JP2023513686A - 低圧成形システム - Google Patents

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Abstract

本開示は、押出成形機及び押出成形品の製造方法に関し、より詳細には、押出成形の実行中に押出成形機の運転パラメータを調整して、材料特性及び押出材料の圧力の変化を考慮する押出成形機、並びに押出成形の実行中及び/又は材料の配合中における押出成形の材料特性の変化を考慮する方法に関するものである。

Description

本明細書では、低い実質的に一定の溶融圧力で押出成形を行う方法も開示する。開示された方法の実施形態は、今や、従来の押出成形工程よりもエネルギー効率及びコスト効率が良いという結果をもたらし、従来の押出成形工程よりも良好で一貫した製品を与える押出の方法を可能にする。開示された方法の実施形態は、驚くべきことに、より低い溶融圧力で押出成形金型キャビティを充填し、例えば、冷却内蔵でより長い金型プロファイルを備えて、より少ないヒケ及びより均質な材料組成で、よりストレートかつ一貫した押出プロファイルを可能にする。
さらに、定圧方式は、押出成形中におけるプラスチックのより良い温度制御/プロファイルを可能にすることができる。
さらに、金型部品及び/又は金型部分に少なくとも1つのコールドランナー部分を備える新規の革新的なホットランナーシステムは、次の部分溶融プラスチック材料の射出の前にすべての成形サイクル中に再加熱される、例えば全体又は部分的に導電加熱を使用するこの加熱形態は、しばしば0.5秒未満続く短い加熱工程を有する。
本発明は、押出成形機及び押出成形品の製造方法に関し、より具体的には、押出成形の実行中に前記押出成形機の運転パラメータを調整して、押出材料の材料特性及び圧力の変化を考慮する押出成形機、並びに押出成形の実行中及び/又は材料の配合中に押出成形材料の特性の変化を考慮する方法に関する。
本明細書では、低い実質的に一定の溶融圧力で押出成形を行う方法も開示する。開示された方法の実施形態は、今や、従来の押出成形工程よりもエネルギー効率及びコスト効率が良いという結果をもたらし、従来の押出成形工程よりも良好で一貫した製品を与える押出の方法を可能にする。開示された方法の実施形態は、驚くべきことに、より低い溶融圧力で押出成形金型キャビティを充填し、例えば、冷却内蔵でより長い金型プロファイルを備えて、より少ないヒケ及びより均質な材料組成で、よりストレートかつ一貫した押出プロファイルを可能にする。
さらに、定圧方式は、押出成形中におけるプラスチックのより良い温度制御/プロファイルを可能にすることができる。
さらに、金型部品及び/又は金型部分に少なくとも1つのコールドランナー部分を備える新規の革新的なホットランナーシステムは、次の部分溶融プラスチック材料の射出の前にすべての成形サイクル中に再加熱され、例えば全体又は部分的に導電加熱を使用するこの加熱形態は、しばしば0.5秒未満続く短い加熱工程を有する。
1.開示分野
本開示は、押出成形、射出成形及びブロー成形のための方法に関し、より具体的には、低い実質的に一定の溶融圧力で押出成形を行い、粘度及び溶融温度を制御する方法に関する。例えば、押出機、射出ユニット、及び/又はホットランナーマニホールドに配置されたブレーカープレート(複数可)の前及び/又は後に測定された圧力及びせん断熱によってサポートされる。前記ブレーカープレートの穴のサイズと形状により、これが可能になる、例えば、前記ブレーカープレートと組み合わせて、加熱及び/又は冷却によって温度制御され、及び/又は成形工程中にフローホールサイズを調整可能である。この新規のプロセスはまた、複合材料の混合、及び例えばリサイクルプラスチック材料内の異なる/汚染されたプラスチックの分離を促進する。
さらに、金型部品及び/又は金型部分に少なくとも1つのコールドランナー部分を備える新規の革新的なホットランナーシステムは、次の部分溶融プラスチック材料の射出の前にすべての成形サイクル中に再加熱される、例えば全体又は部分的に導電加熱を使用するこの加熱形態は、しばしば0.5秒未満続く短い加熱工程を有する。
2.開示された発明によって改善され得る関連技術の簡単な説明。
プラスチック押出は、原料プラスチックを溶融し連続したプロファイルに成形する大量生産プロセスである。押出は、パイプ/チューブ、ウェザーストリップ、フェンス、デッキの手すり、窓枠、プラスチックフィルム及びシート、熱可塑性コーティング、及びワイヤ絶縁などの品目を製造する。
本工程は、プラスチック材料(ペレット、顆粒、フレーク又は粉末)をホッパーから押出機のバレルに供給することによって開始する。前記材料は、回転するスクリューによって発生する機械的エネルギーと、バレルに沿って配置されたヒーターとによって徐々に溶融する。溶融ポリマーは次にダイに押し込まれ、前記ダイは冷却中に固まる形に前記ポリマーを成形する。
プラスチック押出加工では、原料の複合材料は通常、上部に取り付けられた材料ホッパーから押出機のバレルに重力で供給されるナードル(小さなビーズ、しばしば樹脂と呼ばれる)の形状にある。着色料及び紫外線防止剤などの添加物(液体状又はペレット状)がしばしば使用され、ホッパーに到着する前に樹脂に混合することができる。本工程は、押出機の技術という点ではプラスチック射出成形と共通点が多いが、通常は連続工程であるという点で異なる。引抜成形は、通常は補強材を加えた連続的な長さで多くの類似プロファイルを提供可能であるが、これは、ダイを通して溶融ポリマーを押出す代わりに完成品をダイから引き出すことによって実現される。
前記材料は、供給口(バレルの後部付近にある開口部)から入ってスクリューに接触する。回転スクリュー(通常120rpmなどで回転)が、プラスチックビーズを加熱されたバレル内に押し進める。粘性加熱及び他の影響により、希望する押出温度がバレルの設定温度と等しくなることはほとんどない。ほとんどの工程では、3つ以上の独立したPID制御のヒーターゾーンが、後方(プラスチックが入る側)から前方に向かってバレルの温度を徐々に上昇させる加熱プロファイルがバレルに設定される。これにより、プラスチックビーズがバレル内を押し進められる際に徐々に溶融することを可能にし、ポリマーの劣化を引き起こす可能性のある過熱の危険性を低減する。
バレル内部で発生する強い圧力及び摩擦により、余分な熱が発生する。実際、押出ラインが特定の材料を十分に高速で生産している場合、ヒーターを停止して、バレル内の圧力と摩擦だけで溶融温度を維持することができる。ほとんどの押出機では、発熱量が多すぎる場合に温度を設定値以下に保つために冷却ファンが設置されている。強制空冷では不十分な場合は、鋳込み式冷却ジャケットが採用される。
バレルの前部で、溶融プラスチックはスクリューから離れ、スクリーンパックを通過して溶融物中の汚染物をすべて除去する。この時点の圧力は5,000psiを超えることがあるため、スクリーンはブレーカープレート(多数の穴が開いた厚い金属パック)で補強されている。スクリーンパック/ブレーカープレートアセンブリはまた、バレル内に背圧を発生させる役割も果たす。背圧はポリマーの均一な溶融及び適切な混合のために必要であり、発生する圧力の大きさはスクリーンパックの構成(スクリーンの数、ワイヤ織りのサイズ、及びその他のパラメータ)を変えることで「調整」することができる。このブレーカープレートとスクリーンパックの組み合わせはまた、溶融プラスチックの「回転記憶」を除去し、代わりに「縦記憶」を作り出す。
ブレーカープレートは本来、押出機においてフィルタースクリーンを覆い、押出成形金型に入る前のポリマーを均一に溶融及び混合させるために必要なものである。ブレーカープレートの穴の数、穴の直径、及びブレーカープレートの厚さは、成形工程に要する時間に直接影響する。
押出工程でブレーカープレートを使用することにより、押出機バレル間の密封及び、第2に、スクリーンパックの使用を介した背圧構築手段を可能にするという、2つの目的を果たすことができる。
しかし、スクリーンが細かすぎるために配合成分の一部が濾過されて生産工程で背圧が上昇するなどにより、悪影響が起こることがある。
その解決策は、同じ表面のブレーカープレートをデザインする、つまり穴を小さくしてその数を減らすことでスクリーンを使わずに同じ背圧を達成することである。
最適化されたブレーカープレートは、例えば異なるサイズの穴の数を最大にするようにデザインすることができる。所与のブレークプレートの形状に対して異なる穴の構成を提供することで、最適化されたデザインは、異なるプラスチック材料及び/又は複合プラスチック材料の均質性/一貫性のある出力で、異なる成形/押出条件での応力分布と変形を評価することができる。
また、応力発生による過大な変形を避けるため、連続した穴の間の端から端までの厚さも重要であった。異なるパラメータを考慮しながら繰り返し計算を行った結果、最大限の穴数を持ち、かつ応力及び変形を許容範囲内に抑えた3つの最適なブレーカープレートのデザインが提案された。
溶融プラスチックは、ブレーカープレートを通過した後、押出成形金型に入る。前記金型は最終製品のプロファイルを決定するものであり、溶融プラスチックが円筒形のプロファイルから製品のプロファイル形状に均一に流れるようにデザインする必要がある。この段階での不均一な流れは、プロファイルの特定の位置に不要な残留応力を発生させた製品を産出し、冷却時に反りを引き起こす可能性がある。連続したプロファイルに限定して、さまざまな形状を作成することができる。
次に、製品を冷却する必要があるが、これは通常、押出成形品を水槽に通すことによって達成される。プラスチックは断熱性が非常に高いため、急冷することは困難である。鋼鉄と比較して、プラスチックは熱伝導が2,000倍遅い。チューブ又はパイプの押出ラインでは、密閉された水槽に慎重に制御された真空が作用して、新しく形成されてまだ溶融しているチューブ又はパイプが崩壊しないようにする。プラスチックシートのような製品では、一組の冷却ロールを通して引っ張ることによって冷却が行われる。フィルム及び非常に薄いシートの場合は、ブローフィルム押出成形と同様に、最初の冷却段階として空冷が効果的である。
プラスチック押出機はまた、洗浄、選別及び/又は混合後にリサイクルされたプラスチック廃棄物又はその他の原材料を再加工するために広く使用されている。この材料は一般的に、さらなる処理のための前駆体として使用するビーズ又はペレット材に切り刻むのに適したフィラメントに押し出される。
通常、熱可塑性樹脂のスクリューには、5つの可能なゾーンが存在する。業界で用語が統一されていないため、これらのゾーンは異なる名称で呼ばれることがある。ポリマーの種類によってスクリューのデザインは異なり、中にはすべての可能なゾーンを組み込んでいないものもある。
多くのスクリューは、
供給ゾーン(固体搬送ゾーンとも呼ばれる):樹脂を押出機に供給するゾーンであって、チャネルの深さは通常、ゾーン全体で同じである、
溶融ゾーン(搬送ゾーン又は圧縮ゾーンとも呼ばれる):ポリマーのほとんどはこの部分で溶融し、チャネルの深さは徐々に小さくなっていく、及び
計量ゾーン(溶融搬送ゾーンとも呼ばれる):このゾーンは、最後の粒子を溶融して均一な温度及び組成になるように混合する。供給ゾーンと同様に、このゾーンでもチャネルの深さは一定である、
の3つのゾーンを備える。
また、ベント式(2段式)のスクリューは、
減圧ゾーン:このゾーンでは、スクリューの約3分の2のところで急にチャネルが深くなり、これにより圧力が解放されて、すべての閉じ込められたガス(水分、空気、溶媒又は反応物)の真空で引抜くことを可能にする、及び
第2計量ゾーン:このゾーンは第1計量ゾーンと似ているが、チャネルの深さがより深くなっている。溶融物を再加圧して、スクリーン及びダイの抵抗の中を通過させる役割を果たす、
を備える。
多くの場合、スクリューの長さは直径に対してL:D比で表される。例えば、直径6インチ(150mm)のスクリューの長さは、24:1では144インチ(12フィート)であり、32:1では192インチ(16フィート)である。L:D比は25:1が一般的であるが、同じスクリュー径でより多くのミキシング及び出力を実現するために40:1まで上げる機械もある。2段式(ベント式)スクリューは、2つの余分なゾーンを考慮して通常は36:1である。
各ゾーンには、温度制御のために、バレル壁に1つ以上の熱電対が装備される。「温度プロファイル」すなわち各ゾーンの温度は、最終押出物の品質及び特性にとって非常に重要である。
押出加工に用いられる代表的なプラスチック材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン、アセタール、アクリル、ナイロン(ポリアミド)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)及びポリカーボネートがあるが、これらに限定されない。
ショッピングバッグ及び連続シートなどの製品のためのプラスチックフィルムの製造は、ブローフィルムラインを使用して達成される。
この工程は、ダイまでは通常の押出加工と同じである。この工程で使用されるダイには、主にアニュラー型(又はクロスヘッド型)、スパイダー型及びスパイラル型の3種類がある。アニュラーダイは最もシンプルで、溶融ポリマーがダイから出る前にダイの断面全体に沿って流れることに依存するため、流れが不均一になることがある。スパイダーダイは、多くの「脚」を介して外側のダイリングに取り付けられた中央のマンドレルからなり、アニュラーダイに比べてフローはより対称的であるが、フィルムを弱める多数のウェルドラインが生成される。スパイラルダイは、ウェルドライン及び非対称な流れの問題を解消するが、圧倒的に最も複雑である。
溶融物はダイスを離れる前に多少冷却されて、弱い半固形チューブとなる。このチューブの直径は空気圧によって急速に拡大され、チューブはローラーで上方に引き寄せられ、横方向と引き抜き方向の両方にプラスチックが引き伸ばされる。延伸及びブローにより、フィルムは押出成形されたチューブよりも薄くなり、また、最も塑性ひずみが見られる方向にポリマー分子鎖を優先的に整列させる。ブローよりドローが大きい場合(最終的なチューブ径が押出し径に近い)、ポリマー分子はドロー方向と高度に一致し、その方向には強いが横方向には弱いフィルムとなる。押出し径よりも大幅に大きな径のフィルムは、横方向の強度は高いが、引き伸ばし方向の強度は低くなる。
ポリエチレン及び他の半結晶性ポリマーの場合、フィルムが冷めるとフリーズ線として知られる部分で結晶化する。フィルムが冷め続けるにつれて、前記フィルムは数組のニップローラーに通されて平坦なチューブとなり、巻き取り又はスリットで2巻以上のシートとなることができる。
シート/フィルム押出成形は、ブロー成形では厚すぎるプラスチックシート又はフィルムを押出するために使用される。使用されるダイは、T字型及びコートハンガー型の2種類である。これらのダイの目的は、溶融ポリマーの流れを、押出機からの単一の円形出力から薄く平らな平面の流れに方向転換して導くことである。どちらのタイプのダイでも、ダイの断面全体にわたって一定の均一な流れを確保する。冷却は、通常、一組の冷却ロールを通して引っ張ることによって行われる。シート押出しでは、これらのロールは必要な冷却を行うだけでなく、シートの厚み及び表面の質感を決定する。紫外線吸収、質感、耐酸素透過性又はエネルギー反射など特定の特性を得るために、基材の上に1層以上の層を設ける共押出しがよく行われる。
プラスチックシート材の射出後の工程として一般的なのは熱成形であり、これはシートを柔らかくなるまで加熱して(プラスチック)、金型を介して新たな形状に成形する。真空を使用する場合は、真空成形と表現されることが多い。オリエンテーション(すなわち、通常1~36インチで深さが変化することができる金型に引かれるシートの能力/利用可能な密度)は非常に重要であり、ほとんどのプラスチックの成形サイクル時間に多大な影響を与える。
PVCパイプなどの押出チューブは、ブローフィルム押出成形に使用されるものと非常に類似したダイスを使用して製造される。正しい最終的寸法を得るために、ピンを通して内部のキャビティに正圧をかける、又は真空サイザーを使って外径に負圧をかけることができる。ダイに適切なインナーマンドレルを追加することにより、ルーメン又はホールを追加してもよい。
多層チューブの用途はまた、自動車産業、配管・暖房産業及び梱包産業にも常に存在する。
オーバージャケット押出成形は、既存の電線又はケーブルの上にプラスチックの外層を塗布することを可能にする。これは、電線を絶縁するための典型的なプロセスである。
ワイヤの上にコーティングするための金型ツールには、チュービング(又はジャケッティング)及び加圧の2つの異なるタイプがある。ジャケッティングツールでは、ダイリップの直前まで溶融ポリマーはインナーワイヤーに接触しない。加圧ツールでは、溶融物はダイリップに到達するかなり前にインナーワイヤーに接触する。これは、溶融物の良好な接着を確保するために高い圧力で行われる。新しい層と既存のワイヤとの間に密接な接触又は接着が必要な場合は、加圧ツールを使用する。接着が望ましくない/必要でない場合は、代わりにジャケッティングツールを使用する。
共押出しは、複数の材料の層を同時に押出すことである。このタイプの押出成形は、2台以上の押出機を使用して、様々な粘性プラスチックを溶融し、材料を目的の形状で押し出す単一の押出ヘッド(ダイ)に安定した容積のスループットを提供する。この技術は、上記のプロセス(ブローフィルム、オーバージャケット、チューブ、シート)のいずれかに使用される。層の厚さは、材料を供給する個々の押出機の相対的な速度及びサイズによって制御される。
