JP3945692B2 - 押出成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両や建築物に装着される長尺状の樹脂成形体から成る押出成形品を製造する方法に関し、詳しくは、ヒケ等の表面欠陥の発生を防止し得る押出成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂を主体とする成形材料を押出成形することによって得られる長尺状樹脂成形体から成る成形品(以下「押出成形品」という。)は、種々の用途の装飾材或いは構造材として自動車等の車両や建築物に用いられている。
一般的に押出成形では、押出機の先端に設けられたダイのオリフィス(押出開口部)から溶融状態の成形材料を押し出すことにより、当該オリフィスの開口形状に対応した横断面形状の樹脂成形体が形成される。従って、押出成形では、所望する横断面形状に対応するオリフィスを有するダイを用いることにより、目的とする形状の押出成形品を得ることができる。
【0003】
ところで、長尺な押出成形品は、その横断面形状の全体が略均一な肉厚のもの(例えば横断面形状が円形のパイプや単純な矩形の平板であるもの)ばかりではなく、横断面形状の一部に他の部分と異なる厚さの不均一な厚肉部分(以下、単に「厚肉部分」という。)を有するものがある。
このような形状の押出成形品を従来の一般的な押出成形法によって製造する場合、所望する横断面形状に対応するダイのオリフィスから押し出された樹脂成形体の表面部に所謂「ヒケ(sink mark)」と呼ばれる意図しない窪みが生じる虞があった。かかるヒケは上記不均一な厚肉部分と他の部分との冷却度合(固化の進行具合)の差によって生じる。すなわち、ヒケは、押出成形後、上記不均一な厚肉部分の内部が他の部分よりも収縮量が大きくなり、かつ、冷却(固化)が遅れる結果、当該厚肉部分の冷却(固化)に伴う体積収縮に伴って既に固化が完了している厚肉部分の表側に位置する表面部の一部が内側に引っ張り込まれることに起因すると言われている。ヒケの発生は、押出成形品の表面部(特に意匠面)の美観を損ねたり、用途に応じて予め設定されている表面部の寸法や形状に狂いを生じさせ得るため好ましくない。
【0004】
かかるヒケの発生を防止する手段として、例えば、特開2000−158514号公報や特開平9−117955号公報には、ダイから押し出された樹脂成形体を均一に冷却するためのサイジング金型が開示されている。しかし、この公報に記載のサイジング金型は、複雑な形状と機構を要し、種々の横断面形状を有し得る押出成形品全般に広く適用し得る技術ではない。
また、特開平5−245891号公報には、射出成形で形成される樹脂部品のヒケを防止する方法が開示されている。しかし、この方法は、射出成形を前提にして開発されたものであり、押出成形法にそのまま適用することはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、横断面の一部に、厚肉部分がある押出成形品の製造に関する課題を解決すべく創出されたものであり、その目的とするところは、厚肉部分が存在する押出成形品を製造する場合であっても、押出成形時にヒケを生じさせない押出成形品の製造方法を提供することである。また、本発明の他の側面は、斯かる製造方法によって製造された表面外観、表面形状、寸法に優れる押出成形品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記課題を解決すべく提供される請求項1の発明は、樹脂成形体の横断面形状において部分的に不均一な厚肉部分が存在する長尺な押出成形品を製造する方法であり、以下の(a)工程及び(b)工程を包含する。
(a)工程は、押出機と、押出機の出口に連結され前記樹脂成形体の横断面形状を均等に縮小した相似形状の開口形状のオリフィスを備えたダイと、ダイに連結されたサイジング装置とからなる押出成形装置に、固化するときに体積収縮する熱可塑性樹脂を主体とする成形材料を供給する工程である。ここで該オリフィスに連通するサイジング装置の成形材料流路は、前記樹脂成形体の横断面と略同一の形状の不均一な厚肉部分を有する横断面形状に形成された整形流路部と、前記オリフィスと整形流路部との間に配置されるとともに前記オリフィスの開口形状に対して略相似的形状を維持しつつ該整形流路部に向かって断面形状が次第に拡大するように形成された拡大流路部とを備える。一方、(b)工程は、溶融して圧縮状態の成形材料を前記オリフィスからサイジング装置へ導入し、内壁面が前記熱可塑性樹脂の溶融温度よりも低い温度に調節された前記成形材料流路を通過させて、所定の横断面形状を有する実質的に固化状態の樹脂成形体を該サイジング装置から排出する工程である。ここで前記オリフィスから押し出されてきた溶融して圧縮状態の成形材料の膨張圧力で成形材料を前記拡大流路部の内壁面に圧接させつつ該内壁面に接する表面側から固化させていき、その固化した表面の内部で圧縮された溶融状態を保っている溶融部分の膨張圧力を前記溶融部分の外側の全方向に膨張する力として略均等に作用させることにより前記固化した表面を前記拡大流路部の内壁面に圧接させ、成形材料が前記拡大流路部を通過する間にその内壁面が転写された形状の固化した表面が形成される一方で、前記整形流路部に導入された時点では成形材料の内部に溶融部分がまだ存在しており、その溶融部分の膨張圧力によって成形材料の表面が整形流路部の内壁面に圧接されつつ成形材料の固化が進行するとともに固化に伴う成形材料の体積収縮量を補うように溶融部分を通して溶融した成形材料が補給されるようにして該(b)工程が実施される。なお、本明細書において「熱可塑性樹脂」とは、熱可塑性を示す合成樹脂、ゴム及びエラストマーを包含する用語である。
【0007】
上記の製造方法では、ダイのオリフィスから押し出された成形材料(即ち、所定の横断面形状に形状化された固化未完了の成形物のこと。以下、完全固化状態の樹脂成形体と区別するため、押出成形の途上であって固化が進行しつつある状態の成形物を「形状化成形材料」という場合がある。)が上記サイジング装置内で固化していく過程において、その内部に溶融状態の樹脂が強制的に供給・補充される。すなわち、本構成の製造方法では、上記サイジング装置内の拡大流路部を通過することによって成形材料が所望する横断面形状に形状化されるとともに、その後の整形流路部において、内部に強制的に送り込まれた溶融樹脂の膨張圧力によって、形状化成形材料の表面部を成形材料流路の内壁面に押し付けた状態が保たれながら、当該形状化成形材料の固化が進行する。このため、本製造方法によると、樹脂が固化する際の体積収縮、特に横断面をみたとき、厚肉部分における体積収縮を補う量の溶融樹脂が補充されるので収縮の度合を低減化することができる。従って、請求項1の発明によると、表面にヒケの発生が認められない押出成形品を製造することができる。
