適なポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート、ポリ(1,4-ブチレンテレフタレート)およびそれらの混合物である。本発明においてはまた、脂肪族の酸および(または)脂肪族ポリオールから誘導された少量(たとえば0.5〜約5重量%)の単位が上記のポリエステル中に含有されて成るコポリエステルも使用可能である。この場合の脂肪族ポリオールとしては、ポリエチレングリコールのようなグリコール類が挙げられる。このようなポリエステルは、たとえば、米国特許第2465319号および3047539号の明細書中に記載された方法に従って製造することができる。
【0038】
本発明では、別の好適なポリエステルとして、1,4−シクロヘキサンジメタノールのシスまたはトランス異性体(あるいはそれらの混合物)などの脂環族ポリエステルをイソフタル酸およびテレフタル酸の混合物と反応させることによって得られるものも使用できる。このポリエステルは、式:
【0039】
【化10】
【0040】
によって表わされる反復単位を有している。
更に別の好適なポリエステルは、シクロヘキサンジメタノール、アルキレングリコールおよび芳香族ジカルボン酸から誘導されるコポリエステルである。これらのコポリエステルを製造するためには、たとえば、1,4−シクロヘキサンジメタノールのシスまたはトランス異性体(あるいはそれらの混合物)およびアルキレングリコールと芳香族ジカルボン酸とを縮合させればよい。その結果、式
【0041】
【化11】
【0042】
によって表わされる反復単位を有している。
本発明ではまた、少なくとも一部の単量体がポリオキシエチレンまたはポリオキシブチレンのような柔軟セグメント単位を含有しているような重合体も使用可能である。このような重合体はポリエチレングリコール、カプロラクトン、またはポリオキシアルキレンセグメントを含有するジカルボン酸のごとき化合物を重合反応中に混在させることによって製造することができるのであって、こうして得られた重合体はゴム弾性を有している。この種のポリエステルの実例としては、デュポン(Du Pont)社およびゼネラル・エレクトリック・カンパニー(General Electric Company)からそれぞれハイトレル(HYTREL)およびロモド(LOMOD)の商品名で入手し得るものが挙げられる。
【0043】
以上のようなポリエステル樹脂の中でも、特に本発明では、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好適である。
本発明で使用可能なポリエステル樹脂は商業的に入手することが可能であり、また公知の方法(たとえば、米国特許第2901466号明細書中に開示された方法)によって製造することができる。本発明において使用されるポリエステルは、フェノールとテトラクロロエタンとの60:40混合物または類似の溶剤中において23〜30℃で測定した場合に0.4〜2.0dl/gの固有粘度を有している。ポリエステル樹脂の重量平均分子量は10000〜150000、好ましくは15000〜100000の範囲にあるものが望ましい。
【0044】
本発明で用いられるポリカーボネートとしては、公知のホスゲン法または溶融法により作られた芳香族ポリカーボネート(例えば、特開昭63−215763号および特開平2−124934号公報参照)を使用することができる。ポリカーボネートは、カーボネート成分およびジフェノール成分よりなる。カーボネート成分を導入するための前駆物質としては、例えばホスゲン、ジフェニルカーボネート等が挙げられる。
【0045】
ここで、ジフェノールとしては、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(いわゆるビスフェノールA);2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン;1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン;1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン;4,4−ジヒドロキシジフェニルエーテル;4,4−チオジフェノール;4,4−ジヒドロキシ−3,3−ジクロロジフェニルエーテル;および4,4−ジヒドロキシ−2,5−ジヒドロキシジフェニルエーテル等が挙げられる。これらを単独で、または組み合わせて使用できる。また、この他に、3以上のフェノール性水酸基を有する化合物を使用することも可能である。
【0046】
ポリカーボネートは、芳香族コポリエステルカーボネートであってもよい。これは、公知の芳香族ジオールに由来するカーボネート単位に加えて、芳香族ジオールと炭素原子数6〜18の脂肪族ジカルボン酸とに由来するエステル単位を有する。それの製造には、芳香族ポリカーボネートの製造方法として公知のホスゲン法、溶融法を用いることができる(米国特許第4,238,596号、第4,238,597号および第3,169,121号明細書参照)。
