JP3946841B2 - 動圧軸受 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パソコンやワ−プロ等の磁気ディスク或いはレ−ザ−プリンタの光走査用ポリゴンミラ−(多面鏡)装着用等に用いられる動圧軸受、特にこれら装着部材の傾斜を防止することのできる動圧軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
パ−ソナルコンピュ−タやワ−プロ或いはレ−ザ−プリンタ等のOA機器では、磁気ディスクや回転ドラム或いは光走査用ポリゴンミラ−等を回転駆動装置により高速回転させる。その場合、磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等は回転時の精度を維持し、更に騒音や振動を防止するため空気や潤滑剤等の流体を利用した動圧軸受が用いられる。また、磁気ディスク等は回転時においても回転軸に対して極力直角度を維持するための工夫がなされる。
【0003】
図4(A)は、OA機器等で用いられる磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等を装着する動圧軸受の一部断面図であ。
円筒状のホルダ−22には、磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等の部材Wを載せるためのフランジ部22fが形成され、該ホルダ−22内にはスリ−ブ21と、該スリ−ブ21の上下に一定の空間28,29が形成されるように固定リング23,25が圧入される。更に、スリ−ブ21及び固定リング23,25の軸中央部には、スラストプレ−ト24,26を固定した軸27が所定の隙間ができるように嵌め入れられる。この場合、前記軸27には動圧発生用のヘリングボ−ン或いはスパイラル溝27a,27bが形成され(ホルダ−22側内周面に形成されることもある)、スラストプレ−ト24,26の上下両面(一方の面の場合もある)には、図4(B)に示すような動圧発生用のヘリングボ−ン或いはスパイラル溝24a(26a)が形成される。そしてスラストプレ−ト24,26は、それぞれ空間28,29に一定の隙間をもって配置される。
【0004】
磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等の部材Wは、上記構成の動圧軸受に装着され、回転駆動装置(図示省略)によりラジアル方向及びスラスト方向の動圧のもとに高速回転する。また、この場合、スリ−ブ21と上側の固定リング23との間の空間28と、スリ−ブ21と下側の固定リング25との間に形成される空間29とは、同一の圧力状態(圧力バランス)とするため、バイパス30,30を設けることがある。即ち、図5(A)に示すように、前記ホルダ−22に圧入するスリ−ブ21には、嵌め入れたときパイパス30,30が形成されるように、スリ−ブ21の一部をカットして2箇所の平坦面21a,21bを形成してから圧入するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スリ−ブ21をホルダ−22に圧入すると、該スリ−ブ21の一部をカットして平坦面21a,21bが形成してあるため、圧入したときホルダ−22にかかる圧力は一様でなく円筒状のホルダ−22に変形が生じる。従って、図5(B)に示すように、該ホルダ−22に設けたフランジ部22fも凹凸が生じて変形し、更に、図6に示すように、該フランジ部22fに載せた磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等の取付部材Wも該フランジ部22fの変形と共に傾斜することになる。スリ−ブ21をカットして形成した平坦面は対称に2か所設けてあり、凹凸も均等に形成されるはずであるが、実際は均等にならない。このため磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等の取付部材Wは、回転軸に対する直角度が得られず取付け精度が悪くなるという問題があった。尚、図5(B)や図6では、フランジ部22fに生じる凹凸は 図6では分かりやすくするため少し誇張して表現してある。
【0006】