また、前記オリフィスの形状は前記樹脂成形体の横断面形状の縮小相似形状であり、且つ前記拡大流路部の断面形状は前記オリフィスの開口形状に対して略相似的形状を維持しつつ前記整形流路部に向かって次第に拡大する相似的拡大形状である。かかる構成の製造方法では、拡大流路部の内壁面に圧接される成形材料の圧力を拡大流路部のほぼ全方向において好適な略一定レベルに維持することができる。このため、ヒケの発生がよりよく防止されるとともに、正確な寸法の押出成形品を容易に製造し得るという効果が得られる。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の製造方法において、前記サイジング装置の下流側に引抜装置を配置し、その引抜装置によって前記サイジング装置から排出される樹脂成形体に引抜力を与える方法である。
かかる構成の製造方法では、上記引抜装置を稼動させることによって、サイジング装置内を移動する形状化成形材料(固化部分)に対して引張り力(引抜力)を付与することができる。このことにより、サイジング装置内の形状化成形材料の移動速度(即ちサイジング装置からの樹脂成形体の排出速度)を制御し、上記(b)工程の最適化を容易に行うことができる。例えば、成形材料の中心部への溶融樹脂の供給量を高めるため、押出機からの成形材料の吐出量を増大させた場合でも、成形材料流路内で成形材料が詰まったりせずに流路内壁面への最適な圧接状態を保ちながら固化途上の形状化成形材料をスムーズに移動させることができる。
また、かかる引張り力(引抜力)は、形状化成形材料の表面を流路内壁面から引き剥がす力として作用する。このため、摩擦係数が比較的大きい樹脂材料を用いてもスムーズな押出成形を行うことができる。
従って、請求項2の製造方法によると、請求項1の発明の効果に加えて、樹脂成形体のスムーズな排出(引抜き)が実現され、高い生産性で所望する形状のヒケのない押出成形品を製造し得るという効果を有する。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項2の製造方法において、前記サイジング装置に導入される溶融状態の成形材料の圧力が略一定となるように、前記サイジング装置から排出される樹脂成形体の排出速度を調節する方法である。
かかる構成の製造方法では、押出機の吐出量の変動が発生した際にも、表面にヒケの生じない押出成形品を製造するのに好適な溶融樹脂の供給圧力レベルを維持しつつ形状化成形材料の移動(流れ)を安定化させる。
従って、請求項3の製造方法によると、上述した請求項2の発明の効果をいっそう高めることができる。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項2又は3の製造方法において、前記成形材料が熱可塑性の硬質樹脂及び/又は熱可塑性エラストマーを主体に構成されている方法である。
硬質樹脂から成る固化部分は、適度な引抜力が加えられた際に実質的に伸長しない。また、熱可塑性エラストマーから成る固化部分も、適度な引抜力が加えられた際に伸長し難く、その伸長の度合も予測可能な範囲に留まる。
このことから、これら樹脂を主体に構成された形状化成形材料に対しては、引抜力が効果的に伝達され得るため、樹脂材料の摩擦係数の大きさに拘わらずスムーズな押出成形を実現し、また、樹脂成形体の排出速度の調節を正確に実現することができる。従って、請求項4の製造方法によると、上述した請求項2又は3の発明の効果をいっそう高めることができる。
【0011】
【0012】
また、請求項の発明は、請求項1〜のいずれか一の製造方法において、前記サイジング装置の成形材料流路の内壁面が平滑に形成されている方法である。かかる構成の製造方法では、サイジング装置内を移動する形状化成形材料の表面に対して上記平滑な内壁面が転写されることにより、平滑な表面を有する樹脂成形体を押出成形することができる。このため、請求項の製造方法によると、請求項1〜のいずれか一の発明の効果に加えて、表面が平滑で質感に優れる樹脂成形品を製造することができる。また、流路内壁面が平滑であると、当該内壁面と形状化成形材料との間の摺動抵抗が増加することがないから、成形材料が流路内をスムーズに移動する。このため、請求項の製造方法によると、成形材料がサイジング装置内で詰まったりせず、所望する形状のヒケのない表面平滑な樹脂成形品をスムーズに製造し得るという効果を有する。また、表面が平滑であると、その上に積層(被覆)するときに別の樹脂成形材料を当該平滑な表面部と一体化させることが容易となる。このため、請求項の製造方法によると、請求項1〜のいずれか一の発明の効果に加えて、表面部が多層構造の押出成形品を容易に製造し得るという効果を有する。
【0013】
また、請求項の発明は、請求項1〜のいずれか一の製造方法において、前記成形材料が5質量%以上の粉状及び/又は繊維状の固形充填材を含有することを特徴とする方法である。なお本明細書において「固形充填材」とは、それを含む成形材料の主成分(マトリックス成分)たる熱可塑性樹脂が溶融し得る温度域(即ち押出成形の際に常用される温度域)において、溶けたり分解したりせずに固体状態を保ち得る充填材をいう。また、「粉状」とは、樹脂成形や強度保持に支障のない程度に細かい塊状物(繊維状の細長いものを除く)を指す用語であり、特定の粒径のものや形状に限定されない。例えば、細かい片状、棒状、球状、粒状又は中空状の破砕物はいずれも本明細書における粉状固形充填材の範疇に包含される。本構成の製造方法では、樹脂成形体の表面平滑性やヒケの発生防止を実現しつつ、樹脂成形体に固形充填材を高率に含有させることができる。このため、請求項の製造方法によると、請求項1〜のいずれか一の発明の効果に加えて、樹脂成形体の強度を向上させると共に、省資源・リサイクル性に優れる押出成形品を製造し得るという効果を有する。また、固形充填材を高率に含有させることにより、樹脂の体積収縮率を低下させることができる。このため、請求項の製造方法によると、ヒケの発生を防止することが一層容易になる。
【0014】
また、請求項の発明は、請求項1〜のいずれか一の製造方法において、前記樹脂成形体には、その横断面形状において所定の一方向に張り出した凸部が構成されており、該凸部により前記厚肉部分が生じており、前記整形流路部の横断面形状は、その樹脂成形体の横断面形状と同一形状に形成されていることを特徴とする方法である。この態様の製造方法のように、本発明の製造方法によると、横断面形状において均一な肉厚部分から一方向に張り出した凸部(厚肉部分)を有するような形状の押出成形品を、その表面にヒケを生じさせることなく好適に製造することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば押出機の操作法のような押出成形に関する一般的な事項)は、いずれも従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている事項と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
【0016】
本発明の製造方法によって製造される押出成形品は、長尺状の樹脂成形体を本体とするものであり、その他のエレメント(付属部分)の有無に関して特に制限はない。また、使用する成形材料は、熱可塑性樹脂を主体(マトリックス)とするものであればよく、その他の成分に特に制限はない。