現実の多くの場面では、単一のポリマーで用途のすべての要求を満たすことはできない。複合押出では、ブレンドされた材料を押出すことができるが、共押出では、別々の材料が押出製品中で異なる層として保持されるため、酸素透過性、強度、剛性及び耐摩耗性などの特性が異なる材料を適切に配置することが可能である。
共押出は、2種類以上のプラスチック材料を単一の押出成形金型から押出すプロセスと定義することもできる。このプロセスでは、2つ以上のオリフィスが、押出材のコンジョイント合流及びと溶着を行うように配置され、冷却前に層状構造が形成される。共押出しでは、各材料を押出成形型に供給するために別々の押出機が使用されるが、各押出機が同じ材料の2つ以上の層を供給するようにオリフィスを配置することもできる。
共押出しは、フィルムブローイング、エクストルージョンコーティング及びフリーフィルム押出しの工程で採用される場合がある。共押出しの利点は、一般的に、ヒートシール性、剛性及び不浸透性などの必要な特性を積層する層ごとに付与することであり、これらはすべて、単一の材料を使用して達成することは不可能なものである。
共押出しは、単層押出しよりも優れたプロセスであることは明らかである。例えば、ビニールフェンス業界では、風雨にさらされるかどうかを基準に層を調整するために共押出プロセスが使用される。一般的には、高価な耐候性添加剤を含むコンパウンドの薄層が押し出される。この押出成形は外側に行われ、内側には構造性能及び耐衝撃性により適した添加剤パッケージがある。
共押出しの利点
共押出しプロセスを生産手順で継続的に使用している、国際的に確立された様々な有名企業によると、このプロセスには多くの利点があるとのことである。これらの利点のいくつかとしては、
より多様なラインスピード及び幅での高品質な単層押出コーティング、
充填目的で低コストの材料を使用することで、高品質の樹脂の量を節約可能であること、
多層構造及び多機能構造を1パスで作ることが可能であること、
一般的な押出成形工程における工程数の削減、
特定の層に特定のポリマーを使用することで、目的の性能を提供すること、
セットアップ及びトリムスクラップの削減、及び
リサイクル層の利用の可能性、
が挙げられる。
共押出しの欠点
世界的に有名な企業の多くによると、共押出しのプロセスに関連するいくつかの欠点がある。これらの欠点のいくつかとしては、
物性のわずかな違いが組み合わせを望ましいものにするが、これらの違いはまた組み合わせを不適合にする原因でもある、
このプロセスでは、層流を維持するために、ポリマーが同程度の溶融粘度を有する必要がある。粘度の差はすべて、複合構造体内の材料の位置及び層の薄さによって、多かれ少なかれ許容される場合がある、
より高度な押出機及びそのオペレーターが必要であり、このことは装置のメンテナンス費用が余分にかかることを意味する、及び
システムデザインにかなりの計画性及び先見性が要求される、
ことが挙げられる。
押出しコーティングは、ブロー又はキャストフィルムのプロセスを使用して、既存の紙のロール材、ホイル又はフィルムに追加の層をコーティングする。例えば、このプロセスは、紙をポリエチレンでコーティングすることによって耐水性を高めるなど、紙の特性を向上させるために使用することができる。また、押し出された層は、他の2つの材料を結合する接着剤としても利用できる。
コンパウンド押出は、1種類以上のポリマーを添加剤及び/又はフィラーに混合してプラスチックコンパウンドを得るプロセスである。添加剤及び/又はフィラー材料は、引張強度、靭性、耐熱性、色、透明度などに影響を与えることがある。例えば、ポリプロピレンにタルクを添加することがその良い例である。プラスチックに使用されるフィラー材料のほとんどは、鉱物又はガラスベースのフィラー材料である。フィラー材料には、微粒子と繊維の2つの主要なサブグループがある。微粒子は、マトリックスに混合されるフィラーの小粒子で、サイズ及びアスペクト比が重要である。繊維は様々な形状があり、多くの場合、非常に長く、非常に高いアスペクト比を有する小さな円形のストランドである。
供給物は、ペレット、粉末、及び/又は液体であってもよいが、配合された製品は、通常、押出成形及び射出成形などの他のプラスチック成形工程で使用されるペレットの形態である。従来の押出成形と同様に、用途及び希望する処理量に応じて機械サイズに大きな幅がある。従来の押出では一軸又は二軸の押出機が使用されることがあるが、配合押出では十分な混合が必要であるため、二軸押出機はほぼ必須である。
二軸押出機には、同方向回転型と逆方向回転型の2つのサブタイプがある。この名称は、それぞれのスクリューが他方に対して相対的に回転する方向を表している。同方向回転型では、両方のスクリューが時計回り又は反時計回りに回転し、逆方向回転では、一方のスクリューが時計回り、他方のスクリューが反時計回りに回転する。所与の断面積及びオーバーラップの程度(噛み合わせ)では、同方向回転型二軸押出機の方が軸方向速度及び混合の度合いが大きいことが示されている。しかし、圧力上昇は逆方向回転押出機でより高くなりる。スクリューのデザインは一般にモジュール式で、さまざまな搬送部品及び混合部品がシャフト上に配置されており、摩耗又は腐食による損傷によるプロセスの変更又は個々のコンポーネントの交換のための迅速な再構成を可能にする。
射出成形
射出成形機の射出ユニットは、押出機とよく似ている。射出装置はポリマー樹脂を溶かし、金型に溶融ポリマーを射出する。これは、プラスチックペレットの供給を含むホッパーによって一端から供給されるバレルで構成されている。前記ユニットは、ラムフィード又はスクリューフィードであってもよい。
射出ユニットは、造粒ホッパー、シリンダ、スクリュー、ノズル、熱バンド及び油圧駆動装置で構成され、成形材料を溶融して射出する役割を担う。
ノズル遮断バルブは、プラスチックの射出成形機で使用される。射出装置からの、又は射出装置内のプラスチックの圧力で遮断バルブを開閉することによる。ある態様は、プラスチック及びエラストマー材料を扱うために使用される種類の往復動スクリュー型又はプランジャー型射出成形機で使用するための改良されたノズル遮断バルブに関するものである。
従来の往復回転スクリュー式成形装置は、通常、可塑化シリンダ又はボアを備えるチャンバを含み、ここで、前記可塑化スクリューは、固体成形材料がシリンダ内に入り、スクリュー送り方向に進むにつれて可塑化されるように回転する。可塑化シリンダの一端には、金型キャビティにつながる金型スプルーと連通するノズルが取り付けられている。可塑化された材料が計量部又はスクリューの前端部に堆積すると、背圧が発生してスクリューがシリンダボア内を後退し、可塑化された材料が所定の量又はショットサイズに達すると、後退したスクリューがリミットスイッチに接触して回転を停止する。これで金型キャビティへの射出準備が整ったことになり、一般にクランプからの信号を受けてスクリューが油圧式及び/又は電気式で前進してショットを射出する。その後、可塑化スクリューは再び回転を始め、可塑化シリンダ内に新たなショットが蓄積されるにつれて、徐々に後退する。このように、スクリューは機械サイクルごとに1回往復して可塑化及び材料のショットを射出する。
ノズルから金型スプルーへの溶融材料の流れを遮断するために、遮断バルブが採用されることがよくある。このバルブは、ノズルで材料の流れを遮断することにより、垂れ流しを最小化又は完全に抑制し、金型が開いている間に可塑化する能力を提供するという利点を持つ。一般的に可塑化は、可塑化された材料が外に出ないようにするために、部品の硬化中に行われる。
油圧モーター、空気圧ピストン及びシリンダの様々な配置並びにいくつかの部品の位置と方向により、射出サイクル準備のためにノズルシャットオフバルブを開く力。
バルブゲートホットランナーシステムでは、遮断バルブ(複数可)を、個々のキャビティ(複数可)で金型内に配置することも可能である。
ホットランナーシステムは、射出成形金型のキャビティにプラスチックを射出する、加熱された部品(ホットハーフ、ノズル及びゲートなど)の集合体である。このシステムには通常、加熱マニホールド及び多数の加熱されたノズルが含まれる。前記マニホールドは金型に入るプラスチックをノズルに分配し、前記ノズルは正確に計量してキャビティ内の射出ポイントに供給する。ホットランナーには、ホットランナーコントローラと呼ばれる独自の温度制御システムが搭載される。
ホットランナーコントローラは、ホットランナー内の温度を制御するために使用される温度制御装置である。これにより、個々のゲート位置の温度を変更することができるため、成形品の一貫性が最も高くなり、キャビティ(複数可)のバランスの取れた充填が可能になる。
一方、コールドランナーは、金型の2つの半分の間に形成された単なるチャネルであって、射出成形機のノズルからキャビティへプラスチックを運ぶ役割を担う。金型が開いて新たに形成されたプラスチック部品が排出されるたびに、ランナー内の材料も排出されるため、無駄が生じる。
ホットランナーシステムは通常、加熱マニホールドと多数の加熱されたノズルを含む。マニホールドの主な役割は、金型に入るプラスチックをさまざまなノズルに分配し、正確に計量してキャビティ内の射出ポイントに供給することである。
ホットランナーシステムは、かなり複雑なシステムであり、内部のプラスチック材料を均一に加熱する必要がある一方で、製品を素早く固めるために射出成形金型の他の部分が冷却される。
ホットランナーは、通常、金型の製造コスト及びランニングコストが高くなるが、プラスチック廃棄物の削減、及び従来のランナーがフリーズするまで待つ必要がないことによるサイクル時間の短縮による節約が可能になる。
ホットランナーの利点は、
サイクル時間が短い:冷却時間を制御するランナーがない、
起動が簡単:ランナーを取り外す必要がなく、オートサイクルがより速く頻繁に行われる、
ヒケ及びアンダーフィル部品の低減:プラスチックがコールドランナーを通過して金型プレートに熱を失う場合とは異なる、
デザインの自由度:部品の様々な位置にゲートを配置することが可能である、及び
バランスのとれたメルトフロー:個別の溶融チャネルは、周囲の金型プレートから断熱された外部加熱マニホールドに存在する、
ことである。
技術的な観点から、バルブゲート技術によって低応力の射出成形品の製造が可能になり、ほとんどの場合、非常に低い痕跡の要件を満たす。その結果、バルブゲートシステムでゲーティングを行う際の応力の低さが重要になる。バルブゲートを使用する場合、小さなゲート径を達成するために、痕跡をコントロールする必要はない。もちろん、ゲート径が小さいと剪断速度が大きくなるため、必然的に配向度が高くなる。配向度の高い部分は内部応力の原因となるため、部品に反りが発生するリスクが高い。例えば、ショット重量10gの部品でゲート径を0.8mmとした場合、局所剪断速度は約15万1/sとなる。また、ニードル径2.5mmのバルブゲートを使用した場合、ゲート部の剪断速度は約6,0001/sとなる。
バルブゲートシステムを使用する際には、安全性も考慮しなければならない。例えば、バルブゲートシステムは、高速で循環する金型において、糸引きを防ぐために使用される。糸引きは、ゲート内の溶融物が与えられた時間内に適切にフリーズする機会がない場合に必ず発生する。この現象は、サイクルの早い金型、ゲート径が大きい場合、及び温度制御が不適切な場合に発生することがある。バルブゲートテクノロジーを使用して、ほとんどの場合、糸引きを回避することができる。機械的遮断により、ゲート径に関係なく、常にゲートが適切に封止されていることが確保される。しかし、ニードル径が非常に大きい場合、バルブゲートシステムでさえも問題が発生することがある。短いサイクルタイムで運転するときに、ニードルは射出中に非常に多くの熱を蓄えるため、ニードル部分にボンディング効果が発生することがある。
また、バルブゲートを使用することで、遮断時間を正確に制御することができ、加工性を向上させる。多点ゲート部品を成形する場合、ニードルを順次開放することでフローラインの形成を回避することができる。この方法を用いることによってメルトフローを制御することができるため、流れの前面衝突を避けるか、又は部品の重要度の低い部分に配置することができる。
バルブゲートシステムのゲートバリエーション
バルブゲートシステムを用いた熱可塑性プラスチックの加工には、2つの重要なシール原理が確立されている。その1つは、円錐形状のニードルの形状である。閉じている間、円錐形のニードルは、金型インサートの対応するゲート形状に移動する。この原理を使用する場合、金型インサートの損傷を避けるために、ニードルドライブの閉鎖力を制限する必要がある。ニードルが閉じると、溶融物が狭まった隙間から排出される。
円錐形のニードルの代わりに、円筒形もまたよく使われる。この場合、金型インサートは通常、短い円筒形のボアに通じる円錐形の入口を有する。円筒形の部分の溶融物はわずか10分の1ミリ程度であるが、ニードルを閉じるときに部品の中に押し込む必要がある。溶融量が少ないことと収縮を考慮すると、これは通常、成形品に影響を与えない。
側面からゲートに斜めに突出したニードルは、開放位置でメルトフローがわずかに遮断されるだけなので、いくつかの利点がある。しかし、このゲート方式は非対称なレイアウトのため摩耗が激しく、市場にはあまり受け入れられていない。
ニードルドライブ一体型バルブゲートシステム
ニードルドライブ内蔵のインラインバルブゲートは、標準的なデザインと比較して汎用的なシステムである。ノズルの構造上、バルブゲートは「従来の」ホットランナーシステムと同様に扱うことができる。機能及び取り付け位置に関する説明で示したように、固定金型ハーフは、通常のクランププレート、標準マニホールドを含むマニホールドフレームプレート、及びノズルリテーナプレートから構成される。インラインバルブゲートは、独立したシングルチップとしても使用することができる。構造のいかなる変更も不要である。用途の例を示す。
スタック金型で使用する場合、インラインバルブゲートは決定的な利点を提供する。マニホールドの後ろにニードルドライブを配置することでマニホールドを通してニードルを誘導する必要がないため、キャビティを完全に左右対称に配置することが可能である。このことは、金型と機械の最適な利用を意味する。さらに、互いに正対して配置された2つのインラインバルブゲートノズルは、アキュムレータキャビティを使用する必要なしに、スタック金型の中央で漏れのない溶融搬送を行うために使用することができる。
ノズルが深く浸かった大きな金型では、非常に長いニードルを使用する必要がある。同時に、ノズルはマニホールドにネジ止めされる。マニホールドが加熱されて熱膨張したときにニードルが所望の位置に到達することを確実にするために、システムが冷えた状態でニードルを適合させなければ、ニードルのジャミング及びニードルガイドの摩耗の可能性がある。この問題は、ロングノズルの最終段にニードルドライブ一体型のバルブゲートシステムを使用することで解消することができる。バルブゲートの位置は金型内で固定され、フレキシブルパイプはバルブゲートをマニホールドに接続する。ニードルはバルブゲートアセンブリ内に収納されているため、拡張は小さく、マニホールドの拡張など他の要素に影響されることがない。
標準バルブゲート
標準バルブゲートは、低いシステム高さを必要とする場合に重要である。ニードルドライブはクランププレート内に配置されるため、システムの全高は通常のホットランナーシステムと同様である。ただし、この方式を使用する場合、ホットランナーシステムのマニホールドをバルブゲートシステムに特別に調整する必要がある。シールエレメントを追加するか、少なくともニードル用のクリアランスボアを設置する必要がある。クリアランスボアは、マニホールド内の溶融チャネルと干渉しないように配置する必要がある。このような状況では、機械的、油圧的又は空気圧的に操作できるニードルドライブ付きのインラインバルブゲートノズルが有用である。
多成分用バルブゲート
同軸バルブゲートを、標準バルブゲートの原理を応用して開発した。この技術は、1つの注入口から2つの成分を注入することを可能にする。これらの成分は同時に又は遅れて射出されてもよい。金型技術を考慮すると、内層/外層、外層/内層(単純な層)、外層/内層/外層(サンドイッチ)の層構成が可能である。特に、マルチキャビティ金型でのダイレクトゲーティングにサンドイッチ方式を用いる可能性は、幅広い応用が期待できる。例えば、バリア層を持つプリフォームの製造、又は厚い壁の部品(収縮を相殺する発泡コア部品)の製造が可能である。内層と外層に異なる構造の材料を使用することで、特殊な触感の外観を作り出すことができる。
さらに、同軸バルブゲートは、部分的なホットランナーソリューションにも適している。例えば、マシンノズルとして使用する場合、さまざまな方法がある。まず、追加のマシンプレート内で「ユニバーサル単一ノズル」として使用する方法がある。この構成では、標準的な2液式成形機と従来のランナーソリューション(3プレート式金型)とを組み合わせて、サンドイッチ部品を製造することが可能である。この場合、いわゆる「サンドイッチプレート」のために、金型のデイライト幅の大部分を利用することができないため、部品だけでなくコールドランナーシステムも十分な寸法を有する必要がある。
この問題は、2液式マシンノズルを使用することで解消される。この場合、両方の射出ユニットを同軸バルブゲートノズルで接続する必要があるため、特殊な構成のマシンを使用する必要がある。同軸バルブゲートシステムは、2液の同時射出を容易にする。射出サイクルの同時フェーズを調整することで、コア部品の浸透性を変化させることができる。上記のような機械構成を使用して、両方の射出ユニットを独立して使用して通常の射出成形を行うことができる。2色成形が必要な成形品の場合、1回の射出で色替えが実現できる。