【0047】
これらの非晶性熱可塑性樹脂のうち、高ガラス転移温度を有するものが好ましく、特に高ガラス転移温度を有するポリカーボネート、ポリエステルカーボネートが好ましい。
[(C)成分]
【0048】
このような(C) 成分としては、ガラスファイバー、炭素繊維、チタンファイバー、セラミックファイバーから選ばれる少なくとも1種が好適である。これらの繊維状強化充填材は、2種以上混合して使用してもよい。このうち本発明ではガラス繊維(ファイバー)が好適である。このような繊維状強化充填材を用いる場合、作業性の面から、集束剤にて処理されたチョップドストランドガラス繊維を用いるのが好ましい。また、樹脂と繊維状強化剤との密着性を高めるため、繊維状強化剤の表面をカップリング剤で処理したものが好ましく、バインダーを用いたものであってもよい。カップリング剤としては、前記と同様の化合物をあげることができる。シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤などの表面処理剤で処理されていてもよい。前記シラン系カップリング剤としては、たとえばエポキシ系シラン、アミノ系シラン、ビニル系シランなどがあげられ、チタネート系カップリング剤としては、たとえばモノアルコキシ型、キレート型、コーディネート型などのものがあげられる。
【0049】
前記強化充填材としてガラス繊維を用いる場合、直径1〜20μm、長さ0.01〜50mm程度のものが好ましい。繊維長が短すぎると強化の効果が充分でなく、逆に長すぎると成形品の表面性や押出加工性、成形加工性が悪くなるので好ましくない。
ガラス繊維としては、長繊維タイプのものでも短繊維タイプのものでもよい。具体的には、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Mガラスが挙げられ、好適には、耐久性、耐電気絶縁性、価格等からEガラスが用いられる。
【0050】
[(D) 成分]
本発明で使用される(D) 成分としては、上記した繊維状無機充填材以外の充填材が使用される。(D) 成分としては、鱗片状ガラスフレーク、ミルドガラス、マイカ、チタン酸カリウム、カオリン、クレー、タルク、ウォラストナイト、カーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも1種が好適である。アルカンスルホン酸アルカリ(土類)金属塩が好ましい。本発明にかかる成形品は、前記記載の充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂組成物からなることを特徴としている。前記成形品としては、自動車、電子電気機器、家庭機器またはOA機器、メディア用途機器のプラスチックス部品が挙げられる。
【0051】
鱗片状ガラスフレークとしては、最大径(L)が1000μm以下、最大径(L)と厚み(D)との比(L/D)が5以上のものが好適である。本発明の組成物において用いられるガラスフレークは鱗片状のもので、樹脂配合後の最大径が1000μm以下、好ましくは1〜500μmの範囲であり、かつアスペクト比(最大径と厚みとの比)が5以上、好ましくは10以上、さらに好ましくは30以上のものがよい。該ガラスフレークとしては市販されているものをそのまま用いることができるが、また樹脂に配合する際に必要に応じ適宜粉砕して用いてもよい。前記ガラスフレークが最大径1000μmを超えるものは、配合時に分級が生じて、樹脂との均一混合が困難となり、また成形品の物性に斑を生じる場合がある。一方、アスペクト比が5未満のものは、成形品の熱変形温度の向上が不十分で、アイゾツト衝撃強さも低下する傾向があるので好ましくない。
【0052】
また、タルク、マイカ、ウォラストナイトなどの鉱物からなる充填材のうち、形状が鱗片状のものは、上記ガラスフレークと同程度のアスペクト比を有しているものが好適である。
また、チタン酸カリウムやミルドガラスのように短繊維状の充填材の場合、L/D比(長軸/直径)が、100未満、好ましくは80未満のものが好適に使用される。
【0053】
また、上記以外の形状の充填材は、平均粒子径が0.1〜1000μm、好ましくは1〜600μmの範囲にあるものが好適に使用される。
本発明で使用される非繊維状無機充填材は必要に応じて表面処理されていてもされていなくとも良い。
本発明のように、繊維状充填材と非繊維状充填材を併用することで、単に繊維状充填材を配合した場合に比べて、線膨張係数の増大が抑制され、その結果、寸法安定性に優れた樹脂組成物を調製することができる。
【0054】
[(E)アルカリ(土類)金属塩]
本発明の樹脂組成物においては、アルカリ(土類)金属塩が使用される。アルカリ(土類)金属塩を構成するアルカリ(土類)金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、セシウム、ルビジウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムが挙げられる。このうち、好ましくはナトリウムまたはカリウムであり、特に好ましくはカリウムである。