用いる熱可塑性樹脂としては、汎用樹脂でもエンジニアリング樹脂(所謂エンプラ)でも良く、結晶性樹脂でも非晶質樹脂でも良い。
上記のように固体物が伸長し難いという観点から硬質樹脂の範疇に属するものが好適である。例えば、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリルエチレンプロピレンゴムスチレン共重合体(AES)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等が挙げられる。これらの他、種々のグレードのポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等を用いることが可能である。
環境に対する配慮がされるときには塩素等のハロゲンを含まない樹脂が好ましく、リサイクル性等の観点からポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂が特に好ましい。
【0017】
上記の他、固体物が比較的伸長し難く、その伸長度合が予測可能な範囲である種々の熱可塑性エラストマー(例えばオレフィン系、スチレン系、ビニル系)を好適に使用することができる。特にリサイクル性の観点から例えばハードセグメントがオレフィン系樹脂であるオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)が好ましい。
本発明の実施にあたっては、例示したような熱可塑性樹脂の1種類をマトリックス成分とする成形材料を用いてもよく、或いは、2種類又は3種類以上の熱可塑性樹脂から成るポリマーコンプレックスやポリマーアロイをマトリックス成分とする成形材料を用いてもよい。
【0018】
また、成形材料には、種々の副成分を含有させ得る。そのような副成分として好適なものに、上述の粉状及び/又は繊維状の固形充填材が挙げられる。この種の固形充填材としては、安定した物性を有するもの(典型的には従来から充填材として使用されているもの)であれば特に制限なく使用することができる。例えば、セラミック粉(タルク等の種々の無機化合物粉を包含する。以下同じ。)、カーボン粉、木粉、セラミックファイバー、カーボンファイバーが例示される。あるいは、鉄粉等の金属粉や植物等(例えば木綿)から成る繊維状有機物粉であってもよい。好ましいセラミック粉としては、酸化物、ケイ酸塩、炭酸塩等の粉状物(典型的には粒径1〜1000μm)が挙げられる。ケイ酸塩としてはタルク、クレー、マイカ、ガラスビーズ等があり、強度向上の観点から特にタルクが好ましい。酸化物としてはシリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、軽石等が挙げられる。炭酸塩としては炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。また、セラミックファイバーの好適例としては、直径が0.1〜500μm程度のガラスファイバー、ボロンファイバー、炭化ケイ素ファイバーが挙げられ、ガラスファイバーが特に好ましい。
【0019】
なお、成形材料を調製するにあたっては、上記固形充填材の含有量(率)は、用いる充填材の種類および最終的に得られた押出成形品の用途に応じて異なり得る。本発明の製造方法によると、固形充填材の含有率が30質量%以上(例えば30〜50質量%)、或いは40質量%以上(例えば40〜60質量%)であっても、表面平滑な樹脂成形体を製造することができる。
また、成形材料には、上記固形充填材の他に、種々の補助成分を含有させることができる。かかる補助成分としては、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、難燃剤等が挙げられる。
なお、成形材料は、従来公知の種々の方法によって所望する形態に調製することができる。例えば、所定の比率で熱可塑性樹脂と粉末状充填材とを配合したものを混練押出機にて混練し、ストランドに押出した後にペレット形状とすることができる。
【0020】
次に、本発明に係る製造方法に基づいて行う押出成形品の製造の好適な一実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る押出製造ライン(押出成形装置1)の概要を示す説明図である。
本実施形態では、図4に示す横断面の長尺状樹脂成形体から成る押出成形品(車両用のルーフモールディング)100を製造する場合を説明する。
図4に示すように、このモールディング100の横断面はT字状である。すなわち、モールディング100の本体は、その横断面形状において、車両ルーフ部に形成された所定の装着用溝(図示せず)内に挿入される脚部としての凸条部102と、その凸条部102が溝に挿入された際にその溝を覆うようにして車両ルーフ上に配置される頭部としての主要部101とから構成されている。従って、本モールディング100における厚肉部分は凸条部102に対応する部分(符号103で示す領域)であり、従来は主要部101の表面(意匠面)の符号104aで示す部分にヒケが生じ易かった。なお、特に限定することを企図したものではないが、本実施形態では25質量%のガラス短繊維を含むポリアミド樹脂ベースの成形材料を用いるものとして説明する。また、便宜上、以下の説明では固化した樹脂成形体のみならず当該成形体を構成する成形材料そのものに言及する場合にも、溶融状態又は固化状態を問わず樹脂成形体と同一の符号を付与するものとする。
【0021】
図1に示すように、この押出成形装置1は大まかにいって、ホッパ11を備えた押出機10と、該押出機10の先端に連結されたダイ20と、該ダイ20に連結するサイジング装置30とを備えている。また、サイジング装置30の下流側には、本発明の実施における好適な付加的装置として、引抜装置40が装備されている。
押出機10は、一般的な単軸押出機であり、ペレットその他の形状の成形材料を供給するホッパ11とその材料を溶融しつつ先端方向に送出する加熱シリンダ(図示せず)とが備えられている。加熱シリンダの先端には、ダイ20が取り付けられている。なお、同図において「IN」と「OUT」は、サイジング装置30を所定温度に冷却する冷媒の入口と出口をそれぞれ示している。
【0022】
図2に示すように、ダイ20の内部には、シリンダの流路に連通する流路22が形成されている。流路22の後半部分(下流側)は、前半部分(上流側)よりも径の小さいランド部26を構成している。そのランド部26の先端には、成形材料を排出する開放口即ちオリフィス27が形成されている。このオリフィス27の形状は、固化が完了した最終形態のモールディング100の横断面形状(図4)よりも小さく且つ相似形状となるように形成されている(後述する図5参照)。また、流路22(少なくともランド部26)の内壁面24は、平滑な面となっていることが好ましい。
【0023】