もちろん、2液式成形は「従来型」のバルブゲートシステムでも可能である。通常使われる方法のひとつはトランスファー方式であり、これは回転テーブル又はハンドリングシステムを必要とする。もうひとつは、コアバック方式である。どちらも層構成にはあまり使用されず、主に、追加的シールリップ、グリップエリア及び隣り合わせに配置された2色のエリア、又は注入されたポリマーウィンドウなどを有する物品の製造に使用される。
「ホットランナー」は、射出成形で使用される用語であって、溶融プラスチックを機械のノズルから部品のシェルを形成するために組み合わされる様々な金型ツールのキャビティに移送するために、より効率よく使用されるように物理的に加熱される部品のシステムを指す。これらは「ホットスプルー」と呼ばれることもある。ホットランナーという用語は、その反対語であって歴史的により一般的な「コールドランナー」と対比させることができる。コールドランナーは、ノズルを出た後の溶融プラスチックを金型ツールキャビティに導くための、単なる加熱されていない物理的なチャネルのことである。主な違いは、ホットランナーは加熱されるが、コールドランナーは加熱されないことである。
ホットランナーは射出成形の工程では必須ではないものの、より高い品質の部品を製造するために有効である。特に、溶融プラスチックの流動特性の誤差を少なくする必要がある難しい部品の形状に有効である(例:不適切な冷却又は温度差により流動が不均一になる可能性がある場合)。
さらに、ホットランナーは、大量製造時のプラスチックの無駄を減らすために有効である。コールドランナーは非加熱のため、チャネルを大きくする必要があり、各サイクルでより多くの樹脂を流す必要がある。デザインを修正しながら大量の部品を成形する場合、ホットランナーアセンブリのコストよりもプラスチックのコストが容易に高くなる可能性がある。ホットランナー技術の欠点は、コールドランナーのセットアップよりもデフォルトで高価であることである。
ホットランナーの利点は、適切にデザインされていれば、機械のノズルからプラスチックがより均一にゲート位置に流れることである。ゲート位置とは、溶融プラスチックが射出成形金型のキャビティに入る位置のことである。ゲート位置、プラスチックの温度、金型内部のキャビティのデザイン、プラスチック自体の材料特性(例えば、バージン材とは異なるプリフォームを行うリグラインド/リサイクル材、及び金型の特性)はすべて、射出成形工程の成否に重要な影響を及ぼす。
ホットランナーは、サイクルタイムを短縮することによって製造の生産性を最大化するようにデザインされる。内部加熱式ホットランナーのデザインは、チャネルの内部境界でプラスチックが固化し、特定のヒーターの位置における溶融プラスチックのより局所的な固化をまねく。一方、外部加熱式ホットランナーは、加熱ノズル及び加熱マニホールドを使用し、金属の高い熱伝導性を利用して、内部のプラスチックの流動特性をより均一に維持することができる。
外部加熱式:このシステムデザインは、内部流路を有するカートリッジ式加熱マニホールドを採用する。金型の他の部分と分離するために、マニホールドは熱損失を減らすいくつかの絶縁特性を備える。流れを妨げるヒーターを必要とせず、すべてのプラスチックが溶融しているため、外部加熱式ホットランナーチャネルはすべてのランナーシステムの中で最も圧力損失が低い。この方法は、ランナーシステム内のどの色もフリーズしないため、色替えに有効である。さらに、材料が付着して劣化する表面を有しないため、外部加熱方式は熱に敏感な材料に適している。
内部加熱式:内部加熱型ランナーシステムは、環状流路があり、これは前記流路内に配置されたプローブ及びトーピードによって加熱される。ゴム溶湯の断熱効果を利用して、金型の他の部分への熱損失を低減する。しかし、この方式では成形圧力を高くする必要があり、色替えはかなり困難となる。また、素材は表面に付着する場所が多く、劣化する。熱に弱い素材は、製作工程で使わない方がよい。
ランナーの加熱は、コイル、カートリッジヒーター、加熱ロッド、加熱パイプ及びバンドヒーターなど、さまざまな素材を介して行うことができる。複雑な制御システムにより、溶融物の安定した流れ及び分布が確保される。
絶縁型ランナー:非加熱であり、このタイプのランナーは連続サイクル中に溶融を維持するために非常に厚いランナーチャネルが必要である。この金型は、金型プレートに非常に大きな流路が形成されている。製造工程において、この流路の大きさと、ショットごとに加えられる熱とにより、溶融流路が開放される。この安価なシステムにより、マニホールド及びドロップの追加コストが不要となり、加熱式ホットランナーシステムの柔軟なゲートを実現する。色替えも容易である。
3プレート金型は、コールドランナーシステムの一部が射出位置と異なる平面にある場合に使用される。3プレート金型のランナーシステムは、メイン分割面に平行な第2分割面に乗っている。この第2分割面により、金型を開いたときにランナー及びスプルーを排出することができる。
射出スクリュー
レシプロ式スクリューマシンは、最も一般的なものである。このデザインでは、プラスチックの溶融及び射出に同一のバレルを使用する。
金型が閉じられると、スクリューはその回転によってプラスチックを前進させ、スクリューの手前で所定の容積を満たしつつ、その容積に達するまで後退し、その後回転を止める。次に、空の金型が閉じられると、スクリューがプランジャーとして使われて、温かいプラスチックを空の金型に注入し、プラスチックが固まるまで、充填された金型キャビティを加圧保持する。所定の冷却時間が経過すると金型が開き、金型内の固化したプラスチック部品が排出され、再び金型が閉じて、このプロセスが繰り返される。
ポリマーの可塑化用と射出用に別々のバレルを使用する別のタイプもある。このタイプはスクリュー予備可塑化装置又は二段式装置と呼ばれる。プラスチックペレットがホッパーから第1段階に投入され、前記第1段階ではスクリューを使ってポリマーを前進及び溶融する。このバレルは、プランジャーを使って金型に溶融物を注入する第2バレルに供給する。旧式の機械では、1つのプランジャー駆動のバレルを使ってプラスチックを溶融及び射出していた。この装置はプランジャー式射出成形機と呼ばれる。
射出成形用スクリューの選定
適切な射出成形用スクリューを使用することは、高品質の部品を継続して製造すること、及び生産量を最大化するために非常に重要である。
適切なスクリューを選定するためには、成形する特定の部品の詳細(つまり、部品の材質、重量、大きさ及び肉厚など)を知る必要がある。また、金型の基本デザインも重要であり、ゲートからの流動距離、ショットの重量及びランナーシステムなどのすべてが考慮される。
部品の知識なしにネジを選択することは、性能及び操作性の好み無しで車を購入するようなものである。
スクリューの基本デザインは、長さ方向に、
1.供給ゾーン
2.遷移ゾーン
3.計量ゾーン
の3つのゾーンがある。
供給ゾーンでは、ホッパーから供給された固形のプラスチックペレットを、前記ペレットをスクリュー形状の変化により圧縮させる遷移ゾーンに搬送する。この圧縮により、ペレットは互いに押し上げられながら溶融する。これを「剪断」と呼ぶ。その後、計量ゾーンで溶融物をスクリューの前部に搬送し、金型キャビティに射出する準備が整う。
遷移ゾーンでは、材料は供給ゾーンから計量ゾーンへのスクリューチャネルの深さの変化によって圧縮される。深さの変化の比率は圧縮比と呼ばれ、PP及びPEなどのプラスチックでは通常2~3である。遷移ゾーンの長さは、汎用スクリューではスクリュー径の4~7倍が一般的である。
また、スクリューのデザインの別の様相には、直径に対してどれだけ長いかという長径比(L/D)がある。例えば、PP及びPEのL/D比は20~30:1の範囲である。
一般的なスクリューの場合、より長いスクリューの方が、より質の良い溶融物が得られることからより質の良い部品を生産できるため、通常好まれる。
汎用スクリューの利点は、PP、PE、ナイロン、PET及びPCなどほとんどのプラスチック素材に使用できるために非常に柔軟性が高く、さまざまな素材を成形する成形メーカーに適していることである。
欠点としては、材料によっては、バリアスクリューなどより高度な射出成形用スクリューデザインと比較して、部品の品質及び生産率が低下することである。
このタイプのスクリューは、汎用スクリューに比べて、より良い品質の溶融物をより早く提供する。バリアスクリューには様々なデザインがあり、フライトの深さ及びチャネルの幅が異なる。
用途に沿った正確なデザインを選択する必要がある。
ダブルフライトスクリューは、異なるデザインを有するが、バリアスクリューに代わるものである。また、これらは、高品質の溶融物を高速で供給するようにデザインされている。
このデザインは、汎用スクリューでは不可能な、圧縮ゾーンに到達する前にプラスチックが完全に溶融することを確保にする。
ダブルフライト射出成形用スクリューは、PPの技術的な部分及びバリアスクリューではよく可塑化しないPAの薄壁技術部品のために使用することができる。
スクリューの直径が重要な理由は2つある。1つ目の理由は、使用可能な最大射出圧力を決定することであり、直径が小さいほど使用可能な圧力が高くなる。これは、薄壁で流路長が長い部品、及び射出が困難なプラスチック材料には非常に重要である。
2つ目の理由は、直径によって使用できる最大ショットサイズが決まるからである。直径が小さいほど、ショットサイズも小さくなる。
このように、スクリュー径の選定には、ショットサイズと射出圧力の兼ね合いがあることがわかる。当初は、1台の機械で作れる部品の種類及び大きさに柔軟性があるように、一番大きな径を選んだ方が有利に思えるかもしれないが、それは間違った考えである。
スクリュー径は用途に合わせて選択する必要があり、そうしないと品質及び/又は生産率が損なわれる。射出装置は、一定の充填時間を維持し、結果として品質を維持するために、十分な射出圧力(予備も含む)を発生させる能力が必要である。
熱処理を施したスクリュー及びバレルを使用することは、熱処理を施していない部品よりも長持ちするため、真剣に検討する必要がある。これは、材料にある程度の補強材が含まれている場合、補強材のない材料よりも研磨性が高く、スクリュー及びバレルを早く摩耗させるため、特に重要である。
スクリュー及びバレルが摩耗し始めると、部品の品質が低下し始め、交換が必要になるのは時間の問題である。これは、スクリューの交換費用だけでなく、生産減という点からも大きなコストとなる。
ポイントは、スクリューの前面にある逆止弁あり、これは可塑化段階では溶融物を通過させるが、射出段階では溶融物がスクリューに逆流することを防ぐものである。
ボール逆止弁及びスライドリング式逆止弁の2種類の基本デザインがある。一般には、ボール逆止弁に比べて、溶融物が通過しやすい経路を可能にするリング式逆止弁が好まれる。したがって、リング式逆止弁はPCのような剪断に敏感な材料に適している。
しかし、リング式逆止弁の欠点は摩耗しやすいことであるため、定期的にリングチェック弁の状態をチェックする必要があることである。摩耗の典型的な兆候は、加工時のクッション性が一定しないことである。
今日の競争環境において、射出成形メーカーは、製造コストを抑え、納期を短くするために、できるだけ効率的に部品を作る必要があることは事実である。
そのためには、部品に適した射出成形用スクリューを使うことが大きな役割を果たす。
可塑化シリンダ
投与プロセス終了時のスクリュー位置;可塑化された材料がスクリュー先端の手前にある。射出工程後のスクリュー位置;可塑化された材料が金型に射出される。スクリューの手前には、保圧段階の金型への注入のために材料のクッションが残されている。
ブロー成形は、プラスチック製の中空部品を成形して接合することができる特定の製造工程である。ガラス瓶又は他の中空形状の成形にも使用される。
一般に、ブロー成形には、押出ブロー成形、射出ブロー成形及び射出延伸ブロー成形の主な3種類がある。
ブロー成形の工程は、プラスチックを溶融してパリソン、又は射出成形及び射出延伸ブロー成形(ISB)の場合はプリフォームと呼ばれるものに成形することから開始する。パリソンはチューブ状のプラスチックであって、片方の端に圧縮空気が通過可能な穴が開いている。
次にパリソンを金型に挟み込み、空気を吹き込む。すると、その空気圧でプラスチックが金型に合わせて押し出される。プラスチックが冷えて固まると金型が開き、部品が排出される。ブロー成形品のコストは、射出成形品より高く、回転成形品より低い。
押出ブロー成形では、プラスチックを溶融して中空の筒(パリソン)状に押し出す。このパリソンは、冷却された金型に閉じて取り込まれる。次に、パリソンに空気を吹き込んで中空のボトル、容器又は部品の形状に膨らませる。プラスチックが十分に冷却された後、金型が開けられ、部品が排出される。押出ブロー成形のバリエーションとして、連続成形と間欠成形がある。連続押出ブロー成形では、パリソンが連続して押し出され、個々の部品は適切なナイフで切り取られる。間欠ブロー成形には2つの工程がある。ストレート間欠は射出成形に類似しており、スクリューが回転した後、停止して溶融物を押し出す。アキュムレーター方式は、アキュムレーターで溶融プラスチックを集め、前の型が冷えてプラスチックが十分に溜まると、ロッドが溶融プラスチックを押してパリソンを形成する。この場合、スクリューは連続的又は間欠的に回転してよい。連続押出しの場合、パリソンはその重さで引きずられ、肉厚の校正が難しくなる。アキュムレータヘッド方式又は回転スクリュー方式は、油圧システムを用いてパリソンを素早く押し出すため、重量の影響が少なく、パリソンプログラミング装置でダイギャップを調整することによって肉厚を正確に制御することが可能である。
瓶などの容器は、成形工程によりしばしば余分な材料が出る。これは、材料を切り取る容器の周りにナイフを回転させることによってトリミングされる。この余分なプラスチックは、新しい成形品を作るために再利用される。スピントリマーは、PVC、HDPE及びPE+LDPEなど、多くの材料に使用される。材料の種類によって物理的特性が異なり、トリミングに影響を与える。例えば、非晶質材料から作られた成形品は、結晶質材料よりもトリミングがはるかに困難である。標準的なスチール製ではなくチタンコーティングされたブレードが、寿命を30倍に伸ばすためによく使用される。
射出ブロー成形のプロセスは、中空のガラス及びプラスチック製品を大量に生産するために使用される。射出ブロー成形のプロセスでは、ポリマーをコアピンに射出成形し、次にコアピンをブロー成形ステーションに回転させることで膨らませて冷却する。この工程は、3種類のブロー成形工程の中で最も使用頻度が低く、通常は、医療用小型ボトル及び単回用ボトルの製造に使用される。この工程は、射出、ブロー及び排出の3段階に分かれる。
射出ブロー成形装置は、押出機バレルと、ポリマーを溶融するスクリューアセンブリとをベースにしている。溶融ポリマーはホットランナーマニホールドに供給されて、ノズルから加熱されたキャビティ及びコアピンに射出される。キャビティ金型は外形を形成し、プリフォームの内形を形成するコアロッドの周囲に固定される。プリフォームは、完全に形成されたボトル/瓶のネックにポリマーの太いチューブを取り付けたものからなり、ねじ状ネックを有する試験管に似た外観の本体を形成する。
プリフォームの金型が開き、コアロッドが回転して、中空の冷却されたブロー金型に固定される。コアロッドの端部が開いて圧縮空気をプリフォームの中に入れて、プリフォームを完成品の形状に膨らませる。
冷却期間後、ブロー金型が開き、コアロッドが射出位置まで回転される。完成品はコアロッドから剥がされて、オプションとして、保圧前にリークテストを行うことができる。プリフォーム及びブロー金型は、多くのキャビティを有することができ、成形品のサイズ及び必要な生産量に応じて、通常は3~16個有する。コアロッドは3セットあり、これらはプリフォームの射出、ブロー成形及び排出を同時に行うことを可能にする。
圧縮成形は、一般的には予熱された成形材料を、まず加熱された開放された金型キャビティに入れる成形方法である。金型はトップフォース又はプラグ部材で閉じられ、圧力を加えて成形材料を金型の全領域に接触させて、成形材料が硬化するまで熱と圧力を維持する。このプロセスでは、顆粒状、パテ状の塊又はプリフォームのいずれかの状態にある部分的に硬化させた熱硬化性樹脂を使用する。
圧縮成形は、複雑で高強度のグラスファイバー補強材を成形するのに適した大量かつ高圧の方法である。高度な複合熱可塑性樹脂を、一方向性テープ、織布、ランダム配向繊維マット又はチョップドストランドで圧縮成形することも可能である。圧縮成形の利点は、大型でかなり複雑な部品を成形できることである。また、トランスファー成形及び射出成形などの他の成形方法と比較して、最も低コストな成形方法の一つであり、さらに、材料の無駄が比較的少ないため、高価な材料を扱う場合に有利である。
しかし、圧縮成形は多くの場合、製品の一貫性が低く、フラッシングの制御が困難であり、部品の種類によっては不向きである。射出成形に比べると、ニットラインの発生が少なく、繊維長の劣化が目立ちにくい。また、圧縮成形は、押出技術の能力を超えた超大型の基本形状生産に適している。
