JP3945155B2 - 包装袋 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャンプー、洗剤等の液状物、粉洗剤、調味料等の粉状物、固形物、粒状物等の収納物（以下、単に収納物という）を充填する包装袋、さらに詳しくは、収納物を充填するキャップ付き容器に一体的に装着できるようにした、キャップ付き容器に補充する収納物を充填しておくための詰め替え用の包装袋に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、シャンプー、リンス、食器用洗剤、衣料用洗剤等の液状物や粉洗剤、調味料等の粉状物等を充填するディスペンサー容器やキャップ付き容器等の容器が種々の分野で使われている。
また、最近では資源の節約や経済的な側面から、容器内の収納物が無くなった場合、その都度新しいディスペンサー容器やキャップ付き容器を買い求めず、詰め替え用の包装袋を購入し、これに充填されている収納物を空になったこれらの容器に詰め替えることにより、容器を再利用することがよく行われるようになっている。
【０００３】
この詰め替え用の包装袋としては、プラスチックフィルム等の軟包装材料の周縁を溶融・接着等してなるスタンディングパウチやガゼット袋や三方シール袋等の袋が利用されている。
【０００４】
これらの詰め替え用の包装袋は、単品で売られていたり、容器に一体的に装着して展示、販売されている。
図４は従来の詰め替え用の包装袋とトリガータイプディスペンサー容器にこの詰め替え用の包装袋を装着するときの様子を示している。すなわち、この従来例においては、例えば図４のａに示すように、ヒートシール性を有する表裏２枚のプラスチックフィルムの周縁等をヒートシールして得られる充填部１とそれに連設する係合部２とを具備する詰め替え用の包装袋３を、図４のｂに示すように、その係合部２の一側端の挿入口４にディスペンサー容器７のディスペンサーの頂部８を挿入させ、頂部８を係合部２で包み込み、容器７に一体的に装着するようになっている。
【０００５】
この包装袋３は図からも明らかなように、係合部２両側の側辺シール部５、５の一部を半島状に融着することにより得られる一対の突起６、６が形成されており、容器７のディスペンサーの頂部８を係合部２の開口された挿入口４から挿入させると、ここにディスペンサーの頂部８の長手方向両端部が引っかかり、係止できるようになっている。
【０００６】
しかし、このようにして容器に一体的に装着するタイプの包装袋は、ディスペンサーの頂部に係合部を単に被せて融着部の半島状の突起で止めるだけの構造であるため、容器から外れやすく、しかも容器に対するホールド性に欠けていた。
【０００７】
一方、図８は、従来の他の詰め替え用の包装袋とこの包装袋がキャップ付き容器に一体的に装着されている、所謂「首掛けパック方式」と言われる詰め替え用の包装袋の装着状態を示している。この包装袋６０は図８のａに示すように、ヒートシール性を有する表裏２枚のプラスチックフィルムの周縁等をヒートシールして得られる充填部６１と、キャップ付き容器６４の首部６５に嵌合させるための嵌合用の穴６３を１個設けた嵌合部６２を前記充填部６１に連設させた構成となっている。
【０００８】
このような構成の包装袋６０は図８のｂに示すように、嵌合部６３に容器の首部６５を嵌合させた後、充填部６１をキャップ付き容器６４の肩部と側壁に沿って垂れ下がるようにしてキャップ付き容器６４に一体的に装着するようになっている。
【０００９】
しかし、このような包装袋６０は装着時に首部６５を中心として不用意に回転してしまい、装着時の安定性に欠けていると共に、嵌合部６２がひらひらして見栄えが悪かった。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の問題点を解決するためになされたもので、収納物を充填するキャップ付き容器に一体的にかつ見栄え良く装着できるようにした、キャップ付き容器に補充する収納物を充填しておくための詰め替え用の包装袋の提供を目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の目的を達成するためになされたものであり、請求項１に記載の包装袋は、少なくとも表裏２枚のフィルムの周縁等をシールしてなる充填部とこの充填部に連設する係合部とを具備し、キャップ付き容器のキャップ部を係合部の非シール部で作られる係合筒に挿入、係合させ、キャップ付き容器に一体的に装着できるようにした詰め替え用の包装袋であって、係合部は連設用シール部を介して充填部の上方に連設されていると共に、側辺シール部とそれに挟まれる非シール部とからなり、かつ非シール部を構成する表裏２枚のフィルムには連設用シール部に沿う部分にスリットがそれぞれ設けられていて、このそれぞれのスリットの部分と天面の部分で開口されており、係合部の非シール部を構成する表裏２枚のフィルムで筒状の係合筒が形作られ、その形状をそのままに保ちながらキャップ付き容器にキャップ部の先端部から被せてはめ込めるように、かつ非シール部の両側辺シール部間の間隔はキャップ部の側壁を挟みつけられるように設定されていることを特徴とする。
