JP3944763B2 - スチフナ付きh形鋼部材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイアフラム付きH形鋼柱などのスチフナ付きH形鋼部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に構造物の柱材としては、角形断面柱が多く用いられ、その構造方式は以下の2通りに大別される。
その一つは、主に中低層構造物に用いられる方式で、図5に示すように、既製の角形鋼管20を柱梁接合部において切断し、炭酸ガスアーク溶接などの積層溶接22を用いて、上下の角形鋼管20の間にダイアフラム21を突き合わせ溶接するものである(以下、通しダイアフラム形式と呼称する)。
この方法は、簡便ではあるが、柱の応力が最大となる部位に溶接部が存在するため、柱材の構造性能が溶接部の品質に大きく左右されることが問題となっている。さらに、鋼管柱の板厚が大きくなった場合には、溶接量が増え経済性が大きく損なわれるので、一般に本方式を採用する場合には、角形鋼管の最大板厚は高々40mm程度に限られる。
【0003】
今ひとつは、専ら高層・超高層構造物に用いられる方式で、図6に示すように、4枚の鋼板30を溶接で組み合わせて角形断面柱31を形成するとともに、その角形断面の内部にダイアフラム32を、エレクトロスラグ溶接33で固着するものである(以下、内ダイアフラム形式と呼称する)。この内ダイアフラム形式は、例えば、特公昭52−36972号公報に開示されている。
【0004】
構造物の柱として、上記の角形断面柱の他にH形鋼柱も多く用いられている。
耐力・剛性に方向性を有するなど力学特性の欠点を設計面で配慮すれば、H形鋼柱は加工工程が少なく、上記の2つの角形断面柱の場合と比較して安価に製作できる。
このH形鋼柱の柱梁接合部にダイアフラムを形成するには、従来、図7に示すように、H形鋼からなるH形鋼柱40の内側に2枚のダイアフラム41を挿入し、各ダイアフラム41の3辺を、炭酸ガスアーク溶接などの積層溶接42により、H形鋼柱40のウェブ40aおよびフランジ40bに固着している。
このダイアフラム付きH形鋼柱は、既製の部材(H形鋼)を柱材として用い製作コストを削減できる点においては、図5に示したような通しダイアフラム方式と同じ利点があり、また柱を切断せず力学特性に優れる点においては、図6に示したような4面ボックスコラムと同じ利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このダイアフラム付きH形鋼柱においては、梁等の部材の断面が大きくなり、ダイアフラムの板厚が大きくなった場合には、積層溶接の積層回数が増えるので、溶接工数が増加し、結果として経済性が著しく損なわれるという問題がある。
また、図2のように、接合される2つの梁の梁せいが異なる場合に、ダイアフラムが近接して配置される場合がある(この例では、下側のダイアフラム)。このような場合に、積層溶接を用いた施工法においては、品質の安定する下向き溶接を基本とするので、2つの近接するダイアフラムの内、ひとつの溶接が完了したら、柱を180度ひっくり返して同じ溶接姿勢を確保する必要がある。また、3枚のダイアフラムが近接する場合などに、溶接用ワイヤーが入りにくくなり、施工性が著しく阻害される欠点がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、スチフナの板厚が大きくなった場合でも、溶接の施工コストを増大させることなく、構造安全性と経済性に優れているスチフナ付きH形鋼部材の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、例えば本発明をダイアフラム付きH形鋼柱に適用した場合のように、ダイアフラム(スチフナ)を接近して取り付ける必要があるときでも、溶接施工性が低下しないスチフナ付きH形鋼部材の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載のスチフナ付きH形鋼部材の製造方法は、H形鋼部材のウェブおよび両フランジにスチフナが固着されているスチフナ付きH形鋼部材を製造する方法であって、
前記H形鋼部材のウェブと両フランジとの間に、外周に裏当材が設けられたスチフナを仮組みし、
前記H形鋼部材のフランジと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着した後、