圧縮成形は、金属代替用途の複合部品を製造するために最初に開発された。圧縮成形は、通常、大型で平ら又は適度な曲面を有する部品を作るために使用される。この成形方法は、ボンネット、フェンダー、スクープ及びスポイラーなどの自動車部品、並びにより小さく複雑な部品の製造に大いに利用されている。成形する材料は金型キャビティに配置され、加熱されたプラテンが油圧ラムによって閉じられる。バルク成形材料又はシート成形材料は、加えられた圧力によって金型形状に適合され、硬化反応が起こるまで加熱される。SMCの供給材料は通常、金型の表面積に合わせて切断される。その後、金型は冷却され、部品が取り出される。
材料はペレット又はシートの形で金型に装填されることもあれば、金型が可塑化押出機から装填されることもある。材料はその融点を超えて加熱され、成形及び冷却される。供給材料が金型表面に均一に分布するほど、圧縮段階で発生する流動配向が少なくなる。
圧縮成形は、ハニカム又はポリマーフォームなどのコア材料を組み込んだサンドイッチ構造の製造にも広く用いられる。
熱可塑性樹脂のマトリックスは、大量生産産業において一般的なものである。その代表的な例が自動車用途であり、長繊維強化熱可塑性樹脂及びガラス繊維マット強化熱可塑性樹脂が主要な技術である。
圧縮成形では、
材料の適正量の決定、
材料の加熱に必要な最小限のエネルギー量の決定、
材料の加熱に必要な最短時間の決定、
適切な加熱方法の決定、
ショットが確実に適切な形状になるように必要な力を予測すること、及び
材料が金型に圧縮された後で急速に冷却されるように金型をデザインすること、
という、技術者が留意すべき6つの重要な点がある。
3Dプリンタ用押出機
ドライブによる押出機の種類
押出機の中には、駆動の種類によって、ダイレクト式及びボーデン式の2つのタイプがある。ダイレクト式押出機では、その名の通り、押出機の歯車からホットエンドまでフィラメントが直進する。この2つのパーツが一緒になったシステムもある。
一方、ボーデン式押出機では、ホットエンドとの接続は、フィラメントが通過するPTFEチューブを介して行われる。
押出機の主な機能は、フィラメントをリールからホットエンドに、最も正確な方法及び3Dプリントに適した速度で移動させることである。
押出機の種類:ダイレクト式
ダイレクト式押出機は、その名の通り、押出機の歯車からホットエンドに直接フィラメントが通っている。タイタンアエロ(Titan Aero)のように、この2つのパーツが一緒になっているシステムもある。
ダイレクト式押出機では、フィラメントの組成に関係なく、硬質材料及び軟質材料(1.75mm及び2.85mm)を印刷することができる。もう一つの利点は、引き込み長さを短くできるため、印刷時間を短縮して押出機のモーター寿命を延長するということである。主な欠点は、押出機が移動するプリンタの軸に慣性が生じることであって、これは、重量と、軸に対する質量中心の不均衡とによって引き起こされる。もう1つの欠点は、閉鎖型プリンタで見られ、強化チャンバを備えたプリンタでは、押出機のモーター内が動作性能に影響を与える温度に達する可能性があることである。
押出機の種類:ボーデン式
ボーデン式押出機では、直接式押出機とは逆に、フィラメントが通過するPTFEチューブを介してホットエンドと結合する。
これらの押出機は、ホットエンドの変位軸の慣性力が小さい。ボーデン式では、押出機及び押出機モーターが3Dプリンタのシャーシに固定されているため、インプレッションを与えるための動作における慣性が大幅に低減される。そのため、非常に高速で、かつ高品質なプリントを実現することができる。主な欠点は、直径1.75mmの柔軟なフィラメント(TPE)の印刷が非常に困難なことである。これは、柔軟なフィラメントのためにフィラメントが屈曲してしまい、ホットエンドまでボーデンPTFEチューブに沿ってフィラメント内の圧力を一定に保つことができないためである。しかし、2.85mmのボーデン式では、柔軟なフィラメントを低速でプリントすることが可能である。
ダイレクト式押出機
利点:
1.75mm及び2.85mmのPLA Soft又はTPU及びTPEの両方などの柔軟な素材をプリントする、
特定のフィラメントによる磨耗に関係なく、あらゆる種類の素材を問題なくプリントできる。3D研磨材をプリントするためには、ほぼ無限の寿命を持つルビーチップ付き真鍮製ノズルの使用が推奨される、
このシステムでは、良好な3Dプリントを得るために短いリトラクトが必要であり、これは詰まりの可能性を低減する、及び
リトラクトとは、3Dプリント中に真空押出機が移動及び変位を行う時の材料ダレを防止するために必要なフィラメントの反動運動のことである。
リトラクトを構成するパラメータは、
リトラクト距離:リトラクト工程で後退する材料の長さ。材料の種類、押出式の種類(ダイレクト式又はボーデン式)及びホットエンドの種類によって異なる。柔軟な材料、特にTPEタイプに対しては、フィラメントが押出機のピニオンに巻きつくことを防ぐために、リトラクトを無効にする必要がある、及び
リトラクト速度:射出機のモーターがフィラメントを戻す速度。このパラメータでは、高速(70mm/秒超)で使用すると、3Dプリントが継続できなくなるようにフィラメントに痕をつけることがあるため、十分な注意が必要である。
欠点:
射出機とホットエンドが移動する軸にかなりの慣性がある。特に3Dプリンタが複数の射出機を備える場合、セット全体(射出機、射出機モーター、ホットエンド)の重量を動かさなければならないため、高速で3Dプリントを作成したい場合は、この要因が大きくなる、及び
射出機の電動モーターの温度問題。密閉型3Dプリンタ及び強化チャンバを備えるプリンタでは、押出機モーター内が動作性能に影響を与える温度に達することがある。
ボーデン式押出機
利点:
ホットエンドの変位軸に慣性が少ない。ボーデン式では、押出機及び押出機モーターが3Dプリンタのシャーシに固定されているため、インプレッションを与えるための動作における慣性が大幅に低減される。そのため、非常に高速で高品質なプリントが可能になる、及び
フィラメントの抗力が大きい。この射出機システムを採用する3Dプリンタの大半は、フィラメントのドラッグトルクを高める1組のピニオン(減速機群)を備えているため、通常より大きなコイルを動かすことができる。
欠点:
直径1.75mmの柔軟なフィラメントで印刷する際の問題点。これは、柔軟なフィラメントであるために、フィラメントを流す際に、ボーデンPTFEチューブに沿ってホットエンドまで、フィラメント内の圧力を一定に保つことができないためである。しかし、2.85mmのボーデン式では、柔軟なフィラメントを低速で印刷することが可能である。
材料の直径に応じたホットエンドの種類
ホットエンドは、目的の作品を作るためにフィラメントを溶融する役割を担う。それは、得たい作品の種類、品質及び仕上げによって、ホットエンドのタイプ(V6又はVolcano)及び材料の直径に応じたノズルを構成する。ここでは、射出機をV6タイプとVolcanoタイプに分類した上で、この2種類のホットエンド間の利点及び欠点に言及する。
ホットエンドV6の利点及び欠点
利点:
V6は市場で最も汎用性の高いホットエンドであって、あらゆるタイプのインプレッションに対応し、柔軟な材料にも有効である。(特に2.85/3mmフィラメントを使用した場合)。ホットエンドV6を使用すると、あらゆる種類の部品を卓越した仕上げ品質で作成することができる。
欠点:
このタイプの押出機に推奨されるノズルの最大直径は、0.80mm/1mmであり、それ以上の直径では、通常、流れの連続性の問題が発生するためである。
ホットエンドVolcanoの利点及び欠点
利点:
ヒーターカートリッジがノズルに対して平行に配置されるため、加熱面積がより大きくなり、フィラメントの溶融に対するコントロール性及び安定性に優れる。以上のことから、より大きなノズル径(1.2mm)で3Dプリントを行うことができ、これにより製造時間の短縮とV6よりも高いレイヤー高でのプリントとを可能にする、及び
より丈夫な部品になる。層流(気泡のない状態)で高層化することで、材料の化学結合間の結合が強くなり、剛性及び耐性がより高い部品が得られる。
欠点:
ディテールを抑えた表面仕上げ。レイヤーの高さが高いため、ピースは、高さの異なる曲面がある部分には段差をつけて作製される。
押出成形における粘度の理解
粘度の計算には、べき乗係数とコンシステンシー指数の両方を考慮する必要がある。
非ニュートン性ポリマーの粘度は、温度と剪断速度の増加の組み合わせであって、
η = mγn-1
の関係によって記述される。ここで、粘度(η)は、コンシステンシー指数(m)×剪断速度(γ)×べき乗指数(n)から1を引いた値に等しい。
一般に、コンシステンシー指数の効果については、レオロジーの専門家のみが議論している。コンシステンシー指数、又は温度上昇に伴う粘度変化は、スクリューの回転による剪断によってポリマーに入力されるエネルギーに大きく依存する。すなわち、剪断が粘性散逸又は機械的動力の温度への変換によってポリマー温度を上昇させると、粘度はより高い温度のために低下し、剪断減粘に付加される。コンシステンシー指数は、温度上昇によるその減少率を表すものである。
様々なポリマーの剪断減粘性は、しばしばべき乗係数のみで分類されるが、コンシステンシー指数も最終粘度に同様に大きな影響を与えることがあるため、考慮する必要がある。
その結果、メルト指数又はメルトフローが同程度の2つのポリマーが、加工時の高い剪断速度で大きく異なる粘度を有することがある。キャピラリーレオメーターによるメルト指数及びメルトフローの測定は、剪断減肉がほとんど起こらない非常に低い剪断速度で行われる。べき乗係数とコンシステンシー指数の乗算効果により、同じ剪断速度で温度がわずかに異なるHDPEとPPでは、HDPEがPPの3倍の粘度を持つという粘度の違いが生じることがある。これは、同じデザインのスクリューを使用した場合のHDPEの溶融温度が、PPよりもはるかに高くなることを意味する。
単純な粘度計算を使用することは、せん断速度/粘度グラフを使用せずに、さまざまなポリマーの押出機の電力要件、溶融温度及びポリマー流動の分析に大いに役立つ。
興味深いことに、一部のポリマーは、粘度がせん断速度又はスクリュー速度に比例して低下し、粘性散逸によるさらなる加熱が最小限に抑えられ、電力要件がわずかしか増加しない、ほぼ自己発生または断熱せん断速度に達する可能性がある。
算出された粘度を用いて実際にモーター負荷を計算することは非常に複雑であり、一般にコンピューターによるシミュレーションが必要となる。しかし、算出された粘度は、サイズ及びL/D比の異なる一軸押出機における異なるポリマーの粘性散逸の計算と組み合わせると、粘度及びそれに伴うスクリュー動力の必要量を近似するための有用なツールとなりえる。べき乗係数及びコンシステンシーのデータは、インターネット又はポリマーサプライヤーから入手可能である。
粘度:定義
プラスチック射出成形に関連する粘度とは、材料の濃い又は薄い流れ具合を測定するものである。良い比較としては、糖蜜と水の違いである。水と糖蜜を同時に流すと、水の方が糖蜜よりはるかに簡単に流れる。糖蜜は濃く、ゆっくりと流れる。水は薄く、はるかに速く流れる。糖蜜は高粘度、水は低粘度であるとみなされる。
異なるプラスチック射出成形の材料にも、同じ用語が使われる。粘度の低い材料は薄く早く流れ、粘度の高い材料は濃くゆっくり流れる。
例えば、ナイロンはスチレンよりも薄く速く流れるため、ナイロンはスチレンより低粘度である。スチレンは材料スケールの中間に位置し、平均値とみなされる。従って、スチレンより高粘度の材料はプラスで記録される。MSDSデータでは、スチレンより低い粘度の材料は負の値で記録される。
粘度対温度
温度は、粘度の調整に重要な役割を果たす。一般的な経験則は、
熱を加えると材料の粘度が下がるため、流れが細くなり、速くなる。ここで重要なことは、温度が高くなるとサイクルタイムが長くなることと、より多くのガスが発生して劣化が進むことにより温度が不利になる点があることである。バレル温度が、機械メーカーが提供するメルトウィンドウの許容範囲内であることを確認するために、溶融温度を測定する必要がある、及び
熱を下げると、流れが濃くなり、充填速度が遅くなる。温度を下げるとサイクルタイムは速くなるが、温度が低すぎるとプラスチック装置の摩耗が進む。ここでも、溶融温度を測定して、加熱がメルトウィンドウ内にあることを確認することが重要である。
粘度対充填時間
粘度は充填時間にほとんど影響を及ぼさない。より薄いフローフロントは流れやすいが、射出速度は科学的な手順で低速から高速の平均になるように設定されている。印刷機は、その速度をバルブ及びサーボなどを使って制御する。しかし、正しい充填速度として確立する設定値を満たすために使用されるエネルギー量の変化がある。
エネルギー使用量の増加は、時に生産コストの上昇を招き、エネルギーが減少する場合はその逆である。生産性向上の必要性又は価値計算に基づいて、どちらか一方がより有益となる状況もある。
粘度対ピーク圧
粘度もまた、ピーク圧に直接関係する。フローフロントが厚く、温度が低いほどピーク圧力は高くなる。フローフロントが薄く、温度が高いほどピーク圧力は低くなる。したがって、熱を加えると粘度及びピーク圧力は下がり、熱を減らすと粘度及びピーク圧力は上がる。
粘性を利用した不具合対策
ここでは、いくつかの一般的な成形不良を取り上げ、粘度変化を利用して成形品の品質を向上させる方法を挙げる。この記事は、粘度が成形不良のすべてを解決するという理論ではないが、粘度を調整することによって、部品の機能及び/又は外観を改善できる場合がある。ここでは、そのような状況の多くと、粘性を利用して不具合を改善及び解消する方法とを挙げる。
ヒケ
ヒケにはいくつかの種類があるが、熱ヒケ及び金型デザインのリブ又は深い輪郭の上のヒケは、粘度に直接関係することがある。
熱ヒケ:金型又は材料の温度が高すぎる場合、ヒートヒケが発生する。サイクルタイムも要因の一つとなりうる。場合によっては、バレルの温度を下げることで熱ヒケの状態を軽減又は解消することができる。
リブ上のヒケ/詳細:リブ上のヒケは、以下の2つの異なる状況に関連することがある。
1.リブ内の材料がまだ熱すぎると、リブ上にヒケが発生する場合がある。この場合、粘度を下げるとリブ部分の熱が下がり、状態が改善されることがある。
2.ヒケはまた、材料がリブを横切って流れる速度が遅すぎるために、過充填状態になり、部品の排出時に引っ張りヒケが発生することによって発生することがある。このような場合、熱を加えることで流れを薄くし、リブを横切って速く流れるようにし、充填を減らすことができる。部品が排出されるとき、リブの充填が少なくなっているため、部品の取り出しを容易にする。
ばり
ばりが粘度に直接起因する可能性がある状況はいくつかある。たとえば、ヘアラインばりの発生は、材料の粘性が高すぎる証拠であり、この状態を改善するためには温度を下げる必要がある。金型にパーティングラインの損傷がある場合、熱を下げることで、その損傷の直接的な結果であるばりを実際に改善することができる。
ニットライン
ニットラインは、プラスチックが部品のキャビティを通過するときに、異なるフローフロントが一緒になるときに発生する。金型のディテールの場合、ニットはディテールの風上に発生する。小川の中に岩があり、水が岩にぶつかると、岩が抵抗となることを想像してみてほしい。水は岩の周りを流れ、2つの流れは後方で合流すると再編成されるが、水の流れが速ければ速いほど、2つの流れが1つに再集合するのに時間がかかる。同じことが、ディテール周りで成形する場合にも言える。流れが速くなると、編み目は細く長くなる。流れが遅いと、編み目は太く短くなる。粘度に関しては、熱が高いほど流れは速く、熱が低いと流れは遅くなる。ディテールの周囲の充填がニットラインにクラック/ショート/焦げ付きを発生させる場合は、ニットラインのシール性及び強度を向上させるために熱を下げる。
上記のように、粘度を利用して成形条件の不良を修正することができる場合が多くある。プロセスを標準化する場合、まず溶融温度で判断して粘度を低めに設定し、粘度が成形問題に直接関係すると思われる場合は温度を上げて調整する。これにより、サイクルタイムが確実に最適化され、効率が向上する。スクラップが少なく効率が良いということは、成形品への高い還元率につながる。
プラスチックのリサイクルとは、廃品又は廃プラスチックを回収し、材料を有用な製品に再加工するプロセスを指す。プラスチックの大半は生分解性がないため、リサイクルは廃棄物の流れの中のプラスチック、特に毎年地球の海に流れ込む約800万トンの廃プラスチックを減らすための世界的な取り組みの一部となっている。
儲かる金属のリサイクルに比べて、また価値の低いガラスのリサイクルと同様に、プラスチックポリマーのリサイクルは、密度が低く価値が低いために、困難な場合が多い。また、プラスチックのリサイクルには数多くの克服すべき技術的ハードルがある。原料回収施設はプラスチックの選別と処理を担っているが、2019年現在、経済的に苦戦している。
異なる種類のプラスチックを共に溶融すると、油と水のように相分離し、それらの層が固まる傾向がある。この相境界が得られる材料の構造的脆弱性と層間剥離を引き起こすため、ポリマーブレンドは限られた用途にのみ有用である。最も多く製造されている2種類のプラスチックであるポリプロピレン及びポリエチレンは、このように振る舞うため、これらのリサイクルの有用性が制限される。材料の完全性の改善に役立たせるために、プラスチックはリサイクルされるたびに新しい材料を加える必要がある。つまり、再生プラスチックにも新しいプラスチック素材が追加されている。同じプラスチック片は、品質が低下して使用できなくなるまでに、約2~3回しかリサイクルできない。
遠心分離
生化学の研究室で材料を分画に分離するために最もよく使われる装置の一つは、遠心分離機である。遠心分離機は液体サンプルを高速で回転させ、それによって強い向心力を発生させることで密度の高い物質を通常の重力の下における移動よりも速く遠心管の底に向かって移動させる装置である。
