JP3945669B2 - 四輪駆動車両の前輪変速装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、四輪駆動車両において、前輪の駆動を増速駆動するか、前輪と後輪が略同速となる標準駆動にするかを切り換えるための前輪変速装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から四輪駆動の農用トラクタによって耕耘作業を行う場合、圃場端で回行するときに、前輪と後輪が略同じ速度で急旋回すると、旋回方向内側の後輪を中心に旋回するために、前輪の回転が機体の回転に追随できず回転が遅れて圃場を傷めてしまう。そこで、近年、作業時において、旋回する場合には前輪の回転数を上げて機体の旋回に追随させて圃場を傷めないようになってきた。この前輪増速機構は運転席のハンドルを設定角度以上回動すると、機械的にハンドルの回転力によって増速クラッチをONする構成としたり、或いは、ハンドルまたは前輪までの操向駆動経路途中にセンサーを設けて、その角度を検知してアクチュエーターを作動して、設定角度以上回転すると増速クラッチをONする構成としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、機械的に前輪増速と同速駆動を切り換える構成であると、ハンドル操作は大きな操作力を必要とし、旋回時に労力が必要となる。また、センサーで旋回角度を検知してクラッチを「入」操作する場合、このクラッチは制御が容易な油圧クラッチが二個用いられ、油圧クラッチを「入」操作するときには、油圧力により、また、「切」操作するときには圧油をドレンしてバネによる付勢力により行うものであった。しかしながら、電気系や油圧系にトラブルが生じたときには、両油圧クラッチが切れるために二輪駆動状態となり、牽引性能が落ちる欠点があった。また、前輪に駆動力を伝えるためにある程度のクラッチ容量は必要であり、その油圧クラッチは比較的大きく、その設置スペースも大きくなる傾向となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決する為に次の如く構成したものである。
前輪駆動系に、前輪を後輪駆動速度と略等しい速度で駆動可能な第一油圧クラッチ(16)と、前輪を後輪駆動速度より大なる速度で駆動可能な第二油圧クラッチ(17)を設けた前輪変速装置において、前記第一油圧クラッチ(16)は、クラッチケース(45)内に摩擦板を押圧するためのピストン(46)を設け、該ピストン(46)を複動型のシリンダーに収め、該ピストンの一方に第一油室(C1)を形成し、また、他方に第二油室(C2)を形成し、該第二油圧クラッチ(17)はクラッチケース(45)内に油室(C3)を形成し、該油室(C3)にピストン(53)を設け、前記ピストン(46)を摩擦板へ圧接作用する第一油室(C1)内に、ピストン(46)を付勢するバネ(47)を収納して構成し、前記第一油圧クラッチ(16)の「入」操作を、その一方の第一油室(C1)内へ供給される油圧力とバネ(47)による付勢力とによって行わせしめる一方、第一油圧クラッチ(16)の「切」操作を、他方の第二油室(C2)内へ供給される油圧力によって行わせ、同時に、該第二油室(C2)への圧油を、第二油圧クラッチ(17)の油室(C3)にも送油し、前記第二油圧クラッチ(17)の摩擦板を圧接するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に四輪駆動車両としてトラクタに本発明の前輪変速装置を適用した実施例の構成を説明する。
図1は本発明の前輪変速装置を搭載したトラクタの全体側面図、図2はミッションケース内の動力伝達機構を示すスケルトン図、図3は前輪変速装置の側面断面図、図4は同じく正面断面図、図5は前輪変速装置と電磁バルブとの間の配管構成を示す正面断面図、図6は電磁バルブを配置を示すミッションケース上部の斜視図、図7は前輪変速装置の油圧回路図、図8は同じく他の実施例を示す油圧回路図、図9は前輪変速装置の電気回路図である。
【0006】
図1において、本発明の前輪変速装置を有するトラクタの全体構成から説明する。