ダイ20の外面及び本体内部には、流路22、ランド部26を流れる成形材料を加熱するためのバンドヒータ23がダイ20の外周に及びパイプヒータ21がオリフィス27の近傍にそれぞれ設けられている。本実施形態に係るダイ20では、かかるバンドヒータ23によって、流路22、ランド部26を含むダイ20全体を加熱することができる。さらに、パイプヒータ21及び後述する断熱部38によって、連結するサイジング装置30によりダイ20の熱が奪われて溶融樹脂の温度が下がり粘度が上がるのを防止してランド部26及びオリフィス27周辺を所望する適温の溶融状態に保つことができる。また、逆にサイジング装置30の温度が過度に上昇するのを抑制できる。
【0024】
一方、図2に示すように、ダイ20に隣接するサイジング装置30の内側には、オリフィス27に連通する成形材料流路31が形成されている。ダイ20とサイジング装置30とはオリフィス27を囲う面で接しており、他の対向する面(典型的にはオリフィス27周囲)には断熱部(本実施形態では非接触の空間部)38が設けられている。また、断熱部38の表面及びダイ20に面する表面は、いわゆる金属光輝面を形成しておくのが好ましい。このことにより、ダイからの輻射熱を反射し、サイジング装置30の温度上昇を更に効果的に抑えることができる。
図2、図7及び図8に示されるように、かかる流路31の後半部分(下流側)は、モールディング100(図4)の横断面形状と略同一の横断面形状に形成された整形流路部33を構成しており、流路31の前半部分(上流側)は、該整形流路部33に向かって横断面積が拡大していく拡大流路部32を構成している。
【0025】
そして、サイジング装置30の整形流路部33の末端(下流側)の排出口37から、所望する最終形状の樹脂成形体(モールディング)100が押し出される。このようにして押出された樹脂成形体100は所定の長さに切断されて、そのまま又は必要により所定の後加工を施して製品となる。本実施形態においては、拡大流路部32は、上記オリフィス27の開口形状に対して略相似的形状を維持しつつ整形流路部33に向かって横断面積が次第に拡大(断面形状も次第に拡大)するように形成されている(後述する図5〜図7参照)。特に限定しないが、成形材料としてポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系硬質樹脂或いはポリアミド系樹脂を主体とするものを使用する場合、上記拡大流路部32をダイ20のオリフィス27の軸芯方向(材料の流れる方向)に対して0.2〜10°程度の角度を有して拡大するように形成するとよい。かかる拡大角度は、ポリプロピレン等の硬質樹脂の自然膨張率を下回る。ここで自然膨張率とは、ダイ20内で圧縮された状態のペースト状樹脂成分が上記オリフィス27から押し出された直後に当該圧縮状態が開放されて膨張するときの膨張の大きさをいう。具体的には、膨張した成形材料の断面積をオリフィスの断面積で割った値として表すことができる。上述した拡大角度の拡大流路部32を設けることにより、自然膨張率が比較的低い硬質樹脂を主体とする成形材料であっても、オリフィス27から押し出された直後から拡大流路部32の内壁面32aに確実に圧接させることができる。
【0026】
また、サイジング装置30内の成形材料流路31(拡大流路部32及び整形流路部33の内壁面32a,33a)は、鏡面加工が施され、表面粗さ(最大高さ:Rmax)が0.1〜1μm程度の平滑な面となっている。
かかる流路内壁面32a,33aの平滑度(粗さ)は、得ようとする製品(樹脂成形体)の表面粗さ(例えば最大高さRmaxを指標とする)と同一かそれ以下にしておくのが好ましい。これにより、後述するように平滑な表面の成形品が得られ且つ成形材料が流路内を下流に移動するときに引っかかり等が生じないので流路内壁面32a,33aとの摺動抵抗が減少される。
【0027】
サイジング装置30の本体内には、冷却手段として複数の冷媒用通路34,35が成形材料流路31(拡大流路部32及び整形流路部33)を囲むようにして設けられている。これら冷媒用通路34,35のそれぞれに水等の冷媒を通すことによって、サイジング装置30の内部を所望する温度まで冷却することができる。
【0028】
引抜装置40は、サイジング装置30から樹脂成形体(モールディング)100を引き抜く装置である。図示されるように、本実施形態に係る引抜装置40は、内蔵する駆動源(典型的には回転数制御可能なサーボモータ)によって回転駆動する一対のローラ41,42を備えている。図2に示すように、樹脂成形体100は、これらローラ41,42に圧接されて挟まれた状態でそれらの回転速度に応じてサイジング装置30から引き抜かれる。
かかる引抜装置40を設けることによって、サイジング装置内の摩擦が大きくても引抜力を与えて安定して成形材料(樹脂成形体)を押し出すことができる。
また、ローラ41,42の回転速度を制御することによって、ダイ20内及びサイジング装置30内の溶融樹脂の圧力を一定に保つために樹脂成形体100の排出(引抜)速度を調節することができる。また、引抜装置40をサイジング装置30の直後に配備することにより、樹脂成形体に予測不能な伸びを生じさせず引抜力を効果的に伝えることができる。
【0029】
図2に示すように、ダイ20の流路22の側壁には圧力センサ25が設けられている。このセンサ25は、別途設けた制御装置(典型的にはCPU等を備えて成るマイコン部)50と電気的に接続する。さらに制御装置50は、上記引抜装置40のローラ41,42を回転駆動させる駆動源(典型的にはACサーボモータ等の回転数制御可能な高精度モータ)とも電気的に接続する。すなわち、制御装置50は引抜装置40のローラ41,42を駆動させるためのモータドライバとして機能する。かかる構成の結果、ダイ流路22の内壁面に付与される成形材料100の圧力を測定し、その測定値をベースにして引抜装置40の駆動源(モータの回転数)を制御し、圧力の増減に応じてローラ41,42の回転速度を適宜増減制御することができる。この結果、ダイ流路22を流れる成形材料100の圧力を安定化させ、延いては拡大流路部32及び整形流路部33の内壁面32a,33aに対する成形材料100の圧力をヒケ防止に適する好適な範囲に自動的に維持することができる。
【0030】
以上の構成の結果、本実施形態に係る押出成形装置1によると、表面104に目立ったヒケを生じさせることなく、不均一な厚肉部分103を有するモールディング100を容易に製造することができる。さらには、多量の固形充填材を含有する成形材料からでも優れた平滑表面を有する高精度のモールディング100を製造することができる。以下、このことを説明する。
【0031】
押出機10から押し出された圧縮圧力が掛かった状態の成形材料100は、樹脂成分が溶融し且つ固形充填材が分散した状態(典型的にはスラリー又はペースト状態)で、オリフィス27からサイジング装置30の成形材料流路31に押し出される。その際、成形材料流路31の内面を、本体部成形材料100のマトリックス成分(ポリアミド等の熱可塑性樹脂)の融点を下回る温度(好ましくは熱変形温度以下)に調節しておく。このことによって、サイジング装置30の成形材料流路31に押し出された成形材料100を表面側から冷却し、表面から中心方向に向かって固化させていくことができる。なお、この時点での固化は、外部から力を加えることによって変形可能な固化状態である。