前記H形鋼部材のフランジに、前記スチフナと前記裏当材と前記H形鋼部材のウェブとで囲まれた間隙に通じるフランジ貫通孔を形成して、
前記H形鋼部材のウェブと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着する
ことを特徴とする。
ここで、請求項1の発明により、H形鋼部材の片側にスチフナが固着されたスチフナ付きH形鋼部材を製造できるだけでなく、H形鋼部材の一方側にスチフナを固着した後、他方側にもスチフナを固着することにより、H形鋼部材の両側にスチフナが固着されたスチフナ付きH形鋼部材を製造することができる。
【0009】
請求項2に記載のスチフナ付きH形鋼部材の製造方法は、H形鋼部材のウェブの両側および両フランジにスチフナが固着されているスチフナ付きH形鋼部材を製造する方法であって、
前記H形鋼部材のウェブに、ウェブ貫通孔を形成し、
前記H形鋼部材のウェブの両側に、前記スチフナと、スチフナの外周に設けられた裏当材と前記H形鋼部材のフランジとで囲まれる間隙に前記ウェブ貫通孔が位置するように前記スチフナを仮組みし、
前記H形鋼部材のフランジと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着した後、
前記H形鋼部材のフランジに、前記スチフナと前記裏当材と前記H形鋼部材のウェブとで囲まれた間隙に通じるフランジ貫通孔を形成して、
前記H形鋼部材のウェブと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着する
ことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載のスチフナ付きH形鋼部材の製造方法は、H形鋼部材のウェブの両側および両フランジにスチフナが固着されているスチフナ付きH形鋼部材を製造する方法であって、
前記H形鋼部材のウェブの両側と両フランジとの間に、外周に裏当材が設けられたスチフナを仮組みし、
前記H形鋼部材のウェブであって、前記スチフナと、前記裏当材と前記H形鋼部材のフランジとで囲まれる位置にウェブ貫通孔を形成し、
前記H形鋼部材のフランジと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着した後、
前記H形鋼部材のフランジに、前記スチフナと前記裏当材と前記H形鋼部材のウェブとで囲まれた間隙に通じるフランジ貫通孔を形成して、
前記H形鋼部材のウェブと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着する
ことを特徴とする。
【0011】
ここで、上記各請求項において、H形鋼部材とは、熱間圧延によって製造されるH形鋼からなる部材に限定されず、溶接組み立てや押し出し成形などにより形成されるH形断面を有する鋼材一般からなる部材を意味する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付してその説明を簡略化する。
図1は、本発明をH形鋼柱に適用した場合の実施の形態を示すもので、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。
H形鋼からなるH形鋼柱(H形鋼部材)1に、互いに直交する2つのH形鋼からなるH形鋼梁2,2が接合される柱梁接合部において、H形鋼柱1とH形鋼梁2の上側フランジ2aおよび下側フランジ2bとが接合される各接合部に、四角状のダイアフラム(スチフナ)3が取り付けられている。すなわち、H形鋼柱1のウェブ1aの両側においてそれぞれ、H形鋼柱1のウェブ1aと両フランジ1b,1b内とで囲まれた空間内に、3辺の外周部表裏に裏当材4が取り付けられたダイアフラム3が水平状態で配置され、各ダイアフラム3の3辺が、エレクトロスラグ溶接5aまたはエレクトロガスアーク溶接を用いてH形鋼柱1のウェブ1aおよび両フランジ1b,1bに固着されている。
【0013】
なお、このダイアフラム付きH形鋼柱においては、H形鋼柱1のウェブ1aの両側にダイアフラム3が固着されているが、これに代えて、ウェブ1aの一方の側にのみダイアフラム3が固着されている構造にすることもできる。
【0014】
図2は、H形鋼柱1に互いに直交する状態で接合される2つのH形鋼梁2,12の梁せいが異なる場合を示している。ダイアフラム3は、図1の場合と同様にして、エレクトロスラグ溶接5aまたはエレクトロガスアーク溶接を用いて、H形鋼柱1に固着されている。この柱梁接合部においては、例えば両H形鋼梁2,12の上側フランジ2a,12aの位置を揃えると、下側フランジ2b,12bに対応する位置に取り付けられるダイアフラム3,3が上下に近接して配置される。
