JP3942756B2 - 小型ポンプ装置及び電気湯沸かしポット - Google Patents

小型ポンプ装置及び電気湯沸かしポット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体を揚水機構で導入し吐出する小型ポンプ装置及び電気湯沸かしポットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、モータ駆動源を利用した電動式の揚水機構を有するものであって、電気湯沸かしポット等の給湯装置に組込まれる小型ポンプ装置が種々提案されている。この小型ポンプ装置は、インペラ(羽根状部材)を高速で回転させることにより、液体に回転運動を与え遠心作用で液体を吸引し、ポット装置等の上部の注ぎ口より吐出させる、いわゆる遠心ポンプ式が採用されている。この小型ポンプ装置を電気湯沸かしポットに用いる場合、タンク内で沸騰した液体を揚水する際に、キャビテーション現象が発生するという問題がしばしば生じる。
【0003】
なお、キャビテーション現象とは、沸点近傍まで温度が上昇している液体をインペラ周辺まで汲み上げる際に、インペラ周辺の負圧のため液体の沸点が低くなる等の原因により液体がインペラ周辺で一気に気化し、空気が充満してしまったり、液体が沸騰した際に発生する気泡が、インペラ周辺で一気に膨張し空気等の気体でインペラが配置されている室が充満されてしまうという現象のことをいう。沸騰させた湯を汲み上げる際に、このようなキャビテーション現象が発生してインペラの回転中心に気体が集中すると、インペラが空回りしてしまい湯を汲み上げられない。
【0004】
一方、ポンプ装置を電気湯沸かしポットに用いる場合、ポンプ装置内の液体をタンクへ逆流させて、タンク内の液体と混ぜるという動作を可能としたいという要望もある。これは、長時間使用しなかった後、液体吐出動作を行うと、タンクの外側に配置されたポンプ装置内で冷えてしまった液体が注ぎ口から吐出されてしまい、最初の1杯が冷たいあるいはぬるい、という不具合を防止するためである。
【0005】
このようなキャビテーション現象や、「最初の1杯がぬるい」という不具合を防止するポンプ装置としては、いわゆる遠心ポンプのインペラと同軸上にリードスクリューを有するスクリューポンプを設置した、遠心ポンプ及びスクリューポンプの併用型ポンプ装置が考えられる。なお、リードスクリューのみを揚水機構とすると、そのポンプ効率に問題があるため、従来は遠心ポンプとの併用が採用されている。このように併用型ポンプ装置を、電気湯沸かしポットの揚水用装置として用いれば、
▲1▼遠心ポンプの遠心力によって液体を効率よく吐出させる、
▲2▼リードスクリューによって液体を遠心ポンプのインペラまで送ることによりインペラの空回りを防止するため、キャビテーションが発生しにくい、
▲3▼リードスクリューを逆転させることによって液体を逆流させ、ポンプ装置内で冷えてしまった液体を暖かいタンク内に戻すことが可能である、の3点の効果を有することとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の併用型ポンプ装置においても、以上の3点の効果が、未だ不十分であり、さらに改良の余地がある。例えば、元来、スクリューポンプ自体のポンプ能力は、遠心ポンプに比して低いものであるが、このポンプ能力が極端に低い場合、上述した▲2▼及び▲3▼の効果を奏することができない。すなわち、正転時においては、インペラまで液体を送り出すことができず、逆転時においては、液体を逆流させることができない。
【0007】
なお、スクリューポンプは、リードスクリューの進み角を大きくとることによりピッチ間隔を大きくすると、ポンプ能力が上昇する(逆回転時の能力も上昇する)が、この場合は、タンク内の沸騰した湯がタンクからリードスクリューまで運ばれてきた際、湯がリードスクリューと衝突しやすく気泡が形成され易い。そのため、リードスクリュー自体が気泡に包まれてしまい、リードスクリュー部分でいわゆるキャビテーションが発生することとなるので、リードスクリューによって液体をインペラまで運べず、インペラが空回りしてしまうという問題が生じる。
【0008】
また、リードスクリューを逆回転させると、リードスクリューの回転力によってポンプ装置内の液体がタンク側へ逆流しようとするが、このとき、遠心ポンプのインペラも一体的に逆回転する。このため、遠心ポンプが、液体を吐出させる側に移動させようとする。この結果、ポンプ装置内の液体をスクリューポンプの力でタンク側へ逆流させようとしても、遠心ポンプの液体を吐出させようとする力の影響を受け、スムーズに逆流させられないという問題が生じる。
【0009】
本発明の目的は、上述の遠心ポンプ及びスクリューポンプを揚水機構として併わせ持つタイプの小型ポンプ装置において、さらに、液体を効率に吐出させ、確実にキャビテーション現象を防止し、かつ確実に液体をスムーズに逆流させることが可能なものを提供することにある。また、本発明の目的は、遠心ポンプにおける種々の問題点を回避すべく、遠心ポンプを用いない構成であっても、ポンプ能力が十分な程度のリードスクリューを有するスクリューポンプを備えた小型ポンプ装置を提供することにある。また、本発明の目的は、そのような小型ポンプ装置を用いた電気湯沸かしポットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の小型ポンプ装置は、液体を導入する導入部と、この導入部から導入された液体を導入部より上側の位置から吐出させる吐出部と、導入部と吐出部とを連結し、少なくとも一部にストレート部を有する液体通路と、を設け、この液体通路のストレート部内にリードスクリューを有するスクリューポンプ及びインペラを有する遠心ポンプからなる2つの揚水機構を同軸上に備えた小型ポンプ装置において、ストレート部のリードスクリューを覆う部分における内径が、ストレート部のインペラを覆う部分における内径より大きくなっている。
【0011】
そのため、この小型ポンプ装置において液体を逆流させようとする際、ストレート部内における液体の流れがスクリューポンプと遠心ポンプとによって2つの層に分断され易く、スクリューポンプで形成された液体の逆方向への流れに、遠心ポンプで形成された液体の吐出方向への流れが影響を与えないものとなる。特に、ストレート部のリードスクリューを覆う部分における内径が、ストレート部のインペラを覆う部分における内径より大きいので、逆流時、スクリューポンプによる液体の流れに対するインペラの影響がさらに小さいものとなる。
【0014】
また、請求項記載の発明は、液体を導入する導入部と、この導入部から導入された液体を導入部より上側の位置から吐出させる吐出部と、導入部と吐出部とを連結し、少なくとも一部にストレート部を有する液体通路と、を設け、この液体通路のストレート部内にリードスクリューを有するスクリューポンプ及びインペラを有する遠心ポンプからなる2つの揚水機構を同軸上に備えた小型ポンプ装置において、ストレート部のリードスクリューを覆う部分における内径と、ストレート部のインペラを覆う部分における内径と、を同じ径とし、ストレート部のリードスクリューを覆う部分とインペラを覆う部分との間の部分に、ストレート部の中心方向へ突出しその部分の内径を小さくする突出部を形成している。そのため、この小型ポンプ装置において液体を逆流させようとする際、ストレート部内における液体の流れがスクリューポンプと遠心ポンプとによって2つの層に分断され易く、スクリューポンプで形成された液体の逆方向への流れに、遠心ポンプで形成された液体の吐出方向への流れが影響を与えないものとなる。また、逆流時、液体の流れが突出部によって分断され、スクリューポンプによって液体を確実に逆流させるようになる。
【0015】
また、請求項記載の発明は、請求項1または2記載の小型ポンプ装置において、ストレート部の端部に、リードスクリュー及びインペラを回転自在に支承する軸部を位置保持する位置保持部材を装着している。そのため、組み立てが容易で、かつリードスクリュー及びインペラの外周端がストレート部の内壁にぶつかって騒音が発生するのを防止する構成のものとなる。
【0016】
また、請求項記載の発明は、請求項記載の小型ポンプ装置において、位置保持部材を、ストレート部内壁に嵌まり込む円筒部材とし、この円筒部材の内壁側から中心側へ突出する複数本のリブを設けている。そのため、逆流時に、リブがスクリューポンプによって逆流されてくる液体の流れを、遠心ポンプ及びスクリューポンプによって回転させられている液体の流れから分断するように働き、これによってスクリューポンプの能力の低下を防止するようになっている。
【0017】
また、請求項記載の発明は、液体を導入する導入部と、この導入部から導入された液体を導入部より上側の位置から吐出させる吐出部と、導入部と吐出部とを連結した液体通路と、を設け、この液体通路内にリードスクリューを有するスクリューポンプ及びインペラを有する遠心ポンプからなる2つの揚水機構を同軸上に備えた小型ポンプ装置において、インペラの外径を、リードスクリューの外径に比して小さくしている。
【0018】
そのため、リードスクリューのポンプ能力と遠心ポンプのポンプ能力とのバランス関係は、従来のものと比べると、スクリューポンプ側がより大きくなる。その結果、逆流時には、遠心ポンプによる液体の吐出方向への流れが、スクリューポンプによる液体の逆流方向への流れに与える影響が少なく、より確実に液体を逆流をさせるようになっている。
【0019】
また、請求項記載の発明は、請求項記載の小型ポンプ装置において、インペラの外径を、リードスクリューの外径の20〜80%としているので、逆流時、より確実に液体を逆流させるようになっている。
【0023】