この発明は、上記する課題に対処するためになされたものであり、フランジ部を設けたホルダ−が変形しても、なお磁気ディスクや回転ドラムや光走査用ポリゴンミラ−等の取付部材Wの取付け精度を維持することの出来る動圧軸受を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、この発明は、上記する課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、円筒状のホルダ−(2)に、スリ−ブ(1)と、二つの固定リング(3,5)とを、所定の上部空間と下部空間が形成されるように圧入嵌合すると共に、これらスリ−ブ(2)及び2つの固定リング(3,5)の軸心部に所定の隙間ができるように軸(7)を嵌合し、該軸(7)とスリ−ブ(1)内周面との間で動圧溝を形成し、更に、該軸(7)に固定した2つのスラストプレ−ト(4,6)を、前記スリ−ブ(2)と固定リング(3,5)との間に形成される2つの空間に、該スラストプレ−ト(4,6)とこれらスリ−ブ(1)端面及び固定リング(3,5)端面との間で動圧軸受を形成するように配置してなり、前記円筒状ホルダ(2)の外周面の前記スリーブ(1)の圧入部の外周側に円筒状ホルダーと一体形成されるフランジ部(2f)を備え、
前記スリ−ブには、前記圧入嵌合面の表面に、前記スリ−ブ(1)と固定リング(3,5)との間に形成される上部空間と下部空間とを空間的につなぐバイパス(11,12,13)を形成する動圧軸受であって、これらのバイパスは前記フランジ部の取付部材との取付け精度を維持すべく、略同一形状の3つの切欠面(1d,1e,1f)を周方向に且つ均等に形成して成ることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記フランジ部(2f)は、光ディスクまたは光走査用ポリゴンミラーの部材を載置するフランジ部であることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の具体的実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1(A)は、この発明の動圧軸受の一部断面図であり、図1(B)は図1(A)のA−A矢視断面図である。この動圧軸受は、図4(A)に示すものと同様に、フランジ部2fを設けた円筒状のホルダ−2にスリ−ブ1と、固定リング3,5が圧入してある。該フランジ部2fには、光磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等の部材Wが固定して載置される。該スリ−ブ1と上下の固定リング3,5との間には所定の空間8,9が形成されている。そしてこれらの空間8,9には、スリ−ブ1と固定リング3,5の中央部に貫通させて嵌め入れた軸7に固定したスラストプレ−ト4,6が所定の隙間をもって配置してある。
【0009】
前記スリ−ブ1の中央部に貫通させた軸7には、ヘリングボ−ンまたはスパイラル等の動圧発生用の溝7a,7bが刻設してあるが、この動圧発生用の溝はスリ−ブ1の内周面1a側に設けてもよい。また、スラストプレ−ト4,6にも図4(B)に示したものと同様の動圧発生溝24aが設けてある。該動圧発生溝24aはスリ−ブ1の端面1b,1cや固定リング3,5の端面3a,5a側に設けてもよい。
【0010】
前記スリ−ブ1には、周方向3か所に均等に切欠面である平坦面1d,1e,1fができるようにカットしてある。そして該スリ−ブ1を、図2(A)に示すように、フランジ部2fを設けたホルダ−2に圧入する。該ホルダ−2にスリ−ブ1及び固定リング3,5を圧入した状態では、カットした平坦面1d,1e,1fとホルダ−2内周面との間に形成される空間11,12,13が上部空間8と下部空間9とを連通させて圧力バランスをとるためのバイパスの役目をすることになる。尚、上記切欠面は平坦面1d,1e,1fではなく、円弧状の面等任意の切欠面でよい。
【0011】
また、ホルダ−2にスリ−ブ1を圧入すると、スリ−ブ1の平坦面1d,1e,1fは、ホルダ−2の内周面と接触しないため、該ホルダ−2の円筒部には変形が生じることになる。この場合、図2(B)に示すように、ホルダ−2に設けたフランジ部2fも変形し、凹凸が生じる。ところが、該フランジ部2fの凹凸のうち部材Wと接触する凸部2a,2b,2cは、フランジ部2fの周方向に均等に3箇所生じる。このため、図3に示すように、該フランジ部2fに載置する光磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等の部材Wは、これらフランジ部2fの上の凸部2a,2b,2cの上で殆ど傾斜することなく載置されたままの状態を維持することができる。尚、図2(B)や図3でも、フランジ部22fに生じる凹凸は 図6では分かりやすくするため少し誇張して表現してある。
【0012】
