ところで、従来の画像表示装置においては、図93のように、データ信号線駆動回路や走査信号線駆動回路はそれぞれ1組ずつ配置されているのが一般的である。
したがって、表示する映像のフォーマットは1種類に限定されることが多い。複数のフォーマットの映像を表示可能な画像表示装置も存在するが、それは、外部回路で表示装置に入力する信号(制御信号や映像信号)を変換しているのに過ぎず、表示装置自体の駆動はほとんど同じである。すなわち、どのようなフォーマットの映像を表示する場合においても、同一の回路(データ信号線駆動回路および走査信号線駆動回路)が動作するので、消費電力は殆ど変わらないことになる。
ところで、近年、携帯機器の使用可能時間の長時間化の要求に伴い、表示装置に対しても低消費電力化の要求が強くなってきている。ここで、携帯機器においては、常に使用状態にあるとは限らず、その大部分の時間は待機状態であることが多い。また、使用時と待機時とでは、表示する映像やフォーマットが異なることが多い。例えば、待機時には、メニュー画面や時刻などを表示できればよく、精細度や表示色数などは低くても良い場合がある。むしろ、低消費電力化による使用時間の長時間化が重要である。一方、使用時には、大量の文書や図形、写真などの画像を表示することも多く、高品位の表示が求められる。このときには、携帯機器の他の部分(例えば、通信モジュールや入力インターフェース部、演算処理部など)での消費電力が大きくなるので、表示モジュールでの消費電力の比率は小さくなる。したがって、使用時における低消費電力化への要求は待機時ほど強くはないのが一般的である。
また、駆動回路が1つしかない従来構成においては、画像表示装置に複数の画像データを重ねて表示させようとする場合、あらかじめ合成した画像データとして、画像表示装置に入力する必要がある。そのため、外部に、複数の画像を合成する画像処理回路を設ける必要がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、使用時と待機時とで、それぞれの要求に合った駆動が可能な画像表示装置およびそれを用いた電子機器を提供することにある。また、複数の画像データを、あらかじめ合成することなく、重ねて表示することが可能な画像表示装置およびそれを用いた電子機器を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の画像表示装置は、画像を表示する複数の画素からなる画素アレイと、該画素アレイに映像信号を供給するデータ信号線駆動回路と、該画素への映像信号の書き込みを制御する走査信号線駆動回路と、該データ信号線駆動回路と該走査信号線駆動回路にタイミング信号を供給するタイミング回路と、該データ信号線駆動回路に映像信号を供給する映像信号処理回路とを有する画像表示装置において、上記データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路のうちの少なくとも一方の駆動回路について、表示階調が互いに異なる表示フォーマットに適合した全画面駆動可能な駆動回路を複数個備え、入力映像データの表示階調に係るフォーマットに対応して該駆動回路を切り替えることにより、互いに異なる表示フォーマットに対応した表示形態の映像を表示できるようにしたことを特徴としている。
また、本発明の画像表示装置は、上記データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路のうちの少なくとも一方の駆動回路について、一方は中間調表示、他方は2値表示である、互いに異なる表示フォーマットに適合した全画面駆動可能な駆動回路を複数個備え、入力映像データの中間調表示/2値表示に係るフォーマットに対応して該駆動回路を切り替えることにより、互いに異なる表示フォーマットに対応した表示形態の映像を表示できるようにしたことを特徴としている。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記データ信号線駆動回路内に、基準電圧選択回路と中間電位生成回路とを具備しており、表示階調が少ない時には、上記基準電圧選択回路のみを動作させ、上記中間電位生成回路は動作させず、一方、表示階調が多い時には、上記基準電圧選択回路および上記中間電位生成回路を共に動作させることを特徴としている。
階調数が少ない場合には、外部から供給される複数の基準電圧のいずれか1つを選択することにより、所望の階調電位を得ることができる。しかし、階調数が多い場合には、同様の駆動を行おうとすると、基準電圧線の数が幾何級数的に多くなるため、現実的ではない。その場合、2つの基準電位を元にそれらの中間電位を生成することにより、多階調データを生成することが有効である。
したがって、表示フォーマットに応じて、中間電位生成回路を動作させて、基準電圧選択回路の出力を中間電位生成回路を介してデータ信号線に出力するか、あるいは、基準電圧選択回路の出力を中間電位生成回路を介さずに直接データ信号線に出力することにより、中間電位生成回路以前の回路を共有化したデータ信号線駆動回路で、複数のフォーマットに対して表示が可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、少なくとも同じ一フレーム期間においては、同一の駆動回路を駆動させることを特徴としている。
同じ一フレーム期間内は同一のデータ信号線駆動回路を駆動させることにより、各フレームごとに、その画像の種類に応じて最適なフォーマットでの画像表示が可能となり、高画質と低消費電力性の両立を実現することができる。
同じ一フレーム期間内は同一の走査信号線駆動回路を駆動させることにより、各フレームごとに、その画像の種類に応じて最適なフォーマットでの画像表示が可能となり、高画質と低消費電力性の両立を実現することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、同じ一フレーム期間内において、駆動させる駆動回路を切り替えることを特徴としている。
フレーム期間内で駆動させるデータ信号線駆動回路を切り替えることにより、1画面の中で種類の異なる画像を表示する場合においても、画面内のそれぞれの領域で最適なフォーマットでの画像表示が可能となり、高画質と低消費電力性の両立を実現することができる。
フレーム期間内で駆動させる走査信号線駆動回路を切り替えることにより、1画面の中で種類の異なる画像を表示する場合においても、画面内のそれぞれの領域で最適なフォーマットでの画像表示が可能となり、高画質と低消費電力性の両立を実現することができる。フレーム期間内で駆動させる走査信号線駆動回路を切り替えることは、イネーブル信号により出力を制限したり、あるいは、スタート信号を途中入力したりすることによって実現できる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路の少なくとも2つは、画面内の異なる領域にそれぞれ画像データを書き込むことを特徴としている。
複数のデータ信号線駆動回路が、画面内のそれぞれ異なる領域に画像データを書き込むことにより、1画面の中で種類の異なる画像を表示する場合においても、画面内のそれぞれの領域で最適なフォーマットでの画像表示が可能となり、高画質と低消費電力性の両立を実現することができる。
複数の走査信号線駆動回路が、画面内のそれぞれ異なる領域に画像データを書き込むことにより、1画面の中で種類の異なる画像を表示する場合においても、画面内のそれぞれの領域で最適なフォーマットでの画像表示が可能となり、高画質と低消費電力性の両立を実現することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記データ信号線駆動回路の少なくとも2つは、同じ一フレーム期間内において、画面内の少なくとも一部の、同一の領域に画像データを書き込むことを特徴としている。
複数のデータ信号線駆動回路が、同じ一フレーム期間内において、画面内の同一領域に画像データを書き込むことにより、画像の上書き(スーパーインポーズ)が実現される。すなわち、ある画像データを書き込んだ後、同じ表示領域に別の画像データを上書きすることが、外部の画像処理回路を介することなく実現できる。これにより、システムの簡略化や低コスト化、および低消費電力化が可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも2つが同時に動作することを特徴としている。
複数のデータ信号線駆動回路が同時に動作することにより、いずれのデータ信号線駆動回路からの画像データをも表示させることができ、1画面内でフォーマットの異なる画像表示を実現することや、画像の上書きを実現することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも1つは、同じ一フレーム期間内において、他のデータ信号線駆動回路によって書き込まれた画像に上書きして画像データを書き込むことを特徴としている。
あるデータ信号線駆動回路によって書き込まれた画像上に、他のデータ信号線駆動回路を用いて上書きして画像データを書き込むことにより、画像の合成を、外部の画像処理回路なしに実現することが可能となる。これにより、システムの簡略化や低コスト化、低消費電力化が可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも1つは、水平走査期間単位で画像の上書きを行うことを特徴としている。
水平走査期間単位で画像の上書きを行うことにより、上書きを司るデータ信号線駆動回路の駆動を単純化できる。すなわち、上書きを行うラインに対応する表示期間のみ、そのデータ信号線駆動回路を駆動し、他のラインに対応する表示期間は、そのデータ信号線駆動回路を駆動しないようにすればよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも1つは、各水平走査期間内の一部の期間のみで画像の上書きを行うことを特徴としている。
水平走査期間内の一部の期間のみで画像の上書きを行うことにより、文字の白抜き(または黒抜き)の部分にのみ上書きを行い、その隙間は上書きを行わないようにすることができるので、文字のスーパーインポーズなどが可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも1つは、各水平走査期間の帰線期間内に画像データを書き込むことを特徴としている。
水平走査期間の帰線期間は、通常の書き込み期間よりも時間的に後であるので、データ信号線駆動回路が各水平走査期間の帰線期間内に画像データを書き込むことにより、その表示領域に対応するデータ信号線にすでに画像データが書き込まれている場合にも問題なく画像データを上書きすることができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも1つは、他のデータ信号線駆動回路よりも一定期間遅れて画像データを書き込むことを特徴としている。
あるデータ信号線駆動回路が他のデータ信号線駆動回路よりも一定期間遅れて画像データを書き込むことにより、その表示領域に対応するデータ信号線にすでに画像データが書き込まれている場合にも問題なく画像データを上書きすることができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路は、画素アレイに対して互いに反対側に配置されていることを特徴としている。
一般に、データ信号線駆動回路は、画素アレイ(画面領域)の片側に配置されており、それぞれの反対側には駆動回路等は配置されていないことが多い。
上述のように、複数個のデータ信号線駆動回路を備える場合、画素アレイの両側に配置することにより、このスペースを有効利用することができる。
一般に、走査信号線駆動回路は、画素アレイ(画面領域)の片側に配置されており、それぞれの反対側には駆動回路等は配置されていないことが多い。
上述のように、複数個の走査信号線駆動回路を備える場合、画素アレイの両側に配置することにより、このスペースを有効利用することができる。
また、構成の異なる複数の駆動回路を同一辺に配置すると、配線の引き回し(一方の駆動回路からの出力線などが、他方の駆動回路の隙間を通ることになる)が複雑になり、レイアウト面積の増大や、信号線間の干渉による雑音発生・誤動作を引き起こすことになる。これに対し、複数の駆動回路が分離されて配置されると、このようなことが起こらない。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路は、画素アレイに対して同じ側に配置されていることを特徴としている。
複数のデータ信号線駆動回路を、それぞれ画素アレイ(画面領域)に対して同一側の辺に配置することにより、信号配線をまとめることができるため、全体のサイズを小さくすることができる場合がある。
また、信号入力端子や電源端子などを、いずれの駆動回路からも近い位置に持ってくることができるので、長距離配線による信号遅延や波形歪みなどを回避することが可能となる。
複数の走査信号線駆動回路を、それぞれ画素アレイ(画面領域)に対して同一側の辺に配置することにより、信号配線をまとめることができるため、全体のサイズを小さくすることができる場合がある。
また、信号入力端子や電源端子などを、いずれの駆動回路からも近い位置に持ってくることができるので、長距離配線による信号遅延や波形歪みなどを回避することが可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路は、それぞれ、その一部の回路が共通であることを特徴としている。
複数の構成が異なるデータ信号線駆動回路を備える場合でも、その一部が同一の回路構成を採る場合がある。例えば、表示画像の解像度が変わらない場合などには、信号を順次転送する走査回路(シフトレジスタ回路)などの動作は同じである。したがって、そのような場合には、複数の駆動回路で、一部の回路を共有させることにより、回路規模を小さくすることが可能となる。
複数の構成が異なる走査信号線駆動回路を備える場合でも、その一部が同一の回路構成を採る場合がある。例えば、表示画像の解像度が変わらない場合などには、信号を順次転送する走査回路(シフトレジスタ回路)などの動作は同じである。したがって、そのような場合には、複数の駆動回路で、一部の回路を共有させることにより、回路規模を小さくすることが可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、外部より入力される信号により、該駆動回路のいずれを駆動するかを制御することを特徴としている。
上述のように複数のデータ信号線駆動回路を備える場合においても、実際に画素アレイを駆動するのは、1つのデータ信号線駆動回路のみである。表示に寄与しないデータ信号線駆動回路を駆動することは無駄であるので、表示を司るデータ信号線駆動回路のみが動作するように外部信号によって制御することが、消費電力の点から有効である。
上述のように複数の走査信号線駆動回路を備える場合においても、実際に画素アレイを駆動するのは、1つの走査信号線駆動回路のみである。表示に寄与しない走査信号線駆動回路を駆動することは無駄であるので、表示を司る走査信号線駆動回路のみが動作するように外部信号によって制御することが、消費電力の点から有効である。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記タイミング回路は、外部からの制御信号を受けて、タイミング信号の供給先を切り替えるタイミング信号供給先切り替え手段を具備することを特徴としている。
上記構成においては、複数のデータ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路のうち、それぞれいずれか1個のみが動作する。そのとき、他の動作していない駆動回路には、タイミング信号を供給する必要はない。
したがって、タイミング信号の供給先切り替えのための手段を備え、タイミング信号の不要な供給を停止できるようにすることにより、ノイズ等による誤動作の防止や低消費電力化が図られる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記映像信号処理回路は、外部からの制御信号を受けて、映像信号の供給先を切り替える映像信号供給先切り替え手段を具備することを特徴としている。
上記構成においては、複数のデータ信号線駆動回路のうち、いずれか1個のみが動作する。そのとき、他の動作していない駆動回路には、映像信号を供給する必要はない。したがって、映像信号の供給先切り替えのための手段を備え、映像信号の不要な供給を停止できるようにすることにより、ノイズ等による誤動作の防止や低消費電力化が図られる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路は、それぞれ独立の電源端子および入力端子を備えることを特徴としている。
上述のように、複数の駆動回路を備える場合、それぞれの駆動回路にタイミング信号や映像信号および電源を供給する必要がある。このとき、特に、駆動回路を画素アレイの両側に配置する場合に、それぞれ独立の電源端子および入力端子を備えることにより、信号線および電源線が互いに交差することが少なくなるので、容量結合による雑音などに起因する動作不良や表示不良などを抑えることが可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路は、電源端子および入力端子の一部が共通化されていることを特徴としている。
複数のデータ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路を備える場合、その駆動方法が異なるため、それぞれの駆動回路においてタイミング信号や映像信号および駆動電源が異なる場合があるが、少なくとも一部の信号や電源については同じ場合も有り得る。このとき、同一信号の端子や同一電圧の電源端子を共通化することにより、端子数の削減および外部での信号切り替えおよび電源供給切り替えの簡略化が図られる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路のうち、動作していない方の駆動回路には、電源の供給を停止することを特徴としている。
上記構成においては、複数のデータ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路のうち、それぞれいずれか1個のみが動作する。そのとき、他の動作していない駆動回路には、電源を供給する必要はない。したがって、複数の駆動回路のそれぞれに対して独立の電源端子を備える構成とし、動作しない駆動回路に対応した電源端子には、電源供給を停止することにより、リーク電流などに起因する電力消費をなくすことが可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路のうち、表示に供しない方の駆動回路と画素アレイとを電気的に切り離す駆動回路分離手段を具備することを特徴としている。
同一画素アレイを表示可能な複数のデータ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路を備える場合、複数の駆動回路から同時に画素アレイに信号(映像信号または走査信号)が供給されると、信号の干渉が生じ、正常な表示が行われない恐れがある。また、一方の駆動回路が動作していない場合でも、信号線と接続されていると、信号の漏れが発生し、表示に悪影響が現れる可能性がある。
したがって、表示に供しないほうの駆動回路と画素アレイとを電気的に切り離す手段を設けることにより、良好な表示が可能な画像表示装置を得ることができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記の互いに異なる表示形態としての複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも高画質であることを特徴としている。