【0015】
このような梁せいが異なる梁が接合される柱梁接合部において、2つのダイアフラム3,3をエレクトロスラグ溶接5aまたはエレクトロガスアーク溶接を用いて取り付ければ、ダイアフラム3,3に取り付けられた裏当金4どうしが当接するまでダイアフラム3,3を互いに近づけることができ、また何枚のダイアフラム3が近接しようとその溶接施工性が低下することはない。
【0016】
図3は、H形鋼柱1に2つのダイアフラム3,3を、エレクトロスラグ溶接により固着してダイアフラム付きH形鋼柱を製造する方法を示したものである。
先ず、同図(a)に示すように、H形鋼梁のフランジが取り付く位置において、H形鋼柱1のウェブ1aの両端部に、ウェブ貫通孔7a,7aを穿設する。
次に、同図(b)に示すように、ダイアフラム3の3辺の外周部表裏に裏当材4を隅肉溶接5bなどにより仮付けして組み立てる。ダイアフラム3には、H形鋼柱1のフランジ1b側のエレクトロスラグ溶接をする場合に、ウェブ1a中央側に溶融金属が漏れるのを防止するため、2つの漏れ止め用突出部3a,3aが形成されている。
【0017】
次に、同図(c)に示すように、H形鋼梁のフランジが取り付く接合部1ヶ所について、2つのダイアフラム3,3をH形鋼柱1に仮組みする。すなわち、H形鋼柱1のウェブ1aの両側のウェブ1aおよび両フランジ1bで囲まれた各空間にそれぞれダイアフラム3,3を配置し、これらウェブ1aおよび両フランジ1bと、裏当材4とを隅肉溶接5b等により仮付けする。このとき、ウェブ1aの両側に形成されているダイアフラム3の外周面と表裏の裏当材4,4とフランジ1bとで囲まれた間隙どうしが、ウェブ1a設けたウェブ貫通孔7aにより連通され、フランジ1b側の溶接孔部6aが形成される。
【0018】
なお、溶接中の溶融金属の漏れを防止するため、H形鋼柱1のウェブ1aおよび両フランジ1b,1bと裏当材4との隙間をできるだけ小さく施工することが望ましく、およそ2mmを超えるような大きな隙間が生じた場合には隅肉溶接などで隙間を埋めておく必要がある。
【0019】
次に、エレクトロスラグ溶接を行う。
すなわち、同図(d)に示すように、先ず、フランジ1b側の溶接孔部6aの下部に底部タブ板9を配置し、溶接孔部の上側から溶接用ワイヤーを挿入し、下部から上部に向かって垂直にエレクトロスラグ溶接5aを行い、溶接孔部6aを溶融金属で充填していく。この場合、両側の溶接孔部6a,6aのエレクトロスラグ溶接を同時に行うが、同時ではなく別々に行ってもよい。
なお、このとき、ダイアフラム3に設けた漏れ止め用突出部3aが、ウェブ1a側の溶接孔部6bに溶融金属が流れ出すのを防止している。
【0020】
フランジ1b側のエレクトロスラグ溶接が終了したら、H形鋼柱1を90°回転させ、同図(e)および(f)に示すように、上下のフランジ1b,1bに溶接用ワイヤーを挿入するためのフランジ貫通孔7bを上下2ヶ所ずつ合計4ヶ所穿設する。このとき、H形鋼柱1の上下のフランジ1b,1bの貫通孔7b、溶接孔部6a,6aに形成された溶接部5a,5a、さらにはダイアフラム3の漏れ止め用突出部3a,3aを直線状に同時に穿孔し、これらの穿孔部と、ダイアフラム3の外周面、表裏の裏当材4,4およびウェブ1bで囲まれた間隙とでウェブ側の溶接孔部6bが形成される。
【0021】
次いで、同図(f)に示すように、溶接孔部6bの下部に底部タブ板9を配置し、溶接孔部6bの上側から溶接用ワイヤー8を挿入し、下部から上部に向かって垂直にエレクトロスラグ溶接5aを行い、溶接孔部6bを溶融金属で充填していく。この場合、両溶接孔部6b,6bのエレクトロスラグ溶接を同時に行うが、同時ではなく別々に行ってもよい。
【0022】
以上のダイアフラム付きH形鋼柱の製造方法においては、エレクトロスラグ溶接5aの溶接線は、H形鋼柱1のウェブ1aの両側に2条、両フランジ1b,1bの内側に2条が形成され、合計4条の溶接線となる。このうち、フランジ1b内側の溶接においては、2枚のダイアフラム3,3の2つの側面を1条の溶接線で同時にH形鋼柱1に固着する。これにより、溶接工数の削減が図られる。
【0023】
なお、上記製造方法においては、ダイアフラム3,3をH形鋼柱1に仮組みする前に、ウェブ貫通孔7a,7aを穿設したが、これに代えて、ダイアフラム3,3をH形鋼柱1に仮組みした後に、ウェブ貫通孔7a,7aを穿設してもよい。