また、請求項記載の発明は、請求項1からのいずれか1項記載の小型ポンプ装置の導入部を貯水タンクの下部に設け、液体通路を貯水タンクの外側に配置し、スクリューポンプを貯水タンクの底部近傍に設けている。そのため、キャビテーションの全く生じないか、生じるとしてもその確率は極めて低く、また、給湯時のポンプ効率の高い電機湯沸かしポットとすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の第1の実施の形態における小型ポンプ装置1を、図1から図10に基づき説明する。なお、この第1の実施の形態では、小型ポンプ装置1は、電気湯沸かしポット2に組込まれたものとして説明する。
【0025】
電気湯沸かしポット2は、図1及び図2に示すように、主に、外装ケースとなる外枠体3と、外枠体3の内部に配置され、水や湯等の液体を溜めておくための貯水タンク4と、貯水タンク4内の液体を外部に汲み上げて吐出させるための小型ポンプ装置1から構成されている。
【0026】
外枠体3は、底部3aを有する略円筒形状で形成されたもので、内部に貯水タンク4を収納し、その貯水タンク4上に形成された開口部に蒸気孔5aを有する蓋5を開閉自在に取り付けている。また、貯水タンク4の上端周縁には、外側に折れ曲がる形状の折曲部4aが形成されており、この折曲部4aが外枠体3の内側に形成された肩部6の段部6aに係合することによって、貯水タンク4が外枠体3の内側に支持されている。
【0027】
外枠体3の前面上部中央部分には、外側に突出するように形成されたくちばし部7が設けられている。このくちばし部7の下側面には、貯水タンク4から送られてくる液体をカップや急須等に注ぐための注ぎ口8が、その下側面に設けられた水や湯等の出口のための開口に面して設けられている。また、外枠体3の外周面でくちばし部7の下側には、貯水タンク4内の液体の残量の目安を知るための水位表示窓9が設けられている。
【0028】
貯水タンク4は、底部4bを有する略カップ形状を有するもので形成されており、液体を入れておくためのものである。なお、底部4bには、電熱装置4cが設けられており、電熱装置4cを稼動させることによって、貯水タンク4内の液体が加熱されることとなる。この貯水タンク4の外側には、液体を外部に汲み上げるための小型ポンプ装置1が配置されている。また、貯水タンク4の底部4bには、小型ポンプ装置1と連通する連通孔4dが形成されている。このため、貯水タンク4は、小型ポンプ装置1を介して外枠体3の外部と連通している。
【0029】
小型ポンプ装置1は、貯水タンク4の底部4bより液体を導入する導入部10と、導入された液体を注ぎ口8から吐出させるための吐出部11と、導入部10と吐出部11とを連結し、一部にストレート部12aを有する液体通路12と、液体通路12のストレート部12a内に同軸上に配置された2つの揚水機構となるスクリューポンプ13及び遠心ポンプ14と、駆動源としてのモータ15と、を有している。
【0030】
なお、スクリューポンプ13と遠心ポンプ14とは、軸方向近接位置に同軸上に配置されている。スクリューポンプ13は、リードスクリュー16を有しており、このリードスクリュー16をストレート部12a内で回転させることにより、液体を送り出すポンプとなっている。一方、遠心ポンプ14は、羽根状部材で形成されたインペラ17を有しており、インペラ17をストレート部12a内で回転させることにより、液体を吸引し吐出させるポンプとなっている。リードスクリュー16とインペラ17とは、インペラ17をリードスクリュー16の軸部16aに嵌合固定することにより一体的なものとなっており、モータ15の駆動力により一体的に回転するようになっている。
【0031】
導入部10は、貯水タンク4の底部4bと、貯水タンク4の外側に縦置きに配置された液体通路12のストレート部12aとを連通させるためのものとなっており、貯水タンク4の下部に設けられた、U字型に湾曲したパイプで形成されている。導入部10の一端は、貯水タンク4の底部4bに形成された連通孔4dと連結されており、これによって、導入部10は貯水タンク4と連通されている。また、導入部10の他端は、液体通路12のストレート部12aの下側部分を構成するスクリューポンプ13のスクリューポンプ室18に連結されている。
【0032】
また、吐出部11は、液体通路12の上側の端部となる連通部12dと注ぎ口8とを連通させるためのものとなっており、その連結部分に、使用者が手動で開閉可能な開閉弁11aを有している。本実施の形態の小型ポンプ装置1は、開閉弁11aを開いた状態で給湯スイッチをオンにすると、マイコン(図示省略)の制御により、スクリューポンプ13及び遠心ポンプ14を駆動させ、貯水タンク4内の液体を汲み上げて注ぎ口8より吐出させるようになっている。なお、この吐出部11は、導入部10から小型ポンプ装置1に導入された液体を、導入部10より上側の位置から吐出させるためのものとなっており、くちばし部7と肩部6との間に収まるように配置されている。そして、吐出部11の先端部分は注ぎ口8と連結されており、この注ぎ口8は、くちばし部7に形成されたアンダーカバー20に設けられた吐出開口21に臨んでいる。
【0033】
また、液体通路12は、導入部10の液体を導入するための2つの電動式の揚水機構、すなわちスクリューポンプ13及び遠心ポンプ14とを内側に同軸上に配置するストレート部12aと、遠心ポンプ14に設けられた排出口部14aに連結された吐出管12bと、この吐出管12bより直角に湾曲されて先端部分がくちばし部7内に延出される水位表示管部12cと、水位表示管部12cから吐出部11までを連通するための連通部12dと、から構成されている。
【0034】
ストレート部12aは、導入部10と吐出部11とを連通する液体通路12の一部であって、かつ、スクリューポンプ13及び遠心ポンプ14の一部を構成するPPS(ポリフェニレンサルファイド)製のケース体で形成されている。すなわち、このストレート部12aは、スクリューポンプ13のリードスクリュー16を覆う部分、すなわちスクリューポンプ室18を構成する部分と、遠心ポンプ14のインペラ17を覆う部分、すなわち遠心ポンプ室19を構成する部分と、からなっており、内側の空間部分を液体が通過するものとなっている。
【0035】
ストレート部12aは、図3に示すように、外周面が略円筒形状であって一端側が開放されたカップ状部材で形成されており、開放されていない側の端部、すなわち上端縁部分には、外側に折り曲げられて形成された取り付け部12eが形成されている。この取り付け部12eは、後述するマグネットケース22を装着するためのものとなっている。なお、このストレート部12aの内周面の所定の部分には、内径を場所によって異ならせるための段部23及び段部23に連続する内カップ部12fが形成されている。ストレート部12aは、この内カップ部12fがインペラ17を覆う遠心ポンプ室19を構成しており、その他の部分、すなわち内径の大きい部分がリードスクリュー16を覆うスクリューポンプ室18を構成している。
【0036】
このように構成されたストレート部12aの上端側には、PPSをバインダとしてフェライト磁石を成形して形成されたインペラ17を誘導し、インペラ17及びリードスクリュー16を回転駆動するための駆動マグネット24を、内部に収納するPBT(ポリブチレンテフタレート)製のカップ形状のマグネットケース22が固定されている。このマグネットケース22は、外周部に外側に突出する2つの固定部22aを有しており、これらの固定部22aにストレート部12aの取り付け部12eを当接させ、それぞれネジ22bをネジ孔22cに挿入することにより、ストレート部12aの上端部分に取り付けられるものとなっている。さらに、マグネットケース22の底部22dには、複数のネジ孔22eが設けられており、この底部22dの外側にモータ15の底部15aを当接させた状態で、ネジ孔22eにネジ22fを挿入することによりモータ15がネジ止め固定されている。
【0037】
なお、モータ15の底部15aと対向する側には、モータ端子15bが設けられている。そして、このモータ端子15bには、リード線25を介してコネクター26が接続されており、このコネクター26がマイコン(図示省略)に接続されることにより、モータ15は、マイコンの駆動制御を受けて駆動される。
【0038】
また、マグネットケース22の底部22dの中央には、貫通孔22gが形成されている。この貫通孔22gには、メタル軸受け15cに軸受けされたモータ出力軸15dが挿通されている。すなわち、貫通孔22gは、メタル軸受け15c及びモータ出力軸15dを挿通させるためのものとなっており、メタル軸受け15cに軸受けされたモータ出力軸15dは、マグネットケース22内に突出している。
【0039】
このモータ出力軸15dの先端近傍には、SECC製の円盤状のマグネット固定板24aが固定されている。すなわち、マグネット固定板24aの回転中心部分には、挿通孔24bが設けられており、この挿通孔24bをモータ出力軸15dの先端部分に圧入することによって、マグネット固定板24aがモータ出力軸15cに固定されている。このマグネット固定板24aのインペラ17と対向する側の面の外周部分には、円環状の駆動マグネット24が容着等により固定されている。なお、駆動マグネット24は、この実施の形態では、乾式軸方向異方性フェライト磁石を使用しているが、希土類マグネット等他のマグネットとしても良い。
【0040】
一方、ストレート部12aのスクリューポンプ13側の開放端は、液体を吸引するための吸引口18aとなっている。この吸引口18aには、複数のリブ27aを有する位置保持部材27が嵌め込まれ、さらに導入部10が連結されている。この構成により、液体は、複数のリブ27a同士の間の空間を流通するようになっている。なお、ストレート部12aの導入部10との連結部分には、防水キャップとしてのチューブ28が嵌め込まれている。このチューブ28は、食品衛生法及び食品添加物用の規格基準に適合したシリコンゴム製の器具で形成されており、導入部10とストレート部12aとの連結を強固なものとして連結部分からの漏水を防止している。また、ストレート部12aの遠心ポンプ14側の側面には、吸引した液体を吐出部11側へ送出するための排出口部14aが設けられている。この排出口部14aには、チューブ29を介して吐出管12bが連結されている。
【0041】