上述のように、1つの画素アレイに対して複数のデータ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路を搭載することにより、複数のフォーマットの表示が可能となり、その際に、表示データの種類や使用環境に応じて、それに適した表示モードおよび表示フォーマットを選択することができる。
このとき、高い表示品位(例えば、高解像度、カラー表示、多階調、高フレーム周波数、透過型表示モードなど)を実現するための駆動回路と、品位が相対的に低い表示(低解像度、白黒表示、少階調、低フレーム周波数、反射型表示モードなど)を実現するための駆動回路との両者を搭載することにより、映像の種類や周囲環境に対して最適な表示方法および駆動方法を選択することが可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記の互いに異なる表示形態としての複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも低消費電力であることを特徴としている。
一般に、表示品位を高めようとすると、上述のように、高解像度、カラー表示、多階調、高フレーム周波数、透過型表示モードなどを実現する必要があり、その結果、消費電力が増大することが多い。一方、低解像度、白黒表示、少階調、低フレーム周波数、反射型表示モードなどのように、表示品位を抑えると、消費電力は低減される。
このように、表示データの種類や使用環境に応じて、それに適した表示モードおよび表示フォーマットを選択することができ、映像の種類や周囲環境に対して最適な表示方法および駆動方法を選択することで、消費電力の最適化を図ることが可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも表示解像度が高いことを特徴としている。
例えば、元の映像データの解像度が画像表示装置の解像度よりも低い場合には、表示装置の持つ解像度よりも低い解像度での表示でも構わないことがある。その際、複数の画素に同一データを書き込むことになるが、複数のデータ信号線駆動線または複数の走査信号線駆動線に同時に同一信号を入力すればよいので、低解像度表示時に動作する駆動回路のユニット数を削減することができる。これにより、低解像度表示においては、動作回路の規模縮小と配線数の削減、駆動周波数の低減が図られ、画像表示装置の消費電力の削減が実現される。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記複数の表示フォーマットとして、一方はカラー表示であり、他方は白黒表示であることを特徴としている。
例えば、元の映像データが文字や表などのみの場合には、白黒表示(中間調を含んでいても良い)でも構わないことがある。画素アレイが赤・緑・青の画素より構成されてカラー表示に対応している場合にも、赤・緑・青の1組の画素に同一データを書き込むことで白黒表示が可能となる。このとき、複数のデータ信号線駆動線に同時に同一信号を入力すればよいので、白黒表示時に動作する駆動回路のユニット数を削減することができる。これにより、白黒表示においては、動作回路の規模縮小と配線数の削減が図られ、画像表示装置の消費電力の削減が実現される。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも一つにおいて、複数のデータ信号線に同一の画像データを書き込むことを特徴としている。
このように、複数のデータ信号線に同一の画像データを書き込むことにより、画面の水平方向に複数の画素で同一の画像データが表示されるので、この画像表示装置の物理的な解像度よりも低い解像度での表示が可能となる。例えば、隣り合った複数のデータ信号線に同一の画像データを書き込む。
このとき、データ信号線駆動回路の出力数は減少(例えば、n本のデータ信号線に同一の画像データを書き込む場合には、1/nに減少)するので、データ信号線駆動回路の回路規模が縮小するとともに、データ信号およびクロック信号の数または周波数も低下するので、データ信号線駆動回路における消費電力が削減される。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも一つにおいて、水平方向に連続する同一色の複数の画素に対応するデータ信号線に同一の画像データを書き込むことを特徴としている。
このように、水平方向に連続する同一色の複数の画素に対応するデータ信号線、すなわち、同一色の画素のみに注目した場合に水平方向に隣り合っている画素に対応するデータ信号線に、同一の画像データを書き込むことにより、水平方向に連続する同一色の複数の画素で同一の画像データが表示されるので、表示色再現性を損なうことなく、画像表示装置の物理的な解像度よりも低い解像度での表示が可能となる。
このとき、データ信号線駆動回路の出力数は減少(例えば、n本のデータ信号線に同一の画像データを書き込む場合には、1/nに減少)するので、データ信号線駆動回路の回路規模が縮小するとともに、データ信号およびクロック信号の数または周波数も低下するので、データ信号線駆動回路における消費電力が削減される。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも一つにおいて、水平方向に連続する3色の複数の画素に対応するデータ信号線に同一の画像データを書き込むことを特徴としている。
このように、水平方向に連続する3色の複数の画素に対応するデータ信号線に同一の画像データを書き込むことにより、水平方向に連続する3色の複数の画素で同一の画像データが表示されるので、白黒表示(階調表示は可能)での表示が可能となる。
このとき、データ信号線駆動回路の出力数は1/3に減少(例えば、1画素のユニットがRGBの3原色の画素の場合)するので、データ信号線駆動回路の回路規模が縮小するとともに、データ信号およびクロック信号の数または周波数も低下するので、データ信号線駆動回路における消費電力が削減される。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、表示解像度が低いほうの表示フォーマットにおいて、連続する複数の走査信号線には、異なるタイミングで走査信号が書き込まれ、それぞれの走査期間において、データ信号線駆動回路から同一の画像データが出力されることを特徴としている。
このように、連続する複数の走査信号線に対応する走査期間に、同一の画像データがデータ信号線に書き込まれることにより、画面の垂直方向に連続する画素で同一の画像データが表示されるので、この画像表示装置の物理的な解像度よりも低い解像度での表示が可能となる。
このとき、上記水平方向の解像度を低減させる手段と組み合わせることにより、縦横の解像度を同一にすることも可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記の画像表示装置において、表示解像度が低いほうの表示フォーマットにおいて、連続する複数の走査信号線には、異なるタイミングで走査信号が書き込まれ、複数の走査期間を含む期間中、データ信号線駆動回路から出力された画像データが、各データ信号線において保持されることを特徴としている。
このように、連続する複数の走査信号線に対応する走査期間において、データ信号線駆動回路から出力された画像データが、各データ信号線において保持されるようにすることにより、データ信号線駆動回路からの映像データの出力サイクルを低減することができるため、この画像表示装置の物理的な解像度よりも低い解像度での表示が可能となることに加えて、データ信号線駆動回路における、データ信号およびクロック信号の数または周波数が低下するので、データ信号線駆動回路における消費電力が削減される。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、表示解像度が低いほうの表示フォーマットにおいて、連続する複数の走査信号線には、異なるタイミングで走査信号が書き込まれ、それぞれの走査期間において、データ信号線駆動回路から、極性の異なる同一階調に相当する画像データが出力されることを特徴としている。
このように、連続する複数の走査信号線に対応する走査期間において、データ信号線駆動回路から、極性の異なる同一階調に相当する画像データが出力されるようにすることによって、水平ライン反転駆動法においても、表示品位に支障を来すことなく、物理的な解像度よりも低い解像度での表示が可能となる。
水平ライン反転駆動法を採用したときにこのようにする理由は以下の通りである。水平ライン反転駆動法で表示する場合に、上記のように、複数の走査信号線に対応する走査期間において画像データをデータ信号線において保持しようとすると、複数ライン毎の反転駆動を取らざるを得ない。しかし、その場合には、上下画素間の寄生容量などのために、同一画像データを書き込んだ複数の画素の電位の差が大きくなるため、表示品位に劣化をきたすことになる。これに対して、1ライン毎に画像データの極性を変えた場合には、上下画素間の寄生容量による画素の電位変動の差は殆ど無くなるため、表示品位の劣化はなくなる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、表示解像度が低いほうの表示フォーマットにおいて、各データ信号線に書き込まれる画像データは、1フレーム期間中、同一極性であることを特徴としている。
このように、データ信号線に書き込まれる画像データは、1フレーム期間中、同一極性である場合には、複数の走査信号線に対応する走査期間において画像データをデータ信号線において保持したときにも、上下画素間の寄生容量による画素の電位変動の差は殆ど無くなるため、表示品位の劣化はなくなる。
したがって、表示品位の劣化なしに、連続する複数の走査信号線に対応する走査期間において、データ信号線駆動回路から出力された画像データが、各データ信号線において保持されるようにする駆動法を採用することが可能となり、データ信号線駆動回路からの映像データの出力サイクルを低減することができるため、この画像表示装置の物理的な解像度よりも低い解像度での表示が可能となることに加えて、データ信号線駆動回路における、データ信号およびクロック信号の数または周波数が低下するので、データ信号線駆動回路における消費電力が削減される。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記の複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも表示階調が多いことを特徴としている。
例えば、元の映像データが文字や表、グラフ、アニメーションなどの場合と、写真などの場合とでは、要求される表示階調が異なる。また、表示モードが反射型表示モードの場合には、透過型表示モード時に比べてコントラスト比が小さいため、階調数をむやみに高めることはあまり意味がない。
このように、表示すべき画像や表示モードによっては、表示階調が小さくても構わないことがある。これに対応して、複数のデータ信号線駆動回路のうちの一方を、他方に比べて、表示可能階調が少ない構成とすることにより、少階調表示においては、動作回路の規模縮小と配線数・端子数の削減が図られ、画像表示装置の低消費電力化が実現される。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記複数の表示フォーマットとして、一方は中間調表示に対応しており、他方は2値表示であることを特徴としている。
上述のように、表示すべき画像の種類や表示モードによって、異なる階調で表示を行うことは、画像表示装置の低消費電力化を進める上で極めて有効な方法である。
ここで、元の映像データが文字や表、グラフなどの場合には、中間調表示が不要な場合もあり、その場合には、2値データ(1ビット)での駆動を行うことで、更に低消費電力化を進めることが可能となる。2値データは、処理が複雑で雑音等に弱いアナログ信号ではなく、0/1のロジック信号であり、論理回路のみで処理できる。したがって、駆動回路の回路規模も大幅に縮小され、また、回路内で貫通電流が流れることもないので、大幅な低消費電力化が実現される。
また、カラー対応の画像表示装置の場合には、2値データでも8色の表示が可能であり、画像表示装置として充分な表現力を有する場合も多い。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記データ信号線駆動回路内にアンプ回路を具備し、表示階調が少ない時には上記アンプ回路は動作させず、一方、表示階調が多い時には上記アンプ回路を動作させることを特徴としている。
上述のように、表示階調数が多い場合は、中間電位生成回路を動作させることが有効である。しかし一般に、中間電位生成回路の駆動力はあまり大きくはないため、特に画面が大きくデータ信号線駆動回路の負荷が大きいときには、中間電位生成回路だけでデータ信号線を駆動する(映像データを書き込む)のが困難な場合がある。このような時には、中間電位生成回路の後段にアンプ回路を付加し、これを用いてデータ信号線に映像データを書き込むことが有効である。
したがって、表示階調が多いときには、中間電位生成回路およびアンプ回路を動作させて、アンプ回路を用いてデータ信号線を駆動し、表示階調が少ないときには、中間電位生成回路およびアンプ回路を介さずに、データ信号線を駆動することにより、中間電位生成回路以前の回路を共有化したデータ信号線駆動回路で、複数のフォーマットに対して表示が可能となる。
ここで、大きなアンプ回路は定常電流が流れるので、表示階調が少ないときにアンプ回路を動作させないことは、画像表示装置の低消費電力化に極めて大きな効果がある。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記複数の表示フォーマットにおいて、入力される映像信号が、一方はアナログ信号であり、他方はデジタル信号であることを特徴としている。
画像表示装置の駆動方法として、アナログ駆動方式とデジタル駆動方式がある。アナログ駆動方式では、その表示階調数は基本的に無限であり、外部から入力される映像信号によって決まる。これに対して、デジタル駆動方式では、表示階調数はデータ信号線駆動回路の構成で決まり、より多くの階調で表示を行うためには大規模で複雑な駆動回路が必要となる。一方、デジタル駆動方式では、映像信号を、データ信号線に書き込む直前までデジタル信号で処理するので、扱いが容易であるというメリットがある。
したがって、表示階調数が多い場合には、アナログ駆動方式を採用する方が望ましく、一方、表示階調数が少ない場合には、デジタル駆動方式を採用する方が望ましいことがある。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記複数の表示フォーマットにおいて、入力される映像信号が、一方は画像データであり、他方はテキストデータであることを特徴としている。
上述のように、一方の駆動回路がカラー表示と多階調表示とに対応しており、他方の駆動回路が白黒表示や2値階調表示に対応している場合、あるいは、一方の駆動回路が他方の駆動回路よりも高解像度表示が可能な場合、映像データの種類に応じて、映像データの入力先や動作させる駆動回路を切り変えることが有効である。
例えば、インターネット機器や画像受信が可能な携帯電話などにおいては、メール本文のようなテキストデータと、WEB表示のような画像データの両方を受信することになるが、メール使用時は扱うデータがテキストであるので、白黒2値表示に対応した駆動回路に映像データを入力して動作させ、WEB使用時には扱うデータが画像データであるので、カラーの多階調表示に対応して駆動回路に映像データを入力して動作させることにより、表示品位と消費電力の点において最適な表示を実現することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記複数の表示フォーマットにおいて、入力される映像信号が、一方は自然画データであり、他方は図形データであることを特徴としている。
上述のように、一方の駆動回路が他方の駆動回路よりも多階調表示や高解像度表示が可能な場合、映像データの種類に応じて、映像データの入力先や動作させる駆動回路を切り変えることが有効である。
例えば、扱うデータが図形データやアニメーションデータの場合には、扱うデータが写真などの場合に比べて、高い解像度や表示階調は必要ない場合があるので、解像度や表示階調の低い表示に対応する方の駆動回路に映像データを入力して動作させることにより、表示品位と消費電力の点において最適な表示を実現することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記の互いに異なる表示形態としての複数の表示モードにおいて、一方は透過型表示モードであり、他方は反射型表示モードであることを特徴としている。
前述のように、使用環境、特に周囲の明るさによって、表示モードを切り替えることが望ましい場合がある。例えば、強い外光下では、透過型表示モードでは、外光の反射により表示は見えにくくなるのに対し、反射型表示モードでは、外光を反射させて表示しているのでより鮮明に見える。一方、暗い環境下では、反射型表示モードではほとんど表示が見えなくなる。
また、透過型表示モードでは、画像表示装置の下からバックライトで照射する必要があるので、画像表示装置全体としての消費電力は極めて大きくなり、低消費電力化に大きな制約となる。
これらを踏まえて、使用環境、あるいは、映像の種類に応じて、表示モードを透過型と反射型とで切り替えることにより、表示品位と消費電力の点において最適な表示を実現することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部が複数個備えられた上記駆動回路について、いずれの駆動回路においても、表示領域の少なくとも一部分には画像データが書き込まれないことを特徴としている。
このとき、画像データが書き込まれない画像領域に対応する期間は、データ信号線駆動回路および走査信号線駆動回路、更には外部のコントロール回路やビデオ信号処理回路などの一部または全てを停止することができるため、消費電力を大幅に削減することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、各信号線の駆動タイミングに対応する信号を用いて、駆動回路の出力を制御することにより、一部の領域に画像データを書き込まないことを特徴としている。
例えば、データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路における出力パルス制御信号を非アクティブにすることにより、上記駆動回路の大部分の動作を停止させることができ、これにより、消費電力を大幅に削減することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、駆動回路の走査(スキャン)を停止するリセット信号を用いて、駆動回路の出力を制御することにより、一部の領域に画像データを書き込まないことを特徴としている。
例えば、データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路におけるクロック信号を停止することにより、上記駆動回路の動作を停止させることができ、これにより、消費電力を大幅に削減することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、駆動回路の走査(スキャン)を開始するスタート信号を、駆動回路内の走査回路の中間の段から入力することにより、一部の領域に画像データを書き込まないことを特徴としている。