【0055】
このようなアルカリ(土類)金属塩としては、特開昭50-98546号公報に記載された芳香族スルホン酸アルカリ(土類)金属塩、特開昭50-98549号公報に記載された芳香族スルホン・スルホン酸アルカリ(土類)金属塩(芳香族スルホン:-Ph-SO2-Ph-:Phはフェニル基)、特開昭50-98547号公報に記載された芳香族ケトンのスルホン酸アルカリ(土類)金属塩(芳香族環の水素とにスルホン酸基とが置換したもの)、特開昭50-116542号公報に記載された複素環式スルホン酸アルカリ(土類)金属塩、特開昭50-97642号公報に記載されたハロゲン化非芳香族カルボン酸アルカリ(土類)金属塩、特開昭50-98539号公報に記載された芳香族サルフィドのスルホン酸アルカリ(土類)金属塩、特開昭50-98543号公報に記載された芳香族エーテルスルホン酸アルカリ(土類)金属塩、特開昭50-98542号公報に記載された脂肪族系またはオレフィン系スルホン酸アルカリ(土類)金属塩、特開昭50-98544号に記載されたフェノールエステルスルホン酸のアルカリ(土類)金属塩、特開昭50-98538号に記載されたハロゲン化オキソ炭素酸のアルカリ(土類)金属塩、特開昭50-98545号公報に記載されたハロゲン置換芳香族スルホン酸のアルカリ(土類)金属塩が使用できる。これらのアルカリ(土類)金属塩は、単量体状のものであっても、また重合体を構成する単位の一部に含まれていてもよい。さらにはこれらのアルカリ(土類)金属塩を2種以上併用することもできる。
【0056】
このようなアルカリ(土類)金属塩として、具体的には、特開昭50-98544号に開示された、ナトリウム[フェニル-2,4,5-トリクロロベンゼンスルホンネート]-4'-スルホネート、カルシウム[4-ブロモフェニル-2,4,5-トリクロロベンゼンスルホネート]-3'-スルホネート、ナトリウム[4,4'-ジクロロジフェニルカーボネート]-2-スルホネート、カリウム[トリス(2-クロロフェニル)ホスフェート]-4-スルホネート、バリウム[ビス(4-ブロモフェニル)サルフェート]-3-スルホネート、ナトリウム[ビス-2,4,5-トリクロロフェニルテレフタレート]スルホネート、ジナトリウム[ジフェニルオキザレート]-4,4'-ジスルホネート、ナトリウム[フェニルペンタクロロベンゼンホスホネート]-4'-スルホネート、ジナトリウム[ジフェニルジブロモマレエート]-4,4'-ジスルホネート、ジナトリウム[ビスフェノール−A−ビス(2,4,5-トリクロロベンゼン)スルホネート]-2,2'-ジスルホネート、ポリナトリウム[ビスフェノール−A−ポリカーボネート]ポリスルホネート、ポリナトリウム[(ビスフェノール−A)-(テトラブロモ-ビスフェノール−A)コポリカーボネート]ポリスルホネート、ポリナトリウム[(ビスフェノール−A)-(テトラクロロ-ビスフェノール−A)コポリカーボネート]ポリスルホネート、ナトリウム[ペンタクロロフェニルベンゾエート]-3-スルホネート、ナトリウム[ビス(p-クロロフェニル)イソフタレート]-5-スルホネート、ハイドロキノン[チオノベンゾエート][2',4',5'-トリクロロベンゼンスルホネート]-2-スルホン酸のナトリウム塩、カリウム(ペンタクロロフェニル)フェニルメチル-ホスホネート-4-スルホネート、ナトリウム2-クロロフェニルベンゼンスルフィネート-4-スルホネート、ジナトリウムビス(4-クロロフェニル)サクシネート2,2'-スルホネート、ビス(2-クロロフェノキシ)メチルフェニルシラン4,4'-ジスルホン酸のナトリウム塩などが挙げられる。またトリフェニルトリメリテートジスルホン酸、4-クロロフェニルチオノベンゾエートスルホン酸、4,4'-ジクロロジフェニルサルファイトジスルホン酸、4,5-ジブロモフェニルベンゼンスルホネートスルホン酸、ジフェニルサルフェートスルホン酸、トリ(α-ナフチル)ホスフェートトリスルホン酸、ハイドロキノンビス(フェニルフェニルホスホネート)スルホン酸、テトラブロモビスフェノール−A-ビス(4-クロロフェニルスルフェート)ジスルホン酸、ジフェニルジブロモマレエートジスルホン酸ビスフェノール−A−ビス[ビス(4-クロロフェニル)チオホスフェート]ジスルホン酸、ポリ(ジフェニルシロキサン)ポリスルホン酸、ポリ(ビスフェノール−A-テトラクロロビスフェノール−A)-ポリスルホン酸、ビスフェノール−A-ビス(2,4,5-トリクロロベンゼンスルホネート)スルホン酸のアルカリ(土類)金属塩などが挙げられる。
【0057】