誘導加熱は、金属及びその他の導電性材料を加熱するための、正確性、高速性、再現性、効率性及び非接触性を有する技術である。
誘導加熱システムは、ライン電力を交流に変換してワークヘッドに供給する誘導電源と、コイル内に電磁界を発生させるワークコイルと、によって構成される。ワークピースはコイル内に配置されて、この電磁界がワークピースに電流を誘導してワークピースを発熱させる。
水冷式コイルは、ワークピースの周囲又は境界線に配置される。水冷式コイルは、ワークピースには接触せず、ワークピースを伝わる誘導電流によってのみ熱が発生する。ワークピースを作成するために使用される材料には、銅、アルミニウム、鉄又は真鍮などの金属が使用できる。また、グラファイト、カーボン又は炭化ケイ素などの半導体であってもよい。
プラスチック及びガラスなどの非導電性材料の加熱には、例えばグラファイトなどの導電性サセプタを誘導加熱して、その熱を非導電性材料に伝える方法がある。
誘導加熱は、低温(100°C/212°F)から高温(3000°C/5432°F)までの工程で使用される。また、0.5秒未満の短い加熱プロセス及び数か月にわたる加熱プロセスにも使用される。
誘導加熱は、熱処理、はんだ付け、溶接の予熱、溶融、業界での焼きばめ、シーリング、ろう付け、硬化、及び研究開発などのいくつかの用途で、家庭用及び商業用の調理の両方で使用される。
誘導加熱のしくみ
誘導は、コイルに電磁場を発生させて、エネルギーを加熱対象のワークに伝達する。電流が電線に流れると、その電線の周囲に磁場が発生する。
誘導の主な利点
誘導の利点は、
効率的で素早い加熱
正確で再現性の高い加熱
炎が出ないため安全な加熱、及び
正確な加熱による器具の長寿命化、
などがある。
誘導加熱の方法
誘導加熱は2つの方法で行われる。
第一の方法は、ワークピースの材料の抵抗率から生じるlR損失から渦電流加熱と呼ばれるものである。第二の方法はヒステリシス加熱と呼ばれるもので、部品の磁気極性を変更するコイルによって生成される交番磁界によって部品内にエネルギーを発生させるものである。
材料の透磁率が1に減少し、ヒステリシス加熱が減少すると、キュリー温度までは、部品にヒステリシス加熱が発生する。渦電流加熱は、残りの誘導加熱効果を構成する。
電流(交流)の向きに変化があると、発生した磁場は破綻し、電流の向きが逆になるために磁場が逆向きに発生する。その交流磁界の中に第2ワイヤを配置すると、第2ワイヤに交流電流が発生する。
第2ワイヤを流れる電流と第1ワイヤを流れる電流は互いに比例し、また両者の間の距離の2乗の逆数にも比例する。
このモデルのワイヤをコイルに置き換えると、コイルに流れる交流によって電磁界が発生し、加熱されるワークピースが電磁界中にある間、ワークピースが第2のワイヤにマッチし、ワークピースに交流が発生する。ワークピースの材料抵抗率のlR損失により、ワークピースの材料抵抗率のワークピースに熱が発生する。これを渦電流加熱という。
今日のプラスチック加工業者は、射出成形作業を自律的に行う上で多くの障害に遭遇する。これは、成形作業の安定性を制御するレバーは、加工業者が制御するのが難しいか、場合によっては不可能なほど変化していることが多いからである。これらの課題を克服するためには、1)材料、金型、機械及び環境の通常の変動に耐えられる堅牢なプロセスと、並びに2)外部の変動にインテリジェントに適応できる制御システムが必要である。
iMFLUXテクノロジー
実際の塑性圧充填による充填工程を制御し、低い一定の塑性圧で金型に充填及び保圧することで機能する。工程を成功させるためのポイントは、流れの淀みをなくし、充填時に部品を保圧し、金型内の圧力損失を低減する独自の制御システムである。これにより、従来の加工技術よりもはるかに遅い速度でプラスチックが流れ、低圧でサイクルタイムの短いプロセスを実現し、成形条件の変化にもリアルタイムに対応することができる。
iMFLUXは、樹脂の圧力をより低く一定に保つことによって、充填プロセスをコントロールする。これにより、プロセスは、従来のプロセスを停止させるような変動の影響を本質的に受けにくくなる。
プロセスが堅牢である理由は、プラスチック射出成形品の品質と安定性を左右する最大の要因である成形時の樹脂圧力を積極的に制御するからである。このことは、スクリューの速度は一定に維持されるものの、材料及び成形条件の変化のために樹脂圧力が変化するという従来の制御型処理の矛盾を克服する。iMFLUXテクノロジーは、自立成形となると、真に重要な要素である樹脂圧力に基づいて工程をコントロールするため、大きな利点となる。
iMFLUXは、従来のプロセスよりもはるかに容易に、通常の範囲から大きく外れた変動にも対応できるようにプロセスを適応させることができる。これは、iMFLUXが、基本的に圧力及び時間という単純なプロセスであるために可能なことである。従来の射出成形では、変化に対応するためには、射出速度、搬送位置(又はキャビティ圧)、保圧及び保持時間といういくつかの変数を変更する必要がある。しかも、保持時間自体も複雑な相互作用を持つ変動に対応しなければならない。
iMFLUXテクノロジーでは、調整は基本的に塑性圧(プラスチックを金型に押し込む圧力)及び時間(この圧力を加える時間)に限定される。この単純なプロセスにより、iMFLUXは、従来の射出成形技術で実用的な範囲をはるかに超える変動に対応できる、高度な制御アルゴリズムを生み出すことができる。
加工業者は、より多くのリサイクル材料及び低コストの材料を処理するよう求められているため、可変材料を確実に処理する能力は、業界の最大のニーズの一つである。これらの材料は様々な粘度を有するために、取り扱いが非常に難しい。従来の射出成形は、静的なプロセス条件で部品を運転するように設定されており、比較的小さな材料の変動であっても、成形品の品質を維持するために工程を調整する必要がある。近年の技術の進歩によって従来の射出成形でも材料の変動を管理しやすくなったものの、搬送位置及び圧力に敏感であるために、依然として本質的に不安定な工程である。iMFLUXテクノロジーは、搬送位置がなく、材料のレオロジー変化にリアルタイムで対応するため、このような変化の影響がはるかに少ない。
キャビティの閉塞
従来の成形工程は、金型がその量を受け入れることができるかどうかにかかわらず、一定の量のプラスチックが金型に注入されるように設定されている。そのため、ゲートの閉塞、又は部品が完全に排出されず、プラスチックの行き場がなくなる場合に、問題が発生することがある。これにより、金型のキャビティ数及びキャビティ容積によっては、不良品が発生したり、金型にダメージを与える可能性がある。
iMFLUXテクノロジーは、プロセスを継続的に制御し、プラスチックの圧力を監視しているため、動作が異なる。金型のキャビティが閉塞した場合、システムはその変化を即座に認識し、現在の金型の状態に必要な射出速度をプロファイリングする。このプロセスにより、金型の破損を防ぐだけではなく、実際に残りのキャビティでも品質の良い部品を作ることができる。車の自動ブレーキのように、キャビティに最適に充填するためにスクリューの動きを減速させるタイミングをシステムが把握している。この機能は、プロセッサが完全なキャビテーション未満で金型を稼働させ続ける必要があるマルチキャビティ金型で特に有用である。この場合、新たな修正工程を開発することなく、金型キャビティの電源を切るだけでよい。これは、従来の射出成形では不可能なことである。
チェックリングの漏れ及びバレルの磨耗
従来の速度ベースのプロセス制御では、搬送時のポリマー量を一定に保つために、チェックリングの機能を一定に保つことが必要である。わずかな変動でも、部品の品質に大問題を起こす可能性がある。iMFLUXテクノロジーの使用により、プロセスはリアルタイムにフィードバックされる塑性圧に完全に依存するため、チェックリングの漏れは実質的にプロセスに影響を与えない。チェックリングに漏れがある場合、iMFLUXは単純にスクリューを加速して漏れを補う。従来の射出成形では、静的なプロセス設定に依存しており、一貫性を欠くチェックリングの性能に対して動的な調整を行うことができない。iMFLUXテクノロジーの使用では、プレスが塑性圧を構築できる限りは、これらの調整は必要なく、完全に再現性のあるプロセスを得ることができる。これは、再現性の問題がショットごとに一貫している場合でも、本質的に散発的である場合でも同じである。真の意味で自律的な成形を実現するためには、プロセスはこのような一般的な変動に対応できる必要があり、それができなければ安定した再現性のあるプロセスを実現する効果を得られない。
iMFLUXが今年初めにリリースした自動粘度調整(AVA)と呼ばれる高度な機能により、iMFLUXテクノロジーはiMFLUXの基本技術よりもさらに大きな変動に対応できるようになった。この新機能は、±50MFI以上の粘度シフトに対応する。AVAは、粘度の変化を検知して充填圧力を変更し、ショット間で同じ充填時間を実現する仕組みである。このプロセスは、オペレーターの入力を必要とせず、リアルタイムで調整する。これは、再生材の変動、再生材の割合、着色剤の変化、材料の水分レベル、又は温度変動などを含むことができる変動要因に関係なく当てはまる。基本的に、機械が溶融することが可能であれば、iMFLUXテクノロジーで処理することができる。
また、最近発表された他の機能によって、制御システムはショット間でも材料の密度変化を補償することができる。プレシジョンショットと呼ばれるこの技術は、まずショット圧を所定の閾値まで高め、その後ショットを金型に計量供給することで機能する。この機能は、プラスチック溶融圧でプロセスを制御する場合にのみ可能であり、チェックリングが着座したこと、及び溶融物の目標圧縮が達成されたことをシステムが正確に判断することができる。
図面に記載された実施形態は、本質的に例示的であり、特許請求の範囲によって定義される主題を制限することを意図していない。
図1は、本明細書に示され説明される1つ以上の実施形態によるプラスチック押出機の概略正面図を示す。 図2は、本開示の実施形態に係る、低い実質的に一定の圧力で押出成形を行うためのブレーカープレートの説明図を示す。 図3は、本開示の他の実施形態に係る、低い実質的に一定の圧力で成形するブロー成形機の説明図を示す。 図4は、ブロー金型に入るパリソンの模式図を示す。 図5は、本開示の他の実施形態に係る、低い実質的に一定の圧力で成形するボトルブロー成型プロセスの概略図を示す。 図6は、本明細書に示され説明される1つ以上の実施形態によるプラスチック射出成形機の概略正面図を示す。 図7は、本開示の実施形態による低い実質的に一定の圧力で射出成形する方法によって改善され得るホットランナー金型の概略正面図を示す。 図8は、より詳細なホットランナー金型の概略正面図を示す。 図9は、本PPデモ部品におけるiMFLUX低圧プロセス成形の厚み・薄み・厚みを示す概略図を示す。この適用では、躊躇無しで0.030インチが可能な絶対的に一定の充填圧力を提供する自動制御ソフトウェア及びセンサが必要である。直径3インチの長さの「フィラメント」部分を持つランナーは、パーツのキャビティに入る前にフリーズせずにキャビティを充填する。
本書で開示する圧力はすべて、周囲圧力との相対的な圧力であるゲージ圧である。
本明細書では、低い実質的に一定の溶融圧力で射出成形する方法を開示する。開示された方法の実施形態は、今や、従来の高速射出成形工程よりもエネルギー効果及びコスト効果の高い射出成形方法を可能にする。開示された方法の実施形態は、驚くべきことに、金型キャビティ内の熱可塑性材料の望ましくない早期硬化、及び一定温度又は加熱された金型キャビティを維持する必要性なしで、低い溶融圧力で金型キャビティを充填することを可能にする。以下に詳述するように、当業者であれば、非加熱金型キャビティ又は冷却金型キャビティを使用する場合に、熱可塑性材料のそのような早期硬化なしに、定圧法を低圧で実施できることを予想しなかったであろう。
開示された方法の実施形態はまた、射出前の金型キャビティ圧力及び熱可塑性材料の射出前圧力のバランスをとる必要なく、望ましくないヒケ又は反りを生じない高品質の射出成形品を形成することを可能にする。したがって、開示された方法の実施形態は、大気圧の金型キャビティ圧力を用いて実施することができ、金型キャビティに加圧手段を含む必要性を排除する。
本方法の実施形態はまた、従来の高圧射出成形工程と比較して、熱可塑性材料の温度、粘度、及び他のそのような特性の変動に対する感度が著しく低い高品質の射出成形品を製造することができる。一実施形態では、このことは、本質的に材料特性のバッチ間変動を有する再生プラスチック(例えば、消費者による使用後の再生プラスチック)から形成された熱可塑性材料の使用を有利に可能にすることができる。
さらに、開示された方法で使用される低溶融圧力は、製造コストがより低く、エネルギー効率がより高い、低硬度及び高熱伝導性の金型キャビティ材料の使用を可能にすることができる。例えば、金型キャビティは、表面硬度が30ロックウェルC(RC)未満で、熱伝導率が30BTU/HR FT °Fを超える材料で形成することができる。一実施形態において、金型キャビティは、例えばアルミニウム合金6061 Al及び7075 Alなどのアルミニウム合金で形成することができる。
開示された方法の実施形態は、さらに、高品質の薄肉部品の形成を可能にすることができる。例えば、溶融熱可塑性樹脂の流れと厚さの比(L/T)が100を超える成形品を、本方法の実施形態を使用して形成することができる。本方法の実施形態は、L/T比が200よりも大きい、場合によっては250よりも大きい成形品を形成することもできることが企図される。
一般に、流動チャネルの長さLを流動チャネルの厚さTで割った値が100より大きい(L/T>100)場合、成形品は薄肉とみなされる。
センサを、金型内の充填終了位置の近くに配置してもよい。前記センサは、メルトフロントが金型内の充填の終わりに近づいている時の指標を提供してもよい。センサは、圧力、温度、光学的、又はポリマーの存在を識別する他の手段を感知してもよい。圧力がセンサによって測定されると、この測定値を使用して中央制御装置と通信して、成形品の目標「保圧」を提供することができる。センサによって生成された信号は、材料の粘度、金型温度、溶融温度、及び充填速度に影響を与えるその他の変動を中央制御装置が調製することができるように、成形工程の制御に使用することができる。これらの調整は、成形サイクル中に即座に行うことも、その後のサイクルで修正することも可能である。さらに、いくつかの測定値を多数のサイクルで平均化し、中央制御装置によって成形工程の調整に使用することができる。このようにして、現在の射出サイクルは、より早い時点の1つ以上のサイクルで発生した測定値に基づいて修正することができる。一実施形態では、センサの測定値は、工程の一貫性を達成するために、多数のサイクルにわたって平均化することができる。
金型に完全に充填されると、(必要であれば)溶融圧力及び金型圧力を同時に大気圧まで下げて、金型キャビティを開くことができる。この間、射出成形機を使用する場合は、往復スクリューは前方への走行を停止する。有利には、低い実質的に一定の圧力条件により、溶融熱可塑性材料からなるショットを金型内で急速に冷却することができ、このことは、種々の実施形態において、溶融圧力及び金型キャビティを大気圧に逃すことと実質的に同時に発生し得る。したがって、溶融熱可塑性材料からなるショットを金型キャビティに充填した後、射出成形品を金型から迅速に排出することができる。
溶融圧力
本明細書で使用する「溶融圧力」という用語は、溶融熱可塑性材料が成形装置の金型キャビティに導入され充填される際の溶融熱可塑性材料の圧力を意味する。金型キャビティが実質的に全体的に充填される間、溶融熱可塑性材料からなるショットの溶融圧力は、6000psi未満で実質的に一定に維持される。実質的に金型キャビティの全体を充填する間の溶融熱可塑性材料からなるショットの溶融圧力は、従来の射出成形工程で用いられ、射出成形工程で用いるための熱可塑性材料の製造業者が推奨する射出及び充填溶融圧力よりも大幅に低い。他の適切な溶融圧力には、例えば、5000psi未満、4500psi未満、4000psi未満、及び3000psi未満が含まれる。例えば、溶融圧力は、約1000psi~6000psi未満、約1500psi~約5500psi、約2000psi~約5000psi、約2500psi~約4500psi、約3000psi~約4000psi、及び約3000psi~6000psi未満の範囲内の実質的に一定の圧力で維持されることが可能である。
上述したように、「実質的に一定の圧力」とは、溶融した熱可塑性材料からなるショットを実質的に金型キャビティの全体に充填する際に、所望の溶融圧力から上方又は下方へ30%以上変動しない圧力をいう。例えば、実質的に一定の圧力は、溶融圧力から(増加又は減少として)約0%~約30%、約2%~約25%、約4%~約20%、約6%~約15%、及び約8%~約10%変動しても良い。他の適切な変動量としては、約0、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28及び30%である。実質的に金型キャビティの全体を充填中の溶融圧力は、例えば、一定の速度でそれぞれ増加又は減少してよく、実質的に金型キャビティの全体を充填する間の溶融圧力の最大増加又は減少が所望の溶融圧力の30%を超えない限り、実質的に一定と見なすことができる。さらに別の実施形態では、実質的に金型キャビティの全体に充填する際の溶融圧力は、時間の一部にわたって増加し、その後の残り時間の部分にわたって減少し得る。この変動は、ファイリング中の溶融圧力の最大増加又は最大減少が所望の溶融圧力の30%未満である限り、実質的に一定の圧力とみなされる。