例えば、データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路において、その走査を開始するスタート信号を、途中の段から入力することができるような構成をとることにより、上記駆動回路の一部分のみを動作させることができ、これにより、消費電力を大幅に削減することができる。すなわち、例えば、データ信号線駆動回路であれば、画面内の途中の列に対応する段の走査回路部分にスタート信号が入力される。また例えば、走査信号線駆動回路であれば、画面内の途中の行に対応する段の走査回路部分にスタート信号が入力される。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路が、上記画素と同一基板上に形成されていることを特徴としている。
このような構成においては、表示を行うための画素アレイと、画素を駆動するためのデータ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路とを、同一基板上に同一工程で製造することができるので、製造コストや実装コストの低減と、実装良品率のアップとを実現することができる。
特に、上述のように、1つの画素アレイに対して複数の駆動回路を備える場合には、その効果は大きくなる。なぜなら、駆動ICを接続して駆動する場合には、駆動ICのコストや実装コストがその駆動回路の数に比例して大きくなるのに対し、上記構成では、駆動回路の数にかかわりなく同一コストで、複数の駆動回路を形成できるからである。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路を構成する能動素子が、多結晶シリコン薄膜トランジスタであることを特徴としている。
このように多結晶シリコン薄膜を用いてトランジスタを形成すると、従来のアクティブマトリクス液晶表示装置に用いられている非晶質シリコン薄膜トランジスタに比べて、極めて駆動力の高い特性が得られるので、上記効果に加えて、画素および上記信号線駆動回路を、容易に、同一基板上に形成することができるというメリットがある。このため、製造コストや実装コストの低減と実装良品率のアップとを実現することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路を構成する上記能動素子が、ガラス基板上に、600℃以下のプロセスで形成されることを特徴としている。
このように、600℃以下のプロセス温度で、多結晶シリコン薄膜トランジスタを形成する場合には、歪み点温度が低いが、安価でかつ大型化の容易なガラスを、基板として用いることができるので、上記効果に加えて、大型の画像表示装置を低コストで製造することが可能となるというメリットがある。
また、本発明の電子機器は、出力装置として画像表示装置を備えた電子機器において、上記画像表示装置が、上記いずれかに記載の画像表示装置であることを特徴としている。
電子機器が、前述のように表示モードや表示フォーマットを切り替え可能な画像表示装置を備えることによって、電子機器の使用状態や周囲環境などに応じて、出力装置の表示品位と、電子機器全体の消費電力削減を両立させることが可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路のうちの少なくとも一方の駆動回路について、一方がアナログ信号、他方がデジタル信号である、互いに異なる表示フォーマットに適合した全画面駆動可能な駆動回路を複数個備え、入力映像データのアナログ信号/デジタリ信号に係るフォーマットに対応して該駆動回路を切り替えることにより、互いに異なる表示フォーマットに対応した表示形態の映像を表示できるようにしたことを特徴としている。
また、本発明の画像表示装置は、上記データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路のうちの少なくとも一方の駆動回路について、一方は画像データ、他方はテキストデータである、互いに異なる表示フォーマットに適合した全画面駆動可能な駆動回路を複数個備え、入力映像データの画像データ/テキストデータに係るフォーマットに対応して該駆動回路を切り替えることにより、互いに異なる表示フォーマットに対応した表示形態の映像を表示できるようにしたことを特徴としている。
また、本発明の画像表示装置は、上記データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路のうちの少なくとも一方の駆動回路について、一方は自然画データ、他方は図形データである、互いに異なる表示フォーマットに適合した全画面駆動可能な駆動回路を複数個備え、入力映像データの自然画データ/図形データに係るフォーマットに対応して該駆動回路を切り替えることにより、互いに異なる表示フォーマットに対応した表示形態の映像を表示できるようにしたことを特徴としている。
このように、構成の異なるデータ信号線駆動回路を複数個備えることにより、異なる表示フォーマットで映像を表示することができる。すなわち、複数の表示フォーマットに適合したデータ信号線駆動回路を予め備えておき、使用者の要望や入力信号の種類、周囲の環境に対応して、動作させるデータ信号線駆動回路を選択することによって、目的に合ったフォーマットでの映像表示が可能となる。
また、データ信号線駆動回路を複数個備え、それぞれのデータ信号線駆動回路より画像データを画素アレイに書き込むことにより、複数の画像を重ねて表示することが可能となる。
構成の異なる走査信号線駆動回路を複数個備えることにより、異なる表示フォーマットで映像を表示することができる。すなわち、複数の表示フォーマットに適合した走査信号線駆動回路を予め備えておき、使用者の要望や入力信号の種類、周囲の環境に対応して、動作させる走査信号線駆動回路を選択することによって、目的に合ったフォーマットでの映像表示が可能となる。
あるフォーマットの画像を表示するために、複数のデータ信号線駆動回路のうちのいずれか一つから画像データを画素アレイに書き込む場合には、他のデータ信号線駆動回路は表示には無関係である。その場合、それらのデータ信号線駆動回路の動作を停止させておくことにより、消費電力の削減が図られる。
あるフォーマットの画像を表示するために、複数の走査信号線駆動回路のうちのいずれか一つを駆動して画像データを画素アレイに書き込む場合には、他の走査信号線駆動回路は表示には無関係である。その場合、それらの走査信号線駆動回路の動作を停止させておくことにより、消費電力の削減が図られる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、入力される表示データの種類に応じて、上記の互いに異なる表示形態のうちのいずれかを選択することを特徴としている。
画像表示装置が表示する画像の種類は多岐にわたり、例えば、文字テキスト、図形、表・グラフ、写真、動画など様々である。また、その原信号の解像度(精細度)も様々である。これらについて、全て同一の表示モード、表示フォーマットで画像を表示する必然性はない。たとえば、文字テキストのみを表示するときには、中間調表示は必要なく、2値表示だけで充分な場合もある。一方、写真などの画像を表示するときには、高い解像度と多階調(64ないし256階調)の中間調表示を実現することが必要である。また、より鮮明な表示が望まれる写真などに対しては、透過型表示モードを選択し、判読が可能であれば目的を達せられる文字テキスト等に対しては、コントラスト比は小さいが低消費電力化が図られる反射型表示モードを選択するなど、表示モードも切り替えられることが望ましい。
そこで、複数の駆動回路を具備し、表示すべき映像の種類に応じて表示モードや表示フォーマットを変えることにより、入力される表示データ(表示すべき画像の種類)に最適化した表示および駆動が可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、使用環境に応じて、上記の互いに異なる表示形態のうちのいずれかを選択することを特徴としている。
一般に、透過型表示モードは、周囲が暗い環境ではバックライトの効果でより明瞭な表示が得られ、強い外光のもとではその反射光により視認性は大きく劣化する。一方、反射型表示モードは、外光が強い条件下でより見えやすくなり、周囲が暗い環境下では見えにくくなる。また、例えば、反射型表示モードにおいては、コントラスト比が小さいため、表示階調を必要以上に多くすることは意味がない。したがって、表示モードに合わせて、表示フォーマットも最適なものを選ぶことが望ましい。以上のように、周囲の明るさなどの環境に応じて表示モードを切り替えたり、更に、表示モードに対応して表示フォーマットを切り替えたりすることにより、映像の見えやすさと低消費電力性を両立させることが可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記映像信号処理回路は、入力された映像信号を、上記の互いに異なる表示形態としての複数の種類の表示フォーマットに変換することを特徴としている。
上述のように、画像表示装置に入力される映像データの種類は様々なものがあるが、その入力信号のフォーマットは同一であることもある。その場合、映像データを、映像の種類に対応したフォーマットに変換してデータ信号線駆動回路に供給することが必要となる。これは、フォーマット変換機能を有する信号処理回路を備えることにより実現される。すなわち、画像表示装置に入力される様々な種類の映像データに対応することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、上記タイミング回路は、入力されたタイミング信号を、上記の互いに異なる表示形態としての表示フォーマットに対応した信号に変換することを特徴としている。
映像の種類や周辺環境によって、表示解像度やフレーム周波数などを変えて表示する場合、データ信号線駆動回路や走査信号線駆動回路に供給されるタイミング信号(クロック信号など)を変える必要がある。これは、同期信号や原クロック信号などの原タイミング信号を、表示フォーマットに対応して複数の種類のタイミング信号に変換する機能を備えたタイミング回路を備えることにより実現される。すなわち、映像の種類や周辺環境によって表示解像度やフレーム周波数などを変えて表示する場合にも良好に対応することができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、使用環境を検知する検知手段と、上記検知手段からの信号に基づいて上記表示形態を切り替える表示形態切り替え手段とを具備することを特徴としている。
上述のように、使用環境に応じて表示モードや表示フォーマットを切り替える際に、使用者がスイッチ等によって切り替えを行ってもよい。しかし、光センサーなどを備えることにより、使用環境を認識して、自動的に最適な表示モードおよび表示フォーマットを選択切り替えすることが可能となる。これにより、使用者自らが機器の制御をする必要がなくなる。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像表示装置において、入力される映像信号の種類を判別する映像種類判別手段と、上記映像種類判別手段からの信号に基づいて上記表示形態を切り替える表示形態切り替え手段とを具備することを特徴としている。
上述のように、表示すべき映像の種類(写真、グラフ、文字など)などに対応して表示モードや表示フォーマットを切り替える際に、使用者がスイッチ等によって切り替えを行ってもよい。しかし、映像信号の種類やフォーマットを判別する手段を備えることにより、自動的に映像の種類に対応した最適な表示モードおよび表示フォーマットを選択切り替えすることが可能となる。これにより、使用者自らが機器の制御をする必要がなくなる。
また、本発明の電子機器は、上記電子機器において、外部供給電源により駆動されている期間と、内蔵バッテリーにより駆動されている期間とで、表示モードまたは表示フォーマットを切り替えることを特徴としている。
電子機器を内蔵バッテリーで駆動する場合、長時間の使用を可能にするために、機器全体の消費電力をできるだけ低減することが望ましい。したがって、内蔵バッテリーで駆動している期間は、消費電力の少ない表示モードまたは表示フォーマットで表示を行い、外部電源(AC電源など)で駆動する場合には、使用時間の懸念がないので、消費電力は大きいが高品位の表示モードまたは表示フォーマットで表示を行うことで、使用状態に対応した最適な表示と使用可能時間の最大化が可能となる。
また、本発明の電子機器は、上記電子機器において、待機時と動作時とで、表示モードまたは表示フォーマットを切り替えることを特徴としている。
これにより、動作時の高表示品位と待機時の低消費電力性とを、同時に実現することができ、電子機器の視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、本発明の電子機器は、上記電子機器において、使用時の周辺の明るさに応じて、表示モードまたは表示フォーマットを切り替えることを特徴としている。
これにより、消費電力を最小に抑えつつ、使用環境にマッチした表示を行うことが可能となり、電子機器の視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、上記本発明の電子機器は、携帯情報端末とすることができる。携帯情報端末は、表示する情報が文字や図形から写真などまで多岐にわたるため、上記特徴を有する画像表示装置を具備することで、電子機器としての視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、表示画像の上書き(スーパーインポーズ機能)が可能な上記画像表示装置を具備することで、携帯情報端末がある処理を行っている時にも、画面の切り替えをすることなく、随時、メール文書などの表示を行うことができる。
また、上記本発明の電子機器は、携帯電話とすることができる。携帯電話は、近年インターネットへの接続が進み、表示する情報が従来の文字のみから図形や写真などにまで広がっており、上記特徴を有する画像表示装置を具備することで、電子機器としての視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、携帯電話は、待ち受け時間には、時刻や電波状態のみを表示していればよく、その表示には白黒表示や2値表示で充分である。したがって、そのような表示フォーマットに対して低消費電力での表示が可能な上記画像表示装置を具備することにより、携帯電話の待ち受け時間を大幅に延長することができる。
また、表示画像の上書き(スーパーインポーズ機能)が可能な上記画像表示装置を具備することで、携帯電話で画像など情報量の多い表示を行っている時にも、画面の切り替えをすることなく、随時、メール文書などの表示を行うことができる。
また、上記本発明の電子機器は、ゲーム機とすることができる。ゲーム機は、そのアプリケーション(ソフトウエア)によって、カラー対応であったり白黒対応であったりし、また、その表示階調も異なっている。また、メニュー画面とゲーム中では、映像の内容(種類)が異なることも多い。したがって、上記特徴を有する画像表示装置を具備することで、電子機器としての視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、表示画像の上書き(スーパーインポーズ機能)が可能な上記画像表示装置を具備することで、ゲームを実行しているときにも、画面の切り替えをすることなく、随時、時刻表示などを行うことができる。
また、上記本発明の電子機器は、ビデオカメラとすることができる。ビデオカメラは、屋外や室内のどちらの環境でも使用されうる機器である。したがって、その使用環境に合わせて、最適な表示モードおよび表示フォーマットを選択することが可能な上記画像表示装置を具備することで、電子機器としての視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、ビデオカメラの中には、撮影中または再生中に表示画面を利用して機器の制御を行うことが可能になっているものがある。これらのコマンド表示や、時刻表示、カウンター表示などは、2値表示であることが一般的である。したがって、このような機器に、表示画像の上書き(スーパーインポーズ機能)が可能な上記画像表示装置を具備することで、容易に、撮影画像上または再生画像上に制御コマンドを上書き表示することが可能である。
また、上記本発明の電子機器は、スチルカメラとすることができる。スチルカメラは、屋外や室内のどちらの環境でも使用されうる機器である。したがって、その使用環境に合わせて、最適な表示モードおよび表示フォーマットを選択することが可能な上記画像表示装置を具備することで、電子機器としての視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、スチルカメラの中には、撮影中または再生中に表示画面を利用して機器の制御を行うことが可能になっているものがある。これらのコマンド表示や、時刻表示、カウンター表示などは、2値表示であることが一般的である。したがって、このような機器に、表示画像の上書き(スーパーインポーズ機能)が可能な上記画像表示装置を具備することで、容易に、撮影画像上または再生画像上に制御コマンドを上書き表示することが可能である。
また、上記本発明の電子機器は、電子書籍とすることができる。電子書籍としては、文字情報のみで記述される本の他に、絵や表を含むもの、アニメーションが主のマンガ、写真集など、様々な種類のものが出版される可能性があり、その内容(書籍データの種類)に応じて表示フォーマットを最適化することが、機器の視認性と低消費電力性とを両立させるために重要である。更に、日本語表記の場合には、フリガナ(ルビ)が付加されることもあり、その場合にはより高い解像度が望まれる。したがって、上記特徴を有する画像表示装置を具備することで、電子機器としての視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、電子書籍においては、表示画像の上書き(スーパーインポーズ機能)が可能な上記画像表示装置を具備することで、容易に、表示中に表示画面を利用して機器の制御や時刻表示などを行うことが可能になる。
また、上記本発明の電子機器は、ナビゲーションシステムとすることができる。ナビゲーションシステムは、そのソフトウェアによって、表示解像度や表示階調も異なっている。また、最近では、テレビ画像を表示できるようになったものもある。したがって、表示階調が少なくてもよいメニュー画面や、ナビゲーション画面(地図表示)、フルカラー表示が必要なテレビ画像表示など、使用状態に応じて表示フォーマットを最適化することが可能な上記画像表示装置を具備することで、電子機器としての視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、ナビゲーションにおいては、表示画像の上書き(スーパーインポーズ機能)が可能な上記画像表示装置を具備することで、容易に、表示画面を利用して機器の制御や時刻表示、進路表示、マルチ画面表示などを行うことが可能になる。
また、上記本発明の電子機器は、テレビ受像器とすることができる。テレビ受像機は、屋外や室内のどちらの環境でも使用されうる機器である。したがって、その使用環境に合わせて、最適な表示モードおよび表示フォーマットを選択することが可能な上記画像表示装置を具備することで、電子機器としての視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、テレビ受像器においては、表示画像の上書き(スーパーインポーズ機能)が可能な上記画像表示装置を具備することで、容易に、チャネル表示や時刻表示などを行うことが可能になる。