また、特開昭50-116542号公報に記載されたチオフェン-2,5-ジスルホン酸ジナトリウム、チオフェン-2-スルホン酸カルシウム、ベンゾチオフェン-スルホン酸ナトリウム、4-ブロモチオフェン-2-スルホン酸ナトリウム、5-ブロモチオフェンナトリウム、4,5-ジブロモチオフェン-2-スルホン酸ナトリウム、2,6-ジクロロピリジン-3-スルホン酸ナトリウム、インジコ-5,5'-ジスルホン酸ジナトリウム、銅フタロシアニンテトラスルホン酸テトラナトリウム、2,4,5,7-テトラクロロベンゾチオフェン-3,6-ジスルホン酸、2,7-ジクロロジベンゾフラン-1,8-ジスルホン酸ジナトリウム、2-(トリフルオロメチル)ピリジン-5-スルホン酸カルシウム、4,5-ジブロモチオフェン-2-スルホン酸カルシウム、2,5-ジブロモチオフェン-3-スルホン酸カルシウム、2,4,5-トリブロモチオフェン-3-スルホン酸ナトリウム、2,5-ジクロロチオフェン-3-スルホン酸ナトリウム、ピリジン-3-スルホン酸ナトリウム、ピリジン-3-スルホン酸カルシウム、4-シアノピリジン-2-スルホン酸ナトリウム、2,5-ジクロロ-3-ニトロチオフェン-4-スルホン酸ナトリウム、2,5-ジクロロチオフェン-3-スルホン酸ナトリウム、2,5-ジクロロチオフェン-3-スルホン酸ナトリウム、トリフルオロチオフェンスルホン酸のジナトリウム塩、チアナフテンインデンインジコスルホン酸のジナトリウム塩、ピリジン-3,5-ジスルホン酸のジカリウム塩、テトラクロロベンゾビロールジスルホン酸のジナトリウム塩、トリクロロキノリン-8-スルホン酸のリチウム塩、オクタクロロ銅フタロシアニンテトラスルホン酸のテトラナトリウム塩、テトラクロロチアンスレンジスルホン酸のバリウム塩、ジクロロベンゾチアゾールスルホン酸のナトリウム塩、3,4,5-トリクロロチオフェン-2-スルホン酸のカルシウム塩、3,4-ジクロロチオフェン-2,5-ジスルホン酸のジナトリウム塩などを使用することができる。
【0058】
また、特開昭50-98547号公報に記載された2,4,6-トリフルオロアセトフェノン-4-スルホン酸ナトリウム、ベンゾフェノン-3,3'-ジスルホン酸ジナトリウム、4,4'-ジクロロベンゾフェノン-3,3'-ジスルホン酸ナトリウム、4,4'-ジクロロベンゾフェノン-3-スルホン酸カルシウム、3,3',4,4'-テトラクロロベンジル-5-スルホン酸ナトリウム、2,3-ジクロロナフトキノン-χ-スルホン酸カルシウム、4,4'-ジクロロベンゾフェノン-3-スルホン酸バリウム、1,5-ジクロロアントラキノン-ジスルホン酸ナトリウム、2,5-ジクロロアントラキノン-ジスルホン酸ナトリウム、4-(トリフルオロメチル)-4'-ニトロベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、4-シアノベンゾフェノン-4'-スルホン酸ナトリウムなどを用いることができる。
【0059】
また、特開昭50-98549号公報に記載されたジフェニルスルホン-3-スルホン酸のナトリウム塩、4,4'-ジブロモジフェニル-スルホン-3-スルホン酸のナトリウム塩、4-クロロ-4'-ニトロジフェニルスルホン-3-スルホン酸のカルシウム塩、4-クロロ-3'-(トリフルオロメチル)ジフェニルスルホン-3-スルホン酸のカリウム塩、ジフェニルスルホン-3,3'-ジスルホン酸のジナトリウム塩、4,4'-ジクロロジフェニルスルホン-3,3'-スルホン酸のジナトリウム塩、4,2',4'5'-テトラクロロジフェニルスルホン-3,5-ジスルホン酸のジナトリウム塩、4,4'-ジクロロ-1,1'-ジナフチルスルホン-5,5'-スルホン酸のカルシウム塩、
【0060】
【化12】
【0061】
を使用することができる。
また、特開昭50-98538号公報に記載されたスクエア酸ジナトリウム、ロジソン酸バリウム、クロラニル酸ジナトリウム、クロラニル酸カルシウム、クロコン酸ジナトリウム、クロラニル酸ジナトリウム、クロラニル酸バリウムなどを用いることができる。
【0062】
さらに、特開昭50-98545号公報に記載された2,5-ジフルオロベンゼンスルホン酸ナトリウム、3,4-ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム、2,4,5-トリブロモベンゼンスルホン酸ナトリウム、2,4,5-トリクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム、p-ヨードベンゼンスルホン酸ナトリウム、2,4-ジブロモ-5-フルオロベンゼンスルホン酸ナトリウム、2,5-ジクロロベンゼンスルホン酸カルシウム、2,5-ジクロロベンゼン-1,3-ジスルホン酸ジナトリウム、4,4'-ジブロモフェニル-3-スルホン酸ナトリウム、2,5-ジクロロベンゼン-1,1-ビス(4'-クロロフェニル)エチレン-3,3'-ジスルホン酸ジナトリウム、2,4-ジニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム、2-クロロ-5-ニトロベンゼンスルホン酸カルシウム、3-(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸カルシウム、2-クロロ-5-ニトロベンゼンスルホン酸カルシウムなどを使用することもできる。