金型キャビティに充填される熱可塑性材料の溶融圧力は、例えば、充填箇所に配置された圧力変換器などを用いて測定することができる。成形装置において、溶融した熱可塑性材料が金型キャビティに進入する位置。例えば、ノズルに結合された単一の金型キャビティを備える成形装置の場合、充填点は、ノズルの位置又はノズルに隣接した位置とすることができる。あるいは、複数の金型キャビティと、溶融熱可塑性材料をノズルから各金型キャビティに搬送するランナーシステムとを備える成形装置では、充填点は、ランナーシステムと各金型キャビティとの間の接触点であってもよい。溶融熱可塑性材料は、ランナーシステムを通じて搬送される際に、実質的に一定の溶融圧力に維持される。
一般に、ランナーシステムは、溶融熱可塑性材料からなるショットが金型キャビティに搬送される際に、ショットの溶融温度を維持する加熱されたランナーシステムである。
実質的に金型キャビティの全体を充填する間の熱可塑性材料の溶融圧力は、例えば、ノズルに配置された圧力変換器を用いて溶融圧力を測定し、ノズルでの圧力を一定に保つことによって、維持することができる。別の実施形態では、実質的に金型キャビティの全体をファイリング中の熱可塑性材料からなるショットの溶融圧力は、ゲートと反対側の金型キャビティに配置された圧力変換器を使用して測定することができる。
別の実施形態では、実質的に金型キャビティ全体が充填されると、溶融圧力を高めて金型キャビティの残りの部分を充填して保圧することができる。
実質的に一定の圧力を維持
閉ループコントローラ及び/又は他の圧力調整装置を閉ループコントローラの代わりに用いてもよい。例えば、圧力調整弁(図示せず)又は圧力逃がし弁(図示せず)をコントローラに代えて、溶融熱可塑性材料の溶融圧力を調整してもよい。より具体的には、圧力調整弁及び圧力逃がし弁は、金型の過加圧を防止することができる。金型の過加圧を防止するための別の代替機構は、過加圧状態が検出されたときにアラームを作動させることである。
したがって、別の実施形態では、成形装置は、ブレーカープレートと金型キャビティとの間に配置された圧力逃し弁を含むことができる。圧力逃し弁は、金型を充填するための所望の溶融圧力に等しい、所定の圧力設定点を有する。金型キャビティを充填する際の溶融圧力は、溶融熱可塑性材料に圧力を加えて、溶融熱可塑性材料を前記所定の設定点よりも高い溶融圧力で圧力逃し弁を通過させることにより、実質的に一定に維持される。その後、圧力逃し弁は、圧力逃し弁を通過して金型キャビティに導入される熱可塑性材料の溶融圧力を低下させる。溶融熱可塑性材料の減圧された溶融圧力は、金型キャビティに充填するための所望の溶融圧力に対応し、圧力逃し弁の前記所定の設定値によって実質的に一定に維持される。
一実施形態では、溶融圧力は、熱可塑性材料の一部を圧力逃し弁の出口に迂回させることによって低減される。熱可塑性材料の迂回した部分は、溶融状態に維持することができ、例えば、加熱されたバレルを通して射出システムに再度組み入れることができる。
金型キャビティ圧力
本明細書で使用する「金型キャビティ圧力」とは、閉鎖型金型キャビティ及び/又は開放型押出成形用金型、及び/又はブロー成形用金型内の圧力を指す。金型キャビティ及び/又は開放型押出成形金型、及び/又はブロー成形金型。圧力は、例えば、金型キャビティ及び/又は開放型押出成形金型、及び/又はブロー成形金型内に配置された圧力変換器を用いて測定することができる。本方法の実施形態では、溶融熱可塑性材料を金型キャビティ及び/又は開放型押出成形金型、及び/又はブロー成形金型に導入する前に、金型キャビティ圧力は、溶融熱可塑性材料の圧力とは異なる。例えば、金型キャビティ圧力は、溶融熱可塑性材料の圧力よりも低くすることができる。別の実施形態では、金型キャビティ圧力は、溶融熱可塑性材料の圧力よりも高くすることができる。金型キャビティ圧力は、大気圧よりも高い圧力を有することができる。さらに別の実施形態では、金型キャビティは、充填前及び/又は充填中に真空に維持することができる。
様々な実施形態において、金型キャビティ及び/又はブレーカープレート圧力は、溶融熱可塑性材料からなるショットで実質的に金型キャビティの全体を充填する間、実質的に一定に維持することができる。熱可塑性材料の溶融圧力に関して本明細書で使用される「実質的に一定の圧力」という用語は、ベースライン溶融圧力からの逸脱が熱可塑性材料の物理的特性の有意な変化を生じさせないことを意味する。例えば、「実質的に一定の圧力」は、溶融熱可塑性材料の粘度が有意に変化しない圧力変動を含むが、これらに限定されない。この点で「実質的に一定」という用語は、ベースライン溶融圧力から最大約30%の偏差を含む。例えば、「約4600psiの実質的に一定の圧力」という用語は、約6000psi(4600psiより30%高い)~約3200psi(4600psiより30%低い)の範囲内の圧力変動を含む。溶融圧力の変動が言及された圧力から30%以内である限り、実質的に一定であるとみなされる。
例えば、前記実質的に一定の圧力は、溶融圧力から(増加又は減少として)約0%~約30%、約2%~約25%、約4%~約20%、約6%~約15%、及び約8%~約10%変動することができる。その他の適切な変動量としては、約0、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28及び30%が含まれる。金型キャビティ圧力は、大気圧より高い圧力で実質的に一定に維持することができる。
金型キャビティは、例えば、金型キャビティ圧を実質的に一定に保つための1つ以上のベントを含むことができる。金型キャビティ圧を実質的に一定に保つために、ベントの開閉を制御することができる。
一実施形態では、溶融熱可塑性プラスチックで実質的に金型キャビティの全体を充填する間、真空を維持することができる。射出中に金型キャビティ内で真空を維持することは、充填中に金型キャビティから強制的に排出される空気がないため、キャビティを充填するために必要な溶融圧の量を有利に減少させることができる。また、流動に対する空気抵抗の欠如、及び溶融圧力と充填終了圧力との間の圧力降下の増加により、溶融熱可塑性材料からなるショットの流動長が長くなることもある。
成形温度
本方法の実施形態では、金型キャビティは、溶融熱可塑性材料を金型に充填する前に、室温に維持されるか又は冷却される。金型表面は、溶融熱可塑性材料との接触により温度が上昇する可能性があるが、金型キャビティの熱可塑性材料に接触する最表面から少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも6mm、少なくとも7mm、少なくとも8mm、少なくとも9mm、又は少なくとも10mmの間隔を置いた内部部分はより低温で維持される。典型的には、この温度は、熱可塑性材料の無流動温度未満である。本明細書で使用する「無流動温度」は、熱可塑性材料の粘度が非常に高いために実質的に流動させることができない温度を指す。様々な実施形態において、金型の内部部分は、100°C未満の温度で維持することができる。例えば、前記内部部分は、約10°C~約99°C、約20°C~約80°C、約30°C~約70°C、約40°C~約60°C、及び約20°C~約50°Cの温度で維持することができる。その他の適切な温度としては、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95又は99°Cを含む。一実施形態では、前記内部部分は、50°C未満の温度に維持される。
これまで、低い定圧で充填する場合、従来の充填方法と比較して充填速度を低下させていた。このことは、金型が完全に充填される前に、ポリマーがより長い時間、冷却された成形面に接触することを意味する。したがって、充填前により多くの熱を除去する必要があり、その結果、金型が充填される前に材料がフリーズしてしまうと予想される。金型キャビティの一部が熱可塑性材料の非流動温度以下であるにもかかわらず、低い実質的に一定の圧力条件を受けると、熱可塑性材料が流動することが予想外に発見された。当業者であれば、このような条件では、熱可塑性材料が流動し続けて金型キャビティ全体を満たすのではなく、熱可塑性材料をフリーズさせて金型キャビティを塞いでしまうと考えるのが一般的であろう。理論に拘束されることを意図しないが、開示された方法の実施形態の低い実質的に一定の圧力条件によって、充填中に金型キャビティ全体にわたって動的流動条件(すなわち、動き続けるメルトフロント)が可能になると考えられる。金型キャビティを充填するために流れる溶融熱可塑性材料の流れに淀みはなく、したがって、金型キャビティの少なくとも一部が熱可塑性材料の非流動温度以下であるにもかかわらず、流れがフリーズする機会はない。さらに、動的流動条件の結果として、溶融熱可塑性材料は、剪断加熱の結果として、金型キャビティ内でそのような温度にさらされるにもかかわらず、無流動温度よりも高い温度を維持することができると考えられる。さらに、動的流動条件は、熱可塑性材料がその中でフリーズプロセスを開始する際に、熱可塑性材料が結晶構造を形成すること妨げると考えられる。結晶構造の形成は、熱可塑性材料の粘度を増加させて、キャビティを充填するための適切な流動を妨げる可能性がある。この、結晶構造形成及び/又は結晶構造サイズの減少により、熱可塑性材料がキャビティに流れ込み、材料の非流動温度より低い金型の低温にさらされるときに熱可塑性材料の粘度の減少を可能にすることができる。
様々な実施形態において、金型は、金型キャビティ全体を無流動温度未満の温度に維持する冷却システムを含むことができる。例えば、溶融熱可塑性材料に接触する金型キャビティの表面でさえ、より低い温度を維持するために冷却され得る。任意の適切な冷却温度を使用することができる。例えば、金型は実質的に室温に維持することができる。
このような冷却システムを組み込むことで、成形されたプラスチック部品が金型から離れる速度を有利に向上させることができる。
熱可塑性材料
様々な熱可塑性材料を、本開示の低い実質的に一定の圧力での射出成形方法に使用することができる。一実施形態では、溶融熱可塑性材料は、約230°Cの温度及び2.16kgの重量で行われるASTM D1238によって測定されるように、約0.1g/10分~約500g/10分のメルトフロー指数によって定義される粘度を有する。例えば、ポリプロピレンの場合、メルトフロー指数は、約0.5g/10分~約200g/10分の範囲でありえる。他の適切なメルトフロー指数は、約1g/10分~約400g/10分、約10g/10分~約300g/10分、約20~約200g/10分、約30g/10分~約100g/10分、約50g/10分~約75g/10分、約0.1g/10分~約1g/10分、又は約1g/10分~約25g/10分を含む。材料のMFIは、成形品の用途と使用方法に基づいて選択される。例えば、MFIが0.1g/10分~約5g/10分の熱可塑性材料は、射出延伸ブロー成形(ISBM)用途のプリフォームとしての使用に適している場合がある。
MFIが5g/10分~約50g/10分の熱可塑性材料は、包装用品のキャップ及び栓としての使用に適している場合がある。MFIが50g/10分から約150g/10分の熱可塑性材料は、バケツ又は浴槽の製造としての使用に適している場合がある。MFIが150g/10分から約500g/10分の熱可塑性材料は、薄板のような極めて高いL/T比を有する成形品に適している場合がある。このような熱可塑性材料の製造業者は、一般に、6000psiを超える、及びしばしば6000psiを大幅に超える溶融圧力を用いて前記材料を射出成形するべきであることを教示している。このような熱可塑性材料の射出成形に関する従来の教示に反して、本開示の低定常射出成形方法の実施形態は、このような熱可塑性材料を用いて、6000psi未満、場合によっては6000psiをはるかに下回る溶融圧力で処理して、高品質の射出成形品を形成することを有利に可能にする。
熱可塑性材料は、例えば、ポリオレフィンであり得る。ポリオレフィンの例には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、及びポリブテン-1が含まれるが、これらに限定されない。前述のポリオレフィンのいずれも、バイオポリプロピレン又はバイオポリエチレンを製造するために、サトウキビ又は他の農業製品などのバイオベースの原料から調達可能である。ポリオレフィンは、溶融状態において有利にずり減粘を示す。ずり減粘とは、流体に圧縮応力をかけたときに粘度が低下することである。ずり減粘は、射出成形工程にわたって熱可塑性材料の流動を維持することを有利に可能にする。理論に拘束されることを意図しないが、熱可塑性材料、特にポリオレフィンのせん断減粘性により、材料が低圧で処理される場合に、材料の粘度の変動が少なくなると考えられる。その結果、本開示の方法の実施形態は、例えば、着色剤及び他の添加剤並びに処理条件から生じる熱可塑性材料の変動にあまり影響されない可能性がある。特性熱可塑性材料のバッチ間変動に対するこの感度の低下はまた、本開示の方法の実施形態を使用して産業廃棄後及び消費者による消費後に再生プラスチックを処理することを有利に可能にすることができる。産業廃棄後及び消費者による消費後の再生プラスチックは、それぞれのライフサイクルを完了した最終製品から得られ、そうでなければ固形廃棄物として廃棄されていたであろう。このような再生プラスチック、及び熱可塑性材料のブレンドは、本質的に、その材料特性の大きなバッチ間変動を有する。
熱可塑性材料はまた、例えば、ポリエステルであることができる。ポリエステルの例には、ポリエチレンターフタレート(PET)が含まれるが、これに限定されない。PETポリマーは、部分的又は完全なバイオPETポリマーを製造するために、サトウキビ又は他の農業製品などのバイオベースの原料から調達可能である。その他の適切な熱可塑性材料には、ポリプロピレン及びポリエチレンのコポリマー、並びに熱可塑性エラストマーのポリマー及びコポリマー、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン)、ポリ(乳酸)、ポリエチレンフラネート)ポリヒドロキシアルカノエートなどのバイオベースポリエステル、ポリ(エチレンフラノエート)、(PETの代替品、又はドロップイン代替と考えられる)、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリアミド、ポリアセタール、エチレン-αオレフィンゴム、及びスチレン-ブタジエン-スチレンブロックコポリマーが含まれる。また、熱可塑性材料は、複数の高分子材料と非高分子材料とのブレンドであってもよい。熱可塑性材料は、例えば、マルチモーダル又はバイモーダルブレンドを生成する高、中、および低分子ポリマーのブレンドであることができる。マルチモーダル材料は、優れた流動特性を持ちながらも満足のいく化学的/物理的特性を持つ熱可塑性材料となるようにデザインすることができる。熱可塑性材料は、ポリマーと1つ以上の低分子添加剤とのブレンドであることも可能である。前記低分子は、例えば、熱可塑性材料に添加されるとポリマー材料の流動性を向上させる、シロキサン又は他の潤滑性分子であり得る。
その他の添加剤には、発泡剤及びその他の膨張剤、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、タルク、クレイ(例えば、ナノクレイ)、水酸化アルミニウム、CaSiO3、繊維又は微小球に形成されたガラス、結晶性シリカ(例えば、石英、ノバサイト、クリスタロバイト)、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸ナトリウム、リトポン、炭酸マグネシウム、酸化鉄などの無機充填剤、又は、もみ殻、わら、麻繊維、木粉、木材、竹又はサトウキビ繊維などの有機充填剤が含まれる。
他の適切な熱可塑性材料には、例えば生物から直接製造されるポリマー(これに限定されない)などの再生可能なポリマーであって、例えば、ポリヒドロキシアルカノエート(例えば、ポリ(β-ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシバレレート、NODAX(登録商標))、及び細菌セルロース;植物、農業及び森林から抽出されたポリマー、並びに多糖類及びその誘導体(例えば、ガム、セルロース、セルロースエステル、キチン、キトサン、デンプン、化学修飾デンプン、酢酸セルロース粒子)、タンパク質(例えば、ゼイン、乳清、グルテン、コラーゲン)、脂質、リグニン及び天然ゴムなどのバイオマス;デンプン又は化学的にデンプンから製造された熱可塑性デンプン、並びに、バイオポリエチレン、バイオポリプロピレン、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリ乳酸、NYLON 11、アルキド樹脂、コハク酸ベースのポリエステル、及びバイオポリエチレンテレフタレートなどの天然由来のモノマー及び誘導体に由来する現在のポリマーなどが含まれる。
適切な熱可塑性材料は、上記に引用した例のような異なる熱可塑性材料のブレンド又は混合物を含んでもよい。同様に、異なる材料は、バージンのバイオ由来又は石油由来の材料、又はバイオ由来若しくは石油由来の材料のリサイクル材料に由来する材料の組み合わせであってもよい。ブレンドに含まれる1つ以上の熱可塑性材料は、生分解性であってもよい。また、ブレンドされていない熱可塑性材料の場合、その材料は生分解性であってもよい。