【0024】
図4は、H形鋼柱1に2つのダイアフラム3,3を、エレクトロスラグ溶接により固着してダイアフラム付きH形鋼柱を製造する方法の他の実施の形態を示したものである。
この方法においては、H形鋼柱1のウェブ1aには、図3(a)に示したような貫通孔を設ける必要はない。H形鋼柱1に組み込むダイアフラム3は、図3(b)に示すものと全く同一のものである。
【0025】
図4(a)に示すように、図3(c)の場合と同様にして、H形鋼梁のフランジが取り付く接合部1ヶ所について、2つのダイアフラム3,3をH形鋼柱1に仮組みする。この場合も、溶接中の溶融金属の漏れを防止するため、H形鋼柱1のウェブ1aおよび両フランジ1bと裏当材4との隙間をできるだけ小さく施工することが望ましく、およそ2mmを超えるような大きな隙間が生じた場合には隅肉溶接などで隙間を埋めておく必要がある。
【0026】
次に、エレクトロスラグ溶接を行う。
すなわち、図4(b)に示すように、先ず、2枚のダイアフラム3,3のうちの一方のフランジ1b側の溶接孔部16aの上部から溶接用ワイヤー8を挿入する。ここで、フランジ1b側の溶接孔部16aは、ダイアフラム3の外周面、表裏の裏当材4,4、フランジ1bおよびウェブ1aで囲まれた間隙として形成されている。次いで、ウェブ1a面を起点として、垂直にエレクトロスラグ溶接5aを行い、溶接孔部16aを溶融金属で充填していく。この場合、両側の溶接孔部16a,16aのエレクトロスラグ溶接を同時に行うが、同時ではなく別々に行ってもよい。
なお、このとき、ダイアフラム3に設けた漏れ止め用突出部3aが、ウェブ1a側の溶接孔部6bに溶融金属が流れ出すのを防止している。
【0027】
片側のダイアフラム3の溶接が完了したら、図4(c)に示すように、H形鋼柱1を180度回転させ、上記と同様にして残りの1枚のダイアフラム3とH形鋼柱1とを固着する。
この後の手順は、図3(e)および図3(f)と全く同一である。
【0028】
このダイアフラム付きH形鋼柱の製造方法においては、エレクトロスラグ溶接5aの溶接線は、H形鋼柱1のウェブ1aの両側に2条、両フランジ1b,1bの内側に4条が形成され、合計6条の溶接線となる。
この製造方法においては、H形鋼柱1のウェブ1aの両側にダイアフラム3を固着するようにしたが、これに代えて、ウェブ1aの一方の側にのみダイアフラム3を固着するようにすることもできる。
【0029】
なお、図3および図4にそれぞれ示した各製造方法において、エレクトロスラグ溶接の代わりにエレクトロガスアーク溶接を行うことができる。エレクトロガスアーク溶接を行う場合には、手順は上記のエレクトロスラグ溶接の場合と全く同様であるが、溶接孔部を形成するための表裏の裏当金のいずれか一方が、可動式の裏当材になる点のみが異なる。
【0030】
また、上記各実施の形態においては、本発明をH形鋼柱に適用した場合を示したが、本発明はこれに限られず、H形鋼からなるH形鋼部材に各種のスチフナ(補剛材)が固着されて成る種々のスチフナ付きH形鋼部材に適用することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)スチフナの板厚が大きくなった場合でも、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接を用いて1パスで溶接を仕上げることができるので、積層溶接の場合に比べてスチフナの溶接施工性が著しく向上し、結果として安価なH形鋼部材を提供することができる。
(2)H形鋼を切断することなく、スチフナを固着することができるので、構造信頼性に富む。また、H形鋼柱等のH形鋼部材に既製のH形鋼を用いることができるので、板材を組み立てる必要がなく安価な柱材等を提供することができる。
(3)例えば、H形鋼部材としてH形鋼柱に適用した場合に、一つの柱梁接合部に取り付く梁の梁せいが異なるとき、あるいはブレースなどが柱梁接合部に取り付き、複数のダイアフラム(スチフナ)を近接して施工しなければならないときにも、これらのダイアフラムをエレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接を用いて取り付ければ、ダイアフラムに取り付けられた裏当金どうしが当接するまでダイアフラムを互いに近づけて取り付けることができ、また何枚のダイアフラムが近接して取り付けられても、その溶接施工性が低下することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のH形鋼部材をH形鋼柱に適用した場合の実施の形態を示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。