機体前部上のボンネット1内にエンジン2を収納し、該エンジン2よりクラッチハウジング3内のダンパー継手付のフライホィール4(図2)を介してミッションケース5内の入力軸20に動力を入力している。また、ボンネット1後部にはダッシュボード6を設けて、該ダッシュボード6上にハンドル7を配置している。該ハンドル7後部のミッションケース5上に座席8を配置し、該座席8側部に主変速レバー9や作業機装着装置の昇降レバー等が配置されている。前記エンジン2を支持するフロントフレーム10にフロントアクスルケース11を介して前輪12が支持され、前記ミッションケース5両側に突設したリアアクスルケース13を介して後輪14が支持されている。前記ミッションケース5の後部上面には作業機装着装置15の油圧リフトケース15aが配置されている。
【0007】
次に、前記ミッションケース5内の構成を図2より説明する。
前記ミッションケース5に支持した入力軸20の後部にはPTO伝動軸21、PTOクラッチ22、PTO変速装置23を介して、ミッションケース5後面より後方に突出したリアPTO軸24に動力を伝えている。
【0008】
また、前記入力軸20には中空状の走行入力軸25が外嵌されて、エンジンからの動力が前記ダンパー継手を会して伝達されるように連結され、該走行入力軸25の後部上にはパワーリバーサ26が配置され、逆転駆動の場合はパワーリバーサ26の逆転クラッチ26Rから歯車27に動力が伝えられ、カウンター軸28、逆転軸29上のそれぞれの歯車を介して中空状の変速伝動軸30に伝えられる。正転駆動の場合は正転クラッチ26Fより変速伝動軸30に直接伝えられる。該変速伝動軸30上には複数の固定歯車が設けられ、該複数の固定歯車は主変速軸31上に遊嵌した複数の遊嵌歯車とそれぞれ噛合され、該主変速軸31上にはシンクロメッシュ式の主変速装置19が構成されて、4段の変速を可能としている。そして、前記主変速軸31に伝えられた動力は、その後部に配置した副変速装置32により変速して出力軸35に動力を伝え、該出力軸35後端のピニオン33よりデフ装置34を介して後輪14が駆動される。
【0009】
また、前記出力軸35上に固設した動力取出歯車36より、中間軸37上に遊嵌した歯車38を介して、本発明の前輪変速装置39に動力が伝えられる。該前輪変速装置39によって後輪14のみを駆動する二輪駆動、または、前輪12と後輪14の駆動速度が略等しい速度で駆動する四輪同速駆動、または、前輪12を後輪14の駆動速度よりも大なる速度で駆動する前輪増速駆動に切り換えられるようにしている。そして、四輪同速駆動及び前輪増速駆動の場合には、前輪出力軸40よりユニバーサルジョイントを介して前記フロントアクスルケース11から前輪12に動力が伝えられるのである。
【0010】
本発明の前輪変速装置39の構成は、図3、図4に示すように、ミッションケース5の下面に、変速ケース41が固設され、該変速ケース41の上部に中間軸37が枢支されてミッションケース5内に臨むように配置している。該変速ケース41の前面は蓋体59によって閉じられて、該蓋体59と変速ケース41の間に前輪出力軸40とカウンター軸56が平行に、かつ、前後方向に回転自在に支持されている。前記中間軸37上に二連歯車38が軸受を介して回転自在に支持され、該二連歯車38の一方の歯車38aが前記出力軸35上に固設した動力取出歯車36と噛合され、他方の歯車38bが前輪出力軸40上に遊嵌した歯車42と噛合されている。該歯車42のボス部42aの外周には、摩擦板43・43・・・が係止され、一方、前輪出力軸40上にはクラッチケース45が固設され、該クラッチケース45の筒部には、前記摩擦板43と重合するように摩擦板44・44・・・が係止されている。
【0011】
そして、前記クラッチケース45内には摩擦板43・44を押圧するためのピストン46が設けられ、複動型のシリンダーに収められている。このシリンダーはピストン46の前方に第一油室C1を形成し、また、後方に第二油室C2を形成してなり、ピストン46を摩擦板43・44へ圧接作用する第一油室C1内にピストン46を圧接方向へ付勢するバネ47が収納され、ピストン46の前後の油室C1・C2内と前輪出力軸40内に穿設した油路48・49とがそれぞれ連通されている。このようにして第一油圧クラッチ16を構成し、第二油室C2に給油すると第一油圧クラッチ16が「切」操作され、第一油室C1に給油すると第一油圧クラッチ16が、「入」操作されて、歯車42を前輪出力軸40に係合する。