上記構成において、光磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等の部材を装着するホルダ−2側が回転体となるが、光磁気ディスクは高速回転する際上下左右に僅かな(数百μm)範囲内で動くように制御する必要があり、また、光走査用ポリゴンミラ−は、面倒れ角度精度、分割角度精度、面精度、反射率等の精度によりレ−ザ−プリンタの走査直線性、走査ピッチむら等が左右される。しかし、上記するように、スリ−ブ1に3か所の切欠面1d,1e,1fを設けてホルダ−2に圧入すれば、例えばホルダ−2のフランジ部2fが変形しても該フランジ部2fに載置されるこれら光磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等の部材は殆ど傾斜せず、その平面の直角度を維持することができる。
【0013】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明の動圧軸受によれば、ホルダ−の光磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等の部材を載置するフランジ部に形成される凹凸はほぼ均等な凹凸となり、該フランジ部に関し固定する部材はその精度を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、この発明の動圧軸受の一部断面図であり、図1(B)は図1(A)のA−A矢視断面図である。
【図2】図2(A)は、この発明の動圧軸受のスリ−ブをホルダ−に圧入する状態の斜視図であり、図2(B)はスリ−ブをホルダ−に圧入した状態の斜視図である。
【図3】この発明の動圧軸受のスリ−ブをホルダ−に圧入してホルダ−のフランジ部に凹凸が生じた状態を示す図である。
【図4】図4(A)は、OA機器等で用いられる磁気ディスクや光走査用ポリゴンミラ−等を装着する従来の動圧軸受の一部断面図であり、図4(B)は、この従来の動圧軸受のスラストプレ−ト部分の平面図である。
【図5】図5(A)は、従来の動圧軸受のスリ−ブをホルダ−に圧入する状態の斜視図であり、図5(B)はスリ−ブをホルダ−に圧入した状態の斜視図である。
【図6】従来の動圧軸受のスリ−ブをホルダ−に圧入してホルダ−のフランジ部に凹凸が生じた状態を示す図である。
【符号の説明】
1 スリ−ブ
1d,1e,1f 切欠面(平坦面)
2 ホルダ−
2f ホルダ−フランジ部
2a,2b,2c 凸部
3,5 固定リング
4,6 スラストプレ−ト
7 軸
7a,7b 動圧溝
8,9 空間
11,12,13 空間(バイパス)
Claims (2)
- 円筒状のホルダ−に、スリ−ブと、二つの固定リングととを、所定の上部空間と下部空間が形成されるように圧入嵌合すると共に、これらスリ−ブ及び2つの固定リングの軸心部に所定の隙間ができるように軸を嵌合し、該軸とスリ−ブ内周面との間で動圧溝を形成し、更に、該軸に固定した2つのスラストプレ−トを、前記スリ−ブと固定リングとの間に形成される2つの空間に、該スラストプレ−トとこれらスリ−ブ端面及び固定リング端面との間で動圧軸受を形成するように配置してなり、前記円筒状ホルダの外周面の前記スリーブの圧入部の外周側に円筒状ホルダーと一体形成されるフランジ部を備え、
前記スリ−ブには、前記圧入嵌合面の表面に、前記スリ−ブと固定リングとの間に形成される上部空間と下部空間とを空間的につなぐバイパスを形成する動圧軸受であって、これらのバイパスは前記フランジ部の取付部材との取付け精度を維持すべく、略同一形状の3つの切欠面を周方向に且つ均等に形成して成ることを特徴とする動圧軸受。 - 前記フランジ部は、光ディスクまたは光走査用ポリゴンミラーの部材を載置するフランジ部である請求項1に記載の動圧軸受。
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JP29060597A JP3946841B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 動圧軸受 |
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JPH11125242A JPH11125242A (ja) | 1999-05-11 |
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1997
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