【0063】
さらには、特開昭50-98539号公報に記載されたジフェニルサルファイド-4,4'-ジスルホン酸ジナトリウム、4,4'-ジクロロジフェニルサルファイド-3-スルホン酸ナトリウム、4,4'-ジクロロ-1,1'-ジナフチルサルファイド-5,5'-ジスルホン酸ジナトリウム、2-ニトロチアンスレン-5-スルホン酸ナトリウム、2,3,5,6-テトラクロロ-4-シアノジフェニルサルファイド-4-スルホン酸カリウム、1,2,4,5-テトラクロロ-3-[p-(トリフルオロメチル)フェニルチオ]-6-(フェニルチオ)-ベンゼン-4'-スルホン酸ナトリウムなどを使用することができる。が挙げられる。
【0064】
さらには、特開昭50-98542号公報に記載された2,3,4,5,6-ペンタクロロ-β-スチレンスルホン酸ナトリウム、トリクロロビニルスルホン酸ナトリウム、2,3,4,5,6-ペンタブロモ-β-スチレンスルホン酸カルシウム、ペンタクロロ-1,3-ブタジエン-1-スルホン酸ナトリウム、2-クロロ-3,3,4,4,5,5-ヘキサフルオロシクロペンタン-1-スルホン酸バリウム、2,4-ジクロロトルエン-α-スルホン酸ナトリウム、2,4,5,6-テトラクロロ-m-キシレン-α,α'-ジスルホン酸ジナトリウム、ペンタブロモトルエン-α-スルホン酸カルシウム、ヘプタフルオロシクロブタンスルホン酸ナトリウム、1,2,2,2-テトラクロロエタンスルホン酸ナトリウム、2,3,4,5,6-ペンタクロロ-β-スチレンスルホン酸ナトリウム、トリクロロビニルスルホン酸ナトリウムなどを用いることができる。
【0065】
さらにまた、特開昭50-97642号公報に記載されたジナトリウムクロレンデート、ジリチウムクロレンデート、ジカリウムクロレンデート、ストロンチウムクロレンデート、ナトリウムトリクロロアセテート、ナトリウム3,4-ジクロロシンナメート、ジナトリウムヘキサフルオログルタレート、ジナトリウムジブロモマレエート、ジナトリウム5,6,7,8,9,9-ヘキサクロロ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロ-5,8-エンド-メチレン-2,3-ジカルボキシレート、ジナトリウム5,6,7,8,9,9-ヘキサクロロ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロ-1,4-5,8-ジ-エンド-メチレン-2,3-ジカルボキシレート、カルシウム2,3,4,5,6-ペンタクロロシンナトリウムメート、カリウムジクロロフルオロアセテート、カルシウム1,4,5,6,7,7-ペキサクロロノルボルネン-2-カルボキシレートなどを用いることができる。
【0066】
また、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸ストロンチウム、ベンゼンスルホン酸マグネシウム、o-ベンゼンスルホン酸ジカリウム、ナフタレン-2,6-ジスルホン酸ジナトリウム、ビフェニル-3,3'-ジスルホン酸カリウム、1,1,1-トリクロロ-2,2-ジフェニルエタン-4,4'-ジスルホン酸ジナトリウム、ビベンジル-4,4-ジスルホン酸ジナトリウム、トリフェニルメタン-4,4'-ジスルホン酸ジナトリウム、トランス-α,α'-ジクロロスチレン-4,4'-ジスルホン酸カリウム、o-トルエンスルホン酸ナトリウムなどを用いることができる。
【0067】
さらには、特開昭50-98543号公報に記載されたジナトリウムテトラクロロジフェニルエーテルジスルホネート、ジナトリウム4-ブロモジフェニルエーテル2,4-ジスルホネート、カルシウム1-メトキシナフタレン-4-スルホネート、ナトリウム2,6-ジクロロアニゾール-4-スルホネート、ナトリウム4-ドデシルジフェニルエーテルジスルホネート、ナトリウム1,5-ジクロロジベンゾ-p-ジオキシンスルホネート、ポリナトリウムポリ(2,6-ジメチルフェニレンオキシド)ポリスルホネート、ポリナトリウムポリ(2-メチル-6-フェニルフェニレンオキシド)ポリスルホネート、ポリナトリウムポリクロロポリフェニレンオキシドポリスルホネート、ジナトリウムテトラクロロジフェニルエーテルジスルホネートなどを用いることができる。
【0068】
さらに、アルカリ(土類)金属塩として、パーフルオロアルカンスルホン酸アルカリ(土類)金属塩を用いることができる。パーフルオロアルカンスルホン酸金属塩としては、好ましくは炭素数1〜19の、より好ましくは炭素数4〜8のパーフルオロアルカン基を有するスルホン酸金属塩である。
より好ましいパーフルオロアルカンスルホン酸アルカリ(土類)金属塩は、パーフルオロブタンスルホン酸のナトリウム塩、パーフルオロブタンスルホン酸のカリウム塩、パーフルオロメチルブタンスルホン酸のナトリウム塩、パーフルオロメチルブタンスルホン酸のカリウム塩、パーフルオロオクタンスルホン酸のナトリウム塩、パーフルオロオクタンスルホン酸のカリウム塩等が挙げられる。
【0069】