また、液体通路12の水位表示管部12cは、円筒形状でかつ透明なガラス製の部材で形成されており、水位表示窓9より液体通路12内の水位が視認できるようになっている。そして、使用者は、この水位表示管部12c内の水位を見ることにより貯水タンク4内の液体の残量を推定できるものとなっている。なお、水位表示管部12cの下端部分を湾曲させて形成した吐出管12bと、ストレート部12aの側面に形成された排出口部14aとの連結部分には、防水キャップとしてのチューブ29が嵌め込まれている。このチューブ29は、食品衛生法及び食品添加物用の規格基準に適合したシリコンゴム製の器具で形成されており、吐出管12bとストレート部12aとの連結を強固なものとして連結部分からの漏水を防止している。
【0042】
ストレート部12aの径方向中心部分には、スクリューポンプ13のリードスクリュー16及び遠心ポンプ14のインペラ17を回転自在に支承する軸部としてのSUS304で形成されたストレートシャフト30が固定されている。すなわち、ストレート部12aの遠心ポンプ14側の底部19bの中心には、ストレートシャフト30の一端を圧入固定するための固定部19cが形成されている。この固定部19cは、底部19bよりスクリューポンプ13側に突出した有底の円筒状部材で構成されており、その先端部分には、スライドベアリング31aにぶつかることによってインペラ17及びリードスクリュー16のスラスト受けとなるワッシャ19dが嵌め込まれている。
【0043】
一方、ストレート部12aのスクリューポンプ室18の端部、すなわち吸引口18aには、嵌入段部18bが設けられいる。この嵌入段部18bには、スクリューポンプ13のリードスクリュー16及び遠心ポンプ14のインペラ17を回転自在に支承する軸部としてのストレートシャフト30の位置保持をするためのPPS製の位置保持部材27が嵌入固定されるようになっている。
【0044】
位置保持部材27は、図3及び図4に示すように、嵌入段部18bが形成されたストレート部12aの内壁に嵌まる円筒部材で構成されており、その内周側より中心側へ突出する複数本のリブ、具体的には、3本のリブ27aが設けられている。なお、位置保持部材27の3本のリブ27aの端部が集中している中心部27bには、ストレートシャフト30の他端を嵌入固定するための固定部27cが設けられている。この固定部27cは、中心部27bに形成された有底の円筒状部材で構成されており、先端部分にはスライドベアリング31bにぶつかることによってリードスクリュー16及びインペラ17のスラスト受けとなるSUS304製のワッシャ27dが嵌め込まれている。
【0045】
なお、上述したストレート部12aによって形成されたスクリューポンプ室18及び遠心ポンプ室19は、図5に示すように、連続する同一空間となっている。そして、これら2つの室は、その内径が異なるように形成されている。すなわち、これら2室18,19の境部分には、ストレート部12aの内壁より中心方向に向かって突出し、さらに遠心ポンプ室19の内壁に連続する段部23が形成されている。これにより、ストレート部12aのリードスクリュー16を覆う部分における内径T1が、インペラ17を覆う部分における内径T2より大きい構成となる。
【0046】
上述した構成、すなわち、ストレート部12aの内径を段部23より下側のスクリューポンプ室18側が遠心ポンプ室19側の内径より大きくなるようにした構成は、スクリューポンプ13及び遠心ポンプ14の回転により、ストレート部12a内で回転される液体の流れを、スクリューポンプ13及び遠心ポンプ14のそれぞれで分断するためのものとなっている。このように液体の流れを分断すると、スクリューポンプ13の逆回転により、液体を貯水タンク4側へ戻す動作を行うときに、液体が遠心ポンプ14の影響を受けずにスムーズに逆流するためである。
【0047】
モータ15は、制御回路基板(図示省略)の駆動切り換えにより双方向回転可能なDCモータで構成されており、スクリューポンプ13のリードスクリュー16及び遠心ポンプ14のインペラ17を、一体的に回転駆動する共通の駆動源となっている。
【0048】
スクリューポンプ13は、液体通路12のストレート部12a内の下側、すなわち、導入部10側に配置されている。スクリューポンプ13は、図2及び図3に示すように、導入部10に連通すると共に液体通路12のストレート部12aの一部となっているスクリューポンプ室18と、スクリューポンプ室18内に回転自在に格納されたリードスクリュー16と、から主に構成されている。
【0049】
スクリューポンプ室18は、液体通路12のストレート部12aの一部で構成されており、その内部にリードスクリュー16を回転自在に配置するものとなっている。このスクリューポンプ室18の内径T1は、上述したように、遠心ポンプ室19の内径T2より大きく構成されている。
【0050】
また、スクリューポンプ室18の一端側は、上述したように、吸引口18aとなっており、この吸引口18aに形成された嵌入段部18bに位置保持部材27が嵌め込まれている。そして、この位置保持部材27に形成された3本のリブ27aが、スクリューポンプ13及び遠心ポンプ14の回転により、ストレート部12a内で回転される液体の流れを、スクリューポンプ13及び遠心ポンプ14のそれぞれで分断する効果を有している。すなわち、これらの3本のリブ27aは、上述したストレート部12aの内径を異ならせた構成により液体の流れを分断する効果を、さらに有効にするものとなっている。
【0051】
また、リードスクリュー16は、PS(ポリスチレン)等の樹脂材で形成されている。このリードスクリュー16は、図3及び図6に示すように、回転中心に貫通孔16bを有する軸部16aと、軸部16aの外周に一体的に固定されたスクリュー部16cから構成されている。そして、リードスクリュー16は、貫通孔16bをストレート部12a内に固定されているストレートシャフト30に挿通し、ストレートシャフト30を回転中心としてスクリューポンプ室18内で回転するようになっている。なお、このリードスクリュー16は、一方向に回転することによって液体を吸い込む方向に、他方向に回転することによって液体を貯水タンク4側に戻す方向に働くものとなっている。
【0052】
リードスクリュー16の軸部16aの一端側の外周には、PPS製のインペラ17が圧入固定される。これによって、リードスクリュー16とインペラ17とは、一体的に回転するようになっている。また、リードスクリュー16の軸部16aの一端側の貫通孔16bの内側には、潤滑摺動部材としてのPPSで形成されたスライドベアリング31aが配置される。また、軸部16aの他端側の貫通孔16bの内側には、凹部16dが形成されており。この凹部16d内に潤滑摺動部材としてのPPSで形成されたスライドベアリング31bが嵌まり込むようになっている。この構成により、リードスクリュー16は、両端に配置された両スライドベアリング31a,31bを挟んだ状態で、ストレートシャフト30に回転自在に支承されている。なお、リードスクリュー16は、インペラ17が駆動マグネット24の磁力によって吸引されることにより、常時、遠心ポンプ室19側に吸引されながら回転することとなる。なお、スライドベアリング31a,31bは、潤滑性のある他の部材、例えば、カーボンとPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)との混合物等で構成してもよい。
【0053】
また、スクリュー部16cは、複数ピッチ、具体的には3ピッチのスクリュー羽根16eから構成されている。これらの各スクリュー羽根16eは、内周部分が軸部16aの外周に一体的に固定されていると共に、全て螺旋状に連結されており、スクリュー部16cは、いわゆる1条巻きとなっている。この1条巻きの構成は、各スクリュー羽根16eのピッチ間隔Lを十分にとり(本実施の形態ではピッチ間隔L=7.5mmとした)、スクリューポンプ13のポンプ能力を確保するためのものとなっている。なお、本実施の形態のリードスクリュー16のスクリュー部16cは、進み角αを8.43°としているが、スクリュー部16cの進み角は、5〜15°の範囲が適しており、8°以上となると最適なものとなる。
【0054】
また、本実施の形態のリードスクリュー16のスクリュー部16cは、スクリュー羽根16eの外径W1が24mmで構成されている。この外径寸法は、インペラ17の外径寸法W2の17mmより大きいものとなっており、インペラ17の外形寸法W2は、スクリュー羽根16eの外形寸法の20〜80%の範囲に入るものとなっている。この構成は、インペラ17及びリードスクリュー16を一体的に逆回転させて、液体通路12内の液体を貯水タンク4側へ逆流させる際に、インペラ17による影響を低減し、確実に液体を逆流可能にするためのものとなっている。
【0055】
すなわち、逆回転時、螺旋状に形成されたスクリュー部16cが逆回転することによって、ストレート部12a内の液体がスクリュー部16cを伝って逆流しようとするが、このときインペラ17も一体的に回転するので、液体はインペラ17の回転により吐出部11側に引っ張られる。しかしながら、本実施の形態の小型ポンプ装置1では、上述したように、インペラ17の外径W2がリードスクリュー16の外径W1に比して小さく構成されているため、そのときの吸引力が弱く、液体の逆流に対して強い影響を与えないものとなっている。そのため、本実施の形態の小型ポンプ装置1においては、液体をスムーズに逆転させることができるようになっている。
【0056】
また、上述のリードスクリュー16は、スクリュー部16cの軸方向における全長L1が27mmと、従来よりも若干長く構成されている。これは、沸騰した液体がスクリューポンプ13を通過する際に気化したとしても、スクリュー部16cを通過する間に冷却され液体に戻るための構成となっている。このことにより、本実施の形態の小型ポンプ装置1は、気泡となった蒸気をインペラ17周辺に送らない、すなわち、キャビテーションの発生しにくい構成となっている。なお、リードスクリュー16の軸方向における全長は、25mm以上とすると、上述の効果を奏するものとなる。なお、全長の上限は、取り付けられるポット装置等の筐体側の縦方向のサイズによって変動する。