【００１３】
さらにまた、請求項２に記載の包装袋は、請求項１の包装袋において、非シール部の表裏２枚のフィルムで作られる係合部の非シール部の形状は、装着するキャップ付き容器のキャップ部の形状と略同じであって、天面の部分の開口はキャップ部へ装着する時にキャップ部の先端部との間に若干の間隙ができるように設定されていることを特徴とする。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を参照にして説明する。
【００１５】
図１は本発明の実施の形態による包装袋の概略の構成と、この包装袋のキャップ付き容器への装着状態を示す説明図である。
本実施形態による包装袋２０は、図１に示すように、基本的には、表裏２枚のフィルムの周縁等をシールして成る充填部２１とこの充填部２１の上方に連設用シール部２３介して連設されている係合部２２と、連設用シール部２３に沿って係合部２２に設けられたスリット２４とを少なくとも具備する。
【００１６】
包装袋に使用されるフィルムは、溶融接着可能な公知のものを使用することができる。具体的には、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム等の各種フィルムを基材とし、これらに線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニール共重合体等のポリオレフィン系の熱接着性樹脂をシーラント層として積層した複合フィルム等が使用できる。
【００１７】
これらのフィルムにはガスバリアー性を向上させるために、アルミニウムに代表される金属の蒸着層や酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の透明無機化合物蒸着層を設けたりしてもよい。
【００１８】
包装袋の製袋はこれらのフィルムを用いてインパルスシールや熱板シール等の熱溶融接着手段により周縁等を溶融接着することにより行う。
本実施形態においては、図にも示すように、これらの熱溶融接着手段により側辺シール部２５、２５並びに連設用シール部２３等で接着することにより、充填部２１とそれに連設される係合部２２とを具備する包装袋２０としている。
【００１９】
係合部２２は、その非シール部２６の表裏２枚のフィルムで作られる係合筒２８によりキャップ付き容器３０のキャップ部３２に係合させるための部分であり、連設用シール部２３に沿って設けられた、キャップ付き容器３０のキャップ部３２を挿入させるためのスリット２４を有すると共に、両側辺シール部２５、２５間の間隔はキャップ部３２の側壁がしっかりと挟みつけられるように設定されている。
【００２０】
図１のｂは、このような構成の包装袋２０をその係合筒２８にキャップ部３２を係合させてキャップ付き容器３０に一体的に装着したときの状態を示している。
【００２１】
一方、図２は、包装袋２０をキャップ付き容器３０に一体的に装着するときの様子を示している。
装着に際しては、まず、係合部２２の非シール部２６を構成する表裏２枚のフィルムで筒状の構造体（係合筒２８）を形作り、その形状をキャップ付き容器３０のキャップ部３２の形状と同じようになるようにする。（図２ａ）
続いて、係合筒２８の形状をそのままに保ちながらキャップ付き容器３０のキャップ部３２の先端部にはめ込む。（図２ｂ）
そして最後に、係合部の側辺シール部２５、２５の下側のそれぞれを指で挟みながら下方へ包装袋全体を押し下げ、キャップ付き容器３０に一体的に装着する。
【００２２】
この様に、この包装袋は係合部をキャップ部の上方から被せ、下側に押し下げるだけの簡便な操作で、迅速にかつ確実に容器に装着することができる。
【００２３】
図１に示す包装袋２０における非シール部２６は、それを構成する表裏２枚のフィルムで作られる係合筒２８の形状がキャップ付き容器３０のキャップ部３２の外形と同じようになっている。従って、非シール部２６の両側辺シール部２５、２５とのそれぞれの境界線は直線状になっている。
【００２４】
しかし、図１に示すような形状の非シール部２６であると、図３のｂに示すように、係合部２２がキャップ部３２から浮き上がった状態になると、矢印のような力がキャップ付き容器３０に装着されている間に加わることになり、包装袋２０がキャップ付き容器３０から抜け易くなる。
【００２５】