図2及び図3で示す点線は成形材料100の固化部分100aと溶融部分100bの境界を模式的に示したものであり、その境界(点線)よりも上流側の点々で示す部分が溶融状態の部分100bであり、点線よりも下流側が固化状態の部分100aである。これらの図は成形材料100が表層部分から中心方向に徐々に固化しつつサイジング装置30内を移動することを良く示している。図3中のP10を付した矢印は溶融部分の膨張圧力を示し、P1〜P9及びPを付した矢印は拡大流路部32又は整形流路部33の内壁面32a,33aに向かって固化した部分の表面が作用する押圧力(膨張圧力)を示す。なお、図3では、拡大流路部32の内壁面32a及び整形流路部33の内壁面33aにそれぞれ伝達される成形材料溶融部分100bの圧力を模式的に図示する関係上、必ずしも図2に示した対応部分と形状が一致していない。
【0032】
而して、図2及び図3に示した状態では、オリフィスから押し出された成形材料(具体的には熱可塑性樹脂成分)は、押出機10側から溶融部分100bを介する押圧力によって拡大流路部32の平滑な内壁面32aに圧接されることとなり、当該内壁面32aの平滑性は成形材料の表面に転写される。このことから、表面が当該内壁面32aに圧接されながら固化した樹脂成形体100では、内壁面32aの平滑性を反映して、成形体100の表面からの固形充填材の突出が物理的に阻止されて且つマトリックス成分(樹脂成分)に富む平滑な表面104(図4)が形成される。また、図3に示すように、オリフィス27から流速V1で押し出された成形材料100は、拡大流路部32において流路の横断面積が拡大する結果、上記流速V1よりも遅い流速V2で当該流路部32を流れる。このことからも、拡大流路部32の内壁面32aの転写効率を向上させることができる。
さらに拡大流路部32は整形流路部33に向かって横断面積が拡大している結果、固化したばかりの表面と当該流路の内壁面32aとの間に生じる摩擦を低減し得、成形材料のスムーズな移動を実現する。このため、拡大流路部32で形成された固化表面の平滑性を維持することができる。
【0033】
本発明の実施すなわち樹脂成形体100の生産にあたっては、オリフィス27から押し出された成形材料100が拡大流路部32を通過する時点において、その表面部分が既に固化されているとともに、その成形材料100の内部にまだペースト状の溶融部分が残存するように、サイジング装置30の成形材料流路31の温度および成形材料100の移動速度(押出速度)を適当に調節する。このことによって、厚肉部分103の固化が完了する迄(即ち横断面を構成する全ての成形材料100が固化する迄)、当該成形材料100の表面を流路内壁面33aに圧接した状態を維持させておくことができる。
すなわち、図3の点線位置から明らかなように、オリフィス27を通過した成形材料100は冷却された拡大流路部32の内壁面32aに接触して表面部分から徐々に固化しはじめるが、その内部(中心部分)は圧縮された溶融状態を保っている。このとき、未だ固化していない溶融部分は液状なので、膨張しようとする圧力(押圧力)を内蔵しており、その押圧力(P10)は当該溶融部分の全域・全方向に均等に作用する。そこで、かかる押圧力(P10)を利用し、成形材料100の固化した表面を拡大流路部32及び/又は整形流路部33の内壁面32a,33aに圧接させると共に押出方向の力として作用させることができる。
【0034】
但し、固化した部分の表面から拡大流路部32又は整形流路部33の内壁面32a,33aに向かって作用する圧力(P1〜P9、P)は、当該固化層100aの厚み等(即ち溶融部分100bの押圧力(P10)の伝わり具合)と溶融樹脂の圧力損失に左右されるため、オリフィス27に近接する部分(P9)がほぼP10に近い最大となり、下流側にいくほど即ち溶融部分から離れた部分ほど小さくなる。即ち、図3において押圧力は典型的にはP9>P8>・・・>P2>P1>Pと小さくなっていく。
そこで、ヒケのような表面欠陥の認められない正確な横断面形状を安定して継続的に形成するため、図2及び図3に示すように、拡大流路部32を通過した時点のみならず、排出口37の近傍(典型的には整形流路部33の全長の3分の2を越える時点)まで、成形材料100の内部(不均一な厚肉部分を包含する)に溶融部分が存在するような条件下で、固化に伴う体積収縮量を補填するのに充分な量の溶融樹脂を強制的に供給、補充しつつ成形材料100の固化を進行させるのが好ましい。これにより、排出口37から樹脂成形体100が排出される直前まで、その表面104を整形流路部33の内壁面33aに圧接し得る圧力(P1〜P2、好ましくはP1〜P2と更にP)を存続させ得る。
これにより、溶融状態が保持されている限り、最後に固化する部分(厚肉部分103を包含する)にダイ20から溶融樹脂が連続して供給・補填される。これにより、厚肉部分103が固化する際に当該部分の体積収縮が生じるが、この体積収縮による成形材料の不足は上述の溶融樹脂で補填され、表面104aにヒケが生じるのを防止することができる。好ましくは、溶融樹脂成分が当該最後に固化する部分に過剰に充填される。このとき、サイジング装置30内の成形材の固化した部分の移動速度VS(引抜き又は排出速度と同一)よりも溶融部分の移動速度VCのほうが大となる。
【0035】
以下、図2及び図3に示すような状態を具現化するための、成形材料100の移動速度(押出速度)およびサイジング装置30内の流路31の温度調節に関する好適な一具体例を説明する。
例えば、成形材料100としてマトリックスがポリアミドを主体として構成され、固形充填材としてガラス短繊維又は木粉等の植物粉を含む場合、当該熱可塑性樹脂の融点よりもやや高い温度域(典型的には230〜300℃)にダイ20の温度を調節する。かかるダイ温度の調節は、図示しないシリンダーバレル及び上記パイプヒータ21及びバンドヒータ23を適宜作動させることより容易に行い得る。
【0036】
一方、サイジング装置30の拡大流路部32は、成形材料の表面固化と内部溶融状態の併存を図るため、融点よりも低い温度域(ガラス繊維を含有するポリアミド材料では典型的には10〜180℃)に調節する。
これに対してサイジング装置30の整形流路部33は、成形材料の形状整形を目的とするため、可塑性を失う温度域(典型的には10〜100℃)に調節する。かかるサイジング装置30内の拡大流路部32及び整形流路部33の温度の調節は、これら流路32,33の周囲に設けられた上記冷却用通路34,35に適当な温度に調節された水やオイル等の冷媒を流すことにより容易に行い得る。例えば、流路内を100℃以下に保つ場合は水又は湯を用いると良く、100℃を超える温度に保つ場合は沸点が冷却温度よりも高い適当なオイルを用いるとよい。これら冷媒は、別途用意した図示しないチラー等の温度調節機とサイジング装置30(冷却用通路34,35)との間を循環させて使用すると良い。これにより、効率よく成形材料(樹脂)の熱を奪うことができる。
【0037】