【0057】
一方、遠心ポンプ14は、液体通路12のストレート部12a内の上側に配置されている。すなわち、遠心ポンプ14は、液体通路12の吐出管12bに連通すると共に、ストレート部12aの一部となっている遠心ポンプ室19と、遠心ポンプ室19内に回転自在に格納されたインペラ17と、から主に構成されている。
【0058】
遠心ポンプ室19は、液体通路12のストレート部12aの一部で構成されており、その内部にインペラ17を回転自在に配置するものとなっている。この遠心ポンプ室19の内径T2は、上述したように、スクリューポンプ室18の内径T1より小さく構成されている。
【0059】
この遠心ポンプ室19の一端側には、上述したように、モータ15のモータ出力軸15dと一体的に回転する駆動マグネット24を格納するマグネットケース22が固定されており、駆動マグネット24が回転することにより、インペラ17が駆動マグネット24に追従して回転することとなる。これによって、リードスクリュー16は、インペラ17と一体回転するようになっている。
【0060】
また、遠心ポンプ室19の内壁には、液体通路12の吐出管12bと連通するための排出口部14aが形成されている。そのため、スクリューポンプ13及び遠心ポンプ14の吸引力によってストレート部12a内に吸い込まれた液体は、排出口部14aより吐出部11側へ排出される。一方、スクリューポンプ13及び遠心ポンプ14を逆方向に駆動すると、吐出管12b及び水位表示管部12c内の液体は、排出口部14aを通ってストレート部12a内に逆流してくる。
【0061】
インペラ17は、PPSをバインダーとした樹脂磁性材で形成されており、図3、図6及び図7に示すように、軸部17aと、軸部17aの一端側の外周部分よりさらに外周に延出された段部17bと、この段部17bに連続する略円筒状の円筒部17cと、軸部17aの他端より段部17bにかけての範囲で軸部17aの外周面に形成された2つの羽根17dから構成されている。
【0062】
軸部17aには、リードスクリュー16の軸部16aの先端部分を圧入するための貫通孔17eが設けられている。この貫通孔17eの入り口の部分、すなわち軸部17aのリードスクリュー16と対向する側の端部には、図8に示すように、リードスクリュー16の軸部16aの挿入を容易にするための傾斜部17fと、圧入後の回り止めとなる回り止め部17gとが設けられている。インペラ17は、上述した構成により、リードスクリュー16の軸部16aの先端部分の外周に嵌め込まれ、リードスクリュー16と一体的に回転するものとなる。
【0063】
また、インペラ17には、図9に示すように、マグネットケース22内に配置されている駆動マグネット24に磁気誘導されるための90°毎のNS交互の4極面着磁がなされている。なお、N極とS極との境目には、それぞれスリット17hが形成されており、周方向への磁気漏洩をシールドする役目を果たしている。このため、モータ15が駆動しモータ出力軸15dが回転すると、駆動マグネット24に羽根部17bが磁気誘導されて、インペラ17が遠心ポンプ室19内で回転するようになっている。そして、インペラ17が回転すると、2枚の羽根17dによって遠心ポンプ19内の液体を回転させる。また、インペラ17の回転中心には負圧が発生する。このような作用によって、ストレート部12a内の空気や液体等を回転中心に吸引する力が働くこととなる。
【0064】
なお、インペラ17の外径寸法W2は、17mmとなっており、上述したリードスクリュー16の外形寸法W1の24mmの20から80%の範囲に入るようになっている。これは、本実施の形態の小型ポンプ装置1が、従来のものと比べて、スクリューポンプ13のポンプ能力を向上させたことに伴い、遠心ポンプ14のポンプ能力がそれ程大きくなくてもよいこと、そして、液体を逆流させる際に、遠心ポンプ14の液体の吐出方向への吸引力を弱めて、逆流をスムーズにさせることを考慮した構成としたものである。
【0065】
このスクリューポンプ13のポンプ能力が、遠心ポンプ14のポンプ能力に対して相対的に向上したこと、すなわち、逆流時、スクリューポンプ13が、遠心ポンプ14の影響をそれ程受けずに液体を送ることができることに伴い、本実施の形態では、スクリューポンプ13と遠心ポンプ14とを近接した位置に配置することが可能となる。このため、本実施の形態の小型ポンプ装置1では、ポンプ機能を有するストレート部12aの軸方向の寸法を短くすることができ、種々の装置(例えば、高さ寸法の短いポット装置等)に用いることが可能となる。この結果、取り付け側のポット装置に合わせたロット生産とする必要がなく、量産し易いものとなる。
【0066】
なお、図10を用いて、上述した本実施の形態の小型ポンプ装置1に、上述のリードスクリュー16及びインペラ17を用いた場合と、その他の6種類のリードスクリュー及びインペラをそれぞれ用いた場合の性能比較について、以下に具体的に説明する。なお、ポンプ能力等は、リードスクリューやインペラの外周端とケーシングとのギャップやその他の条件により変化するが、そのような諸条件に関しては同様のものとして説明する。
【0067】
図10に示した表は、各サンプルA〜Gの▲1▼通常時の湯の吐出量、▲2▼沸騰直後の湯の吐出量、▲3▼逆流、の3タイプの使用態様に関するそれぞれの性能を比較したものである。
【0068】
なお、▲1▼通常時の使用とは、貯水タンク4内の液体を沸騰させた後、ある程度時間が経過している、すなわち「保温」状態から吐出ボタン(図示省略)を押して液体を注ぎ口8から吐出させることを意味する。このような場合は、湯は気化しやすい状態ではないので、特に、キャビテーションに関する問題は生じず、ポンプ性能は、ほぼその吸引力のみに起因する。
【0069】
また、▲2▼沸騰直後の使用とは、貯水タンク4内の液体を電熱装置4cによって加熱し沸騰させた直後の状態から吐出ボタン(図示省略)を押して液体を注ぎ口8から吐出させることを意味する。このような場合は、湯が気化し易く、キャビテーションが発生し易い。そのため、吐出量を確保するためには、小型ポンプ装置1にキャビテーションの発生を抑えるための構成が必要となる。
【0070】
また、▲3▼逆流とは、電気湯沸かしポット2の吐出ボタン(図示省略)を長い時間使用しておらず、液体通路12内の液体が冷えてしまっている状態となってしまった場合の使用方法であって、逆流ボタン(図示省略)を押して液体通路12内の液体を貯水タンク4内へ逆流させることを意味する。すなわち、長時間不使用の場合、その状態から吐出ボタンを押すと、冷えた液体がそのまま注ぎ口8から吐出されてしまう。この使用方法は、このような不具合を防止するためのものである。
【0071】
また、以下に述べる、ポンプ能力が十分であるという評価(○)は、電気湯沸かしポット2の吐出ボタン(図示省略)が押されてから10秒以内に吐出する、「沸騰した液体」の吐出量が400ml以上のものに対してされる。一方、ポンプ能力が不十分であるという評価(△)は、吐出量が評価(○)の半分以下、すなわち、吐出ボタンを押されてから10秒以内に吐出する、「沸騰した液体」の吐出量が200ml以下のものに対してされる。なお、吐出量は少ないが、この評価(△)のものは、沸騰した液体が吐出する。また、ポンプ能力を全く有していないという評価(×)は、吐出ボタンが押されても沸騰した液体が全く吐出されないものに対してされるものである。これら3種類の評価(○)(△)(×)は、各サンプルA,B,C,D,E,F,Gに関し、同様に使用するものとする。
【0072】
図10の表においてサンプルAは、本実施の形態のリードスクリュー16及びインペラ17を用いたものである。すなわち、リードスクリュー16のスクリュー部16cの各条件が、上述したように、外径=24mm、1条巻き、進み角=8.43°、ピッチ間隔=7.5mm、軸方向の全長=27mmで、かつ、インペラ17の外径が17mmとなっているものである。
【0073】
このように構成されたサンプルAは、小型ポンプ装置1に用いられた場合、通常時に関し、ポンプ能力(吐出量)が十分あるという評価(○)である。また、サンプルAは、沸騰直後に関しても、キャビテーションが発生せずポンプ能力(吐出量)が十分あるという評価(○)である。さらに、サンプルAは、逆流に関しても、十分であるという評価(○)である。
【0074】
また、図10の表においてサンプルBは、上述の第1の実施の形態であるサンプルAからインペラの外径のみを変更したものである。すなわち、サンプルBは、リードスクリューのスクリュー部の各条件がサンプルAと同様で、かつインペラの外径を23mmと、サンプルAより大きく構成したものとなっている。なお、サンプルBのスクリュー部の具体的な諸条件は、外径=24mm、1条巻き、進み角=8.43°、ピッチ間隔=7.5mm、軸方向の全長=27mmとなっている。この結果、サンプルBは、インペラの外径がスクリュー部の外径よりも小さいものの、その比率が80%以上となっている。
【0075】
このように構成されたサンプルBは、小型ポンプ装置1に用いられた場合、通常時に関し、ポンプ能力(吐出量)が十分あるという評価(○)である。また、サンプルBは、沸騰直後に関しても、キャビテーションが発生せずポンプ能力(吐出量)が十分あるという評価(○)である。しかしながら、サンプルBは、逆流に関しては、不十分であるという評価(△)となる。これは、インペラの外径が大きいため、その回転力が逆流時に影響してしまうためである。
【0076】
また、図10の表においてサンプルCは、上述の第1の実施の形態であるサンプルAからスクリュー部の外径及びインペラの外径を変更したものである。すなわち、サンプルCは、リードスクリューのスクリュー部の外径を18.2mmとし、インペラの外径を23mmとしたものである。なお、スクリュー部のその他の条件は、サンプルAと同様であり、具体的には、サンプルCのスクリュー部の各条件は、1条巻き、進み角=8.43°、ピッチ間隔=7.5mm、軸方向の全長=27mmとなっている。この結果、サンプルCは、インペラの外径がスクリュー部の外径よりも大きく形成されている。