熱可塑性樹脂の例及びそれらの推奨される操作圧力範囲を下表に示す。
射出圧力、素材、素材のフルネーム、範囲(PSI)、会社名、ブランド名、pp、ポリプロピレン、10000-15000、RTP RTP
100 Imagineering series、プラスチック、ポリプロピレン ナイロン 10000-18000 RTP RTP
200 Imagineering series、プラスチック、ナイロン ABS アクリロニトリル 8000-20000 Marplex Astalac、ブタジエン ABS スチレン PET ポリエステル 5800-14500 Asia AIE
PET International 401 F アセタール 7000-17000 API
Kolon Kocetal、コポリマー PC ポリカーボネート 10000-15000 RTP RTP
300 Imagineering series、プラスチック ポリカーボネート PS ポリスチレン 10000-
15000 RTP RTP 400 Imagineering series、プラスチック SAN スチレン 10000-15000 RTP RTP
500 Acrylonitrile Imagineering series、プラスチック PE LDPE & 10000-15000 RTP RTP
700 HDPE Imagineering series、プラスチック TPE 熱可塑性樹脂 10000-15000 RTP RTP
1500 Elastomer Imagineering series、プラスチック PVDF ポリビニリデン 10000-
15000 RTP RTP 3300 Fluoride Imagineering series、プラスチック PTI Poly- 10000-
15000 RTP RTP
4700 trimethylene Imagineering series、テレフタル酸プラスチック PBT ポリブチレン 10000-15000 RTP RTP 1000 Terephthalate Imagineering series、プラスチック PLA ポリ乳酸 8000-15000 RTP RTP 2099 Imagineering series Plastics
溶融熱可塑性材料の溶融圧力を6000psi未満の実質的に一定の圧力に維持する一方で、特定の熱可塑性材料は異なる一定の圧力で本発明の利益を得る。具体的にはPP、ナイロン、PC、PS、SAN、PE、TPE、PVDF、PTI、PBT及びPLAは10000psi未満の実質的に一定の圧力で;ABSは8000psi未満の実質的に一定の圧力で;PETは5800psi未満の実質的に一定の圧力で;アセタールコポリマーは7000psi未満の実質的に一定の圧力で;さらに、ポリ(エチレンフラナート)ポリヒドロキシアルカノエート、ポリエチレンフラナート(別名PEF)は10000psi、8000psi、7000psi、6000psi又は5800psi未満の実質的に一定の圧力で、前記利益を得る。
上述したように、低い実質的に一定の圧力で行う方法は、従来の成形工程に対して1つ以上の利点を達成することができ、例えば、高い費用対効果、金型キャビティと熱可塑性材料の射出前圧力のバランスをとる必要がない効率的な工程、大気圧の金型キャビティ圧力の使用を可能にする工程、したがって加圧手段の必要性を排除した簡素化された金型構造、より費用対効果が高く機械加工しやすい、より硬度が低い高熱伝導性の金型キャビティ材料を使用できること、熱可塑性材料の温度、粘度及びその他の材料特性の変動に影響されにくいより堅牢な加工方法、並びに金型キャビティ内の熱可塑性材料の早期硬化、及び金型キャビティ内の加熱又は一定温度の維持を必要とせずに、低圧で高品質の射出成形品を製造する能力などである。
従来の高圧プロセスで成形された部品は、通常、低定圧プロセスで成形された部品に比べて配向バンド数が少ない。
低定圧プロセスで成形された部品は、成形時の応力が小さくなる可能性がある。従来のプロセスでは、速度制御された充填工程と、より高い圧力制御への移行又は切り替えとの組み合せは、高レベルの望ましくない成形応力を有する部品を生じる可能性がある。従来のプロセスで充填圧力を高く設定しすぎると、部品のゲート領域が過充填になることが多い。
さらに、当業者は、本明細書に開示された教示が、スタック金型、回転金型及びコアバック金型を含む複数材料金型の構築に、金型内装飾、インサート成形及び型内組立などと組み合わせて使用することができることを認識するであろう。
特定の実施形態を本明細書で例示及び/又は説明したが、請求された主題の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な他の変更及び修正が可能であることを理解されたい。さらに、請求された主題の様々な態様を本明細書で説明してきたが、そのような態様は組み合わせて利用される必要はない。したがって、添付の特許請求の範囲が、特許請求された主題の範囲内にあるすべてのそのような変更及び修正を包括することを意図する。
本方法及び/又は機械はまた、射出ブロー成形工程において一定低圧成形を使用することができ、実際の塑性圧充填による充填プロセスを制御することによって、低い一定の塑性圧を使用して金型及び/又は金型の一部を充填及び保圧する。このことは、流れの淀みをなくし、充填時に部品を保圧し、充填時の金型内の圧力損失を減少させる。ポリマーはコアピンの上に射出成形され、次にコアピンはブロー成形ステーションまで回転されて、膨張及び冷却される。このプロセスは、射出、ブロー及び排出の3つのステップに分けられる。
本方法及び/又は機械はまた、押出ブロー成形工程において一定低圧成形を使用することができ、実際の塑性圧充填による充填プロセスを制御することによって、低い一定の塑性圧を使用して金型及び/又は金型の一部を充填及び保圧する。このことは、流れの淀みをなくし、充填時に部品を保圧し、充填時の金型内の圧力損失を減少させる。プラスチックは、溶融されて中空管(パリソン)に押し出される。その後、このパリソンを、冷却された金型に閉じ込めてキャプチャする。そして、パリソンに空気を吹き込んで、中空のボトル、容器又は部品の形に膨らませる。プラスチックが十分に冷却した後、金型が開けられて、部品が排出される。押出ブロー成形のバリエーションとして、連続成形と間欠成形がある。連続押出しブロー成形では、パリソンが連続して押し出され、個々の部品は適切なナイフで切り取られる。間欠ブロー成形には2つの工程があり、ストレート間欠は射出成形に類似しており、スクリューが回転した後に停止して溶融物を押し出す。アキュムレーター方式は、アキュムレーターが溶融プラスチックを集め、前の型が冷えて、プラスチックが十分に溜まると、ロッドが溶融プラスチックを押してパリソンを形成する。この場合、スクリューは連続的又は間欠的に回転してよい。連続押出しの場合、パリソンの重さでパリソンが引きずられ、肉厚の校正が難しくなる。アキュムレータヘッド方式又は回転スクリュー方式は、油圧システムを用いてパリソンを素早く押し出すため、重量の影響が少なく、パリソンプログラミング装置でダイギャップを調整することにより、肉厚を正確に制御することが可能である。
本方法及び/又は機械はまた、例えば、3Dプリント用の押出機(駆動部に依存)で一定低圧成形を使用することができ、ノズルを出る実際の塑性圧でプロセスを制御することによって、例えば、調整可能なノズル及び/又はブレーカープレート/圧力弁を備えることは、ノズルが低い一定の塑性圧力で材料を分配することを可能にし、流れの淀みをなくす。3Dプリント用押出機には、駆動部のタイプによってダイレクト型とボーデン型の2つのタイプがある。ダイレクト型押出機では、その名の通り、押出機の歯車からホットエンドまでフィラメントが直接流れる。この2つのパーツが一緒になったシステムもある。
本方法及び/又は機械はまた、一定の低圧成形が行われることを前提として、射出成形機で一定の低圧押出を行うこともでき、実際のプラスチック圧充填による充填工程の制御により、低い一定のプラスチック圧を用いた金型及び/又は金型の一部への充填及び保圧を行う。このことは、流れの淀みをなくし、充填時に部品を保圧し、一定の低圧を保つために必要な背圧を構築するために少なくとも一つのブレーカープレートを使って充填するときに、金型の中の圧力損失を減少させる。ブレーカープレートの穴は、自動的に多少の摩擦熱を発生させるため、ブレーカープレートの両側に熱センサを有することで、ブレーカープレートを通過するプラスチック材料の制御と均一性を改善することができ、例えば、ブレーカープレートの温度を、冷却及び/又は加熱の手段によって制御することができる。
本方法及び/又は機械はまた、ブレーカープレート及び/又は圧力弁が射出装置に追加され、及び/又は前記機械内の金型にボルト止めされたマニホールドに組み込まれた、及び/又はかかる金型の一部、例えばホットランナーマニホールドに組み込まれた射出成形機において一定の低圧押出を有することも可能である。ブレーカープレート及び/又は圧力弁を保持する装置は、剪断熱を制御すること、及び/又は、剪断熱を発生しながら障害物/通路に入る及び/又は障害物/通路から出る材料の温度を測定することも可能であり、例えば前記ブレーカープレートは剪断熱を発生する通路のサイズを制御できる可能性がある。これには、熱、冷却、圧力及び流速を制御して、所望の出力を得ることが含まれる。
本方法及び/又は機械はまた、温度を含む材料組成の均一性を制御するために少なくとも1つのブレーカープレートを使用する一定の低圧成形が行われることを前提として、射出成形機の射出ユニットにブレーカープレートを備えることもできる。ブレーカープレートは、射出成形機の金型のホットランナーマニホールドに配置することも可能である。ここでは、ホットランナーシステムが既に温度制御のために設定されているという利点がある。また、例えばブレーカープレートの穴の大きさがキャビティ(複数可)へのゲートの大きさと同じであれば、摩擦熱を制御することも可能である。
本方法及び/又は機械はまた、異なる密度及び粘度を有する、また例えば材料が通過するための高温領域と低温領域があるなどの温度偏差がある材料の分離を可能にするトラップが組み込まれた少なくともブレーカープレート上で一定押出しを行うこともできる。一定低圧はプラスチックの劣化を防ぎ、バージン材からのリサイクル、及びリサイクル工程でのリサイクルの両方を大幅に改善する。異なる種類のプラスチックを一緒に溶融すると、油と水のように相分離し、これらの層に固まる傾向がある。この相境界は得られた材料の構造的脆弱性及び剥離を引き起こすため、ポリマーブレンドは限られた用途にのみ有用である。最も多く製造されているポリプロピレンとポリエチレンは、このように振る舞うため、リサイクルのためのこれらの有用性には限界がある。また、プラスチックがリサイクルされるたびに、材料の完全性を向上させるためにバージン材料を追加する必要がある。そのため、リサイクルされたプラスチックであっても、ほとんどの場合、新しいプラスチック材料が加えられている。
同一のプラスチックは、品質が落ちて使えなくなるまで、約2~3回しかリサイクルできない。一定低圧はプラスチック材料を劣化から守り、リサイクルを大幅に改善する、及び、一定低圧の下で押出機を通して処理されるとき、例えば、一定の方向に異種材料に向けることが可能であり、不要な及び/又は必要な材料を、特定の押し出しプロファイルの中心コアに分離及び/又はセンタリングするできるようにし、押出製品の表面の傷及び層間剥離を最小限に抑える。
本方法及び/又は機械はまた、異なる密度、粘度を有する、また例えば材料が通過するための高温領域と低温領域があるなどの温度偏差がある材料の混合/配合の促進を可能にするトラップが組み込まれた少なくともブレーカープレート上で一定の押出を行うことができる。例えば、メルトフローの中心にあるガラス繊維又は発泡剤などの添加剤は、完成品の表面を向上させることができ、これにより一定低圧が可能となった。また、一定低圧により、フローフロントに淀みがないため、追加の冷却を伴う押出成形金型内でより長いプロファイルが可能になり、押出機から出る押出プロファイルをよりまっすぐで均一にすることができる。
本方法及び/又は機械はまた、異なるスクリュー及び材料が通過するために押出機内に高温及び低温の領域/ゾーンがあるなどの温度偏差を有する、例えばツイン押出機において、異なる密度、粘度、例えば、粘度の材料の分離を可能にするトラップが組み込まれた少なくともブレーカープレート上で、一定の押出を行うことができる。これは、射出成形金型のキャビティ内の不均一な充填率で淀みなく、厚いものから薄いものへ、そして厚いものへと戻る優れた成功率を証明した一定の低圧を考慮して可能になった。さらに、一定低圧はプラスチック材料の劣化を防ぎ、バージン材料からのリサイクル及びリサイクル工程でのリサイクルの両方を大幅に改善する。
本方法及び/又は機械はまた、一定の低圧成形を前提として、射出成形機で一定押出しを行うこともでき、従来の射出ユニットが、スクリュー先端の前にある可塑化された材料を射出するだけでなく、キャビティ内(複数可)にプラスチックを押し出す、はるかに大きく、より多くのヒューモゲン可塑化出力を持つことを可能にする。また、保圧段階で金型に射出するために、スクリューの前に材料クッションを残す必要がある。
本方法及び/又は機械はまた、一定の低圧成形を前提として、射出成形機で一定押出しを行うこともでき、従来の射出成形機の射出ユニットで押出機能を使用する際に一定の低圧を維持するために必要な背圧を構築するための少なくとも1つのブレーカープレートを使用する。これにより、所与の射出成形機で、射出ユニット内の材料を劣化させることなく、はるかに広い範囲のショット重量を使用できるようになる。
本方法及び/又は機械はまた、一定の低圧成形を前提として、射出成形機で一定押出しを行うこともでき、従来の射出成形機の射出ユニットで押出機能を使用するときに一定の低圧を維持するために必要な背圧を構築するために少なくとも1つのブレーカープレートを使用する。例えば、押出機能と可塑化材料の射出がスクリューの前にあることの組み合わせによって、機械内のキャビティ(複数可)に導入することができる材料を増加させ、例えば、金型が開閉する間及び/又は成形工程の保持圧力段階中にクッションを保持するためにスクリューの前の空間を使用して材料の一定押出しを適用することができる。これらの特徴は、ブロー成形の3つの主要なタイプ、すなわち押出ブロー成形、射出ブロー成形及び射出延伸ブロー成形のうちの1つで使用することも可能である。
本方法及び/又は機械はまた、淀みのない低い一定の充填により充填されるキャビティ(ボトルのネック及びスレッド)を有するブロー金型を有することもできる、ここで、充填時に材料を保圧し、ネック及びスレッドを充填した後に、射出のためのスペースを機械的に開くことにより押出をする、及び/又は、低い一定の塑性圧力を使用して金型及び/又は金型の一部を実際の塑性圧で充填及び保圧する際に、充填プロセスを制御することによりパリソンを押出す。これにより、流動の淀みが解消され、充填時に成形品を保圧し、充填時の金型内の圧力損失が減少する。次に、パリソンを金型に固定して、空気を吹き込む。そして、その空気圧でプラスチックが金型に合わせて押し出される。プラスチックが冷えて固まると、金型が開いて部品が排出される。
本方法及び/又は機械はまた、一定の低圧成形を前提として、ブロー成形機で一定押出しを行うこともでき、一定の低圧を維持するために必要な背圧を構築するために少なくとも1つのブレーカープレート及び/又は圧力弁を使用する。これはパリソンの残りの部分の押出金型として機能した後、充填時に例えばボトルブロー成型の入り口(ネック及びスレッド部分)を保圧することを可能にする。次に、パリソンを金型に固定して、空気を吹き込む。そして、その空気圧でプラスチックが金型に合わせて押し出される。プラスチックが冷えて固まると、金型が開いて部品が排出される。
この方法及び/又は機械はまた、一定の低圧成形を前提として、ブロー成形機で一定押出しを行うこともでき、一定の低圧を維持するために必要な背圧を構築するために少なくとも1つのブレーカープレート及び/又は圧力弁を使用する。ブロー金型の充填可能な部分、例えばブローモールドの残りの部分に対して移動可能なスライド及び/又はコアプルを有する。このことは、ブローモールドの保圧可能部分を充填時に例えばボトルブロー金型の入口部分(ネックおよびスレッド部分)の充填時に保圧することを可能にし、前記部分は、ブローモールドの残りの部分に対して移動可能な例えばスライド及び/又はコアプルを有する。
本方法及び/又は機械はまた、一定の低圧成形を前提として、ブロー成形機内で一定低圧押出を行うこともでき、一定の低圧を維持するために必要な背圧を構築するために少なくとも1つのブレーカープレート及び/又は圧力弁を使用する。これにより、実際の塑性圧力で低い一定の塑性圧力を用いて金型及び/又は金型の一部を充填して保圧することが可能になる、このことは、流動の淀みを解消し、部品を充填中に保圧し、押出ブロー成形、射出ブロー成形及び射出延伸ブロー成形の3つの主なタイプのブロー成形のいずれか1つを使用して材料を部分的及び/又は完全に充填して保圧するときに、金型内の圧力損失を低減する。
本方法及び/又は機械はまた、一定の低圧成形を前提として、ブロー成形機で一定押出を行うこともでき、一定の低圧を維持するために必要な背圧を構築するために少なくとも1つのブレーカープレート及び/又は圧力弁を使用する。これにより、パリソン及び/又はプリフォームで材料をより適切及びより一貫して保圧でき、より優れたブロー成形製品を可能にする。