また、サッカリンのナトリウム塩、サッカリンのカリウム塩、N-(p-トリルスルホニル)−p−トルエンスルフィミドのカリウム塩などのスルホンアミド金属塩やスルフィミド金属塩等を用いることもできる。
本発明で使用されるアルカリ(土類)金属塩としては、難燃性において好ましくは、パーフルオロアルカンスルホン酸アルカリ(土類)金属塩、さらに好ましくは、パーフルオロアルカンスルホン酸カリウム塩、具体的にはパーフルオロブタンスルホン酸カリウムが好ましい。
【0070】
このようなアルカリ(土類)金属塩が組成物中に含まれていると組成物の難燃性を向上させることができる。
[樹脂組成物の組成]
本発明に係る充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂組成物は、上記した(A)ポリエーテルイミド系樹脂、(B)熱可塑性樹脂、(C)繊維状強化充填材、および(D)非繊維状無機充填材を含む。
【0071】
本発明に係る組成物は、
(A)〜(D)の合計を100重量%としたときに、
(A)ポリエーテルイミド系樹脂:1〜95重量%、
(B)熱可塑性樹脂:1〜95重量%、
(C)繊維状強化充填材:2〜80重量%、
(D)非繊維状無機充填材:2〜80重量%、
の量で含むことを特徴としている。
【0072】
さらに好ましくは、
(A)〜(D)の合計を100重量%としたときに、
(A)ポリエーテルイミド系樹脂:5〜75重量%、
(B)熱可塑性樹脂:5〜75重量%、
(C)繊維状強化充填材:10〜50重量%、
(D)非繊維状無機充填材:10〜50重量%、
の量で含むことが望ましい。
【0073】
(A)と(B)との重量比(A:B)は、特に制限されるものではないが、1:99〜99:1、好ましくは10:90〜90:10の範囲にあることが望ましい。
また、(C)と(D)との重量比(C:D)は、1:99〜99:1、好ましくは10:90〜90:10の範囲にあることが望ましい。このような重量比の範囲内にあれば、耐熱性、流動性、収縮におけるバランスに優れる。
【0074】
(A)と(B)との合計重量に対する、(C)と(D)との合計重量の重量比(A+B):(C+D)は、20:80〜99:1、好ましくは50:50〜90:10の範囲にあることが望ましい。このような重量比の範囲内にあれば、樹脂の特性を損なわず、該樹脂組成物をコンパウンドすることならびに成形することができる。
また、本発明に係る充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂組成物に、(E)アルカリ(土類)金属塩が含まれている場合は、本発明に係る組成物は、
(A)〜(D)の合計を100重量%としたときに、
(A)ポリエーテルイミド系樹脂:1〜95重量%、
(B)熱可塑性樹脂:1〜95重量%、
(C)繊維状強化充填材:2〜80重量%、
(D)非繊維状無機充填材:2〜80重量%の範囲にあり、
かつ(A)〜(D)の合計を100重量部としてときに、(E)アルカリ(土類)金属塩:0より多く5重量部以下の量で含むことを特徴としている。
【0075】
さらに好ましくは、
(A)〜(D)の合計を100重量%としたときに、
(A)ポリエーテルイミド系樹脂:5〜70重量%、
(B)非晶性熱可塑性樹脂:5〜70重量%、
(C)繊維状強化充填材:10〜50重量%、
(D)非繊維状無機充填材:10〜50重量%、
かつ(A)〜(D)の合計を100重量部としたときに、(E)アルカリ(土類)金属塩::0.01〜1重量部の量で含むことが望ましい。
【0076】
(A)と(B)との重量比(A:B)は、特に制限されるものではないが、1:99〜99:1、好ましくは10:90〜90:10の範囲にあることが望ましい。
また、(C)と(D)との重量比(C:D)は、1:99〜99:1、好ましくは10:90〜90:10の範囲にあることが望ましい。このような重量比の範囲内にあれば、繊維状強化材だけの該樹脂組成物の異方性を改良することができる。
【0077】
(A)と(B)との合計重量に対する、(C)と(D)との合計重量の重量比(A+B):(C+D)は、20:80〜99:1、好ましくは50:50〜90:10の範囲にあることが望ましい。このような重量比の範囲内にあれば、樹脂の特性を損なわず、該樹脂組成物をコンパウンドすることならびに成形することができる。
(A)と(B)との合計重量に対する(E)の割合は、0.01〜1重量%、好ましくは0.03〜0.5重量%の範囲にあることが望ましい。このような重量比の範囲内にあれば、樹脂組成物の機械的強度を損なわずに難燃を強化することができる。
【0078】
このような樹脂組成物を製造する方法としては、特に制限はなく、通常、樹脂組成物を製造する各種公知の方法により行なうことができる。たとえば、溶融状態にある樹脂成分に前記した添加剤を混合し、押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー等で溶融混練してもよく、また粉体またはペレット状の樹脂に前記した添加剤を公知の各種混合装置(たとえば、ターンブルミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサーなど)により分散混合してもよく、さらに、分散混合した後、押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー等で溶融混練してもよい。