【0077】
このように構成されたサンプルCは、小型ポンプ装置1に用いられた場合、通常時に関し、ポンプ能力(吐出量)が十分あるという評価(○)である。また、サンプルCは、沸騰直後に関しても、キャビテーションが発生せずポンプ能力(吐出量)が十分あるという評価(○)である。しかしながら、サンプルCは、逆流に関しては、不能であるという評価(×)となる。これは、インペラの外径自体はサンプルBと同様であるが、リードスクリューの外径がサンプルBに比して小さいために、逆流時におけるインペラの回転力による影響が、サンプルBよりもさらに多大となるためである。
【0078】
また、図10の表においてサンプルDは、上述の第1の実施の形態であるサンプルAからスクリュー部の進み角のみを変更したものである。なお、進み角を小さく変更したため、必然的に各スクリューのピッチ間隔は狭くなっている。すなわち、サンプルDは、リードスクリューのスクリュー部の各条件が、外径=24mm、1条巻き、進み角=4.07°、ピッチ間隔=3.6mm、軸方向の全長=27mmで、かつ、インペラ17の外径が17mmとなっている。
【0079】
このように構成されたサンプルDは、小型ポンプ装置1に用いられた場合、通常時に関し、ポンプ能力(吐出量)が不十分あるという評価(△)である。これは、スクリュー部の進み角が小さく、各スクリューのピッチ間隔が狭いため、通常時におけるスクリューポンプのポンプ能力自体が低くなるためである。また、サンプルDは、沸騰直後に関しても、ポンプ能力(吐出量)がないという評価(×)である。これは、キャビテーションが発生するためではなく、元々のポンプ能力が低いことが原因となっている。なお、沸騰直後の評価が通常時の評価よりも悪いのは、沸騰直後の状態が通常時に比べて液体を吸引しにくく、ポンプ能力の低さがより影響してしまうからである。さらに、サンプルDは、逆流に関しても、不能であるという評価(×)となる。これは、サンプルDのポンプ能力の低さが、逆方向への液体の送出にも影響するからである。
【0080】
なお、図10の表においてサンプルEは、上述のサンプルDのスクリュー部の進み角を若干大き目に変更したものである。なお、サンプルEのスクリュー部の進み角は、上述のサンプルAの進み角よりは小さく、したがってサンプルAよりスクリューのピッチ間隔が狭くなっている。すなわち、サンプルEは、リードスクリューのスクリュー部の各条件が、外径=24mm、1条巻き、進み角=5.65°、ピッチ間隔=5.0mm、軸方向の全長=27mmで、かつ、インペラ17の外径が17mmとなっている。
【0081】
このように構成されたサンプルEは、小型ポンプ装置1に用いられた場合、通常時に関し、ポンプ能力(吐出量)が十分あるという評価(○)である。また、サンプルDは、沸騰直後に関しても、ポンプ能力(吐出量)が十分あるという評価(○)である。この結果、液体を吐出部11側に送る際には、スクリューポンプが遠心ポンプと協働するため、スクリュー部の進み角が若干小さくてもポンプ能力にそれ程影響がないということが言える。しかしながら、サンプルEは、逆流に関しては、不十分であるという評価(△)となる。これは、逆流時は、遠心ポンプは働かず、リードスクリューのポンプ能力に頼ることとなるので、スクリュー部の進み角が若干小さく、各スクリューのピッチ間隔が若干狭いサンプルEの評価が僅かに低くなるためである。
【0082】
なお、以下に説明するサンプルF,Gは、上述したサンプルAのスクリュー部の軸方向の全長のみを変更したものであって、その他の諸条件はサンプルAと同様なものとなっている。すなわち、サンプルF,Gは共に、リードスクリューのスクリュー部の各条件が、外径=24mm、1条巻き、進み角=8.43°、ピッチ間隔=7.5mmで、かつ、インペラ17の外径が17mmとなっており、軸方向の全長に関しては、サンプルFが17mm、サンプルGが37mmとなっている。
【0083】
このようにスクリュー部の全長がサンプルAに比して短いサンプルFは、通常時の吐出量及び逆流に関し、共に十分であるという評価(○)となるが、沸騰直後の吐出量に関しては、キャビテーションが発生し、液体を吐出できないという評価(×)となる。これは、スクリュー部が軸方向に短いため、沸騰直後に気化したものがスクリュー部通過中に液体に戻らきらず、膨張した空気のままインペラの回転中心に進出してしまうためである。なお、サンプルGのように、スクリュー部の軸方向の全長を長く構成したものは、通常時の吐出量及び沸騰直後の吐出量ならびに逆流の全ての項目において、十分であるという評価(○)となっている。このため、スクリュー部の全長が長いことによるデメリットは、ポンプ能力等の観点で言えばないこととなる。しかしながら、スクリュー部が長くなると、設計的な制約も増えることとなるため、本実施の形態では上述した構成とした。
【0084】
なお、上述したサンプルA、すなわち本実施の形態のリードスクリュー16のスクリュー部16cは、進み角=8.43°、ピッチ間隔=7.5mm,軸方向の全長=27mmとしているが、これらは上述した各評価が(○)もしくは(△)となるなら、他の数値に変更してもよい。上述の各評価は、絶対的なものでなく、どの数値をもって(○)とするかは任意である。
【0085】
次に、上述したように構成された小型ポンプ装置1を組込んだ電気湯沸かしポット2の動作について説明する。
【0086】
まず、湯沸かしの準備動作として、蓋5を開けて貯水タンク4に水を投入する。すると、貯水タンク4内に投入した水の一部は、連通孔4dから導入部10に導入され、液体通路12内へ進出する。このとき、水は、貯水タンク4内へ投入した水の容量に応じた位置で止まる。液体通路12の水位表示管部12cの水面の位置は、水位表示窓9から見ることが可能で、これにより貯水タンク4内の内容量の推定が可能となる。すなわち、この状態では、導入部10、液体通路12のストレート部12a内へは完全に水が浸入し、貯水タンク4及び液体通路12の途中部分まで水が入っていることとなる。
【0087】
このような状態で電熱装置4cに通電して貯水タンク4内の水を加熱する。水が沸騰すると、このとき発生する蒸気は、蓋5に設けた蒸気孔5aから外部に排出され、モータ15への侵入は肩部6によって遮断される。また、沸騰時に飛び跳ねる湯も、同様に肩部6によって遮断される。
【0088】
湯を吐出させるときは、開閉弁11aを開いた状態で吐出ボタン(図示省略)を操作することにより、電動式の揚水機構の駆動源となるモータ15を正回転方向に駆動させる。すると、駆動マグネット24を固定したモータ出力軸15dが、マグネットケース22内で正方向に回転する。
【0089】
このように駆動マグネット24が正方向に回転すると、円筒部17cに着磁を施されたインペラ17がストレートシャフト30に支承されてリードスクリュー16と共に一体的に正方向に回転する。すると、リードスクリュー16及びインペラ17の回転により、液体に回転運動が生じ、この液体の運動につられて貯水タンク4の湯が吸引口18aよりストレート部12aへ吸い込まれ、さらに排出口部14aより排出される。この排出された湯は、液体通路12の吐出管12b、水位表示管部12c及び連通部12dを経て吐出部11に導かれる。なお、このとき吐出部11の開閉弁11aが開放されているため、湯は、吐出部11から注ぎ口8へ移動し、注ぎ口8から外部へ吐出される。
【0090】
なお、上述したような経路で貯水タンク4内の液体が注ぎ口8から吐出される際、最初に、液体通路12内に長時間放置されていた加熱のされていない水が吐出部11側へ移動し、注ぎ口8より吐出されることとなる。そして、この加熱されていない冷たいままの水に続き、貯水タンク4内で加熱された湯が、リードスクリュー16及びインペラ17の回転により注ぎ口8方向に供給される。
【0091】
なお、貯水タンク4内の湯が、沸騰直後の湯である場合、沸点に近い温度となっている湯が気化したり、または泡が膨張したりして、インペラ17の回転中心が空気が充満するキャビテーション現象を起こす恐れがある。しかしながら、本発明の実施の形態においては、上述したキャビテーションの発生しにくい構成のリードスクリュー16によって、インペラ17の回転中心に湯を連続的に供給するためキャビテーション現象が起こりにくくなっている。
【0092】
なお、最初に吐出する水が冷たいという状態を嫌う場合、すなわち最初の1杯から熱い湯が必要な場合は、次のようなモード設定ができるようにして対応する。すなわち、所定のボタンを操作することにより、モータ15が逆方向に駆動されるようにする。なお、上述したように、本実施の形態のインペラ17は、逆回転時に液体の逆流に対して影響を与えない構成としているので、リードスクリュー16は、液体通路12内の水をすばやく貯水タンク4側へ戻す。
【0093】
これによって、貯水タンク4の外にあって加熱されなかった水が、貯水タンク4内で沸騰した湯に混ざり加熱された状態となる。その後、モータ15は自動的に正方向に駆動され、熱い湯が最初から吐出される。なお、このようなモード設定機能ではなく、戻しボタン(図示省略)のようなものを配置し、その動作によって逆方向駆動させ、その後、吐出ボタンを押すようにしても良い。
【0094】
また、電気湯沸かしポット2を洗浄する場合は、以下のようにする。まず、蓋5を開けて貯水タンク4に適量の水を投入する。すると、貯水タンク4内に投入した水の一部は、連通孔4dから導入部10に導入され、液体通路12を上っていく。
【0095】
このような状態で貯水タンク4内に洗浄剤を投入し、例えば、湯あか洗浄ボタン(図示省略)を操作する。すると、電熱装置4cが通電されて貯水タンク4内の水を加熱する。その加熱と同時または沸騰後に、モータ15が逆回転に駆動される。これにより、液体通路12内の水は貯水タンク4内に戻される。水が貯水タンク4内に戻る程度のタイミングまたは一定時間後に、今度はモータ15は正回転される。すると、貯水タンク4内の洗浄剤が投入された湯は、液体通路12側に汲み上げられる。このような動作を繰り返すことによって、電気湯沸かしポット2の液体通路12の主要な部分の内部、すなわちインペラ17周辺及びスクリューポンプ13の周辺や、導入部10等が洗浄されることとなる。