これに対し、図６に示すように、非シール部４０を構成する表裏２枚のフィルムで作られる係合筒２８の形状を天面の部分４１を除きキャップの形状と略同じになるようにする。即ち、非シール部４０の両側辺シール部４２、４２とのそれぞれの境界線を、天面部分の開口はキャップ部への装着時にキャップ部との間に若干の間隙が存在するように少し拡げておくと、図３のｄに示すように、キャップ付き容器３０に装着している間に包装袋には矢印のような力が働くようになり、より確実にキャップ部３２を挟みつけることが可能となる。
【００２６】
また、非シール部の形状は叙述のものに限定されるものではなく、図７のａ、ｂに示すようなものであってもよい。
【００２７】
以上、本発明の包装袋を図面を参照にして説明したが、非シール部の形状や係合部の構成はこのようなものに限定されるものではない。
【００２８】
図５は従来の包装袋１０とこの包装袋１０がキャップ付き容器１７に一体的に装着されているときの状態を示している。この包装袋１０は図５のａに示すように、ヒートシール性を有する表裏２枚のプラスチックフィルムの周縁等をヒートシールして得られる充填部１１と、連設用シール部１３を介して充填部１１上に連設されている係合部１２と、連設用シール部１３に沿って係合部１２に形成されたスリット１４とを有し、図５のｂに示すように、キャップ付き容器１７のキャップ部１８をこの係合部１２の非シール部１５のスリット１４から挿入させ、かつポケット状の係合筒１９でキャップ部１８の側壁をしっかりと挟みつけ、キャップ付き容器１７に一体的に装着するようになっている。
【００２９】
このような従来の包装袋１０はその天面１６がシールされているため、図に示すように、係合部１２の周縁シール部の一部に僅かに皺が発生して装着されてしまうことがある。
【００３０】
本発明の包装袋においては、容器への装着をより一体的にするため、包装袋の側面が容器の側壁に密着して装着されるように、例えば包装袋の充填部における水平方向での断面形状が装着する容器の外形に近似するような形状、例えば三日月状になるようにしておいても良い。
【００３１】
一方、この本発明の包装袋は係合部に広告文面等を表示できるようになっている。この部分は容器への装着時にキャップ部の頂点に位置するようになり、しかも、係合部はスリットの部分と天面の部分で開口されているので、装着時に皺が発生したり、歪むことがないため、広告、表示がより見栄え良く行われるようになる。
【００３２】
また、充填部の上部には、液状物を容器に詰め替える時に充填し易いようにした注出口やこの注出口を開口し易くするための切り欠き等（図示せず）を適宜必要に応じて設けておいても良い。
【００３３】
【発明の効果】
本発明は以上のような構成であるので、キャップ付き容器に一体的に、かつ簡便、迅速に係合筒で装着でき、しかも係合部においても広告、宣伝等を見栄え良く行えるようにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る包装袋の概略の構成とこの包装袋のキャップ付き容器への装着状態を示す説明図である。
【図２】包装袋をキャップ付き容器に装着する時の説明図である。
【図３】包装袋をキャップ付き容器へ装着している間に係合部に加わる力の様子を示す説明図である。
【図４】従来の包装袋とこの包装袋をトリガータイプディスペンサー容器に装着するときの説明図である。
【図５】従来の包装袋とこの包装袋のキャップ付き容器への装着状態を示す説明図である。
【図６】本発明のさらに他の実施の形態に係る包装袋の構成説明図である。
【図７】本発明のさらに他の実施の形態に係る包装袋の構成説明図である。
【図８】従来の他の包装袋とこの包装袋をキャップ付き容器に装着したときの説明図である。
【符号の説明】
１０、２０、６０・・包装袋
１１、２１・・充填部
１２、２２・・係合部
１３、２３・・連結用シール部
１４、２４・・スリット
１５、２５・・側辺シール部
１７、３０・・キャップ付き容器
１８、３２・・キャップ部
１９、２８・・係合部
２６・・非シール部
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャンプー、洗剤等の液状物、粉洗剤、調味料等の粉状物、固形物、粒状物等の収納物（以下、単に収納物という）を充填する包装袋、さらに詳しくは、収納物を充填するキャップ付き容器に一体的に装着できるようにした、キャップ付き容器に補充する収納物を充填しておくための詰め替え用の包装袋に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、シャンプー、リンス、食器用洗剤、衣料用洗剤等の液状物や粉洗剤、調味料等の粉状物等を充填するディスペンサー容器やキャップ付き容器等の容器が種々の分野で使われている。