また、整形流路部33の温度を一定とせず、拡大流路部32に近い上流域をやや高めの温度に設定し、それよりも下流域は比較的低めの温度に調節してもよい。このような冷却温度勾配を設けることによって、成形材料内部の溶融部分を整形流路部33の上流域及び中流域(好ましくは整形流路部33の全長の上流側入口から3分の2を越える時点)でも維持し得、図3の矢印P10で示すように、当該上流域において残存溶融部分を介して強制的に供給・補充される溶融樹脂の押圧力(P10)によって、整形流路部33の内壁面33aに成形材料100の表面を効果的に圧接することができる。これにより、本体部表面のより高度な平滑化と形状寸法の正確化(ヒケ等の発生防止)を実現することができる。
【0038】
樹脂成形体の表面にヒケを生じさせないための好ましい整形流路部内壁面33aに対する成形材料100の圧力は、成形材料のダイ流路22内における圧力及びオリフィス27からサイジング装置内流路31への吐出圧に反映(影響)される。さらにはダイ20及びオリフィス27の形状、樹脂成分の種類、固形充填材の含有率等によっても異なり得る。従って、拡大流路部内壁面32aに対する成形材料100の好適な圧力は、使用する樹脂の種類や固形充填材の含有率、あるいはダイ流路及びオリフィスの形状や成形材料の押出速度等を考慮しつつ、個々具体的に決定する。
【0039】
特に限定するものではないが、ポリプロピレン等のオレフィン系硬質樹脂40〜50質量%と木粉、タルク等の固形充填材60〜50質量%とから実質的に構成される成形材料、ならびに、ポリアミド樹脂60〜80質量%とガラス短繊維等の固形充填材40〜20質量%とから実質的に構成される成形材料の場合、1〜20MPa程度(好ましくは5〜15MPa)の圧力が加わるように成形材料100のダイ流路22内の圧力を設定することが好ましい。
【0040】
また、拡大流路部32及び整形流路部33における成形材料100の流速(押出速度)は、上述したようなダイ20及びサイジング装置30の温度設定に対して、成形材料100が拡大流路部32を通過する時点、更に好ましくは上流側から整形流路部33の全長の半分若しくは3分の2を越える時点において、成形材料100の表面部分が固化されているとともに該表面が流路33の内壁面33aに圧接された状態(即ち図2や図3に示すような溶融部分100bが内部に存在する状態)が維持されるように決定される。そして、典型的には、サイジング装置30を通過するまで(即ち排出口37から排出されるまで)の間に樹脂成形材料の固化を完了させるように成形材料100の流速を決定する。
当業者であれば、かかる押出速度の設定や調整は、上記温度設定の他、押出成形品の大きさ、樹脂成分の種類、熱容量等を勘案して事前のシミュレーションやトライで決定することができる。
かかる押出速度は、一般的な押出成形法と同様、押出機10からダイ20への時間当りの成形材料供給量の変更・調整(典型的にはスクリュー回転速度の調節)によって行ってもよいが、本実施形態に係る押出成形装置1では、上記圧力センサ25及び制御装置50を用いて引抜装置40のローラ41,42の回転速度を自動的に調整することによって容易に行うことができる。
【0041】
例えば、一具体例として、以下のような制御を行うことができる。
すなわち、図1の押出成形装置1において、制御装置50は圧力センサ25からの圧力検知信号を所定の時間毎に継続して受信する。そして、受信した圧力検知信号が予め設定した圧力レベル(例えば7±0.1MPa:以下「初期圧力レベル」という。)に相当するときは、初期設定されている引抜速度(例えば3m/分:以下「初期引抜速度」という。)で樹脂成形体100を引き抜くようにローラ回転用モータの速度制御を行う。
しかし、何らかの原因によって、初期圧力レベルよりも高い圧力を示す圧力検知信号が受信された際には、初期引抜速度よりも大きい引抜速度となるようにローラ41,42の回転速度を上げるためのモータの速度制御を行う。これにより、拡大流路部32及び整形流路部33の内壁面32a,33aに対する成形材料100の圧力が許容レベルよりも継続して上がってしまうこと(例えば7.1MPa超となること)を防止することができる。
【0042】
一方、何らかの原因によって、初期圧力レベルよりも低い圧力を示す圧力検知信号が受信された際には、初期引抜速度よりも小さい引抜速度となるようにローラ41,42の回転速度を下げるためのモータの速度制御を行う。これにより、拡大流路部32及び整形流路部33の内壁面32a,33aに対する成形材料100の圧力が上記許容レベルよりも下がってしまうこと(例えば6.9MPa未満になること)を防止することができる。
このように作動する引抜装置40のモータ駆動制御系を設けることによって、拡大流路部32及び整形流路部33の内壁面32a,33aに対する成形材料100の圧力レベルを、ヒケ発生を防止して樹脂成形体の形状安定化に適する範囲内に設定することができる。更には、その圧力を許容範囲内に自動的に維持することができる。なお、かかるモータ駆動制御系は、あえて詳述するまでもなく、従来周知のマイコン制御技術等に基づいて容易に製作することができる。同様に、ダイ20やサイジング装置30の温度調節は、ダイ20やサイジング装置30の壁部に温度センサを設けておき、上記圧力制御と同様の制御系を製作することにより、容易に行うことができる。
【0043】
以上に例示したように、サイジング装置30の流路31(拡大流路部32と整形流路部33)内における温度、成形材料供給量、圧力、押出速度或いは排出(引抜)速度等を適宜調節することにより、好ましくは、以下に説明するようなサイジング装置30内での成形材料の形態(形状及び相)変化を起こさせつつ押出成形を実施するとよい。
すなわち、図5に示すように、ダイ20のオリフィス27から押し出されてサイジング装置30の成形材料流路31(拡大流路部32)に導入される位置(オリフィスの位置)において、成形材料の全体が溶融状態100bである。上述のとおり、オリフィス27の開口形状は、目的の樹脂成形体100の横断面を均等に縮小した相似形状となっている。即ち、図中の符号W1(M1)、HT1、VM1、及びVT1で示す長さは、各々、目的とする樹脂成形体100の横断面(図4参照)からみたときの主要部101の横幅、主要部101の厚み、主要部101と凸条部102を加えた厚み、及び凸条部102の横幅よりも短い。
【0044】
図6に示すように、サイジング装置30の拡大流路部33では、成形材料の表面部にだけ固化部分100aが形成されるが、その内部は溶融部分100bが残っている状態であり、当該溶融部分100bの圧力(図4におけるP10)はパスカルの原理に準じて当該部分100bの外側の全方向に膨張する力として略均一に作用する。これにより、固化した表面の拡大流路内壁面への圧接が実現する。拡大流路部32の開口形状は、上流側から下流側へ相似的拡大形状を維持しつつオリフィス27の開口形状よりも拡大している。
従って、この位置での成形材料における主要部の横幅(W2)、主要部の厚み(HT2)、及び凸条部の横幅(VT2)は、図5に示す位置におけるそれらよりも大きい(W2>W1、HT2>HT1、VT2>VT1)。他方、図6に示す位置での溶融部分100bの横幅(M2)や高さ(VM2)は、表面側からの固化が進行するのに伴って図5に示す位置におけるそれらよりも小さい(M2<M1、VM2<VM1)。