【0096】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の小型ポンプ装置1では、スクリューポンプ室18の内径T1を、遠心ポンプ室19の内径T2より広くし、スクリューポンプ室18内での液体の流れと、遠心ポンプ室19内での液体の流れとを分断することによって、逆流時、遠心ポンプ14の影響を少なくし、液体通路12内の液体をスムーズに貯水タンク4側へ戻すように構成されているが、ストレート部12aの内壁の構成は、どの部分を広くし、どの部分を狭くしてもよい。他の例を、第2のの実施の形態及び第3の実施の形態として、以下に説明する。なお、上述の第1の実施の形態と構成が同様の部分については、同じ符号を使用するものとし、要部以外の部分の詳細な説明については省略する。
【0097】
第2の実施の形態の小型ポンプ装置41は、図11に示すように、遠心ポンプ室49の内径T2’がスクリューポンプ室48の内径T1’より大きいものであって、第1の実施の形態と同様、ストレート部42aと、ストレート部42a内に配置されたリードスクリュー46を有するスクリューポンプ43及びインペラ47を有する遠心ポンプ44と、駆動源としての双方回転可能なモータ45と、を有している。
【0098】
ストレート部42aは、上述した第1の実施の形態の導入部10及び吐出部11と連通する液体通路12の一部であって、かつ、スクリューポンプ43及び遠心ポンプ44の一部を構成するPPS(ポリフェニレンサルファイド)製のケース体で形成されている。すなわち、このストレート部42aは、スクリューポンプ43のリードスクリュー46を覆う部分、すなわちスクリューポンプ室48を構成する部分と、遠心ポンプ44のインペラ47を覆う部分、すなわち遠心ポンプ室49を構成する部分と、からなっており、内側の空間部分を液体が通過するものとなっている。
【0099】
ストレート部42aは、外周面が略円筒形状であって一端側が開放されたカップ状部材で形成されており、開放されていない側の端部、すなわち上端縁部分には、取り付け部42eが形成されている。この取り付け部42eには、インペラ47を誘導し、インペラ47及びリードスクリュー46を回転駆動するための駆動マグネット54を、内部に収納するマグネットケース52が固定されている。このマグネットケース52は、外周部に外側に突出する固定部52aを有しており、これらの固定部52aにストレート部42aの取り付け部42eを当接させ、ネジ42bをネジ孔42cに挿入することにより、ストレート部42aの上端部分に取り付けられるものとなっている。さらに、マグネットケース52の底部52dには、複数のネジ孔52eが設けられており、この底部52dの外側にモータ45の底部45aを当接させた状態で、ネジ孔52eにネジ52fを挿入することによりモータ45がネジ止め固定されている。
【0100】
また、マグネットケース52の底部52dの中央には、貫通孔52gが形成されている。この貫通孔52gには、メタル軸受け45cに軸受けされたモータ出力軸45dが挿通されている。すなわち、貫通孔52gは、メタル軸受け45c及びモータ出力軸45dを挿通させるためのものとなっており、メタル軸受け45cに軸受けされたモータ出力軸45dは、マグネットケース52内に突出している。
【0101】
このモータ出力軸45dの先端には、円盤状のマグネット固定板54aが固定されている。すなわち、マグネット固定板54aの回転中心部分には、挿通孔54bが設けられており、この挿通孔54bをモータ出力軸45dの先端部分に圧入することによって、マグネット固定板54aがモータ出力軸45cに固定されている。このマグネット固定板54aのインペラ47と対向する側の面の外周部分には、円環状の駆動マグネット54が接着等により固定されている。
【0102】
一方、ストレート部42aのスクリューポンプ43側の開放端は、液体を吸引するための吸引口48aとなっている。この吸引口48aには、複数のリブ51aを有する位置保持部材51が嵌め込まれ、さらに導入部10が連結されている。この構成により、液体は、複数のリブ51a同士の間の空間を流通するようになっている。なお、ストレート部42aの導入部10との連結部分には、防水キャップとしてのチューブ58が嵌め込まれている。また、ストレート部42aの遠心ポンプ44側の側面には、吸引した液体を吐出部11側へ送出するための排出口部44aが設けられている。この排出口部44aには、チューブ(図示省略)を介して吐出管12bが連結される。
【0103】
ストレート部42aの径方向中心部分には、スクリューポンプ43のリードスクリュー46及び遠心ポンプ44のインペラ47を回転自在に支承する軸部としてのストレートシャフト60が固定されている。すなわち、ストレート部42aの遠心ポンプ44側の底部49bの中心には、ストレートシャフト60の一端を圧入固定するための固定部49cが形成されている。この固定部49cは、底部49bよりスクリューポンプ43側に突出した有底の円筒状部材で構成されており、その先端部分には、スライドベアリング61aにぶつかることによってインペラ47及びリードスクリュー46のスラスト受けとなるワッシャ49dが嵌め込まれている。
【0104】
一方、ストレート部42aのスクリューポンプ室48の端部、すなわち吸引口48aには、嵌入段部48bが設けられいる。この嵌入段部48bには、スクリューポンプ43のリードスクリュー46及び遠心ポンプ44のインペラ47を回転自在に支承する軸部としてのストレートシャフト60の位置保持をするための位置保持部材51が嵌入固定されるようになっている。
【0105】
位置保持部材51は、嵌入段部48bに嵌まりこむように形成された円環状の嵌合環部51eと、嵌合環部51eの内周側より中心側へ突出するリブ51aと、嵌合環部51eの内周端より軸方向に延出されスクリューポンプ室48の内壁をなす円筒部51fと、円筒部51fの先端部分より折れ曲がってストレート部42aの内壁に臨む折曲部51gと、から構成されている。なお、位置保持部材51の複数のリブ51aの端部が集中している中心部51bには、ストレートシャフト60の他端を嵌入固定するための固定部51cが設けられている。この固定部51cは、中心部51bに形成された有底の円筒状部材で構成されており、先端部分にはスライドベアリング61bにぶつかることによってリードスクリュー46及びインペラ47のスラスト受けとなるワッシャ51dが嵌め込まれている。
【0106】
第2の実施の形態の小型ポンプ装置41では、上述したように、位置保持部材51にスクリューポンプ室48の内壁となる円筒部51f及び折曲部51gを設けたため、スクリューポンプ室48の内径T1’が、遠心ポンプ室49の内径T2’より狭い構成となっている。
【0107】
この構成、すなわち、ストレート部12aの内径を折曲部51gより上側の遠心ポンプ室49側の内径T2’がスクリューポンプ室48側の内径T1’より大きくなるようにした構成は、第1の実施の形態と同様、スクリューポンプ43及び遠心ポンプ44の回転により、ストレート部42a内で回転される液体の流れを、スクリューポンプ43及び遠心ポンプ44のそれぞれで分断するためのものとなっている。このように液体の流れを分断すると、スクリューポンプ43の逆回転により、液体を貯水タンク4側へ戻す動作を行うときに、液体が遠心ポンプ44の影響を受けずにスムーズに逆流するためである。
【0108】
スクリューポンプ43は、導入部10に連通すると共に液体通路12のストレート部42aの一部となっているスクリューポンプ室48と、スクリューポンプ室48内に回転自在に格納されたリードスクリュー46と、から主に構成されている。このスクリューポンプ室48の内径T1’は、上述したように、遠心ポンプ室49の内径T2’より小さく構成されている。なお、リードスクリュー16の構成は、上述した第1の実施の形態と同様のものとなっており、一方向に回転することによって液体を吸い込む方向に、他方向に回転することによって液体を貯水タンク4側に戻す方向に働くものとなっている。
【0109】
リードスクリュー46の軸部46aの一端側の外周には、インペラ47が圧入固定される。そのため、リードスクリュー46とインペラ47とは、一体的に回転するようになっており、両端に配置された両スライドベアリング61a,61bを挟んだ状態で、ストレートシャフト60に回転自在に支承されている。
【0110】
一方、遠心ポンプ44は、液体通路12の吐出管12bに連通すると共に、ストレート部42aの一部となっている遠心ポンプ室49と、遠心ポンプ室49内に回転自在に格納されたインペラ47と、から主に構成されている。遠心ポンプ室49の内径T2’は、上述したように、スクリューポンプ室48の内径T1’より大きく構成されている。
【0111】
この遠心ポンプ室49の一端側には、上述したように、モータ45のモータ出力軸45dと一体的に回転する駆動マグネット54を格納するマグネットケース52が固定されており、駆動マグネット54が回転することにより、インペラ47が駆動マグネット54に追従して回転することとなる。これによって、リードスクリュー46は、インペラ47と一体回転するようになっている。
【0112】
また、遠心ポンプ室49の内壁には、液体通路12の吐出管12bと連通するための排出口部44aが形成されている。そのため、スクリューポンプ43及び遠心ポンプ44の吸引力によってストレート部42a内に吸い込まれた液体は、排出口部44aより吐出部11側へ排出される。一方、スクリューポンプ43及び遠心ポンプ44を逆方向に駆動すると、吐出管12b及び水位表示管部12c内の液体は、排出口部44aを通ってストレート部42a内に逆流してくる。なお、インペラ47は、上述した第1の実施の形態と同様の構造を有しており、モータ45が駆動しモータ出力軸45dが回転すると、駆動マグネット54に磁気誘導されて遠心ポンプ室49内で回転するようになっている。そして、インペラ47が回転すると、遠心ポンプ49内の液体を回転させ、ストレート部42a内に空気や液体等を吸引する力が働くこととなる。