また、最近では資源の節約や経済的な側面から、容器内の収納物が無くなった場合、その都度新しいディスペンサー容器やキャップ付き容器を買い求めず、詰め替え用の包装袋を購入し、これに充填されている収納物を空になったこれらの容器に詰め替えることにより、容器を再利用することがよく行われるようになっている。
【０００３】
この詰め替え用の包装袋としては、プラスチックフィルム等の軟包装材料の周縁を溶融・接着等してなるスタンディングパウチやガゼット袋や三方シール袋等の袋が利用されている。
【０００４】
これらの詰め替え用の包装袋は、単品で売られていたり、容器に一体的に装着して展示、販売されている。
図４は従来の詰め替え用の包装袋とトリガータイプディスペンサー容器にこの詰め替え用の包装袋を装着するときの様子を示している。すなわち、この従来例においては、例えば図４のａに示すように、ヒートシール性を有する表裏２枚のプラスチックフィルムの周縁等をヒートシールして得られる充填部１とそれに連設する係合部２とを具備する詰め替え用の包装袋３を、図４のｂに示すように、その係合部２の一側端の挿入口４にディスペンサー容器７のディスペンサーの頂部８を挿入させ、頂部８を係合部２で包み込み、容器７に一体的に装着するようになっている。
【０００５】
この包装袋３は図からも明らかなように、係合部２両側の側辺シール部５、５の一部を半島状に融着することにより得られる一対の突起６、６が形成されており、容器７のディスペンサーの頂部８を係合部２の開口された挿入口４から挿入させると、ここにディスペンサーの頂部８の長手方向両端部が引っかかり、係止できるようになっている。
【０００６】
しかし、このようにして容器に一体的に装着するタイプの包装袋は、ディスペンサーの頂部に係合部を単に被せて融着部の半島状の突起で止めるだけの構造であるため、容器から外れやすく、しかも容器に対するホールド性に欠けていた。
【０００７】
一方、図８は、従来の他の詰め替え用の包装袋とこの包装袋がキャップ付き容器に一体的に装着されている、所謂「首掛けパック方式」と言われる詰め替え用の包装袋の装着状態を示している。この包装袋６０は図８のａに示すように、ヒートシール性を有する表裏２枚のプラスチックフィルムの周縁等をヒートシールして得られる充填部６１と、キャップ付き容器６４の首部６５に嵌合させるための嵌合用の穴６３を１個設けた嵌合部６２を前記充填部６１に連設させた構成となっている。
【０００８】
このような構成の包装袋６０は図８のｂに示すように、嵌合部６３に容器の首部６５を嵌合させた後、充填部６１をキャップ付き容器６４の肩部と側壁に沿って垂れ下がるようにしてキャップ付き容器６４に一体的に装着するようになっている。
【０００９】
しかし、このような包装袋６０は装着時に首部６５を中心として不用意に回転してしまい、装着時の安定性に欠けていると共に、嵌合部６２がひらひらして見栄えが悪かった。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の問題点を解決するためになされたもので、収納物を充填するキャップ付き容器に一体的にかつ見栄え良く装着できるようにした、キャップ付き容器に補充する収納物を充填しておくための詰め替え用の包装袋の提供を目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の目的を達成するためになされたものであり、請求項１に記載の包装袋は、少なくとも表裏２枚のフィルムの周縁等をシールしてなる充填部とこの充填部に連設する係合部とを具備し、キャップ付き容器のキャップ部を係合部の非シール部で作られる係合筒に挿入、係合させ、キャップ付き容器に一体的に装着できるようにした詰め替え用の包装袋であって、係合部は連設用シール部を介して充填部の上方に連設されていると共に、側辺シール部とそれに挟まれる非シール部とからなり、かつ非シール部を構成する表裏２枚のフィルムには連設用シール部に沿う部分にスリットがそれぞれ設けられていて、このそれぞれのスリットの部分と天面の部分で開口されており、係合部の非シール部を構成する表裏２枚のフィルムで筒状の係合筒が形作られ、その形状をそのままに保ちながらキャップ付き容器にキャップ部の先端部から被せてはめ込めるように、かつ非シール部の両側辺シール部間の間隔はキャップ部の側壁を挟みつけられるように設定されていることを特徴とする。
【００１３】
さらにまた、請求項２に記載の包装袋は、請求項１の包装袋において、非シール部の表裏２枚のフィルムで作られる係合部の非シール部の形状は、装着するキャップ付き容器のキャップ部の形状と略同じであって、天面の部分の開口はキャップ部へ装着する時にキャップ部の先端部との間に若干の間隙ができるように設定されていることを特徴とする。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を参照にして説明する。