【0045】
図7に示すように、整形流路部33に導入された位置では、成形材料における固化部分100aの面積は拡大流路部32を通過することによって図6における位置よりも増大している。一方、その内部には依然として溶融部分100bが存在する。これにより、整形流路部33を通過する過程(固化過程)においても、溶融樹脂材料の強制的な供給・補充が行われ、樹脂成形材料の固化に伴う体積収縮を補填することができる。なお、整形流路部33の流路断面形状は、最終的な樹脂成形体100の横断面形状と同一に形成してある。従って、図7に示す位置での成形材料の主要部の横幅(W3)、主要部の厚み(HT3)、及び凸条部の横幅(VT3)は、図6に示す位置におけるそれらよりも大きい(W3>W2、HT3>HT2、VT3>VT2)。他方、図7に示す位置での溶融部分100bの横幅(M3)や高さ(VM3)は、表面側からの固化が更に進行するので図6に示す位置におけるそれらよりも小さい(M3<M2、VM3<VM2)。
【0046】
図8に示すように、整形流路部33の全長の略3分の2を通過した位置では、表面側からの固化がさらに進行し、成形材料における固化部分100aの面積が図7に示す位置よりも更に増大している。一方、その内部の一部(図中のM4×VM4で示されるエリア)には依然として溶融部分100bが残存している。これにより、不均一な厚肉部分が固化する直前まで溶融樹脂材料の強制的供給・補充が継続され、図8に示す位置よりも下流側において行われる当該厚肉部分の固化に伴う体積収縮を補填するので、樹脂成形体の表面にヒケが生じるのを防止することができる。
而して、整形流路部33の下流側端末を通過するまでに成形材料100の中心(不均一な厚肉部分)まで固化を完了させた樹脂成形体100(図4)をサイジング装置30の排出口37から排出させる。なお、排出口37から排出される樹脂成形体100の内部が完全に固化しているか否かは、種々の装置を用いて容易に判定することができる。例えば、種々の温度センサや赤外線センサを用いて排出口37から排出された直後の樹脂成形体100の表面温度を測定したり、或いは、超音波センサによって排出口37から排出された直後の樹脂成形体100を調べて、その内部に溶融部分が残存しているか否かを調べることができる。
従って、これらの装置(超音波センサの使用が特に好ましい。)を用いることによって、排出口37の近傍(典型的には上流側から整形流路部の全長の3分の2を越える時点)まで成形材料の内部に溶融部分が存在し且つ排出口37から排出される時点では樹脂成形体の内部が完全に固化している状態を維持するのに好適な押出速度や、引抜くときには引抜速度、成形材料のダイへの供給量、ダイ内の圧力等を容易に決定し、調節することができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る製造方法によると、表面が平滑でヒケの発生が認められない樹脂成形体(厚肉部分(凸条部)を有するルーフモールディング)100を容易に製造することができる。
【0047】
本発明の製造方法は、上記の実施形態に限らず、種々の形態で行うことができる。
例えば押出成形装置1には、上述した構成の他にも種々の付加的装置を備えることができる。例えば、引抜装置40の下流側にサイジング装置から排出された樹脂成形体100を更に冷却するための追加的冷却装置(冷却槽等)を備えてもよい。そのような配置により、樹脂成形体100の余熱を除去し、成形体全体を完全に冷却することができる。また、引抜装置40(或いは上記冷却装置)の下流側に適当な切断装置(典型的には回転ソーやプレス型)を配置すれば、押出成形された長尺状樹脂成形体100を所望する長さに切断することができる。
【0048】
また、上記押出成形装置1では、引抜装置40によって樹脂成形体(形状化成形材料)の移動速度を調節しているが、このような引抜装置40を設けることなく、押出機10からの成形材料の押出し量(供給量)の増減調節によって主に樹脂成形体(形状化成形材料)の移動速度を調節してもよい。
また、引抜装置40に装備される上記一対のローラ41,42は、樹脂成形体100を挟持してスリップを生じることなくその移動速度を調節し得るものであれば、その表面形状や材質に特に制限はない。例えば、外周面にローレット加工等による凹凸面が形成されたローラ(スチール製等)を使用すると、当該ローレット加工面が樹脂成形体の表面に食い込んで回転駆動するため、ローラと樹脂成形体との間にスリップが無く、確実に引抜き力を付与することができる。なお、ローラは一対に限られず、二対以上設けてもよい。
また、表面が柔らかい材質の樹脂成形体に適用する場合には、ローラに挟まれることによって好ましくない痕跡が当該成形体の表面に形成されるのを防止するため、ゴム製のローラを用いるとよい。あるいは、円筒形のローラに代えてゴム製のベルトやクローラ(無限軌道形状)等を用いるとよい。
【0049】
【0050】
また、上記の実施形態は、不均一な厚肉部分を有する押出成形品として横断面T字形状の車両用ルーフモールディング100(図4)を例に説明したが、本発明の製造方法によると、上記ルーフモールディング以外にも種々の形状の押出成形品を製造することができる。以下、本発明の実施によって提供され得る押出成形品の好適な形態のいくつかを図面を参照しつつ説明する。
なお、以下に例示する押出成形品は、いずれも図示された横断面形状に基づいて設計された形状のオリフィスを有する適当なダイを用意すると共に、使用する成形材料の組成に応じて、ダイ流路及びサイジング装置内の成形材料流路の温度並びに押出速度を適切に設定すればよい。
【0051】
図9〜図11は、建材としての典型的な長尺状押出成形品の横断面形状のいくつかを示したものである。例えば、図9に示す押出成形品110は、窓枠として使用され得る建材であり、符号111,112で示す部分が本明細書で定義した「不均一な厚肉部分」に相当する。また、図10に示す押出成形品120は、支柱として使用され得る建築部材であり、符号121,122,123,124で示す部分が「不均一な厚肉部分」に相当する。また、図11に示す押出成形品130は、板として使用され得る建築部材であり、符号131〜138で示す部分が「不均一な厚肉部分」に相当する。
【0052】
図12〜図15は、車両に装備されるモールディングとしての典型的な長尺状押出成形品の横断面形状のいくつかを示したものである。例えば、図12に示す押出成形品140は、ルーフモールディングとして使用され得るものであり、脚部142に対応する符号141で示す部分が「不均一な厚肉部分」に相当する。
また、図13に示す押出成形品150は、外装用(アウター)ベルトモールディングとして使用され得るものであり、符号151で示す部分が「不均一な厚肉部分」に相当する。なお、従来品と同様、図示するベルトモールディング150は、断面略コ字状の本体部152とその側面に一体的に形成された柔軟材から成る計2つのシールリップ154,155とを備えているが、かかる構成自体は本発明を何ら特徴付けるものではなく、詳細な説明は省略する。
【0053】