【0113】
また、第3の実施の形態の小型ポンプ装置71は、図12に示すように、スクリューポンプ室78の内径T1”と遠心ポンプ室79の内径T2”とが同じ径であって、かつスクリューポンプ室78と遠心ポンプ室79との間の部分に、ストレート部72aの内径を小さくする突起部91aを有するものであって、第1及び第2の実施の形態と同様、ストレート部72aと、ストレート部72a内に配置されたリードスクリュー76を有するスクリューポンプ73及びインペラ77を有する遠心ポンプ74と、駆動源としての双方回転可能なモータ75と、を有している。
【0114】
ストレート部72aは、略筒状の第1ケーシング80及び第2ケーシング81を、軸方向に連結させて一つの内部空間を形成したものであって、上述した第1及び第2の実施の形態の導入部10及び吐出部11と連通する液体通路12の一部で、かつスクリューポンプ73及び遠心ポンプ74の一部を構成するものとなっている。すなわち、このストレート部72aは、スクリューポンプ73のリードスクリュー76を覆う部分、すなわちスクリューポンプ室78を構成する部分と、遠心ポンプ74のインペラ77を覆う部分、すなわち遠心ポンプ室79を構成する部分と、からなっており、内側の空間部分を液体が通過するものとなっている。
【0115】
ストレート部72aの第1ケーシング80は、外周面が略円筒形状であって一端側が開放されたカップ状部材で形成されており、開放されていない側の端部、すなわち上端縁部分には、取り付け部72eが形成されている。この取り付け部72eには、インペラ77を誘導し、インペラ77及びリードスクリュー76を回転駆動するための駆動マグネット84を、内部に収納するマグネットケース82が固定されている。このマグネットケース82は、外周部に外側に突出する固定部82aを有しており、これらの固定部82aにストレート部72aの取り付け部72eを当接させ、ネジ72bをネジ孔72cに挿入することにより、ストレート部72aの上端部分に取り付けられるものとなっている。さらに、マグネットケース82の底部82dには、複数のネジ孔82eが設けられており、この底部82dの外側にモータ75の底部75aを当接させた状態で、ネジ孔82eにネジ82fを挿入することによりモータ75がネジ止め固定されている。
【0116】
また、マグネットケース82の底部82dの中央には、貫通孔82gが形成されている。この貫通孔82gには、メタル軸受け75cに軸受けされたモータ出力軸75dが挿通されている。すなわち、貫通孔72gは、メタル軸受け75c及びモータ出力軸75dを挿通させるためのものとなっており、メタル軸受け75cに軸受けされたモータ出力軸75dは、マグネットケース82内に突出している。
【0117】
このモータ出力軸75dの先端には、円盤状のマグネット固定板84aが固定されている。すなわち、マグネット固定板84aの回転中心部分には、挿通孔84bが設けられており、この挿通孔84bをモータ出力軸75dの先端部分に圧入することによって、マグネット固定板84aがモータ出力軸75cに固定されている。このマグネット固定板84aのインペラ77と対向する側の面の外周部分には、円環状の駆動マグネット84が接着等により固定されている。
【0118】
一方、ストレート部72aの第1ケーシング80の開放端には、第2ケーシング81を密着固定するための凹部80aが形成されている。この凹部80aの内面に、第2ケーシング81の段部81aを密着固定させることにより、第1ケーシング80と第2ケーシング81とが一体的に固着され、ストレート部72aを構成するようになっている。
【0119】
また、ストレート部72aの第2ケーシング81の導入部10側の開放端は、液体を吸引するための吸引口78aとなっている。この吸引口78aには、複数のリブ83aを有する位置保持部材83が嵌め込まれ、さらに導入部10が連結されている。この構成により、液体は、複数のリブ83a同士の間の空間を流通するようになっている。なお、ストレート部72aの導入部10との連結部分には、防水キャップとしてのチューブ88が嵌め込まれている。また、ストレート部72aの遠心ポンプ74側の側面には、吸引した液体を吐出部11側へ送出するための排出口部74aが設けられている。この排出口部74aには、チューブ(図示省略)を介して吐出管12bが連結される。
【0120】
一方、第2ケーシング81の第1ケーシング80側の端部近傍には、段部81aが形成されており、この段部81aを第1ケーシング80の凹部80a内に嵌め込み密着させることにより、第1ケーシング80に一体的に固着されるようになっている。なお、第2ケーシング81の段部81aの先端部分には、ストレート部12aの中央側に突出しストレート部12aの内径を小さくするための突出部91aが形成されている。
【0121】
この構成、すなわち、突出部91aを設けることによって、ストレート部12aの内径の一部を他の部分より小さくするようにした構成は、第1及び第2の実施の形態と同様、スクリューポンプ73及び遠心ポンプ74の回転により、ストレート部72a内で回転される液体の流れを、スクリューポンプ73及び遠心ポンプ74のそれぞれで分断するためのものとなっている。このように液体の流れを分断すると、スクリューポンプ73の逆回転により、液体を貯水タンク4側へ戻す動作を行うときに、液体が遠心ポンプ74の影響を受けずにスムーズに逆流するためである。
【0122】
このように構成されたストレート部72aの径方向中心部分には、スクリューポンプ73のリードスクリュー76及び遠心ポンプ74のインペラ77を回転自在に支承する軸部としてのストレートシャフト90が固定されている。すなわち、ストレート部72aの遠心ポンプ74側の底部79bの中心には、ストレートシャフト90の一端を圧入固定するための固定部79cが形成されている。この固定部79cは、底部79bよりスクリューポンプ73側に突出した有底の円筒状部材で構成されており、その先端部分には、スライドベアリング92aにぶつかることによってインペラ77及びリードスクリュー76のスラスト受けとなるワッシャ79dが嵌め込まれている。
【0123】
一方、ストレート部72aのスクリューポンプ室78の端部、すなわち吸引口78aには、嵌入段部78bが設けられいる。この嵌入段部78bには、スクリューポンプ73のリードスクリュー76及び遠心ポンプ74のインペラ77を回転自在に支承する軸部としてのストレートシャフト90の位置保持をするための位置保持部材83が嵌入固定されるようになっている。
【0124】
位置保持部材83は、嵌入段部78bに嵌まりこむように形成された円環状の嵌合環部83eと、嵌合環部83eの内周側より中心側へ突出するリブ83aと、リブ83aの端部が集中している中心部83bには、ストレートシャフト90の他端を嵌入固定するための固定部83cが設けられている。この固定部83cは、中心部83bに形成された有底の円筒状部材で構成されており、先端部分にはスライドベアリング92bにぶつかることによってリードスクリュー76及びインペラ77のスラスト受けとなるワッシャ83dが嵌め込まれている。
【0125】
第3の実施の形態の小型ポンプ装置71では、上述したように、第2ケーシング81に、スクリューポンプ室78と遠心ポンプ室79との間でストレート部72aの中心側に突出する突出部91aを形成している。そのため、スクリューポンプ室78の内径T1”及び遠心ポンプ室79の内径T2”を同じ径で形成し、突出部91aの形成された部分の内径T3”が、これらの径T1”,T2”より小さい構成としている。
【0126】
スクリューポンプ73は、導入部10に連通すると共に液体通路12のストレート部72aの一部となっているスクリューポンプ室78と、スクリューポンプ室78内に回転自在に格納されたリードスクリュー76と、から主に構成されている。このスクリューポンプ室78の内径T1”は、上述したように、遠心ポンプ室79の内径T2”と同じで、突出部91aの形成された部分の内径T3”より大きく構成されている。なお、リードスクリュー16の構成は、上述した第1及び第2の実施の形態と同様のものとなっており、一方向に回転することによって液体を吸い込む方向に、他方向に回転することによって液体を貯水タンク4側に戻す方向に働くものとなっている。
【0127】
リードスクリュー76の軸部76aの一端側の外周には、インペラ77が圧入固定される。そのため、リードスクリュー76とインペラ77とは、一体的に回転するようになっており、両端に配置された両スライドベアリング92a,92bを挟んだ状態で、ストレートシャフト90に回転自在に支承されている。
【0128】
一方、遠心ポンプ74は、液体通路12の吐出管12bに連通すると共に、ストレート部72aの一部となっている遠心ポンプ室79と、遠心ポンプ室79内に回転自在に格納されたインペラ77と、から主に構成されている。遠心ポンプ室79の内径T2”は、上述したように、スクリューポンプ室78の内径T1”と同じで、突出部91aの形成された部分の内径T3”より大きく構成されている。
【0129】
この遠心ポンプ室79の一端側には、上述したように、モータ75のモータ出力軸75dと一体的に回転する駆動マグネット84を格納するマグネットケース82が固定されており、駆動マグネット84が回転することにより、インペラ77が駆動マグネット84に追従して回転することとなる。これによって、リードスクリュー76は、インペラ77と一体回転するようになっている。
【0130】