【図2】本発明に係るH形鋼柱を示す図であって、取り付くH形鋼梁の梁せいが異なる場合を示す縦断面図である。
【図3】本発明に係るダイアフラム付きH形鋼柱の製造方法を示す図であって、(a)は縦断面図、(b)はダイアフラムの平面図、(c)は横断面図、(d)は横断面図、(e)は平面図、(f)は横断面図である。
【図4】本発明に係るダイアフラム付きH形鋼柱の他の製造方法を示す図であって、(a)〜(c)は何れも横断面図である。
【図5】従来例として、角形断面柱の通しダイアフラム形式を示す図であって、(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。
【図6】従来例として、角形断面柱の内ダイアフラム形式を示す図であって、(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。
【図7】従来のH形鋼柱を示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。
【符号の説明】
1 H形鋼柱(H形鋼部材)
1a ウェブ
1b フランジ
2,12 H形鋼梁
2a,12a 上側フランジ
2b,12b 下側フランジ
3 ダイアフラム(スチフナ)
3a 漏れ止め用突出部
4 裏当金
5 溶接部
5a エレクトロスラグ溶接
5b 隅肉溶接
6a,16a フランジ側の溶接孔部
6b ウェブ側の溶接孔部
7a ウェブ貫通孔
7b フランジ貫通孔
8 溶接用ワイヤー
9 底部タブ板
Claims (3)
- H形鋼部材のウェブおよび両フランジにスチフナが固着されているスチフナ付きH形鋼部材を製造する方法であって、
前記H形鋼部材のウェブと両フランジとの間に、外周に裏当材が設けられたスチフナを仮組みし、
前記H形鋼部材のフランジと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着した後、
前記H形鋼部材のフランジに、前記スチフナと前記裏当材と前記H形鋼部材のウェブとで囲まれた間隙に通じるフランジ貫通孔を形成して、
前記H形鋼部材のウェブと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着する
ことを特徴とするスチフナ付きH形鋼部材の製造方法。 - H形鋼部材のウェブの両側および両フランジにスチフナが固着されているスチフナ付きH形鋼部材を製造する方法であって、
前記H形鋼部材のウェブに、ウェブ貫通孔を形成し、
前記H形鋼部材のウェブの両側に、前記スチフナと、スチフナの外周に設けられた裏当材と前記H形鋼部材のフランジとで囲まれる間隙に前記ウェブ貫通孔が位置するように前記スチフナを仮組みし、
前記H形鋼部材のフランジと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着した後、
前記H形鋼部材のフランジに、前記スチフナと前記裏当材と前記H形鋼部材のウェブとで囲まれた間隙に通じるフランジ貫通孔を形成して、
前記H形鋼部材のウェブと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着する
ことを特徴とするスチフナ付きH形鋼部材の製造方法。 - H形鋼部材のウェブの両側および両フランジにスチフナが固着されているスチフナ付きH形鋼部材を製造する方法であって、
前記H形鋼部材のウェブの両側と両フランジとの間に、外周に裏当材が設けられたスチフナを仮組みし、
前記H形鋼部材のウェブであって、前記スチフナと、前記裏当材と前記H形鋼部材のフランジとで囲まれる位置にウェブ貫通孔を形成し、
前記H形鋼部材のフランジと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着した後、
前記H形鋼部材のフランジに、前記スチフナと前記裏当材と前記H形鋼部材のウェブとで囲まれた間隙に通じるフランジ貫通孔を形成して、
前記H形鋼部材のウェブと前記スチフナとを、エレクトロスラグ溶接またはエレクトロガスアーク溶接により固着する
ことを特徴とするスチフナ付きH形鋼部材の製造方法。
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