また、図14は、図12に示すものと同様、ルーフモールディングとして使用される押出成形品160である。この図に示されるものは比較的硬質の樹脂(例えばポリプロピレン)から成る芯材部161とその周囲に形成された比較的軟質の樹脂(例えばTPO)から成る表層部165とから構成されている。而して、芯材部161に対応する符号162で示す部分が「不均一な厚肉部分」に相当する。この種の押出成形品160は、本発明の製造方法によって予め芯材部161を押出成形し、得られた芯材部161をインサート材として埋設させる形態で表層部165を押出成形することによって得ることができる。なお、かかるインサート押出成形方法自体は、従来と同様でよく、本発明を何ら特徴付けるものではない。
【0054】
また、図15は、自動車のシートレールカバーとして用いられる押出成形品170である。この図に示されるものは、長板状の本体部172と、その底面に突出した取付片173と、その本体部172の一方の端面に形成された遮蔽リップ174とから構成されている。本体部172と取付片173とは一体に形成される。そして、符号171で示す部分が本体部172における「不均一な厚肉部分」に相当する。この種の押出成形品170は、本発明の製造方法によって予め本体部172(取付片173等の一体成形部分を包含する)を押出成形し、引き続いて、その本体部172の一部に遮蔽リップ174等の付属物を押出成形するいわゆる多段押出によって得ることができる。なお、かかる多段押出成形方法自体は、従来と同様でよく、本発明を何ら特徴付けるものではない。
【0055】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法を実施するための押出成形装置の一例を示す概略説明図である。
【図2】 一実施形態に係る押出成形装置の要部を示す縦断面図である。
【図3】 ダイのオリフィスから拡大流路部に導入された成形材料の状態を模式的に説明する断面図である。
【図4】 一実施形態に係る押出成形品の構造を示す横断面図である。
【図5】 図2におけるV−V線(要部)断面図である。
【図6】 図2におけるVI−VI線(要部)断面図である。
【図7】 図2におけるVII−VII線(要部)断面図である。
【図8】 図2におけるVIII−VIII線(要部)断面図である。
【図9】 一実施形態に係る押出成形品の構造を示す横断面図である。
【図10】 一実施形態に係る押出成形品の構造を示す横断面図である。
【図11】 一実施形態に係る押出成形品の構造を示す横断面図である。
【図12】 一実施形態に係る押出成形品の構造を示す横断面図である。
【図13】 一実施形態に係る押出成形品の構造を示す横断面図である。
【図14】 一実施形態に係る押出成形品の構造を示す横断面図である。
【図15】 一実施形態に係る押出成形品の構造を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 押出成形装置
10 押出機
20 ダイ
27 オリフィス
30 サイジング装置
31 成形材料流路
32 拡大流路部
33 整形流路部
40 引抜装置
50 制御装置
100,110,120,130,140,150,160,170 押出成形品
103,111,112,121,122,123,124,131,132,133,134,135,136,137,138,141,151,162,171 不均一厚肉部分

Claims (7)

  1. 樹脂成形体の横断面形状において部分的に不均一な厚肉部分が存在する長尺な押出成形品の製造方法であって、以下の工程:
    (a)押出機と、押出機の出口に連結され前記樹脂成形体の横断面形状を均等に縮小した相似形状の開口形状のオリフィスを備えたダイと、ダイに連結されたサイジング装置とからなる押出成形装置に、固化するときに体積収縮する熱可塑性樹脂を主体とする成形材料を供給する工程、
    ここで該オリフィスに連通するサイジング装置の成形材料流路は、前記樹脂成形体の横断面と略同一の形状の不均一な厚肉部分を有する横断面形状に形成された整形流路部と、前記オリフィスと整形流路部との間に配置されるとともに前記オリフィスの開口形状に対して略相似的形状を維持しつつ該整形流路部に向かって断面形状が次第に拡大するように形成された拡大流路部とを備える;および、
    (b)溶融して圧縮状態の成形材料を前記オリフィスからサイジング装置へ導入し、内壁面が前記熱可塑性樹脂の溶融温度よりも低い温度に調節された前記成形材料流路を通過させて、所定の横断面形状を有する実質的に固化状態の樹脂成形体を該サイジング装置から排出する工程、
    ここで前記オリフィスから押し出されてきた溶融して圧縮状態の成形材料の膨張圧力で成形材料を前記拡大流路部の内壁面に圧接させつつ該内壁面に接する表面側から固化させていき、その固化した表面の内部で圧縮された溶融状態を保っている溶融部分の膨張圧力を前記溶融部分の外側の全方向に膨張する力として略均等に作用させることにより前記固化した表面を前記拡大流路部の内壁面に圧接させ、
    成形材料が前記拡大流路部を通過する間にその内壁面が転写された形状の固化した表面が形成される一方で、前記整形流路部に導入された時点では成形材料の内部に溶融部分がまだ存在しており、その溶融部分の膨張圧力によって成形材料の表面が整形流路部の内壁面に圧接されつつ成形材料の固化が進行するとともに固化に伴う成形材料の体積収縮量を補うように溶融部分を通して溶融した成形材料が補給されるようにして該(b)工程が実施される;
    を包含する、押出成形品の製造方法。
  2. 前記サイジング装置の下流側に引抜装置を配置し、その引抜装置によって前記サイジング装置から排出される樹脂成形体に引抜力を与える、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記サイジング装置に導入される溶融状態の成形材料の圧力が略一定となるように、前記サイジング装置から排出される樹脂成形体の排出速度を調節する、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記成形材料は、熱可塑性の硬質樹脂及び/又は熱可塑性エラストマーを主体に構成されている、請求項2又は3に記載の製造方法。
  5. 前記サイジング装置の成形材料流路の内壁面は平滑に形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記成形材料は5質量%以上の粉状及び/又は繊維状の固形充填材を含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記樹脂成形体には、その横断面形状において所定の一方向に張り出した凸部が構成されており、該凸部により前記厚肉部分が生じており、前記整形流路部の横断面形状は、その樹脂成形体の横断面形状と同一形状に形成されている、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
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