また、上記本発明の電子機器は、映像再生機器とすることができる。ビデオテープレコーダーやDVD(Digital Versatile Disk)などの映像再生機器は、小型化が進んで、ポータブル機器も実現しており、屋外や室内のどちらの環境でも使用されうる機器になっている。したがって、その使用環境に合わせて、最適な表示モードおよび表示フォーマットを選択することが可能な上記画像表示装置を具備することで、電子機器としての視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、映像再生機器においては、表示画像の上書き(スーパーインポーズ機能)が可能な上記画像表示装置を具備することで、映画や語学教材などを再生する場合に、使用者が、容易に字幕表示の有無を切り替えることができる。
また、上記本発明の電子機器は、コンピュータとすることができる。コンピュータは、表示する情報が文字や図形から写真などまで多岐にわたるため、上記特徴を有する画像表示装置を具備することで、電子機器としての視認性や操作性、利便性が大幅に向上する。
また、コンピュータにおいては、表示画像の上書き(スーパーインポーズ機能)が可能な上記画像表示装置を具備することで、信号ソースの異なる画像を別のウインドウとして表示できるので、容易にマルチウインドウ表示が可能となる。例えば、コンピュータ画面内に、テレビ画像(ビデオ画像)などのウインドウを表示することが、画像信号処理を行うことなく実現可能となる。
以上のように、本発明の画像表示装置は、画像を表示する複数の画素からなる画素アレイと、該画素アレイに映像信号を供給するデータ信号線駆動回路と、該画素への映像信号の書き込みを制御する走査信号線駆動回路と、該データ信号線駆動回路と該走査信号線駆動回路にタイミング信号を供給するタイミング回路と、該データ信号線駆動回路に映像信号を供給する映像信号処理回路とを有する画像表示装置において、上記データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路のうちの少なくとも一方の駆動回路について、互いに異なる表示フォーマットに適合した全画面駆動可能な駆動回路を複数個備え、入力映像データに係るフォーマットに対応して該駆動回路を切り替えることにより、互いに異なる表示フォーマットに対応した表示形態の映像を表示できるようにしている。
このように、構成の異なるデータ信号線駆動回路を複数個備えることにより、異なる表示フォーマットで映像を表示することができる。すなわち、複数の表示フォーマットに適合したデータ信号線駆動回路を予め備えておき、使用者の要望や入力信号の種類、周囲の環境に対応して、動作させるデータ信号線駆動回路を選択することによって、目的に合ったフォーマットでの映像表示が可能となる。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記データ信号線駆動回路内に、基準電圧選択回路と中間電位生成回路とを具備しており、表示階調が少ない時には、上記基準電圧選択回路のみを動作させ、上記中間電位生成回路は動作させず、一方、表示階調が多い時には、上記基準電圧選択回路および上記中間電位生成回路を共に動作させる構成である。
これにより、2つの基準電位を元にそれらの中間電位を生成することにより、多階調データを生成することができるので、上記の構成による効果に加えて、複数のフォーマットに対して表示が可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、少なくとも同じ一フレーム期間においては、同一の駆動回路を駆動させる構成である。
これにより、同じ一フレーム期間内は同一の駆動回路を駆動させることにより、各フレームごとに、その画像の種類に応じて最適なフォーマットでの画像表示が可能となり、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、高画質と低消費電力性の両立を実現することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、同じ一フレーム期間内において、駆動させる駆動回路を切り替える構成である。
これにより、1画面の中で種類の異なる画像を表示する場合においても、画面内のそれぞれの領域で最適なフォーマットでの画像表示が可能となり、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、高画質と低消費電力性の両立を実現することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路の少なくとも2つは、画面内の異なる領域にそれぞれ画像データを書き込む構成である。
これにより、1画面の中で種類の異なる画像を表示する場合においても、画面内のそれぞれの領域で最適なフォーマットでの画像表示が可能となり、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、高画質と低消費電力性の両立を実現することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記データ信号線駆動回路の少なくとも2つは、同じ一フレーム期間内において、画面内の少なくとも一部の、同一の領域に画像データを書き込む構成である。
これにより、ある画像データを書き込んだ後、同じ表示領域に別の画像データを上書きすることが、外部の画像処理回路を介することなく実現でき、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、これにより、システムの簡略化や低コスト化、低消費電力化が可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも2つが、同時に動作する構成である。
これにより、複数の駆動回路が同時に動作することにより、いずれのデータ信号線駆動回路からの画像データをも表示させることができ、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、1画面内でフォーマットの異なる画像表示を実現することや、画像の上書きを実現することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも1つは、同じ一フレーム期間内において、他のデータ信号線駆動回路によって書き込まれた画像に上書きして画像データを書き込む構成である。
これにより、画像の合成を、外部の画像処理回路なしに実現することが可能となる。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、システムの簡略化や低コスト化、低消費電力化が可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも1つは、水平走査期間単位で画像の上書きを行う構成である。
これにより、水平走査期間単位で画像の上書きを行うことができ、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、上書きを司るデータ信号線駆動回路の駆動を単純化できるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも1つは、各水平走査期間内の一部の期間のみで画像の上書きを行う構成である。
これにより、水平走査期間内の一部の期間のみで画像の上書きを行うことにより、文字の白抜き(または黒抜き)の部分にのみ上書きを行い、その隙間は上書きを行わないようにすることができ、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、文字のスーパーインポーズなどが可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも1つは、各水平走査期間の帰線期間内に画像データを書き込む構成である。
これにより、データ信号線駆動回路が各水平走査期間の帰線期間内に画像データを書き込むことにより、上記の構成による効果に加えて、その表示領域に対応するデータ信号線にすでに画像データが書き込まれている場合にも問題なく画像データを上書きすることができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも1つは、他のデータ信号線駆動回路よりも一定期間遅れて画像データを書き込む構成である。
これにより、あるデータ信号線駆動回路が他のデータ信号線駆動回路よりも一定期間遅れて画像データを書き込むことにより、上記の構成による効果に加えて、その表示領域に対応するデータ信号線にすでに画像データが書き込まれている場合にも問題なく画像データを上書きすることができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路は、画素アレイに対して互いに反対側に配置されている構成である。
これにより、複数個の駆動回路を備える場合、画素アレイの両側に配置することにより、上記の構成による効果に加えて、このスペースを有効利用することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路は、画素アレイに対して同じ側に配置されている構成である。
これにより、複数の駆動回路を、それぞれ画素アレイ(画面領域)に対して同一側の辺に配置することにより、信号配線をまとめることができるため、上記の構成による効果に加えて、全体のサイズを小さくすることができるという効果を奏する。
また、信号入力端子や電源端子などを、いずれの駆動回路からも近い位置に持ってくることができるので、上記の構成による効果に加えて、長距離配線による信号遅延や波形歪みなどを回避することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路は、それぞれ、その一部の回路が共通である構成である。
これにより、複数の構成が異なる駆動回路を備える場合でも、その一部が同一の回路構成を採る場合があり、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、そのような場合には複数の駆動回路で一部の回路を共有させることにより、回路規模を小さくすることが可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、外部より入力される信号により、該駆動回路のいずれを駆動するかを制御する構成である。
これにより、実際に画素アレイを駆動するのは、1つの駆動回路のみであり、表示に寄与しない駆動回路を駆動することは無駄であるので、表示を司る駆動回路のみが動作するように外部信号によって制御することにより、上記の構成による効果に加えて、消費電力を抑えることができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、入力される表示データの種類に応じて、上記の互いに異なる表示形態のうちのいずれかを選択する構成である。
これにより、複数の駆動回路を具備し、表示すべき映像の種類に応じて表示モードや表示フォーマットを変えることにより、上記の構成による効果に加えて、入力される表示データ(表示すべき画像の種類)に最適化した表示および駆動が可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、使用環境に応じて、上記の互いに異なる表示形態のうちのいずれかを選択する構成である。
これにより、周囲の明るさなどの環境に応じて表示モードを切り替えたり、更に、表示モードに対応して表示フォーマットを切り替えたりすることより、上記の構成による効果に加えて、映像の見えやすさと低消費電力性を両立させることが可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記映像信号処理回路は、入力された映像信号を、上記の互いに異なる表示形態としての複数の種類の表示フォーマットに変換する構成である。
これにより、映像データを、映像の種類に対応したフォーマットに変換してデータ信号線駆動回路に供給することにより、上記の構成による効果に加えて、画像表示装置に入力される様々な種類の映像データに対応することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記タイミング回路は、入力されたタイミング信号を、上記の互いに異なる表示形態としての表示フォーマットに対応した信号に変換する構成である。
これにより、同期信号や原クロック信号などの原タイミング信号を、表示フォーマットに対応して複数の種類のタイミング信号に変換することにより、上記の構成による効果に加えて、映像の種類や周辺環境によって表示解像度やフレーム周波数などを変えて表示する場合にも良好に対応することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記タイミング回路は、外部からの制御信号を受けて、タイミング信号の供給先を切り替えるタイミング信号供給先切り替え手段を具備する構成である。
これにより、タイミング信号の不要な供給を停止できるようにすることにより、上記の構成による効果に加えて、ノイズ等による誤動作の防止や低消費電力化が図られるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記映像信号処理回路は、外部からの制御信号を受けて、映像信号の供給先を切り替える映像信号供給先切り替え手段を具備する構成である。
これにより、映像信号の不要な供給を停止できるようにすることにより、上記の構成による効果に加えて、ノイズ等による誤動作の防止や低消費電力化が図られるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、使用環境を検知する検知手段と、上記検知手段からの信号に基づいて上記表示形態を切り替える表示形態切り替え手段とを具備する構成である。
これにより、使用環境を認識して、自動的に最適な表示モードおよび表示フォーマットを選択切り替えすることが可能となるので、上記の構成による効果に加えて、使用者自らが機器の制御をする必要がなくなるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、入力される映像信号の種類を判別する映像種類判別手段と、上記映像種類判別手段からの信号に基づいて上記表示形態を切り替える表示形態切り替え手段とを具備する構成である。
これにより、自動的に映像の種類に対応した最適な表示モードおよび表示フォーマットを選択切り替えすることが可能となるので、上記の構成による効果に加えて、使用者自らが機器の制御をする必要がなくなるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路は、それぞれ独立の電源端子および入力端子を備える構成である。
これにより、駆動回路を画素アレイの両側に配置する場合に、それぞれ独立の電源端子および入力端子を備えることにより、信号線および電源線が互いに交差することが少なくなるので、上記の構成による効果に加えて、容量結合による雑音などに起因する動作不良や表示不良などを抑えることが可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路は、電源端子および入力端子の一部が共通化されている構成である。
これにより、同一信号の端子や同一電圧の電源端子を共通化することにより、上記の構成による効果に加えて、端子数の削減および外部での信号切り替えおよび電源供給切り替えの簡略化が図られるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路のうち、動作していないほうの駆動回路には、電源の供給を停止する構成である。
これにより、複数の駆動回路のそれぞれに対して独立の電源端子を備える構成とし、動作しない駆動回路に対応した電源端子には、電源供給を停止することにより、上記の構成による効果に加えて、リーク電流などに起因する電力消費をなくすことが可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路のうち、表示に供しないほうの駆動回路と画素アレイとを電気的に切り離す駆動回路分離手段を具備する構成である。
これにより、表示に供しないほうの駆動回路と画素アレイとを電気的に切り離す手段を設けることにより、上記の構成による効果に加えて、良好な表示が可能な画像表示装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも一つにおいて、複数のデータ信号線に同一の画像データを書き込む構成である。
これにより、データ信号線駆動回路の出力数は減少するので、データ信号線駆動回路の回路規模が縮小するとともに、データ信号およびクロック信号の数または周波数も低下する。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、データ信号線駆動回路における消費電力を削減することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも一つにおいて、水平方向に連続する同一色の複数の画素に対応するデータ信号線に同一の画像データを書き込む構成である。
これにより、データ信号線駆動回路の出力数は減少するので、データ信号線駆動回路の回路規模が縮小するとともに、データ信号およびクロック信号の数または周波数も低下する。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、データ信号線駆動回路における消費電力を削減することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも表示階調が多い構成である。
これにより、複数のデータ信号線駆動回路のうちの一方を、他方に比べて、表示可能階調が少ない構成とすることにより、上記の構成による効果に加えて、少階調表示においては、動作回路の規模縮小と配線数・端子数の削減が図られ、画像表示装置の低消費電力化が実現されるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記複数の表示フォーマットとして、一方は中間調表示に対応しており、他方は2値表示である構成である。
これにより、表示すべき画像の種類や表示モードによって、異なる階調で表示を行うので、上記の構成による効果に加えて、画像表示装置の低消費電力化を進めることができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記データ信号線駆動回路内にアンプ回路を具備し、表示階調が少ない時には上記アンプ回路は動作させず、一方、表示階調が多い時には上記アンプ回路を動作させる構成である。
これにより、中間電位生成回路の後段にアンプ回路を付加し、これを用いてデータ信号線に映像データを書き込むので、上記の構成による効果に加えて、複数のフォーマットに対して表示が可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記複数の表示フォーマットにおいて、入力される映像信号が、一方はアナログ信号であり、他方はデジタル信号である構成である。
これにより、表示階調数が多い場合には、アナログ駆動方式を採用する方が望ましく、一方、表示階調数が少ない場合には、デジタル駆動方式を採用することができるので、上記の構成による効果に加えて、いずれの場合にも良好に対応することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記複数の表示フォーマットにおいて、入力される映像信号が、一方は画像データであり、他方はテキストデータである構成である。
これにより、映像データの種類に応じて、映像データの入力先や動作させる駆動回路を切り変えることにより、上記の構成による効果に加えて、表示品位と消費電力の点において最適な表示を実現することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記複数の表示フォーマットにおいて、入力される映像信号が、一方は自然画データであり、他方は図形データである構成である。