【0079】
このような添加剤の混合は、回分式であっても、または連続運転であってもよい。さらに、混合する際の各成分の混合順は特に限定されない。
本発明に係る樹脂組成物には、その物性を損なわない限り、目的に応じて樹脂組成物の混合時または成形時に、公知の一般的に樹脂組成物に添加されるその他の添加剤を添加してもよく、たとえば耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、滑剤、防曇剤、滑剤、可塑剤、難燃剤、流動性改良剤、天然油、合成油、ワックス、有機充填材などを挙げることができる。
【0080】
以上のような本発明に係る樹脂組成物は、高温での低線膨張係数、寸法安定性、高機械的強度を有するとともに、高耐熱性、寸法安定性が要求される分野に好適であり、さらにまた、アルカリ(土類)金属塩が含まれている組成物は難燃性にも優れている。
このような本発明に係る組成物は、
ドアミラー、ルーバー、バイザー、エンブレム、外板などの自動車外装、ピラー、ヘッドレストなどの自動車内装、スイッチ、コネクター、モーター、センサー、スロットルなどの自動車電装機構部品、
センサー、モーター、リレー、スイッチ、コネクター、アンテナ、部品のような電子部品、
機械カバー、照明カバー(屋内、屋外)、自販機カバー、洗濯機、携帯電話、データーストレージケース、ディスクケースなどのハウジング・カバー・ケース、
平板・波板、カーポートエクステリア、排水マス、看板・デスプレイ、遮音壁板、銘板、陳列仕切り板、窓枠・サッシ、パイプ
Autoグレージング道光板、信号機、冷蔵庫、電動工具、固定治具、
アウトドアスポーツ用品、釣具、屋外ボックス、ケーブルガイド、公園等遊具(滑り台、シーソー)などの屋外使用品、
玩具、ゲーム機、
テレビ、パソコン、プリンター、LBP、コピー機、ファクシミリ、ヘアドライヤー、消化器ケース、ラジカセ、電気ジャーポット、CDやDVDの読み込み、書き込み等に使用されるDriveのシャーシ、ピックアップのシャーシ、レンズホルダー等、ICトレイ、ICソケット、ウエハーキャリアなどの半導体関連部品、
LED、LCD、PDP、DYなどの表示素子部品、
ヤーン、封止材、LED、家庭用ごみ処理機、樹脂改質材、エアコン室内室外機、ICカード、ATM、電池などの用途に使用できる。
また、難燃性が要求される日用品、電線被覆などに使用することが可能である。
【0081】
【発明の効果】
本発明の充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂組成物は、ポリエーテルイミド系樹脂の高耐熱性、高寸法安定性を示しつつ、溶融成形を従来の400℃前後の温度より20℃から70℃低い温度で行うことができるので、成形性に優れている。さらに成形時にバリが発生することもない。
【0082】
さらに、繊維状充填強化材および非繊維状充填強化材で補強される為、従来の充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂と同等もしくはそれ以上に、高温での低線膨張係数、寸法安定性、高い機械的強度を示している。このため、高耐熱性、寸法安定性、もしくは難燃性を要求する自動車、電子電気機器、家庭機器またはOA機器、メディア用途機器のプラスチックス部品として好適である。
【0083】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例においては次の成分を使用した。
(1)ポリエーテルイミド系樹脂(成分(A)):ジーイープラスチックス社製のULTEM1010(商品名)を使用した。
(2)ポリエステルカーボネート(成分(B)):ジーイープラスチックス社製のLEXAN RL6829(商品名)を使用した。以下、PCEと略す。
(3)ガラス繊維(成分(C)):日本電気硝子(株)社製のGlass Chopped Strand ECS03T-785G(商品名)以下、これをGFと略す。
【0084】
平均繊維長:3mm、平均9.5ミクロン繊維径、平均アスペクト比306
(4)ガラスフレーク(成分(D-1)):REFG301B(日本板硝子(株)製、商品名、平均粒径140μm、平均アスペクト比28)を使用した。以下、これをG Flakeと略す。
成分(D-2)として、M Glass(東洋紡績(株)製PFB001)を使用した。
(5)アルカリ(土類)金属塩(成分(E)):パーフルオロブタンスルホン酸カリウム(C4F9SO3K、Bayowet C4,商標、Bayer社製)を使用した。
(6)ポリフェニルスルホン:比較例にてポリエーテルイミドの代わりに使用。