【0012】
また、前記クラッチケース45の前側の前輪出力軸40上に歯車50が遊嵌され、該歯車50のボス部50a上には摩擦板51・51・・・が係止され、また、前記クラッチケース45の筒部には、前記摩擦板51と重合するように摩擦板52・52・・・が係止されている。また、クラッチケース45内には摩擦板51・52を押圧するためのピストン53が設けられ、単動型のシリンダーに収納され、該ピストン53はシリンダー外に配置したバネ54によって摩擦板51・52を圧接しない側に付勢されている。前記シリンダーの油室C3は前輪出力軸40の軸心部分に穿設した油路55と連通されている。このようにして前輪増速クラッチとなる第二油圧クラッチ17を構成し、油室C3に給油すると該第二油圧クラッチ17が「入」操作され、油室C3から圧油を抜くと第二油圧クラッチ17が「切」操作される。また、前記前輪出力軸40と平行に配置したカウンター軸56上の前後に歯車57・58が固設され、それぞれ前記歯車42・50と噛合されている。この歯車比は前輪12の周速比が後輪14のそれよりも約2倍程度大きくなるように設定してある。
【0013】
このような構成において、前記油路49に圧油を送油すると、バネ47の付勢力と合わせてピストン46が、摩擦板43・44を圧接する向きに摺動して、前記出力軸35から中間軸37や歯車38a・38b・42を介して伝達された動力を第一油圧クラッチ16が「入」操作されることで、前輪出力軸40に伝えて、前輪12と後輪14が略同速で駆動する四輪同速駆動状態となる。また、油路48に圧油を送油すると、バネ47に抗してピストン46が摩擦板43・44の圧接を解除する向きに摺動して、第一油圧クラッチ16が「切」操作され、後輪14だけが駆動される二輪駆動状態となる。
【0014】
この第一油圧クラッチ16の「切」状態で、油路55に圧油を送油すると、バネ54の付勢力に抗してピストン53が摺動されて摩擦板51・52を圧接して第二油圧クラッチ17が係合し、前記歯車42に伝えられた動力は、歯車57、カウンター軸56、歯車58、歯車50、前輪出力軸40に伝わり、前輪12を増速して駆動する前輪増速状態となるのである。
【0015】
前記前輪出力軸40の後端部に形成した前記油路48・49・55に対するロータリジョイント部の各々は図4〜図7に示すように、変速ケース41の外側に配置した油路60・61・62と連通され、該油路60・61・62は、前記油圧リフトケース15aの上部に配置した電磁バルブ63と接続されている。該電磁バルブ63は油路64を介して油圧ポンプ65と接続され、該油圧ポンプ65は前記電磁バルブ63の後方の油圧リフトケース15a上に配置され、図2に示すように、前記PTO伝動軸21から歯車連を介して駆動される。66はPTOクラッチ22を作動させるための電磁バルブである。
【0016】
そして、前記第一クラッチ16及び第二クラッチ17を制御するための油圧回路は図7に示すように、油圧ポンプ65の吐出側の油路64を二方向に分岐して、一方は前記電磁バルブ63と接続され、他方はPTO駆動装置の給油回路に接続してある。電磁バルブ66の各出力ポートにつながる油路60・61・62に択一的に導入される圧油はリリーフバルブ67によって設定され、設定圧以上の余剰油は、リリーフバルブ67の作動により、前記PTO駆動装置の給油回路へ送油されるようにしている。該電磁バルブ63を切り換えることによって、前輪変速装置39の第一油圧クラッチ16及び第二油圧クラッチ17を作動させて、二輪駆動または四輪同速駆動または四輪駆動の前輪増速駆動を選択できるようにしている。
【0017】
また、前記電磁バルブ63は3位置切換の電磁バルブを使用しているが、図8に示すように、電磁バルブ63の代わりに2位置切換の電磁バルブ70・71を直列接続して、電磁バルブ70を切り換えることによって四輪同速駆動と四輪駆動の前輪増速駆動を切り換えられるようにし、電磁バルブ71を切り換えることによって、二輪駆動と四輪同速駆動を切り換えられるようにすることもできる。