これにより、映像データの種類に応じて、映像データの入力先や動作させる駆動回路を切り変えることにより、上記の構成による効果に加えて、表示品位と消費電力の点において最適な表示を実現することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記の互いに異なる表示形態としての複数の表示モードにおいて、一方は透過型表示モードであり、他方は反射型表示モードである構成である。
これにより、使用環境、あるいは、映像の種類に応じて、表示モードを透過型と反射型とで切り替えることにより、上記の構成による効果に加えて、表示品位と消費電力の点において最適な表示を実現することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部が複数個備えられた上記駆動回路について、いずれの駆動回路においても、表示領域の少なくとも一部分には画像データが書き込まれない構成である。
これにより、画像データが書き込まれない画像領域に対応する期間は、データ信号線駆動回路および走査信号線駆動回路、更には外部のコントロール回路やビデオ信号処理回路などの一部または全てを停止することができる。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、消費電力を大幅に削減することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、各信号線の駆動タイミングに対応する信号を用いて、駆動回路の出力を制御することにより、一部の領域に画像データを書き込まない構成である。
これにより、例えば、データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路における出力パルス制御信号を非アクティブにすることにより、上記駆動回路の大部分の動作を停止させることができる。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、消費電力を大幅に削減することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、駆動回路の走査(スキャン)を停止するリセット信号を用いて、駆動回路の出力を制御することにより、一部の領域に画像データを書き込まない構成である。
これにより、例えば、データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路におけるクロック信号を停止することにより、上記駆動回路の動作を停止させることができる。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、消費電力を大幅に削減することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、駆動回路の走査(スキャン)を開始するスタート信号を、駆動回路内の走査回路の中間の段から入力することにより、一部の領域に画像データを書き込まない構成である。
これにより、例えば、データ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路において、その走査を開始するスタート信号を、途中の段から入力することができるような構成をとることにより、上記駆動回路の一部分のみを動作させることができる。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、消費電力を大幅に削減することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路が、上記画素と同一基板上に形成されている構成である。
これにより、表示を行うための画素アレイと、画素を駆動するためのデータ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路とを、同一基板上に同一工程で製造することができるので、上記の構成による効果に加えて、製造コストや実装コストの低減と、実装良品率のアップとを実現することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路を構成する能動素子が、多結晶シリコン薄膜トランジスタである構成である。
これにより、画素および上記信号線駆動回路を、容易に、同一基板上に形成することができるので、上記の構成による効果に加えて、製造コストや実装コストの低減と実装良品率のアップとを実現することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路を構成する上記能動素子が、ガラス基板上に、600℃以下のプロセスで形成される構成である。
これにより、安価でかつ大型化の容易なガラスを、基板として用いることができるので、上記の構成による効果に加えて、大型の画像表示装置を低コストで製造することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明の電子機器は、出力装置として画像表示装置を備えた電子機器において、上記画像表示装置が、上記いずれかに記載の画像表示装置である構成である。
これにより、電子機器の使用状態や周囲環境などに応じて、出力装置の表示品位と、電子機器全体の消費電力削減を両立させることが可能となるという効果を奏する。
また、本発明の電子機器は、上記の構成に加えて、外部供給電源により駆動されている期間と、内蔵バッテリーにより駆動されている期間とで、表示モードまたは表示フォーマットを切り替える構成である。
これにより、消費電力は大きいが高品位の表示モードまたは表示フォーマットで表示を行うことで、上記の構成による効果に加えて、使用状態に対応した最適な表示と使用可能時間の最大化が可能となるという効果を奏する。
また、本発明の電子機器は、上記の構成に加えて、待機時と動作時とで、表示モードまたは表示フォーマットを切り替える構成である。
これにより、動作時の高表示品位と待機時の低消費電力性とを、同時に実現することができるので、上記の構成による効果に加えて、電子機器の視認性や操作性、利便性が大幅に向上するという効果を奏する。
また、本発明の電子機器は、上記の構成に加えて、使用時の周辺の明るさに応じて、表示モードまたは表示フォーマットを切り替える構成である。
これにより、消費電力を最小に抑えつつ、使用環境にマッチした表示を行うことが可能となり、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、電子機器の視認性や操作性、利便性が大幅に向上するという効果を奏する。
本発明の実施の一形態について図1ないし図92に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本実施の形態に係る画像表示装置は、複数個の駆動回路を備え、映像データの種類や動作環境に対応して、最適な表示モードや表示フォーマットに切り替えることにより、高表示品位と低消費電力とを両立させることができ、また、複数の駆動回路を同時に動作させることにより、複数の画像データを重ねて表示させることができるものである。
本実施の形態においては、本発明の対象技術である画像表示装置の例として、ここでは、アクティブマトリクス型液晶表示装置について説明する。ただし、本発明はこれに限定されることなく、他の画像表示装置についても有効なものである。
図1ないし図7は、本発明に係る画像表示装置の構成例を示したブロック図である。
図1においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線を駆動するデータ信号線駆動回路(ソースドライバ)SD1およびSD2と、走査信号線を駆動する走査信号線駆動回路(ゲートドライバ)GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。ここで、データ信号線駆動回路SD1およびSD2は、画素アレイに対して同一側に配置されている。以下、データ信号線をSLと総称し、個々には、SL1、SL2、…などのように表す。同様に、走査信号線をGLと総称し、個々には、GL1、GL2、…などのように表す。SCK1、SCK2、GCKはクロック信号であり、SST1、SST2、GSTはスタート信号である。GENはイネーブル信号である。DAT1、DAT2は映像信号である。
また、図2においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SDと、走査信号線駆動回路GD1およびGD2と、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。ここで、走査信号線駆動回路GD1およびGD2は、画素アレイに対して同一側に配置されている。SCK、GCK1、GCK2はクロック信号であり、SST、GST1、GST2はスタート信号である。GEN1、GEN2はイネーブル信号である。DATは映像信号である。GCS1、GCS2は選択信号(いずれの走査信号線駆動回路を動作させるかを制御する信号)である。
また、図3においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。ここで、データ信号線駆動回路SD1およびSD2は、画素アレイに対して反対側に配置されている。
また、図4においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SDと、走査信号線駆動回路GD1およびGD2と、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。ここで、走査信号線駆動回路GD1およびGD2は、画素アレイに対して反対側に配置されている。
また、図5においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GD1およびGD2と、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。ここで、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GD1およびGD2は、それぞれ画素アレイに対して反対側に配置されている。
また、図6においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。ここで、データ信号線駆動回路は、2つの回路部分、すなわち、共通な部分であるシフトレジスタ回路SSRとそれぞれ独立な部分SDB1およびSDB2とから構成されており、SSRとSDB1で1つのデータ信号線駆動回路を、また、SSRとSDB2で他のデータ信号線駆動回路を構成している。
また、図7においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SDと、走査信号線駆動回路と、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。ここで、走査信号線駆動回路は、2つの回路部分、すなわち、共通な部分であるシフトレジスタ回路GSRとそれぞれ独立な部分GDB1およびGDB2とから構成されており、GSRとGDB1で1つの走査信号線駆動回路を、また、GSRとGDB2で他の走査信号線駆動回路を構成している。
上記構成例において、データ信号線駆動回路SD1およびSD2、あるいは、走査信号線駆動回路GD1およびGD2は、同一の画素アレイを駆動できるようになっている。そして、異なる回路構成を採っており、解像度や階調(表示色数)など異なるフォーマットの映像を表示できるようになっている。
ここで、複数の駆動回路のうち、表示に寄与しないものは動作を停止しておくことが、消費電力の点からも、また、雑音による誤動作を回避するためにも望ましい。
このときの信号のタイミングチャートの例を図8および図9に示す。
図8は、図1の構成に対応するタイミングチャートであり、2つのデータ信号線駆動回路の一方にのみ制御信号や映像信号が入力されて動作状態にあり、他方は非動作状態にあることを示している。
また、図9は、図2の構成に対応するタイミングチャートであり、2つの走査信号線駆動回路の一方にのみ、アクティブな選択信号GCS1が入力されるとともに、制御信号(GCK1、GST1、GEN1)が入力されて動作状態にあり、他方は非動作状態にあることを示している。
また、図10および図11は、それぞれ、動作させるデータ信号線駆動回路および走査信号線駆動回路の切り替えを、フレーム単位で行うときのタイミングチャートの例である。表示する画像の各画面(フレーム)のフォーマットに合わせて、最適な表示を選択することができる。
また、図12および図13は、それぞれ、動作させるデータ信号線駆動回路および走査信号線駆動回路の切り替えを、フレームの途中で行うときのタイミングチャートの例である。各画面に写真や文字などの複数の種類の画像が含まれ、かつ、それぞれ別の領域に表示される場合に、画面の領域ごとにフォーマットを変えて表示することができる。
このときの各データ信号線駆動回路および走査信号線駆動回路の動作状態と、それらの駆動回路によって表示される画像の様子を、それぞれ、図14および図15に示す。図中で、斜線は、駆動回路が動作状態にあることを示している。
また、図16は、複数のデータ信号線駆動回路が、少なくとも一部の期間、同時に動作状態にあり、画像データを書き込んでいるときのタイミングチャートの例である。それぞれのデータ信号線駆動回路から、別の画像データを書き込むことにより、容易に複数の画像を組み合わせて表示することが可能となる。
このときの各データ信号線駆動回路の動作状態と、それらの駆動回路によって表示される画像の様子を、図17に示す。図中で、斜線は、駆動回路が動作状態にあることを示している。
また、図18および図19は、画像の上書き(スーパーインポーズ)を行うためのデータ信号線駆動回路の構成例である。図中、SCK(および/SCK)はクロック信号であり、SSTはスタート信号であり、FFはフリップフロップであり、N1、N2、…は出力パルスであり、IMPはスーパーインポーズ制御信号であり、ASはアナログスイッチであり、S1、/S1、…はアナログスイッチASへの入力信号である。また、DIGはデジタル映像信号であり、TFGは転送ゲートであり、LTはラッチ回路であり、DAはデジタル−アナログ変換回路である。図18はアナログ方式のデータ信号線駆動回路の例であり、図19はデジタル方式のデータ信号線駆動回路の例である。いずれも、上書き制御信号としてのスーパーインポーズ制御信号IMPがアクティブであるときにのみ、アナログ信号の映像信号DATまたはデジタル映像信号DIGがデータ信号線に書き込まれるので、他のデータ信号線駆動回路と組み合わせることにより、画像の上書きを実現することができる。
すなわち、上記スーパーインポーズ制御信号IMPは、スーパーインポーズ機能を制御する信号であり、これがアクティブである期間にのみ、映像信号(DATの電位レベル、または、DIGに対応する電位レベル)がデータ信号線に書き込まれるようになっている。
上記スーパーインポーズ制御信号IMPや転送ゲートTFG等の信号は、他の制御信号(SCK、SST、SCS等)と同様に、タイミング回路CTLで作成され、データ信号線駆動回路に入力される。また、上記IMPやTFG等の信号は、後述の制御信号SELによって、そのデータ信号線駆動回路が選択された(駆動される)時にのみ出力されるようにすることができる。このようにすれば、不要な信号を伝送しないので、その分、消費電力を低減することができる。
TFGは、水平帰線期間中、すなわち、1水平ライン分の、2値またはスーパーインポーズの映像信号の入力が終わり、次の1水平ライン分の映像信号の入力が始まるまでの期間に、アクティブとなる。これにより、1水平走査期間分の映像信号がすべて同時に、データ信号線SLに書き込まれる。
このとき、画像の上書きは、水平走査期間単位で行うことも可能であるし、また、水平走査期間内の一部のみで行うことも可能である。これは、スーパーインポーズ制御信号IMPを、当該水平走査期間の間、常にアクティブにしておくか、あるいは、上書きする映像データが入力されるときのみアクティブにしておくか、で制御できる。
上記の駆動を行ったときの画像表示の状態を、図20および図21に示す。図20は、水平走査期間単位で画像の上書きを行った場合の例であり、画面の下の約1/3の領域で背景の白地を含んだテキストデータが上書きされている。一方、図21は、水平走査期間の一部でのみ画像の上書きを行った場合の例であり、文字の黒色部分のみが上書きされており、それらの隙間部分では元の画像が表示されて残っている。
このように画像の上書きを行うには、元の映像データをデータ信号線に書き込んだ後に、上書きする映像データをデータ信号線に書き込む必要がある。それは、水平走査期間の中の帰線期間を利用して、映像データの上書きを行うか、あるいは、元の映像データの書き込みから一定時間遅れて、上書きする映像データを書き込むことで実現できる。
図22は、水平走査期間の中の帰線期間を利用して、映像データの上書きを行うときのタイミングチャートの例であり、図23は、元の映像データの書き込みから一定時間遅れて、上書きする映像データを書き込むときのタイミングチャートの例である。
また、図24は、文字の上書きに特化した上書き機能を実現するデータ信号線駆動回路の構成例である。図24においては、シフトレジスタ回路の出力に同期して、上書きの映像信号である2値のスーパーインポーズ映像信号IMDを取り込み、このスーパーインポーズ映像信号IMDがアクティブな時のみ、データ信号線にデータ(黒または白)を書き込むようになっている。したがって、文字の黒部分に対応するスーパーインポーズ映像信号IMDを入力することにより、文字間の抜き部分には信号は書き込まれず、元の映像が残るので、映画の字幕スーパーのような表示が、容易に切り替え可能な機能として実現できる。
図25は、このときのタイミングチャートの例である。すなわち、上記スーパーインポーズ映像信号IMDは、上書き用の映像信号としての、2値のスーパーインポーズ映像信号である。また、映像レベルDLVは、スーパーインポーズ表示における映像信号の書き込みレベルに対応する電位レベルの信号であり、ライン反転駆動の場合には同図のように1水平期間ごとに極性反転する。1水平ライン分の2値のスーパーインポーズ映像信号IMDを第1のラッチ回路(LT)に取り込んだ後、転送信号であるTFGを入力することにより、1水平ライン分の2値のスーパーインポーズ映像信号を全て同時に、選択スイッチとしてのアナログスイッチASに転送し、スーパーインポーズ表示における書き込みレベルの信号をデータ信号線に書き込む。
図26ないし図29は、本発明の他の構成例を示す図である。図26においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。ここで、データ信号線駆動回路SD1およびSD2には、外部よりいずれのデータ信号線駆動回路を駆動するかを制御するための動作制御信号としての選択信号SCS1およびSCS2が入力されている。
また、図27においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SDと、走査信号線駆動回路GD1およびGD2と、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。ここで、走査信号線駆動回路GD1およびGD2には、外部よりいずれの走査信号線駆動回路を駆動するかを制御するための選択信号GCS1およびGCS2が入力されている。
図26および図27では、共通の入力信号(例えばSCKとSST、GCKとGST、GEN等)が両方の駆動回路に入力されているが、これらの選択信号SCS1およびSCS2、または、GCS1およびGCS2は、外部より入力される制御信号SELによって制御される。