【００１５】
図１は本発明の実施の形態による包装袋の概略の構成と、この包装袋のキャップ付き容器への装着状態を示す説明図である。
本実施形態による包装袋２０は、図１に示すように、基本的には、表裏２枚のフィルムの周縁等をシールして成る充填部２１とこの充填部２１の上方に連設用シール部２３介して連設されている係合部２２と、連設用シール部２３に沿って係合部２２に設けられたスリット２４とを少なくとも具備する。
【００１６】
包装袋に使用されるフィルムは、溶融接着可能な公知のものを使用することができる。具体的には、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム等の各種フィルムを基材とし、これらに線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニール共重合体等のポリオレフィン系の熱接着性樹脂をシーラント層として積層した複合フィルム等が使用できる。
【００１７】
これらのフィルムにはガスバリアー性を向上させるために、アルミニウムに代表される金属の蒸着層や酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の透明無機化合物蒸着層を設けたりしてもよい。
【００１８】
包装袋の製袋はこれらのフィルムを用いてインパルスシールや熱板シール等の熱溶融接着手段により周縁等を溶融接着することにより行う。
本実施形態においては、図にも示すように、これらの熱溶融接着手段により側辺シール部２５、２５並びに連設用シール部２３等で接着することにより、充填部２１とそれに連設される係合部２２とを具備する包装袋２０としている。
【００１９】
係合部２２は、その非シール部２６の表裏２枚のフィルムで作られる係合筒２８によりキャップ付き容器３０のキャップ部３２に係合させるための部分であり、連設用シール部２３に沿って設けられた、キャップ付き容器３０のキャップ部３２を挿入させるためのスリット２４を有すると共に、両側辺シール部２５、２５間の間隔はキャップ部３２の側壁がしっかりと挟みつけられるように設定されている。
【００２０】
図１のｂは、このような構成の包装袋２０をその係合筒２８にキャップ部３２を係合させてキャップ付き容器３０に一体的に装着したときの状態を示している。
【００２１】
一方、図２は、包装袋２０をキャップ付き容器３０に一体的に装着するときの様子を示している。
装着に際しては、まず、係合部２２の非シール部２６を構成する表裏２枚のフィルムで筒状の構造体（係合筒２８）を形作り、その形状をキャップ付き容器３０のキャップ部３２の形状と同じようになるようにする。（図２ａ）
続いて、係合筒２８の形状をそのままに保ちながらキャップ付き容器３０のキャップ部３２の先端部にはめ込む。（図２ｂ）
そして最後に、係合部の側辺シール部２５、２５の下側のそれぞれを指で挟みながら下方へ包装袋全体を押し下げ、キャップ付き容器３０に一体的に装着する。
【００２２】
この様に、この包装袋は係合部をキャップ部の上方から被せ、下側に押し下げるだけの簡便な操作で、迅速にかつ確実に容器に装着することができる。
【００２３】
図１に示す包装袋２０における非シール部２６は、それを構成する表裏２枚のフィルムで作られる係合筒２８の形状がキャップ付き容器３０のキャップ部３２の外形と同じようになっている。従って、非シール部２６の両側辺シール部２５、２５とのそれぞれの境界線は直線状になっている。
【００２４】
しかし、図１に示すような形状の非シール部２６であると、図３のｂに示すように、係合部２２がキャップ部３２から浮き上がった状態になると、矢印のような力がキャップ付き容器３０に装着されている間に加わることになり、包装袋２０がキャップ付き容器３０から抜け易くなる。
【００２５】
これに対し、図６に示すように、非シール部４０を構成する表裏２枚のフィルムで作られる係合筒２８の形状を天面の部分４１を除きキャップの形状と略同じになるようにする。即ち、非シール部４０の両側辺シール部４２、４２とのそれぞれの境界線を、天面部分の開口はキャップ部への装着時にキャップ部との間に若干の間隙が存在するように少し拡げておくと、図３のｄに示すように、キャップ付き容器３０に装着している間に包装袋には矢印のような力が働くようになり、より確実にキャップ部３２を挟みつけることが可能となる。
【００２６】
また、非シール部の形状は叙述のものに限定されるものではなく、図７のａ、ｂに示すようなものであってもよい。
【００２７】
以上、本発明の包装袋を図面を参照にして説明したが、非シール部の形状や係合部の構成はこのようなものに限定されるものではない。
【００２８】