【0018】
また、リリーフバルブ67の一次側及び二次側は電磁バルブ66と接続され、該電磁バルブ66に備わる二つの出力ポートのうち、一方はPTOクラッチ22に接続され、他方はPTOブレーキ69に接続されている。該PTOクラッチ22の作動圧力は、ディレイリリーフバルブ68によって規定され、該ディレイリリーフバルブ68の二次側はクラッチ潤滑回路77に接続されている。前記PTOブレーキ69はバネの付勢力によってPTOクラッチ22のハウジングを押圧して制動しており、電磁バルブ66をOFF図示の位置としてPTOクラッチ22を作動させないときは、リアPTO軸24の慣性空転を避けるように制動し、図外のPTOレバーの回動やクラッチペダルの操作等で電磁バルブ66が図示位置より左方へシフトされると、PTOブレーキ69の油室に作動油が送油されて制動を解除した後、ディレイリリーフバルブ68の作用により少し遅れてPTOクラッチ22が「入」となるようにしている。
【0019】
次に、前記電磁バルブ63の制御回路を図9より説明する。
前記電磁バルブ63の一方のソレノイド63aを駆動するための給電回路にはハンドル7の操作による前輪12の回動角が左右それぞれ設定角度以上(例えば35度)に回動されるとONするスイッチ72と、旋回しても前輪増速しないように人為的に切り換えるスイッチ73と、作業走行以外では前輪増速させないようにするスイッチ74が直列に接続され、前輪駆動切換スイッチ75の第一出力端子と接続されている。また、該前輪駆動切換スイッチ75の第二出力端子に電磁バルブ63の他方のソレノイド63bが接続され、該前輪駆動切換スイッチ75を切り換えることによってソレノイド63aまたは63bにバッテリー76からの電力を供給して作動できるようにしている。
【0020】
なお、スイッチ72は常時開、スイッチ73・74は常時閉のスイッチである。但し、前記スイッチ72はハンドル7から前輪12を回動する伝動経路に配置することができ、その位置は限定するものではなく、本実施例では図1に示すようにフロントアクスルケース11上部に配置した操向シリンダーに配置している。また、前記スイッチ72の代わりに、センサーで前輪12自身の旋回角度を検知して、設定角度以上となるとスイッチをONするようにしても良い。
【0021】
このように構成することによって、前輪駆動切換スイッチ75を二輪駆動位置に切り換えると、ソレノイド63bが励磁され、図6の電磁バルブ63が右方へ切り換えられて、油圧ポンプ65からの圧油は油路60より油路48を介して第一油圧クラッチ16の油室C2に送油されて、ピストン46を図3紙面右方へ摺動させて、摩擦板43・44の圧接を解除して、歯車42からは動力が前輪出力軸40に係合せず、後輪14のみの駆動となる。
【0022】
また、前輪駆動切換スイッチ75を四輪駆動位置に切り換えて、前輪12が設定角度以上回転されると、スイッチ72がONとなり、ソレノイド63aが励磁されて、電磁バルブ63が左方へ切り換えられて、油圧ポンプ65からの圧油は油路62より油路55とチェックバルブ76を介して油路48にそれぞれ送油されて、油路48に送油された圧油は前述のように第一クラッチ16の油室C2に導入されて、ピストン46を摺動させて摩擦板43・44の圧接を解除すると同時に、油路55からの圧油は第二油圧クラッチ17の油室C3に送油されて、ピストン53を図3紙面右方へ摺動させて、摩擦板51・52を圧接する。こうして歯車50が前輪出力軸40に係合して、前輪12を増速駆動するのである。
【0023】
このとき、前述のスイッチ73が押されていたり、また、路上走行時でスイッチ74が開かれていたりすると、ソレノイド63aは励磁されず、電磁バルブ63は図示の中立位置に戻り、圧油は油路61、油路49を介して第一油圧クラッチ16の油室C1に送油されて、ピストン46を図3紙面左方へ摺動させて、摩擦板43・44を圧接して歯車42からの動力が前輪出力軸40に係合して、前輪12と後輪14が略同速で駆動される。