図28は、本発明の他の構成例を示す図である。図28においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。データ信号線駆動回路SD1は多階調の表示が可能であり、データ信号線駆動回路SD2は2値表示のみが可能である。
ここで、図28(a)に示すように、外部より入力される映像が画像データである場合は、データ信号線駆動回路SD1が動作し、図28(b)に示すように、外部より入力される映像が文字データである場合は、データ信号線駆動回路SD2が動作するようにすることにより、入力される映像データの種類に応じて最適なフォーマットで表示するようにデータ信号線駆動回路を切り替えることができる。
図29は、本発明の他の構成例を示す図である。図29においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。データ信号線駆動回路SD1は多階調の表示が可能であり、データ信号線駆動回路SD2は2値表示のみが可能である。
また、図29(a)に示すように、データ信号線駆動回路SD1が動作するときには、バックライトが点灯し画像表示装置は透過型表示モードとなっており、一方、図29(b)に示すように、データ信号線駆動回路SD2が動作するときには、バックライトが消灯し画像表示装置は反射型表示モードとなっている。透過型表示モードと反射型表示モードの両立は、各画素PIX内に光が透過する領域と反射する領域とを設けることにより可能である。
ここで、夜や屋内のように周囲が比較的暗い環境下では、データ信号線駆動回路SD1を動作させ、日中の屋外のように外光が強い環境下では、データ信号線駆動回路SD2を動作させることにより、使用環境に応じて、最適な表示モードや表示フォーマットでの表示が可能となる。
図30は、本発明の他の構成例を示す図である。図30においては、映像信号処理回路VIDにおける映像信号のフォーマット変換の例を示している。原映像信号として入力された入力映像信号DINは、外部からの制御信号により、変換可能な複数のフォーマットのうちの1つに変換される。例えば、原映像信号が8ビットのVGA(640×480画素)信号である場合、解像度や階調の点で、これと同じ(同図(a))かこれより少ない信号に(同図(b))変換可能である。同図(b)では、8ビットVGA信号から4ビットQVGA(320×240画素)信号に変換されている。
このようなフォーマット変換機能を有する回路を備えることにより、複数のフォーマットでの表示が可能な画像表示装置が実現できる。
図31は、本発明の他の構成例を示す図である。図31においては、タイミング回路CTLにおけるタイミング信号の変換の例を示している。原タイミング信号として入力された入力タイミング信号TINに基づき、外部からの制御信号により、生成可能な複数のタイミングのうちの1つが生成される。例えば、原映像信号がVGA(640×480画素)表示に対応する原クロックであるクロック信号CLKや同期信号VSYNC,HSYNCであるとき、外部からの制御信号により、これらの信号から、表示フォーマットに対応するクロック信号GCK、SCKやスタート信号GST、SSTを生成し、駆動回路に入力する。同図(a)および同図(b)に示すように、制御信号がハイかローかに応じて、該当する周波数のクロック信号GCK、SCKやスタート信号GST、SSTを生成している。
このような複数のタイミング信号生成機能を有する回路を備えることにより、複数のフォーマットでの表示が可能な画像表示装置が実現できる。
図32および図33は、本発明の他の構成例を示す図である。図32においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDとから成っている。スタート信号SSTおよびクロック信号SCKは、タイミング回路CTLから出力された直後に切り替えスイッチSLT(タイミング信号供給先切り替え手段)によって、データ信号線駆動回路SD1またはSD2のいずれかに入力されている。
また、図33においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDから成っている。スタート信号SSTおよびクロック信号SCKは、タイミング回路CTLから出力された直後に切り替えスイッチSLTによって、データ信号線駆動回路SD1またはSD2のいずれかに入力されているとともに、映像信号DATが、映像信号処理回路VIDから出力された直後に切り替えスイッチSLD(映像信号供給先切り替え手段)によって、データ信号線駆動回路SD1またはSD2のいずれかに入力されている。
このように、タイミング信号や映像信号が、切り替えスイッチによって、いずれか一方の駆動回路にのみ供給され、不要な信号を供給しないような構成をとっているので、消費電力の増加を避けることが可能となっている。上記切り替えスイッチSLTや切り替えスイッチSLDは、例えば、後述の検知回路SEN(図34参照)や判別回路JDG(図35参照)によって制御することができる。
図34および図35は、本発明の他の構成例を示す図である。図34においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDと、使用環境を検知するセンサーとしての検知回路SEN(検知手段)とから成っている。
ここで、検知回路SENによって使用環境(明るさなど)を検知し、その結果を、表示形態切り替え手段としてのタイミング回路CTLと映像信号処理回路VIDに入力することにより、タイミング信号や映像信号のフォーマットを最適化し、使用環境に対応した表示を行うようにしている。
また、図35においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDと、映像の種類を判別する判別回路JDG(映像種類判別手段)とから成っている。
ここで、判別回路JDGは、入力されてきたデータINから映像の種類を判別し(例えば、データの先頭にその種類を表すタグが含まれている場合には、これを読みとることにより判別可能となる)、その結果を、表示形態切り替え手段としてのタイミング回路CTLと映像信号処理回路VIDに入力することにより、タイミング信号や映像信号のフォーマットを最適化し、映像の種類に対応した表示を行うようにしている。
図36ないし図38は、本発明の他の構成例を示す図である。図36ないし図38は、いずれも、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SDIおよびSD2と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDと、電源回路VGENとから成っている。図中、Vs1+ 、Vs1- 、Vs2+ 、Vs2- は、電源回路VGENから電圧が入力される、データ信号線駆動回路側の端子であり、Vg+ 、Vg- は、電源回路VGENから電圧が入力される、走査信号線駆動回路側の端子である。
ここで、図36の構成では、2つのデータ信号線駆動回路SD1およびSD2において、それぞれ独立のタイミング回路CTLの信号端子および電源回路VGENの電源端子が対応している。一方、図37の構成では、2つのデータ信号線駆動回路SD1およびSD2において、それぞれ独立のタイミング回路CTLの信号端子が対応しているが、電源回路VGENの電源端子は共通である。また、図38の構成では、2つのデータ信号線駆動回路SD1およびSD2において、タイミング回路CTLの信号端子および電源回路VGENの電源端子が共通である。
2つのデータ信号線駆動回路SD1およびSD2において、入力信号や電源電圧として同一のものもあるので、その場合には共通端子とすることで端子数の削減が可能となるが、一方で信号線の配線の複雑化や雑音の増大が懸念されるため、いずれを採用すべきかは画像表示装置全体の仕様や構成から決定される。
図39は、本発明の他の構成例を示す図である。図39においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDと、電源回路VGENとから成っている。ここで、電源回路VGENからの電源供給を制御するスイッチVGENSWが設けられており、動作させないほうのデータ信号線駆動回路には、電源を供給しないような構成となっている。これにより、動作させない方のデータ信号線駆動回路での消費電力はゼロにすることができるので、消費電力の低減に有効である。上記スイッチVGENSWは、例えば、検知回路SEN(図34参照)や判別回路JDG(図35参照)によって制御することができる。
図40は、本発明の他の構成例を示す図である。図40においては、画像表示装置は、画素アレイARYと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GDと、タイミング信号を供給するタイミング回路CTLと、映像信号を供給する映像信号処理回路VIDとから成っている。
ここで、2つのデータ信号線駆動回路SD1およびSD2とデータ信号線SLとの間には、スイッチSDSW(駆動回路分離手段)が設けられており、データ信号線は、いずれか一方のデータ信号線駆動回路とのみ電気的に接続されている。上記スイッチSDSWは、例えば、選択信号SCS1、SCS2(図26参照)によって制御することができる。
データ信号線駆動回路の構成によっては、動作していない場合でも一定の電圧の信号を出力している場合があるが、そのような場合には、2つのデータ信号線駆動回路からの出力信号が衝突して所望の信号が得られなくなることがある。本構成例のように、一方のデータ信号線駆動回路を電気的に切り離すことにより、そのような不具合を回避することが可能となる。このときのタイミングチャートを図41に示す。
また、同様に、2つの走査信号線駆動回路からの出力信号が衝突して所望の信号が得られなくなることを避けるために、走査信号線駆動回路の構成は、図42に示すように、最終段のバッファ(図ではインバータ回路)の後に制御スイッチTGを付加している。
図43および図44は、いずれも、本発明の他の構成例を示す図である。図43においては、動作させる駆動回路を選択することによって、表示モードや表示フォーマットを切り替えている。一方(同図(a))は、表示品位の高いものであり、他方(同図(b))は、表示品位の低いものである。ここで、表示品位とは、解像度や表示階調、表示色数であり、また、透過型表示か反射型表示かも含まれる。
また、図44においても同様に、動作させる駆動回路を選択することによって、表示モードや表示フォーマットを切り替えている。ここでは、一方(同図(a))は、消費電力が大きい表示であり、他方(同図(b))は、消費電力が小さい表示である。ここで言う消費電力の中には、透過型表示か反射型表示かによるバックライトの寄与も含まれる。
図45は、本発明の他の構成例を示す図である。図45においては、一方(同図(a))は高解像度表示であり、他方(同図(b))は解像度の低い表示となっている。解像度の低い表示は、複数のデータ信号線や走査信号線に同一の信号を書き込むことによって実現されるので、駆動回路に入力される信号線の数や駆動回路のユニット数を削減することができ、消費電力が小さくなるという利点がある。
ここで、表示の解像度を変えるには、データ信号線駆動回路および走査信号線駆動回路を、それぞれ、図46および図47に示すような構成とすることで実現できる。図46および図47の構成においては、いずれも、駆動回路の出力が、複数本の(図46および図47では2本の)信号線(それぞれ、データ信号線および走査信号線)に接続されており、それら複数本の信号線には、同一の信号が書き込まれることになる。
ここで、カラー表示の場合、表示解像度を変えるには、隣接するデータ信号線ではなく、同色に対応する直近のデータ信号線に同一の映像信号を書き込むことになる。このときのデータ信号線駆動回路の構成例を図48に示す。
図49は、走査信号線側の解像度を低下させる場合のタイミングチャートの例である。解像度を低下させるために、複数ラインの画素に同一の映像信号を書き込んでいる。ここで、図49のように、データ信号線駆動回路からデータ信号線に書き込んだ映像信号を複数の水平走査期間にわたって保持することにより、データ信号線駆動回路の動作を一時的に停止させることができ、データ信号線駆動回路の低消費電力化が図られる。すなわち、ある水平走査期間(Aとする)に各データ信号線にデータ信号(電位)を印加した後、次の水平走査期間やそれ以降等、少なくともAの次の水平走査期間を含む、A以降の1個以上の水平走査期間において、データ信号線駆動回路からデータ信号線に新たなデータ信号を印加しないようにする。それにより、各データ信号線が、水平走査期間Aでデータ信号を印加されたままの電位を、水平走査期間Aを含む連続した複数の水平走査期間中、保持している。
ここで、隣接画素間の寄生容量による画素電位の変動の差を小さく抑えるためには、データ信号線における映像信号の極性を、1画面(1フレーム)期間中、同一にすることが望ましい。このときのタイミングチャートを図50に示す。
また、図51および図52は、走査信号線側の解像度を低下させる場合のタイミングチャートの他の例である。図51および図52においては、1水平走査期間ごとに、映像信号の絶対値は同じであるが極性を変えた信号を画素に書き込むような構成をとっている。このような構成をとることにより、画素電位の変動に差が無くなるので、高い表示品位を実現することができる。
また、図53ないし図56は、本発明の他の構成例を示す図である。図53ないし図56においても、動作させる駆動回路によって表示品位が切り替わる映像の例を示している。
図53においては、一方(同図(a))はカラー表示であり、他方(同図(b))は白黒表示である。白黒表示は、R(赤)、G(緑)、B(青)の色表示に対応する複数のデータ信号線に同一の信号を書き込むことによって実現されるので、駆動回路に入力される信号線の数や駆動回路のユニット数を削減することができ、消費電力が小さくなるという利点がある。
このときのデータ信号線駆動回路の構成例を図54に示す。同一の映像信号線DATからの映像信号を、R、G、Bに対応する3本のデータ信号線SL1r、SL1g、SL1bに書き込む構成となっている。これにより、白黒表示(灰色などの中間調を含む)が可能となる。
また、図48の構成と図54の構成を組み合わせることも可能である。すなわち、同一の映像信号線DATからの映像信号を、R、G、Bに対応する複数組のデータ信号線SL1r、SL1g、SL1b、SL2r、SL2g、SL2bに書き込む構成である。これにより、低解像度かつ白黒表示に対応したデータ信号線駆動回路が実現できる。このとき、データ信号線駆動回路の規模は更に小さくできるので、更なる低消費電力化が図られる。
また、図55においては、一方(同図(a))は多階調(16階調)であり、他方(同図(b))は階調数が少ない(4階調)。図56においては、一方(同図(a))は多階調(8階調)であるのに対し、他方(同図(b))は白黒表示(2階調)である。デジタル駆動回路の場合、階調の少ない表示では、外部より入力される映像信号の数が少なくなるとともに、回路構成が単純になるので、消費電力が少なくなる。また、その構成によっては、デジタル−アナログ変換回路やアンプ回路を設けず、基準電圧選択回路のみとすることができるので、その場合には、より低消費電力化することができる。
図57は、2階調表示を実現するための2値出力駆動回路の構成例である。入力されたデジタル映像信号DIGにより、白表示用の基準信号DWおよび黒表示用の基準信号DBのいずれかを選択し、データ信号線SLに出力するものである。
この2値出力駆動回路は、デジタル回路のみで構成されており、かつ、極めて単純な回路構成であるので、動作時の消費電力も小さく抑えることができるという特徴がある。すなわち、2値表示を行う場合には、このような2値出力に特化した駆動回路で映像信号を書き込むことにより、低消費電力化を実現することができる。
図58は、このときのタイミングチャートの例である。すなわち、DIGは2値のデジタル映像信号である。また、基準信号DBおよびDWは、上述したように、それぞれ、黒および白表示に対応する電位レベルの信号であり、ライン反転駆動の場合には同図のように1水平期間ごとに極性反転する。1水平ライン分の2値のデジタル映像信号DIGを第1のラッチ回路(LT)に取り込んだ後、転送信号であるTFGを入力することにより、1水平ライン分の2値の映像信号を全て同時に、選択スイッチとしての選択回路STに転送し、黒レベル(DB)または白レベル(DW)の電位をデータ信号線に書き込む。
図59および図60は、デジタル方式のデータ信号線駆動回路の構成例を示す図である。これらの駆動回路では、表示する画像の階調数に応じて、表示フォーマット制御信号FMTにより、回路の一部をスキップすることにより、表示階調数を変えることができるようにしている。
図59においては、まず、デジタル映像信号DIGが、ラッチ回路LATでラッチされた後、マルチプレクサMUXによりデコードされ、これを基に、基準電圧選択回路VSELにより映像信号用基準電位VREFの中から対応する基準信号を選択する。このとき、表示階調が多い場合には、表示フォーマット制御信号FMTにより選択スイッチSWTが中間電位生成回路DAC側に切り替えられ、上位ビットによって2つの基準信号が選択されて中間電位生成回路DACに入力され、下位ビットによって中間電位が生成される。また、表示階調が少ない場合には、中間電位生成回路DACが切り離され、基準電圧選択回路VSELにより映像信号用基準電位VREFの中から1つの基準信号のみが選択され、直接データ信号線SLに出力される。
ここで、階調数の少ない画像で表示する場合には、中間電位生成回路DACをスキップするような構成をとることにより、多くの回路を共通化することができ、回路規模を小さくすることが可能となる。
一方、図60においては、図59の構成に加えて、基準電圧選択回路VSELと中間電位生成回路DACとからなるデジタル−アナログ変換回路の後段にアナログアンプ(アンプ回路)AMPが付加されている。これは、データ信号線SLの負荷が大きく中間電位生成回路DACだけでは十分に駆動できない場合に、電流駆動力の大きいアナログアンプAMPによってデータ信号線を充電できるようにするものである。
図59と同様に、階調数の少ない画像で表示する場合には、上記中間電位生成回路DACとアナログアンプAMPとをスキップするような構成をとることにより、多くの回路を共通化することができ、回路規模を小さくすることが可能となる。
図61は、本発明の他の構成例を示す図である。図61においては、2つのデータ信号線駆動回路の一方はアナログ駆動回路((a))であり、他方はデジタル駆動回路((b))である。すなわち、同図(a)に示すように、データ信号線駆動回路SD1はアナログ駆動回路であり、同図(b)に示すように、データ信号線駆動回路SD2はデジタル駆動回路である。アナログ駆動回路では、表示可能な階調は無限であり、どのようなフォーマットの映像信号が入力されてきても、消費電力はほとんど変わらない。一方、デジタル駆動回路では、表示可能な階調は回路構成によって変えることができ、それとともに消費電力も変わってくる。したがって、アナログ駆動回路とデジタル駆動回路とを組み合わせることにより、表示品位と消費電力の最適な組み合わせを実現することができる。
ここで、アナログ駆動回路とデジタル駆動回路との構成例は、すでに述べた通りである。すなわち、アナログ方式のデータ信号線駆動回路としては、図95に示す点順次駆動のもの(アンプなし)と、図97に示す線順次駆動のもの(アンプあり)とがある。また、デジタル方式のデータ信号線駆動回路としては、図98に示すもの(アンプなし)と、図99に示すもの(アンプあり)とがある。デジタル方式のデータ信号線駆動回路は、いずれも線順次で駆動する。