また、遠心ポンプ室79の内壁には、液体通路12の吐出管12bと連通するための排出口部74aが形成されている。そのため、スクリューポンプ73及び遠心ポンプ74の吸引力によってストレート部72a内に吸い込まれた液体は、排出口部74aより吐出部11側へ排出される。一方、スクリューポンプ73及び遠心ポンプ74を逆方向に駆動すると、吐出管12b及び水位表示管部12c内の液体は、排出口部74aを通ってストレート部72a内に逆流してくる。なお、インペラ77は、上述した第1及び第2の実施の形態と同様の構造を有しており、モータ75が駆動しモータ出力軸75dが回転すると、駆動マグネット84に磁気誘導されて遠心ポンプ室79内で回転するようになっている。そして、インペラ77が回転すると、遠心ポンプ79内の液体を回転させ、ストレート部72a内に空気や液体等を吸引する力が働くこととなる。
【0131】
なお、上述の各実施の形態は、それぞれ本発明の好適な実施の形態の例であるが、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した各小型ポンプ装置1,41,71は、それぞれ電気湯沸かしポット2に組込んだものとして構成したが、他の液体吐出装置、例えば給湯器、浄水機等に採用するようにしても良い。なお、本発明の小型ポンプ装置1は、インペラ17の回転中心にリードスクリュー16で液体を供給してキャビテーション現象を防止する構成を有しているため、沸騰させた液体を汲み上げるタイプの液体吐出装置に最適なものとなっている。
【0132】
また、各リードスクリュー16,46,76は、上述したように、進み角8.43°の一条巻きで構成されているが、進み角を5〜15°の範囲で任意に設定してもよい。この範囲で設定すると、キャビテーションを防止し、かつポンプ効率を高いものとすることができる。また、スクリュー部の軸方向の全長は、27mmとなっているが、25mm以上であればよい。25mm以上であれば、キャビテーションを確実に防止し、沸騰直後の吐出量を確保することができる。なお、上述の各小型ポンプ装置1,41,71は、スクリューポンプと遠心ポンプとを併用したタイプのものとなっているが、リードスクリューをこのような構成とすると、スクリューポンプのポンプ効率が確保される。そのため、ポンプ装置を、多少のポンプ効率の低下はあるものの、インペラあるいはインペラの羽根部分を廃止し、リードスクリューを単独で揚水機構と使用することもできる。また、一方、上述の実施の形態のように上部に遠心ポンプを、下部にスクリューポンプを設けたりする以外に、その配置を反対としてもよい。
【0133】
また、上述の各実施の形態は、揚水機構の主要部をコンパクトにするため、スクリューポンプ13,43,73と、遠心ポンプ14,44,74とを近接した位置に配置した構成となっているが、これらは離れた位置同士に配置され、途中部分をガラス管等で連結するようにしても良い。
【0134】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、ストレート部の内径を、場所によって異ならせたため、逆流時、ストレート部内の液体の流れが分断され易く、遠心ポンプの影響がなくスムーズに液体を逆流させることができる。そのため、ストレート部及びストレート部に連通されるタンク内等の洗浄をポンプの駆動によって確実にできると共に、電気湯沸かしポットに装着する場合には、「最初の1杯がぬるい」という現象を確実に防止できるものとなる。また、リードスクリューを覆う部分の内径がインペラを覆う部分の内径より大きいので、逆流時、インペラの影響をさらに受け難く、よりスムーズに逆流するものとなる。
【0137】
また、請求項記載の発明によれば、ストレート部の中心方向へ突出してストレート部の内径を小さくする突出部を設けたので、上述の請求項1記載の発明と同様、逆流時、ストレート部内の液体の流れが分断され易く、遠心ポンプの影響がなくスムーズに液体を逆流させることができる。
【0138】
また、請求項記載の発明によれば、ストレート部の端部にリードスクリュー及びインペラ支承する軸部を位置保持する位置保持部材を装着しているので、装置の組み立て性が向上し量産性を有するに至ると共に、リードスクリュー及びインペラとストレート部内壁との衝突による騒音の防止を図ることができる。
【0139】
また、請求項記載の発明によれば、位置保持部材に複数本のリブを設けたので、逆流時、リブが逆流されてくる液体を分断してインペラの影響を断ち切るように働き、ストレート部内の液体をスムーズに逆流させることができる。
【0140】
また、請求項記載の発明によれば、インペラの外径をリードスクリューの外径より小さくしているので、逆流時、インペラが液体の流れに与える影響が小さく、逆流がスムーズに行くものとなる。さらに、請求項記載の発明によれば、インペラの外径を、リードスクリューの外径の20〜80%としているので、この効果がより大きくなる。
【0144】
また、請求項記載の発明によれば、小型ポンプ装置の導入部を貯水タンクの下部に、液体通路を貯水タンクの外側に、スクリューポンプを貯水タンクの底部近傍にそれぞれ設けているので、沸騰直後の給湯時に、キャビテーションの生じにくい、高効率で信頼性の高い電機湯沸かしポットとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における小型ポンプ装置を組込んだ電気湯沸かしポットの全体を示した一部断面斜視図である。
【図2】図1の電気湯沸かしポットの要部断面図である。
【図3】図1に示した小型ポンプ装置の要部縦断面図である。
【図4】図3に示した小型ポンプ装置の位置保持部材を矢示IV方向方見た平面図である。
【図5】図3に示した小型ポンプ装置からインペラ及びリードスクリューならびに位置保持部材を取り除いた図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の小型ポンプ装置のインペラ及びリードスクリューを示した平面図である。
【図7】図6のインペラのみを示したVII−VII断面図である。
【図8】図7のインペラを矢示VIII方向から見た図である。
【図9】図7のインペラを矢示IX方向から見た図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態の小型ポンプ装置に、種々のインペラ及びリードスクリューを配置した場合の通常時及び沸騰直後における湯等の吐出量、ならびに逆流に関する優劣を比較した表である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の小型ポンプ装置の要部縦断面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態の小型ポンプ装置の要部縦断面図である。
【符号の説明】
1,41,71 小型ポンプ装置
2 電気湯沸かしポット
4 貯水タンク
4b 底部
10 導入部
11 吐出部
12 液体通路
12a,42a,72a ストレート部
13,43,73 スクリューポンプ
14,44,74 遠心ポンプ
16,46,76 リードスクリュー
16c,46c,76c スクリュー部
17,47,77 インペラ
27,51,83 位置保持部材
27a,51a,83a リブ
30,60,90 ストレートシャフト(軸部)
91a 突出部
T1,T1’,T1” スクリューポンプ室の内径
T2,T2’,T2” 遠心ポンプ室の内径
T3” 突出部が形成された部分の内径
W1 リードスクリューの内径
W2 インペラの内径
α 進み角
L1 リードスクリューの軸方向の全長

Claims (7)

  1. 液体を導入する導入部と、この導入部から導入された液体を上記導入部より上側の位置から吐出させる吐出部と、上記導入部と上記吐出部とを連結し、少なくとも一部にストレート部を有する液体通路と、を設け、この液体通路のストレート部内にリードスクリューを有するスクリューポンプ及びインペラを有する遠心ポンプからなる2つの揚水機構を同軸上に備えた小型ポンプ装置において、
    上記ストレート部の上記リードスクリューを覆う部分における内径が、上記ストレート部の上記インペラを覆う部分における内径より大きいことを特徴とする小型ポンプ装置。
  2. 液体を導入する導入部と、この導入部から導入された液体を上記導入部より上側の位置から吐出させる吐出部と、上記導入部と上記吐出部とを連結し、少なくとも一部にストレート部を有する液体通路と、を設け、この液体通路のストレート部内にリードスクリューを有するスクリューポンプ及びインペラを有する遠心ポンプからなる2つの揚水機構を同軸上に備えた小型ポンプ装置において、
    上記ストレート部の上記リードスクリューを覆う部分における内径と、上記ストレート部の上記インペラを覆う部分における内径と、を同じ径とし、上記ストレート部の上記リードスクリューを覆う部分とインペラを覆う部分との間の部分に、上記ストレート部の中心方向へ突出しその部分の内径を小さくする突出部を形成したことを特徴とする小型ポンプ装置。
  3. 前記ストレート部の端部に、前記リードスクリュー及びインペラを回転自在に支承する軸部を位置保持する位置保持部材を装着したことを特徴とする請求項1または2記載の小型ポンプ装置。
  4. 前記位置保持部材を、前記ストレート部内壁に嵌まり込む円筒部材とし、この円筒部材の内壁側から中心側へ突出する複数本のリブを設けたことを特徴とする請求項記載の小型ポンプ装置。
  5. 液体を導入する導入部と、この導入部から導入された液体を上記導入部より上側の位置から吐出させる吐出部と、上記導入部と上記吐出部とを連結した液体通路と、を設け、この液体通路内にリードスクリューを有するスクリューポンプ及びインペラを有する遠心ポンプからなる2つの揚水機構を同軸上に備えた小型ポンプ装置において、上記インペラの外径を、上記リードスクリューの外径に比して小さくしたことを特徴とする小型ポンプ装置。
  6. 前記インペラの外径を、前記リードスクリューの外径の20〜80%としたことを特徴とする請求項記載の小型ポンプ装置。
  7. 請求項1からのいずれか1項記載の小型ポンプ装置の前記導入部を貯水タンクの下部に設け、前記液体通路を上記貯水タンクの外側に配置し、前記スクリューポンプを上記貯水タンクの底部近傍に設けたことを特徴とする電気湯沸かしポット。
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