【0024】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
前輪駆動系に、前輪を後輪駆動速度と略等しい速度で駆動可能な第一油圧クラッチ(16)と、前輪を後輪駆動速度より大なる速度で駆動可能な第二油圧クラッチ(17)を設けた前輪変速装置において、前記第一油圧クラッチ(16)は、クラッチケース(45)内に摩擦板を押圧するためのピストン(46)を設け、該ピストン(46)を複動型のシリンダーに収め、該ピストンの一方に第一油室(C1)を形成し、また、他方に第二油室(C2)を形成し、該第二油圧クラッチ(17)はクラッチケース(45)内に油室(C3)を形成し、該油室(C3)にピストン(53)を設け、前記ピストン(46)を摩擦板へ圧接作用する第一油室(C1)内に、ピストン(46)を付勢するバネ(47)を収納して構成し、前記第一油圧クラッチ(16)の「入」操作を、その一方の第一油室(C1)内へ供給される油圧力とバネ(47)による付勢力とによって行わせしめる一方、第一油圧クラッチ(16)の「切」操作を、他方の第二油室(C2)内へ供給される油圧力によって行わせ、同時に、該第二油室(C2)への圧油を、第二油圧クラッチ(17)の油室(C3)にも送油し、前記第二油圧クラッチ(17)の摩擦板を圧接するので、第一油圧クラッチの「入」操作を油圧力とバネの付勢力の合力で行わせしめることとなり、クラッチ容量が小さくて済み、前輪変速装置をコンパクトに構成でき、その配置スペースも小さくすることができる。
また、油圧系や電磁バルブにトラブルが生じても、第一油圧クラッチの一方の油室内のバネ手段の付勢力により、四輪駆動状態が継続しているので、牽引性能が落ちることがない。
また、二輪駆動位置を、両油圧クラッチの回路圧をドレンさせずに行うので、回路圧は常時設定圧が維持され、油圧クラッチの切換応答性が良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の前輪変速装置を搭載したトラクタの全体側面図である。
【図2】 ミッションケース内の動力伝達機構を示すスケルトン図である。
【図3】 前輪変速装置の側面断面図である。
【図4】 同じく正面断面図である。
【図5】 前輪変速装置と電磁バルブとの間の油路構成を示す正面断面図である。
【図6】 電磁バルブを配置を示すミッションケース上部の斜視図である。
【図7】 前輪変速装置の油圧回路図である。
【図8】 同じく他の実施例を示す油圧回路図である。
【図9】 前輪変速装置の電気回路図である。
【符号の説明】
C1 第一油室
C2 第二油室
C3 第三油室
12 前輪
14 後輪
16 第一油圧クラッチ
17 第二油圧クラッチ
39 前輪変速装置
47 バネ

Claims (1)

  1. 前輪駆動系に、前輪を後輪駆動速度と略等しい速度で駆動可能な第一油圧クラッチ(16)と、前輪を後輪駆動速度より大なる速度で駆動可能な第二油圧クラッチ(17)を設けた前輪変速装置において、前記第一油圧クラッチ(16)は、クラッチケース(45)内に摩擦板を押圧するためのピストン(46)を設け、該ピストン(46)を複動型のシリンダーに収め、該ピストンの一方に第一油室(C1)を形成し、また、他方に第二油室(C2)を形成し、該第二油圧クラッチ(17)はクラッチケース(45)内に油室(C3)を形成し、該油室(C3)にピストン(53)を設け、前記ピストン(46)を摩擦板へ圧接作用する第一油室(C1)内に、ピストン(46)を付勢するバネ(47)を収納して構成し、前記第一油圧クラッチ(16)の「入」操作を、その一方の第一油室(C1)内へ供給される油圧力とバネ(47)による付勢力とによって行わせしめる一方、第一油圧クラッチ(16)の「切」操作を、他方の第二油室(C2)内へ供給される油圧力によって行わせ、同時に、該第二油室(C2)への圧油を、第二油圧クラッチ(17)の油室(C3)にも送油し、前記第二油圧クラッチ(17)の摩擦板を圧接することを特徴とする四輪駆動車両の前輪変速装置。
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