図５は従来の包装袋１０とこの包装袋１０がキャップ付き容器１７に一体的に装着されているときの状態を示している。この包装袋１０は図５のａに示すように、ヒートシール性を有する表裏２枚のプラスチックフィルムの周縁等をヒートシールして得られる充填部１１と、連設用シール部１３を介して充填部１１上に連設されている係合部１２と、連設用シール部１３に沿って係合部１２に形成されたスリット１４とを有し、図５のｂに示すように、キャップ付き容器１７のキャップ部１８をこの係合部１２の非シール部１５のスリット１４から挿入させ、かつポケット状の係合筒１９でキャップ部１８の側壁をしっかりと挟みつけ、キャップ付き容器１７に一体的に装着するようになっている。
【００２９】
このような従来の包装袋１０はその天面１６がシールされているため、図に示すように、係合部１２の周縁シール部の一部に僅かに皺が発生して装着されてしまうことがある。
【００３０】
本発明の包装袋においては、容器への装着をより一体的にするため、包装袋の側面が容器の側壁に密着して装着されるように、例えば包装袋の充填部における水平方向での断面形状が装着する容器の外形に近似するような形状、例えば三日月状になるようにしておいても良い。
【００３１】
一方、この本発明の包装袋は係合部に広告文面等を表示できるようになっている。この部分は容器への装着時にキャップ部の頂点に位置するようになり、しかも、係合部はスリットの部分と天面の部分で開口されているので、装着時に皺が発生したり、歪むことがないため、広告、表示がより見栄え良く行われるようになる。
【００３２】
また、充填部の上部には、液状物を容器に詰め替える時に充填し易いようにした注出口やこの注出口を開口し易くするための切り欠き等（図示せず）を適宜必要に応じて設けておいても良い。
【００３３】
【発明の効果】
本発明は以上のような構成であるので、キャップ付き容器に一体的に、かつ簡便、迅速に係合筒で装着でき、しかも係合部においても広告、宣伝等を見栄え良く行えるようにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る包装袋の概略の構成とこの包装袋のキャップ付き容器への装着状態を示す説明図である。
【図２】包装袋をキャップ付き容器に装着する時の説明図である。
【図３】包装袋をキャップ付き容器へ装着している間に係合部に加わる力の様子を示す説明図である。
【図４】従来の包装袋とこの包装袋をトリガータイプディスペンサー容器に装着するときの説明図である。
【図５】従来の包装袋とこの包装袋のキャップ付き容器への装着状態を示す説明図である。
【図６】本発明のさらに他の実施の形態に係る包装袋の構成説明図である。
【図７】本発明のさらに他の実施の形態に係る包装袋の構成説明図である。
【図８】従来の他の包装袋とこの包装袋をキャップ付き容器に装着したときの説明図である。
【符号の説明】
１０、２０、６０・・包装袋
１１、２１・・充填部
１２、２２・・係合部
１３、２３・・連結用シール部
１４、２４・・スリット
１５、２５・・側辺シール部
１７、３０・・キャップ付き容器
１８、３２・・キャップ部
１９、２８・・係合部
２６・・非シール部
Claims (2)
- 少なくとも表裏２枚のフィルムの周縁等をシールしてなる充填部とこの充填部に連設する係合部とを具備し、キャップ付き容器のキャップ部を係合部の非シール部で作られる係合筒に挿入、係合させ、キャップ付き容器に一体的に装着できるようにした詰め替え用の包装袋であって、係合部は連設用シール部を介して充填部の上方に連設されていると共に、側辺シール部とそれに挟まれる非シール部とからなり、かつ非シール部を構成する表裏２枚のフィルムには連設用シール部に沿う部分にスリットがそれぞれ設けられていて、このそれぞれのスリットの部分と天面の部分で開口されており、係合部の非シール部を構成する表裏２枚のフィルムで筒状の係合筒が形作られ、その形状をそのままに保ちながらキャップ付き容器にキャップ部の先端部から被せてはめ込めるように、かつ非シール部の両側辺シール部間の間隔はキャップ部の側壁を挟みつけられるように設定されていることを特徴とする包装袋。
- 非シール部の表裏２枚のフィルムで作られる係合部の非シール部の形状は、装着するキャップ付き容器のキャップ部の形状と略同じであって、天面の部分の開口はキャップ部へ装着する時にキャップ部の先端部との間に若干の間隙ができるように設定されていることを特徴とする請求項１記載の包装袋。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000378450A JP3945155B2 (ja) | 2000-12-13 | 2000-12-13 | 包装袋 |
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