本方法及び/又は機械はまた、一定の低圧成形を前提として、ブロー成形機で一定押出を行うこともでき、一定の低圧を維持するために必要な背圧を構築するために少なくとも1つのブレーカープレートを使用する。これにより、充填時にボトルブロー金型の例えば入口部分(ネック及びスレッド部分)を保圧することが可能になる。
本方法及び/又は機械は、実際の塑性圧により充填プロセスを制御し、低い一定の塑性圧を使用して、押出成形金型及び/又は金型の一部を充填及び保圧する。これにより、流れの淀みをなくし、充填時に部品を保圧し、充填時の金型内の損失を減少させる、これは、最初のプラスチックプロファイルが1つ以上の角度/表面から押出ツールから出てくるときに圧縮する圧縮成形機能を有することもできる。
本方法及び/又は機械はまた、1つ以上の角度/表面から押出ツールから出てくるときに最初のプラスチックプロファイルを成形する連続圧縮キャビティ及び/又はコアを備えた1つ以上の圧縮ホイールを備える圧縮成形機能を有することもできる。
本方法及び/又は機械はまた、プラスチックプロファイルが1つ以上の角度/面から押出ツールから出てくるときに、プラスチックプロファイルに適用される継続的な低圧ラベルを有することもできる。
本方法及び/又は機械はまた、プラスチックプロファイルが1つ以上の角度/面から押出ツールから出てくるときに、プラスチックプロファイルに適用される継続的な低バリアラベルを有することもできる。
本方法及び/又は機械はまた、プラスチックプロファイルが1つ以上の角度/面から押出ツールから出てくるときに、プラスチックプロファイルから部品の連続スタンピング/切断及び/又は成形を行うこともできる。
本方法及び/又は機械はまた、継続的再利用のためにプラスチックプロファイルからの余分な材料を押出機に戻す押し出しツールから出てくるときに、プラスチックプロファイルからの部品の継続的なスタンピング/切断及び/又は成形を行うこともできる。
本方法及び/又は機械はまた、プラスチックプロファイルが1つ以上の角度/表面から押出ツールから出てくるときに、プラスチックプロファイルから例えば靴底のための予備発泡プリフォームの連続スタンピング/切断及び/又は成形を行うことも可能であり、その後プリフォームを最終膨張及び/又は圧縮のために加熱された金型キャビティに配置する。
本方法及び/又は機械はまた、プラスチックプロファイルが1つ以上の角度/表面から押出ツールから出てくるときに、プラスチックプロファイルから部品の連続スタンピング/切断及び/又は成形を行うこともできる。ここで、操作の1つは、ヒンジ機能をプロファイルに押し込み、ヒンジを曲げてプラスチック分子を開く方向に引き伸ばすことで、ヒンジの機能と寿命を向上させることである。
また、本方法及び/又は機械はまた、低い一定の塑性圧を用いて金型及び/又は金型の一部を実際の塑性圧で充填及び保圧することによって充填プロセスを制御する一定低圧技術の可能性から、新しい革新的なホットランナーシステムも有することができ、これにより流れの淀みをなくし、充填時に部品を保圧し、充填時の金型内の圧力損失を減少させることが可能になる。これにより不均衡な及び/又は異なるサイズのキャビティへの充填が可能になることが証明された。したがって、この新規のホットランナーシステムのマニホールドは、異なるホットランナードロップのバランスをとるために余分な層を必要としないため、必要な高さが低くて済む。この新規のシステムは、例えば10個のホットランナードロップへの直線的な供給ラインに対応するために、例えば異なる形状の小さなブレーカープレートを備えることができた。
本方法及び/又は機械はまた、不均衡な及び/又は異なるサイズのキャビティへの充填を可能にすることが証明されている一定の低圧技術により、新規の革新的なホットランナーシステムを備えることも可能である。したがって、この新規のホットランナーシステムのマニホールドは、必要な高さが少なく、所与の型板においてホットランナードロップによって充填されるより多くのキャビティを備えることができ、これは、今日の射出成形用のホットランナーシステムと同様に、バランスの取れた供給システムが必要な設計の自由度によるものである。
本方法及び/又は機械はまた、不均衡な及び/又は異なるサイズのキャビティへの充填を可能にすることが証明されている一定の低圧技術により、新規の革新的なホットランナーシステムを備えることも可能である。したがって、この新規のホットランナーシステムのマニホールドは、押出成形及び異なる形態のブロー成形が、コールドランナーを備えた標準的な射出成形金型では、長く細いコールドランナーラインが、充填パターンで淀みなく、及び/又はほとんど淀みなく、キャビティ内の肉厚の部品を供給できることを示しているという、これらの新規のホットランナーシステムの恩恵を受けることを可能にし得ることを示している。
本方法及び/又は機械はまた、例えば0.030インチを可能にする一定低圧技術の可能性に基づく、新規の革新的なホットランナーシステムを備えることもできる。フリーズせずに部品のキャビティに入り充填する前に長さ3インチの「フィラメント」部分を持つ直径ランナーにおいて、直径及び長さは、部品のサイズと材料の選択によって変動し得る。次の部分の溶融プラスチック材料の射出前に、すべての成形サイクル中に再加熱される少なくとも1つのコールドランナー部分を備えることで、細いフィラメントが再び溶融し、フィラメントの直径が比較的細いために、比較的迅速に再加熱できるため、高価な標準ホットランナードロップを使用する必要がない。
本方法及び/又は機械はまた、例えば0.030インチを可能にする一定低圧技術の可能性に基づく、新規の革新的なホットランナーシステムを備えることもできる。フリーズせずに部品のキャビティに入り充填する前に長さ3インチの「フィラメント」部分を持つ直径ランナーにおいて、直径及び長さは、部品のサイズと材料の選択によって変動し得る。次の部分の溶融プラスチック材料の射出前に、すべての成形サイクル中に再加熱される少なくとも1つのコールドランナー部分を備えることで、細いフィラメントが再び溶融し、フィラメントの直径が比較的細いために、比較的迅速に再加熱できる。
プラスチックなどの非導電性材料を加熱するには、誘導を使用してグラファイトなどの導電性サセプタを加熱し、その熱を非導電性材料に伝える。誘導は、コイルに電磁場を発生させ、加熱するワークピースにエネルギーを伝達する。ワークピースを作成するための材料は、銅、アルミニウム、スチール、真鍮又はアロイなどの金属、及び強度と導電性のために作られた混合材料であってもよい。また、グラファイト、カーボン又はシリコンカーバイドなどの半導体であってもよい。誘導加熱は、100°C(212°F)の低温から3000°C(5432°F)の高温までのプロセスで使用される。
他の加熱アプリケーションを使用して、金型のフィラメント部分を再加熱することができ、高圧射出成形用途にこの新規の革新的なホットランナーシステムを使用することも可能である場合がある。フィラメント部分は、各射出成形サイクル中に所定の時間再加熱できる金型部品/コンポーネント内に存在する、より従来の形式のゲートデザインであることも可能である。
本方法及び/又は機械はまた、例えば従来の加熱式ホットランナーマニホールドと組み合わせて、加熱源の全体又は一部として導電加熱を有する新規の革新的なホットランナーシステムを備えることも可能である。加熱源としての導電加熱の全体又は一部は、コールドランナーシステムの一部が射出位置と異なる平面上にある場合に使用される3プレート金型と組み合わせて使用することも可能である。3プレート金型のランナーシステムは、主分割面に平行な第2分割面に乗っている。この第2分割面により、金型が開いたときにランナー及びスプルーを排出することができる。
加熱源の全体又は一部としての伝導加熱は、通常は非加熱の断熱ランナーと組み合わせて使用することもできる。このタイプのランナーは、連続サイクル中に溶融状態を維持するために非常に厚いランナーチャネルを必要とする。
これらの金型は、金型プレートに形成された特大の通路を備える。製造工程において、この通路の大きさとショットごとに加えられる熱とにより、溶融流路が開放される。この安価なシステムはマニホールドとドロップの追加コストを排除するが、加熱式ホットランナーシステムの柔軟なゲートを提供する。簡単な色の変更を可能にする。
上記の提案は、現在及び/又は従属する特許出願に対する新しい特許請求の範囲の作成において、記載された成形技術のいずれにも限定されずに単独及び組み合わせの両方で、また部分的組み合わせで使用されることを意図している。

Claims (20)

  1. 実質的に一定の比較的低い圧力でプラスチック成形を行う方法であって、
    (a)回転スクリューを使用して、溶融熱可塑性材料を成形装置の少なくとも1つの金型キャビティに導入し、低い実質的に一定の溶融圧力で押出成形を行うステップと、
    (b)前記溶融圧力を6000psi未満で実質的に一定に維持しながらのステップと、
    を含み、
    前記熱可塑性材料は、約0.1g/10分~約500g/10分のメルトフロー指数を有する、
    前記方法。
  2. 前記成形装置は、前記少なくとも1つの金型キャビティと流体連通する加熱されたランナーを有するマニホールド内に、ブレーカープレート又は圧力解放バルブのような背圧構築手段を備える、ここで、前記溶融熱可塑性材料が入口点から前記背圧構築手段を通って前記加熱されたランナーへ搬送される間、前記溶融熱可塑性材料の前記溶融圧力が実質的に一定に維持される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記溶融熱可塑性材料を前記最後の1つの金型キャビティに充填するステップは、前記溶融熱可塑性材料に圧力を加えることを含む、ここで、前記一定の溶融圧力を維持するステップは、前記少なくとも1つの金型キャビティに入る際の前記溶融熱可塑性材料の前記溶融圧力及び前記少なくとも1つの金型キャビティを充填中の前記溶融熱可塑性材料の前記溶融圧力を監視することと、前記少なくとも1つの金型キャビティに入る前記溶融熱可塑性材料に加わる圧力を調節して前記一定の溶融圧力を維持することと、を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記成形装置は、ブレーカープレートと前記少なくとも1つの金型キャビティとの間に配置された圧力逃し弁を備える、前記圧力逃し弁は、前記実質的に一定の溶融圧力で所定の設定点を有し、前記所定の設定点よりも高い溶融圧力で前記圧力逃し弁を通して溶融熱可塑性材料に前記実質的に一定の溶融圧力を維持する、前記圧力逃し弁は、前記熱可塑性材料が圧力逃し弁を通過して前記少なくとも1つの金型キャビティの中に入る際に、前記熱可塑性材料の前記溶融圧力を減少させて前記一定の溶融圧力を維持する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記成形装置は、溶融プラスチック材料の流動性の変動及び/又は温度変動を補償するために、押出成形工程を自動的に調整する、前記方法は、
    少なくとも1つの金型キャビティを有する押出成形機を提供するステップと、
    制御信号を生成するように構成された圧力制御出力を含む成形コントローラを提供するステップであって、前記制御信号は、前記押出成形機の前記押出成形工程のための押出成形圧力及び/又は温度を少なくとも部分的に決定する、前記ステップと、
    押出成形サイクルの第1時間において、圧力制御出力及び/又は温度出力から生成される第1制御信号を測定するステップと、
    同一の押出成形サイクルにおいて、前記第1時間に続く第2時間に、前記圧力制御出力及び/又は温度出力から生成される第2制御信号を測定するステップと、
    前記圧力制御出力及び/又は温度出力から生成された前記第1制御信号と、前記圧力制御出力及び/又は温度出力から生成された前記第2制御信号とを比較して比較結果を得るステップと、
    前記第2時間に続く第3時間に、前記比較結果に少なくとも部分的に基づいて、前記圧力制御出力及び/又は温度出力に対する第3制御信号を決定するステップと、
    を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記比較結果は、前記コントローラによって入力されるソフトセンサ溶融粘度として使用されるフローファクタ(FF)である、
    請求項5に記載の方法。
  7. 前記FFは、
    式FF=(CS1-CS2)/T
    によって決定され、
    式中、CS1は、前記第1制御信号であり、
    CS2は、前記第2制御信号であり、及び
    Tは、CS1とCS2との前記時間差である、
    請求項6に記載の方法。
  8. 前記第3制御信号は前記フローファクタに比例する、請求項7に記載の方法。
  9. Tは0.1ミリ秒から10ミリ秒の間である、請求項7に記載の方法。
  10. 前記比較結果は、前記コントローラによって入力されるソフトセンサ溶融粘度として使用される粘度変化指数(VCI)の基礎として使用される、請求項5に記載の方法。
  11. 前記VCIは、
    式VCI=(CS1- CS2)/S
    によって決定される、
    式中、CS1は、第1制御信号であり、
    CS2は、第2制御信号であり、及び
    Sは、前記溶融移動機部品の前記位置差である、
    請求項10に記載の方法。
  12. 前記第1制御信号と前記第2制御信号とを比較する前記ステップは、前記第1制御信号と前記第2制御信号を最適圧力曲線に基づいて最適制御信号と比較することを含み、前記方法は、
    押出成形サイクルの第1時間において、前記コントローラの前記圧力制御出力から生成される第1制御信号を、制御信号測定装置を用いて測定するステップと、
    同一の押出成形サイクルにおいて、前記第1時間に続く第2時間に、前記コントローラの前記圧力制御出力から生成される第2制御信号を、前記制御信号測定装置を用いて測定するステップと、
    前記コントローラの前記圧力制御出力から生成された前記第1制御信号と前記コントローラの前記圧力制御出力から生成された前記第2制御信号とを比較して比較結果を得るステップと、及び
    前記第2時間に続く第3時間に、前記比較結果に少なくとも部分的に基づいて、前記圧力制御出力のための第3制御信号を決定するステップと、を含む
    請求項5に記載の方法。
  13. 前記押出成形機を提供するステップは、回転スクリュー式溶融移動機部品を提供することを含む、前記方法はさらに、
    前記第1時間に前記溶融移動機部品の第1位置を測定するステップと、
    前記第2時間に前記溶融移動機部品の第2位置を測定するステップと、
    前記第1位置と前記第2位置との間の位置差を決定するステップと、を含み、
    前記比較するステップは、前記位置差に少なくとも部分的に基づいて、前記第1制御信号と前記第2制御信号とを比較して前記比較結果を得ることを含む、
    請求項5に記載の方法。
  14. 一定の低圧成形を前提として、射出成形機で一定の低圧押出しを行うステップをさらに含む、これにより従来の射出ユニットが、プラスチックを前記少なくとも1つの金型キャビティに押し出すはるかに大きくより均質な可塑化出力を有することを可能にする、請求項1に記載の方法。
  15. 射出成形機で一定の低圧押出しを行うステップをさらに含む、ここで、前記ブレーカープレート及び/又は圧力弁は、前記射出成形機の前記金型にボルト止めされたマニホールドに組み込まれている、及び/又はホットランナーマニホールドに組み込まれた前記金型の一部である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記少なくとも1つのキャビティに可塑化材料を押し出すことと、前記少なくとも1つのキャビティに前記可塑化材料を射出することを組み合わせることによって、前記成形機内の前記少なくとも1つのキャビティに導入できる材料を増やすステップと、及び前記成形工程の保持圧力段階中に金型が開閉する間に、スクリューの前にある空間を使用して前記材料の一定の低圧押出しを適用して溶融可塑化材料のクッションを保持するステップと、をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  17. 実質的に一定の比較的低い圧力でプラスチック成形を行う方法であって、
    (a)ホットランナーシステムを備える成形装置の少なくとも1つの金型キャビティに、低く一定の塑性圧を用いて溶融熱可塑性材料を充填して、充填する際に前記金型内の圧力損失を低減するステップと、
    (b)前記少なくとも1つの金型キャビティに前記溶融熱可塑性材料を充填する間、前記溶融圧力を6000psi未満で実質的に一定に維持するステップと、 を含む、前記方法。
  18. 前記方法は、不均衡なマニホールドを充填するステップを含み、前記マニホールドは前記少なくとも1つの金型キャビティと流体連通する加熱されたランナーを供給する、 請求項17に記載の方法。
  19. 溶融プラスチック材料の次の部分を射出する前に各成形サイクル中に再加熱される金型部品内に少なくとも1つのコールドランナー部分を有するホットランナーシステムをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  20. 導電加熱を用いて前記少なくとも1つのコールドランナー部分を再加熱するステップをさらに含む、 請求項19に記載の方法。
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