【0085】
【実施例1〜8、比較例1〜4】
上記の原料を、表1に示す割合(重量比)で、40mmの二軸押出機を用いて、混練設定温度350℃、スクリュー回転数100rpmで溶融混練し、ペレット(大きさ 約3mm)を作った。このペレットを用いて、東洋機械金属社製の射出成形機により、設定温度350℃、金型温度120℃の条件で試験片を成形した。得られた試験片について以下の特性評価を行った。結果を表1に示す。
[特性評価方法]
物性試験
(1)荷重たわみ温度:ASTM D648に従って、厚み(1/4)インチの試験片を荷重18.6kg/cm2にて測定した。
(2)曲げ弾性率:ASTM D790に従って、厚み(1/4)インチの試験片使用し測定した。
(3)線膨張係数:ASTM-1の引張り試験片より、樹脂の流動方向とその直角方向にサンプルを切り出し、TMA法に則り、-30℃から120℃の測定温度領域で、流動方向、ならびに流動方向に対し垂直方向について測定した。
(4)メルトフローインデックス(MFI):ASTM D1238に従って、337℃、6.7kg/cm2荷重にて測定した。
(5)難燃性試験:UL94Vの試験法に従い、試験片肉厚0.8mmにて燃焼試験を行い、UL94Vの実力確認を行った。
(6)成形後のバリ試験:GE Plastics社のリブプレート型を用い、連続成形20ショト後の成形品を10個とりだし、その10個のパーツ内のバリ発生割合を目視調べた。評価基準は、以下のとおりである。
【0086】
◎:目視観察において、バリの発生が全く見られない。
○:目視観察において、バリの発生が2個見られる。
△:目視観察において、バリの発生が2〜5個見られる。
×:目視観察において、全てにおいてバリの発生が見られる。
【0087】
【表1】
【0088】
実施例1〜8で得られた組成物は、高温での低線膨張係数、寸法安定性、高い機械的強度、流動性を示しており物性バランスがとれている。これに対し、比較例1のように充填剤を併用していないものでは、線膨張係数が高く、このため寸法安定性が不充分になることがある。また比較例2のようにポリエーテルイミド樹脂以外の樹脂が入りかつ繊維状充填材だけで強化したものは、流動方向に対し垂直の線膨張係数が大きく、異方性の面で問題がある。また実施例3のようにポリエーテルイミド樹脂だけの系に繊維状充填材で強化したものは、比較的低い線膨張係数、高い機械的強度を示すが、流動性が低く成型加工面で問題がある。そして比較例4は比較的バランスのとれた物性を示すが、成形品に多くのバリが観察され、最終製品化に問題がある。
Claims (6)
- (A)ポリエーテルイミド樹脂、(B) 芳香族コポリエステルカーボネート、 (C) ガラス繊維、炭素繊維、チタンファイバー及びセラミックファイバーから選ばれる少なくとも 1 種、および (D) 鱗片状ガラスフレーク、ミルドガラス、マイカ、チタン酸カリウム、カオリン、クレー、タルク、ウォラストナイト、及びカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも 1 種を含み、かつ(A)〜(D)の合計を100重量%としたときに、(A):1〜95重量%、(B):1〜95重量%、(C):2〜80重量%、(D):2〜80重量%、の量で含むことを特徴とする充填材強化ポリエーテルイミド樹脂組成物。
- (A)ポリエーテルイミド樹脂、(B) 芳香族コポリエステルカーボネート、 (C) ガラス繊維、炭素繊維、チタンファイバー及びセラミックファイバーから選ばれる少なくとも 1 種、 (D) 鱗片状ガラスフレーク、ミルドガラス、マイカ、チタン酸カリウム、カオリン、クレー、タルク、ウォラストナイト、及びカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも 1 種、および(E)アルカリ(土類)金属塩を含み、かつ(A)〜(D)の合計を100重量%としたときに、(A):1〜95重量%、(B):1〜95重量%、(C):2〜80重量%、(D):2〜80重量%の範囲にあり、かつ(A)〜(D)の合計を100重量部としたときに、(E):0より多く5重量部以下の量で含むことを特徴とする充填材強化ポリエーテルイミド樹脂組成物。
- (D)が鱗片状ガラスフレーク及びマイカから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の充填材強化ポリエーテルイミド樹脂組成物。
- (E)アルカリ(土類)金属塩がパーフルオロアルカンスルホン酸アルカリ(土類)金属塩であることを特徴とする請求項2に記載の充填材強化ポリエーテルイミド系樹脂組成物。
- 請求項1〜4に記載の充填材強化ポリエーテルイミド樹脂組成物からなる成形品。
- 成形品が、自動車、電子電気機器、家庭機器またはOA機器、メディア用途機器のプラスチックス部品であることを特徴とする請求項5に記載の成形品。
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