図62および図63は、本発明の他の構成例を示す図である。図62は、一方(同図(a))は図形データが入力されたときの表示を表しており、他方(同図(b))は文字データが入力されたときの表示を表している。図形表示ではカラー表示や階調表示が望ましいのに対し、文字表示では白黒の2値表示で十分な場合もあるので、表示フォーマットを切り替えて、消費電力の削減を図ることが有効である。
また、図63は、一方(同図(a))は自然画データが入力されたときの表示を表しており、他方(同図(b))は図形グラフデータが入力されたときの表示を表している。自然画表示ではカラー表示で多階調表示(64階調以上)が望ましいのに対し、図形やグラフの表示では数階調程度のカラー表示で十分な場合もあるので、表示フォーマットを切り替えて、消費電力の削減を図ることが有効である。
図64は本発明の他の構成例を示す図である。図64においては、一方(同図(a))は透過型表示モードであり、他方(同図(b))は反射型表示モードである。ここで、各画素内に、光が透過する領域と反射する領域とを作り込むことにより、バックライトを点灯させたときには透過型表示モードとなり、バックライトを消灯させたときには反射型表示モードとなるようにすることができる。
本発明の他の構成例として、画面の一部のみで画像を表示することを可能にするものがある。図65、図66、図69、図72および図74は、これを実現するためのタイミングチャートの例である。
図65においては、走査信号線駆動回路のイネーブル信号(GEN)を部分的に停止することにより、走査信号線駆動回路を部分的にのみ動作させ、画面の垂直方向に部分的に画像を表示させている。このとき、走査信号線駆動回路が動作を停止している期間は、表示に供しないので、データ信号線駆動回路の動作および信号入力(SCK,SST,DAT等)も停止しておくことが望ましい。
図66においては、走査信号線駆動回路にリセット信号(GRS)を入力することにより、走査信号線駆動回路の走査を途中で止め、画面の垂直方向に部分的に画像を表示させている。このときも上記と同様に、走査信号線駆動回路が動作を停止している期間は、表示に供しないので、走査信号線駆動回路の動作および信号入力(GCK、GENなど)とデータ信号線駆動回路の動作および信号入力(SCK、SST、DAT等)も停止しておくことが望ましい。
走査信号線駆動回路の走査を途中で止めるための構成としては、図67に示すように、走査信号線駆動回路の走査部を構成する複数のフリップフロップFFの各々にリセット信号GRSが入力されるようにする。
図68は、フリップフロップ部分の回路構成を示す図である。リセット信号GRSが入力されることにより、内部ノードを強制的に高電位にしている。
図69は、リセット信号により駆動回路を途中で停止させる方法を、データ信号線駆動回路に適用した場合のタイミングチャートである。駆動回路の走査回路部分構成は、図67および図68に示したものと同様である。図69においては、リセット信号SRSが入力された時点で、データ信号線駆動回路の動作は停止し、以降のデータ信号線には映像信号は書き込まれない。したがって、その前に書き込まれた映像信号が保持されることになるので、この部分表示モードに入る前に、予め非表示用の映像データをデータ信号線に書き込んでおくことが望ましい。
データ信号線駆動回路の走査を途中で止めるための構成としては、図70に示すように、データ信号線駆動回路の走査部を構成する複数のフリップフロップFFの各々にリセット信号SRSが入力されるようにする。
図71は、フリップフロップ部分の回路構成を示す図である。リセット信号SRSが入力されることにより、内部ノードを強制的に高電位にしている。
また、図72においては、走査信号線駆動回路の途中の段からスタート信号(GST)を入力することにより、走査信号線駆動回路の走査を途中から開始し、画面の垂直方向に部分的に画像を表示させている。このときも上記と同様に、走査信号線駆動回路が動作を停止している期間は、表示に供しないので、走査信号線駆動回路の動作および信号入力(GCK、GENなど)とデータ信号線駆動回路の動作および信号入力(SCK、SST、DAT等)も停止しておくことが望ましい。
走査信号線駆動回路の走査を途中から開始するための構成としては、図73に示すように、スタート信号GSTを、走査信号線駆動回路の初段および途中の段から入力できるようにしておき、これを全段駆動用制御信号GFDおよび部分駆動用制御信号GPDにより制御スイッチTGにて制御するものがある。
図74は、スタート信号により途中の段から入力させる方法を、データ信号線駆動回路に適用した場合のタイミングチャートである。駆動回路の走査回路部分構成は、図73に示したものと同様である。図74においては、スタート信号SSTが入力されるまでは、データ信号線駆動回路の動作は停止し、データ信号線には映像信号は書き込まれない。したがって、それ以前に書き込まれた映像信号が保持されることになるので、この部分表示モードに入る前に、予め非表示用の映像データをデータ信号線に書き込んでおくことが望ましい。
データ信号線駆動回路の走査を途中から開始するための構成としては、図75に示すように、スタート信号SSTを、データ信号線駆動回路の初段および途中の段から入力できるようにしておき、これを全段駆動用制御信号SFDおよび部分駆動用制御信号SPDにより制御スイッチTGにて制御するものがある。
上記の部分表示に係わる各構成同士を組み合わせることも可能である。これにより、水平方向と垂直方向のいずれにも部分的な表示が可能になるなど、表示領域に対する自由度が大きくなる。
図76は、本発明に係る画像表示装置の他の構成例を示した図である。図76に示した画像表示装置においては、画素PIXと、データ信号線駆動回路SD1およびSD2と、走査信号線駆動回路GDとは、同一基板SUB上に構成されており(ドライバモノリシック構造)、外部のタイミング回路CTLおよび外部の映像信号処理回路VIDからの信号と、外部の電源回路VGENからの駆動電源とによって駆動している。なお、図中、COMはコモン端子である。このような構成においては、データ信号線駆動回路(場合によっては、走査信号線駆動回路も)を画素と同一基板上に(モノリシックに)形成することにより、別々に構成して実装するよりも、駆動回路の製造コストや実装コストの低減を図ることができるとともに、信頼性の向上にも効果がある。
図77は、本発明に係る画像表示装置を構成する能動素子としての多結晶シリコン薄膜トランジスタの構造例を示した図である。この多結晶シリコン薄膜トランジスタは、ガラス基板100上に形成されるチャネル領域102a、ソース領域102bおよびドレイン領域102cからなる多結晶シリコン薄膜と、その多結晶シリコン薄膜上に順に堆積されるゲート絶縁膜103、ゲート電極104および層間絶縁膜105と、金属配線106とにより構成されている。
図77に示す多結晶シリコン薄膜トランジスタは、絶縁性基板上の多結晶シリコン薄膜を活性層とする順スタガー(トップゲート)構造のものであるが、本発明はこれに限るものではなく、逆スタガー構造等の他の構造のものであってよい。
上記のような多結晶シリコン薄膜トランジスタを用いることによって、実用的な駆動能力を有する走査信号線駆動回路およびデータ信号線駆動回路を、画素アレイと同一基板上にほぼ同一の製造工程で構成することができる。
また、一般に、多結晶シリコン薄膜トランジスタは、単結晶シリコントランジスタ(MOSトランジスタ)に比べて、特性が低いため駆動電圧を高くせざるを得ず、また、素子の大きさも大きいので回路内部の寄生容量が大きくなる。したがって、消費電力が大きくなる傾向があり、本発明のような消費電力を低減する技術は、極めて効果的である。
図78は、本発明に係る画像表示装置を構成する多結晶シリコン薄膜トランジスタの製造工程を示す構造断面図の例である。以下に、摂氏600℃以下で多結晶シリコン薄膜トランジスタを形成するときの製造プロセスについて、簡単に説明する。
図78(a)〜図78(k)は、各工程での断面図である。図78においては、まず、ガラス基板100(a)上に堆積した非晶質シリコン薄膜であるa−Si(b)に、エキシマレーザを照射して、多結晶シリコン薄膜(poly−Si)102を形成する(c)。次に、この多結晶シリコン薄膜102を所望の形状にパターニングし(d)、二酸化シリコンからなるゲート絶縁膜103を形成する(e)。更に、薄膜トランジスタのゲート電極104をアルミニウム等で形成(f)した後、薄膜トランジスタのソース・ドレイン領域に不純物(n型領域には燐、p型領域には硼素)を注入する(g、h)。すなわち、燐陽イオンドーピングにてn型領域111とそれに囲まれた中心領域112を形成し(g)、硼素陰イオンドーピングにてp型領域113とそれに囲まれた中心領域114を形成する(h)。n型領域に不純物を注入する際には、p型領域をレジスト108でマスクし(g)、p型領域に不純物を注入する際には、n型領域をレジスト108でマスクする(h)。その後、二酸化シリコンまたは窒化シリコン等からなる層間絶縁膜105を堆積し(i)、コンタクトホール105aを開口(j)した後、アルミニウム等の金属配線106を形成する(k)。この工程において、プロセスの最高温度は、ゲート絶縁膜形成時の600℃であるので、米国コーニング社の1737ガラス等の高耐熱性ガラスが使用できる。
なお、液晶表示装置においては、この後に、更に、別の層間絶縁膜を介して、透明電極(透過型液晶表示装置の場合)や反射電極(反射型液晶表示装置の場合)を形成することになる。
ここで、図78に示すような製造工程で、多結晶シリコン薄膜トランジスタを、摂氏600度以下で形成することにより、安価で大面積のガラス基板を用いることができるようになるので、画像表示装置の低価格化と大面積化が実現される。
図79は、上記の画像表示装置を具備した電子機器の構成を示すブロック図である。この例では、電子機器は、通信手段、検知手段、入力手段、演算手段、表示手段、および記憶手段からなっている。以下に、この電子機器の具体的な構成例について述べる。
図80ないし図82は、本発明の電子機器の例を示す図である。図80においては、電子機器(テレビ受像機)は、内蔵バッテリーと外部AC電源のいずれでも駆動することができる。内蔵バッテリー使用時(a)には、使用時間に制限があるので、できるだけ消費電力の少ないモードやフォーマットでの表示が望ましい。また、AC電源使用時(b)には、そのような制限がないので、できるだけ表示品位の高い表示が望ましい。
また、図81は、電子機器(携帯電話)の待機時の状態と使用時の状態を表している。待機時(a)には、文字情報が主であり、電力消費の少ない白黒の2値表示でも支障はない場合が多い。一方、使用時(b)には、画像データを扱うこともあるので、それに応じてカラー表示や階調表示を行うことが望ましい。電子機器によっては、待機時の時間が使用時の時間よりも圧倒的に長いものもあり、その場合には、待機時の消費電力を下げることで、バッテリーでの使用可能時間が大幅に改善される。
また、図82の電子機器(携帯情報端末)においては、光センサー201を備えている。このセンサーによって周囲の明るさを検知し、自動的に、外光が強い場合は反射型表示モードを選択し、外光が弱い場合は透過型表示モードを選択するようになっている。
図83ないし図92は、本発明の電子機器の他の例を示す図である。
図83は、携帯情報端末であり、本体202、表示部203、操作部204、音声出力部205、内蔵バッテリー206などからなっており、表示部203に上述の画像表示装置を適用することができる。
また、図84は、携帯電話であり、本体211、表示部212、操作部213、音声出力部214、音声入力部215、アンテナ216、内蔵バッテリー217などからなっており、表示部212に上述の画像表示装置を適用することができる。
また、図85は、ゲーム機であり、本体221、表示部222、操作部223、音声出力部224、記憶媒体挿入部225、内蔵バッテリー226などからなっており、表示部222に上述の画像表示装置を適用することができる。
また、図86(a)および図86(b)はいずれもビデオカメラであり、本体231・241、撮像部232・242、音声入力部243、表示部234・244、操作部235・245、記憶媒体挿入部236・246、内蔵バッテリー237などからなっており、表示部234・244に上述の画像表示装置を適用することができる。
また、図87は、スチルカメラであり、本体251、撮像部252、表示部253、操作部254、記憶媒体挿入部255、内蔵バッテリー256などからなっており、表示部253に上述の画像表示装置を適用することができる。
また、図88は、電子書籍であり、本体261、表示部262、操作部263、記憶媒体挿入部264、内蔵バッテリー265などからなっており、表示部262に上述の画像表示装置を適用することができる。
また、図89は、カーナビゲーションシステムであり、本体271a・271b、表示部272、音声出力部273、操作部274、記憶媒体挿入部275、位置センサーなどからなっており、表示部272に上述の画像表示装置を適用することができる。
また、図90は、テレビ受像機であり、本体281、表示部282、音声出力部283、操作部284、アンテナ285、入出力端子286、内蔵バッテリー287などからなっており、表示部282に上述の画像表示装置を適用することができる。
また、図91は、映像再生機器であり、本体291、表示部292、音声出力部293、操作部294、記憶媒体挿入部295、入出力端子296、内蔵バッテリー297などからなっており、表示部292に上述の画像表示装置を適用することができる。
また、図92は、コンピュータであり、本体301、表示部302、音声出力部303、操作部304、入出力端子305、記憶媒体挿入部306、内蔵バッテリー307などからなっており、表示部302に上述の画像表示装置を適用することができる。
以上のように、本発明は極めて多岐にわたる電子機器に適用することができ、その表示部において、使用環境や使用状態に応じて最適な表示モードや表示フォーマットを選択することにより、視認性や操作性、利便性の改善を図ることができる。
以上、本発明の構成例について幾つかを示したが、本発明はこれらに限定されることなく、上記構成例の組み合わせ等の他の構成についても、同様に当てはまるものである。
なお、本発明の画像表示装置は、画像を表示する複数の画素からなる画素アレイと、該画素アレイに映像信号を供給するデータ信号線駆動回路と、該画素への映像信号の書き込みを制御する走査信号線駆動回路と、該データ信号線駆動回路と該走査信号線駆動回路にタイミング信号を供給するタイミング回路と、該データ信号線駆動回路に映像信号を供給する映像信号処理回路とを有する画像表示装置において、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数個の上記データ信号線駆動回路は、互いに異なる構成をとり、かつ、画素アレイの同一領域を駆動できるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、各時刻において動作するのは、上記複数のデータ信号線駆動回路のうちのいずれか1つのみであるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、少なくとも同じ一フレーム期間においては、同一のデータ信号線駆動回路を駆動させるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、同じ一フレーム期間内において、駆動させるデータ信号線駆動回路を切り替えるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくともいずれか2つは、画面内のそれぞれ異なる領域に画像データを書き込むように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくともいずれか2つは、同じ一フレーム期間内において、画面内の少なくとも一部の領域に画像データを書き込むように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくともいずれか2つが同時に動作するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくともいずれか1つは、同じ一フレーム期間内において、他のデータ信号線駆動回路によって書き込まれた画像に上書きして画像データを書き込むように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくともいずれか1つは、水平走査期間単位で画像の上書きを行うように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくともいずれか1つは、各水平走査期間内の一部の期間のみで画像の上書きを行うように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくともいずれか1つは、各水平走査期間の帰線期間内に画像データを書き込むように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくともいずれか1つは、他のデータ信号線駆動回路よりも一定期間遅れて画像データを書き込むように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数個のデータ信号線駆動回路は、画素アレイに対して互いに反対側に配置されているように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数個のデータ信号線駆動回路は、画素アレイに対して同じ側に配置されているように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数個のデータ信号線駆動回路は、それぞれその一部の回路が共通であるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、画像を表示する複数の画素からなる画素アレイと、該画素アレイに映像信号を供給するデータ信号線駆動回路と、該画素への映像信号の書き込みを制御する走査信号線駆動回路と、該データ信号線駆動回路と該走査信号線駆動回路にタイミング信号を供給するタイミング回路と、該データ信号線駆動回路に映像信号を供給する映像信号処理回路とを有する画像表示装置において、上記走査信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数個の上記走査信号線駆動回路は、互いに異なる構成をとり、かつ、画素アレイの同一領域を駆動できるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、各時刻において動作するのは、上記複数の走査信号線駆動回路のうちのいずれか1つのみであるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、少なくとも同じ一フレーム期間においては、同一の走査信号線駆動回路を駆動させるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、同じ一フレーム期間内において、駆動させる走査信号線駆動回路を切り替えるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数の走査信号線駆動回路の少なくともいずれか2つは、画面内のそれぞれ異なる領域に画像データを書き込むように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数個の走査信号線駆動回路は、画素アレイに対して互いに反対側に配置されているように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数個の走査信号線駆動回路は、画素アレイに対して同じ側に配置されているように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数個の走査信号線駆動回路は、それぞれ、その一部の回路が共通であるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、外部より入力される信号により、上記複数個のデータ信号線駆動回路のいずれを駆動するかを制御するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、外部より入力される信号により、上記複数個の走査信号線駆動回路のいずれを駆動するかを制御するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、入力される表示データの種類に応じて、複数の表示モードおよび表示フォーマットのいずれかを選択するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、使用環境に応じて、複数の表示モードおよび表示フォーマットのいずれかを選択するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記映像信号処理回路は、入力された映像信号を、複数の種類のフォーマットに変換する機能を備えるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記タイミング回路は、入力されたタイミング信号を、表示フォーマットに対応した信号に変換する機能を備えるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記タイミング回路は、外部からの制御信号を受けて、タイミング信号の供給先を切り替える手段を具備するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記映像信号処理回路は、外部からの制御信号を受けて、映像信号の供給先を切り替える手段を具備するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、使用環境を検知する手段と、上記検知手段からの信号に基づいて表示モードや表示フォーマットを切り替える手段とを具備するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、入力される映像信号の種類やフォーマットを判別する判別手段と、上記判別手段からの信号に基づいて表示モードや表示フォーマットを切り替える手段とを具備するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数個の上記データ信号線駆動回路または上記走査信号線駆動回路は、それぞれ独立の電源端子および入力端子を備えるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数個の上記データ信号線駆動回路または上記走査信号線駆動回路は、電源端子および入力端子の一部が共通化されているように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数個の上記データ信号線駆動回路または上記走査信号線駆動回路は、動作していない方の駆動回路には、電源の供給を停止するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数個の上記データ信号線駆動回路または上記走査信号線駆動回路は、表示に供しないほうの駆動回路と画素アレイとを電気的に切り離す手段を具備するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも高画質であるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも低消費電力であるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも表示解像度が高いように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数の表示フォーマットとして、一方はカラー表示であり、他方は白黒表示であるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、複数のデータ信号線駆動回路の一方において、複数のデータ信号線に同一の画像データを書き込むように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、複数のデータ信号線駆動回路の一方において、水平方向に連続する同一色の複数の画素に対応するデータ信号線に同一の画像データを書き込むように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、複数のデータ信号線駆動回路の一方において、水平方向に連続する3色の複数の画素に対応するデータ信号線に同一の画像データを書き込むように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、連続する複数の走査信号線には、異なるタイミングで走査信号が書き込まれ、それぞれの走査期間において、データ信号線駆動回路から同一の画像データが出力されるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、連続する複数の走査信号線には、異なるタイミングで走査信号が書き込まれ、複数の走査期間を含む期間中、データ信号線駆動回路から出力された画像データが、各データ信号線において保持されるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、連続する複数の走査信号線には、異なるタイミングで走査信号が書き込まれ、それぞれの走査期間において、データ信号線駆動回路から、極性の異なる同一階調に相当する画像データが出力されるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、各データ信号線に書き込まれる画像データは、1フレーム期間中、同一極性であるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも表示階調が多いように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数の表示フォーマットとして、一方は中間調表示に対応しており、他方は2値表示であるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記データ信号線駆動回路内に、基準電圧選択回路と中間電位生成回路とを具備しており、表示階調が少ない時には、上記基準電圧選択回路のみを動作させ、上記中間電位生成回路は動作させず、一方、表示階調が多い時には、上記基準電圧選択回路および上記中間電位生成回路を共に動作させるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記データ信号線駆動回路内にアンプ回路を具備しており、表示階調が少ない時には上記アンプ回路は動作させず、一方、表示階調が多い時には上記アンプ回路を動作させるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数の表示フォーマットにおいて、入力される映像信号が、一方はアナログ信号であり、他方はデジタル信号であるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数の表示フォーマットにおいて、入力される映像信号が、一方は画像データであり、他方はテキストデータであるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数の表示フォーマットにおいて、入力される映像信号が、一方は自然画データであり、他方は図形データであるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記複数の表示モードにおいて、一方は透過型表示モードであり、他方は反射型表示モードであるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、少なくとも一部が複数個備えられた上記駆動回路について、いずれの駆動回路においても、表示領域の少なくとも一部分には画像データが書き込まれないように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、各信号線の駆動タイミングに対応する信号を用いて、駆動回路の出力を制御することにより、一部の領域に画像データを書き込まないように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、駆動回路の走査(スキャン)を停止するリセット信号を用いて、駆動回路の出力を制御することにより、一部の領域に画像データを書き込まないように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、駆動回路の走査(スキャン)を開始するスタート信号を、駆動回路内の走査回路の中間の段から入力することにより、一部の領域に画像データを書き込まないように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記データ信号線駆動回路および上記走査信号線駆動回路の少なくとも一方が、上記画素と同一基板上に形成されているように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記データ信号線駆動回路および上記走査信号線駆動回路の少なくとも一方を構成する能動素子が、多結晶シリコン薄膜トランジスタであるように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、上記構成において、上記能動素子が、ガラス基板上に、600℃以下のプロセスで形成されるように構成してもよい。
また、本発明の電子機器は、出力装置として画像表示装置を備えた電子機器において、上記画像表示装置が、上記いずれかの画像表示装置であるように構成してもよい。
また、本発明の電子機器は、上記構成において、外部供給電源により駆動されている期間と、内蔵バッテリーにより駆動されている期間とで、表示モードまたは表示フォーマットを切り替えるように構成してもよい。
また、本発明の電子機器は、上記構成において、待機時と動作時とで、表示モードまたは表示フォーマットを切り替えるように構成してもよい。
また、本発明の電子機器は、上記構成において、使用時の周辺の明るさに応じて表示モードまたは表示フォーマットを切り替えるように構成してもよい。
また、本発明の電子機器は、携帯情報端末、携帯電話、ゲーム機、ビデオカメラ、スチルカメラ、電子書籍、ナビゲーションシステム、テレビ受像機、映像再生機器、コンピュータとなるようにように構成してもよい。
このように、本発明の画像表示装置においては、複数の異なる構成をなすデータ信号線駆動回路および走査信号線駆動回路を具備している。そして、それぞれのデータ信号線駆動回路または走査信号線駆動回路は、表示可能なフォーマット(解像度や表示階調など)が異なっている。したがって、いずれかの駆動回路を選択するかによって、表示品位や動作時の消費電力が異なってくる。入力される映像の種類や使用環境に応じて、動作させる駆動回路を切り替えることにより、最適な(必要かつ充分な)表示フォーマットでの表示が可能となり、かつ、消費電力の低減も実現される。
また、複数の駆動回路を用いて時間差をつけて信号ラインに映像信号を書き込むことにより、画像の上書きをすることができるので、映像信号を外部で信号処理することなく、スーパーインポーズ表示が可能となる。
この画像表示装置を搭載した電子機器においては、その表示品位や使用可能時間などの点で最適化を図ることができるので、視認性や操作性、利便性の改善が図られる。このように、本発明によれば、画像表示装置において、良好な画像表示と低消費電力性とを両立させることができる。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、少なくとも一部分が複数個備えられた上記駆動回路について、該駆動回路のうちで、各時刻において動作するのは1つのみである構成である。
これにより、あるフォーマットの画像を表示するために、複数の駆動回路のうちの他の駆動回路は表示には無関係であり、それらの駆動回路の動作を停止させておくことにより、上記の構成による効果に加えて、消費電力の削減が図られるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記の互いに異なる表示形態としての複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも高画質である構成である。
これにより、複数のフォーマットの表示が可能となるので、上記の構成による効果に加えて、表示データの種類や使用環境に応じて、それに適した表示モードおよび表示フォーマットを選択することができるという効果を奏する。
また、本発明の電子機器は、上記の構成に加えて、外部供給電源により駆動されている期間と、内蔵バッテリーにより駆動されている期間とで、表示モードまたは表示フォーマットを切り替える構成である。
これにより、消費電力は大きいが高品位の表示モードまたは表示フォーマットで表示を行うことで、上記の構成による効果に加えて、使用状態に対応した最適な表示と使用可能時間の最大化が可能となるという効果を奏する。
また、本発明の電子機器は、上記の構成に加えて、待機時と動作時とで、表示モードまたは表示フォーマットを切り替える構成である。
これにより、動作時の高表示品位と待機時の低消費電力性とを、同時に実現することができるので、上記の構成による効果に加えて、電子機器の視認性や操作性、利便性が大幅に向上するという効果を奏する。
また、本発明の電子機器は、上記の構成に加えて、使用時の周辺の明るさに応じて、表示モードまたは表示フォーマットを切り替える構成である。
これにより、消費電力を最小に抑えつつ、使用環境にマッチした表示を行うことが可能となり、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、電子機器の視認性や操作性、利便性が大幅に向上するという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記の互いに異なる表示形態としての複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも低消費電力である構成である。
これにより、映像の種類や周囲環境に対して最適な表示方法および駆動方法を選択することで、上記の構成による効果に加えて、消費電力の最適化を図ることが可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記複数の表示フォーマットとして、一方は他方よりも表示解像度が高い構成である。
これにより、複数のデータ信号線駆動線または複数の走査信号線駆動線に同時に同一信号を入力することで、低解像度表示時に動作する駆動回路のユニット数を削減することができ、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、低解像度表示においては、動作回路の規模縮小と配線数の削減、駆動周波数の低減が図られ、画像表示装置の消費電力の削減が実現されるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記複数の表示フォーマットとして、一方はカラー表示であり、他方は白黒表示である構成である。
これにより、複数のデータ信号線駆動線に同時に同一信号を入力することで、白黒表示時に動作する駆動回路のユニット数を削減することができ、それゆえ、上記の構成による効果に加えて、白黒表示においては、動作回路の規模縮小と配線数の削減が図られ、画像表示装置の消費電力の削減が実現されるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、上記データ信号線駆動回路の少なくとも一部分を複数個備え、上記複数のデータ信号線駆動回路の少なくとも一つにおいて、水平方向に連続する3色の複数の画素に対応するデータ信号線に同一の画像データを書き込む構成である。
これにより、データ信号線駆動回路の出力数は1/3に減少するので、データ信号線駆動回路の回路規模が縮小するとともに、データ信号およびクロック信号の数または周波数も低下する。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、データ信号線駆動回路における消費電力を削減することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、表示解像度が低いほうの表示フォーマットにおいて、連続する複数の走査信号線には、異なるタイミングで走査信号が書き込まれ、それぞれの走査期間において、データ信号線駆動回路から同一の画像データが出力される構成である。
これにより、連続する複数の走査信号線に対応する走査期間に、同一の画像データがデータ信号線に書き込まれ、垂直方向に連続する画素で同一の画像データが表示される。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、この画像表示装置の物理的な解像度よりも低い解像度での表示を行うことができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、表示解像度が低いほうの表示フォーマットにおいて、連続する複数の走査信号線には、異なるタイミングで走査信号が書き込まれ、複数の走査期間を含む期間中、データ信号線駆動回路から出力された画像データが、各データ信号線において保持される構成である。
これにより、データ信号線駆動回路からの映像データの出力サイクルを低減することができるため、この画像表示装置の物理的な解像度よりも低い解像度での表示が可能となることに加えて、データ信号線駆動回路における、データ信号およびクロック信号の数または周波数が低下する。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、データ信号線駆動回路における消費電力を削減することができるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、表示解像度が低いほうの表示フォーマットにおいて、連続する複数の走査信号線には、異なるタイミングで走査信号が書き込まれ、それぞれの走査期間において、データ信号線駆動回路から、極性の異なる同一階調に相当する画像データが出力される構成である。
これにより、連続する複数の走査信号線に対応する走査期間において、データ信号線駆動回路から、極性の異なる同一階調に相当する画像データが出力される。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、水平ライン反転駆動法においても、表示品位に支障を来すことなく、物理的な解像度よりも低い解像度での表示が可能となるという効果を奏する。
また、本発明の画像表示装置は、上記の構成に加えて、表示解像度が低いほうの表示フォーマットにおいて、各データ信号線に書き込まれる画像データは、1フレーム期間中、同一極性である構成である。
これにより、複数の走査信号線に対応する走査期間において画像データをデータ信号線において保持したときにも、上下画素間の寄生容量による画素の電位変動の差は殆ど無くなる。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、表示品位の劣化なしに、データ信号線駆動回路における消費電力を削減することができるという効果を奏する。